JP6725391B2 - 移動型放射線発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線撮影に使用する移動型放射線発生装置に関する。
医療分野において、放射線撮影に使用する移動型放射線発生装置が知られている(例えば、非特許文献1参照)。移動型放射線発生装置には、放射線照射部、アーム部、アーム部を支持する支柱を、走行可能な台車部に搭載したカート型のものがある。ここで、台車部を有するカート型の移動型放射線発生装置を単にカートと呼ぶ。カートは、台車部を走行させて移動できるため、例えば、病棟内において患者がいる病室を巡回しながら行う放射線撮影に用いられる。
アーム部は、自由端に放射線照射部が取り付けられ、基端側は台車部に固定された支柱に取り付けられている。アーム部は、支柱に回転自在に支持されており、アーム部が基端側を支点に回転すると、放射線照射部の高さが変位する。アーム部の回転により、放射線照射部の高さ調節が行われる。
非特許文献1に記載のカートにおいて、アーム部と支柱にはガススプリングが設けられている。放射線照射部を含むアーム部の自重に起因して、放射線照射部が鉛直方向の下方に変位する方向を正方向とした場合、アーム部には正方向に向けて正の回転モーメントが働く。これに対して、ガススプリングは、正の回転モーメントに対抗する反力を発生する。ガススプリングが発生する反力は、アーム部に対しては、正方向とは反対の負方向に負の回転モーメントが働く。こうしたガススプリングの作用により、操作者がアーム部を正方向に回転させる際の操作力が軽減される。
また、非特許文献1に記載のカートには、アーム部の回転を規制するロック機構と、ロック機構を操作するロック用操作ノブとが設けられている。アーム部に働く正の回転モーメントはアーム部の回転位置に応じて変化する。加えて、ガススプリングの反力もガススプリングの収縮量に応じて変化するため、負の回転モーメントもアーム部の回転位置に応じて変化する。アーム部は、正の回転モーメントと負の回転モーメントが釣り合う位置では停止するが、それ以外の位置では正方向または負方向に回転が生じる。そのため、ロック機構によりアーム部の回転を規制して、アーム部が所望の回転位置で停止できるようにしている。
操作者は、アーム部を回転させて放射線照射部の高さを調節した後、調節した位置でアーム部が停止するようにロック用操作ノブを操作してロック機構を作動させる。
株式会社ティーアンドエス 回診用X線撮影装置 T−WALKERα:WEBサイト上の製品案内インターネット (URL http://www.ts-xray.com/case/cat_x_2/entry_423/)
非特許文献1に記載の従来のカートでは、放射線照射部の高さを調節する際に、アーム部を回転させて回転位置を調節する操作に加えて、所望の回転位置でアーム部を停止させるための回転ロック操作が必要になる。
しかしながら、アーム部の回転操作とは別に、回転ロック操作が加わると、両手での操作が必要になるため、操作性の点で改善の余地があった。具体的には、回転ロック操作は、片方の手でアーム部を所望の回転位置で保持しながら、もう片方の手でロック用操作ノブを操作する必要があるため、両手が塞がれてしまう。
カートを使用した撮影は、撮影室まで移動できない患者に対して、病室のベッドサイドにカートを持ち込んで行われる場合が多い。その場合には、放射線照射部の高さ調節に際して、ベッド上の患者の体を片方の手で支えながら、もう片方の手でアーム部を操作しなければならないこともある。そのため、医療現場からは、アーム部の回転位置の調節を片手で行えるようにしたいという要望が多かった。
非特許文献1に記載のカートでは、アーム部の回転操作は片手で行えるものの、アーム部を所望の回転位置で停止させるためには回転ロック操作が必要になる。非特許文献1の回転ロック操作には両手での操作が必要となるため、放射線照射部の高さ調節の操作性の点で改善の余地があった。
このような課題に対して、例えば、アーム部の回転やロックを電動で行い、片手のスイッチ操作で、アーム部を所望の回転位置で停止させる対策も考えられるが、そうすると、構造の複雑化やコストの点で好ましくない。
本発明は、電動機構を使用することなく簡単な構造かつ低コストで、放射線照射部の高さ調節を片手で行うことが可能な移動型放射線発生装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の移動型放射線発生装置は、台車部、支柱、アーム部、スプリング、および摩擦機構を備える。台車部は、車輪を有する。支柱は台車部に設けられている。アーム部は、自由端に放射線照射部が取り付けられ、基端側が支柱に回転自在に支持されたアーム部であって、基端側を基点として回転すると、放射線照射部の鉛直方向の位置が変位する。スプリングは、放射線照射部が鉛直方向の下方に変位するときに、アーム部に働く力に起因して生じる当該アーム部の回転軸まわりの力のモーメントの方向を正方向とした場合に、放射線照射部およびアーム部の自重に起因してアーム部に対して働く正方向の正の回転モーメントに対抗して、放射線照射部が上方に変位するときに、アーム部に働く力に起因して生じる当該アーム部の回転軸まわりの力のモーメントの方向である負方向に負の回転モーメントを発生する。摩擦機構は、正の回転モーメントと負の回転モーメントの大きさに差が生じた場合において、回転モーメントの差に起因してアーム部が回転しようとする方向に対して反対方向に作用し、回転モーメントの差を打ち消す摩擦力を発生する。摩擦機構は、少なくとも一組の摩擦板と、垂直抗力発生部とを備え、付勢部は、皿バネユニットであり、支柱は、軸部を備え、皿バネユニットは、軸部に取り付けられ、かつアーム部に内蔵されており、軸部に沿って摩擦板の一方を付勢して一組の摩擦板の摩擦面同士を押しつける。一組の摩擦板は、アーム部の回転に伴って回転する摩擦板と、回転する摩擦板と対面して配置され、アーム部の回転にかかわらず回転しない摩擦板とで構成され、各摩擦板の摩擦面同士の接触により摩擦力を発生する。垂直抗力発生部は、一組の摩擦板の摩擦面同士を押しつける方向に付勢力を付与する付勢部を有し、摩擦面に垂直抗力を発生させる。皿バネユニットは、摩擦板が回転する軸方向に沿って積み重ねて配列される複数枚の皿バネで構成されている。軸部は、アーム部が回動自在に取り付けられる。
アーム部と摩擦板にはそれぞれ別の材料が使用され、摩擦板には、アーム部よりも耐摩耗性が高い材料が使用されていることが好ましい。
互いの摩擦面が接触する摩擦板同士は、同じ材料で形成されていることが好ましい。皿バネは、一方が凸面、他方が凹面の円盤形状であることが好ましい。
皿バネユニットには、凸面または凹面の向きである配列姿勢が異なる少なくとも1組の皿バネが含まれることが好ましい。
皿バネユニットには、凸面同士が対向して配列される少なくとも1組の皿バネが含まれることが好ましい。
皿バネユニットにおいて、両端にそれぞれ配置される皿バネは、凹面が外向きの姿勢で配列されることが好ましい。
皿バネユニットにおいて、配列姿勢が異なる複数枚の皿バネが混在しており、それぞれの配列姿勢の皿バネの枚数は同じであることが好ましい。
皿バネユニットと摩擦板との間には、緩衝部材が介挿されており、皿バネユニットは、緩衝部材を介して摩擦板に付勢力を付与することが好ましい。
摩擦板の摩擦面同士の潤滑剤として潤滑油が使用されることが好ましい。潤滑油は、リチウムせっけんグリースであることが好ましい。
二枚一組の摩擦板のうち、少なくとも一方の摩擦面に、潤滑油が貯留される貯留部が形成されていることが好ましい。貯留部は、摩擦面の周方向に分散して配置されていることが好ましい。
付勢部は、一方が凸面、他方が凹面を有する円盤形状の少なくとも1枚の皿バネを含み、摩擦板が回転する軸方向に沿って積み重ねて配列される複数枚の皿バネで構成された皿バネユニットであり、皿バネユニットにおいて、摩擦板と対向する端面に配置される皿バネは、凹面が摩擦板と対向する姿勢で配列されていることが好ましい。
貯留部は、皿バネの外周エッジと対向する第1円周上に分散して配置されていることが好ましい。
貯留部は、第1円周と径が異なる複数の同心円の円周上にも分散して配置されていることが好ましい。
複数の同心円には、第1円周の外側の第2円周と第1円周の内側の第3円周が含まれることが好ましい。
一組の摩擦板の一方の摩擦板の摩擦面には、第1円周上に配置された貯留部である第1貯留部が設けられており、かつ、他方の摩擦板の摩擦面には、第2円周上に配置された貯留部である第2貯留部、および第3円周上に配置された貯留部である第3貯留部が設けられていることが好ましい。
第2円周上および第3円周上に貯留部が配置された摩擦板において、第2円周上および第3円周上のそれぞれにおいて、分散配置された複数の貯留部は、周方向において等間隔で配置されており、第2円周上の複数の貯留部と第3円周上の複数の貯留部は、周方向における位相をずらした状態で配置されていることが好ましい。
第1円周上の貯留部のサイズは、第2円周上の貯留部および第3円周上の貯留部のサイズよりも大きいことが好ましい。
貯留部の形状は、円形、長穴、および溝のうちの少なくとも1つであることが好ましい。貯留部が溝である場合において、溝は、摩擦面において、放射状に配置されていることが好ましい。
摩擦板の形成された開口に挿通される軸部材を有しており、軸部材の内部には、摩擦面に潤滑油を供給する供給路が設けられており、供給路は、軸部材の一端に形成された注入口と、注入口から軸部材の軸方向に延びる第1供給路と、軸方向における摩擦板の取り付け位置において、第1供給路から軸部材の外周面に延びて、外周面に形成された噴出口に接続する第2供給路とを有することが好ましい。
本発明によれば、移動型放射線発生装置において、構造の複雑化やコスト増を招くことなく、放射線照射部の高さ調節を片手で行うことが可能になる。
カートを含むX線撮影システムの概略図である。 カートの正面図である。 カートの側面図である。 アーム部の回転についての説明図である。 アーム部を折りたたんだ状態のカートの側面図である。 アーム部を折りたたんだ状態のカートの斜視図である。 アーム部の回転機構および摩擦機構の側面図である。 アーム部の回転機構および摩擦機構の斜視図である。 図8の要部拡大図である。 摩擦機構の分解斜視図である。 垂直抗力発生部の分解斜視図である。 摩擦機構の断面図である。 皿バネの斜視図である。 皿バネの断面図である。 外力が加わって弾性変形した状態の皿バネの断面図である。 摩擦板の摩耗前後の摩擦機構の状態を説明する説明図である。 上端位置にあるアーム部に働く回転モーメントの説明図である。 水平状態にあるアーム部に働く回転モーメントの説明図である。 水平状態よりも下方位置にあるアーム部に働く回転モーメントの説明図である。 皿バネの配列姿勢を変えた付勢部の第1変形例である。 皿バネの配列姿勢を変えた付勢部の第2変形例である。 回転摩擦板の斜視図である。 回転摩擦板の平面図である。 固定摩擦板の平面図である。 一組の摩擦板を対面させた場合の貯留部の位置を説明する説明図である。 摩擦面における第1円周C1の説明図である。 潤滑油を供給する供給路の説明図である。
[第1実施形態]
図1において、X線撮影システム2は、放射線としてX線を使用した放射線撮影システムであり、カート11と電子カセッテ12とを備える。電子カセッテ12は、可搬型のX線画像検出器であり、被写体(患者)Hを透過したX線を検出してX線画像を出力する。電子カセッテ12は、電子カセッテ12を制御する撮影制御装置(図示せず)や、X線画像の保存や表示処理を担うコンソール(図示せず)と、無線または有線で通信可能に接続される。電子カセッテ12は、例えば、被写体Hを撮影するために寝台13上に載置される。撮影部位によっては、電子カセッテ12を被写体Hに抱えさせるなどして、撮影部位に応じたポジショニングが行われる。
カート11は、カート型の移動型放射線発生装置であり、X線撮影用のX線を発生する。カート11は、走行可能な台車部14を有しており、医師や診療放射線技師などの医療スタッフSTは、カート11を手で押して移動させることが可能である。カート11は、病棟内の各病室を回りながらの撮影に使用される。また、手術室に運んで手術の際に使用することも可能である。
カート11は、X線照射部(放射線照射部に相当する)15、本体部16、アーム部17、支柱18、ハンドル19、及び操作パネル21を備えている。これらは、台車部14に搭載される。
(X線照射部)
X線照射部15は、X線を発生するX線管15Cを有する線源部15Aを有している。線源部15Aには、X線管15Cから発生されたX線の被写体Hへの照射野を限定する照射野限定器(コリメータともいう)15Bが取り付けられる。X線管15Cには、フィラメント、ターゲット、グリッド電極など(いずれも図示せず)が設けられている。陰極であるフィラメントと陽極であるターゲットの間には電圧(管電圧)が印加される。フィラメントはこの管電圧に応じた熱電子を生成する。生成された熱電子はターゲットに向けて放出される。ターゲットはフィラメントからの熱電子が衝突してX線を放射する。グリッド電極はフィラメントとターゲットの間に配置されており、印加される電圧に応じてフィラメントからターゲットに向かう熱電子の流量(管電流)を変更する。
照射野限定器15Bは、例えば、X線を遮蔽する4枚の遮蔽板(例えば鉛板)を四角形の各辺上に配置し、X線を透過させる四角形の出射開口が中央部に形成される。各遮蔽板の位置が変わることで出射開口の大きさが変化し、これによりX線の照射野が変更される。
本体部16には、X線照射部15を制御する線源制御装置や、電力を供給する充電可能なバッテリなどが設けられている。線源制御装置は、管電圧およびグリッド電極に印加する電圧を発生する電圧発生部と、この電圧発生部の動作を制御して、管電圧、管電流、およびX線の照射時間を制御する制御部とを有する。線源制御装置とX線照射部15との間は、電圧供給と制御信号を送信するためのケーブルで接続されている。
(本体部)
本体部16は、小型化及び軽量化が図れており、特に、図2及び図3に示すように、幅方向(Y軸方向)の長さに対して、前後方向(X軸方向)の長さが短い薄型である。薄型とすることで、病室内の狭いスペースにも進入可能としている。本体部16の前後方向(X軸方向)の長さは、例えば、台車部14の前後方向の長さの約2/3程度である。台車部14において、本体部16の搭載位置は後方にオフセットされており、台車部14の前側部分は、本体部16の前方に突出する。しかし、台車部14の高さは、寝台13の脚部の高さよりも低いため、台車部14の寝台13の下のスペースに進入させることが可能である。このため、台車部14の前側部分を、寝台13の天板下の隙間空間に進入させれば、本体部16の前面と寝台13とを接近させることができる。
図3に示すように、台車部14は、車輪に相当する、前輪29F及び後輪29Rを有しており、前輪29F及び後輪29Rがそれぞれの車軸を中心に回転して走行する。前輪29F及び後輪29Rは、それぞれが車軸と直交する鉛直方向(Z軸方向)に延びる軸を中心に独立に旋回するキャスターで構成されている。前輪29F及び後輪29Rは、それぞれ2つのキャスターで構成されており、台車部14は、前輪29F及び後輪29Rの合計で4つのキャスターを有している。後輪29Rを構成する2つのキャスターもそれぞれが独立に旋回可能であり、前輪29Fを構成する2つのキャスターもそれぞれが独立に旋回可能である。
図示は省略するが、台車部14には、キャスターの回転や旋回をロックするためのキャスターロック機構が設けられている。キャスターロック機構により、撮影の際に台車部14の位置や向きを固定することが可能である。
本体部16には、操作パネル21が設けられている。操作パネル21は、X線照射部15を操作するための操作部と、電子カセッテ12で検出されたX線画像を表示する画像表示部とを有している。医療スタッフSTは、操作部を通じて、X線の照射条件(管電圧、管電流、照射時間など)を入力する。また、本体部16には、台車部14を移動させる際に把持されるハンドル19が設けられている。また、図3に示すように、本体部16の背面には、電子カセッテ12を収納するカセッテ収納部28が設けられている。
本体部16内の線源制御装置には、X線照射部15に対してX線の照射開始を指示するための照射スイッチ23が接続されている。照射スイッチ23は例えば2段押下型である。照射スイッチ23は、1段目まで押された(半押しされた)ときウォームアップ指示信号を発生し、2段目まで押された(全押しされた)とき照射開始指示信号を発生する。
線源制御装置は、ウォームアップ指示信号が入力された場合、フィラメントを予熱し、同時にターゲットの回転を開始させる。フィラメントの予熱が完了し、ターゲットが規定の回転数となったときにウォームアップが終了する。照射開始指示信号が入力されると、電圧を発生させてX線照射部15によるX線の照射を開始させる。照射条件で設定された照射時間が経過すると、X線の照射を停止させる。
(支柱及びアーム部)
図2〜図4に示すように、アーム部17は、自由端17AにX線照射部15が取り付けられており、自由端17Aとは反対側の基端17Bは、支柱18に取り付けられている。支柱18は、台車部14に立設される。図2に示すように、支柱18は、台車部14の幅方向(Y軸方向)の中央に配置される。図3に示すように、支柱18は、台車部14の前後方向(X軸方向)において、前輪29Fと後輪29Rの間に配置される。
支柱18は、鉛直方向において下方に位置する第1支柱部18Aと、上方に位置する第2支柱部18Bで構成される。第1支柱部18Aは、台車部14の上面から上方に向かって垂直に延びている。第1支柱部18Aの長手方向は、Z軸方向と平行である。Z軸は、台車部14が置かれる載置面24が水平である場合において、鉛直方向と一致する。第1支柱部18Aは、本体部16の前面に形成された凹部に一部埋め込まれており、外観上、本体部16の一部となっている。第1支柱部18Aの下端は、台車部14に固定されており、上端に第2支柱部18Bが取り付けられている。
図3に示すように、第2支柱部18Bは、鉛直方向(Z軸方向)に対して、カート11の前方に向かって傾斜している。アーム部17は第2支柱部18Bに取り付けられている。アーム部17の基端17Bは、第2支柱部18Bの上端に支持される。
図4に示すように、第2支柱部18Bの基端は、第1支柱部18Aの上端において、Z軸方向に延びる回転軸AX1を中心に回転自在である。第2支柱部18Bの回転範囲は、例えば、第2支柱部18Bの長手方向が、カート11の前後方向(X軸方向)と平行になる初期位置(実線で示す)を基準に、左右位置(二点鎖線で示す)に約15°程度、合計30°の範囲である。第2支柱部18Bの回転角度は、回転範囲内において、任意の角度に調節することが可能である。第2支柱部18Bの前面には、第2支柱部18Bを回転させる際に把持される把持部18Cが設けられている。
第1支柱部18Aは、台車部14に固定されているため、第2支柱部18Bは、台車部14に対して、Z軸方向に延びる回転軸AX1を中心に回転する。そして、アーム部17は、基端17Bが第2支柱部18Bに取り付けられている。そのため、アーム部17は、アーム部17の基端17B側を基点として台車部14に対して回転軸AX1を中心に回転する。
図5及び図6に示すように、アーム部17は、その基端17Bが、第2支柱部18Bに支持されており、Y軸方向に延びる回転軸AX2を基点として回転自在である。アーム部17は、回転軸AX2を中心に回転して、本体部16の前面とX線照射部15が対向する収納位置に折りたためるようになっている。アーム部17の回転範囲は、図5および図6に示す収納位置と、図3に示す上端位置との間の範囲である。アーム部17の回転により、自由端17Aに取り付けられたX線照射部15の鉛直方向の位置、すなわち、X線照射部15の高さが変位する。アーム部17の回転範囲内で、X線照射部15の高さを任意の高さに調節することが可能である。
また、アーム部17は、回転軸AX2を中心に上端位置と収納位置の間の任意の回転位置で停止させることができる。以下に説明するとおり、任意の回転位置におけるアーム部17の停止は、電動機構を用いることなく、アーム部17の基端と第2支柱部18Bの連結部分に内蔵された、機械的な摩擦機構50(図12参照)の作用によって実現される。
(アーム部の回転機構および摩擦機構)
図7および図8に示すように、アーム部17の自由端17Aには、X線照射部15を取り付けて保持するための保持部31が設けられている。X線照射部15は、保持部31を介してアーム部17の自由端17Aに取り付けられる。アーム部17の基端17Bには、第2支柱部18Bに、アーム部17を取り付けるための取り付け部32が設けられている。
第2支柱部18Bは、外装部材の内部に、第2支柱部18Bの長手方向に延びる骨格部材33を備えている。骨格部材33は、例えばアルミニウムで形成されており、軽量化が図られている。骨格部材33は、幅方向(X方向)に間隔を空けて配置される一対のフレーム板34と、フレーム板34を繋ぐ背板36とで構成される。各フレーム板34の間に、アーム部17の取り付け部32が収容されて、軸部材38に回転自在に支持される。回転軸AX2は、幾何学的な回転中心を示す抽象的な概念であり、実体的な軸部材38の径方向の中心が、アーム部17の回転軸AX2となる。実体的には軸部材38自体は回転しない固定軸である。
ここで、アーム部17の回転方向として、X線照射部15の鉛直方向の高さが下方に変位する方向を正方向と規定し、正方向とは反対の方向を負方向と規定する。図7において、回転軸AX2を中心として、時計方向が正方向であり、反時計方向が負方向である。図3に示すように、アーム部17は、回転範囲の上端においても、X線照射部15が取り付けられる自由端17Aが前方に傾斜した姿勢となる。そのため、アーム部17には、アーム部17およびX線照射部15の自重に起因して、アーム部17を正方向に回転する正の回転モーメントが働く。
骨格部材33には、2本のガススプリング37が設けられている。ガススプリング37は、一方の端部37Aがフレーム板34に取り付けられ、他方の端部37Bが、アーム部17の取り付け部32に取り付けられている。端部37Aは回転軸AX3を中心に回転自在であり、端部37Bは回転軸AX4を中心に回転自在である。ガススプリング37は、周知のように、シリンダに封入されたガスを圧縮したときの弾性に基づく反力を利用したスプリングである。ガススプリング37は、封入されたガスを圧縮する縮み方向に収縮した状態で取り付けられており、常に伸び方向に反力を発生させる。
取り付け部32において、ガススプリング37の端部37Bは、回転軸AX2からアーム部17の自由端17A側にオフセットして配置されている。そのため、ガススプリング37は伸び方向の反力により、アーム部17の自重等に起因する正方向に働く正の回転モーメントに対抗して、アーム部17に対して、X線照射部15が鉛直方向の上方に変位する負方向に働く負の回転モーメントを発生させる。こうしたガススプリング37の作用により、アーム部17が正方向に勢いよく回転するのを抑制し、かつ、操作者である医療スタッフSTがアーム部17を負方向に回転させてX線照射部15を上方に持ち上げる際の負荷を軽減することができる。
図9および図10に示すように、取り付け部32は、幅方向(X方向)に間隔を空けた2枚の側板41A、41Bと、2枚の側板41A、41Bを連結する連結部42とで構成されている。2枚の側板41A、41Bの間隔は、各側板41A、41Bの外側の全幅が、骨格部材33の2枚のフレーム板34の間隔内に収まる幅である。符号32Aは、アーム部17の図示しないフレームと結合するためのジョイントである。取り付け部32は、骨格部材33と同様に、例えばアルミニウムで形成されており、軽量化が図られている。
図10に示すように、側板41A、41Bには、軸部材38を挿通する軸穴45が設けられている。一方、2枚のフレーム板34には、軸部材38の軸受けとして機能する軸受けスリット43が設けられている。軸部材38は、2枚のフレーム板34の軸受けスリット43および2枚の側板41A、41Bの軸穴45に挿通された状態で取り付けられる。軸部材38は、軸部38Aと軸部38Aの一方の端部に軸部38Aよりも大径部38Bを有している。軸部材38は、大径部38Bが一方のフレーム板34にネジ44によってネジ止めされて固定される。取り付け部32は、軸部材38に回転自在に取り付けられる。取り付け部32の回転により、アーム部17が回転軸AX2を中心に回転する。
側板41Aにおいて、軸部材38の軸方向の両側には、それぞれ一組の摩擦板46、47が設けられている。一組の摩擦板46、47は、各摩擦板46、47の摩擦面同士の接触により摩擦力を発生する。これらの摩擦板46、47には、軸穴48が形成されており、軸穴48に軸部材38が挿通された状態で取り付けられる。摩擦板47は、アーム部17の回転に伴って回転軸AX2回りに回転する回転摩擦板であり、摩擦板46は、アーム部17の回転にかかわらず回転軸AX2回りに回転しない固定摩擦板である。ここで、摩擦板46、47について、回転と固定を区別する必要が無い場合には、単に摩擦板46、47と呼び、回転と固定を区別する必要がある場合には、固定摩擦板46、回転摩擦板47と呼ぶ。
2枚の回転摩擦板47は、側板41Aの両側にそれぞれ取り付けられ、回転止めによって回転しないように固定される。アーム部17が回転すると側板41Aが回転するため、2枚の回転摩擦板47も側板41Aに伴って回転する。また、各摩擦板46、47は、軸方向に移動可能に取り付けられている。
各摩擦板46、47は、アーム部17よりも耐摩耗性が高い材料で形成されている。耐摩耗性が高い材料は重量が重い。上述のとおり、アーム部17は軽量化を図るためにアルミニウムが使用されている。アーム部17を耐摩耗性の高い材料で形成すると、アーム部17の重量が重くなる。そのため、アーム部17の軽量化を図りつつ、摩擦板46、47の耐摩耗性を上げるため、摩擦板46、47をアーム部17とは別の部材で構成している。摩擦板46、47の材料は、具体的には、リン青銅である。
また、摩擦板46、47は、第2支柱部18B内に内蔵されるため、外径が比較的コンパクトである。摩擦板46、47のように、摩擦面の面積が小さな摩擦板で大きな摩擦力を発生させようとすると、摩擦面の面積が大きな大径の摩擦板と比較して、摩擦面には大きな荷重が加わる。そうすると、摩擦板46、47の劣化の程度が大きく、かつ、劣化速度も早い。そのため摩擦板46、47の劣化をできるだけ抑制するために耐摩耗性の高い材料が使用される。
また、互いに接触する摩擦板46、47同士は、同じ材料で形成される。摩擦板46、47に硬度差があると、硬度が低い方の摩擦板が削れやすい。同じ材質にすることで摩擦板46、47の摩耗が抑制される。摩耗は摩擦力低下の原因となるため、摩耗を抑制することで、摩擦板46、47が発生する摩擦力を経時的に安定させることができる。
また、摩擦板46、47の摩擦面には、摩擦面の削れを抑制するために潤滑剤が充填される。潤滑剤としては、液体系の潤滑剤である潤滑油が好ましく、より好ましくはリチウムせっけんグリースである。二流化モリブデン系などの固体潤滑剤は、潤滑油と比較して、摩擦板46、47が発生する摩擦力が経時的に不安定になりやすい。これは、固体潤滑剤を構成する粒子が経時的につぶれていくため、その結果、摩擦板46、47の摩擦面同士の間隔が変化することが原因と考えられる。潤滑油であればそうした懸念は無く、摩擦力を経時的に安定させやすい。その中でも、リチウムせっけんグリースが良好な性能を発揮していることが確認されている。
ここで、2枚の回転摩擦板47を区別する場合には、側板41Aとフレーム板34の間に配置される回転摩擦板47を、回転摩擦板47Aと呼び、側板41Aと側板41Bの間に配置される回転摩擦板47を、回転摩擦板47Bと呼ぶ。また、2枚の回転摩擦板47を区別する場合には、回転摩擦板47Aと対面して配置される固定摩擦板46を、固定摩擦板46Aと呼び、回転摩擦板47Bと対面して配置される固定摩擦板46を、固定摩擦板46Bと呼ぶ。
固定摩擦板46Aは、フレーム板34に取り付けられ、回転止めによって回転しないように固定される。一方、固定摩擦板46Bは、回転摩擦板47Aの外側、すなわち、回転摩擦板47Aと側板41Bの間に配置される。固定摩擦板46Bの軸穴48Aは、他の摩擦板の軸穴48と異なり、軸方向と直交する横断面がDカット形状となっている。一方、軸部材38の軸部38Aは、固定摩擦板46Bが取り付けられる位置は、軸方向と直交する横断面がD型になっている。固定摩擦板46Bは、軸穴48Aと軸部38Aの係合により、軸部38Aに対して回転しないように固定される。
固定摩擦板46Bと側板41Bの間には、垂直抗力発生部51が配置される。垂直抗力発生部51は、各組の摩擦板46、47の摩擦面同士を押しつける方向に付勢力を付与し、摩擦面に垂直抗力を発生させる。垂直抗力発生部51も、軸部材38の軸部38Aに取り付けられる。垂直抗力発生部51は、軸部38Aが挿通される挿通穴52を有している。挿通穴52の一部は、固定摩擦板46Bの軸穴48Aと同様にDカット形状となっている。垂直抗力発生部51は、Dカット形状の挿通穴52と横断面がD型の軸部38Aとの係合により、固定摩擦板46Bと同様に軸部38Aに対して回転しないように固定される。
垂直抗力発生部51において、側板41Bの端部にはナット53が設けられている。ナット53は、垂直抗力発生部51が摩擦板46、47に発生させる垂直抗力を調節するためのものである。
図11および図12に示すように、垂直抗力発生部51は、付勢部として機能する皿バネユニット54、緩衝板56、57、ケース58およびナット53で構成される。ケース58は、上ケース部材58Aと下ケース部材58Bの上下二分割構成であり、皿バネユニット54および緩衝板56、57を収容する。皿バネユニット54は、摩擦板46、47の摩擦面同士を押しつける方向に付勢力を付与する。摩擦板46、47の摩擦面同士が押しつけられると摩擦面に垂直抗力が発生する。
皿バネユニット54は、複数枚の皿バネ61で構成される。皿バネユニット54には、ナット53の締め付け力に応じて、皿バネユニット54を収縮する方向に荷重が加えられる。ナット53の締め付け力に応じた荷重が大きいほど、皿バネユニット54が弾性変形して収縮するため、皿バネユニット54が発生する反力も大きくなる。皿バネユニット54を構成する皿バネ61の枚数が多いほど、皿バネユニット54が反力を大きくすることができる。
図13A〜13Cに示すように、皿バネ61は、一方が凸面61A、他方が凹面61Bの円盤形状をしたバネである。符号61Cは、凹面61Bの外周エッジである。皿バネ61には、軸部38Aを挿通するための軸穴61Dが設けられている。図13Bに示す初期状態から、径方向と直交する方向(軸方向)に荷重をかけると、図13Cに示すように、凸面61Aが凹むように弾性変形して、弾性に基づく反力を発生する。皿バネ61は、コイルバネと比較して、省スペースで大きな垂直抗力を発生させることができる。
図12に示すように、皿バネユニット54を構成する複数枚の皿バネ61は、軸部38Aの軸方向に沿って積み重ねて配列される。皿バネユニット54の軸方向の両端には、それぞれ緩衝板(緩衝部材に相当する)56、57が配置されている。緩衝板56は、皿バネユニット54と固定摩擦板46Bとの間に配置される。緩衝板57は、皿バネユニット54とナット53との間に配置される。緩衝板56、57および皿バネユニット54は、摩擦板46、47と同様に、軸部38Aの軸方向に移動可能に取り付けられている。
皿バネユニット54の端面を緩衝板56と当接させた状態でナット53を締め付けると、皿バネユニット54が緩衝板56を押しつける方向に移動する。皿バネユニット54が移動すると、緩衝板56を介して各組の摩擦板46、47に押しつけ力が加わる。ナット53をさらに締め付けて、皿バネユニット54が移動限界に達すると、皿バネ61が弾性変形して、皿バネユニット54が軸方向に収縮する。ナット53の締め付け力は、皿バネユニット54が発生する反力が所定の設定値となるように、製造時点において調節される。
皿バネユニット54は、弾性に基づいて、摩擦板46、47の摩擦面同士を押しつける方向に付勢している。そのため、摩擦板46、47の摩擦面が摩耗した場合でも、皿バネユニット54が軸方向に伸びて付勢力を付与するため、垂直抗力の減少が抑制される。
例えば、図9において、図9(A)は、摩擦板46、47の摩擦面の摩耗が無い初期状態を示し、図9(B)は、使用を通じて摩擦板46、47の摩耗が進んだ状態を示す。図9(A)に示す初期状態では、製造時点において、皿バネユニット54の収縮量が初期値になるようにナット53が締め付けられる。初期状態の皿バネユニット54の軸方向の幅はW0、各組の摩擦板46、47の厚みはそれぞれT01、T02である。
摩擦板46、47の摩耗が進むと、図9(B)に示すように、摩擦板46、47の厚みが薄くなり、各組の摩擦板46、47の厚みは、それぞれT11、T12に変化する。このように摩擦板46、47の厚みが薄くなっても、皿バネユニット54は、弾性力によって、幅W0よりも広い幅W1となるように軸方向に伸びる。これにより、摩擦板46、47の摩擦面同士が押しつけられるため、摩擦面が摩耗した場合でも、垂直抗力の減少が抑制される。
図12において、緩衝板56は、皿バネユニット54と固定摩擦板46Bとの間に介挿される緩衝部材として機能する。皿バネユニット54の付勢力は緩衝板56を介して固定摩擦板46Bに付与される。皿バネ61は、一面が凸型の円盤形状であるため、緩衝板56との接触面は平面ではない。仮に、皿バネ61を、固定摩擦板46Bと直接接触させると、接触面が平面の場合と比較して、固定摩擦板46Bとの接触面積が少なくなり、応力が集中する。そうすると、固定摩擦板46Bと回転摩擦板47Bの摩擦面において偏摩耗が生じやすく、摩擦力が低下する原因となる。そのため、固定摩擦板46Bとの接触面同士が平面となる緩衝板56を介挿することで、固定摩擦板46Bに生じる応力を分散し、偏摩耗に起因する摩擦力低下が抑制される。
また、本例の皿バネユニット54は、配列姿勢が異なる複数枚の皿バネ61が混在している。配列姿勢とは、凸面61Aまたは凹面61Bの向きをいう。本例では、図12において左半分の5枚の皿バネ61と、右半分の5枚の皿バネ61は、それぞれ、凹面61Bが外側に向くように配列されており、配列姿勢が異なっている。
また、本例の皿バネユニット54のように、配列姿勢が異なる皿バネ61が少なくとも1組含まれていることで、皿バネ61の配列姿勢がすべて同じである場合と比べて、皿バネユニット54の全体のバネ定数を小さくすることができる。バネ定数(N/m)はバネの単位変位量に対する弾性力(反力)の変化量であるので、バネ定数を小さくすることで、軸方向の変位量に応じた皿バネユニット54の弾性力(反力)の変動を抑制することができる。
つまり、図14で示したとおり、摩擦板46、47に摩耗が生じると、皿バネユニット54が軸方向に伸びて幅Wが変化する。このような変化が生じた場合でも、バネ定数を小さくしておけば、皿バネユニット54の反力の変動を抑制することができる。これにより、摩擦板46、47が発生する摩擦力が経時的に安定する。
なお、バネ定数を小さくするという効果を得るためには、配列姿勢が異なる皿バネ61が少なくとも1組含まれていればよく、また、その軸方向の配置位置は任意の位置でよい。
また、本例の皿バネユニット54において、配列姿勢が異なる複数枚の皿バネ61の枚数(本例において右半分と左半分の皿バネの枚数)は、5枚ずつで同じである。このように配列姿勢が異なる皿バネ61の枚数を同じ枚数にすることで、枚数が少ない方の配列姿勢の皿バネ61だけにへたりが生じることが防止される。配列姿勢が異なる皿バネ61の枚数が異なると、枚数が少ない方の配列姿勢の皿バネ61の変形量が相対的に大きくなり、枚数が少ない方の皿バネ61だけにへたりが生じる。皿バネ61のへたりは、皿バネユニット54の反力低下の原因となる。配列姿勢が異なる複数枚の皿バネ61の枚数を同じにすることで、反力低下を抑制することができる。
また、皿バネユニット54において、両端にそれぞれ配置される皿バネ61は、凹面61Bが外向きの姿勢で配列される。こうした姿勢で配列することで、凸面61Aを外向きの姿勢で配置する場合と比較して、次のようなメリットがある。
第1に、端面に配置される皿バネ61は、凹面61Bの外周エッジ61Cが緩衝板56と接触することになり、摩擦面において相対的に外周エッジ61Cでの押しつけ力が大きくなる。仮に凸面61Aを外向きに配置すると、緩衝板56との接触部分は、凸面61Aにおいて突出量が最大となる中央のピーク付近となり、摩擦面において相対的に中央において押しつけ力が強くなる。
そのため、摩擦面における軸回りの回転モーメントを考えた場合、凹面61Bを外向きに配置して、中央の回転中心からの距離がある外周エッジ61Cを力の作用点とした方が、中央が力の作用点となる場合と比べて、軸回りのモーメントを大きくすることができる。また、第2に、凸面61Aの中央で押しつける場合と比較して、凹面61Bの外周エッジ61Cで押しつける方が、接触面積が大きくなるため、緩衝板56や摩擦板46、47における応力の集中も抑制することができる。
また、皿バネユニット54において、中央の2枚の皿バネ61は、凸面61A同士が対向して配列されている。これにより、組み立て時におけるナット53の締め付け量の確認がしやすい。というのも、ナット53を締め付けて皿バネユニット54を軸方向に収縮させると、ナット53の締め付け量が大きくなるほど、皿バネ61の間隔は狭くなる。凸面61A同士が対向した状態では、皿バネ61の外周において、対向する2枚の皿バネ61の隙間が比較的大きく空く。このように、隙間の大きさが目視で確認しやすいため、組み立て時におけるナット53の締め付け量が適正か否かの確認がしやすい。
こうした摩擦板46、47および垂直抗力発生部51は、アーム部17を上端位置と収納位置の間の回転範囲内の全域において、任意の回転位置で停止させるための摩擦機構50を構成する。垂直抗力発生部51の作用により、摩擦板46、47の摩擦面同士は接触し、かつ摩擦面には垂直抗力が発生している。そのため、アーム部17の回転によって回転摩擦板47が回転しようとすると、回転摩擦板47と固定摩擦板46との摩擦面にはアーム部17の回転方向とは逆向きの摩擦力が発生する。
アーム部17を停止させるためには、アーム部17に働く回転モーメントが釣り合うことが必要である。そのため、アーム部17を任意の回転位置で停止させるために、摩擦機構50が発生する摩擦力は、アーム部17の回転範囲の全域において、アーム部17に働く回転モーメントが釣り合うような大きさに設定されている。
図15Aから図15Cに示すように、アーム部17に働く回転モーメントは、第1に、アーム部17の自重およびX線照射部15の重量に起因して生じる正方向の正の回転モーメントN1と、ガススプリング37の弾性力に基づいて発生する負方向の負の回転モーメントN2がある。図において、N2はN1に対して反対方向であるため、マイナスの符号を付けている。
正の回転モーメントN1および負の回転モーメントN2のいずれも、回転位置に応じて大きさが変化する。正の回転モーメントN1は、図15Bに示すように、アーム部17が水平方向に伸びた状態で最大となり、その前後で減少する。負の回転モーメントN2は、図15Cに示すように、ガススプリング37の収縮量が最大(弾性力も最大)となる収納位置において最大となり、上端位置に向かうほど減少する。
正の回転モーメントN1と負の回転モーメントN2の大きさが一致して、両者に差がなければ、すなわち、N1−N2=0の場合、アーム部17は停止する。しかし、それ以外の位置では、正の回転モーメントN1と負の回転モーメントN2の大きさに差が生じるため、アーム部17は停止しない。
摩擦機構50は、正の回転モーメントN1と負の回転モーメントN2の大きさに差が生じた場合において、回転モーメントの差に起因してアーム部17が回転する方向に対して反対方向に作用し、正の回転モーメントN1と負の回転モーメントN2の差を打ち消す摩擦力ΔFを発生する。
図15Aに示すように、上端位置において、正の回転モーメントN1は、ガススプリング37の反力に基づいて働く負の回転モーメントN2よりも大きい(N1>N2)。そのため、回転モーメントの差は、N1−N2=ΔFとなる。摩擦機構50は、回転モーメントの差ΔFを打ち消すために、ΔFによってアーム部17が回転しようとする正方向とは反対の負方向に、大きさが同じ摩擦力−ΔFを発生する。これにより、回転モーメントの差が打ち消されて、アーム部17に働く回転モーメントが釣り合ってアーム部17が上端位置で停止する。
図15Bに示すように、アーム部17が水平状態になる位置においては、ガススプリング37は上端位置と比較すると収縮するため、負の回転モーメントN2の大きさは大きくなる。しかし、水平状態では正の回転モーメントN1は最大となるため、図15Bに示す状態では、図15Aと同様に、正の回転モーメントN1は、負の回転モーメントN2よりも大きい(N1>N2)。そのため、回転モーメントの差は、N1−N2=ΔFとなる。摩擦機構50は、回転モーメントの差ΔFを打ち消すために、ΔFによってアーム部17が回転しようとする正方向とは反対の負方向に、大きさが同じ摩擦力−ΔFを発生する。これにより、回転モーメントの差が打ち消されて、アーム部17に働く回転モーメントが釣り合ってアーム部17が水平状態で停止する。
図15Cに示すように、アーム部17が水平状態からさらに正方向に回転すると、正の回転モーメントN1は減少する。一方、ガススプリング37の収縮量はさらに大きくなるため、反力もさらに大きくなり、負の回転モーメントN2は上昇する。図15Cは、正の回転モーメントN1と負の回転モーメントN2の大きさが逆転、すなわち、N1<N2となる状態を示している。この状態では回転モーメントの差は、N1−N2=−ΔFとなる。摩擦機構50は、回転モーメントの差−ΔFを打ち消すために、−ΔFによってアーム部17が回転しようとする負方向とは反対の正方向に、大きさが同じ摩擦力ΔFを発生する。これにより、回転モーメントの差が打ち消されて、アーム部17に働く回転モーメントが釣り合ってアーム部17が停止する。
正の回転モーメントN1は、X線照射部15を含むアーム部17の自重、アーム部17の長さ、アーム部17の回転位置に応じて変化する。一方、負の回転モーメントN2は、ガススプリング37の性能、アーム部17の回転位置に応じたガススプリング37の収縮量に応じて変化する。そのため、回転モーメントの差の大きさも、これらに応じて変化する。摩擦機構50が発生する摩擦力は、回転モーメントの差の最大値に応じて決定される。これにより、アーム部17の回転範囲内の任意の回転位置でアーム部17を停止させることができる。
なお、図示は省略するが、カート11には、アーム部17の収納位置において、アーム部17の回転をロックする収納位置ロック機構が設けられている。収納位置ロック機構は、例えば、カート11を待機場から病棟へ移動する際などに用いられる。収納位置ロック機構を設けることで、カート11を移動中にアーム部17が不用意に回転しないようにアーム部17を収納位置に確実に固定しておくことができる。
(作用)
以下、上記構成による作用を説明する。医療スタッフSTは、撮影を行う場合には、カート11の台車部14を走行させて、撮影を行う病室へカート11を運び込む。
図1に示すように、病室内においては、カート11を移動したり、X線照射部15の高さや照射方向を調節して、X線照射部15の位置合わせを行う。まず、寝台13上の被写体H(図1参照)の撮影部位に応じて電子カセッテ12の位置を決める。この後、電子カセッテ12とX線照射部15が対向するように、X線照射部15の位置合わせを行う。
X線照射部15の位置合わせは、例えば、医療スタッフSTが片手で患者の体を支えながら、もう片方の手で行われる場合もある。X線照射部15の高さはアーム部17を回転させて行われる。アーム部17には、自重に基づいて正の回転モーメントN1が働くが、ガススプリング37の反力に基づいて負の回転モーメントN2も働いている。ガススプリング37が設けられているため、アーム部17を正方向に回転させる操作力は軽減されるため、片手でもX線照射部15を上方に持ち上げやすい。
そして、アーム部17を片手で回転させながら、X線照射部15を所望の高さが調節される。所望の高さに調節できた場合は、その回転位置でアーム部17から手を離す。図15Aから図15Cで示したように、摩擦機構50は、アーム部17に働く正の回転モーメントN1と負の回転モーメントN2に差が生じた場合でも、回転モーメントの差を打ち消す摩擦力ΔFを発生する。そのため、回転位置のロック操作等を行わずに、アーム部17から手を離すだけで、アーム部17を任意の回転位置で停止させることができる。そのため、従来のように、片方の手でアーム部17を所望の回転位置で保持しながら、もう片方の手で回転位置のロック操作を行う必要がないため、X線照射部15の高さ調節を片手で行うことができる。
こうした回転位置の停止機構は、機械的な摩擦機構50を用いて実現される。そのため、電動機構を使用する場合と比べて、構造が複雑化することもなく、かつ、低コストで実現することができる。
また、本例のカート11では、上述のとおり、アーム部17と、摩擦板46、47とは別の部材を使用して、アーム部17には軽量な材料(本例ではアルミニウム)を使用し、摩擦板46、47には、アーム部17の材料よりも耐摩耗性が高い材料(本例ではリン青銅)を使用している。耐摩耗性が高い材料は重量が重いため、アーム部17に摩擦板46、47と同じ材料を使用すると、アーム部17が重くなる。
上述のとおり、摩擦機構50は、アーム部17に働く正の回転モーメントN1と負の回転モーメントN2の差を打ち消す摩擦力を発生する。正の回転モーメントN1およびこれに対抗する回転モーメントN2は、アーム部17の重量が重いほど大きくなり、N1とN2の差も大きくなる傾向がある。そのため、アーム部17に摩擦板46、47よりも軽い材料を使用することで、回転モーメントの差も小さくなるため、摩擦機構50が発生する摩擦力を小さくできる。
摩擦機構50は、アーム部17の支柱18という非常にスペースの制約がある箇所に内蔵されるため、コンパクト化の要請が強い。コンパクトなサイズの摩擦板は摩擦面が小さいため、コンパクトな摩擦板で大きな摩擦力を発生させることは、摩擦面が相対的に大きな摩擦板と比較して難しい。そのため、アーム部17を軽量化することは、コンパクト化という制約がある摩擦機構50に対して要求される摩擦力の要求性能を下げることができる。これにより、コストメリットも大きくなるため、アーム部17と摩擦板46、47を別部材にして、アーム部17と摩擦機構50を組み合わせる場合に非常に有効である。
また、耐摩耗性が高い材料ほど重いため、アーム部17と摩擦板46、47を別の部材とすることで、アーム部17を軽量化できる。アーム部17の軽量化は、端的に、アーム部17の操作性や、カート11の機動性の向上にも寄与する。また、耐摩耗性が高い材料はコストも高いので、使用する部位を限定することで、コスト低減にも寄与する。
また、摩擦機構50は、付勢部として皿バネ61を使用しているため、コイルバネを使用する場合と比べて、コンパクトなサイズで大きな反力を発生するため、結果として大きな摩擦力を発生させることができる。そのため、スペースの制約がある支柱18に内蔵する場合には有効である。
また、耐摩耗性の高い摩擦板46、47と皿バネ61を組み合わせると、次のような効果もある。皿バネ61は、コイルバネと比較して、変位可能な範囲は狭いが、その一方で、少ない変位量で大きな反力を発生させることができる。言い換えると、少ない変位で反力の変動が大きい。そのため、皿バネ61は、摩擦板46、47が摩耗して摩擦板46、47の厚みが変化した場合においては、コイルバネと比較して反力の変動は大きくなる。耐摩耗性の高い摩擦板46、47を使用すれば、摩耗が抑制されるため、結果として皿バネ61の変位量も抑制される。これにより、皿バネ61の反力の変動が抑制される。
なお、本例において、アーム部17の上端位置から収納位置までの回転範囲内の全域で、アーム部17を任意の回転位置を停止させることができる例で説明している。しかし、必ずしも回転範囲内の全域で停止させることができなくてもよい。例えば、アーム部17が収納位置にある状態で、X線照射部15を撮影に使用することは考えにくい。そのため、撮影において使用すると予想される回転範囲を、予め使用範囲として設定し、設定された使用範囲内の任意の回転位置で停止させるようにしてもよい。こうしても、収納位置ロック機構を用いることで、アーム部17を収納位置にロックすることは可能である。
また、上記例において、負の回転モーメントを発生するスプリングとして、ガススプリング37を使用した例で説明したが、コイルスプリングなど、ガススプリング37以外のスプリングでもよい。
(皿バネユニットの変形例)
皿バネユニットにおいて、皿バネの配列姿勢は種々の変形が可能である。例えば、図16に示す皿バネユニット66は、図12に示した皿バネユニット54と同様に、10枚の皿バネ61で構成されるが、左半分の5枚の皿バネ61と右半分の5枚の皿バネ61の配列姿勢が皿バネユニット54とは逆である。
皿バネユニット66のように、両端の皿バネ61の配列姿勢を凸面61Aが外向きになるように配置してもよい。もちろん、図12で示したとおり、凹面61Bを外向きにした方が軸回りのモーメントや応力分散の点で好ましい。また、このように配列した場合でも、配列姿勢が異なる少なくとも1組の皿バネ61が含まれるため、バネ定数を低減できるという効果は得られる。また、配列姿勢が異なる皿バネ61の枚数が、5枚ずつで同じであるため、皿バネ61のへたりが偏ることを防止できる。
図17に示す皿バネユニット67のように、配列姿勢が1枚毎に変化するようにしてもよい。こうしても、図12に示す皿バネユニット54および図16に示す皿バネユニット66と同様に、バネ定数が低減する効果、皿バネ61のへたりが偏ることを防止できる効果は得られる。また、皿バネユニット67では、図12に示す皿バネユニット54と同様に、凸面61A同士が対向して配列される1組の皿バネ61を含むため、組み立て時の締め付け量の確認がしやすい。また、両端の皿バネ61は、凹面61Bが外向きの姿勢で配列されるため、図12に示す皿バネユニット54と同様に、軸回りのモーメントを大きくでき、かつ、応力を分散できるという効果が得られる。
なお、上記例において、付勢部として皿バネを用いているが、皿バネ以外でもよく、コイルスプリングなどで構成してもよい。もちろん、上述したとおり、皿バネを用いることで種々のメリットがある。特に、コンパクトなサイズで大きな反力を発生することができる皿バネは、支柱18というスペース上の制約がある箇所に内蔵する必要があり、かつ、X線照射部15という重量があるアーム部17を停止させるために大きな反力が必要なカート11の摩擦機構50に使用する場合には、好適である。
[第2実施形態]
図18〜図24に示す第2実施形態は、摩擦板46、47の摩擦面に潤滑油が貯留される貯留部を設けた形態である。摩擦板46、47の摩擦面に充填される潤滑油は、摩擦面同士が摺動を繰り返すうちに経時的に劣化していく。貯留部を設けることで、新しい潤滑油を摩擦面に供給することができる。
図18および図19において、摩擦板47の摩擦面73には貯留部として貯留穴74が形成されている。一方、図20に示すように、摩擦板46の摩擦面71にも、貯留部として貯留穴72が形成されている。貯留穴72、74の形状は、円形である。
貯留穴72、74は、各摩擦面71、73において、その周方向に分散して複数個配置されている。摩擦板47が回転して、摩擦面71、73同士が摺動すると、各摩擦面71、73の貯留穴72、74が相対的に周方向に移動する。これにより、摩擦面71、73において、周方向に渡って潤滑油を供給することができる。
周方向に分散して配置することで、摩擦面71、73の全周に潤滑油を行き渡らせやすい。また、貯留穴72、74の周方向における配列ピッチは等間隔であることが好ましい。これにより、摩擦面71、73の周方向において潤滑油の供給量を均一にしやすい。
また、摩擦板47の摩擦面73には、放射状に延びる複数の溝76が形成されている。溝76は、溝形状の貯留部として機能する。溝76は、放射状に延びているため、摩擦面73の径方向に渡って潤滑油を供給することができる。また、溝76は、その両端が、摩擦板47の外周側、あるいは軸穴48がある内周側から摩擦面73に潤滑油を進入させるための進入口として機能する。図20に示すように、摩擦板46にも溝75が形成されており、溝75も溝76と同じ機能を有する。
図21は、摩擦板46と摩擦板47とを対面させて、摩擦面71、73同士を接触させた状態を示す図である。図21に示すように、貯留穴72、74は、径方向において分散して配置されている。より具体的には、図20に示すように、摩擦板46の貯留穴72は、皿バネ61の外周エッジ61Cと対向する第1円周C1上に分散して配置されている。
図22に示すように、摩擦板46は、緩衝板56を介して皿バネ61から押圧を受ける。第1実施形態の図12で説明したように、皿バネ61の凹面61Bを緩衝板56と対向させた場合には、皿バネ61は、外周エッジ61Cにおいて緩衝板56に対する押しつけ力を発生する。皿バネ61は緩衝板56を介して摩擦板46を押圧する。この場合、摩擦板46の摩擦面71においても、外周エッジ61Cに対向する位置において皿バネ61から受ける押しつけ力が相対的に大きくなる。摩擦面71において外周エッジ61Cと対向する位置は、回転軸AX2を中心とする軸回りの第1円周C1に相当する。
このように押しつけ力が大きな第1円周C1上は、最も潤滑油が必要な箇所である。しかし、図22において矢印で示すように、第1円周C1上では、押しつけ力が大きなため、潤滑油が外周側や内周側に逃げてしまいやすい。そこで、図20に示すように、摩擦板46の摩擦面71において第1円周C1上に分散して貯留穴72が配置されている。これにより、最も潤滑油が必要な箇所に貯留穴72から新しい潤滑油を供給することができる。ここで、第1円周C1上とは、第1円周C1と重なる位置を意味する。そのため、貯留穴72の一部と第1円周C1が重なっていればよい。
また、図19に示すように、摩擦板47の摩擦面73には、第2円周C2上と第3円周C3上に貯留穴74が分散して配置されている。図21に示すように、第2円周C2および第3円周C3は、第1円周C1と径が異なる同心円である。第2円周C2は、第1円周C1よりも径が大きく、第1円周C1の外側に位置する円周である。第3円周C3は、第1円周C1よりも径が小さく、第1円周C1の内側に位置する円周である。このように、径が異なる複数の同心円上に、貯留穴72、74を配置することで、貯留穴72、74を径方向に分散して配置することができる。
また、第1円周C1上に貯留穴72を配置し、径方向において第1円周C1の外側と内側にそれぞれ位置する第2円周C2上と第3円周C3上に貯留穴74が配置される。そのため、最も潤滑油が必要な第1円周C1上に外側と内側から潤滑油を供給することができる。ここで、第1円周C1上の貯留穴72は第1貯留部に相当し、第2円周C2上の貯留穴74は第2貯留部に相当し、第3円周C3上の貯留穴74は第3貯留部に相当する。
このように、一組の摩擦板46、47において、一方の摩擦板46の摩擦面71に第1貯留部に相当する貯留穴72が設けられ、かつ、他方の摩擦板47の摩擦面73に第2貯留部および第3貯留部に相当する貯留穴74が設けられている。貯留部は摩擦板を削って形成されるため、摩擦板の強度の観点からは少ない方がよい。そのため、本例のように、一組の各摩擦板46、47に貯留穴72、74を分散することで、一方の摩擦板に全ての貯留部を設ける場合と比較して、片方の摩擦板の強度の低下を抑制することができる。
また、第1円周C1上の貯留穴72のサイズは、第2円周C2上および第3円周C3上の貯留穴74のサイズよりも大きい。摩擦面に貯留穴を形成すると、その分、摩擦面の接触面積を減少させることになるため、接触面積の減少を抑制する観点からはできるだけ小さい方がよい。最も潤滑油が必要な箇所の貯留穴72を大きく、それ以外の貯留穴74を相対的に小さくすることで、潤滑油の必要な供給量を確保しつつ、接触面積の減少を抑えることができる。
また、図19に示すように、摩擦板47において、第2円周C2上の複数の貯留穴74および第3円周C3上の複数の貯留穴74は、それぞれ周方向において等間隔で配置されている。そして、第2円周C2上の複数の貯留穴74と第3円周C3上の複数の貯留穴74は、周方向における位相をずらした状態で配置されている。すなわち、第2円周C2上の貯留穴74は、周方向において、第3円周C3上の2つの貯留穴74の間に配置されており、周方向の位置がずれている。このような配置にすることで、アーム部17の回転に伴う摩擦板47の回転角が少ない場合でも、第1円周C1の周方向に潤滑油を供給しやすい。
本例では、貯留部の形状として、円形の貯留穴72、74と溝76を例に説明しているが、貯留部の形状はどのような形状でもよく、例えば、楕円を含む長穴でもよい。もちろん、円形や溝形状とすれば加工がしやすいというメリットがある。また、円形の貯留穴74と溝76とを混在させているが、いずれか一方でもよい。貯留部(貯留穴、溝)の数は、摩擦面の面積等を考慮して適宜変更することができる。
また、図23に示すように、摩擦板46、47および垂直抗力発生部51を含む摩擦機構50が組み立てられた状態で、摩擦板46、47の摩擦面71、73に潤滑油を供給できるようにしてもよい。摩擦機構50が組み立てられた状態では、摩擦板46、47の中央に形成された開口である軸穴48に、軸部材38の軸部38Aが挿通される。
軸部38Aの内部には、摩擦面71、73に潤滑油を供給する供給路が設けられている。供給路は、軸部材38の一端である大径部38Bに形成された注入口81と、注入口81から軸方向に延びる第1供給路82と、軸方向における摩擦板46、47の取り付け位置において、第1供給路82から軸部38Aの外周面に延びて、外周面に形成された出口84に接続する第2供給路83とで構成される。出口84は、摩擦板46、47の軸穴48の内周と対面している。
カート11のメンテナンス時において、第2支柱部18Bの外装部材を外すと、大径部38Bが露出する。注入口81から加圧して潤滑油が第1供給路82に注入される。加圧された潤滑油は、第1供給路82および第2供給路83を通じて出口84から噴出する。そして、噴出した潤滑油は、軸部38Aの外周と、摩擦板47の軸穴48の内周の間の隙間を通って、摩擦板47の溝76を通じて摩擦面73内に進入する。このように摩擦機構50を組み立てた状態で潤滑油を補充できるため、メンテナンスがしやすい。
上記各発明の実施形態では、X線照射部15を電子カセッテと組み合わせて使用しているが、電子カセッテの代わりに、画像記録媒体としてX線フィルムを使用するフィルムカセッテとX線照射部15を組み合わせて使用することも可能である。
また、上記各発明は、X線以外のγ線などの放射線を照射する放射線照射器にも適用可能である。また、上記各発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、上記各実施形態の組み合わせなど、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
2 X線撮影システム
11 カート
12 電子カセッテ
13 寝台
14 台車部
15 線照射部
15A 線源部
15B 照射野限定器
15C 線管
16 本体部
17 アーム部
17A 自由端
17B 基端
18 支柱
18A 第1支柱部
18B 第2支柱部
18C 把持部
19 ハンドル
21 操作パネル
23 照射スイッチ
24 載置面
28 カセッテ収納部
29F 前輪
29R 後輪
30 合計
31 保持部
32 取り付け部
32A ジョイント
33 骨格部材
34 フレーム板
36 背板
36 軸部材
37 ガススプリング
37A 端部
37B 端部
38 軸部材
38A 軸部
38B 大径部
41A、41B 側板
42 連結部
43 スリット
44 ネジ
45 軸穴
46 摩擦板(固定摩擦板)
46A、46B 摩擦板(固定摩擦板)
47 摩擦板(回転摩擦板)
47A、47B 摩擦板(固定摩擦板)
48 軸穴
48A 軸穴
50 摩擦機構
51 垂直抗力発生部
52 挿通穴
53 ナット
54、66、67 皿バネユニット
56、57 緩衝板
58 ケース
58A 上ケース部材
58B 下ケース部材
61 皿バネ
61A 凸面
61B 凹面
61C 外周エッジ
61D 軸穴
71、73 摩擦面
72、74 貯留穴
73、76 摩擦面
75、75 溝
81 注入口
82 第1供給路
83 第2供給路
84 出口
AX1 回転軸
AX2 回転軸
AX3 回転軸
AX4 回転軸
C1 第1円周
C2 第2円周
C3 第3円周
H 被写体(患者)
N1 回転モーメント
N2 回転モーメント
ST 医療スタッフ
T01、T02、T11、T12 厚み
W 幅
W0 幅
W1 幅
ΔF 摩擦力

Claims (23)

  1. 車輪を有する台車部と、
    前記台車部に設けられた支柱と、
    自由端に放射線照射部が取り付けられ、基端側が前記支柱に回転自在に支持されたアーム部であって、前記基端側を基点として回転すると、前記放射線照射部の鉛直方向の位置が変位するアーム部と、
    前記放射線照射部が鉛直方向の下方に変位するときに、アーム部に働く力に起因して生じる当該アーム部の回転軸まわりの力のモーメントの方向を正方向とした場合に、前記放射線照射部および前記アーム部の自重に起因して前記アーム部に対して働く前記正方向の正の回転モーメントに対抗して、前記放射線照射部が上方に変位するときに、アーム部に働く力に起因して生じる当該アーム部の回転軸まわりの力のモーメントの方向である負方向に負の回転モーメントを発生するスプリングと、
    前記正の回転モーメントと前記負の回転モーメントの大きさに差が生じた場合において、前記回転モーメントの差に起因して前記アーム部が回転しようとする方向に対して反対方向に作用し、前記回転モーメントの差を打ち消す摩擦力を発生する摩擦機構と、
    を備え、
    前記摩擦機構は、前記アーム部の回転に伴って回転する摩擦板と、前記回転する摩擦板と対面して配置され、前記アーム部の回転にかかわらず回転しない摩擦板とで構成され、前記各摩擦板の摩擦面同士の接触により摩擦力を発生する、少なくとも一組の摩擦板と、
    前記一組の前記摩擦板の摩擦面同士を押しつける方向に付勢力を付与する付勢部を有し、前記摩擦面に垂直抗力を発生させる垂直抗力発生部とを備え、
    前記付勢部は、前記摩擦板が回転する軸方向に沿って積み重ねて配列される複数枚の皿バネで構成された皿バネユニットであり、
    前記支柱は、前記アーム部が回動自在に取り付けられる軸部を備え、
    前記皿バネユニットは、前記軸部に取り付けられ、かつ前記アーム部に内蔵されており、前記軸部に沿って前記摩擦板の一方を付勢して前記一対の摩擦板の摩擦面同士を押しつける移動型放射線発生装置。
  2. 前記アーム部と前記摩擦板にはそれぞれ別の材料が使用され、前記摩擦板には、前記アーム部よりも耐摩耗性が高い材料が使用されている請求項1に記載の移動型放射線発生装置。
  3. 互いの摩擦面が接触する前記摩擦板同士は、同じ材料で形成されている請求項1または2に記載の移動型放射線発生装置。
  4. 前記皿バネは、一方が凸面、他方が凹面の円盤形状である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の移動型放射線発生装置。
  5. 前記皿バネユニットには、前記凸面または前記凹面の向きである配列姿勢が異なる少なくとも1組の皿バネが含まれる請求項4に記載の移動型放射線発生装置。
  6. 前記皿バネユニットには、前記凸面同士が対向して配列される少なくとも1組の皿バネが含まれる請求項4または5に記載の移動型放射線発生装置。
  7. 前記皿バネユニットにおいて、両端にそれぞれ配置される前記皿バネは、前記凹面が外向きの姿勢で配列される請求項4ないし6のいずれか1項に記載の移動型放射線発生装置。
  8. 前記皿バネユニットにおいて、配列姿勢が異なる複数枚の前記皿バネが混在しており、
    それぞれの配列姿勢の前記皿バネの枚数は同じである請求項4ないし7のいずれか1項に記載の移動型放射線発生装置。
  9. 前記皿バネユニットと前記摩擦板との間には、緩衝部材が介挿されており、前記皿バネユニットは、前記緩衝部材を介して前記摩擦板に付勢力を付与する請求項4ないし8のいずれか1項に記載の移動型放射線発生装置。
  10. 前記摩擦板の摩擦面同士の潤滑剤として潤滑油が使用される請求項1ないし9のいずれか1項に記載の移動型放射線発生装置。
  11. 前記潤滑油は、リチウムせっけんグリースである請求項10に記載の移動型放射線発生装置。
  12. 一組の前記摩擦板のうち、少なくとも一方の摩擦面に、前記潤滑油が貯留される貯留部が形成されている請求項10または11に記載の移動型放射線発生装置。
  13. 前記貯留部は、前記摩擦面の周方向に分散して配置されている請求項12に記載の移動型放射線発生装置。
  14. 前記皿バネユニットにおいて、前記摩擦板と対向する端面に配置される前記皿バネは、前記凹面が前記摩擦板と対向する姿勢で配列されている請求項4を引用する請求項13に記載の移動型放射線発生装置。
  15. 前記貯留部は、前記皿バネの外周エッジと対向する第1円周上に分散して配置されている請求項14に記載の移動型放射線発生装置。
  16. 前記貯留部は、前記第1円周と径が異なる複数の同心円の円周上にも分散して配置されている請求項15に記載の移動型放射線発生装置。
  17. 前記複数の同心円には、前記第1円周の外側の第2円周と前記第1円周の内側の第3円周が含まれる請求項16に記載の移動型放射線発生装置。
  18. 一組の摩擦板の一方の前記摩擦板の摩擦面には、前記第1円周上に配置された貯留部である第1貯留部が設けられており、
    かつ、他方の前記摩擦板の摩擦面には、前記第2円周上に配置された貯留部である第2貯留部、および前記第3円周上に配置された貯留部である第3貯留部が設けられている請求項17に記載の移動型放射線発生装置。
  19. 前記第2円周上および前記第3円周上に前記貯留部が配置された前記摩擦板において、
    前記第2円周上および前記第3円周上のそれぞれにおいて、分散配置された複数の前記貯留部は、周方向において等間隔で配置されており、
    前記第2円周上の複数の貯留部と前記第3円周上の複数の貯留部は、周方向における位相をずらした状態で配置されている請求項18に記載の移動型放射線発生装置。
  20. 前記第1円周上の前記貯留部のサイズは、前記第2円周上の前記貯留部および前記第3円周上の前記貯留部のサイズよりも大きい請求項17ないし19のいずれか1項に記載の移動型放射線発生装置。
  21. 前記貯留部の形状は、円形、長穴、および溝のうちの少なくとも1つである請求項12ないし20のいずれか1項に記載の移動型放射線発生装置。
  22. 前記貯留部が溝である場合において、前記溝は、前記摩擦面において、放射状に配置されている請求項21に記載の移動型放射線発生装置。
  23. 前記摩擦板に形成された開口に挿通される軸部材を有しており、
    前記軸部材の内部には、前記摩擦面に前記潤滑油を供給する供給路が設けられており、
    前記供給路は、前記軸部材の一端に形成された注入口と、前記注入口から前記軸部材の軸方向に延びる第1供給路と、前記軸方向における前記摩擦板の取り付け位置において、前記第1供給路から前記軸部材の外周面に延びて、前記外周面に形成された出口に接続する第2供給路とを有する請求項22に記載の移動型放射線発生装置。
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