JP6708205B2 - 粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物、塩化ビニル樹脂成形体、及び積層体 - Google Patents

粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物、塩化ビニル樹脂成形体、及び積層体 Download PDF

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Description

本発明は、低温での柔軟性が優れ、毛羽付き性が低い成形体を与える粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物、上記粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体、及び上記塩化ビニル樹脂成形体と発泡ポリウレタン成形体とを有する積層体に関する。
自動車インスツルメントパネルは、発泡ポリウレタン層が、塩化ビニル樹脂からなる表皮と基材との間に設けられた構造を有している。ここで、表皮が塩化ビニル樹脂からなる場合は、表皮が経時的に変色し、また、表皮の耐熱老化性が低下することがある。当該変色等の原因の1つは、発泡ポリウレタン層の形成時に触媒として使用された第三級アミンの、塩化ビニル樹脂からなる表皮への移行に伴う化学反応である。そこで、当該表皮の変色防止のため、発泡ポリウレタン層内で発生する揮発性有機化合物を捕捉する粒状のキャッチャー材を発泡ポリウレタン層内に導入することが検討されている。具体的には、連通気泡のシート材で被覆された上記キャッチャー材が、発泡ポリウレタン層端末の、表皮材と基材とによるシール箇所近傍に配置されているウレタン一体発泡成形品が検討された(例えば、特許文献1参照)。しかし、特許文献1に記載のウレタン一体発泡成形品では、上記表皮と上記発泡ポリウレタン層とが接触している部分があるため、上記化学反応による表皮材の変色を長期間防止できず、表皮材の耐熱老化性は低下する。
また、心材(基材)と表皮とを接合する合成樹脂製発泡体層が設けられた積層体において、当該発泡体層で発生するガスを排出するガス抜き孔が上記心材に設けられている積層体が検討された(例えば、特許文献2参照)。しかし、特許文献2に記載の積層体においても、上記表皮と上記合成樹脂製発泡体層とが接触しているため、上記化学反応による表皮材の変色を長期間防止できず、表皮材の耐熱老化性は低下する。
更に、ポリウレタン成形体と、塩化ビニル樹脂を含有し、かつ当該ポリウレタン成形体の少なくとも一表面を被覆する表皮層と、当該ポリウレタン成形体および当該表皮層の間に介在するアミンキャッチャー剤層とからなる成形体が検討された(例えば、特許文献3参照)。しかし、上記アミンキャッチャー剤は揮発しやすい。従って、特許文献3に記載の成形体においても、第三級アミンが、塩化ビニル樹脂からなる表皮へ移行することを長期間阻止できない。その結果、上記化学反応による表皮材の変色を長期間防止できず、表皮材の耐熱老化性は低下する。
ところで、特定のトリメリテート類可塑剤が配合された粉末成形用塩化ビニル樹脂組成物が、自動車内装材に用いられる表皮材の原料として検討された(例えば、特許文献4参照)。しかし、上記粉末成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉末成形することにより得られる表皮材の耐熱老化性を向上させるためには、上記可塑剤の配合量を増加させなければならないため、上記可塑剤に由来するベタつき感が発生する問題があった。
また、平均重合度が1500以上の塩化ビニル系樹脂からなる塩化ビニル系樹脂粒子100質量部と、特定のトリメリテート系可塑剤110質量部以上150質量部以下とを含有する、粉体成形用塩化ビニル系樹脂組成物が検討された(例えば、特許文献5参照)。
更に、軟質樹脂の1種である塩化ビニル樹脂とシリコーンオイルとを含有してなる樹脂組成物が検討された(例えば、特許文献6参照)。そして、特許文献6に記載の樹脂組成物はさらっとした肌触り感を有しているため、当該樹脂組成物を成形してなる塩化ビニル樹脂成形体は、自動車インスツルメントパネルの表皮用として有用である。一方、塩化ビニル樹脂成形体には、熱、光等の影響により、素材中に含まれる可塑剤が表面に移行し、ソフト感を失うという問題がある。そして、当該問題を解決するために、塩化ビニル樹脂に代えて、熱可塑性ポリウレタンを使用する粉体成形用樹脂組成物が開発された。具体的には、粉末状熱可塑性ポリウレタンと水酸基変性及び/又は(メタ)アクリロキシ変性シリコーンオイルとを含む、粉体成形用ポリウレタン樹脂組成物が検討された(例えば、特許文献7参照)。
特開2007−216506号公報 特開平8−90697号公報 特公平4−26303号公報 特開平2−138355号公報 国際公開第2009/107463号 特開2000−204212号公報 特開2005−154670号公報
近年、発泡ポリウレタン層が積層された自動車インスツルメントパネル用表皮において、低温で表皮が設計通りに割れてエアバッグが膨張し、且つ当該膨張の際に当該表皮の破片が飛散しないよう、低温での柔軟性に優れる表皮を備える自動車インスツルメントパネルが要求されてきていた。しかし、そのような表皮を備える自動車インスツルメントパネルは実現されていなかった。
また、軟質樹脂組成物を粉末成形してなる成形体を表皮として用いた自動車インスツルメントパネルにおいて、当該自動車インスツルメントパネルに付着した埃および汚れなどを布で拭き取ると、拭き取られた埃および汚れなどに含まれる繊維カスが当該表皮に付着し、自動車インスツルメントパネルの外観が損なわれるという問題がある。従って、近年、表面を布で拭いても繊維カスが付着し難い(毛羽付き性が低い)自動車インスツルメントパネルが要求されてきていたが、当該要求を満足する表皮を備える自動車インスツルメントパネルは実現されていなかった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、低温での柔軟性が優れ、毛羽付き性が低い成形体を与える粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物の提供である。本発明が解決しようとする別の課題は、上記粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる、低温での柔軟性が優れ、毛羽付き性が低い塩化ビニル樹脂成形体、及び、上記塩化ビニル樹脂成形体と発泡ポリウレタン成形体とを有する積層体の提供である。
本発明の発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、(a)塩化ビニル樹脂、(b)エポキシ樹脂、及び(c)粘度が10cs以上200×104cs以下であるシリコーンオイルを含む粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物が、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、(a)塩化ビニル樹脂、(b)エポキシ樹脂、及び(c)粘度が10cs以上200×104cs以下であるシリコーンオイルを含む、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物である。
なお、本発明において、「粘度」は、ASTM D 445−46Tに従い、ウッベローデ粘度計を用いて測定することができる。また、異なる2種以上のシリコーンオイルの混合物を用いる場合は、「粘度」は混合物全体の値として測定することができる。
ここで、本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物において、前記(b)エポキシ樹脂の好ましい含有量は、前記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して0.2質量部以上20質量部以下である。
また、本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物において、前記(c)粘度が10cs以上200×104cs以下であるシリコーンオイルの好ましい含有量は、前記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下である。
また、本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物において、前記(a)塩化ビニル樹脂は、好ましくは、(a1)平均重合度が800以上5000以下である塩化ビニル樹脂粒子、及び(a2)平均重合度が500以上5000以下である塩化ビニル樹脂微粒子からなり、前記(a1)平均重合度が800以上5000以下である塩化ビニル樹脂粒子の含有割合が70質量%以上100質量%以下であり、前記(a2)平均重合度が500以上5000以下である塩化ビニル樹脂微粒子の含有割合が0質量%以上30質量%以下である。
なお、本発明において、「樹脂粒子」とは、粒子径が30μm以上の粒子を指し、「樹脂微粒子」とは、粒子径が30μm未満の粒子を指す。
また、塩化ビニル樹脂粒子及び塩化ビニル樹脂微粒子(以下、「塩化ビニル樹脂(微)粒子」と称することがある。)を構成する塩化ビニル樹脂の「平均重合度」は、JIS K 6720−2に準拠して測定される。
そして、本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、好ましくはパウダースラッシュ成形に用いられる。
また、本発明は、上述したいずれかの粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体である。
ここで、本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、好ましくは、上述した粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物をパウダースラッシュ成形してなる塩化ビニル樹脂成形体である。
また、本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、好ましくは、自動車インスツルメントパネル表皮用である。
そして、本発明は、発泡ポリウレタン成形体と、上述したいずれかの塩化ビニル樹脂成形体とを有する積層体である。
また、本発明の積層体は、好ましくは、自動車インスツルメントパネル用である。
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、低温での柔軟性が優れ、毛羽付き性が低い成形体を与える。
(粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物)
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、(a)塩化ビニル樹脂と、(b)エポキシ樹脂と、(c)粘度が10cs以上200×104cs以下であるシリコーンオイルとを含み、任意に添加剤を更に含有する。
<(a)塩化ビニル樹脂>
(a)塩化ビニル樹脂は、単量体としての塩化ビニルに由来する単位を含む重合体であり、特に制限されることなく、好ましくは、塩化ビニル樹脂粒子を含み、任意に塩化ビニル樹脂微粒子を更に含む。また、(a)塩化ビニル樹脂は、より好ましくは、(a1)所定の重合度を有する塩化ビニル樹脂粒子を含み、任意に(a2)所定の重合度を有する塩化ビニル樹脂微粒子を更に含む。また、(a)塩化ビニル樹脂は、更に好ましくは、所定の含有割合の当該(a1)塩化ビニル樹脂粒子及び(a2)塩化ビニル樹脂微粒子からなる。
なお、本明細書において、「(a1)平均重合度が800以上5000以下である塩化ビニル樹脂粒子」は、「(a1)所定の重合度を有する塩化ビニル樹脂粒子」、「(a1)塩化ビニル樹脂粒子」と同様の意味を有する。また、「(a2)平均重合度が500以上5000以下である塩化ビニル樹脂微粒子」は、「(a2)所定の重合度を有する塩化ビニル樹脂微粒子」、「(a2)塩化ビニル樹脂微粒子」と同様の意味を有する。
ここで、(a1)塩化ビニル樹脂粒子および(a2)塩化ビニル樹脂微粒子を構成し得る塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニルの単独重合体の他、塩化ビニル単位を好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上含有する共重合体が挙げられる。
塩化ビニル共重合体の共単量体の具体例は、エチレン、プロピレンなどのオレフィン類;塩化アリル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化塩化エチレンなどのハロゲン化オレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類;イソブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アリル−3−クロロ−2−オキシプロピルエーテルなどのアリルエーテル類;アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル、無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸、そのエステルまたはその酸無水物類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類;アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドなどのアクリルアミド類;アリルアミン安息香酸塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドなどのアリルアミンおよびその誘導体類;などである。以上に例示される単量体は、塩化ビニルと共重合可能な単量体(共単量体)の一部に過ぎず、共単量体としては、近畿化学協会ビニル部会編「ポリ塩化ビニル」日刊工業新聞社(1988年)第75〜104頁に例示されている各種単量体が使用され得る。これらの単量体の1種又は2種以上が使用され得る。上記(a1)塩化ビニル樹脂粒子を構成する塩化ビニル樹脂には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、塩素化ポリエチレンなどの樹脂に、(1)塩化ビニルまたは(2)塩化ビニルと前記共単量体とがグラフト重合された樹脂も含まれる。
ここで、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。
上記(a)塩化ビニル樹脂は、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法など、従来から知られているいずれの製造法によっても製造され得る。
<<(a1)塩化ビニル樹脂粒子>>
(a)塩化ビニル樹脂は、(a1)所定の重合度を有する塩化ビニル樹脂粒子を含有することが好ましい。
なお、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物において、(a1)塩化ビニル樹脂粒子は、通常、マトリックス樹脂として機能する。
また、(a1)塩化ビニル樹脂粒子は、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法など、従来から知られているいずれの製造法によっても製造され得るが、特に、懸濁重合法により製造された塩化ビニル樹脂からなることが好ましい。
ここで、上記(a1)塩化ビニル樹脂粒子の平均重合度は、好ましくは500以上であり、より好ましくは600以上であり、更に好ましくは700以上であり、特に好ましくは800以上であり、一層好ましくは1200以上であり、より一層好ましくは1900以上である。また、(a1)塩化ビニル樹脂粒子の平均重合度は、好ましくは5000以下であり、より好ましくは3000以下であり、更に好ましくは2800以下であり、一層好ましくは2500以下である。上記(a1)塩化ビニル樹脂粒子の平均重合度が上記下限以上であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体に、より良好な低温での柔軟性を付与できるからである。また、上記(a1)塩化ビニル樹脂粒子の平均重合度が上記上限以下であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体に、より低い毛羽付き性を付与できるからである。
なお(a1)塩化ビニル樹脂粒子としては、1種のみを用いても良く、平均重合度が異なる2種以上の(a1)塩化ビニル樹脂粒子を併用しても良い。
また、上記(a1)塩化ビニル樹脂粒子の平均粒子径は、通常、30μm以上であり、好ましくは50μm以上であり、より好ましくは80μm以上であり、更に好ましくは100μm以上である。また、上記(a1)塩化ビニル樹脂粒子の平均粒子径は、好ましくは500μm以下であり、より好ましくは300μm以下であり、更に好ましくは200μm以下であり、一層好ましくは180μm以下である。(a1)塩化ビニル樹脂粒子の平均粒子径が上記下限以上であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体に、より低い毛羽付き性を付与できるからである。また、(a1)塩化ビニル樹脂粒子の平均粒子径が上記上限以下であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体に、より良好な低温での柔軟性を付与できるからである。
なお、(a1)塩化ビニル樹脂粒子の「粒子径」及び「平均粒子径」は、JIS Z8825に準拠し、レーザー回折法によって測定することができる。
上記(a)塩化ビニル樹脂100質量%中の(a1)塩化ビニル樹脂粒子の含有割合は、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、更に好ましくは75質量%以上であり、100質量%とすることができ、好ましくは95質量%以下であり、より好ましくは90質量%以下であり、更に好ましくは85質量%以下である。上記(a1)塩化ビニル樹脂粒子の含有割合が上記下限以上であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を用いて製造した塩化ビニル樹脂成形体により良好な耐熱老化性を付与できるからである。また、(a1)塩化ビニル樹脂粒子の含有割合が95質量%以下であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性がより良好になるからである。
<<(a2)塩化ビニル樹脂微粒子>>
上記(a)塩化ビニル樹脂は、必要に応じて(a2)所定の重合度を有する塩化ビニル樹脂微粒子を含有し得る。
なお、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物において、(a2)塩化ビニル樹脂微粒子は、塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性を向上させるダスティング剤(粉体流動性改良剤)として機能する。
また、(a2)塩化ビニル樹脂微粒子は、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法など、従来から知られているいずれの製造法によっても製造され得るが、特に、乳化重合法により製造された塩化ビニル樹脂が好ましい。
上記(a2)塩化ビニル樹脂微粒子を構成する塩化ビニル樹脂の平均重合度は、好ましくは500以上であり、より好ましくは600以上であり、更に好ましくは700以上であり、好ましくは5000以下であり、より好ましくは3000以下であり、更に好ましくは2500以下であり、一層好ましくは1800以下である。上記(a2)塩化ビニル樹脂微粒子を構成する塩化ビニル樹脂の平均重合度が上記下限以上であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性が更に良好になるとともに、当該組成物を用いて製造した塩化ビニル樹脂成形体に更に良好な耐熱老化性を付与できるからである。また、(a2)塩化ビニル樹脂微粒子を構成する塩化ビニル樹脂の平均重合度が上記上限以下であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性が更に良好になるからである。
なお、(a2)塩化ビニル樹脂微粒子としては、1種のみを用いても良く、平均重合度が異なる2種以上の(a2)塩化ビニル樹脂微粒子を用いても良いが、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性を更に高める観点からは、異なる2種の(a2)塩化ビニル樹脂微粒子を併用することが好ましい。
また、上記(a2)塩化ビニル樹脂微粒子の平均粒子径は、通常、30μm未満であり、好ましくは25μm以下であり、より好ましくは10μm以下であり、更に好ましくは5μm以下であり、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは0.5μm以上であり、更に好ましくは1μm以上である。
なお、(a2)塩化ビニル樹脂微粒子の「粒子径」及び「平均粒子径」は、JIS Z8825に準拠し、レーザー回折法によって測定することができる。
上記(a)塩化ビニル樹脂100質量%中の(a2)塩化ビニル樹脂微粒子の含有割合は、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、更に好ましくは15質量%以上であり、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下であり、更に好ましくは25質量%以下である。上記(a2)塩化ビニル樹脂微粒子の含有割合が上記下限以上であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性が更に良好になるとともに、当該組成物を用いて製造した塩化ビニル樹脂成形体に更に良好な耐熱老化性を付与できるからである。また、上記(a2)塩化ビニル樹脂微粒子の含有割合が上記上限以下であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性が更に良好になるからである。
<(b)エポキシ樹脂>
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、(b)エポキシ樹脂を含有する。
ここで、本発明では、(b)エポキシ樹脂には、可塑剤として用いられているエポキシ化大豆油などのエポキシ化植物油は含まれない。すなわち、(b)エポキシ樹脂は、エポキシ化植物油を除くものである。
また、(b)エポキシ樹脂は、上記条件以外は特に限定されず、芳香族系エポキシ樹脂、脂環族系エポキシ樹脂、及び脂肪族系エポキシ樹脂のいずれをも使用できる。好ましい(b)エポキシ樹脂としては、芳香族系エポキシ樹脂である。芳香族系エポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとをアルカリの存在下で反応させて得られる、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂、ビスフェノールFとエピクロルヒドリンとをアルカリの存在下で反応させて得られるビスフェノールF型エポキシ樹脂、これらの樹脂の臭素化樹脂、これらの樹脂のウレタン変性樹脂、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、クレゾール型エポキシ化合物、ポリフェノール型エポキシ化合物、水素添加ビスフェノールA型エポキシ化合物等のグリシジルエーテル型エポキシ化合物等が挙げられる。上述した中でも、より好ましい(b)エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂である。更に好ましい(b)エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂である。これらは、1種のみを用いても良く、2種以上の(b)エポキシ樹脂を用いても良い。
なお、エポキシ樹脂が「液状」であるとは、温度25℃、圧力1atmの常温常圧下においてエポキシ樹脂が液状であることを指す。
ビスフェノールA型液状エポキシ化合物は市販されており、その具体例は、例えば、商品名「jER827、jER828、jER828EL、jER828XA、jER834」(以上、三菱化学(株)製)、商品名「EPICLON840、EPICLON840−S、EPICLON850、EPICLON850−S、EPICLON850−CRP、EPICLON850−LC」(以上、DIC(株)製、「EPICLON」は登録商標)等である。また、ビスフェノールA型固形エポキシ化合物は市販されており、その具体例は、例えば、商品名「EPICLON860、EPICLON1050、EPICLON1055、EPICLON3050、EPICLON4050、EPICLON7050、EPICLON AM−020−P、EPICLON AM−040−P、EPICLON HM−091、EPICLON HM−101」(以上、DIC(株)製)等である。更に、ビスフェノールF型エポキシ樹脂は市販されており、その具体例は、例えば、商品名「EPICLON830、EPICLON830−S、EPICLON830−LVP、EPICLON835、EPICLON835−LV」(以上、DIC(株)製)等である。
ここで、(b)エポキシ樹脂のエポキシ基当量は、好ましくは100g/eq.以上であり、より好ましくは150g/eq.以上であり、好ましくは5000g/eq.以下であり、より好ましくは1000g/eq.以下であり、更に好ましくは600g/eq.以下である。
なお、本発明において「エポキシ基当量」は、JIS K7236:2001に準拠して測定することができる。
また、(b)エポキシ樹脂の上記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対する含有量は、好ましくは0.1質量部以上であり、より好ましくは0.2質量部以上であり、更に好ましくは0.5質量部以上であり、一層好ましくは1.5質量部以上であり、好ましくは20質量部以下であり、より好ましくは15質量部以下であり、更に好ましくは10質量部以下であり、一層好ましくは7質量部以下である。(b)エポキシ樹脂の含有量が上記範囲であると、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体に、更に良好な低温での柔軟性を付与できるからである。
更に、(b)エポキシ樹脂の含有量は、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物が後述する可塑剤を更に含む場合は、可塑剤100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上であり、より好ましくは1.0質量部以上であり、更に好ましくは1.5質量部以上であり、好ましくは10質量部以下であり、より好ましくは5質量部以下であり、更に好ましくは3質量部以下である。(b)エポキシ樹脂の含有量が上記範囲内であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体に、低い毛羽付き性を維持しつつ、より良好な低温での柔軟性を付与できるからである。
<(c)シリコーンオイル>
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、(c)粘度が10cs以上200×104cs以下であるシリコーンオイル(本明細書において、単に「(c)シリコーンオイル」又は「(c)所定粘度を有するシリコーンオイル」と称する場合がある。)を含有する。(c)シリコーンオイルは、極性基未変性のシリコーンオイルでも、極性基変性シリコーンオイルでもよい。極性基未変性のシリコーンオイルは、ポリシロキサン構造を有する高分子である。極性基未変性のシリコーンオイルの具体例としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリ(メチルエチル)シロキサン、及びこれらの混合物等が挙げられる。また、極性基変性シリコーンオイルとしては、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、エポキシ基、(メタ)アクリロイロキシ基等の極性基がポリシロキサン構造を有する高分子に導入されているシリコーンオイルが挙げられる。上記極性基が導入される部位は、ポリシロキサン構造を有する高分子の末端及び/又は側鎖である。
ここで、(c)シリコーンオイルの粘度は、10cs以上200×104cs以下である必要がある。また、(c)シリコーンオイルの粘度は、50cs以上が好ましく、1000cs以上がより好ましく、5000cs以上が更に好ましく、8000cs以上が一層好ましく、5×104cs以上が特に好ましく、好ましくは150×104cs以下であり、より好ましくは100×104cs以下であり、更に好ましくは50×104cs以下である。(c)シリコーンオイルの粘度が上記下限以上であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体の離型性が向上し、当該塩化ビニル樹脂成形体の毛羽付き性を更に低くできるからである。また、(c)シリコーンオイルの粘度が上記上限以下であれば、可塑剤を用いた場合であっても、(c)シリコーンオイルを過度に含有させることなく、当該塩化ビニル樹脂成形体のべた付きを抑えながら良好な離型性および毛羽付き性を実現することができるからである。
また、(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対する(c)シリコーンオイルの含有量は、0.1質量部以上が好ましく、0.2質量部以上がより好ましく、0.5質量部以上が更に好ましく、1質量部以上が一層好ましく、10質量部以下が好ましく、8質量部以下がより好ましく、5質量部以下が更に好ましく、3質量部以下が一層好ましく、2質量部以下が特に好ましい。(c)シリコーンオイルの含有量が上記下限以上であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体の離型性が向上し、当該塩化ビニル樹脂成形体の毛羽付き性を更に低くできるからである。また、(c)シリコーンオイルの含有量が上記上限以下であれば、可塑剤を用いた場合であっても、(c)シリコーンオイルを過度に含有させることなく、当該塩化ビニル樹脂成形体のべた付きを抑えながら、より良好な離型性および毛羽付き性を実現することができるからである。
更に、(c)シリコーンオイルの含有量は、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物が後述する可塑剤を更に含む場合は、可塑剤100質量部に対して0.5質量部以上が好ましく、0.9質量部以上がより好ましく、1.5質量部以下が好ましく、1.1質量部以下がより好ましい。(c)シリコーンオイルの含有量が上記下限以上であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体の離型性がより向上し、当該塩化ビニル樹脂成形体の毛羽付き性を更に低くできるからである。また、(c)シリコーンオイルの含有量が上記上限以下であれば、(c)シリコーンオイルを過度に含有させることなく、当該塩化ビニル樹脂成形体の、可塑剤によるべた付きを抑えながら、より良好な離型性および毛羽付き性を実現することができるからである。
<添加剤>
粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物が、(a)塩化ビニル樹脂、(b)エポキシ樹脂、及び(c)粘度が10cs以上200×104cs以下であるシリコーンオイルに加えて更に含み得る添加剤としては、特に制限されることなく、例えば、可塑剤、過塩素酸処理ハイドロタルサイト、ゼオライト、β−ジケトン、脂肪酸金属塩、(a2)塩化ビニル樹脂微粒子以外のダスティング剤、その他の添加剤を更に含むことができる。
<<可塑剤>>
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、好ましくは可塑剤を更に含有する。可塑剤の具体例としては、例えば、以下の一次可塑剤及び二次可塑剤などが挙げられる。
いわゆる一次可塑剤としては、
トリメリット酸トリ−n−ヘキシル、トリメリット酸トリ−n−ヘプチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、トリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリ−n−ノニル、トリメリット酸トリ−n−デシル、トリメリット酸トリイソデシル、トリメリット酸トリ−n−ウンデシル、トリメリット酸トリ−n−ドデシル、トリメリット酸トリ−n−アルキルエステル(炭素数が異なるアルキル基〔但し、炭素数は6〜12である。〕を分子内に2種以上有するエステル)、トリメリット酸トリアルキルエステル(炭素数が同一、又は炭素数が異なるアルキル基〔但し、炭素数は8〜10である。〕を分子内に2種以上有するエステル)等のトリメリット酸エステル;
ピロメリット酸テトラ−n−ヘキシル、ピロメリット酸テトラ−n−ヘプチル、ピロメリット酸テトラ−n−オクチル、ピロメリット酸テトラ−(2−エチルヘキシル)、ピロメリット酸テトラ−n−ノニル、ピロメリット酸テトラ−n−デシル、ピロメリット酸テトライソデシル、ピロメリット酸テトラ−n−ウンデシル、ピロメリット酸テトラ−n−ドデシル、ピロメリット酸テトラ−n−アルキルエステル(炭素数が異なるアルキル基〔但し、炭素数は6〜12である。〕を分子内に2種以上有するエステル)、ピロメリット酸テトラアルキルエステル(炭素数が同一、又は炭素数が異なるアルキル基〔但し、炭素数は8〜10である。〕を分子内に2種以上有するエステル)等のピロメリット酸エステル;
ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等のフタル酸誘導体;
ジメチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレート等のイソフタル酸誘導体;
ジ−(2−エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラヒドロフタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレート等のテトラヒドロフタル酸誘導体;
ジ−n−ブチルアジペート、ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジペート、ジイソノニルアジペート等のアジピン酸誘導体;
ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレート、ジ−n−ヘキシルアゼレート等のアゼライン酸誘導体;
ジ−n−ブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート、ジイソデシルセバケート、ジ−(2−ブチルオクチル)セバケート等のセバシン酸誘導体;
ジ−n−ブチルマレエート、ジメチルマレエート、ジエチルマレエート、ジ−(2−エチルヘキシル)マレエート等のマレイン酸誘導体;
ジ−n−ブチルフマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレート等のフマル酸誘導体;
トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレート等のクエン酸誘導体;
モノメチルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ−(2−エチルヘキシル)イタコネート等のイタコン酸誘導体;
ブチルオレエート、グリセリルモノオレエート、ジエチレングリコールモノオレエート等のオレイン酸誘導体;
メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコールモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;
n−ブチルステアレート、ジエチレングリコールジステアレート等のステアリン酸誘導体;
ジエチレングリコールモノラウレート、ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等のその他の脂肪酸誘導体;
トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート等のリン酸誘導体;
ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジ−(2−エチルヘキソエート)、ジブチルメチレンビスチオグリコレート等のグリコール誘導体;
グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート、グリセロールトリブチレート等のグリセリン誘導体;
アジピン酸系ポリエステル、セバシン酸系ポリエステル、フタル酸系ポリエステル等のポリエステル系可塑剤;
等が挙げられる。上述した一次可塑剤は、1種又は2種以上を使用してもよい。中でも、一次可塑剤としては、トリメリット酸エステル、ピロメリット酸エステルが好ましく、トリメリット酸エステルがより好ましく、トリメリット酸トリ−n−オクチル、トリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリ−n−ノニル、トリメリット酸トリ−n−デシルが更に好ましく、トリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシル)が特に好ましい。
また、いわゆる二次可塑剤としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等のエポキシ化植物油;塩素化パラフィン;トリエチレングリコールジカプリレート等のグリコールの脂肪酸エステル;フェニルオレエート;ジヒドロアビエチン酸メチル;等が挙げられる。上述した二次可塑剤は、1種又は2種以上を一次可塑剤と併用してもよい。中でも、二次可塑剤としては、エポキシ化植物油が好ましく、エポキシ化大豆油がより好ましい。
上記可塑剤の、(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対する含有量は、30質量部以上が好ましく、60質量部以上がより好ましく、90質量部以上が更に好ましく、190質量部以下が好ましく、170質量部以下がより好ましく、160質量部以下が更に好ましい。上記可塑剤の含有量が上記下限以上であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体に、良好な低温での柔軟性を付与できるからである。また、上記可塑剤の含有量が上記上限以下であれば、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体の毛羽付き性を低くでき、かつ、上記可塑剤が(a)塩化ビニル樹脂に良く吸収され、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物の粉体成形性が良好となるからである。
<<過塩素酸処理ハイドロタルサイト>>
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、過塩素酸処理ハイドロタルサイトを含有していてもよい。過塩素酸処理ハイドロタルサイトは、例えば、ハイドロタルサイトを過塩素酸の希薄水溶液中に加えて撹拌し、その後必要に応じて、ろ過、脱水または乾燥することによって、ハイドロタルサイト中の炭酸アニオン(CO3 2−)の少なくとも一部を過塩素酸アニオン(ClO4 )で置換(炭酸アニオン1モルにつき過塩素酸アニオン2モルが置換)して、容易に製造することができる。上記ハイドロタルサイトと上記過塩素酸とのモル比は任意に設定できるが、一般には、ハイドロタルサイト1モルに対し、過塩素酸0.1モル以上2モル以下とする。
未処理(未置換)のハイドロタルサイト中の炭酸アニオンの過塩素酸アニオンへの置換率は、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、更に好ましくは85モル%以上である。また、未処理(未置換)のハイドロタルサイト中の炭酸アニオンの過塩素酸アニオンへの置換率は、好ましくは95モル%以下である。未処理(未置換)のハイドロタルサイト中の炭酸アニオンの過塩素酸アニオンへの置換率が上記の範囲内にあることにより、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体に、良好な低温での柔軟性を付与できると共に塩化ビニル樹脂成形体の毛羽付き性を低くできるからである。
ハイドロタルサイトは、一般式:[Mg1−xAlx(OH)2]x+ [(CO3)x/2・mH2O]x−で表される不定比化合物で、プラスに荷電した基本層 [Mg1−xAlx(OH)2]x+と、マイナスに荷電した中間層 [(CO3)x/2・mH2O]x−とからなる層状の結晶構造を有する無機物質である。ここで、上記一般式中、xは0より大きく0.33以下の範囲の数である。天然のハイドロタルサイトは、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oである。合成されたハイドロタルサイトとしては、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2Oが市販されている。合成ハイドロタルサイトの合成方法は、例えば、特公昭61−174270号公報に記載されている。
過塩素酸処理ハイドロタルサイトの(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対する含有量は、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましく、1.5質量部以上が好ましく、7質量部以下が好ましく、6質量部以下がより好ましく、5.5質量部以下が更に好ましい。過塩素酸処理ハイドロタルサイトの含有量が上記範囲であると、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体に、より良好な低温での柔軟性を付与できると共に塩化ビニル樹脂成形体の毛羽付き性をより低くできるからである。
<<ゼオライト>>
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、ゼオライトを安定剤として含有し得る。ゼオライトは、一般式:Mx/n・[(AlO2x・(SiO2y]・zH2O(上記一般式中、Mは原子価nの金属イオン、x+yは単位格子当たりの四面体数、zは水のモル数である)で表されるものであって、当該一般式中のMの種類としては、Na、Li、Ca、Mg、Znなどの一価又は二価の金属及びこれらの混合型が挙げられる。
ゼオライトの含有量は特定の範囲に限定されない。ゼオライトの含有量は、(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、5質量部以下が好ましい。ゼオライトの含有量が上記範囲であると、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体に、良好な低温での柔軟性を付与できると共に塩化ビニル樹脂成形体の毛羽付き性を低くできるからである。
<<β−ジケトン>>
β−ジケトンは、本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形して得られる塩化ビニル樹脂成形体の初期色調の変動をより効果的に抑えるために用いられ得る。β−ジケトンの具体例は、ジベンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイルメタン等である。これらのβ−ジケトンは1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、β−ジケトンの含有量は特定の範囲に限定されない。β−ジケトンの含有量は、(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、5質量部以下が好ましい。
<<脂肪酸金属塩>>
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、脂肪酸金属塩を含有していてもよい。好ましい脂肪酸金属塩は、一価脂肪酸金属塩であり、より好ましい脂肪酸金属塩は、炭素数12以上24以下の一価脂肪酸金属塩であり、更に好ましい脂肪酸金属塩は、炭素数15以上21以下の一価脂肪酸金属塩である。脂肪酸金属塩の具体例は、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸バリウム、ラウリン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸バリウム、2−エチルヘキサン酸亜鉛、リシノール酸バリウム、リシノール酸亜鉛等である。脂肪酸金属塩を構成する金属としては、多価陽イオンを生成しうる金属が好ましく、2価陽イオンを生成しうる金属がより好ましく、周期表第3周期〜第6周期の、2価陽イオンを生成しうる金属が更に好ましく、周期表第4周期の、2価陽イオンを生成しうる金属が特に好ましい。最も好ましい脂肪酸金属塩はステアリン酸亜鉛である。
脂肪酸金属塩の(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対する含有量は、0.05質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましく、5質量部以下が好ましく、1質量部以下がより好ましく、0.5質量部以下が更に好ましい。脂肪酸金属塩の含有量が上記範囲であると、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる塩化ビニル樹脂成形体に、良好な低温での柔軟性を付与できると共に塩化ビニル樹脂成形体の毛羽付き性を低くでき、更に耐熱試験後の変色を小さくできるからである。
<<その他のダスティング剤>>
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、(a2)塩化ビニル樹脂微粒子以外のダスティング剤(以下、「その他のダスティング剤」ということがある。)を更に含有し得る。その他のダスティング剤の具体例としては、炭酸カルシウム、タルク、酸化アルミニウムなどの無機微粒子;ポリアクリロニトリル樹脂微粒子、ポリ(メタ)アクリレート樹脂微粒子、ポリスチレン樹脂微粒子、ポリエチレン樹脂微粒子、ポリプロピレン樹脂微粒子、ポリエステル樹脂微粒子、ポリアミド樹脂微粒子などの有機微粒子;等が挙げられる。中でも、平均粒子径が10nm以上100nm以下の無機微粒子が好ましい。
その他のダスティング剤の含有量は特定の範囲に限定されない。その他のダスティング剤の含有量は、(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して、好ましくは20質量部以下であり、より好ましくは10質量部以下であり、0質量部とすることができる。
<<その他の添加剤>>
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、着色剤、耐衝撃性改良剤、過塩素酸処理ハイドロタルサイト以外の過塩素酸化合物(過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム等)、酸化防止剤、防黴剤、難燃剤、帯電防止剤、充填剤、光安定剤、発泡剤等の、その他の添加剤を更に含有し得る。
着色剤の具体例は、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、ポリアゾ縮合顔料、イソインドリノン系顔料、銅フタロシアニン系顔料、チタンホワイト、カーボンブラックである。1種又は2種以上の顔料が使用される。キナクリドン系顔料は、p−フェニレンジアントラニル酸類が濃硫酸で処理されて得られ、黄みの赤から赤みの紫の色相を示す。キナクリドン系顔料の具体例は、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ、キナクリドンバイオレットである。
ペリレン系顔料は、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸無水物と芳香族第一級アミンとの縮合反応により得られ、赤から赤紫、茶色の色相を示す。ペリレン系顔料の具体例は、ペリレンレッド、ペリレンオレンジ、ペリレンマルーン、ペリレンバーミリオン、ペリレンボルドーである。
ポリアゾ縮合顔料は、アゾ色素が溶剤中で縮合されて高分子量化されて得られ、黄、赤系顔料の色相を示す。ポリアゾ縮合顔料の具体例は、ポリアゾレッド、ポリアゾイエロー、クロモフタルオレンジ、クロモフタルレッド、クロモフタルスカーレットである。
イソインドリノン系顔料は、4,5,6,7−テトラクロロイソインドリノンと芳香族第一級ジアミンとの縮合反応により得られ、緑みの黄色から、赤、褐色の色相を示す。イソインドリノン系顔料の具体例は、イソインドリノンイエローである。銅フタロシアニン系顔料は、フタロシアニン類に銅を配位した顔料で、黄みの緑から鮮やかな青の色相を示す。
銅フタロシアニン系顔料の具体例は、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルーである。
チタンホワイトは、二酸化チタンからなる白色顔料で、隠蔽力が大きく、アナタース型とルチル型がある。
カーボンブラックは、炭素を主成分とし、酸素、水素、窒素を含む黒色顔料である。カーボンブラックの具体例は、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、ボーンブラックである。
耐衝撃性改良剤の具体例は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン等である。本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物では、1種又は2種以上の耐衝撃性改良剤を使用できる。なお、耐衝撃性改良剤は、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物中で微細な弾性粒子の不均一相となって分散する。本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物では、当該弾性粒子にグラフト重合した鎖及び極性基が(a)塩化ビニル樹脂と相溶し、塩化ビニル樹脂組成物の耐衝撃性が向上する。
酸化防止剤の具体例は、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等である。
防黴剤の具体例は、脂肪族エステル系防黴剤、炭化水素系防黴剤、有機窒素系防黴剤、有機窒素硫黄系防黴剤等である。
難燃剤の具体例は、塩素化パラフィン等のハロゲン系難燃剤;リン酸エステル等のリン系難燃剤;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機水酸化物;等である。
帯電防止剤の具体例は、脂肪酸塩類、高級アルコール硫酸エステル類、スルホン酸塩類等のアニオン系帯電防止剤;脂肪族アミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン系帯電防止剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル類等のノニオン系帯電防止剤;等である。
充填剤の具体例は、シリカ、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、クレー等である。
光安定剤の具体例は、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ニッケルキレート系等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等である。
発泡剤の具体例は、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p,p−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等のスルホニルヒドラジド化合物等の有機発泡剤;フロンガス、炭酸ガス、水、ペンタン等の揮発性炭化水素化合物;これらを内包したマイクロカプセル等のガス系の発泡剤等である。
<粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物の調製>
ここで、(a)塩化ビニル樹脂粒子、(b)エポキシ樹脂、(c)粘度が10cs以上200×104cs以下であるシリコーンオイル、及び必要に応じて添加される添加剤の混合方法は限定されない。好ましい混合方法は、ダスティング剤((a2)塩化ビニル樹脂微粒子と、必要に応じて添加されるその他のダスティング剤とを含む)を除く成分を一旦ドライブレンドにより混合し、その後、ダスティング剤を添加、混合する方法である。ドライブレンドには、ヘンシェルミキサーの使用が好ましい。また、ドライブレンド時の温度は、50℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましく、200℃以下が好ましい。
(塩化ビニル樹脂成形体)
本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形、好ましくはパウダースラッシュ成形して得られる。そして、本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、自動車内装材、例えば、自動車インスツルメントパネル、ドアトリム等の表皮として好適に用いられる。
<塩化ビニル樹脂成形体の製造>
ここで、パウダースラッシュ成形時の金型温度は、好ましくは200℃以上、より好ましくは220℃以上であり、好ましくは300℃以下、より好ましくは280℃以下である。
また、本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、例えば、上記温度範囲の金型に粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を振りかけて5秒以上30秒以下の間放置した後、余剰の塩化ビニル樹脂組成物を振り落とし、さらに、任意の温度下、30秒以上3分以下の間放置する。その後、金型を10℃以上60℃以下に冷却し、得られた塩化ビニル樹脂成形体を金型から脱型することにより、好適に得られる。
(積層体)
本発明の積層体は、上述した塩化ビニル樹脂成形体と発泡ポリウレタン成形体とを設けて得ることができる。積層方法は、(1)塩化ビニル樹脂成形体と、発泡ポリウレタン成形体とを別途製造した後に、熱融着、熱接着、又は公知の接着剤などを用いることにより貼り合わせる方法;(2)塩化ビニル樹脂成形体上で、発泡ポリウレタン成形体の原料となるイソシアネート類とポリオール類などとを反応させて重合を行うと共に、公知の方法によりポリウレタンの発泡を行い、塩化ビニル樹脂成形体上に発泡ポリウレタン成形体を直接形成する方法;などが挙げられる。後者の方法(2)の方が、工程が簡素であり、かつ、種々の形状の積層体を得る場合においても、塩化ビニル樹脂成形体と発泡ポリウレタン成形体との接着を確実に行うことができるのでより好適である。
そして、本発明の積層体は、自動車内装材、例えば、自動車インスツルメントパネル、ドアトリム等として好適に用いられる。
以下、実施例により本発明が詳細に説明されるが、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお、各種物性の測定方法は次の通りである。
<シリコーンオイルの粘度>
シリコーンオイルの粘度は、ASTM D 445−46Tに従い、ウッベローデ粘度計を用いて、温度25℃における動粘度ηCS/25(単位:mm2/s=cs)として測定した。
<塩化ビニル樹脂の平均重合度>
(a1)塩化ビニル樹脂粒子及び(a2)塩化ビニル樹脂微粒子を構成する塩化ビニル樹脂の平均重合度は、JIS K6720−2に準拠して、(a1)塩化ビニル樹脂粒子及び(a2)塩化ビニル樹脂微粒子のそれぞれを、シクロヘキサノンに溶解させて粘度を測定することにより、算出した。
<塩化ビニル樹脂(微)粒子の平均粒子径>
(a1)塩化ビニル樹脂粒子及び(a2)塩化ビニル樹脂微粒子の平均粒子径は、体積平均粒子径として、塩化ビニル樹脂粒子及び塩化ビニル樹脂微粒子それぞれを水槽内に分散させ、以下に示す装置を用いて、光の回折・散乱強度分布を測定・解析し、粒子径及び体積基準の粒子径分布を測定することにより、算出した。
装置:レーザー回折式粒度分布測定機(島津製作所製、型番「SALD−2300」)
測定方式:レーザー回折及び散乱
測定範囲:0.017μm〜2500μm
光源:半導体レーザー(波長680nm、出力3mW)
<低温引張試験(初期)>
得られた塩化ビニル樹脂成形体としての塩化ビニル樹脂成形シートを試料とし、当該試料をJISK 6251に記載の1号ダンベルで打ち抜いた。そして、JIS K 7113に準拠して、引張速度200mm/分、−35℃の低温下における、引張応力(MPa)及び引張伸び(%)を測定した。−35℃の低温下での引張伸びが大きいほど、塩化ビニル樹脂成形体が、低温での柔軟性に優れていることを示す。結果を表1に示す。
<低温引張試験(加熱後)>
得られた、発泡ポリウレタン成形体が裏打ちされた積層体を試料とし、当該試料をオーブンに入れ、温度130℃の環境下で250時間、当該試料を加熱した。その後、発泡ポリウレタン層を当該試料から剥離し、上記低温引張試験(初期)と同様の条件で、−35℃の低温下における、引張応力(MPa)及び引張伸び(%)を測定した。−35℃での引張伸びが大きいほど、塩化ビニル樹脂成形体が、耐熱性(加熱後の低温での柔軟性)に優れていることを示す。結果を表1に示す。
<毛羽付き性試験>
得られた、発泡ポリウレタン成形体が裏打ちされた積層体を170mm×300mmの寸法に切り出して試験片とした。なお、当該試験片の塩化ビニル樹脂成形体側について、予め色差を測定する任意の20箇所を定めておいた。そして、当該20箇所について、摩耗試験前での試験片(塩化ビニル樹脂成形体側)表面の明度(L値)を色差計(コニカミノルタセンシング社製、製品名「CR−400」)を用いて測定した。
次に、当該試料片を、学振型摩耗試験機(大栄科学精器製作所製、製品名「RT−200」)の試料台の上に、塩化ビニル樹脂成形体側が上になるように置いた。そして、当該摩耗試験機に500gの荷重を取り付けて試験片に掛かる合計荷重を500gとした。次に、摩耗試験機の先端にペーパータオル(日本製紙クレシア(株)製、製品名「COMFORT」)1枚を取り付けた後、取り付けたペーパータオルを、ペーパータオルが試験片のうち塩化ビニル樹脂成形体側の表面と接触する状態で10往復させることにより、試験片表面とペーパータオルとを接触させた。そして、上記予め定めておいた試験片の塩化ビニル樹脂成形体上の20箇所について、上記と同様の色差計を用いて、摩耗試験後での試験片(塩化ビニル樹脂成形体側)表面の明度(L値)を測定した。そして、当該20箇所における摩耗試験前後での明度の差(ΔL値=摩耗試験後に得られたL値−摩耗試験前に得られたL値)の平均値を算出した。ΔL値が小さいほど、塩化ビニル樹脂成形体の毛羽付き性が低く、繊維カスが付着し難いことを示す。結果を表1に示す。
(実施例1〜5及び比較例1)
<塩化ビニル樹脂組成物の調製>
表1に示す配合成分のうち、可塑剤としてのトリメリット酸エステル可塑剤及びエポキシ化大豆油と、ダスティング剤A、Bとしての2種類の塩化ビニル樹脂微粒子とを除く成分をヘンシェルミキサーに入れて混合した。そして、混合物の温度が80℃に上昇した時点で上記可塑剤を全て添加して混合物を得、当該混合物を更に昇温することにより、ドライアップ(可塑剤が、塩化ビニル樹脂粒子に吸収されて、上記混合物がさらさらになった状態をいう。)させた。その後、ドライアップさせた混合物が温度100℃以下に冷却された時点で、ダスティング剤A、Bとしての2種類の塩化ビニル樹脂微粒子を添加し、粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を調製した。
<塩化ビニル樹脂成形体の製造>
得られた粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を、温度250℃に加熱したシボ付き金型に振りかけ、塩化ビニル樹脂成形シートの厚みが1mmになるよう、10秒〜20秒程度の任意の時間放置して溶融させた後、余剰の塩化ビニル樹脂組成物を振り落とした。その後、塩化ビニル樹脂組成物を振りかけたシボ付き金型を、温度200℃に設定したオーブン内に静置させ、静置から60秒経過した時点で、シボ付き金型を冷却水で冷却した。金型温度が40℃まで冷却された時点で、塩化ビニル樹脂成形体として、150mm×200mm×1mmの塩化ビニル樹脂成形シートを金型から脱型した。
そして、得られた塩化ビニル樹脂成形シートについて、上述の方法に従って、低温引張試験(初期)を実施した。結果を表1に示す。
<積層体の製造>
得られた塩化ビニル樹脂成形シート2枚を、200mm×300mm×10mmの金型中に、シボ付き面を下にして重ならないように敷いた。
別途、プロピレングリコールのプロピレンオキサイド・エチレンオキサイド(PO・EO)ブロック付加物(水酸基価28、末端EO単位の含有量=10%、内部EO単位の含有量4%)50質量部、グリセリンのPO・EOブロック付加物(水酸基価21、末端EO単位の含有量=14%)50質量部、水2.5質量部、トリエチレンジアミンのエチレングリコ−ル溶液(東ソー(株)製、商品名「TEDA−L33」)0.2質量部、トリエタノールアミン1.2質量部、トリエチルアミン0.5質量部、及び整泡剤(信越化学工業(株)製、商品名「F−122」)0.5質量部からなるポリオール混合物を用意した。そして、用意したポリオール混合物と、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)とを、インデックスが98になる比率で混合して混合液を調製した。そして、調製した混合液を、上述の通り金型中に敷かれた塩化ビニル樹脂成形シート2枚の上にそれぞれ注いだ。その後、348mm×255mm×10mmのアルミニウム板で金型に蓋をすることで金型を密閉した。金型を密閉してから5分後、1mm厚の塩化ビニル樹脂成形シートからなる表皮に、9mm厚、密度0.18g/cmの発泡ポリウレタン成形体が裏打ちされた積層体を金型から取り出した。
そして、得られた積層体について、上述の方法に従って、低温引張試験(加熱後)及び毛羽付き性試験を実施した。結果を表1に示す。
Figure 0006708205
1)新第一塩ビ(株)製、ZEST(登録商標) 2500Z((a1)塩化ビニル樹脂粒子、平均重合度:2500、平均粒子径:130μm)
2)三菱ガス化学(株)製、TOTM
3)(株)ADEKA製、アデカサイザーO−130S
4)協和化学工業(株)製、アルカマイザー5
5)水澤化学工業(株)製、mizukalizer DS
6)昭和電工(株)製、カレンズ DK−1
7)堺化学工業(株)製、SAKAI SZ2000
8)信越シリコーン(株)製、KF−96H−1万cs
9)信越シリコーン(株)製、KF−96H−30万cs
10)DIC(株)製、EPICLON 850(ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、エポキシ基当量:188g/eq.)
11)新第一塩ビ(株)製、ZEST(登録商標) PQLTX(乳化重合で得られた(a2)塩化ビニル樹脂微粒子、平均重合度:800、平均粒子径:2μm)
12)東ソー(株)製、リューロンペースト(登録商標)860(乳化重合で得られた(a2)塩化ビニル樹脂微粒子、平均重合度:1600、平均粒子径:2μm)
13)大日精化工業(株)製、DA PX−1720 ブラック(A)
実施例1〜5の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物をパウダースラッシュ成形して得られた塩化ビニル樹脂成形体では、低温下における初期及び加熱後の引張特性が優れているため低温下での柔軟性に優れ、毛羽付き性が低かった。また、(b)エポキシ樹脂及び(c)粘度が10cs以上200×104cs以下であるシリコーンオイルを含まない比較例1の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物をパウダースラッシュ成形して得られた塩化ビニル樹脂成形体では、低温下における加熱後の引張応力及び加熱後の引張伸びが低いため、加熱後の塩化ビニル樹脂成形体は低温での柔軟性に劣り、毛羽付き性が高かった。
本発明の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物は、自動車内装材、例えば自動車インスツルメントパネル、ドアトリム等の表皮に好適に成形される。

Claims (10)

  1. (a)塩化ビニル樹脂、(b)ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、及び(c)動粘度5×10 4 cs以上200×104cs以下であるシリコーンオイルを含む、
    粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物。
  2. 前記(b)ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の含有量が、前記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して0.2質量部以上20質量部以下である、請求項1に記載の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物。
  3. 前記(c)動粘度が5×10 4 cs以上200×104cs以下であるシリコーンオイルの含有量が、前記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下である、請求項1又は2に記載の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物。
  4. 前記(a)塩化ビニル樹脂が、(a1)平均重合度が800以上5000以下である塩化ビニル樹脂粒子、及び(a2)平均重合度が500以上5000以下である塩化ビニル樹脂微粒子からなり、
    前記(a1)平均重合度が800以上5000以下である塩化ビニル樹脂粒子の平均粒子径が30μm以上であり、
    前記(a2)平均重合度が500以上5000以下である塩化ビニル樹脂微粒子の平均粒子径が30μm未満であり、
    前記(a1)平均重合度が800以上5000以下である塩化ビニル樹脂粒子の含有割合が70質量%以上100質量%以下であり、
    前記(a2)平均重合度が500以上5000以下である塩化ビニル樹脂微粒子の含有割合が0質量%以上30質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物。
  5. パウダースラッシュ成形に用いられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形してなる、塩化ビニル樹脂成形体。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物をパウダースラッシュ成形してなる、塩化ビニル樹脂成形体。
  8. 自動車インスツルメントパネル表皮用である、請求項6又は7に記載されている塩化ビニル樹脂成形体。
  9. 発泡ポリウレタン成形体と、請求項6〜8のいずれか1項に記載の塩化ビニル樹脂成形体とを有する、積層体。
  10. 自動車インスツルメントパネル用である、請求項9に記載の積層体。
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