JP6719244B2 - カーボンナノチューブ線材の接続方法及びカーボンナノチューブ線材接続構造体 - Google Patents
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Description
しかしながら、上記特許文献では、複数のカーボンナノチューブを撚り合わせてなるカーボンナノチューブ線材それ自体の電気的特性を向上することが開示されているにすぎず、カーボンナノチューブ線材同士の接合部における導電性については開示されていない。特に、カーボンナノチューブ線材を構成するカーボンナノチューブは外径数nmと超極細であるため、各線材端部の撚りをほどいた後に当該端部同士を互いに撚り合わせて確実な電気的接続を行うことができない。また、カーボンナノチューブに対するはんだの濡れ性が低いため、カーボンナノチューブ線材の端部同士の接合部をはんだで形成することができず、導電性を確保することが困難であるという問題がある。
本発明の実施形態に係るカーボンナノチューブ線材接続構造体の構成を概略的に示す図であり、(a)は全体斜視図、(b)はカーボンナノチューブ線材同士の接合部を示す部分拡大図である。なお、図1におけるカーボンナノチューブ線材接続構造体は、その一例を示すものであり、本発明に係る各構成の形状、寸法等は、図1のものに限られないものとする。
導電性部材40は、金属微粒子を含有する接合材、導電性接着剤、及びCNTを含有するシート材のうちのいずれか又は複数で形成されている。
導電性部材40が上記のうちの複数で形成される場合、導電性部材40は、例えば、長手方向端部11a、21a同士の接合部30に設けられ、且つ金属微粒子を含有する接合材又は導電性接着剤からなる第1導電性部材と、該第1導電性部材に外装され、且つCNTを含有するシート材からなる第2導電性部材とで構成される。
このシート材は、当該シート材に含有されるCNT全体重量に対する、2層又は3層構造を有するCNTの合計重量が80%以上であるのが好ましく、90%以上であるのがより好ましい。
CNT線材11は、1層以上の層構造を有するCNTの複数が束ねられてなるCNT束11A,11A同士(図1(b))を撚り合わせて構成されている。CNT線材11の外径は、0.01〜1mmである。CNT線材21も同様、1層以上の層構造を有するCNTの複数が束ねられてなるCNT束21A,21A同士を撚り合わせて構成されている。すなわちCNT線材11,21は、複数のCNTが纏められた束状体となっており、これら複数のCNTの軸方向がほぼ揃って配されている。
CNT線材11は、CNT束11Aに異種元素がドープされてなるカーボンナノチューブ複合体の複数を撚り合わせて構成されてもよく、CNT線材21も同様に、CNT束21Aに異種元素がドープされてなるカーボンナノチューブ複合体の複数を撚り合わせて構成されてもよい。
接合部30では、図1(b)に示すように、凹凸部11−1の表面、及び凹凸部21−1の表面からCNTがランダムに延出し、凹凸部11−1側のCNTと凹凸部21−1側のCNTとが絡み合い、凹凸部11−1,12−1同士が密に接続されている。そして、凹凸部11−1,12−1を被覆するように導電性部材40が配置されることにより、接合部30が形成されている。
(NCNT(2)+NCNT(3))/NTOTAL×100(%)≧50(%) ・・・(1)
図2は、図1のカーボンナノチューブ線材接続構造体1の製造方法の一例を示すフローチャートであり、図3(a)〜(f)は、図2の製造方法における各工程を説明するための斜視図である。
先ず、CNT電線10の絶縁被覆12の一部を剥いで、CNT線材11の長手方向端部11aを露出させたものを準備する(ステップS1、図2(a))。同様にして、CNT電線20の絶縁被覆22の一部を剥いで、CNT線材21の長手方向端部21aを露出させたものを準備する。このとき、露出したCNT線材11の長手方向端部11a及びCNT線材21の長手方向端部21aの少なくとも一方に酸処理を施してもよい。例えば、CNT線材11の長手方向端部11a及びCNT線材21の長手方向端部21aの少なくとも一方を、70〜80℃に熱した濃塩酸に30分程度浸漬する。これにより、長手方向端部11aのCNTにおいて、炭素原子の規則格子配列内に存在する五員環及び七員環等の格子欠陥が酸処理により破壊され、この格子欠陥に相当する部分に開口部が形成される。
10 CNT電線
11 CNT線材
11A CNT束
11a 長手方向端部
11−1 凹凸部
11−1a 延出部
12 絶縁被覆
20 CNT電線
21 CNT線材
21A CNT束
21a 長手方向端部
21−1 凹凸部
21−1a 延出部
22 絶縁被覆
30 接合部
40 導電性部材
40−1 接合材
40−1’ 接合材
40−2 シート材
40−2’ シート材
D 超音波発生装置
Claims (9)
- 複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせてなるカーボンナノチューブ線材の端部同士を接続するカーボンナノチューブ線材の接続方法であって、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部同士を接続すると共に、前記長手方向端部同士の接続部を、はんだ以外の材料からなる少なくとも1つの導電性部材で接合するカーボンナノチューブ線材の接続方法であり、
前記長手方向端部の少なくとも一方に酸処理を施し、
次いで、前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部を粗化して凹凸部を形成し、
前記凹凸部同士を接続すると共に、前記凹凸部同士を前記少なくとも1つの導電性部材で接合することを特徴とする、カーボンナノチューブ線材の接続方法。 - 前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部に金属微粒子を含有する接合材を塗布し、前記接合材を加熱することにより、前記導電性部材を形成することを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ線材の接続方法。
- 前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部に導電性接着剤を塗布することにより、前記導電性部材を形成することを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ線材の接続方法。
- 複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせてなるカーボンナノチューブ線材の端部同士を接続するカーボンナノチューブ線材の接続方法であって、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部同士を接続すると共に、前記長手方向端部同士の接続部を、はんだ以外の材料からなる少なくとも1つの導電性部材で接合するカーボンナノチューブ線材の接続方法であり、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部同士を、カーボンナノチューブを含有するシート材で直接包むことにより、前記導電性部材を形成することを特徴とする、カーボンナノチューブ線材の接続方法。 - 前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部を粗化して凹凸部を形成し、
前記凹凸部同士を接続すると共に、前記凹凸部同士を前記少なくとも1つの導電性部材で接合することを特徴とする、請求項4に記載のカーボンナノチューブ線材の接続方法。 - 前記カーボンナノチューブ線材に異種元素がドープされていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ線材の接続方法。
- 前記カーボンナノチューブ線材を構成するカーボンナノチューブが、2層又は3層の層構造を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ線材の接続方法。
- 複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせてなるカーボンナノチューブ線材の端部同士が接続されたカーボンナノチューブ線材接続構造体であって、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部同士の接合部に設けられ、はんだ以外の材料からなる少なくとも1つの導電性部材を備え、
前記長手方向端部の少なくとも一方に酸処理が施され、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部に、粗化された凹凸部が形成され、
前記凹凸部同士が接続されると共に、前記凹凸部同士が前記少なくとも1つの導電性部材で接合されていることを特徴とする、カーボンナノチューブ線材接続構造体。 - 複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせてなるカーボンナノチューブ線材の端部同士が接続されたカーボンナノチューブ線材接続構造体であって、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部同士の接合部に設けられ、はんだ以外の材料からなる少なくとも1つの導電性部材を備え、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部同士が、カーボンナノチューブを含有するシート材で直接包まれることにより、前記導電性部材が形成されていることを特徴とする、カーボンナノチューブ線材接続構造体。
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