JP6714997B2 - 木質部材 - Google Patents
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Description
図1には、第1実施形態に係る木質柱10が示されている。木質部材としての木質柱10には、耐火構造が適用されている。この木質柱10は、木質部12と、木質部12を被覆する保護層40とを有している。木質部12は、荷重を支持する木質心部14と、木質心部14を耐火被覆する耐火被覆層20とを有している。
木質心部14は、木質柱10の材軸方向に沿って延びるとともに、横断面形状が矩形状(本実施形態では略正方形)に形成されている。この木質心部14は、角柱状や板状の複数の木材を接着剤等によって一体化させた集成材によって形成されている。また、木質心部14は、木質柱10が負担する荷重(長期荷重及び短期荷重)を支持可能に形成されている。
耐火被覆層20は、木質心部14の外側に設けられた燃え止まり層22と、燃え止まり層22の外側に設けられた燃え代層30とを有している。燃え止まり層22は、木質心部14を囲む筒状に形成されており、木質心部14の側面14Sを略全面に亘って被覆している。
燃え止まり層22は、火災時における燃え代層30の燃焼を停止(自然鎮火)させ、木質心部14の燃焼を抑制する層とされる。具体的には、燃え止まり層22は、木質心部14よりも熱容量が大きい高熱容量層(熱容量型)とされている。この燃え止まり層22は、木質心部14の側面14Sに交互に配列された複数の木質材24及びモルタル硬化体(モルタル板)26を有している。これらの木質材24及びモルタル硬化体26は、横断面形状が矩形状に形成されており、長手方向を木質柱10の材軸方向として配置されている。
燃え止まり層22の外側には、木質の燃え代層30が設けられている。燃え代層30は、燃え止まり層22を囲む筒状に形成されており、燃え止まり層22の側面22Sを略全面に亘って被覆している。この燃え代層30は、火災時に燃焼して炭化層(断熱層)を形成することにより、木質心部14への火災熱の浸入を抑制する層とされる。
燃え代層30の外側には、木質部12を保護する木質の保護層40が設けられている。保護層40は、燃え代層30を囲む筒状に形成されており、燃え代層30の側面30Sを略全面に亘って被覆している。つまり、保護層40は、木質部12の側面12Sを略全面(略全周)に亘って被覆している。この保護層40は、接着剤等によって燃え代層30の側面30Sに接合されている。木質部12の側面12Sは、木質部12の外面を形成している。
図2に示されるように、保護層40と燃え代層30との境界部には、複数の排水路42,44が形成されている。これらの排水路42,44は、矩形状の孔とされており、木質柱10の材軸方向に沿って延びるとともに、木質柱10の周方向に間隔を空けて配置されている。また、各排水路42,44は、保護層40の内面40Aに形成された溝部42G,44Gの開口を燃え代層30の側面30Sによって閉塞することにより形成されている。なお、排水路42,44の形状は、矩形状に限らず、円形状等であっても良い。
図4には、第2実施形態に係る木質梁60が示されている。木質部材としての木質梁60には、耐火構造が適用されている。具体的には、木質梁60は、木質部62と、木質部62を被覆する保護層40とを有している。木質部62は、荷重を支持する木質心部64と、木質心部64を耐火被覆する耐火被覆層20とを有している。
木質心部64は、木質梁60の材軸方向に沿って延びるとともに、横断面形状が矩形状(本実施形態では略長方形)に形成されている。この木質心部64は、集成材によって形成されるとともに、木質梁60が負担する荷重(長期荷重及び短期荷重)を支持可能に形成されている。
耐火被覆層20は、木質心部64の外側に設けられた燃え止まり層22と、燃え止まり層22の外側に設けられた燃え代層30とを有している。燃え止まり層22及び燃え止まり層22の横断面形状は、上側が開口されたU字状に形成されている。この燃え止まり層22は、木質心部64の下面64L及び両側の側面64Sを被覆している。また、燃え代層30は、燃え止まり層22の下面22L及び両側の側面22Sを被覆している。なお、木質心部64の上面64Uは、図示しないコンクリートスラブ等の耐火材料によって被覆される。
燃え代層30の外側には、木質部62を保護する木質の保護層40が設けられている。保護層40の横断面形状は、上側が開口されたU字状に形成されている。この保護層40は、燃え代層30の下面30L及び両側の側面30Sを略全面に亘って被覆している。つまり、保護層40は、木質部62の下面62L及び両側の側面62Sを略全面に亘って被覆している。なお、木質部62の下面62L及び側面62Sは、木質部62の外面を形成している。
保護層40と燃え代層30との境界部には、複数の排水路66,68が形成されている。これらの排水路66,68は、木質梁60の材軸方向に沿って延びるとともに、木質梁60の周方向に間隔を空けて配置されている。各排水路66,68の下面66L,68Lには、例えば、木質梁60の材軸方向の一端側から他端側へ向かって、又は木質梁60の材軸方向の中央部から一端側へ向かって下方へ傾斜する排水勾配が付けられている。また、各排水路66,68は、木質梁60の図示しない端面に達している。これにより、図示しない亀裂等から保護層40内に浸透した雨水等は、排水路66,68に沿って流れ、木質梁60の端面から排水される。なお、排水路66は、第1実施形態の排水路42(図2参照)と同様に、燃え止まり層22の木質材24の外側に配置されている。
図6には、第3実施形態に係る木質床版70が示されている。木質部材としての木質床版70には、耐火構造が適用されている。具体的には、木質床版70は、木質部72と、木質部72の上面72Uを被覆する保護層40とを有している。木質部72は、荷重を支持する木質心部74と、木質心部74を耐火被覆する耐火被覆層20とを有している。
木質心部74は、木質床版70の面内方向に延びる面材状に形成されている。この木質心部74は、集成材によって形成されている。また、木質心部74は、木質床版70が負担する荷重を支持可能に形成されている。この木質心部74の上面74U及び下側の下面74Lは、耐火被覆層20によってそれぞれ被覆されている。
耐火被覆層20は、木質心部74の外側に設けられた燃え止まり層22と、燃え止まり層22の外側に設けられた燃え代層30とを有している。燃え止まり層22及び燃え代層30は、木質床版70の面内方向に延びる面材状に形成されている。この燃え止まり層22は、木質心部74の上面74U及び下面74Lをそれぞれ被覆している。また、燃え代層30は、上側の燃え止まり層22の上面22U及び下側の燃え止まり層22の下面22Lをそれぞれ被覆している。
上側の燃え代層30の外側には、木質部72を保護する木質の保護層40が設けられている。保護層40は、木質床版70の面内方向に延びる面材状に形成されている。この保護層40は、上側の燃え代層30の上面30Uを略全面に亘って被覆している。つまり、保護層40は、木質部72の上面72Uを略全面に亘って被覆している。なお、木質部72の上面72Uは、木質部72の外面を形成している。
保護層40と燃え代層30との境界部には、複数の排水路76,78が形成されている。これらの排水路76,78は、木質床版70の面内方向に延びるとともに、互いに略平行して配置されている。また、各排水路76,78の下面76L,78Lには、例えば、木質床版70の一端側から他端側へ向かって、又は木質床版70の中央部から外周部へ向かって下方へ傾斜する排水勾配が付けられている。また、各排水路76,78は、木質床版70の図示しない端面に達している。これにより、木質床版70内に浸透した雨水等は、排水路76,78に沿って流れ、木質床版70の端面から排水される。なお、排水路76は、第1実施形態の排水路42(図2参照)と同様に、燃え止まり層22の木質材24の外側に配置されている。
12 木質部
14 木質心部
22 燃え止まり層
30 燃え代層
40 保護層
42 排水路
44 排水路
48 排水路
49 排水路
60 木質梁(木質部材)
62 木質部
64 木質心部
66 排水路
68 排水路
69 排水路
70 木質床版(木質部材)
72 木質部
74 木質心部
76 排水路
78 排水路
Claims (2)
- 木質心部と、前記木質心部を被覆する燃え止まり層と、を有する木質部と、
前記木質部を被覆する保護層と、
を備え、
前記燃え止まり層は、横断面視にて、前記木質心部の周囲に交互に配置されるセメント系硬化体及び木質材を有し、
前記木質部と前記保護層の境界部には、前記木質材と対向するとともに、幅が該木質材の幅以上とされた排水路が形成される、
木質部材。 - 前記保護層は、防腐加工木材で形成される、
請求項1に記載の木質部材。
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