JP6125817B2 - 梁床接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、梁床接合構造に関する。
鉄骨梁に木質材を接合した複合梁材が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−151568号公報
ところで、コンクリートスラブの下面に沿って配管や配線等の設備材を敷設する場合、コンクリートスラブを支持する木質梁に設備材を通す設備開口を形成することが考えられる。
しかしながら、木質梁では、設備開口等に対する補強方法(補強構造)が確立されておらず、木質梁を補強することが難しい。
本発明は、上記の事実を考慮し、木質梁に設備開口を形成せずに、コンクリートスラブの下面に沿って設備材を敷設することができる梁床接合構造を得ることを目的とする。
第1態様に係る梁床接合構造は、木質梁と、前記木質梁に支持されるコンクリートスラブと、前記木質梁の上面と前記コンクリートスラブの下面との間に設けられたコンクリート硬化体と、を備えている。
第1態様に係る梁床接合構造によれば、木質梁の上面とコンクリートスラブの下面との間にコンクリート硬化体が設けられている。このコンクリート硬化体に設備開口を形成したり、コンクリート硬化体をスペーサとして利用してコンクリートスラブと木質梁との間に設備開口を確保(形成)したりすることにより、木質梁に設備開口を形成せずに、コンクリートスラブの下面に沿って配管や配線等の設備材を敷設することができる。
また、コンクリート硬化体に設備開口を形成する場合は、木質梁に設備開口を形成する場合と比較して、設備開口の周辺部を容易に補強することができる。
さらに、コンクリート硬化体を木質梁と接合することにより一体化の効果が生じ、木質梁の梁成を小さくすることができる。
第2態様に係る梁床接合構造は、第1態様に係る梁床接合構造において、前記コンクリート硬化体に、又は前記コンクリート硬化体によって離間された前記木質梁と前記コンクリートスラブの間に、設備開口が形成されている。
第2態様に係る梁床接合構造によれば、コンクリート硬化体に、又は当該コンクリート硬化体によって離間された木質梁とコンクリートスラブとの間に、設備開口が形成されている。この設備開口に配管や配線等の設備材を通すことにより、木質梁に設備開口を形成せずに、コンクリートスラブの下面に沿って配管や配線等の設備材を敷設することができる。
第3態様に係る梁床接合構造は、第1態様又は第2態様に係る梁床接合構造において、前記コンクリート硬化体が、プレキャストコンクリート製である。
第3態様に係る梁床接合構造によれば、コンクリート硬化体をプレキャストコンクリート製としたことにより、工場等においてコンクリート硬化体に設備開口を予め形成することができる。したがって、現場等でコンクリート硬化体に設備開口を形成する必要がないため、施工性が向上する。しかも、工場等でコンクリート硬化体を製作することにより、コンクリート硬化体の品質が向上する。
第4態様に係る梁床接合構造は、第1態様又は第2態様に係る梁床接合構造において、前記コンクリート硬化体と前記コンクリートスラブとが一体形成されている。
第4態様に係る梁床接合構造によれば、コンクリート硬化体とコンクリートスラブとを一体形成することにより、コンクリート硬化体とコンクリートスラブとを別体で形成した構成と比較して、コンクリート硬化体とコンクリートスラブとの接合強度を高めることができる。
以上説明したように、本発明に係る梁床接合構造によれば、木質梁に設備開口を形成せずに、コンクリートスラブの下面に沿って設備材を敷設することができる。
図2の1−1線断面図である。 本発明の第1実施形態に係る梁床接合構造が適用されたコンクリートスラブを示す平面図である。 図2の3−3線断面図である。 (A)及び(B)は、本発明の第1実施形態に係る梁床接合構造の変形例が適用された木質梁及びコンクリートスラブを示す図3に相当する断面図である。 本発明の第1実施形態に係る梁床接合構造の変形例が適用された木質梁及びコンクリートスラブを示す図1に相当する断面図である。 本発明の第1実施形態に係る梁床接合構造の変形例が適用された木質梁及びコンクリートスラブを示す図1に相当する断面図である。 本発明の第2実施形態に係る梁床接合構造が適用された木質梁及びコンクリートスラブを示す側面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る梁床接合構造について説明する。なお、各図において適宜示される矢印Xは木質梁の幅方向(梁幅方向)を示し、矢印Yは木質梁の材軸方向(梁材軸方向)を示している。
先ず、第1実施形態について説明する。
図1〜図3には、第1実施形態に係る梁床接合構造10が適用された木質梁12及びコンクリートスラブ30が示されている。木質梁12は、図示しない一対の柱の間に架設されており、その上に構築されたコンクリートスラブ30を支持している。
(木質梁の構成)
図1に示されるように、木質梁12には、耐火構造が適用されている。この木質梁12は、断面矩形(本実施形態では長手方向を上下方向(梁成方向)とした断面略長方形)に形成されており、長期荷重(長期軸力)を支持する木製の心部(荷重支持部)14と、心部14を被覆(耐火被覆)する被覆部としての燃え止まり層16及び燃え代層22とを有している。なお、木質梁12には、準耐火構造を適用しても良い。
心部14は、木質梁12が負担する長期荷重(全長期荷重)を支持可能に構成されており、木材を板状や角柱状に加工した複数の木製単材を接着剤等で一体化させた集成材によって断面矩形に形成されている。
心部14の外側には、心部14を被覆する燃え止まり層16が配置されている。燃え止まり層16は、火災時における燃え代層22の燃焼を停止(自然鎮火)させ、心部14の燃焼を抑制する層である。この燃え止まり層16は、心部14の両側面及び下面に沿った断面略C字形状に形成されており、心部14の両側面及び下面を被覆している。
また、燃え止まり層16は、心部14の両側面及び下面に沿って交互に配列された複数のモルタル板(モルタルバー)18及び木板20を有している。これらのモルタル板18及び木板20は、長手方向を木質梁12の梁材軸方向(矢印Y方向)として配置されている。モルタル板18は木材よりも熱容量が大きく、このモルタル板18と木板20とを交互に配置することにより、燃え止まり層16の熱容量が大きくなっている。また、モルタル板18及び木板20は、心部14に接着剤等で接合されている。
燃え止まり層16の外側(外周)には、燃え止まり層16を被覆する木製の燃え代層22が配置されている。燃え代層22は、火災時に燃焼して炭化層(断熱層)を形成することにより、心部14への火災熱の侵入を抑制する層であり、木製単材を接着剤等で一体化させた集成材によって形成されている。この燃え代層22は、燃え止まり層16の両側面及び下面に沿った断面略C字形状に形成されており、燃え止まり層16の上から心部14の両側面及び下面を被覆している。
なお、燃え代層22の厚み(層厚)は、木質梁12に求められる要求耐火性能(耐火時間)及び燃え代層22の燃焼速度に応じて適宜設定されている。また、燃え代層22は、燃え止まり層16に接着剤等で接合されている。
(コンクリートスラブの構成)
木質梁12の上側には、鉄筋コンクリート造のコンクリートスラブ30が配置されている。コンクリートスラブ30は板状(盤状)に形成されており、その下面30Lに木質梁12の上に載置される突出部32が設けられている。
具体的には、コンクリートスラブ30における木質梁12との接合部は、プレキャストコンクリート製のプレキャスト床部材50によって構成されている。プレキャスト床部材50は、木質梁12の梁材軸方向に沿って配置されている。また、プレキャスト床部材50は断面T字形状に形成されており、木質梁12の上に載置される載置部50Aと、載置部50Aの上部から幅方向両側へ張り出す一対の張出し部50Bとを有している。このプレキャスト床部材50の幅方向両側に、一対の張出し部50Bと連続するように現場打ちコンクリートを打設することによりコンクリートスラブ30が形成されている。
なお、プレキャスト床部材50の上部には、当該プレキャスト床部材50の幅方向(矢印X方向)に沿って複数の上端筋34A及び下端筋34Bが配筋されると共に、プレキャスト床部材50の長手方向(矢印Y方向)に沿って複数の上端筋36A及び下端筋36Bが配筋されている。また、上端筋34A及び下端筋34Bの両端部は、一対の張出し部50Bの端部から梁幅方向へそれぞれ突出しており、機械式継手38を介してコンクリートスラブ30に配筋された他の上端筋40A及び下端筋40Bと接続されている。
載置部50Aの下部はコンクリートスラブ30の下面30Lから下方へ突出しており、当該下面30Lと木質梁12の上面12Uとの間に設けられている。この載置部50Aの下部によって、コンクリート硬化体としての突出部32が構成されている。また、突出部32は、その幅Wが木質梁12の幅Wと同じ又は略同じとされており、その側面32Sと木質梁12の側面12Sとの間に段差できないように木質梁12の上面12Uの上に載置されている。
また、載置部50Aの幅方向中央部には、当該載置部50Aを上下方向に貫通する複数の貫通孔52が形成されている。各貫通孔52には連結棒54が貫通可能になっており、これらの貫通孔52を介して木質梁12の心部14に連結棒54が打ち込まれている。なお、図2に示されるように、複数の貫通孔52は円形に形成されると共に、プレキャスト床部材50の長手方向(木質梁12の梁材軸方向)に間隔を空けて形成されている。なお、貫通孔52の形状は円形に限らず、例えば矩形でも良い。
図1に示されるように、連結手段としての連結棒54は鉄棒や鋼棒等で形成されており、その下部が木質梁12の心部14に固定されている。一方、連結棒54の上部は、貫通孔52に充填されたモルタル、グラウド等のセメント系充填材56によってプレキャスト床部材50に固定されている。つまり、連結棒54はプレキャスト床部材50と木質梁12とに亘って配置されており、プレキャスト床部材50及び木質梁12にそれぞれ固定されている。これらの連結棒54によって、プレキャスト床部材50と木質梁12とが相互にせん断力と軸力を伝達可能に連結されている。これにより、プレキャスト床部材50及び木質梁12によって曲げに対して一体に抵抗する合成梁が構成されている。
図3に示されるように、コンクリートスラブ30の突出部32には、当該突出部32を梁幅方向に貫通する円形の設備開口58が形成されている。この設備開口58には、設備材としての配管60が貫通されている。これにより、コンクリートスラブ30の下面30Lに沿って配管60が敷設(配管)されている。
次に、コンクリートスラブ30の施工方法の一例について説明する。
先ず、図示しない柱に架設された木質梁12の上に、梁材軸方向に沿ってプレキャスト床部材50を載置し、仮止めする。次に、プレキャスト床部材50に形成された貫通孔52を介して木質梁12の心部14に連結棒54を打ち込む。次に、貫通孔52にセメント系充填材56を充填し、プレキャスト床部材50と木質梁12とを連結(一体化)する。次に、プレキャスト床部材50の幅方向両側に図示しないデッキプレート等の型枠を仮設すると共に、上端筋40A及び下端筋40Bを適宜配筋し、現場打ちコンクリートを打設する。これにより、コンクリートスラブ30が構築される。
次に、第1実施形態の作用について説明する。
木質梁12には、耐火構造が適用されている。具体的には、図1に示されるように、木質梁12の心部14は、燃え止まり層16及び燃え代層22によって被覆されている。したがって、火災時には、先ず、燃え代層22が徐々に燃焼して燃え止まり層16の周囲に炭化層(断熱層)を形成する。これにより、心部14への熱の侵入(熱伝達)が抑制される。また、熱容量が大きい燃え止まり層16によって火災熱が吸収(吸熱)される。これにより、燃え代層22の燃焼速度(炭化速度)が減速されると共に、心部14の温度上昇がさらに低減される。したがって、心部14の燃焼が抑制されるため、火災時に心部14に長期荷重を支持させることができる。
さらに、燃え止まり層16において燃え代層22の燃焼を停止(自然鎮火)させることができる。したがって、火災終了後も心部14に長期荷重を支持させることができる。
ここで、コンクリートスラブ30の下面30Lには、木質梁12の上に載置される突出部32が設けられている。つまり、コンクリートスラブ30は、突出部32を介して木質梁12の上に載置されている。この突出部32には、設備開口58が形成されている。
したがって、突出部32に形成された設備開口58に配管60を通すことにより、コンクリートスラブ30の下面30Lに沿って配管60を敷設することができる。
また、コンクリート製の突出部32に設備開口58を形成することにより、木質梁12に設備開口を形成する場合と比較して、設備開口58の周辺部を容易に補強することができる。
さらに、本実施形態では、プレキャスト床部材50がプレキャストコンクリート製であるため、工場等において突出部32に設備開口58を予め形成することができる。したがって、現場等で突出部32に設備開口を形成する必要がないため、施工性が向上する。また、工場等でプレキャスト床部材50を製作することにより、プレキャスト床部材50の品質が向上する。
しかも、プレキャスト床部材50と木質梁12とは連結棒54によって連結されており、合成梁を構成している。これにより、プレキャスト床部材50と木質梁12との一体化の効果が生じ、木質梁12の梁成を小さくすることができる。
また、プレキャスト床部材50を断面T字形状に形成したことにより、張出し部50Bの梁幅方向両側に現場打ちコンクリートを打設する際に、木質梁12に対するコンクリートの付着等を抑制することができる。
なお、本実施形態では、突出部32の幅Wと木質梁12の幅Wと同じ又は略同じにした例を示したが、これに限らない。突出部32は少なくとも木質梁12の心部14によって支持されていれば良く、例えば、図4(A)に示されるように、突出部32の幅Wを木質梁12の幅Wよりも大きくしても良い。また、図4(B)に示されるように、突出部32の幅Wを木質梁12の幅Wよりも小さくしても良い。
なお、図4(B)に示される構成では、突出部32の両側の側面32Sが木板等の仕上げ材42によって被覆されている。この仕上げ材42には、設備開口58と通じる設備開口44が形成されている。このように突出部32の側面32Sに仕上げ材42を設けることにより、外観品質が向上する。なお、仕上げ材42は適宜省略可能である。
また、上記実施形態では、コンクリートスラブ30の突出部32と木質梁12とを連結手段としての連結棒54で連結した例を示したが、これに限らない。連結手段(せん断力伝達手段)は突出部32と木質梁12との間でせん断力を相互に伝達可能であれば良く、例えば、アンカー鉄筋や、ビス、ラグスクリュー、ドリフトピン等であっても良い。また、突出部32と木質梁12とを連結手段としての嵌め合い構造によって連結しても良い。
具体的には、図5に示されるように、木質梁12の心部14の上面には、断面矩形の凹部24が形成されている。一方、突出部32の下面には、当該下面から突出する断面矩形の凸部46が形成されている。この凸部46を凹部24に嵌め込むことにより、突出部32と木質梁12とがせん断力を相互に伝達可能に連結されている。このように嵌め合い構造によって突出部32と木質梁12とを連結して合成梁を構成することも可能である。なお、木質梁12に凸部を形成すると共に、突出部32に凹部を形成することも可能である。
また、本実施形態では、プレキャスト床部材50を断面T字形状に形成した例を示したが、これに限らない。プレキャスト床部材50の形状は適宜変更可能であり、例えば、一対の張出し部50Bの一方を省略して断面L字形状にしても良いし、一対の張出し部50Bの両方を省略して断面I字形状にしても良い。また、プレキャスト床部材を上方が開口した断面U字形状に形成し、内部に配管等の設備材を敷設可能にしても良い。さらに、コンクリート硬化体としての突出部32のみをプレキャストコンクリートで形成することも可能である。つまり、コンクリート硬化体は、コンクリートスラブ30と別体であっても良い。この場合、コンクリート硬化体は、コンクリートスラブ30及び木質梁12と適宜接合すれば良い。さらにまた、プレキャスト床部材50は、運搬性、揚重性等を考慮し、木質梁12の梁材軸方向に複数に分割しても良い。
また、上記実施形態では、プレキャスト床部材50に突出部32を設けた例を示したが、これに限らない。例えば、突出部32を現場打ちコンクリートで形成しても良い。
具体的には、図6に示される変形例では、コンクリートスラブ70と当該コンクリートスラブ70の下面70Lから突出する突出部72とが、現場打ちコンクリートによって一体に形成されている。コンクリート硬化体としての突出部72と木質梁12とは、梁材軸方向に間隔を空けて配置された複数の連結筋74によって連結されている。
連結手段としての連結筋74は、コンクリートスラブ70の上端筋36A及び下端筋36Bと木質梁12とを連結している。より具体的には、連結筋74は、下方が開口したU字形状に形成されており、コンクリートスラブ70における木質梁12との接合部に配筋された2本の上端筋36A及び2本の下端筋36Bを囲むように配筋され、その下端部74Lが木質梁12の心部14に打ち込まれて固定されている。これらの連結筋74によって、突出部72と木質梁12の心部14とがせん断力を相互に伝達可能に連結されている。なお、連結筋74としては、一対のL型鉄筋をU字形状に重ねたものを用いても良い。
このように現場打ちコンクリートによってコンクリートスラブ70と突出部72とを一体形成することにより、コンクリートスラブ70と突出部72とを別体で形成した構成と比較して、コンクリートスラブ70と突出部72との接合(結合)強度を高めることができる。
なお、図6に示される構成では、上端筋36A及び下端筋36Bを囲むように連結筋74を配筋したが、下端筋36Bのみを囲むように連結筋74を配筋しても良い。
また、上記実施形態では、連結棒54によってプレキャスト床部材50と木質梁12とを連結し、これらのプレキャスト床部材50及び木質梁12によって合成梁を構成した例を示したが、これに限らない。プレキャスト床部材50の載置部50B及び木質梁12によって合成梁を構成しても良いし、プレキャスト床部材50の突出部32及び木質梁12によって合成梁を構成しても良い。なお、プレキャスト床部材50と木質梁12とは必要に応じて適宜接合されていれば良く、必ずしも合成梁を構成する必要はない。
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成のものは同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
図7に示されるように、第2実施形態に係る梁床接合構造80では、突出部84をスペーサとして利用することにより、一対の柱88の間に架設された木質梁12の上面12Uとコンクリートスラブ82の下面82Lとの間に設備開口86が形成されている。
具体的には、木質梁12とコンクリートスラブ82との間には、2つのコンクリート硬化体としての2つの突出部84が設けられている。2つの突出部84は、木質梁12の梁材軸方向に間隔を空けて設けられている。これらの突出部84によって、コンクリートスラブ82の下面82Lと木質梁12の上面12Uとが上下方向に離間されている。これにより、隣接する突出部84の間に、木質梁12の上面12Uとコンクリートスラブ82の下面82Lとに亘る矩形の設備開口86が形成されている。
また、突出部84は柱88から離れた位置に配置されており、突出部84と柱88との間にも木質梁12の上面12Uとコンクリートスラブ82の下面82Lとに亘る矩形の設備開口90が形成されている。これらの設備開口86,90には、設備材としての配管60がそれぞれ貫通されている。これにより、コンクリートスラブ82の下面82Lに沿って配管60が敷設(配管)されている。
次に、第2実施形態の作用について説明する。なお、第1実施形態と同様の作用については適宜省略して説明する。
木質梁12の上面12Uとコンクリートスラブ82の下面82Lとの間には、2つの突出部84が梁材軸方向に間隔を空けて設けられている。これらの突出部84によってコンクリートスラブ82と木質梁12とを上下方向(梁成方向)に離間することにより、木質梁12の上面12Uとコンクリートスラブ82の下面82Lとの間に3つの設備開口86,90が形成されている。これらの設備開口86,90の少なくとも1つに配管60を通すことにより、木質梁12に設備開口を形成せずに、コンクリートスラブ82の下面82Lに沿って配管60を敷設することができる。
また、本実施形態では、突出部84に設備開口86,90を形成しないため、突出部84の製作コスト等を削減することができる。
なお、本実施形態では、木質梁12の上面12Uとコンクリートスラブ82の下面82Lとの間に2つの突出部84を設けた例を示したが、これに限らない。突出部84の数や配置は適宜変更可能であり、木質梁12の上面12Uとコンクリートスラブ82の下面82Lとの間には少なくとも1つの突出部84を設けることができる。
また、本実施形態では、木質梁12の上面12Uとコンクリートスラブ82の下面82Lとの間には3つの設備開口86,90を形成したが、木質梁12の上面12Uとコンクリートスラブ82の下面82Lとの間には少なくとも1つの設備開口86,90を形成することができる。
さらに、上記第1実施形態にように、突出部84自体に設備開口58(図3参照)を形成することも可能である。また、突出部84は、上記第1実施形態と同様に、プレキャストコンクリートで形成しても良いし、現場打ちコンクリートで形成しても良い。
次に、上記第1,第2実施形態の変形例について説明する。なお、以下では、上記第1実施形態を例に各種の変形例について説明するが、これらの変形例は上記第2実施形態にも適宜適用可能である。
木質梁12の心部14及び燃え代層22は、木材によって形成されていれば良く、例えば、米松、唐松、檜、杉、あすなろ等の一般の木造建築に用いられる木材(以下、「一般木材」とする)によって形成することができる。また、心部14及び燃え代層22は、集成材に限らず、単一材で形成しても良い。
また、燃え止まり層16は、火炎及び熱の侵入を抑えて燃え止まり効果を発揮できる層であれば良く、例えば、難燃性を有する層(難燃性層)や熱の吸収が可能な層(吸熱性層)で構成しても良い。
なお、難燃性を有する層としては、木材に難燃薬剤を注入して不燃化処理した難燃薬剤注入層が挙げられる。また、熱の吸収が可能な層は、一般木材よりも熱容量が大きな材料、一般木材よりも断熱性が高い材料、又は一般木材よりも熱慣性が高い材料によって形成しても良いし、これらの材料と一般木材とを組み合わせて形成しても良い。さらに、難燃性を有する層と、熱の吸収が可能な層とを組み合わせて(例えば、難燃性を有する層と、熱の吸収が可能な層とを交互に配置して)燃え止まり層16を形成しても良い。
また、一般木材よりも熱容量が大きな材料としては、モルタル、石材、ガラス、繊維補強セメント、石膏等の無機質材料、各種の金属材料などが挙げられる。また、一般木材よりも断熱性が高い材料としては、けい酸カルシウム板、ロックウール、グラスウールなどが挙げられる。一般木材よりも熱慣性が高い材料としては、セランガンバツ、ジャラ、ボンゴシ等の木材が挙げられる。
また、上記第1実施形態では、木質梁12を心部14、燃え止まり層16、及び燃え代層22の三層構造にしたが、これに限らない。例えば、燃え止まり層16を省略し、心部14を被覆部としての燃え代層22で被覆しても良いし、燃え代層22を省略し、心部14を被覆部としての燃え止まり層16で被覆しても良い。
また、木質梁としては、例えば、心部としての断面矩形の木製梁部材の両側面及び下面を被覆部としての耐火ボードによって被覆したものを用いても良い。なお、ここでいう耐火ボードとしては、例えば、けい酸カルシウム板、石膏ボード、コンクリートボード、ロックウールボート等のように耐火性を有するボード部材である。
また、木質梁としては、被覆部としての木製梁部材の内部に、心部としての鉄骨芯材が埋設された木質ハイブリット部材を用いても良い。さらには、木質梁は、耐火構造が適用されていない一般的な無耐火構造の木造梁であっても良い。なお、上記した各種の木質梁は、仕上げ材(仕上げボード)によって適宜被覆しても良い。
また、上記第1実施形態では、コンクリートスラブ30を鉄筋コンクリート造で形成した異例を示したが、コンクリートスラブは、コンクリート造やALC造であっても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 梁床接合構造
12 木質梁
12U 上面(木質梁の上面)
30 コンクリートスラブ
30L 下面(コンクリートスラブの下面)
32 突出部(コンクリート硬化体)
50 プレキャスト床部材
58 設備開口
70 コンクリートスラブ
70L 下面(コンクリートスラブの下面)
72 突出部(コンクリート硬化体)
80 梁床接合構造
82 コンクリートスラブ
84 突出部(コンクリート硬化体)
86 設備開口
90 設備開口

Claims (3)

  1. 木質梁と、
    前記木質梁に支持されるコンクリートスラブと、
    前記木質梁の上面と前記コンクリートスラブの下面との間に設けられたコンクリート硬化体と、
    を備え
    前記コンクリート硬化体に、又は前記コンクリート硬化体によって離間された前記木質梁と前記コンクリートスラブの間に、設備開口が形成されている、
    梁床接合構造。
  2. 前記コンクリート硬化体は、前記コンクリートスラブを構成するプレキャストコンクリート製のプレキャスト床部材と一体に形成され、又は
    前記コンクリート硬化体は、前記コンクリートスラブと別体とされたプレキャストコンクリート製とされる、
    請求項1に記載の梁床接合構造。
  3. 前記コンクリート硬化体と前記コンクリートスラブとが一体形成されている、
    請求項1に記載の梁床接合構造。
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