JP6715219B2 - エレベーター報知制御システム及びエレベーター報知制御方法 - Google Patents

エレベーター報知制御システム及びエレベーター報知制御方法 Download PDF

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本発明は、エレベーター報知制御システム及びエレベーター報知制御方法に関し、エレベーターに所定の状態(例えば故障や点検による停止等)が発生した際に、エレベーターの利用者あるいは保守員に情報を報知するエレベーター報知制御システム及びエレベーター報知制御方法に適用して好適なものである。
従来、エレベーターの利用者や保守員に対して、エレベーターの状態に関する情報を通知する技術が知られている。例えば特許文献1には、地震や火災などの非常時に、エレベーター乗り場に来た避難者が持つ携帯通信機器にエレベーターの運行情報や避難指示情報を伝達する運行オペレーションシステムの技術が開示されている。この技術によれば、エレベーター乗り場に来た避難者に対して適切な避難方法を周知し、安全な避難を促すことができる。
特開2012−020824号公報
ところで、特許文献1に開示された運行オペレーションシステムは、災害による非常時の避難方法に特化しているが、エレベーターは、災害だけでなく、突発的な故障や保守点検の際も停止することがある。このように様々な要因で停止し得るエレベーターについて、特許文献1の技術やその他の従来技術によれば、利用者はエレベーター乗り場まで出向かないとエレベーターの利用可否を知ることができないという課題があった。すなわち、エレベーターが停止していることを知るためにエレベーター乗り場まで行かねばならず、利用者に不便さを感じさせるおそれがあった。
また、エレベーターが停止した場合、保守作業員は、復旧作業を行うために、エレベーターの停止の有無だけでなく、どの階床で停止しているかという詳細な停止位置を知る必要があるが、従来知られた技術では、エレベーターの制御盤に保守用端末を接続したり昇降路を覗きこんだりしないとエレベーターの詳細な停止位置を知ることができず、保守作業の手間となっていた。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、エレベーターの利用者または保守員に各々が必要とする情報を報知することにより、利便性及び保守性を高めることができるエレベーター報知制御システム及びエレベーター報知制御方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、エレベーターで所定の状態が発生した場合に、報知情報とする当該エレベーターに関する所定の情報を記憶するエレベーター状態記憶部と、エレベーターの周囲に存在する端末を検索する無線機通信部と、無線機通信部によって検索された端末の属性を判定する端末判定部と、無線機通信部によって検索された端末に対して、エレベーター状態記憶部に記憶された報知情報を、端末判定部によって判定された属性に応じて報知内容を制御して報知する報知制御部と、を備えることを特徴とするエレベーター報知制御システムが提供される。
また、かかる課題を解決するため本発明においては、エレベーターで所定の状態が発生した場合に、報知情報とする当該エレベーターに関する所定の情報を記憶するエレベーター状態記憶ステップと、無線通信によって前記エレベーターの周囲に存在する端末を検索する端末検索ステップと、端末検索ステップで検索された端末の属性を判定する端末判定ステップと、端末検索ステップで検索された端末に対して、エレベーター状態記憶ステップで記憶された報知情報を、端末判定ステップで判定された属性に応じて報知内容を制御して報知する報知制御ステップと、を備えることを特徴とするエレベーター報知制御方法が提供される。
本発明によれば、エレベーターの利便性や保守性を高めることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターシステムを説明する図である。 図1に示したエレベーターシステムの機能構成例を示す図である。 第1の実施の形態における報知制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るエレベーターシステムを説明する図である。 図4に示したエレベーターシステムの機能構成例を示す図である。 第2の実施の形態における報知制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明に係るエレベーターシステムの機能構成の一例を示す図である。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。なお、本発明は、エレベーターが所定の状態になった場合に報知を行うものであるが、以下の説明では、「所定の状態」の一例として、故障、災害、点検等の理由によるエレベーターの停止という異常状態について説明する。
(1)第1の実施の形態
(1−1)エレベーターシステム
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターシステムを説明する図である。第1の実施の形態に係るエレベーターシステム10では、建物内に1台のエレベーター11が設置されている場合を例としている。
図1に例示したように、エレベーターシステム10は、エレベーター11、制御盤12、及び無線機13を備えて構成される。また、図1には、エレベーター11の保守作業を行う保守員1が保持する保守員端末14と、エレベーター11を利用する一般の利用者2が保持する利用者端末15とが例示されている。
エレベーター11は、建物の昇降路内に設置されたエレベーターであって、図1の場合、N階の乗り場付近で停止中とする。
制御盤12は、例えば昇降路内に配置される。制御盤12は、エレベーター11の稼働状態を制御する機能、及び稼働状態を記憶する機能を有する。
無線機13は、例えばエレベーター11の乗り場に設けられる。無線機13は、通信可能な範囲にある端末(保守員端末14,利用者端末15)に対して、エレベーター11に関する所定の情報を発信する。なお、無線機13が発信する無線は、通信相手のユニークなID(例えば周知の技術であるBluetooth(登録商標)のMACアドレスやZigBee(登録商標)のIEEE64bitアドレス)を識別可能で、かつ無線機13からビーコンを発信可能な無線規格であればよく、特定の無線規格に限定しない。
保守員端末14は、無線機13と通信可能なスマートフォン等の端末であって、保守員1が保持している。また、利用者端末15は、無線機13と通信可能なスマートフォン等の端末であって、利用者2が保持している。保守員端末14及び利用者端末15は、無線機13が使用する無線規格を使用可能で、かつビーコンの検出と応答とが可能な端末であればよく、具体的には例えば、スマートフォン以外にもタブレットやノートパソコン等であってもよい。
図2は、図1に示したエレベーターシステムの機能構成例を示す図である。図2を参照しながら、エレベーターシステム10の機能構成を説明する。
エレベーター11は、制御盤12との間で通信を行うエレベーター通信部111と、エレベーター11の現在の停止位置を測定する階床測定部112と備える。エレベーター11は、エレベーター通信部111を介して制御盤12に、現在の停止位置を情報発信することができる。
制御盤12は、エレベーター11及び無線機13との間で通信を行う制御盤通信部121と、エレベーター11の稼動制御を行う制御部122と、エレベーター11の稼動状態(例えば、エレベーター11の正常/休止状態や現在の停止位置等)を記憶するエレベーター状態記憶部123と、エレベーター11の保守作業を担当する保守員1に関する情報(例えば、保守員1が保持する保守員端末14のID(保守員ID))を記憶する保守員情報記憶部124と、無線機13を介して行われる保守員端末14及び利用者端末15への発信の制御(発信自体の制御だけでなく、発信する情報の制御を含む)を行う報知制御部125と、を備える。
無線機13は、制御盤12、保守員端末14及び利用者端末15との間で通信を行う無線機通信部131と、ビーコンを発信するビーコン発信部132と、ビーコンの応答に基づいて端末の判定を行う端末判定部133と、を備える。
より詳しくは、ビーコン発信部132は、エレベーター11が停止した際に、周囲に端末(例えば保守員端末14または利用者端末15)が存在するか検索するためのビーコンを発信する。端末判定部133は、周囲の端末からのビーコン応答によって当該端末が有するユニークなIDを取得し、当該IDを保守員情報記憶部124に記憶された保守員情報(保守員ID)と比較することによって、当該IDを取得した端末が、保守員1向けの保守員端末14であるか利用者2向けの利用者端末15であるかを判定する(端末の所有者判定)。なお、図1には1個の無線機13が例示されているが、本実施の形態において無線機13の個数は限定されず、例えば各階に無線機13が配置されてもよい。
保守員端末14は、無線機13との間で通信を行う端末通信部141と、無線機13から発信されたビーコンを検出するビーコン検出部142と、ビーコン検出部142において無線機13からのビーコンを検出した際に無線機13に自らの端末情報(保守員ID)を返答するビーコン応答部143と、制御盤12から無線機13を介して受信したエレベーター11の正常休止状態や停止位置の情報等を表示する表示部144と、を備える。
利用者端末15は、内部構成的には保守員端末14と同様の構成で実現可能であって、端末通信部151、ビーコン検出部152、ビーコン応答部153、及び表示部154を備える。但し、利用者端末15は利用者2が保持する利用者端末であるため、ビーコン応答部153は、保守員IDとは異なる種別のID(利用者ID)を返答する。また利用者端末15は、制御盤12から利用者2向けの情報を受信して表示部154に表示する。
以上のように構成されたエレベーターシステム10において、制御盤12及び無線機13は、本発明に係るエレベーター報知制御システムに相当する。そしてこのエレベーター報知制御システムによれば、後述する報知制御処理が行われることによって、無線機13の端末判定部133による端末の所有者判定の判定結果に基づいて、制御盤12が、保守員端末14及び利用者端末15に対してエレベーター11に関する適切な情報を報知することができる。具体的には例えば、制御盤12は、保守員1の端末と判定された保守員端末14に対しては、エレベーター11の現在の停止位置を報知し、利用者2の端末と判定された利用者端末15に対しては、エレベーター11が停止中で使用できないことを報知することができる。この結果、保守員端末14を保持する保守員1は、エレベーター11の復旧作業を円滑に開始することができ、利用者端末15を保持する利用者2は、エレベーター11が使用できないことをエレベーター乗り場に行かなくても知ることができる。
(1−2)報知制御処理
図3は、第1の実施の形態における報知制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図3を参照しながら、本実施の形態に係るエレベーターシステム10(厳密にはエレベーター報知制御システム)による報知制御処理について詳しく説明する。
まず、報知制御処理は、エレベーター11が故障、災害、点検等の理由によって停止したときに開始される(ステップS101)。
ステップS101でエレベーター11が停止すると、エレベーター11のエレベーター通信部111が制御盤通信部121と通信し、エレベーター11の停止を制御盤12に通知する(ステップS102)。
次いで、エレベーター11の停止を受信した制御盤12では、制御部122が、制御盤通信部121及びエレベーター通信部111を介して、エレベーター11の階床測定部112に現在の停止位置の測定を指示する。指示を受けた階床測定部112は、現在の停止位置を測定し、エレベーター通信部111を介して制御盤12に測定結果を通知する(ステップS103)。
そしてステップS104では、制御盤12のエレベーター状態記憶部123が、ステップS102及びステップS103で通知された情報を格納することによって、エレベーター11の停止状態及び停止位置を記憶する。
次に、制御盤12の制御部122は、制御盤通信部121を介して無線機13に対し、周囲の端末を検出するように指示をする。そして当該指示を受けた無線機13では、ビーコン発信部132が、無線機通信部131を介してビーコンを発信する(ステップS105)。
ステップS106では、ステップS105で発信されたビーコンを、無線機13の周囲に存在する端末が受信する。例えば保守員端末14がビーコンを受信するときには、端末通信部141を介してビーコン検出部142がビーコンを検出する。
そして、ステップS106でビーコンを検出した端末は、ビーコンの応答によって無線機13に自身の端末情報(ID)を返答する(ステップS107)。例えばステップS106で保守員端末14がビーコンを受信したとき、ステップS107では、ビーコン応答部143がビーコンの応答を行い、自身の端末情報として、保守員端末14に割り当てられた保守員IDを通知する。ステップS107で端末から発信されたビーコン応答は無線機13によって検出され、無線機13はビーコン応答から端末情報(ID)を受け取る(ステップS108)。
そしてステップS109では、無線機13の端末判定部133が、ステップS108で検出した端末情報(ID)と制御盤12の保守員情報記憶部124に記憶された保守員情報(保守員ID)とを比較することによって、ビーコン応答した端末の所有者を判定する(端末の所有者判定)。より具体的には、ステップS108で検出したIDが保守員情報記憶部124に記憶された保守員IDと一致する場合は、ビーコン応答した端末の所有者が保守員であると判定し、ステップS110に進む。一方、ステップS108で検出したIDが保守員IDと一致しない場合は、当該端末の所有者が保守員以外、すなわち利用者であると判定し、ステップS111に進む。
ステップS110では、無線機13は、ビーコン応答した端末が保守員端末14であることを制御盤12に通知する。当該通知を受けた制御盤12では、報知制御部125が、保守員端末14に対する報知情報として、エレベーター11の現在の停止位置をエレベーター状態記憶部123から読み出し、無線機13を介して保守員端末14に送信する。そして保守員端末14は、受信した報知情報に基づいて、エレベーター11の現在の停止位置を表示部144に表示する。
一方、ステップS111では、無線機13は、ビーコン応答した端末が保守員端末14ではない(すなわち、利用者端末15である)ことを制御盤12に通知する。当該通知を受けた制御盤12では、報知制御部125が、利用者端末15に対する報知情報として、エレベーター11が停止中であることをエレベーター状態記憶部123から読み出し、無線機13を介して利用者端末15に送信する。そして利用者端末15は、受信した報知情報に基づいて、エレベーター11が停止中であることを表示部154に表示する。
なお、図3に例示した報知制御処理では、ステップS110またはステップS111の処理後、エレベーター11の復旧が完了したか否かを確認する(ステップS112)。具体的には例えば、エレベーター11の復旧状態はエレベーター状態記憶部123に記憶されるとすれば、報知制御部125がエレベーター状態記憶部123を読み出すことによって、エレベーター11の復旧状態を判定することができる。ステップS112において復旧が未完了の場合は(ステップS112のNO)、復旧が完了するまでステップS105以降の処理が繰り返される。
上記ステップS112の処理によって、エレベーター11が停止した直後にエレベーター11の周囲に存在した端末の所有者だけではなく、その後に建物に来館した保守員や利用者に対しても、エレベーター11の停止位置(保守員向け)やエレベーター11が停止していること(利用者向け)を報知することができる。
以上、第1の実施の形態に係る報知制御処理によれば、エレベーター11が所定の状態(停止中)となったとき、無線機23から通信可能な範囲にある端末について、所有者が保守員1か利用者2かを見分けたうえで、各々が必要とする適切な情報を報知することができる。より具体的には、保守員1にはエレベーター11の停止位置を報知する一方で、利用者2にはエレベーター11が停止中である旨を報知できる。ここで保守員1は、停止位置を把握できることによって、ドア回りの故障時には特に作業位置を特定しやすくなるため、例えば閉じ込めが発生している場合には速やかに救出作業を開始することができる等、エレベーター保守の保守性を高める効果に期待できる。また利用者2は、保守員1のように詳細な停止情報は必要としないが、エレベーター11が利用できない旨の情報は有用である。したがってエレベーター11が停止中であることが把握されることによって、エレベーター利用の利便性を高める効果に期待できる。
(2)第2の実施の形態
本発明の第2の実施の形態では、第1の実施の形態との相違点として、例えば、エレベーターの停止に関する報知を行った端末に対して、何度も報知が繰り返されることを防止するような制御が行われる。さらに、保守員と利用者との特性差を見分けた報知制御が行われる。なお、以下で行う第2の実施の形態の説明において、第1の実施の形態と共通する構成や処理についてはその説明を省略する。
(2−1)エレベーターシステム
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るエレベーターシステムを説明する図である。第2の実施の形態に係るエレベーターシステム20では、建物内に複数台のエレベーター21(個別にはエレベーター21A,21B)が設置されている場合を例としている。
図4に例示したように、エレベーターシステム20は、同一の建物において昇降路内に設置された2台のエレベーター21A,21Bと、各々のエレベーターに対応する制御盤22A,22Bと、これらのエレベーター21A,21Bに関する情報を発信する無線機23と、を備えて構成される。なお、図4の場合、エレベーター21Aが故障や点検等によって停止中で、エレベーター21Bが稼働中であるとする。また、図4には、エレベーター21の保守作業を行う保守員1が保持する保守員端末24と、エレベーター21を利用する一般の利用者2が保持する利用者端末25とが例示されている。
また、エレベーター21A,21Bにはそれぞれ、エレベーター内の状況を撮影するカメラ214(個別にはカメラ214A,214B)が搭載されている。各カメラ214による撮影画像は、制御盤22A,22Bに送信される。なお、カメラ214と制御盤22A,22Bの間に中継機を設けてもよい。
無線機23は、保守員1の存在を検索するための保守員検索範囲と、利用者2の存在を検索するための利用者検索範囲との2通りの電波出力を有している。より具体的には例えば、保守員検索範囲をエレベーター乗り場までの範囲とし、利用者検索範囲を建物の出入口までの範囲とし、各範囲に出力可能な電波強度とする。また、建物の大きさに因らず、所定の近距離範囲と所定の遠距離範囲としてもよい。いずれにしても、保守員検索範囲の方が利用者検索範囲よりも狭く設定される。
図5は、図4に示したエレベーターシステムの機能構成例を示す図である。図5を参照しながら、エレベーターシステム20の機能構成を説明する。なお、図5に例示した各構成のうち、図2に例示した第1の実施の形態に係るエレベーターシステム10の機能構成と共通するものについては、その対応関係を示し、詳細な説明を省略する。
エレベーター21Aは、エレベーター通信部211A、階床測定部212A、保守設定部213A、及びカメラ214Aを備えている。このうち、エレベーター通信部211A及び階床測定部212Aは、第1の実施の形態におけるエレベーター通信部111及び階床測定部112に対応する。
保守設定部213Aは、エレベーター21Aにおける運転モード(例えば、通常モード/保守モード)を切り替える制御を行う。保守モードとは、保守作業時に設定される運転モードであって、例えば保守作業のためにエレベーター21Aを階間に停止させたり電源遮断したりした場合に、不要な異常信号を制御盤22Aに通信しないようにする。上記の行為(階間の停止や電源遮断等)は通常モードでは異常状態に相当するが、保守作業では一般的な作業内容であるため、異常信号が通信されないようにすることで、保守員の煩わしさを軽減することができる。また、保守モードにおける他の動作として例えば、エレベーター21Aに対応する制御盤22A等に監視装置が設けられて、エレベーター21Aで異常な状態が検知された場合に、監視装置から遠隔地にある監視センターに向けて当該異常状態が通信されることを抑制することもできる。
カメラ214Aは、前述したようにエレベーター21A内の状況を撮影する。カメラ214Aによる撮影画像は、エレベーター通信部211Aを介して制御盤22Aに送信される。
エレベーター21Bは、エレベーター通信部211B、階床測定部212B、保守設定部213B、及びカメラ214Bを備えている。エレベーター21Bはエレベーター21Aと同一構成とすることができるため、各構成の説明は省略する。
制御盤22Aは、エレベーター21Aを制御するために設けられる制御盤であって、制御盤通信部221A、制御部222A、エレベーター状態記憶部223A、保守員情報記憶部224A、報知制御部225A、及び他号機エレベーター状態記憶部226Aを備えている。このうち、他号機エレベーター状態記憶部226A以外の各部は、第1の実施の形態における制御盤12の同名称の各部に対応している。
制御盤22Aにおいて他号機エレベーター状態記憶部226Aは、同じ建物内に設置された複数のエレベーター21のうち、自らの制御盤22Aが制御するエレベーター21A以外のエレベーター21Bについて、その稼働状態(例えば、正常/休止状態や現在の停止位置等)を記憶する。なお、他号機エレベーター状態記憶部226Aには、自らの制御盤22Aが制御するエレベーター21Aの稼働状態も記憶するようにしてもよいが、この場合はエレベーター状態記憶部223Aと統合することができる。
制御盤22Bは、エレベーター21Bを制御するために設けられる制御盤であって、制御盤通信部221B、制御部222B、エレベーター状態記憶部223B、保守員情報記憶部224B、報知制御部225B、及び他号機エレベーター状態記憶部226Bを備えている。制御盤22Bは制御盤22Aと同一構成とすることができるため、各構成の説明は省略するが、制御盤22Aと制御盤22Bとの間は、制御盤通信部221A,221Bを介して通信可能に接続される。
無線機23は、無線機通信部231、ビーコン発信部232、端末判定部233、報知端末記憶部234、及び電波強度制御部235を備えている。このうち、無線機通信部231、ビーコン発信部232、及び端末判定部233は、第1の実施の形態における無線機通信部131、ビーコン発信部132、及び端末判定部133にそれぞれ対応している。
無線機23において報知端末記憶部234は、停止中のエレベーター21に関する情報を一度報知した端末に、繰り返し情報を発信することを防止するために、報知した端末のID(報知済端末ID)を記憶する。また、電波強度制御部235は、保守員検索範囲と利用者検索範囲との2通りの電波強度で電波を出力するための制御を行う。
保守員端末24は、端末通信部241、ビーコン検出部242、ビーコン応答部243、及び表示部244を備える。保守員端末24の各部は、第1の実施の形態における保守員端末14の同名称の各部に対応している。
利用者端末25は、端末通信部251、ビーコン検出部252、ビーコン応答部253、及び表示部254を備える。利用者端末25の各部は、第1の実施の形態における利用者端末15の同名称の各部に対応している。
以上のように構成されたエレベーターシステム20において、制御盤22A,22B及び無線機23は、本発明に係るエレベーター報知制御システムに相当する。そしてこのエレベーター報知制御システムによって実行される報知制御処理の詳細を次節に説明する。
(2−2)報知制御処理
図6は、第2の実施の形態における報知制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。以下では、エレベーター21Aが点検等のために停止中でエレベーター21Bが通常の稼働中であるという状況(図4参照)を一例として、本実施の形態に係るエレベーターシステム20(厳密にはエレベーター報知制御システム)による報知制御処理について図6を参照しながら詳しく説明する。
まず、ステップS201〜S203の処理は、第1の実施の形態における報知制御処理(図3)のステップS101〜S103の処理と同一である。
ステップS204では、制御盤22Aのエレベーター状態制御部223Aが、ステップS202及びステップS203でエレベーター21Aから通知された情報を格納することによって、エレベーター21Aの停止状態及び停止位置を記憶する。さらに、制御盤22Aは、制御盤22Bに対してエレベーター21Aの停止状態及び停止位置を通信し、当該通信に基づいて、制御盤22Bでは他号機エレベーター状態記憶部226Bがエレベーター21Aの停止状態及び停止位置を記憶する。
次に、制御盤22Aの制御部222Aは、制御盤通信部221Aを介して無線機23に対し、周囲の端末を検出するように指示をする。そして当該指示を受けた無線機23では、ビーコン発信部232が、無線機通信部231を介してビーコンを発信する(ステップS205)。なおこのとき、無線機23は、電波強度制御部235によって予め設定された保守員検索範囲と利用者検索範囲の電波強度でビーコンを発信する。
次いで、ステップS206〜S208では、図3のステップS106〜S108と同様に、端末(保守員端末24または利用者端末25)がビーコンを受信し、ビーコンに応答し、自端末の端末情報(ID)を無線機23に通知する。無線機23は、端末情報を受け取ると、その旨を制御盤22A,22Bに通信する。
そして、ステップS209では、例えば報知制御部225Aが、ステップS208で検出した端末情報(ID)と、報知端末記憶部234に格納された報知済端末IDとを比較し、ビーコン応答を検出した端末が未報知の端末であるか否かを判定する。ステップS208で検出したIDが報知済端末IDと一致しなかった場合は、未報知の端末であると判定し(ステップS209のYES)、ステップS210に進む。ステップS208で検出したIDが報知済端末IDと一致した場合は、報知済みの端末であると判定し(ステップS209のNO)、後述のステップS218に進む。
ステップS210では、ビーコン応答が検出された端末に対して報知を行う処理が開始される。具体的には、第1の実施の形態における報知制御処理と同様に(図3のステップS109参照)、無線機23の端末判定部233が、端末情報(ID)に基づいて「端末の所有者判定」を行う。
ステップS210の「端末の所有者判定」において端末の所有者が保守員であると判定された場合は、第1の実施の形態における報知制御処理と同様に(図3のステップS110参照)、無線機23が、ビーコン応答した端末が保守員端末24であることを制御盤22A,22Bに通知する。そして例えば制御盤22Aが、保守員端末24に対する報知情報として、エレベーター21Aの停止位置を保守員端末24に送信する(ステップS211)。保守員端末24は、受信した報知情報に基づいて、エレベーター21Aの現在の停止位置を表示部244に表示する。
ここで、本説明の報知制御処理では、ステップS211の処理に加えて、制御盤22Aの報知制御部225Aが、エレベーター21Aの保守設定部213Aに保守モードへの切替を行うよう指示する(ステップS212)。
またさらに、報知制御部225Aは、保守員端末24に対する報知情報として、カメラ214Aが撮影したエレベーター21A内の画像を、無線機23を介して保守員端末24に送信する。そして保守員端末24は、受信した報知情報に基づいて、エレベーター21A内の撮影画像を表示部244に表示する(ステップS213)。
一方、ステップS210の「端末の所有者判定」において端末の所有者が保守員ではない(すなわち利用者である)と判定された場合は、第1の実施の形態における報知制御処理と同様に(図3のステップS111参照)、無線機23が、ビーコン応答した端末が保守員端末24ではない(すなわち、利用者端末25である)ことを制御盤22A,22Bに通知する。そして例えば制御盤22Aが、利用者端末25に対する報知情報として、エレベーター21Aが停止中であることを利用者端末25に送信する(ステップS214)。利用者端末25は、受信した報知情報に基づいて、エレベーター21Aが停止中であることを表示部254に表示する。
また、本説明の報知制御処理では、ステップS214の処理に加えて、制御盤22Aの報知制御部225Aが、同じ建物内で正常に稼働中しているエレベーターの有無を判定する(ステップS215)。より具体的には、報知制御部225Aは、他号機エレベーター状態記憶部226Aに格納した情報を読み出すことによって、正常に稼働しているエレベーター21Bの有無を判定することができる。
ステップS215の判定において、同じ建物内で正常に稼働しているエレベーター21Bが有ると判定された場合(ステップS215のYES)は、報知制御部225Aが、正常に稼働しているエレベーター21Bを利用する旨の報知情報を利用者端末25に送信する(ステップS216)。そして利用者端末25が受信した報知情報を表示部254に表示することで、停止中のエレベーター21Aの代替手段として、正常稼働中のエレベーター21Bへの誘導内容が利用者2に報知される。
一方、ステップS215の判定において、同じ建物内で正常に稼働しているエレベーター21Bがないと判定された場合(ステップS215のNO)は、ステップS217の処理が行われる。これは、同じ建物内にエレベーター21が1台しかない、または複数のエレベーター21の全てが停止中というときに判定される。
ステップS217では、報知制御部225Aが、同じ建物内に代替で利用可能なエレベーター21がないことから、階段を利用する旨の報知情報を利用者端末25に送信する。この報知情報を利用者端末25が表示部254に表示することで、停止中のエレベーター21Aの代替手段として、階段への誘導内容が利用者2に報知される。
以上のステップS213、S216、またはS217までの処理によって、ステップS208でビーコン応答が検出された端末に対して、停止中のエレベーター21Aに関する報知情報が報知される。これらの処理が行われた後は、ステップS218の処理が行われる。
ステップS218では、端末への報知の後処理として、報知制御部225Aが、報知を行った端末の端末情報(ID)を無線機23の報知端末記憶部234に記憶させることによって、報知端末記憶部234に格納される報知済端末IDを更新する。
次にステップS219では、停止中だったエレベーター21Aの復旧が完了したか否かを確認する。ステップS219の処理は、第1の実施の形態におけるステップS112と同様の処理である。具体的には例えば、報知制御部225Aがエレベーター状態記憶部223Aを読み出すことによってエレベーター21Aの復旧状態を判定することができる。ステップS219において復旧が未完了の場合は(ステップS219のNO)、復旧が完了するまでステップS205以降の処理が繰り返される。
そしてステップS219においてエレベーター21Aの復旧完了が確認された場合(ステップS219のYES)は、報知端末記憶部234に格納されていた端末情報(報知済端末ID)をクリアし(ステップS220)、報知制御処理を終了する。ステップS220の処理を行うことによって、エレベーターシステム20は、エレベーター21の停止が次回発生したときに、周囲の端末に対して改めて漏れなく報知を行うことができる。
以上、第2の形態に係る報知制御処理によれば、エレベーター21Aが停止中であるとき、保守員1にはエレベーター21Aの停止位置やカメラ214Aによるエレベーター21A内の撮影画像を報知することができる。また、保守モードへの切替も制御・報知することができる。これらの報知情報が提供されることによって、保守員1は第1の実施の形態に係る報知制御処理よりも多くの有用な情報を得ることができ、保守性を更に高めることができる。具体的には例えば、復旧作業時に必要となる保守モードへの切替が自動的に行われることは、作業効率を高め、復旧作業を円滑に進めることに貢献する。また、カメラ映像によってかご内の状況が把握できることは、目視による閉じ込め確認を可能とするため、保守性を大きく向上させることができる。
また、第2の実施の形態に係る報知制御処理によれば、エレベーター21Aが停止中であるとき、利用者2にはエレベーター21Aが停止中である旨や、建物内の他の移動手段への誘導等を報知することができる。これらの報知情報が提供されることによって、利用者2は第1の実施の形態に係る報知制御処理よりも多くの有用な情報を得ることができ、利便性を更に高めることができる。
このように、第2の実施の形態に係る報知制御処理は、第1の実施の形態と同様に、保守員1と利用者2とを見分けて各々に適切な情報を報知することができる。
さらに、第2の実施の形態に係る報知制御処理によれば、電波強度制御部235が、異なる電波強度で保守員1の検索範囲(保守員検索範囲)と利用者2の検索範囲(利用者検索範囲)とを制御することによって、目的に応じて検索距離を変更することができ、保守員1と利用者2との特性差を見分けた報知制御を実現することができる。
具体的には、まず、利用者検索範囲を保守員検索範囲よりも広めに制御することで、エレベーター21から比較的離れた場所(図4の場合、例えば建物の出入口付近)において、利用者2(利用者端末25)を検出することができる。この結果、利用者2に対しては、遠隔から早期に、エレベーター21Aが停止中であることを報知できるため、利用者2に無駄足を運ばせないよう利便性を高めることができる。また、代替の誘導内容が早期に報知されることによって、利用者2は、誘導先に効率的に移動することができる。
またその一方で、保守員検索範囲を利用者検索範囲よりも狭く、停止したエレベーター21Aの近傍に制御することによって、適切な検索範囲で保守員1を検索することができる。エレベーター21Aが停止したとき、保守員1は復旧作業のために必ずエレベーター21Aの近傍に接近する必要がある。すなわち、保守員1に対しては過度に遠隔から報知情報を提供する必要がないため、比較的狭い検索範囲で保守員1(保守員端末24)を検出するようにしている。このように報知制御処理において保守員検索範囲で電波を発信する制御を組み込むことによって、電波を常に利用者検索範囲で発信することを抑制できるので、電力エネルギーの省力化を図ることができる。
またさらに、第2の実施の形態に係る報知制御処理によれば、報知済みの端末を判定する処理(ステップS209)を行うことにより、既に報知済みの端末に何度も同じ報知情報を報知することを回避することができる。この結果、不要なエネルギーの省力化を図ることができるだけでなく、多重報知に伴う利用者2のストレス増加や苦情を防止することができる。
(3)他の実施の形態
これまで、本発明の第1の実施の形態及び第2の実施の形態を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。以下では、本発明の他の実施の形態について、いくつかの例を示す。
(3−1)第1例
他の実施の形態として、例えば、上述した第1または第2の実施の形態に係るエレベーターシステムに、エレベーターの状態を監視する監視機能を追加することが考えられる。
図7は、本発明に係るエレベーターシステムの機能構成の一例を示す図である。図7に例示したエレベーターシステム30は、第2の実施の形態で例示したエレベーターシステム20の変形例であって、各エレベーター31A,31Bの状態を監視する監視装置326A,326Bや、各エレベーター31A,31Bの監視情報を管理する監視センター36等が追加されている。以下に、図7のエレベーターシステム30について、エレベーターシステム20と比較しながら詳述する。
まず、エレベーターシステム20との共通構成として、図7のエレベーターシステム30は、建物内に設置された2台のエレベーター31(個別にはエレベーター31A,31B)と、各々のエレベーターに対応する制御盤32A,32Bと、無線機33と、を備えている。なお、図7において、エレベーター31A,31B、無線機33、保守員端末34、及び利用者端末35は、それぞれ図5のエレベーター21A,21B、無線機23、保守員端末24、及び利用者端末25と同様の詳細構成を有するが、簡略のため、これらの図示を省略している。
次に、エレベーターシステム20とは異なる構成として、制御盤32Aの詳細構成が挙げられる。詳しく言えば、制御盤32Aは、図5の制御盤22Aと同様に、制御部322A及び報知制御部325Aを備えるものの、エレベーター31Aの状態を監視する監視装置326Aを新たに備えている。また、その一方で、各種の情報記憶部(エレベーター状態記憶部、保守員情報記憶部、及び他号機エレベーター状態記憶部)に相当する構成は備えていない。但し、エレベーターシステム30では、外部に設置された監視センター36が、これらの情報記憶部の代替となるシステム構成(エレベーター状態記憶部363、保守員情報記憶部362、及び他号機エレベーター状態記憶部364)を備えている。なお、制御盤32Bの構成も、制御盤32Aと同様であるので、繰り返しの説明を省略する。
また、図7のエレベーターシステム30には、監視装置326A,326Bと監視回線37を介して通信可能に接続される監視センター36が追加されている。なお、監視センター36は、外部との通信を行う監視センター通信部361を備え、さらに、制御盤32A,32Bから除外された構成の代替として、保守員に関する情報(例えば保守員ID)を記憶する保守員情報記憶部362と、エレベーター31A,31Bの稼働状態を記憶するエレベーター状態記憶部363及び他号機エレベーター状態記憶部364と、を備えている。
このようなエレベーターシステム30では、監視装置326A,326Bがエレベーター31A,31Bの異常状態(停止状態等)を検出すると、監視回線37を介して監視センター36に通報されるように構成することができ、エレベーターシステム30の保守性をさらに高めることができる。
なお、上記のエレベーターシステム30のように構成する場合、監視装置326A,326Bの1台あたりの機能を増やすこともできるが、その際にはコスト面と取り付け環境とを考慮して実施することが好ましい。
また、エレベーターシステム30の構成では、保守員情報やエレベーターの状態情報等は、監視回線37を介して監視センター36から読み出すことになるため、報知制御処理の所定の処理(例えば、図6のステップS210の「端末の所有者判定」)において実行時間が増加する可能性がある点を考慮して実施することが好ましい。
(3−2)第2例
また、他の実施の形態の別例として、図3や図6に例示した報知制御処理の処理フローの一部の処理について、他の処理手順との入れ替えや追加等をしてもよい。
例えば、図3に示した報知制御処理では、ステップS112において、停止中となったエレベーターの復旧完了を確認し、復旧が完了していなかった場合には、ステップS105に戻り、すぐに次のビーコン発信を行うような処理フローとしていた(図6でも同様)。しかし、本発明はこれに限らず、ビーコン発信を過剰に繰り返さないように、例えば、所定の時間が経過するまで待機し、その後、次のビーコン発信を行うようにしてもよい。
また例えば、図6のステップS219〜S220において、エレベーター21Aの復旧完了が確認された場合に報知端末記憶部234の端末情報(報知済端末ID)をクリアする処理を示したが、さらに、エレベーター21Aが復旧したことを端末(例えば利用者端末25)に報知するようにしてもよい。具体的には例えば、報知制御部225Aが、エレベーター21Aの復旧を検出した場合に、無線機23から解除通知を発信させる。このとき、解除通知を利用者検索範囲の電波強度でブロードキャスト発信させることによって、利用者検索範囲にある利用者端末25が解除通知を受信できるため、利用者はエレベーター21Aの復旧をリアルタイムに知ることができ、利便性が高まる。
(3−3)第3例
また、上述の第1の実施の形態では、制御盤12(報知制御部125)から送信された報知情報は、端末側(保守員端末14または利用者端末15)の表示部144,154で表示されるとしたが、これらの表示部は、特定の方法に限定されるものではない(第2の実施の形態についても同様)。
具体的には例えば、専用のアプリケーションソフトウェアの表示画面としてもよいし、また例えば、Bluetoothの電波検索画面を利用してもよい。電波検索画面の具体的な利用例としては、ビーコン名称を「停止中です」等の報知内容に変更して発信することによって、ビーコンを受信した機器名称の表示欄に上記報知内容を表示させることが考えられる。このようにすると、端末側に専用のアプリケーションソフトウェアをインストールさせることなく、ビーコン通信の基本的な機能を利用して、エレベーターの状態を報知することができる。
(3−4)第4例
また、上述の第2の実施の形態では、エレベーター21Aが停止した際の報知制御処理による保守員端末24に対するサービスとして、エレベーター21Aの停止位置及び撮影画像の報知と保守モードへの切替とが提供されるとしたが(図6参照)、本発明が保守員端末24に提供可能なサービスは、保守員1の円滑な復旧作業に役立つ情報であれば、上記の形態に限定されるものではない(第1の実施の形態でも同様)。
具体的には、エレベーター21Aに関する物理的な情報を報知するようにしてもよく、例えば停止したエレベーター21の積載荷重を検出して報知したり、エレベーター21の固有情報(製造番号、機種名、型式等)を報知したりしてもよい。なお、エレベーター21の積載荷重を検出するためには、一般的にエレベーターシステムに用いられる秤装置等を設置するとよい。このように種々の情報を報知可能にすることで、復旧作業に役立つ多様な情報を保守員1に報知することができるため、エレベーターの保守性をより高めることができる。
(3−5)第5例
また、本発明において、エレベーターシステム(またはエレベーター報知制御装置)の構成要素である無線機や制御盤の設置場所や設置個数は、特段の限定をされるものではない。具体的には、図1では、1階に制御盤12及び無線機13を1個ずつ配置し、図4では、1階に2個の制御盤22A,22Bと1個の無線機23とを配置したが、このような組み合わせに限定されず、例えば各階に無線機を配置するようにしてもよい。そして例えば無線機を増設した場合は、検索/報知可能な範囲を拡大することができる。なお、複数の無線機から通信可能な範囲に端末が存在する場合、各無線機における電波の強さに基づいて対象端末の位置を推定したりしてもよい。
以上、様々な実施の形態を開示したが、本発明に係るエレベーターシステムは、上記の開示した機能構成を必ずしも全て備えることに限定されない。すなわち、ある構成部分を他の構成に置き換えたり、ある構成部分に他の構成を加えたりすることも可能である。
また、図1〜図7は本発明の一実施の形態を分かりやすく説明するための図であって、本発明は、これらに図示された構成や処理、形態等に必ずしも限定されるものではない。例えば、建物内に設定されたエレベーターの数について、図1では1系統、図4及び図7では2系統の場合を示したが、当然ながら3系統以上のエレベーターが設置されている場合にも、本発明は適用することができる。
1 保守員
2 利用者
10,20,30 エレベーターシステム
11,21(21A,21B),31(31A,31B) エレベーター
12,22A,22B,32A,32B 制御盤
13,23,33 無線機
14,24,34 保守員端末
15,25,35 利用者端末
36 監視センター
37 監視回線
111,211A,211B エレベーター通信部
112,212A,212B 階床測定部
121,221A,221B,321A,321B 制御盤通信部
122,222A,222B,322A,322B 制御部
123,223A,223B,363 エレベーター状態記憶部
124,224A,224B,362 保守員情報記憶部
125,225A,225B,325A,325B 報知制御部
131,231 無線機通信部
132,232 ビーコン発信部
133,233 端末判定部
141,151,241,251 端末通信部
142,152,242,252 ビーコン検出部
143,153,243,253 ビーコン応答部
144,154,244,254 表示部
213A,213B 保守設定部
214(214A,214B) カメラ
226A,226B,364 他号機エレベーター状態記憶部
234 報知端末記憶部
235 電波強度制御部
326A,326B 監視装置

Claims (10)

  1. エレベーターで所定の状態が発生した場合に、報知情報とする当該エレベーターに関する所定の情報を記憶するエレベーター状態記憶部と、
    前記エレベーターの周囲に存在する端末を検索する無線機通信部と、
    前記無線機通信部によって検索された端末の属性を判定する端末判定部と、
    前記無線機通信部によって検索された端末に対して、前記エレベーター状態記憶部に記憶された前記報知情報を、前記端末判定部によって判定された属性に応じて報知内容を制御して報知する報知制御部と、
    を備えることを特徴とするエレベーター報知制御システム。
  2. 前記報知情報には、保守員に有用な所定項目の情報で構成された第1の報知情報と、利用者に有用な所定項目の情報で構成された第2の報知情報とが含まれ、
    前記報知制御部は、前記無線機通信部によって検索された端末に対して前記端末判定部が当該端末の属性を保守員向けと判定した場合に、当該端末に前記第1の報知情報を報知する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベーター報知制御システム。
  3. 前記報知制御部は、前記無線機通信部によって検索された端末に対して前記端末判定部が当該端末の属性を保守員向けと判定しなかった場合に、当該端末に前記第2の報知情報を報知する
    ことを特徴とする請求項2に記載のエレベーター報知制御システム。
  4. 前記無線機通信部は、前記エレベーターの周辺にビーコンを発信し、当該ビーコンを受信した端末からのビーコンの応答に基づいて、前記エレベーターの周囲に存在する端末を検索する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベーター報知制御システム。
  5. 複数のエレベーターに係る報知を制御するエレベーター報知制御システムであって、
    第1のエレベーターで所定の状態が発生した場合に、前記複数のエレベーターのうち当該第1のエレベーター以外の他のエレベーターに関する所定の情報を記憶する他号機状態記憶部をさらに備え、
    前記報知制御部は、前記無線機通信部によって検索された端末に対して前記端末判定部が当該端末の属性を保守員向けと判定しなかった場合に、前記他号機状態記憶部に記憶された情報に基づいて、前記所定の状態が発生していない前記他のエレベーターに誘導する旨の報知を当該端末に行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベーター報知制御システム。
  6. エレベーターの内部を撮像するカメラをさらに備え、
    前記第1の報知情報には前記カメラで撮像された画像が含まれる
    ことを特徴とする請求項2に記載のエレベーター報知制御システム。
  7. 前記無線機通信部によって検索された端末に対して前記端末判定部が当該端末の属性を保守員向けと判定した場合に、
    前記報知制御部は、当該端末に前記第1の報知情報を報知するとともに、前記所定の状態が発生したエレベーターの運転モードを保守作業時に設定される所定の運転モードに切り替える
    ことを特徴とする請求項2に記載のエレベーター報知制御システム。
  8. 前記無線機通信部は、前記エレベーターの周囲に存在する端末の検索において、利用者向けの端末を検索する場合は、保守員向けの端末を検索する場合よりも強い電波出力で前記ビーコンを発信する
    ことを特徴とする請求項4に記載のエレベーター報知制御システム。
  9. 前記エレベーターの状態を監視する監視装置と、
    前記エレベーターから遠隔の場所において、前記監視装置と通信可能に接続されて前記エレベーターの監視情報を管理する監視センターと、
    をさらに備え、
    前記エレベーター状態記憶部は、前記監視センターの内部に設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベーター報知制御システム。
  10. エレベーターで所定の状態が発生した場合に、報知情報とする当該エレベーターに関する所定の情報を記憶するエレベーター状態記憶ステップと、
    無線通信によって前記エレベーターの周囲に存在する端末を検索する端末検索ステップと、
    前記端末検索ステップで検索された端末の属性を判定する端末判定ステップと、
    前記端末検索ステップで検索された端末に対して、前記エレベーター状態記憶ステップで記憶された前記報知情報を、前記端末判定ステップで判定された属性に応じて報知内容を制御して報知する報知制御ステップと、
    を備えることを特徴とするエレベーター報知制御方法。
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