JP6714896B2 - 印画物の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明者らは、今般、特定範囲のガラス転移温度(Tg)を有する樹脂組成物を含む受容層を、画像形成後に、樹脂組成物を含む樹脂部材が受容層に接した状態で、特定の範囲の温度にて加熱加圧処理することにより、保護層を設けることなく、印画物の耐擦過性および耐候性を向上させることができると共に画像が形成された受容層の平滑性を向上させることができることを知見した。
さらに、樹脂部材に含まれる樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)を特定範囲とすることにより、樹脂部材への染料の移行および樹脂部材の変形を防止することのできることを知見した。
基材と、多孔質層と、受容層と、を備える被転写体に画像形成を行い、印画物を製造する方法であって、
被転写体を準備する工程と、
被転写体の受容層上に、基材および染料層を備える熱転写シートを用いて、画像を形成する工程と、
加熱加圧処理部材を用いて、樹脂部材が前記受容層に接した状態で、樹脂部材および前記受容層を加熱加圧処理する工程と、
受容層が、ガラス転移温度(Tg)が70℃以上である樹脂組成物Aを含み、
加熱加圧処理工程における加熱温度が、樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)の1.2倍以下であり、
樹脂部材が樹脂組成物Bを含み、樹脂組成物Bのガラス転移温度(Tg)が、加熱加圧処理工程における加熱温度の1.0倍より大きいことを特徴とする。
本発明の方法に用いられる被転写体は、基材と、多孔質層と、受容層と、を少なくとも備えるものである。
被転写体を構成する基材は、受容層を保持するという役割を有するとともに、熱転写時には熱が加えられるため、加熱された状態でも取り扱い上、支障のない程度の機械的強度を有する材料であることが好ましい。
このような基材であれば、特に限定されず、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレンおよびポリビニリデンフルオライド等のフィルムが挙げられる。また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルムも使用することができる。
また、基材として、セルロース繊維紙、セルロース系合成紙およびセルロース系樹脂のフィルム等のセルロース系基材を使用することができる。
さらに、上記基材の任意の組み合わせによる積層体も使用できる。
具体的には、セルロース系基材とその他の基材との積層体を使用することができ、例えば、セルロース系繊維紙と合成紙との積層体、或いはセルロース系合成紙とプラスチックフィルムとの積層体が挙げられる。積層方法としては、ドライラミネーション、ウェットラミネーションおよびエクストリュージョン等の従来公知の方法を採用することができる。
また、一実施態様において、多孔質フィルムは、第1の樹脂材料と、第1の樹脂材料より高い融点を有する第2の樹脂材料を含む混合物をフィルム化することにより作製することができる。この場合において、第2の樹脂材料は、微細空隙を形成する核剤として機能する。第2の樹脂材料の混合量は、第1の樹脂材料100質量部に対し、2質量部以上、10質量部以下であることが好ましい。例えば、第1の樹脂材料としてポリプロピレン、第2の樹脂材料としてアクリル樹脂を含む混合物をフィルム化することにより、多孔質フィルムを作製することができる。また、市販されている多孔質フィルムを使用してもよい。
Pv(体積%)={(Va−Vt)/Va}×100
Pv(体積%):多孔質フィルムの空隙率
Va:多孔質フィルムの見かけ体積
Vt:多孔質フィルムの理論体積
なお、Vtは、多孔質フィルムの重量、構成材料の重量割合および構成材料の真比重の値から算出することができる。
中空粒子は、樹脂材料等から構成される有機系中空粒子であってもよく、ガラスなどから構成される無機系中空粒子であってもよいが、分散性が優れるという理由から、有機系中空粒子が好ましい。
有機系中空粒子を構成する樹脂材料としては、架橋スチレン−アクリル樹脂などのスチレン系樹脂、アクリロニトリル−アクリル樹脂などの(メタ)アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂およびポリエーテル系樹脂等を挙げることができる。
また、中空粒子は、発泡粒子であっても、非発泡粒子であってもよい。
中空粒子の体積平均粒径は、0.1μm以上、15μm以下であることが好ましく、0.1μm以上、10μm以下であることがより好ましい。
なお、体積平均粒径は、粒度分布・粒径分布測定装置(例えば、ナノトラック粒度分布測定装置、日機装株式会社製など)を用いて、JIS−Z−8819−2(2001年発行)に準拠して測定することができる。
また、中空粒子の平均中空率は、30%以上、80%以下であることが好ましく、50%以上、80%以下であることがより好ましい。中空粒子の平均中空率を上記数値範囲とすることにより、被転写体のクッション性、断熱性および形成する画像の耐候性をさらに向上することができる。
平均中空率は以下のようにして求めることができる。まず、中空粒子成分を水中に分散させてなる水分散体を調製し、この中空粒子の水分散体を乾燥させ、乾燥体を得て、その後に透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジ−社製)を用いて、乾燥体中における中空粒子成分をなす粒子を観察して(100個)、ここの粒子についてその内面側の直径(内径)を計測し、それらの平均を平均粒子内径とする。次いで、平均粒子内径から中空部の体積を定めると共に、その値を上記平均粒子(粒子外径)から粒子の見かけの体積で除して、100を乗じることで平均中空率を算出することができる。
一実施態様において、中空粒子は、樹脂粒子等中にブタンガス等の発泡剤を封入し、加熱発泡することにより作製することができる。また、一実施態様において、中空粒子は、エマルジョン重合を利用することによっても作製することができる。
また、市販されている中空粒子を使用してもよい。
樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)は、70℃以上、150℃以下であることがより好ましく、70℃以上、130℃以下であることがさらに好ましい。
ガラス転移温度(Tg)は、JIS−K−7121(2012年発行)に準拠して示差走査熱量測定により求めることができる。具体的には、示差走査熱量計を用いて試料(受容層を構成する樹脂)を20℃/分の昇温速度で加熱して発熱量(または吸熱量)を測定し、発熱曲線(または吸熱曲線)を作成し、当該曲線の変曲点前後の直線部分にそれぞれ延長線を引き、2本の延長線間の1/2直線と発熱曲線(または吸熱曲線)との交点をガラス転移温度(Tg)とすることができる。
上記した樹脂材料の中でも、樹脂組成物は、ガラス転移温度(Tg)が70℃以上の樹脂材料、例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタラート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、ポリ−p−キシリレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアミドイミド、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)およびポリテトラフルオロエチレン等を1種または2種以上含むことが好ましい。
硬化剤としては、例えば、イソシアネート硬化剤、エポキシ硬化剤、金属キレート硬化剤、メラミン硬化剤およびアジリジン硬化剤等が挙げられる。
より具体的には、イソシアネート硬化剤としては、例えば、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、ならびに芳香脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートおよびこれらのビュレット体、ヌレート体、アダクト体等が挙げられる。
また、エポキシ硬化剤としては、例えば、グリシジルエーテル基および/または脂環式エポキシ基を有する化合物が挙げられる。
また、金属キレート硬化剤としては、例えば、アルミニウム、鉄、胴、亜鉛、スズ、チタン、ニッケルおよびマグネシウム等の多価金属にアセチルアセトンおよびアセト酢酸エチル等が配位した化合物等が挙げられる。
また、メラミン硬化剤としては、例えば、メチル化メラミン、ブチル化メラミンおよびエポキシ変性メラミン等が挙げられる。
また、アジリジン硬化剤としては、例えば、2,2’−ビスヒドロキシメチルブタノールトリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]および4,4’−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等が挙げられる。
これらの中でも、特に触媒等を加えることなく、容易に膜を硬化させることができるという理由から、イソシアネート硬化剤およびエポキシ硬化剤が好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サリチル酸エステル系化合物、オキシベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物およびトリアジン系化合物等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系化合物としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールおよび2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等が挙げられる。
また、ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノンおよびビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)等が挙げられる。
サリチル酸エステル系化合物としては、例えば、フェニルサルチレートおよび2,4−ジターシャリーブチルフェニル−3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
オキシベンゾフェノン系化合物としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンおよび2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
シアノアクリレート系化合物としては、例えば、アルキル−2−シアノアクリレート、シクロアルキル−2−シアノアクリレートおよびアルケニル−2−シアノアクリレート等が挙げられる。
トリアジン系化合物としては、例えば、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシロキシフェノール等が挙げられる。
本発明の方法は、被転写体の受容層上に、基材および染料層を備える熱転写シートを用いて、画像を形成する工程を含む。
より具体的には、基材上にイエロー染料層、マゼンダ染料層、シアン染料層およびブラック染料層等の染料層を備える熱転写シートを、被転写体と、熱転写シートの染料層側と被転写体の受容層側とが対向するように、重ね合わせ、次いで、熱転写シートを染料層側とは反対の側から、サーマルヘッド等を用いて加熱し、染料層に含まれる染料を受容層上へ熱転写させることにより画像を形成することができる。
またプライマー層は、例えばプラスチックフィルムの溶融押出しの成膜時に、未延伸フィルムにプライマー液を塗布し、その後に延伸処理して形成することもできる。
プライマー層は、例えば、以下の有機材料及び無機材料から形成することができる。
有機材料としては、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニル系樹脂、セルロース系樹脂およびポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
無機材料としては、シリカ(コロイダルシリカ)、アルミナあるいはアルミナ水和物(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、カチオン性アルミニウム酸化物又はその水和物、疑ベークマイト等)、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウムおよび酸化チタン等のコロイド状無機顔料超微粒子等が挙げられる。
これ以外にも、有機チタネート、例えば、テトラキス(2−エチルヘキシル)チタネート、ビス(エチル−3−オキソブタノレート−01、03)ビス(2−プロパノレート)チタン、又はイソプロピルトリイソステアロイルチタネートから形成され、或いは、チタンアルコキシド、例えば、チタンテトライソプロポキシド、又はチタンテトラ−n−ブトキシドから形成される無機主鎖をもつポリマーをプライマー層の材料として用いることもできる。
本発明による方法は、樹脂部材が受容層に接した状態で、樹脂部材および画像が形成された受容層を、加熱加圧処理部材を用いて、加熱加圧処理する工程を含む。
加熱加圧処理工程における加熱温度(加熱加圧処理部材の表面温度)は、受容層に含まれる樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)の1.2倍以下である。より好ましくは、加熱温度は、受容層に含まれる樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)の1.0倍以上、1.2倍以下であり、さらに好ましくは、1.02倍以上、1.1倍以下である。
熱転写シートを用いて受容層に染料を移行させて画像形成を行った場合、受容層の表面はサーマルヘッド等の熱によって凹凸が形成されることがある。印画物の表面(即ち、受容層の表面)に凹凸が存在すると、画像の光沢性が損なわれたり、引っかかりが生じて画像表面が傷つき易くなってしまう。本発明においては、受容層に染料が移行した後(即ち、画像形成工程の後)に、受容層上面を、樹脂部材が受容層に接した状態で、所定温度にて加熱加圧処理することにより、受容層の凹凸を抑制し、耐擦過性を向上させることができる。また、本発明においては、驚くべきことに、受容層表面を所定温度で加熱加圧処理することで、印画物の耐候性を向上させ、染料が退色することを防止することができることが判明した。その結果、従来のような保護層を受容層上に設けなくとも、画像の品質を高めることができる。
また、保護層を設ける必要がないため、虹ムラが発生してしまうおそれがなく、また、コストを格段に抑えることができる。
また、加熱加圧処理工程における加熱温度が、受容層に含まれる樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)の1.1倍を超えると、受容層上に形成された画像から、樹脂部材へ、染料が移行してしまう場合がある。
樹脂部材が、加熱加圧処理工程における加熱温度の1.0倍より大きいガラス転移温度(Tg)を有する樹脂組成物Bを含むことにより、印画物の繰り返しの製造によって樹脂部材が変形してしまうことを防止することができる。
より好ましくは、樹脂組成物Bのガラス転移温度(Tg)は、加熱加圧処理工程における加熱温度の1.1倍以上、3倍以下であり、さらに好ましくは1.1倍以上、2倍以下である。
樹脂部材は、加熱加圧処理部材と一体となるように設けられるものであってもよく、また、加熱加圧処理部材とは別個に設けられたものであってもよい。
一実施態様において、加熱加圧処理部材は、図1に示すようなローラー10であり、その表面に樹脂部材11が設けられる。
この加熱加圧処理部材を用いて被転写体12上の受容層(図示せず)を加熱することにより、樹脂部材と受容層とが接した状態でこれらを加熱することができる。
また、他の態様において、加熱化加圧処理部材は、図2に示すように、一対のローラー20、21を有するものであり、少なくともその一方の表面に樹脂部材22が設けられる。この場合、樹脂部材22が設けられたローラー20により受容層を加熱する。
上記態様において使用されるローラー10、20、21は、その表面が平滑な金属ローラーであることが好ましい。
また、他の態様において、加熱加圧処理部材は、図3に示すように、プレス板30であり、その表面に樹脂部材31が設けられる。
また、他の態様において、加熱加圧処理部材は、図4に示すようにプレス板40であり、樹脂部材41は、被転写体42上に設けられる。
樹脂部材が、加熱加圧処理部材と一体となって設けられる場合、樹脂組成物Bを含むフィルム状の樹脂部材を、加熱加圧処理部材の表面に巻き付けたり、接着したり、または樹脂組成物Bを含む塗工液を塗布乾燥させ、加熱加圧処理部材表面に層を形成させることにより、樹脂部材を設けることができる。
また、樹脂部材が、加熱加圧処理部材とは別個に設けられる場合、被転写体の一部または全体に樹脂部材を配置することにより、設けることができる。
なお、樹脂フィルムは、樹脂組成物Bを少なくとも含む混合物を、Tダイ法またはインフレーション法等を利用してフィルム成形することにより得ることができる。また、市販されている樹脂フィルムを使用してもよい。
また、他の実施態様において、樹脂部材は、樹脂組成物B等を水や溶剤に溶解または分散させた塗工液を加熱加圧処理部材表面に塗布、乾燥することにより設けることができる。
表面粗さ(Ra)は、JIS−B−0601に準拠して、表面粗さ測定器(例えばキヤノン株式会社製、商品名:NewViewTM 8000)を用いて測定することができる。
<被転写体を準備する工程>
多孔質ポリエチレンフィルム(厚さ35μm、東洋紡績株式会社、商品名:トヨパール−SS P4255)からなる多孔質層上に、下記組成の中間層用塗工液、受容層用塗工液をグラビアリバースコート方式で、順次塗工、乾燥して、中間層、受容層を形成させた。次いで、中間層、受容層の設けられた面と反対面の多孔質ポリエチレンフィルムに、下記組成の接着層用塗工液を用いて、グラビアリバースロールコート方式で塗工、乾燥して、接着層を形成させ、RC原紙(155g/m2、厚さ151μm、三菱製紙株式会社製)と貼り合わせて被転写体を得た。上記の各々の乾燥塗工量は、中間層は1.5g/m2、受容層は5.0g/m2、接着層は5g/m2であった。
・ポリエステル系樹脂 50質量部
(日本合成化学工業株式会社製、商品名:ポリエスターWR−905)
・酸化チタン 20質量部
(トーケムプロダクツ株式会社製、商品名:TCA888)
・蛍光増白剤 1.2質量部
(チバ・スペシャリティーケミカルズ株式会社製、商品名:ユビテックスBAC)
・水 14.4質量部
・イソプロピルアルコール 14.4質量部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 30質量部
(樹脂組成物A、ガラス転移温度(Tg):70℃、日信化学工業株式会社製、商品名:ソルバインC)
・エポキシ変性シリコーン 1.2質量部
(信越化学工業株式会社製、商品名:X−22−3000T)
・メチルスチル変性シリコーン 0.6質量部
(信越化学工業株式会社製、商品名:X−24−510)
・メチルエチルケトン 35質量部
・トルエン 35質量部
・ポリウレタン系樹脂 30質量部
(三井武田ケミカル株式会社製、商品名:タケラックA−969V)
・ポリイソシアネート 10質量部
(三井武田ケミカル株式会社製、商品名:タケネートA−5)
・酢酸エチル 100質量部
図5に表すサーマルプリンタ50(階調制御方式:1ライン周期を256になど分割したパルス長をもつ分割パルス数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式)において、下記のようにして得られた熱転写シート51を供給ローラー52から送り出し、上記のようにして得られた被転写体53を供給ローラー54から送り出し、これらを、熱転写シート51の染料層(図示せず)と、被転写体53の受容層(図示せず)と、が重なるように圧接可能に配設されたサーマルヘッド55とプラテンローラー56との間に供給した。
基材として厚さ4.5μmポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この上に、下記組成の耐熱滑性層用塗工液を乾燥時の塗工量が、0.8g/m2になるように塗工し、耐熱滑性層を形成させた。
・ポリビニルブチラール 2.0質量部
(水酸基価16質量%、積水化学工業株式会社製、商品名:エスレックBX−1)
・ポリイソシアネート 4.4質量部
(NCO:17.3質量%、大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:バーノックD750)
・リン酸エステル系界面活性剤 1.3質量部
(第一製薬工業株式会社製、商品名:プライサーフA208N)
・フィラー 0.3質量部
(タルク、日本タルク工業株式会社製、商品名:ミクロエースP−3)
・メチルエチルケトン 43.6質量部
・トルエン 43.6質量部
(プライマー層用塗工液)
・アルミナゾル 30質量部
(平均1次粒子径10nm×100nm、固形分10%、日産化学工業株式会社製、商品名:アルミナゾル200)
・ポリビニルピロリドン 3.0質量部
(ISP社製、商品名:K−90)
・水 50質量部
・イソプロピルアルコール 17質量部
(イエロー染料層用塗工液(Y))
・Y染料1(分子量 363) 2.4質量部
・Y染料2(分子量 358.4) 2.3質量部
・ポリビニルアセタール樹脂2.35質量部
(積水化学工業株式会社製、商品名:エスレックKS−5)
・変性シリコーンオイル 0.12質量部
(信越化学工業株式会社製、商品名:KF−101)
・ポリエチレンワックス 0.1質量部
・メチルエチルケトン 68質量部
・トルエン 68質量部
(マゼンタ染料層用塗工液(M))
・M染料1(分子量 429.6) 2.24質量部
・M染料2(分子量 331.3) 1.98質量部
・M染料3(分子量 422.4) 1.92質量部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.07質量部
(積水化学工業株式会社、商品名:エスレックKS−5)
・変性シリコーンオイル 0.15質量部
(信越化学工業株式会社製、商品名:KF−101)
・ポリエチレンワックス 0.1質量部
・メチルエチルケトン 87質量部
・トルエン 87質量部
(シアン染料層用塗工液(C))
・C染料1(分子量 342.4) 3.5質量部
・C染料2(分子量 373) 3質量部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.25質量部
(積水化学工業株式会社、商品名:エスレックKS−5)
・変性シリコーンオイル 0.16質量部
(信越化学工業株式会社製、商品名:KF−101)
・ポリエチレンワックス 0.1質量部
・メチルエチルケトン 93質量部
・トルエン 93質量部
(サーマルプリンタの条件)
発熱体平均抵抗値:3303(Ω)
主走査方向印字密度:300(dpi)
副走査方向印字密度:300(dpi)
印画電圧:22.5(V)
1ライン周期:3.0(msec.)
印字開始温度:35(℃)
パルスデューティー:85%
(画像形成に使用した染料の量)
・Y染料1(分子量363) 0.2g
・Y染料2(分子量358) 0.19g
・M染料1(分子量430) 0.14g
・M染料2(分子量331) 0.13g
・M染料3(分子量422) 0.12g
・C染料1(分子量342) 0.21g
・C染料2(分子量373) 0.18g
・使用された染料の総量 1.25g
・分子量360以下の染料の割合 45.3%
画像を形成した受容層上を、図1に示す加熱加圧処理部材を用いて、77℃(被転写体の受容層に含まれる主樹脂のガラス転移温度(Tg)の1.1倍の温度)、10N/cm2で加熱加圧処理し、印画物を得た。
加熱加圧処理部材の表面には、Tダイ法により作製された、アクリル系樹脂(樹脂組成物B、ガラス転移温度(Tg):80℃、三菱レイヨン株式会社製、商品名:ダイヤナ−ルBR−77)からなるフィルム(樹脂部材)が巻き付けられており、樹脂部材の厚さは50μmであった。樹脂部材に含まれるアクリル系樹脂(樹脂組成物B)のガラス転移温度(Tg)は80℃であり、加熱温度の1.04倍であった。なお、樹脂部材の表面粗さを、表面粗さ測定器(キヤノン株式会社製、商品名:NewViewTM 8000)を用いて測定したところ、0.5μmであった。
被転写体の作製に使用した受容層用塗工液における塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を、
ポリエステル系樹脂(樹脂組成物A、ガラス転移温度(Tg):72℃、東洋紡績株式会社製、商品名:バイロン290)に変更し、加熱加圧処理工程における加熱温度を、79℃(被転写体の受容層に含まれる樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)72℃の1.1倍の温度)に変更した以外は、実施例1と同様にして印画物を得た。なお、樹脂部材に含まれる樹脂組成物Bのガラス転移温度(Tg)は80℃であり、加熱温度の1.01倍であった。
樹脂部材をポリカーボネート系樹脂(樹脂組成物B、ガラス転移温度(Tg):130℃、三菱ガス化学株式会社製、商品名:FPC2136)からなるフィルムに変更した以外は、実施例1と同様にして印画物を得た。なお、樹脂部材に含まれる樹脂組成物Bのガラス転移温度(Tg)は130℃であり、加熱温度の1.69倍であった。
被転写体の作製に使用した受容層用塗工液の組成を以下の組成に変更し、樹脂部材をアクリル系樹脂(樹脂組成物B、ガラス転移温度(Tg):100℃、三菱レイヨン株式会社製、商品名:ダイヤナ−ルBR−73)からなるフィルムに変更し、加熱加圧処理工程における加熱温度を、94.5℃に変更した以外は、実施例1と同様にして印画物を得た。本実施態様において、受容層は、硬化剤を含むため、受容層に含まれる樹脂組成物A中の樹脂材料は、架橋し、樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)は向上しており、90℃であった。よって、加熱加圧処理工程における加熱温度は、被転写体の受容層に含まれる樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)の1.05倍であった。また、樹脂部材に含まれる樹脂組成物Bのガラス転移温度(Tg)は100℃であり、加熱温度の1.06倍であった。
(受容層用塗工液組成)
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 30質量部
(樹脂組成物A、ガラス転移温度(Tg):70℃、日信化学工業株式会社製、商品名:ソルバインC)
・エポキシ変性シリコーン 1.2質量部
(信越化学工業株式会社製、商品名:X−22−3000T)
・メチルスチル変性シリコーン 0.6質量部
(信越化学工業株式会社製、商品名:X−24−510)
・硬化剤 6質量部
(三井化学株式会社製、商品名:タケネート)
・メチルエチルケトン 35質量部
・トルエン 35質量部
被転写体の作製に使用した受容層用塗工液の組成を以下の組成に変更し、加熱加圧処理工程における加熱温度を、84℃に変更した以外は、実施例4と同様にして印画物を得た。本実施態様において、受容層は、硬化剤を含むため、受容層に含まれる樹脂組成物A中の樹脂材料は、架橋し、樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)は向上しており、80℃であった。よって、加熱加圧処理工程における加熱温度は、転写体の受容層に含まれる樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)の1.05倍であった。また、樹脂部材に含まれる樹脂組成物Bのガラス転移温度(Tg)は100℃であり、加熱温度の1.19倍であった。
(受容層用塗工液の組成)
・塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体 80質量部
(樹脂組成物A、ガラス転移温度(Tg):60℃、日信化学工業株式会社製、商品名:ビニブラン902)
・硬化剤 3.6質量部
(ナガセケムテック株式会社製、商品名:EX512S)
・水 20質量部
画像形成に使用した染料の量は以下の通りに変更し、使用した染料の総量における分子量360以下の染料の割合を、51.1%とした以外は実施例1と同様にして印画物を得た。
(画像形成に使用した染料の量)
・Y染料1(分子量363) 0.18g
・Y染料2(分子量358) 0.23g
・M染料1(分子量430) 0.13g
・M染料2(分子量331) 0.15g
・M染料3(分子量422) 0.12g
・C染料1(分子量342) 0.25g
・C染料2(分子量373) 0.16g
・使用された染料の総量 1.22g
・分子量360以下の染料の割合 51.2%
被転写体の作製に使用した受容層用塗工液の組成を以下の組成に変更した以外は、実施例1と同様にして印画物を得た。受容層に含まれる樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)は、70℃であった。
(受容層用塗工液組成)
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 30質量部
(樹脂組成物A、ガラス転移温度(Tg):70℃、日信化学工業株式会社製、商品名:ソルバインC)
・エポキシ変性シリコーン 1.2質量部
(信越化学工業株式会社製、商品名:X−22−3000T)
・メチルスチル変性シリコーン 0.6質量部
(信越化学工業株式会社製、商品名:X−24−510)
・紫外線吸収剤a 3質量部
(BASFジャパン株式会社製、商品名:チヌビン928)
・メチルエチルケトン 35質量部
・トルエン 35質量部
受容層用塗工液に含まれる紫外線吸収剤aを紫外線吸収剤b(大塚化学株式会社製、商品名:PUVA50M)に変更した以外は、実施例7と同様にして印画物を得た。
画像を形成した受容層に対し、加熱加圧処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして印画物を作製した。
多孔質層を設けず、基材上に直接受容層を形成させた被転写体を使用した以外は、実施例1と同様にして印画物を作製した。
被転写体の作製に使用した受容層用塗工液の組成を以下の組成に変更し、樹脂部材をアクリル系樹脂(樹脂組成物B、ガラス転移温度(Tg):65℃、三菱レイヨン株式会社製、商品名:ダイヤナ−ルBR−90)からなるフィルムに変更し、加熱加圧処理工程における加熱温度を、51.7℃に変更した以外は、実施例1と同様にして印画物を得た。受容層に含まれる樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)は47℃であり、加熱加圧処理工程における加熱温度は、受容層に含まれる樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)の1.1倍であった。また、樹脂部材に含まれる樹脂組成物Bのガラス転移温度(Tg)は65℃であり、加熱温度の1.26倍であった。
(受容層用塗工液の組成)
・ポリエステル系樹脂 30質量部
(樹脂組成物A、ガラス転移温度(Tg):47℃、東洋紡績株式会社製、商品名:バイロン290)
・エポキシ変性シリコーン 1.2質量部
(信越化学工業株式会社製、商品名:X−22−3000T)
・メチルスチル変性シリコーン 0.6質量部
(信越化学工業株式会社製、商品名:X−24−510)
・メチルエチルケトン 35質量部
・トルエン 35質量部
樹脂部材をアクリル系樹脂(樹脂組成物B、ガラス転移温度(Tg):100℃、三菱レイヨン株式会社製、商品名:ダイヤナ−ルBR−100)からなるフィルムに変更し、加熱加圧処理工程における加熱温度を、91℃(受容層に含まれる樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)の1.3倍の温度)に変更した以外は、実施例1と同様にして印画物を得た。樹脂部材に含まれる樹脂組成物Bのガラス転移温度(Tg)は100℃であり、加熱温度の1.1倍であった。
樹脂部材をアクリル系樹脂(樹脂組成物B、ガラス転移温度(Tg):65℃、三菱レイヨン株式会社製、商品名:ダイヤナ−ルBR−90)からなるフィルムに変更した以外は、実施例1と同様にして印画物を得た。樹脂部材に含まれる樹脂組成物Bのガラス転移温度(Tg)は65℃であり、加熱温度の0.84倍であった。
加圧加熱処理を実施することなく、画像を形成した受容層上に、保護層転写シートから、接着層および保護層を、熱転写シートの転写と同様の条件で転写した。
基材として厚さ4.5μmポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、下記組成からなる保護層用塗工液および接着層用塗工液を、乾燥後の厚さが、2μmとなるように、グラビア方式により塗布、乾燥し、保護層転写シートを得た。
(接着層用塗工液)
・ポリエステル樹脂 30質量部
(東洋紡績株式会社製、商品名:バイロン290)
・紫外吸収剤 10質量部
(BASFジャパン株式会社製、商品名:チヌビン928)
・メチルエチルケトン 35質量部
・トルエン 35質量部
(保護層用塗工液)
・アクリル樹脂 30質量部
(三菱レイヨン株式会社製、商品名:ダイヤナールBR−87)
・メチルエチルケトン 35質量部
・トルエン 35質量部
実施例および比較例において得られた印画物の画像が形成された受容層を、下記条件で、当て布を使用して擦り、画像の状態を目視により観察し、下記評価基準に従い、印画物の耐擦過性を評価した。評価結果を表3にまとめた。
(擦過条件)
試験機:スガ試験機株式会社製、商品名:RUBBER METER
荷重:200(g)
速度:150(mm/sec)
往復回数:20回
当て布:染色堅ろう度試験用添付白布(カナキン3号)
(評価基準)
◎:画像の脱落が全く無かった。
○:画像の脱落が少しあったが、実用上問題なかった。
△:画像の脱落が多かった。
×:画像の脱落が目立ち、実用上問題があった。
実施例および比較例において得られた印画物の画像が形成された受容層の平滑性を目視により観察し、下記評価基準に従い、平滑性を評価した。評価結果を表3にまとめた。
(評価基準)
○:画像が形成された受容層上の凹凸が目立たず、高い平滑性を有していた。
×:画像が形成された受容層上の凹凸が目立った。
画像が形成された受容層を、耐候性試験機(株式会社東洋精機製作所、商品名:Ci−4000)を用いて、キセノンアークランプ光を、200kJ/m2で照射し、照射前後の光学濃度の変化を、光学濃度計(マクベス社製、商品名:RD−918)により測定し、下記式により光学濃度の残存率を算出し、下記評価基準に従い、印画物の耐候性を評価した。評価結果を表3にまとめた。
・残存率(%)=(照射後の光学濃度/照射前の光学濃度)×100
(評価基準)
○:残存率が70%以上であった。
△:残存率が50%以上、70%未満であった。
×:残存率が50%未満であった。
実施例および比較例の方法により、印画物を50個製造した後の加熱加圧処理部材表面に設けられた樹脂部材への染料の移行の程度を目視により観察し、下記評価基準に従い、染料移行防止性を評価した。評価結果を表3にまとめた。
○:樹脂部材への染料の移行がほとんどなかった。
△:樹脂部材への染料の移行が少しあったが、実用上問題なかった。
×:樹脂部材への染料の移行が多く、実用上問題があった。
実施例および比較例の方法により、印画物を50個製造した後の加熱加圧処理部材表面に設けられた樹脂部材の形状変化の程度を目視により観察し、下記評価基準に従い、樹脂部材の形状変化防止性を評価した。評価結果を表3にまとめた。
○:樹脂部材の形状変化がほとんどなかった。
×:樹脂部材の形状変化が大きく、実用上問題があった。
実施例および比較例の方法により得られた印画物表面を蛍光灯下で目視観察し、虹ムラの発生程度について観察した。評価結果を表3にまとめた。
○:虹ムラが発生しなかった。
×:虹ムラが発生した。
11:樹脂部材
12:被転写体
20、21:一対のローラー
22:樹脂部材
23:被転写体
30:プレス板
31:樹脂部材
32:被転写体
40:プレス板
41:樹脂部材
42:被転写体
50:サーマルプリンタ
51:熱転写シート
52:供給ローラー
53:被転写体
54:供給ローラー
55:サーマルヘッド
56:プラテンローラー
57、58:巻取ローラー
Claims (5)
- 被転写体に画像形成を行い、印画物を製造する方法であって、
基材と、多孔質層と、受容層と、を少なくとも備える被転写体を準備する工程と、
前記被転写体の受容層上に、基材および染料層を備える熱転写シートを用いて、画像を形成する工程と、
画像形成後、加熱加圧処理部材を用いて、樹脂部材が前記受容層に接した状態で、前記樹脂部材および前記受容層を加熱加圧処理する工程と、
加熱加圧処理後、前記受容層から、前記樹脂部材を離間する工程と、
を含み、
前記受容層が、ガラス転移温度(Tg)が70℃以上である樹脂組成物Aからなり、
前記加熱加圧処理工程における加熱温度が、前記樹脂組成物Aのガラス転移温度(Tg)の1.2倍以下であり、
前記樹脂部材が樹脂組成物Bを含み、前記樹脂組成物Bのガラス転移温度(Tg)が、前記加熱加圧処理工程における加熱温度の1.0倍より大きいことを特徴とする、方法。 - 前記画像の形成に使用される染料の総量に対する分子量360以下の染料の割合が、40%以上である、請求項1に記載の方法。
- 前記多孔質層が、多孔質フィルムである、請求項1または2に記載の方法。
- 前記樹脂組成物Aが、樹脂材料および硬化剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記樹脂組成物Aが、紫外線吸収剤を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
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