JPH08283499A - 粉体成型用塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

粉体成型用塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH08283499A
JPH08283499A JP9117295A JP9117295A JPH08283499A JP H08283499 A JPH08283499 A JP H08283499A JP 9117295 A JP9117295 A JP 9117295A JP 9117295 A JP9117295 A JP 9117295A JP H08283499 A JPH08283499 A JP H08283499A
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JP
Japan
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acid
vinyl chloride
tert
butyl
weight
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Application number
JP9117295A
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English (en)
Inventor
Kenji Nakazawa
健二 中沢
Masashi Harada
原田  昌史
Masaru Nagahama
勝 長濱
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱安定性、熱老化性に優れ、ゲル化性、脱型
性および金型汚染性などの成型性に優れた粉末組成物を
提供すること。 【構成】 本発明の粉体成型用塩化ビニル系樹脂組成物
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に、(イ)ゼオライ
ト結晶構造を有するアルミノ珪酸塩の少なくとも一種
0.01〜10重量部、(ロ)過塩素酸金属塩および過
塩素酸アンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくと
も一種0.001〜10重量部並びに(ハ)過塩素酸処
理ハイドロタルサイトの少なくとも一種0.001〜1
0重量部を含有してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉体成型用塩化ビニル
系樹脂組成物、詳しくは、自動車内装材料に適する粉体
回転成型または粉体スラッシュ成型用粉体系塩化ビニル
樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
自動車内装材料としてのクラッシュパッド、アームレス
ト、ヘッドレスト、コンソール、メーターカバーあるい
はドアトリムなどのカバーリング材料においては、軽量
でかつソフト感に優れ、しかも高級感のある皮しぼ模様
やステイッチ模様などを施したものが一段と求められて
いる。
【0003】従来、これらのカバーリング材料として
は、塩化ビニル樹脂とABS樹脂とを主体とした軟質シ
ートの真空成型品やペースト用塩化ビニル樹脂と可塑剤
とを主体としたゾルの回転成型またはスラッシュ成型品
(以下、「ゾル成型品」という)が用いられてきた。し
かしながら、真空成型品は軽量化という点ではその目的
を達しているものの、ソフト感に乏しく、かたい感触の
ものしか得られなく、さらには高級感のある皮しぼ模様
あるいはスティッチ模様などを施した複雑な形状性のあ
るものを賦形さすことは困難であった。また、真空成型
品は成型時の残留歪みが大きく、長時間使用している
と、成型品に亀裂が生じ易いという欠点もかかえてい
る。
【0004】他方、ゾル成型品はソフト感はあるもの
の、ゲル化温度が低いために金属内での溶融が速く、フ
ローマークやリップあるいはゾルの糸引きなどの現象が
起こるために、表面平滑性に欠けるとか、金型からのゾ
ルの排出に時間がかかり過ぎるとか、カバーリング材料
が肉厚化するなどの欠点をかかえている。また、ゾル成
型の場合は色替え時のタンクや配管などの掃除が大変で
あるとか、経日による粘度変化を伴なうために、長時間
の保存には耐えられないなどの問題もある。
【0005】これらの欠点や問題点を解決する方法とし
て、最近粉末成型法が脚光を浴びてきている。この粉末
成型法には一般には、流動浸漬法、静電塗装法、粉末溶
射法、粉末回転成型法または粉末スラッシュ成型法など
があるが、特に自動車内装材のカバーリング材料には粉
末回転成型法または粉末スラッシュ成型法が適してい
る。
【0006】かかる粉末回転成型法または粉末スラッシ
ュ成型法は180℃以上の温度にある金型と粉末供給ボ
ックスとを一体化させて回転または揺動、あるいは噴射
させて金型内面に粉末を溶着させ、未溶着粉末は自動的
あるいは強制的に粉末供給ボックスに回収する方法であ
る。
【0007】かかる粉末成型品に使用される金型の加熱
方法にはガス加熱炉方式、熱媒体油循環方式、熱媒体油
または熱流動砂内への浸漬方式あるいは高周波誘導加熱
方式などがある。
【0008】上記粉末成型法に使用される粉末組成物
は、その加工法が高温により短時間で加工を完了させる
という特徴から、熱安定性に優れていることはもちろ
ん、速やかに金型でゲル化し、尚かつ脱型性に優れ、金
型汚染の少ないものであることが要求される。
【0009】また、自動車の内装材として使用された場
合には、比較的低温ではあるが100℃前後に長期間曝
されることになり、着色を生じるなどの欠点を生じる
(熱老化)。これを解決するために過塩素酸金属塩など
が使用されていた。
【0010】また、例えば、特開昭62−270645
号公報、特開昭64−65157号公報には、粉末成型
用塩化ビニル樹脂に、ハイドロタルサイトの過塩素酸処
理品を添加することが提案され、特開平4−35994
9号公報には、粉体成型用塩化ビニル系樹脂にハイドロ
タルサイトまたはゼオライト、酸化カルシウムおよびハ
ロゲン酸素酸塩またはその金属塩を添加することが提案
され、特開平5−17648号公報には、粉体成型用塩
化ビニル系樹脂に、過塩素酸金属塩、無機強酸金属化合
物、ゼオライトおよびハイドロタルサイトを添加するこ
とが提案されているが、こられの組み合わせでは上記の
ような状況を解決するには到っていない。
【0011】また、特開昭53−11948号公報に
は、有機酸金属塩とハロゲン酸素酸塩類を併用添加する
ことが提案されており、特開昭58−122951号公
報には、過塩素酸塩、有機酸塩およびハイドロタルサイ
ト化合物を塩素含有樹脂に添加することが提案され、特
開昭59−140261号公報には、過塩素酸処理した
ハイドロタルサイト類が提案されており、特開昭61−
34042号公報には有機酸亜鉛塩、ゼオライトおよび
ハロゲン酸素酸金属塩を塩素含有樹脂に添加することが
提案され、特開平4−136054号公報には、過塩素
酸アルカリ金属塩と過塩素酸アルカリ土類金属塩を併用
添加することが提案され、特開平4−173854号公
報には、過塩素酸の金属塩と過塩素酸処理したハイドロ
タルサイトまたは過塩素酸処理した珪酸塩を併用添加す
ることが提案されているが、これらの組み合わせを特殊
な加工方法である粉体成型に単純に転用した場合には未
だ十分な効果は得られない。
【0012】従って、本発明の目的は、熱安定性、熱老
化性に優れ、ゲル化性、脱型性および金型汚染性などの
成型性に優れた粉末組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、塩化ビニル系樹脂に対して、特定のアル
ミノ珪酸塩、過塩素酸金属塩または過塩素酸アンモニウ
ム塩および過塩素酸処理ハイドロタルサイトを併用添加
することによって、上記目的を達成し得ることを知見し
た。
【0014】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、塩化ビニル系樹脂100重量部に、(イ)ゼオライ
ト結晶構造を有するアルミノ珪酸塩の少なくとも一種
0.01〜10重量部、(ロ)過塩素酸金属塩および過
塩素酸アンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくと
も一種0.001〜10重量部並びに(ハ)過塩素酸処
理ハイドロタルサイトの少なくとも一種0.001〜1
0重量部を含有してなる粉体成型用塩化ビニル系樹脂組
成物を提供するものである。
【0015】以下、本発明の粉体成型用塩化ビニル系樹
脂組成物について詳細に説明する。
【0016】本発明に使用される(イ)成分であるゼオ
ライト結晶構造を有するアルミノ珪酸塩(以下、「ゼオ
ライト化合物」という)は、独特の三次元のゼオライト
結晶構造を有するアルカリまたはアルカリ土類金属のア
ルミノケイ酸塩であり、その代表例としては、A型、X
型、Y型およびP型ゼオライト、モノデナイト、アナル
サイト、ソーダライト族アルミノケイ酸塩、クリノブチ
ロライト、エリオナイトおよびチャバサイトなどをあげ
ることができ、これらゼオライト化合物の結晶水(いわ
ゆるゼオライト水)を有する含水物または結晶水を除去
した無水物のいずれでもよく、またその粒径は0.1〜
50μのものを用いることが好ましく、特に、0.5〜
10μのものが好ましい。上記ゼオライト化合物は、一
種又は二種以上で使用することができる。
【0017】上記ゼオライト化合物の含有量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量
部、好ましくは0.05〜5重量部である。上記含有量
が0.01未満では、その効果がほとんどなく、10重
量部を超えてもその増量効果はなく、むしろ着色が大き
い等の欠点を生じる。
【0018】本発明に使用される(ロ)成分は、過塩素
酸金属塩および過塩素酸アンモニウム塩からなる群より
選ばれる少なくとも一種である。上記過塩素酸金属塩を
構成する金属成分としては、リチウム、ナトリウム、カ
リウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、カドミニウ
ム、鉛、アルミニウムなどが例示でき、上記過塩素酸金
属塩は、無水物でも含水塩でもよく、また、ブチルジグ
リコール、ブチルジグリコールアジペート等のアルコー
ル系およびエステル系の溶剤に溶かしたものおよびその
脱水物でもよい。
【0019】また、上記過塩素酸アンモニウム塩は、無
水塩でも含水塩でもよい。
【0020】上記(ロ)成分の含有量は、塩素含有樹脂
100重量部に対し、0.001〜10重量部、好まし
くは0.01〜5重量部である。上記含有量が0.00
1重量部未満では、その効果がほとんど見られず、10
重量部を超えても、効果はあがらず、むしろ耐熱性、着
色性等に悪影響を与えることすらある。
【0021】本発明に使用される(ハ)成分である過塩
素酸処理ハイドロタルサイトは、ハイドロタルサイト化
合物の炭酸の一部またはすべてを過塩素酸で置き換えた
過塩素酸変性品である。上記過塩素酸処理ハイドロタル
サイトは、一種または二種以上で使用することができ
る。
【0022】ここで、上記ハイドロタルサイト化合物と
は、マグネシウムおよび/または亜鉛とアルミニウムと
の炭酸複塩化合物であり、下記一般式(I)で表される
化合物である。
【0023】 Mgx1Znx2Al2(OH)2(X1+X2)+4・CO3・mH2O (I) (式中、X1およびX2は各々下記式で表される条件を
示し、mは実数を示す。0≦X2/X1<10,2≦X
1+X2<20)
【0024】また、上記ハイドロタルサイト化合物は、
天然物であってもよく、また合成品であってもよい。上
記合成品の合成方法としては、特公昭46−2280号
公報、特公昭50−30039号公報、特公昭51−2
9129号公報、特開昭61−174270号公報など
に記載の公知の方法が例示することができる。また、本
発明においては、上記ハイドロタルサイト化合物の結晶
構造、結晶粒子系あるいは結晶水の有無およびその量な
どに制限されることなく使用することできる。
【0025】また、上記過塩素酸処理ハイドロタルサイ
トは、その表面をステアリン酸のごとき高級脂肪酸、オ
レイン酸アルカリ金属塩のごとき高級脂肪酸金属塩、ド
デシルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩のごとき有機
スルホン酸金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エス
テルまたはワックスなどで被覆したものも使用できる。
【0026】上記過塩素酸処理ハイドロタルサイトは、
例えば、ハイドロタルサイトを過塩素酸の希薄水溶液中
に加えて撹拌し、その後必要に応じて、ろ過、脱水また
は乾燥することによって容易に製造することができる。
ハイドロタルサイトとの過塩素酸とのモル比は任意に設
定することができるが、一般には、ハイドロタルサイト
1モルに対し、過塩素酸0.1〜2モルとなるような比
率で用いることが好ましい。
【0027】上記過塩素酸処理ハイドロタルサイトの含
有量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、0.0
01〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部であ
る。添加量が0.001重量%未満ではその効果がほと
んど見られず、10重量部を越えて使用しても効果はあ
がらず、むしろ耐熱性、着色性等にに悪影響を与えるこ
とすらある。
【0028】また、本発明において、安定剤として用い
られる、上記ゼオライト化合物、上記過塩素酸アンモニ
ウム塩または過塩素酸金属塩、および上記過塩素酸処理
ハイドロタルサイトは、それぞれ別個に塩化ビニル系樹
脂に配合することもできるが、これらを混合して用いる
こともでき、この場合には、必要に応じて他の安定剤成
分等も含むいわゆる複合系安定剤として用いることもで
きる。
【0029】本発明に使用される塩化ビニル系樹脂と
は、懸濁重合法、塊状重合法及び乳化重合法でつくられ
る塩化ビニル重合体又は塩化ビニルと共重合し得るエチ
レン、プロピレン、ビニルアセテートなどの共重合体或
いはエチレンとビニルアセテート共重合体と塩化ビニル
とのグラフト共重合体およびこれらの二種以上の重合体
の混合物も含まれるが、必ずしもこれに限定するもので
はない。
【0030】また、本発明の組成物には、通常塩化ビニ
ル系樹脂組成物に用いられる他の添加剤を添加すること
ができ、該添加剤としては、例えば、有機カルボン酸、
フェノール類および有機リン酸類の金属塩、エポキシ化
合物、有機ホスファイト化合物、β−ジケト化合物、多
価アルコール、フェノール系および硫黄系などの酸化防
止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系などの光安定
剤、その他の無機金属化合物などがあげられる。
【0031】上記有機カルボン酸、フェノール類および
有機リン酸類の金属塩を構成する金属としては、リチウ
ム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、マ
グネシウム、ストロンチウム、亜鉛、錫、セシウム、ア
ルミニウムあるいは有機錫などがあげられる。
【0032】また、上記有機カルボン酸としては、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナン
ト酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、2−エチルヘキシル
酸、ネオデカン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリ
ン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イ
ソステアリン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステ
アリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸、安息香酸、モノク
ロル安息香酸、p−第三ブチル安息香酸、ジメチルヒド
ロキシ安息香酸、3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シ安息香酸、トルイル酸、ジメチル安息香酸、エチル安
息香酸、クミン酸、n−プロピル安息香酸、アミノ安息
香酸、N,N−ジメチルアミノ安息香酸、アセトキシ安
息香酸、サリチル酸、p−第三オクチルサリチル酸、エ
ライジン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、
チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、オクチル
メルカプトプロピオン酸などの一価カルボン酸;シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、フ
タール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、ヒドロキ
シフタール酸、クロルフタール酸、アミノフタール酸、
マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、メタコン酸、
イタコン酸、アコニット酸、チオジプロピオン酸などの
二価カルボン酸あるいはこれらのモノエステルまたはモ
ノアマイド化合物;ブタントリカルボン酸、ブタンテト
ラカルボン酸、ヘミメリット酸、トリメリット酸、メロ
ファン酸、ピロメリット酸などの三価または四価カルボ
ン酸のジまたはトリエステル化合物があげられる。
【0033】また、上記フェノール類としては、第三ブ
チルフェノール、ノニルフエノール、ジノニルフエノー
ル、シクロヘキシルフェノール、フェニルフェノール、
オクチルフェノール、フェノール、クレゾール、キシレ
ノール、n−ブチルフェノール、イソアミルフェノー
ル、エチルフェノール、イソプロピルフェノール、イソ
オクチルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、
第三ノニルフェノール、デシルフェノール、第三オクチ
ルフェノール、イソヘキシルフェノール、オクタデシル
フェノール、ジイソブチルフェノール、メチルプロピル
フェノール、ジアミルフェノール、メチルイソフキシル
フェノール、メチル第三オクチルフェノールなどがあげ
られる。
【0034】また、上記有機リン酸類としては、モノま
たはジオクチルリン酸、モノまたはジドデシルリン酸、
モノまたはジオクタデシルリン酸、モノまたはジ−(ノ
ニルフェニル)リン酸、ホスホン酸ノニルフェニルエス
テル、ホスホン酸ステアリルエステルなどがあげられ、
フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシ
レノール、メチルプロピルフェノール、メチル第三オク
チルフェノール、エチルフェノール、イソプロピルフェ
ノール、第三ブチルフェノール、n−ブチルフェノー
ル、ジイソブチルフェノール、イソアミルフェノール、
ジアミルフェノール、イソヘキシルフェノール、オクチ
ルフェノール、イソオクチルフェノール、2−エチルヘ
キシルフェノール、第三オクチルフェノール、ノニルフ
ェノール、ジノニルフェノール、第三ノニルフェノー
ル、デシルフェノール、ドデシルフェノール、オクタデ
シルフェノール、シクロヘキシルフェノール、フェニル
フェノール、クレゾール、エチルフェノール、シクロヘ
キシルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノ
ールなどがあげられる。
【0035】また、これらの金属塩は、酸性塩、中性
塩、塩基性塩あるいは塩基性塩の塩基の一部または全部
を炭酸で中和した過塩基性錯体であってもよい。
【0036】上記有機カルボン酸、フェノール類あるい
は有機リン酸類の金属塩の添加量は、塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量
部、更に好ましくは0.05〜5重量部である。
【0037】上記エポキシ化合物としては、例えば、ビ
スフェノール型およびノボラック型のエポキシ樹脂、エ
ポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化桐
油、エポキシ化魚油、エポキシ化牛脂油、エポキシ化ヒ
マシ油、エポキシ化サフラワー油、エポキシ化トール油
脂肪酸オクチル、エポキシ化アマニ油脂肪酸ブチル、エ
ポキシステアリン酸メチル,−ブチル,−2−エチルヘ
キシルまたは−ステアリル、トリス(エポキシプロピ
ル)イソシアヌレート、3−(2−キセノキシ)−1,
2−エポキシプロパン、エポキシ化ポリブタジエン、ビ
スフェノール−Aジグリシジルエーテル、ビニルシクロ
ヘキセンジエポキサイド、ジシクロペンタジエンジエポ
キサイド、3,4−エポキシシクロヘキシル−6−メチ
ルエポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス
(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペートなどが
あげられる。
【0038】上記エポキシ化合物の添加量は、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜
20重量部、更に好ましくは0.05〜10重量部であ
る。
【0039】上記有機ホスファイト化合物としては、例
えば、ジフェニルデシルホスファイト、トリフェニルホ
スファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、
トリデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシ
ル)ホスファイト、トリブチルホスファイト、ジラウリ
ルアシッドホスファイト、ジブチルアシッドホスファイ
ト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリラ
ウリルトリチオホスファイト、トリラウリルホスファイ
ト、ビス(ネオペンチルグリコール)−1,4−シクロ
ヘキサンジメチルホスファイト、ジステアリルペンタエ
リスリトールジホスファイト、ジフェニルアシッドホス
ファイト、テトラデシル−1,1,3−トリス(2’−
メチル−5’−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニ
ル) ブタンジホスファイト、テトラ(C12〜15混合
アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジ
ホスファイト、トリス(4−ヒドロキシ−2,5−ジ第
三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ、ジ混
合ノニルフェニル)ホスファイト、水素化−4,4’−
イソプロピリデンジフェノールポリホスファイト、ジフ
ェニル・ビス〔4,4’−n−ブチリデンビス(2−第
三ブチル−5−メチルフェノール)〕チオジエタノール
ジホスファイト、ビス(オクチルフェニル)・ビス
〔4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5
−メチルフェノール)〕−1,6−ヘキサンジオールジ
ホスファイト、フェニル−4,4’−イソプロピリデン
ジフェノール・ペンタエリスリトールジホスファイト、
フェニルジイソデシルホスファイト、テトラトリデシル
(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファ
イト、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスフ
ァイトなどがあげられる。
【0040】上記有機ホスファイト化合物の添加量は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、好ましくは
0.01〜10重量部、更に好ましくは0.05〜5重
量部である。
【0041】上記β−ジケト化合物としては、デヒドロ
酢酸、ジベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイルメ
タン、ステアロイルベンゾイルメタンなどあげられ、こ
れらの金属塩も同様に有用である。
【0042】上記多価アルコールとしては、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、
マンニトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトールまたはジペンタエ
リスリトールのステアリン酸部分エステル、ビス(ジペ
ンタエタスリトール)アジペート、グリセリン、ジグリ
セリン、トリス(2ーヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ートなどがあげられる。
【0043】上記フェノール系酸化防止剤としては、例
えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6
−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステ
アリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオ
ジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−
ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサ
メチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビ
ス(6−第三ブチル−m−クレゾール) 、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三
ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕
グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−
第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデン
ビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−
エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェ
ノール) 、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−
第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−
第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタ
レート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−
ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレー
ト、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドルキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−
トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−
トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、
テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2
−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオ
キシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル) フェノー
ル、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第
三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ〔5. 5〕ウンデカン、トリエチレングリ
コールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオネート〕などがあげられる。
【0044】上記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、
チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチル、ジステ
アリル等のジアルキルチオジプロピオネート類及びペン
タエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロ
ピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプト
プロピオン酸エステル類があげられる。
【0045】上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,
4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オク
トキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒ
ドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メチルフェニル) ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニ
ル) ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三
ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オク
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’.5’−ジクミルフェニル) ベンゾトリア
ゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−
6−ベンゾトリアゾリル)フェノール等の2−(2’−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニル
サリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,
4−ジ第三ブチルフェニル−3’,5’−ジ第三ブチル
−4’−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,
5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベ
ンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリ
ド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置
換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフ
ェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル
−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシア
ノアクリレート類があげられる。
【0046】上記ヒンダードアミン系光安定剤として
は、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシル
コハク酸イミド、1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕−
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−
(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N’−ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘ
キサメチレンジアミン、テトラ(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレ
ート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4
−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・
ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレー
ト、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキ
シカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチ
ル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.
5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2
−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−
ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニル
オキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,8,12−テトラ
キス〔4,6−ビス{N−(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ブチルアミノ}−1,3,5−
トリアジン−2−イル〕−1,5,8,12−テトラア
ザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸
ジメチル縮合物、2−第三オクチルアミノ−4,6−ジ
クロロ−s−トリアジン/N,N’−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレ
ンジアミン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミ
ン/ジブロモエタン縮合物などがあげられる。
【0047】上記無機金属化合物としては、前項に例示
の金属種の、例えば、酸化物、水酸化物、ハロゲン化
物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、珪酸塩、リン酸塩等の無
機酸塩及びその塩基性塩、前記一般式(I)で表される
ハイドロタルサイト化合物などがあげられる。
【0048】また、本発明の組成物には、通常塩化ビニ
ル系樹脂に用いられている可塑剤が任意に使用すること
ができる。該可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレ
ート、ブチルヘキシルフタレート、ジヘプチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、
ジイソデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ジシ
クロヘキシルフタレート、ジオクチルテレフタレートな
どのフタレート系可塑剤;ジオクチルアビペート、ジイ
ソノニルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジ(ブ
チルジグリコール)アジペートなどのアジペート系可塑
剤;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、トリキシレニルホスフェート、トリ(イソプロピ
ルフェニル)ホスフェート、トリエチルホスフェート、
トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、
トリ(ブトキシエチル)ホスフェートオクチルジフェニ
ルホスフェートなどのホスフェート可塑剤系;多価アル
コールとして、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブ
タンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ヘキ
サンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコールなどと二塩基酸としてシュウ酸、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、フタール酸、
イソフタール酸、テレフタール酸などを用い、必要によ
り一価アルコール、モノカルボン酸をストッパーに使用
したポリエステル系可塑剤;その他、テトラヒドロフタ
ール酸系可塑剤、アゼライン酸系可塑剤、セバチン酸系
可塑剤、ステアリン酸系可塑剤、クエン酸系可塑剤、ト
リメリット酸系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑
剤、ビフェニルテトラカルボン酸エステル系可塑剤、塩
素系可塑剤などがあげられる。
【0049】さらに、本発明の組成物には、必要に応じ
て、耐衝撃性改善剤、架橋剤、充填剤、発泡剤、帯電防
止剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表面処理剤、滑
剤、難燃剤、螢光剤、防黴剤、殺菌剤、金属不活性剤、
離型剤、顔料、加工助剤などを配合することができる。
【0050】本発明の粉体成型用塩化ビニル系樹脂組成
物は、例えば、以下のように製造される。すなわち、懸
濁重合または塊状重合法で製造された塩化ビニル系樹脂
に、上記(イ)、(ロ)および(ハ)成分および必要に
応じて、可塑剤、その他の添加剤などをスーパーミキサ
ーなどの混合機で均一に分散させるか、流動性改良剤を
添加する場合は、ドライブレンドした後、クーリングミ
キサーなどで冷却してから流動性改良剤を添加し、ドラ
イブレンドした塩化ビニル系樹脂の表面に均一に被覆し
て組成物とする。
【0051】本発明の粉体成型用塩化ビニル系樹脂組成
物は、自動車内装材料等の用途に使用することができ
る。
【0052】
【実施例】次に実施例によって本発明組成物の安定化効
果を具体的に示す。しかしながら本発明は次にあげられ
た実施例によって限定されるものではない。
【0053】実施例1 下記の配合による塩化ビニル系樹脂組成物を、ギヤーオ
ーブンで110℃×1時間ドライアップした後、らいか
い器を用いて15分間撹拌してコンパウンドを作成し
た。クロム製鏡面板を300℃のギヤーオーブンに約1
5分間入れて取り出した後、鏡面板が240℃になった
時点で該コンパウンドを速やかに均一の厚さに広げ10
秒間放置する。金型をさかさにし、そのまま30秒間放
置した後、水槽に浸漬して冷却する。そのときのゲル化
状態を以下の評価基準で評価した。
【0054】〔評価基準〕 ◎ 完全にゲル化 ○ ゲル化しているが内部に粒状物が残存 △ ゲル化しているが表面に凹凸がある × 未ゲル化部分がある
【0055】また、ここで作成したシート(厚さ1.8
mm)を240℃のギヤーオーブン中に入れ、分解時間
を測定した。更に、このシート130℃のオーブンで5
00時間劣化促進後の着色性(熱老化性)を5段階に分
け評価し、良1〜5悪で表した。
【0056】また、劣化促進前のシートおよび130℃
のオーブンで500時間劣化促進後のシートをJIS
K 7113に従い引張試験を行ない、伸び残率(%)
を求めた。
【0057】それらの結果を下記〔表1〕に示す。
【0058】 〔配 合〕 重量部 懸濁重合PVC 90 ペーストPVC 10 ジ(C9〜11混合アルキル)フタレート 65 エポキシ化大豆油 5 ステアリン酸亜鉛 0.2 試験化合物(下記〔表1〕参照) 〔表1〕 ナトリウムA型ゼオライト(NA−Z) 3.0 過塩素酸処理ハイドロタルサイト(C−HT)*1 1.0 4,4’−ブチリデンビス(2−ヒドロキシ 0.2 −3−第三ブチル−5−メチルフェニル)ブタン テトラ(C12 〜15混合アルキル)ビスフェノールA 1.0 ジホスファイト *1:組成式:Mg4.5Al2(OH)13・(CO3)0.2(ClO4)0.8・3.5H2O
【0059】
【表1】
【0060】実施例2 下記の配合により実施例1と同様にシートを作成し、ゲ
ル化性を評価した。
【0061】また、クロム製鏡面板上の成型シートに発
泡ウレタンを一定の厚さで注入し、ウレタン裏打ちシー
トを作成した。このシートを120℃のオーブンに入
れ、300時間および450時間経過後のシートの着色
度をハンター比色計を用いて測定し、オリジナルとの色
差(ΔE)を求めて、比較的低温で暴露した時の着色性
とした。
【0062】また、120℃のオーブンで300時間劣
化促進前後をシートで伸び残率を求めた。測定前に裏打
ちウレタンは完全に除去した。
【0063】それらの結果を下記〔表2〕に示す。
【0064】 (配 合) 重量部 懸濁重合PVC 100 トリ(C7〜9混合アルキル)トリメリテート 65 エポキシ化アマニ油 5 ビスフェノールAジグリシジルエーテル 3 ステアリン酸亜鉛 0.3 試験化合物(下記〔表2〕参照) 〔表2〕 過塩素酸処理ハイドロタルサイト(C−HT) 1.0 ジ(トリデシル)フェニルホスファイト 0.5 テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4− 0.2 ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート 過塩素酸ナトリウム 0.1
【0065】
【表2】
【0066】実施例3 下記の配合によりゲル化性を除き実施例2と同様の試験
を行なった。それらの結果を下記〔表3〕に示す。
【0067】 (配 合) 重量部 懸濁重合PVC 100 トリ(C7〜9混合アルキル)トリメリテート 65 エポキシ化アマニ油 5 ビスフェノールAジグリシジルエーテル 3 ステアリン酸酸亜鉛 0.3 HT−1 0.5 NaAゼオライト 2.0 テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4− 0.2 ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート ジ(トリデシル)フェニルホスファイト 1.0 過塩素酸アンモニウム 0.1 試験化合物(下記〔表3〕参照) 1.0
【0068】
【表3】
【0069】上記〔表1〕〜〔表3〕の結果から、以下
のことが明らかである。粉体成型用の塩化ビニル系樹脂
に、ゼオライト化合物、過塩素酸金属塩またはアンモニ
ウム塩および過塩素酸処理ハイドロタルサイトの中か
ら、それぞれ2種類のみを併用した場合、例えば、ゼオ
ライト化合物を使用しない場合(比較例1-6,2-1 )に
は、特にゲル化性および耐熱性に劣り、過塩素酸金属塩
またはアンモニウム塩を使用しない場合(比較例1-1,2-
5 )には、特に熱老化性に劣り、特に耐熱性および熱老
化性に劣り、ゲル化性、耐熱性、熱老化性などの諸性能
の全てを満足できるものは得られない。
【0070】本発明における3成分系で、ゼオライト化
合物を塩化ビニル系樹脂の耐熱助剤として知られるハイ
ドロタルサイト化合物に置き換えた場合(比較例2-6 )
には、耐熱性、熱老化性の改善効果は見られるもののゲ
ル化性を低下する欠点を有する。また、過塩素酸金属塩
またはアンモニウム塩増量しただけでは熱老化性の改善
効果は未だ不十分なものであり、過塩素酸処理ハイドロ
タルサイトを増量した場合(比較例1-8 )には、未処理
のハイドロタルサイト化合物と同様ゲル化性を低下させ
る。
【0071】これに対し、ゼオライト化合物、過塩素酸
金属塩またはアンモニウム塩および過塩素酸処理したハ
イドロタルサイトの3成分を併用して使用した場合(実
施例1-1〜1-5, 2-1〜2-5, 3-1〜3-4 )には、ゲル化性
に性能に優れ、かつ熱安定性、熱老化性に優れている。
【0072】
【発明の効果】本発明の粉体成型用塩化ビニル系樹脂組
成物は、ゲル化性、熱安定性および熱老化性に優れ、特
に高温下に曝されることが考えられる自動車内装材など
にも好適に使用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部に、
    (イ)ゼオライト結晶構造を有するアルミノ珪酸塩の少
    なくとも一種0.01〜10重量部、(ロ)過塩素酸金
    属塩および過塩素酸アンモニウム塩からなる群より選ば
    れる少なくとも一種0.001〜10重量部並びに
    (ハ)過塩素酸処理ハイドロタルサイトの少なくとも一
    種0.001〜10重量部を含有してなる粉体成型用塩
    化ビニル系樹脂組成物。
JP9117295A 1995-04-17 1995-04-17 粉体成型用塩化ビニル系樹脂組成物 Pending JPH08283499A (ja)

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