JP6715092B2 - 地下構造物の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プレキャストコンクリートを用いた地下構造物の施工方法に関する。
従来、地下に構造物を施工する方法としては、地上から地盤を開削し、場所打ちコンクリートによって地下の構造物を施工する方法がある。また、その一部にプレキャストコンクリートを用いる方法がある(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特開2008−2154号公報 特開2000−337092号公報
しかし、特許文献1のように、略矩形のプレキャストコンクリートでは、所望の耐力を得るために、所定以上の肉厚が必要であり、製造から運搬、設置過程などにおいて、必ずしも効率的ではなかった。
また、特許文献2のように、場所打ち底版上に、アーチ形状のプレキャストコンクリートを用いる方法では、止水性の確保が困難である。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、アーチアクションを利用して、部材の厚みを薄くすることが可能で、軽量であり、止水性にも優れ、大幅な工期短縮が可能な地下構造物の施工方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、地下構造物の施工方法であって、アーチ形状を有する複数のセグメント同士を周方向に止水部材を介して連結し、周方向にプレストレスを付与し、リングの状構造体を構築する工程と、前記リング状の構造体を地上から開削部に設置する工程と、既設のリング状の構造体内を移動する架台を用いて、周方向に垂直な長手方向に隣接する所定数の前記リング状の構造体を、止水部材を介して連結し、長手方向にプレストレスを付与する工程と、を具備することを特徴とする地下構造物の施工方法である。
第2の発明は、地下構造物の施工方法であって、アーチ形状を有する複数のセグメント同士を周方向に止水部材を介して連結し、周方向にプレストレスを付与し、リング状の構造体を構築する工程と、前記リング状の構造体を地上から開削部に設置する工程と、周方向に垂直な長手方向に隣接する所定数の前記リング状の構造体を、止水部材を介して連結し、長手方向にプレストレスを付与する工程と、を具備し、長手方向に対向する前記セグメントの端面には、互いに対応する部位に凹部が設けられ、長手方向に隣接する所定数の前記リング状の構造体を連結した後、隣り合う前記リング状の構造体同士の対向部において、前記凹部同士によって空間が形成され、前記凹部の内部の空間に外部から充填材を充填して固化させ、前記充填材をキー材として機能させることを特徴とする地下構造物の施工方法である。
周方向に垂直な長手方向に隣接する所定数の前記リング状の構造体を、止水部材を介して連結し、長手方向にプレストレスを付与する前記工程において、既設のリング状の構造体内を移動する架台を用い、前記架台は、前記リング状の構造体の内部を移動可能であるとともに、前記架台の一部が外方に向けて伸縮可能であり、前記架台を前記リング状の構造体の内部で移動させる際には、前記架台の一部を縮め、前記架台と前記セグメントの内面との干渉を防ぎ、前記架台を前記リング状の構造体の外部に移動した際には、前記架台の一部を前記リング状の構造体の端面位置まで外方に伸ばすことが可能であってもよい。
前記リング状の構造体は、周方向に4分割されており、底部セグメントと、一対の側部セグメントと、頂部セグメントが連結されて構成され、長手方向に隣り合う前記リング状の構造体において、前記底部セグメント同士および前記頂部セグメント同士の長さが異なってもよい。
前記リング状の構造体同士が、長手方向に垂直な方向に複数連結されてもよい。
第1および第2の発明によれば、アーチ形状を有する複数のセグメントを用いるため、アーチアクションを利用することで部材を薄くすることができる。このため、工期を大幅に短縮することができる。また、セグメント同士の組み立て等において、セグメントの内部を移動可能な架台を用いる場合は、作業が容易である。
また、セグメントをリング状に組み立てた状態で開削部に設置することもできる。このようにすることで、セグメントの組み立て作業を、セグメントを寝かせた状態で行うことができる。
また、架台の一部が外方に向けて伸縮可能であれば、架台をリング状の構造体の外部に移動させた状態で、架台の一部をリング状の構造体の端面位置まで外方に伸ばすことができる。このため、長手方向にプレストレスを付与する際など、セグメントの幅方向端面での作業が容易である。
また、周方向に垂直な長手方向(幅方向)に対向するセグメントの端面に凹部を設け、長手方向に隣接する所定数のリング状の構造体を連結した後、凹部に外部から充填材を充填して固化させることで、リング状の構造体同士のずれを防止することができる。この際、金属製のキー部材などを用いる場合と比較して、セグメントの施工精度が多少悪くても、確実にずれを防止することができる。
また、長手方向に隣り合うリング状の構造体において、底部セグメント同士および頂部セグメント同士の長さを変えることで、周方向の連結部位置を周方向にずらすことができる。
また、リング状の構造体同士を、長手方向に垂直な方向に複数連結することで、2連トンネルなども容易に施工することができる。
本発明によれば、アーチアクションを利用して、部材の厚みを薄くすることが可能で、軽量であり、止水性にも優れ、大幅な工期短縮が可能な地下構造物の施工方法を提供することができる。
地下構造物の施工工程を示す図であって、(a)は側面図、(b)は(a)のA−A矢視図。 地下構造物の施工工程を示す図であって、(a)は側面図、(b)は(a)のC−C矢視図。 地下構造物の施工工程を示す図であって、(a)は側面図、(b)は(a)のE−E矢視図。 地下構造物の施工工程を示す図であって、(a)は側面図、(b)は(a)のG−G矢視図。 地下構造物の施工工程を示す図であって、(a)は側面図、(b)は(a)のI−I矢視図。 地下構造物の施工工程を示す図であって、(a)、(b)は側面図。 (a)、(b)は架台5の一部を示す図。 (a)、(b)はセグメント1の部分断面図。 他の地下構造物の施工工程を示す図であって、(a)は側面図、(b)は平面図。 (a)、(b)は、他の地下構造物の施工工程を示す図。 2連の地下構造物を示す正面図。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態にかかる地下構造物の施工方法について詳細に説明する。図1は、地下構造物の施工工程を示す図であって、図1(a)は側面図、図1(b)は図1(a)のA−A矢視図である。
図1(a)は、既設のリング状構造体10(B部)の長手方向の延長上にさらに底部セグメント1aが配置された状態を示す図である。なお、底部セグメント1a、側部セグメント1b、頂部セグメント1cを総称してセグメント1とする。
底部セグメント1a、側部セグメント1b、頂部セグメント1cは、プレキャストコンクリート製であり、それぞれアーチ形状を有する。底部セグメント1a、側部セグメント1b、頂部セグメント1cを周方向に連結することで、リング状構造体10を形成することができる。本実施形態では、リング状構造体10は、周方向に4分割され、底部セグメント1aと、一対の側部セグメント1bと、頂部セグメント1cが連結されて構成される。
まず、図1(a)、図1(b)に示すように、地上から図示を省略したクレーン等によって開削部3に底部セグメント1aを設置する。なお、開削部3には、図示を省略した土留め壁および支保工が設置される。地下構造物の長手方向(図1(a)の左右方向であって、各セグメントの周方向に垂直な幅方向)に隣り合う底部セグメント1a同士は、周方向の長さが異なる。
底部セグメント1aの周方向端面には、止水部材2aが配置される。また、底部セグメント1aの幅方向(地下構造物の長手方向)端面には、孔11と凹部13が設けられる。地下構造物の長手方向(図1の左右方向)に隣り合う底部セグメント1a同士の孔11と凹部13は、互いに対応する位置に形成される。また、底部セグメント1aの幅向端面には、止水部材2bが配置される。
図2(a)は、設置された底部セグメント1a上に、架台5を移動させた状態を示す図、図2(b)は図2(a)のC−C矢視図である。底部セグメント1aの内面側(上面)には、レール9が設置される。レール9は、既設セグメント(リング状構造体10)内部のレール9と連続するように形成される。
レール9上には架台5が設置される。架台5の下部には図示を省略したチルタンクなどが設けられ、架台5は底部セグメント1a上(レール9上)を移動可能である。したがって、図2(a)に示すように、リング状構造体10の内部から、新たに設置された底部セグメント1a上に、架台5を移動させることができる(図中矢印D)。
架台5の先端部には、把持装置7が設けられる。把持装置7は、図示を省略した油圧ジャッキなどによって伸縮可能である。架台5をリング状構造体10内で移動させる際には、把持装置7を引き戻すことで、把持装置7とセグメント1の干渉を防止することができる。
図3(a)は、設置された底部セグメント1a上に、側部セグメント1bを設置した状態を示す図、図3(b)は図3(a)のE−E矢視図である。図3(a)、図3(b)に示すように、地上から図示を省略したクレーン等によって底部セグメント1a上に側部セグメント1bを設置する。この際、図3(b)に示すように、把持装置7を伸長させて(図中矢印F)、把持装置7によって側部セグメント1bを支持する。すなわち、把持装置7によって、側部セグメント1bの位置決めがなされる。
前述した止水部材2aは、底部セグメント1aの周方向端面と側部セグメント1bの周方向端面とで挟まれる。また、側部セグメント1bの逆側の周方向端面には、新たに止水部材2aが配置される。
側部セグメント1bの幅方向(地下構造物の長手方向)端面には、底部セグメント1aと同様に、孔11と凹部13が設けられる。また、側部セグメント1bの幅向端面には、止水部材2bが配置される。地下構造物の長手方向(図3(a)の左右方向)に隣り合う側部セグメント1b同士の孔11と凹部13は、互いに対応する位置に形成される。
図4(a)は、設置された側部セグメント1b上にさらに頂部セグメント1cを設置した状態を示す図、図4(b)は図4(a)のG−G矢視図である。図4(a)、図4(b)に示すように、地上から図示を省略したクレーン等によって側部セグメント1b上に頂部セグメント1cを設置する。この際、図4(b)に示すように、把持装置7を伸長させて(図中矢印H)、把持装置7によって頂部セグメント1cを支持する。すなわち、把持装置7によって、頂部セグメント1cの位置決めがなされる。
前述した止水部材2aは、側部セグメント1bの周方向端面と頂部セグメント1cの周方向端面とで挟まれる。
頂部セグメント1cの幅方向(地下構造物の長手方向)端面には、底部セグメント1a等と同様に、孔11と凹部13が設けられる。また、頂部セグメント1cの幅向端面には、止水部材2bが配置される。
地下構造物の長手方向(図4(a)の左右方向)に隣り合う頂部セグメント1c同士の孔11と凹部13は、互いに対応する位置に形成される。
このようにして、底部セグメント1a、側部セグメント1b、頂部セグメント1cを、止水部材2aを介して周方向に配置することで、セグメント1をリング状にすることができる。
なお、地下構造物の長手方向に隣り合う頂部セグメント1c同士は、周方向の長さが異なる。例えば、底部セグメント1aと頂部セグメント1cの周方向長さの和が同じになるように、地下構造物の長手方向に交互に、長短の底部セグメント1aと頂部セグメント1cを組み合わせることで、周方向のセグメント1同士の連結部の位置をずらすことができる。
図5(a)は、リング状に配置されたセグメント1に対して緊張材15aを配置した状態を示す図、図5(b)は図5(a)のI−I矢視図である。各セグメント1の内部には、周方向に円弧状の形状に沿って、シースが配置される。シースは、リング状に配置されたセグメントの周方向に連続するように配置される。シースには、緊張材15aが挿通される。ジャッキ等によって緊張材15aを緊張することで、リング状に配置されたセグメント1の周方向にプレストレスを付与し、リング状構造体10を構築することができる。この際、プレストレスによって、各セグメント間の止水部材2aが圧縮されて、確実に周方向の止水を確保することができる。
同様の手順によって、周方向にプレストレスが付与されたリング状構造体10を所定数形成する。
図6(a)は、この様にして、長手方向に隣接する所定数のリング状構造体10に、緊張材15bを配置した状態を示す図である。それぞれのリング状構造体10の周方向の対応する部位には、長手方向に貫通する孔11が形成される。孔11には、緊張材15bが挿通され、端部側のセグメント1の端面に配置されたジャッキ17と接続される。緊張材15bの他方の端部は、既設のリング状構造体10の緊張材15bと連結される。
また、各リング状構造体10同士の間(既設のリング状構造体10との間も含む)には、止水部材2bが配置される。
図6(b)に示すように、ジャッキ17によって緊張材15bを緊張することで(図中矢印J)、長手方向に隣接する所定数のリング状構造体10の長手方向に、プレストレスを付与することができる。この際、プレストレスによって、各リング状構造体10間の止水部材2bが圧縮されて、確実に長手方向の止水を確保することができる。
図7(a)は、架台5の端部を示す図である。前述したように、架台5の端部には、把持装置7が設けられる。また、架台5には、作業足場5aが設けられる。ここで、架台5の一部は、外方に向けて伸縮可能であり、図7(b)に示すように、作業足場5aを外側に伸ばすことが可能である(図中矢印K)。
架台5をリング状構造体10の内部で移動させる際には、架台5の一部(作業足場5a)を縮めることで、架台5とセグメント1の内面との干渉を防ぐことができる。また、架台5をリング状構造体10の外部に移動した際には、架台5の作業足場5aをリング状構造体10の端面位置まで外方に伸ばすことが可能である。このようにすることで、例えば、セグメント1の端面にジャッキ17を配置したり、緊張材15bを緊張する際には、作業足場5aをセグメント1の端面まで伸ばすことで、作業が容易となる。
なお、架台5の先端部の伸縮機構は、図示した様なスライド機構であってもよいが、折り畳み式などであってもよい。
図8(a)は、隣り合うリング状構造体10の部分断面図である。なお、簡単のため、二つのリング状構造体10同士の対向部のみを図示する。前述した様に、セグメント1の幅方向端面には、凹部13が形成される。凹部13は、隣り合うリング状構造体10の対応する部位に形成されるため、隣り合うリング状構造体10同士の対向部において、凹部13同士によって空間が形成される。
それぞれの凹部13には、セグメント1の内面または外面に連通する注入口が設けられる。したがって、図8(b)に示すように、リング状構造体10同士を地下構造物の長手方向に連結した状態で、一方の注入口から凹部13の内部の空間に充填材23を充填することができる。
充填材は、例えばモルタルなどであり、凹部13の内部に充填した後、所定時間で固化させることができる。このように、凹部13に充填材23を充填させて固化させることで、充填材23がキー材として機能し、地下構造物のせん断力に対するリング状構造体10同士のずれを防止することができる。
ここで、本発明で使用されるセグメント1は、シールド工法などで使用されるセグメントと比較して大型である。例えば、リング状構造体10を4分割する場合、一つのセグメントの長さは、10m前後となる。このような大型のコンクリート製のセグメントを製造するためには、型枠の支保工のサイズなどの問題から、従来のセグメントとは異なり、セグメントの幅方向の端面を上下方向に向けて製造する必要がある。したがって、製造時に上面側となるセグメントの幅方向端面は、型枠によって精度を出すことが困難である。
このような場合において、例えば金属製のキー材を凹部13に嵌め合せようとすると、対向する凹部13同士の位置やサイズの精度によって、キー材を嵌め合わせることが困難となる場合がある。しかし、キー材を小さめに作成したのでは、位置ずれ防止の効果が小さくなる。
これに対し、本実施形態では、セグメント同士を組み合わせて連結した後に、キー材となる充填材23を、外部から凹部13に充填して固化させる。このため、凹部13の位置などの精度が多少悪くても、確実に位置ずれを防止することができる。
以上の工程を繰り返し、所定長さにリング状構造体10を連結し、リング状構造体10の周囲の開削部3を埋め戻すことで、地下構造物を施工することができる。なお、リング状構造体10の浮き上がり防止のために、開削部3の下部の地盤に対して、リング状構造体10をアンカ等で固定してもよい。
以上、本実施の形態によれば、リング状構造体10が、アーチ形状を有する複数のセグメント1からなり、アーチアクションを利用することで部材を薄くすることができる。このため、地下構造物の施工にかかる工期を大幅に短縮することができる。
また、セグメント1同士の連結面には止水部材2a、2bが設けられ、セグメント1同士は、周方向および長手方向に止水部材2a、2bを介して連結される。このように、セグメント1の周方向および長手方向の対向面に、止水部材2a、2bが配置されるため、それぞれプレストレスが付与される際に止水部材2a、2bが圧縮されて、止水性を確保することができる。
また、セグメント1上を移動する架台5を用いて、セグメント1の組み立て作業などを行うことができるため、作業が容易である。また、架台5の先端の作業足場が伸縮することで、セグメント1の幅方向端面における作業も容易である。
また、セグメント1の幅方向端面同士の対向部に、凹部13が形成され、長手方向に隣接する所定数のリング状構造体10を連結した後、凹部13に外部から充填材23を充填し、固化することで、リング状構造体10同士のずれを防止することができる。
また、リング状構造体10が周方向に4分割される場合において、長手方向に隣り合うリング状構造体10に対し、底部セグメント1a同士および頂部セグメント1c同士の長さが異なるようにすることで、セグメント1同士の周方向の連結部の位置をずらすことができる。
なお、セグメント1の緊張材15a、15bを挿通する以外の部位には、発泡体やパイプなどを埋設してもよい。すなわち、セグメント1のコンクリートの内部には、中空部を形成してもよい。
このように、セグメント1にコンクリートの中空部を形成することで、内部まで中実のコンクリート製の部材と比較して、軽量化することができる。このため、運搬や取扱いが容易である。また、セグメントを軽量化できるため、同じ重量制限の場合においては、セグメント1のサイズを大きくすることができる。この結果、大型の構造物に適用が可能である。また、セグメント1の幅を広くすることができるため、使用するセグメント1の個数を減らすことができる。この結果、接続部の数を減らして、止水性を向上することができるとともに、組み立て工数を削減することができる。
なお、リング状構造体10は、4分割には限られず、複数に分割されていればよい。また、リング状構造体10の長手方向の連結数は、図示した例には限られない。
次に、他の地下構造物の施工方法について説明する。図9(a)は、開削部ではなく、例えば地上においてセグメント1を連結した状態を示す側面図であり、図9(b)は平面図である。本実施形態では、リング状構造体10の組み立て作業が、開削部の外で行われる。
まず、移動可能な架台19上において、底部セグメント1a、側部セグメント1b、頂部セグメント1cを寝かせた状態で配置する。リング状に配置された状態で、周方向のシースに緊張材15aを挿通し、周方向にプレストレスを付与する。なお、各セグメント1の周方向の端面には、止水部材2aが配置される。すなわち、アーチ形状を有する複数のセグメント1同士が、周方向に止水部材2aを介してリング状に連結されて、周方向にプレストレスが付与されることで、リング状構造体10が構築される。
図10(a)は、セグメント1を開削部3に配置する工程を示す図である。リング状構造体10は、開削部3の下方(地下)に設置された架台21上に配置される。なお、図10(a)に示すように、開削部3には、所定の間隔で支保工が配置され、リング状構造体10は、支保工の隙間からクレーンで吊降ろされる。
クレーンによって、架台21上に配置されたリング状構造体10は、既設のリング状構造体10の方向に移動可能である(図中矢印L方向)。したがって、架台21に配置したリング状構造体10をすでに設置されたリング状構造体10方向に移動させて、長手方向に連結することができる。この際、リング状構造体10同士の間には、止水部材2bが配置されて、緊張材15bにより緊張される。
なお、この場合でも、セグメントの内部を移動可能な架台5を用いることで、止水部材2bの設置や、緊張材15bの緊張作業を容易に行うことができる。
以上、本実施の形態によれば、前述した施工方法と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明で施工される地下構造物は、例えば、地下トンネル、上下水貯留部や地下駐車場など、地下に埋設されて、地下に構築される構造物であれば、いずれにも適用可能である。
また、図11に示すように、地下構造物としては、リング状構造体10同士を、長手方向に垂直な方向(例えば、図示したように横方向であってもよく、上下方向であってもよい)に複数連結してもよい。この場合には、それぞれのリング状構造体10同士の間に、連結部25を形成し、連結部25によって囲まれる空間には、リング状構造体10の一部に開口部を形成してもよい。この様にすることで、隣り合うリング状構造体10の内部を連通させ、例えば通路として利用することもできる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………セグメント
1a………底部セグメント
1b………側部セグメント
1c………頂部セグメント
2a、2b………止水部材
3………開削部
5………架台
5a………作業足場
7………把持装置
9………レール
10………リング状構造体
11………孔
13………凹部
15a、15b………緊張材
17………ジャッキ
19………架台
21………架台
23………充填材
25………連結部

Claims (5)

  1. 地下構造物の施工方法であって、
    アーチ形状を有する複数のセグメント同士を周方向に止水部材を介して連結し、周方向にプレストレスを付与し、リング状構造体を構築する工程と、
    前記リング状の構造体を地上から開削部に設置する工程と、
    既設のリング状の構造体内を移動する架台を用いて、周方向に垂直な長手方向に隣接する所定数の前記リング状の構造体を、止水部材を介して連結し、長手方向にプレストレスを付与する工程と、
    を具備することを特徴とする地下構造物の施工方法。
  2. 地下構造物の施工方法であって、
    アーチ形状を有する複数のセグメント同士を周方向に止水部材を介して連結し、周方向にプレストレスを付与し、リング状の構造体を構築する工程と、
    前記リング状の構造体を地上から開削部に設置する工程と、
    周方向に垂直な長手方向に隣接する所定数の前記リング状の構造体を、止水部材を介して連結し、長手方向にプレストレスを付与する工程と、
    を具備し、
    長手方向に対向する前記セグメントの端面には、互いに対応する部位に凹部が設けられ、長手方向に隣接する所定数の前記リング状の構造体を連結した後、隣り合う前記リング状の構造体同士の対向部において、前記凹部同士によって空間が形成され、前記凹部の内部の空間に外部から充填材を充填して固化させ、前記充填材をキー材として機能させることを特徴とする地下構造物の施工方法。
  3. 周方向に垂直な長手方向に隣接する所定数の前記リング状の構造体を、止水部材を介して連結し、長手方向にプレストレスを付与する前記工程において、既設のリング状の構造体内を移動する架台を用い、
    前記架台は、前記リング状の構造体の内部を移動可能であるとともに、前記架台の一部が外方に向けて伸縮可能であり、
    前記架台を前記リング状の構造体の内部で移動させる際には、前記架台の一部を縮め、前記架台と前記セグメントの内面との干渉を防ぎ、
    前記架台を前記リング状の構造体の外部に移動した際には、前記架台の一部を前記リング状の構造体の端面位置まで外方に伸ばすことが可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地下構造物の施工方法。
  4. 前記リング状の構造体は、周方向に4分割されており、底部セグメントと、一対の側部セグメントと、頂部セグメントが連結されて構成され、
    周方向に垂直な長手方向に隣り合う前記リング状の構造体において、前記底部セグメント同士および前記頂部セグメント同士の長さが異なることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の地下構造物の施工方法。
  5. 前記リング状の構造体同士が、長手方向に垂直な方向に複数連結されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の地下構造物の施工方法。
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