JP6704852B2 - ホスゲン発生器の始動および停止方法 - Google Patents

ホスゲン発生器の始動および停止方法 Download PDF

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Description

本発明は、反応空間内に配置されている活性炭系触媒上でガス相中の一酸化炭素と塩素とを反応させてホスゲンを調製するためのホスゲン発生器を運転する方法であって、規定可能な運転期間の後、前記ホスゲン発生器を停止時間をかけて停止させることによって少なくとも一時的に前記ホスゲンの調製を中断し、規定可能な停止時間の後、前記ホスゲン発生器を始動時間をかけて始動させることによって前記ホスゲンの調製を再開する運転方法に関する。
ホスゲンは、補助剤または中間体のいずれかとして多くの化学分野で用いられている。量という点で最大の使用分野は、ポリウレタン化学の出発物質としてのジイソシアネートの調製である。このことに関して、トリレン2,4−ジイソシアネートおよびトリレン2,6−ジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の異性体および同族体といった物質が、特に言及される場合がある。
一酸化炭素および塩素からのホスゲンの工業的調製が、先行技術(例えば、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 5th ed. Vol. A 19p 413f., VCH Verlagsgesellschaft mbH, Weinheim, 1991)から分かっている。ここで、化学両論的に過剰な一酸化炭素が塩素と結合し、固定層触媒を通過させられる。工業目的で、活性炭が触媒として使用され、今日まで、適当な活性炭の選択は、経験的に行われている(Mitchell et al.: Selection of carbon catalysts for the industrial manufacture of phosgene; Catal. Sci. Technol., 2012, 2, 2109-2115)。
活性炭は、時間の経過に伴い消費されるため、定期的に活性炭を再生しなければならない。活性炭系触媒を再生する可能な方法は、E. Wygasch in "Ullmann’s Encyklopaedie der Technischen Chemie",(Urban &Schwarzenberg, Munich, 13 (1962) 493)により提案されており、この方法では、活性炭は、550℃〜630℃の温度で再活性化される。
ホスゲンの調製において、出発物質である一酸化炭素および塩素の純度は、プラントの安全性の理由と製品品質の理由に関する厳しい要件に見合わなければならない。メタンおよび水素は、塩素と結合したときに激しい発熱反応を引き起こし得るので、出発物質には、これらがあまり含まれていない方がよい。温度の上昇は、塩素と装置の物質との間に、塩素−鉄発火(chlorine−iron fire)として知られている危険な反応を引き起こし得る。
硫黄、臭素、およびヨウ素は、製造されたホスゲン中に残存する可能性があり、ホスゲンがイソシアネートの調製などの下流工程で使用されるときに、品質低下をまねき得るため、出発物質には、これらがあまり含まれていない方がよい。このような品質低下は、例えば、最終産物の色が悪いことである。
副生成物の含有量が少ないホスゲンを調製するための方法は、先行技術から分かっている。例えば、150ppm未満の含有量の四塩化炭素が、適当な方法の条件(欧州特許EP1135329B1)により達成される。あるいは、50ppm未満(欧州特許EP1187808B1)、または400ppm未満(欧州特許EP1529033B1)の遊離または結合している臭素またはヨウ素を含む塩素が、出発物質として必要とされる。
欧州特許EP1808430B1は、100ppm未満の元素形態または結合形態の硫黄を含むホスゲンを使用する、イソシアネートを調製するための方法を開示している。
ホスゲンの生成は、生成のエンタルピーが−107.6kJ/molの激しい発熱反応である。生成するホスゲンは、解離平衡を受け、温度が上昇すると、分解して出発物質に戻る。100℃で、ホスゲンは、約50ppmの塩素を含む程度に解離する。
製造されたホスゲン中の塩素の残留含有量は、この中間体のほぼ全ての潜在的用途の妨げとなる。製造されるホスゲンの塩素含有量をできるだけ少なく保つために、第1に、一酸化炭素を過剰に使用し、第2に、ホスゲン生成反応を可能な限りの最も低い温度で完了させる。
この理由のため、ホスゲンの調製に化学量論的に必要な量より3体積%〜10体積%過剰な量で一酸化炭素を使用する。過剰に使用する一酸化炭素は、再利用できず、このことは、物質の浪費を意味する。このため、より経済的なホスゲンの調製方法を開発するためにこれまで多くの努力がなされてきた。このように、欧州特許出願公開EP2067742A1は、主要な混合、続いてホスゲンの凝縮、続いて残留ガスと塩素の後混合を行うことにより、CO排出を削減する、またはCOの損失を削減する、ホスゲンの調製方法を記載している。過剰なCOを最小限にする制御概念を含む方法が、国際公開第2010/103029A1号に与えられている。
ホスゲンの調製においてさらに重要な側面は、反応熱の安全で均一な除去である。このことは、例えば、ホスゲン発生器として知られるシェルアンドチューブ式反応器で反応を実施することによって達成される。シェルアンドチューブ式反応器の管には、活性炭が配置され、冷却媒体が、強制対流または自然対流により反応管を循環し、そこで部分的に蒸発する。欧州特許EP0134506B1は、蒸気を発生させるために冷却を利用し得る方法を記載している。このようなシェルアンドチューブ式反応器において、適当な活性炭系触媒上での一酸化炭素と塩素との間のホスゲン生成反応は、約40℃〜50℃ですでに進行しており、管を満たす触媒の温度は、約600℃まで上がり得、使用する冷却強度に依存して、反応器の出口付近で40℃〜150℃に下がる。
塩素の残留含有量が50ppm未満のホスゲンを得ることができるため、触媒層を100℃未満に冷却することも知られている。多くの応用分野では、例えば、ポリウレタン製造のためのイソシアネート製造では、このような塩素含有量は、規格の上限に当たるが、これは、そうでなければ、品質の低下が起こり得るためである。このことは、例えば、欧州特許EP0134506B1に記載されている。このような品質の低下は、例えば、塩素化副産物の含有量の増加であったり、もしくは最終産物の色が悪いことであり得る。
従って、イソシアネート製造においてこのような品質の低下を回避するために、化学量論的に過剰な一酸化炭素と、ホスゲン発生器での反応器出口温度の上昇との両方を常に回避する必要がある。
欧州特許EP1135329B1 欧州特許EP1187808B1 欧州特許EP1529033B1 欧州特許EP1808430B1 欧州特許出願公開EP2067742A1 国際公開第2010/103029A1号 欧州特許EP0134506B1 Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 5th ed. Vol. A 19p 413f.,VCH Verlagsgesellschaft mbH, Weinheim, 1991 Mitchell et al.: Selection of carbon catalysts for the industrial manufacture of phosgene; Catal. Sci. Technol., 2012, 2, 2109-2115 E. Wygasch in "Ullmann’s Encyklopaedie der Technischen Chemie", (Urban &Schwarzenberg, Munich, 13 (1962) 493)
先行技術の上記の方法は、最終製品の品質低下を全くもたらさずにホスゲンを製造することができるが、通常の運転における方法のみが記載されている。所望の負荷での安定な運転状態まで(「始動時間」として知られる)の始動方法、または完全な停止に達するまで(「停止時間」として知られる)の停止方法が、考慮されていない。しかしながら、本発明をもたらした研究は、始動時間および停止時間の間に、増量した塩素が生成し得、これらが、製品流に入ることを示している。
従って、本発明の目的は、始動時間の間でさえも塩素の含有量が少ないホスゲンの製造を可能にする、最初に述べたタイプの方法を与えることである。当該方法は、好ましくは、塩素の含有量がホスゲン発生器からの出口で100ppmv以下であるホスゲンを製造することを可能にするべきである。
本目的は、反応空間内に配置されている活性炭系触媒上でガス相中の一酸化炭素と塩素を反応させることによりホスゲンを調製するためのホスゲン発生器を運転する方法であって、規定可能な運転期間の後、前記ホスゲン発生器を停止時間をかけて停止させることによって少なくとも一時的に前記ホスゲンの調製を中断し、規定可能な停止時間の後、前記ホスゲン発生器を始動時間をかけて始動させることによって前記ホスゲンの調製を再開する前記方法によって達成される。前記方法は、前記始動時間中、反応空間の直ぐ下流のガス流中の塩素の最大濃度の1000ppmvを超えない程度まで、一酸化炭素を導入することにより、前記ホスゲン発生器を始動させる前では、前記活性炭系触媒は、塩素を含まないことを特徴とする。
発明の具体的説明
本発明は、活性炭系触媒と活性炭系触媒の周囲を取り囲む反応器とに存在する塩素を置換することを、ホスゲン発生器に一酸化炭素を流す(ホスゲン発生器を一酸化炭素でブランケッティングする)ことと、活性炭系触媒を適当な方法でこのように処理することとにより、満足な方法で実施できることの認識に基づいている。従って、当該方法を始動させる前、および、始動過程の間に一酸化炭素と特に塩素をホスゲン発生器に再度導入する前では、活性炭系触媒と活性炭系触媒の周囲を取り囲む反応器には、塩素がない。ここで、特に、活性炭と結合している塩素も、適当な方法で置換される。活性炭の処理は、例えば、a)始動時間の前、および/またはb)停止時間の間、および/またはc)停止時間の後に、実施できる。これらの方法は、以下に詳細に説明する様々な方法で実現可能である。
本発明の目的のために、単位「ppmv」は、100万分の1体積分率を意味し、298.15Kの温度および1013hPaの圧力に基づく。ホスゲンを含むガス流中の塩素の体積濃度は、例えば、UVスペクトロメトリーで測定できる。
標準立方メートルという単位は、所定の条件(温度、圧力、大気湿度)の下で1立方メートルのガス体積を占めるガス量を示す。本発明の目的のために、標準立法メートルは、1013.25hPaの圧力、0%の大気湿度(乾燥ガス)、および273.15Kの温度(tn=0℃)(DIN1343、STPDに従った標準状態)に基づく。
当該反応に使用する塩素は、クロロアルカリ法、または塩化水素の電気分解などの従来の工業的方法によって調製することができ、当該反応に使用する塩素は、かなり純粋であるべきである。98%より高い純度の塩素が特に適している。貯蔵容器から液体塩素を使用し、液体塩素を加熱したガス化装置で蒸発させ、続いて、後部気化器において液体塩素の混入を全くなくすことが、優先される。
当該反応で使用する一酸化炭素は、例えば、天然ガス/合成ガスプラントにおけるナフサから、またはコークスから、酸素の吹き込みにより、従来の方法によって調製できる。一酸化炭素が50ppm未満のメタン含有量を有することが、特に好都合であることが分かっている。
炭素触媒として、活性炭の使用が優先される。粒径が約3〜10mm、好ましくは3.5〜7mmである粒状活性炭を触媒として使用するのが好ましい。活性炭の孔の表面積は、約1000m/gであることが好ましい。使用する活性炭のかさ密度は、約450g/lであることが好ましい。活性炭は、特に、圧縮強度が18kpを超え(DE−B 2 322 706の第6欄の28〜38行目の方法により測定)、ベンゼン吸収能が40重量%を超える品位であり得る。例えば、これらの条件に適合し、長時間耐熱性が高く、耐破壊性および耐摩耗性である、DE−B 2 322 706に係る活性炭が、非常に適している。
始動時間および停止時間は、工業的なホスゲン製造において、毎日のイベントとして頻繁に生じ、ホスゲン発生器の開口またはその他の機械的入口(mechanical ingress)に必ずしも関連しているわけではなく、ホスゲン製造の停止と再始動にだけ関連している。実際のところ、これらの始動時間および停止時間は、過剰な一酸化炭素、およびホスゲン中の塩素の残留含有量に関して変動が起こり得ることを特徴とする。このことは、フルロードでのガス流と比べて、ガス流がかなり小さいときに、特に観察される。その後の使用、特にイソシアネートの調製のために、最大50ppmvの残留塩素含有量が要求されるため、これらの塩素の残留含有量は、不都合である。
本発明の方法の好ましいさらなる開発において、100ppmv、特に50ppmvの反応空間のすぐ下流のガス流中の塩素の最大濃度を超えず、10ppmvの濃度を超えないことが、好ましい。
本発明の方法の好ましい実施形態において、塩素の濃度が最大濃度に達する、または最大濃度を下回るまで、一酸化炭素の導入を維持しながら、ホスゲン発生器の停止中に、塩素の最大濃度が守られるように、塩素の導入を、停止時間に減少させる、または直ちに中断する。このことは、例えば、3時間または5時間といった数時間の期間であり得る。このことにより、停止中にホスゲン流で塩素濃度の増加が起こることを防ぐことができる。同様に、再始動時に製品流中の塩素濃度の増加をもたらし得る、発生器における塩素濃度の増加を防ぐ。
ここで、活性炭系触媒を、停止時間中、60℃〜140℃の温度で維持することができ、その結果、塩素と一酸化炭素の反応速度は、高いレベルに保たれる。
代替として、または当該方法の上述の変形に加えて、始動中のホスゲン流における塩素濃度の増加の達成を、運転が既に止まっているホスゲン反応器において防止することもできる。ここで、ホスゲン発生器は、停止時間にあり、ホスゲン発生器を始動させる前に、一酸化炭素の導入を開始し、
a)活性炭系触媒を、60℃〜140℃の温度に加熱して、および/または
b)一酸化炭素ガス流を、130℃〜250℃の温度に加熱して、
塩素の濃度が、最大濃度に達する、または最大濃度を下回るまで、活性炭系触媒上および/または反応空間内にまだ存在している前の製造サイクルからの塩素を反応させる。
本発明の方法の特に好ましい実施形態において、塩素の最大濃度に達するため、または塩素の最大濃度を下回るために使用する一酸化炭素の量は、反応空間中の活性炭系触媒の少なくともメートルトン当り40標準立方メートル、特に少なくともメートルトン当り60標準立方メートル、好ましくは少なくともメートルトン当り80標準立方メートルである。
本発明の目的のために、ホスゲン発生器の始動の開始を、塩素の導入の開始によって定義することができる。塩素の導入を開始する前に触媒が十分な活性を確実に有するように、活性炭系触媒を少なくとも140℃、特に少なくとも180℃の温度に加熱できる。
塩素の導入を、始動時間をかけて所望の終了値へと増加させることができ、特に複数の工程で、好ましくは所望の終了値の25%、50%、75%、100%である複数の工程で前記増加を実施すること、および/または、好ましくは均等な時間間隔で段階的な前記増加を実施することができる。当業者は、連続運転される工業工程は、運転中ではない製造プラントから始めるとき(例えば、短い停止の後)、製造停止の前の工程パラメーターへと直ぐに上げられることができないことが分かるだろう。出発物質と装置を加熱しなければならず、装置を不活性化しなければならないかもしれず、出発物質の装置への導入を所望の値へと段階的に増加させる。ホスゲンを調製するための製造プラントを、目的の処理量M‘がx[m(塩素)/時間]で運転するべきときには、例えば、最初に処理量M‘をホスゲン製造の開始時に0.25xの値に設定し、次に、処理量を、M‘=0.50x、M‘=0.75xの中間工程を経て、4時間の期間をかけて、値M‘=x=目的のM‘に増加させることによって、この目的の処理量を達成することができる。代替的に、M‘=xまでの負荷の連続的な増加を、特定の最初の値、例えば、M‘=0.50xから実施することもできる。プラントにおいてホスゲン含有量が少ないことが常に求められているので、ホスゲン製造の目的のM‘は、ホスゲンの消費者に依存する。これらの例は、当然ながら、多くの可能な始動方法の例示にすぎず、これらの正確な構成は、製造プラントの特定の状況に依存するため、一般化はできない。しかしながら、全ての考え得る始動方法に共通の特徴は、時間tの期間が経過した後にのみ、所望の目的の処理量xが達成されることである。本発明の目的のために、この時間tの期間を、始動時間と呼ぶ。始動時間をかけて塩素の導入の増加を制御することにより、適切な時間に反応しない可能性があり、適切な時間に反応しなければ製品流に入る可能性がある、塩素濃度におけるピークを回避することができる。
さらに好ましい方法において、塩素に対して2mol%〜20mol%、特に3mol%〜15mol%モル過剰のCOを、本発明の方法における始動時間、および運転期間中に設定することができる。
本発明は、さらに、ポリカーボネートおよび/またはイソシアネートの調製における、本発明の方法により得られたホスゲンの使用を与える。当該ホスゲンは、塩素の含有量が少ないため、前処理なしに、特に、別の塩素除去工程を経ずに、イソシアネートの製造に使用することができる。
ホスゲンの実際の調製は、原則的に、先行技術から公知の全ての方法により実施することができる。本発明の方法のこの工程を実施するために、EP 1 640 341 B1に記載の「低温混合器」およびEP 0 134 506 B1に記載の「高温混合器」を使用することができる。これらの特許の内容は、参照により本発明の出願に完全に組み込まれる。
低温混合の場合、ホスゲン製造のために、元素状炭素の存在下で、ホスゲン発生器のすぐ下流で測定した温度が30℃〜80℃、圧力が120kPa abs.〜400kPa abs.で、一酸化炭素および塩素を反応させる。この方法において、管が炭素触媒で満たされている、普通のスチールまたはステンレススチールで作られた従来の管型反応器を使用することができる。管型反応器は、連続的または不連続的に運転することができる。
一酸化炭素および塩素を、ほぼ等しい部で、例えば室温で、反応器に導入する。確実に全ての塩素を反応させるために、少し過剰な一酸化炭素を使用することができる。好ましくは、2つの反応物を、適当な混合装置中、例えば静的ミキサー中で、反応器に入る前に混合する。この方法では、好都合なことに、触媒の特別な前処理は何も必要ない。
ホスゲン発生器の直ぐ下流で測定した反応器を出るガス流の温度は、80℃を超えるべきではなく、反応器を出るガス流の温度は、40℃〜70℃の範囲内にあることが好ましい。これらの所望の温度を守るために、適当な冷却装置を与えることができ、適当な冷却装置によって、反応の間に放出された反応熱を除去し、触媒の過熱を防ぐ。
ホスゲン発生器のすぐ下流の圧力は、300kPas abs.以下であることが好ましい。この方法において、確実に、ホスゲンは反応器で凝縮しない。
反応器の上部で流出するホスゲンを、−10℃〜−20℃の温度で凝縮させることが好ましい。
(例えば、EP 0 134 506 B1に記載されている)いわゆる高温混合の場合において、活性炭を触媒として含む管型反応器中で塩素と一酸化炭素を反応させ、生じる反応熱を蒸気を発生させるために同時に利用することによって、ホスゲンを調製する。ここで、ホスゲン生成のために、250℃を超える反応温度で、粒上活性炭を含み、内部管径が100mm以下である第1の管型反応器中で、使用する塩素の95体積%〜98体積%を、過剰な一酸化炭素と反応させる。150℃〜320℃で沸騰する液体による蒸発冷却、または、反応器出口での温度が強制循環ポンプと温度制御により150℃〜320℃に維持される沸騰しない液体による蒸発冷却によって、ここで生じる反応熱を除去する。反応器を出る液体または気体の伝熱媒体を、冷却剤として水が供給された熱交換器中で、蒸気を生成させながら、凝縮させる、および/または、反応器を出る液体または気体の伝熱媒体を、伝熱媒体の反応器出口での温度より低い温度へと冷却し、反応器へ再循環させる。反応器を出る反応ガスを、50℃〜120℃の温度へ冷却し、続いて、粒状活性炭を含み、温度が50℃〜100℃にサーモスタットで設定されている第2の反応器に導入し、反応を第2の反応器で完了させると、第2の反応器を出るホスゲンは、50ppmv未満の残留塩素含有量を有す。その後のホスゲンの濃縮を上記の方法で実施する。
本発明の方法は、例えば、以下の方法で実施できる:
a)活性炭系触媒の存在下で、複数の反応管と反応管を取り囲む冷却空間とを含むシェルアンドチューブ式反応器中で、COが2%〜20%モル過剰である塩素および一酸化炭素を使用して、量がM‘の塩素を含む蒸気(a.1)をホスゲン発生器に送り込み、続いて、量がM‘の塩素を含む蒸気(a.1)をホスゲン製造の開始からM‘の所定の目的値が達成されるまでのtの期間をかけて増加させて、塩素および一酸化炭素を反応させる;
b)150℃〜320℃で沸騰する液体による蒸発冷却、または、反応器出口での温度が強制循環ポンプと温度制御により150℃〜320℃に維持される沸騰しない液体による蒸発冷却によって、工程a)で生じる反応熱を除去する。
c)工程a)で得られた反応ガスを、反応器(1)を出るときに、50℃〜120℃の温度に冷却する。
d)粒状活性炭を含み、温度が50℃〜100℃にサーモスタットで設定されている第2の反応器(2)に導入し、反応を第2の反応器で完了させると、第2の反応器を出るホスゲンは、100ppmv未満の残留塩素含有量を有す。
ホスゲン製造の始動工程の開始前に少なくともtの期間反応器(1)に一酸化炭素流(a.2)を導入すると、この流れが、含まれている塩素を置換または消費するということの結果として、このことが起きる。
本発明の目的のために、反応空間で遊離している塩素、または活性炭系触媒に結合している塩素の含有量を、塩素の導入で開始する実際の始動の前に、かなり低い値にするべきである。この目的は、別の方法で達成することができる、例えば:
a)新しい製造サイクルの開始前、すなわち塩素(a.1)および一酸化炭素(a.2)の導入前に、一酸化炭素(a.2)を用い塩素(a.1)を用いずにブランケッティングしながら、プラントを工業加熱により運転温度にする。ホスゲン発生器が少なくとも140℃、好ましくは少なくとも180℃である所望の温度に達し次第、ホスゲン製造を塩素の導入により始める。
b)製造サイクル終了後、すなわち、塩素(a.1)の導入を止め、残留するホスゲン量が製造プラントにまだ存在する後で、一酸化炭素流(a.2)をより小さい流れへと減らし、ホスゲンの調製工程が最終的に停止される前の一定期間維持する。一酸化炭素でブランケッティングするとき、工業加熱の残留熱と活性炭系触媒とを利用する。従って、連続反応が停止した後に活性炭にまだ付着している塩素の量は、最小化され、始動の間、一酸化炭素と塩素の間の化学量論性を変化させることにはなり得ない。
c)停止されたホスゲン発生器を一酸化炭素だけでブランケッティングする。ここで、ホスゲン発生器を工業加熱により加熱すること、または、一酸化炭素流がホスゲン発生器に入る前に一酸化炭素流を加熱すること、のいずれか、または両方が可能である。
反応器空間で遊離している塩素、または活性炭系触媒に結合している塩素の含有量を減らすことは、全ての実施形態に共通である。それぞれの実施形態により達成される減少度は、特に、4つの要因に依存する:
−ブランケッティング中の一酸化炭素の量
−ブランケッティング中のホスゲン発生器の冷却ジャケットの温度
−ブランケッティング中の一酸化炭素の温度
−ブランケッティングの持続時間
4つの要因のうち1つ以上が増加すると、ホスゲン発生器中の遊離または結合している塩素の含有量の減少が大きくなる。
ブランケッティング用の一酸化炭素の量は、例えば、1m/h〜250m/h、好ましくは5m/h〜100m/h、特に好ましくは10m/h〜50m/hであり得る。
ブランケッティング中のホスゲン発生器の冷却ジャケットの温度は、20℃〜250℃、好ましくは60℃〜200℃、特に好ましくは160℃〜200℃であり得る。
ブランケッティング中の一酸化炭素の温度は、20℃〜250℃、好ましくは130℃〜250℃、特に好ましくは220℃〜250℃であり得る。
ブランケッティングの持続時間は、好ましくは少なくとも0.5時間、好ましくは少なくとも2時間、特に好ましくは少なくとも6時間である。複数日の複数回のブランケッティングは、本発明の目的のために用いられ得、好都合であり得る。この実施形態の場合、活性炭系触媒の質量に基づいて、活性炭系触媒のメートルトン当り少なくとも40標準立方メートル、好ましくは60標準立方メートルから、特に好ましくは80標準立方メートルのCOが使用されるように、ブランケッティングの持続時間および一酸化炭素の量を組み合わせるべきである。
また、上記の要因の適当な組み合わせにより、活性炭が高負荷にさらされているとき、または、塩素の破過がホスゲン発生器で事前に記録されているとき、好ましい効果を達成することができる。
本発明に記載の方法は、とりわけ、ホスゲン調製における始動時間の期間に対する以下の利点をもたらす:
i)始動中にホスゲン発生器に送り込む塩素だけが、一酸化炭素の反応相手として用いられる。従って、塩素に対して所望に過剰な一酸化炭素が維持される。
ii)ホスゲン発生器における温度制御が、完全で正確に確保される。従って、活性炭系触媒の局所熱的過負荷が回避される。このことは、ホスゲン発生器の運転寿命を延ばす。
iii)ホスゲン中の含有量が過剰に多い遊離塩素の回避。従って、ホスゲンのその後の使用において、塩素化不純物の形成(例えば、溶媒またはイソシアネートの塩素化)が減少する。イソシアネートの製造の場合、このことは、色の改良をもたらす。
従って、本発明の方法は、ホスゲン製造の実際の開始前ではホスゲン発生器中で塩素の含有量が少ないことの結果として、技術的に円滑な方法で、ダウンタイムなく、発生器を始動させること、および得られたホスゲンをその後使用することを可能にし、直ぐに最終製品品質が高い所望の製品、例えばイソシアネートが得られる。
本発明の方法に従い調製され反応器の上部を出るホスゲンは、好ましくは−10℃〜−45℃の温度で凝縮させることが好ましい。当該ホスゲンは、ポリカーボネートの調製のために、またはメチレンジ(フェニルアミン)、ポリメチレンポリフェニルポリアミン、メチレンジ(フェニルアミン)およびポリメチレンポリフェニルポリアミンの混合物、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ならびにナフチルアミンなどのアミンから、好ましくは、メチレンジ(フェニルアミン)、メチレンジ(フェニルアミン)およびポリメチレンポリフェニルポリアミンの混合物、ならびにトリレンジアミンからイソシアネートを調製するために、または薬剤的に活性な化合物を調製するために、または作物保護のために活性な化合物を調製するために、さらなる精製なく直接使用できる。
以下では、実施例を用いて、本発明を説明する。
ppmvまたは%で示される含有量は、それぞれの物質(流)の総体積に基づく体積比率である。塩素含有量の分析値は、別段に示されない限り、UVスペクトロメリーにより測定したものである。
使用する一酸化炭素および塩素の規定
一酸化炭素は、純度が少なくとも96体積%であるべきであり、塩素は、純度が少なくとも98体積%であるべきであり、不純物の含有量は、以下を超えない:
Figure 0006704852
Figure 0006704852
「稼動中」の製造プラント(すなわち、始動時間が経過した後)でホスゲンを調製するための低温混合器に関する一般条件
混合管において、810標準m/時の塩素および955標準m/時の一酸化炭素を、19℃で、1.8バール(絶対圧)の圧力で、連続的に混合する。塩素に対して過剰な一酸化炭素を使用して、9%の一酸化炭素が、塩素の完全な反応後に、ホスゲン中に残るようにする。塩素および一酸化炭素からなる混合ガスを、シェルアンドチューブ式ホスゲン発生器の底部に位置する分配器に送り込む。2メートルトンの活性炭(Norit RB4C)が、分配器上部の管に、触媒として含まれる。この触媒上で激しい発熱反応で混合ガスが反応して、ホスゲンが生成する。水回路を使用する蒸発水冷により反応を冷却する。発生器からの排出ラインでのホスゲンの温度は、55℃であり、圧力は、1.53バール(絶対圧)である。この時点で、残留塩素含有量および一酸化炭素含有量を継続的に測定することにより、反応の完了をモニタリングする。次に、過剰な一酸化炭素を含む、この方法により調製した気体のホスゲンを、ホスゲン液化器で−17℃で凝縮させる。ホスゲン液化器の底部の製品が、ホスゲン溶液タンクに入る。過剰な一酸化炭素は、凝縮せず、上部から同一な構成を有する下流の第2のホスゲン発生器に送られ、そこで適当な量の塩素で処理され、再度、塩素の完全な反応後に、ホスゲン中に9%の一酸化炭素が残る。下流の第2のホスゲン発生器でも、残留塩素含有量および一酸化炭素含有量を継続的に測定することにより、反応の完了をモニタリングする。この方法で調製したホスゲンを、第2のホスゲン液化器で−17℃で凝縮させる。第2のホスゲン液化器からの底部の製品が、同様に、ホスゲン溶液タンクに入る。微量のホスゲンを伴う過剰な一酸化炭素を、オフガスマニホールドに塔頂生成物として送り、そこでホスゲンを除き、続いて、熱排気精製設備で燃焼させる。このようにして、1時間当り4.2メートルトンのホスゲンが、ホスゲン溶液タンクに入る。
ホスゲン溶液タンクにおいて、必要であれば、ホスゲンを溶媒と混合することができる。イソシアネートを調製するための方法のために、ホスゲンを、ホスゲン溶液タンクでモノクロロベンゼンと混合して、35%濃度のホスゲン溶液を得、イソシアネートの調製等のさらなる使用のために−2℃で取り出す。他の工業的方法において、ホスゲンを純粋な液体のホスゲンとして使用することもできる。
ホスゲン発生器の始動のための一般条件
プラントの公称容量(M’目的)を得るために、最初に、塩素および一酸化炭素の比較的小さい流れで、運転を開始する(実施例1および2において、プラントを、約2.5メートルt/時の製造量(ホスゲン)に相当する公称容量の50〜60%から始めさせる)。
始動段階の後、これらの流れを、所望の目的の負荷へと増加させる。手動で、または自動始動設備により、製造負荷の上昇を達成できる。それぞれの場合において、プラントをできるだけ早く所望の目的の負荷に上げて稼動させ、残留塩素含有量がホスゲン発生器からの排出で<100ppmの塩素であるホスゲンを、始動段階の間に生成させる。
実施例1(比較例): 塩素およびCOの同時導入は、ホスゲン中に400ppmまたは1000ppmの塩素をもたらす。
ホスゲンプラントでの修繕作業の後、窒素により不活性化された混合管に塩素および一酸化炭素を同時に導入することによって、ホスゲン発生器を始動させる。45分の始動時間tの間に混合管に導入する2つの出発物質の量を無段階に増加させ、一酸化炭素については、0m/時から545標準m/時へと無段階に増加させ、塩素については、0m/時から455標準m/時へと無段階に増加させる。45分後に、ホスゲン中で一酸化炭素の含有量は、9%となる。混合管内の温度は、18℃であり、1.8バール(絶対圧)の圧力が直ちに達成される。塩素および一酸化炭素からなる混合ガスが、内部が18℃の温度であるシェルアンドチューブ式ホスゲン発生器の内部に続いて入り、不活性な窒素を置換する。ホスゲンが生成する反応が直ぐに始まり、激しく発熱する。水回路を使用する蒸発水冷により、反応熱を取り除く。発生器からの排出ラインでのホスゲンの温度は、5分後に、55℃であり、圧力は、1.53バール(絶対圧)である。この時点で、始動段階の間、ホスゲンは、残留塩素含有量が>100ppmであり、ピークが>1000ppmである(測定範囲の1000ppmを超えている)。この方法で調製したホスゲンを、一般製造条件に記載のように、凝縮させ、ホスゲン溶液タンクに収集する。45分後、これらの流れを、所望の目的の負荷へと増加させる。手動で、または自動始動設備を使用して、プラントの稼動を達成できる。それぞれの場合において、プラントをできるだけ早く、所望の目的の負荷に上げて稼動させる。
塩素の一部もホスゲン液化器で凝縮するので、始動段階の間に、増加した塩素含有量を有するホスゲンが、ホスゲン溶液タンク中に得られる。ホスゲン中の塩素の量は、1日を通して得られるさらなるホスゲンにより連続的に薄められ、最終製品のホスゲン中で、塩素は、<50ppmとなる。塩素が混入したこのホスゲンの使用により、12時間で、MDAを最終製品であるMDIへホスゲン化する際の色の問題が生じる。MDIの色数は、>0.210であり、ピークは、0.240(黄色の値)にある。
得られた1.0gのイソシアネートをクロロベンゼンに溶解し、これをクロロベンゼンで50mlに希釈することによって、色数(黄色の値)を測定した。この溶液について、クロロベンゼンと比較した吸光度を、430nmの波長で、10mmの光路長で、室温で測定した。黄色の値に関して報告した全数値は、この方法を用いて得られたものである。
実施例2 ホスゲン製造を塩素の導入により開始する前にCOを用いる(本発明に係る)初期運転。
一酸化炭素および塩素を、1分の時間差で、不活性化された混合管に送り込むことによって、ホスゲンプラントを始動させる。45分の始動時間tの間に混合管に導入する2つの出発物質の量を無段階に増加させ、塩素を44分間だけ導入する場合には、一酸化炭素については、0m/時から545標準m/時へと無段階に増加させ、塩素については、0m/時から455標準m/時へと無段階に増加させる。45分後に、ホスゲン中で一酸化炭素の含有量は、9%となる。混合管内の温度は、18℃であり、1.8バール(絶対圧)の圧力が直ちに達成される。内部が18℃の温度であるシェルアンドチューブ式ホスゲン発生器の内部に、一酸化炭素と、時間差で、塩素および一酸化炭素からなる混合ガスが入り、不活性な窒素を置換する。ホスゲンが生成する反応が直ぐに始まり、激しく発熱する。水回路を使用する蒸発水冷により、反応熱を取り除く。発生器からの排出ラインでのホスゲンの温度は、5分後に、55℃であり、圧力は、1.57バール(絶対圧)である。この方法で調製したホスゲンを、一般製造条件に記載のように、凝縮させ、ホスゲン溶液タンクに収集する。45分後、これらの流れを、所望の目的の負荷へと増加させる。手動で、または自動始動設備を使用して、プラントの稼動を達成できる。それぞれの場合において、プラントをできるだけ早く、所望の目的の負荷に上げて稼動させ、始動段階の間に生成するホスゲンは、残留含有量が22ppmであり、この値は発生器からの排出ラインで測定する。
ほんのわずかな塩素が混入しているこのホスゲンをMDAのホスゲン化に使用すると、色数が0.160(黄色の値)のほとんど無色のMDIの最終製品が得られる。
稼動中の製造プラント(すなわち、始動時間t が経過した後)でホスゲンを調製するための高温混合器に関する一般条件
混合管において、3200標準m/時の塩素および4230標準m/時の一酸化炭素を、20℃で、3.2バール(絶対圧)の圧力で、連続的に混合する。塩素に対して過剰な一酸化炭素を使用して、12%の一酸化炭素が、塩素の完全な反応後に、ホスゲン中に残るようにする。塩素および一酸化炭素からなる混合ガスを、シェルアンドチューブ式ホスゲン発生器の底部に位置する分配器に送り込む。4メートルトンの活性炭(Norit RB4C)が、分配器上部の管に、触媒として含まれる。管板の上下の網目スクリーンにより、触媒が流出しないように、流れ落ちないように保護する。この触媒上で激しい発熱反応で混合ガスが反応して、ホスゲンが生成する。反応熱を、蒸発冷却により、伝熱油(デカリン)に移すと、発生器からの排出ライン中のホスゲンの温度は、234℃となる。高温混合器における高い反応温度に起因して、不均化が起こり、流出ガス流中に、1〜3%の塩素が、まだ含まれる。
下流のガス冷却器からの出口において、残留塩素含有量および一酸化炭素含有量を継続的に測定することにより、反応の完了をモニタリングする。次に、過剰な一酸化炭素および小量の塩素を含む、この方法で調製した気体のホスゲンを、ガス冷却器で117℃へ冷却し、さらなるシェルアンドチューブ式ホスゲン発生器に送り込む。第2の反応器において、ガス流中に含まれる塩素を触媒(活性炭:Norit RB4C)上で反応させて、ホスゲンを生成させる。伝熱媒体(塩化メチレン)を使用する蒸発冷却により反応を冷却する。第2の発生器からの排出ラインでのホスゲンの温度は、98℃であり、圧力は、2.46バール(絶対圧)である。第2のホスゲン反応器からの出口において、残留塩素含有量および一酸化炭素含有量を継続的に測定することにより、反応の完了を同様にモニタリングする。
この方法で調製した塩素を含まないホスゲンを、ホスゲン液化器で、−17℃で凝縮させる。ホスゲン液化器からの底部の製品が、ホスゲン吸収塔のホスゲンタンクに入る。過剰な一酸化炭素は、凝縮せず、上部で流出し、混合管で適当な量の塩素で処理され、次に、同一の構造を有する下流の第3のホスゲン発生器(後部混合器)中の活性炭上で反応させられ、ホスゲンが生成される。伝熱媒体(塩化メチレン)を使用する蒸発冷却により反応を冷却する。
導入した塩素の反応完了後、2.5%の一酸化炭素が、ホスゲン中にまだ残っている。下流の第3のホスゲン発生器でも、残留塩素含有量および一酸化炭素含有量を継続的に測定することにより、反応の完了をモニタリングする。この方法で調製したホスゲンを、蒸気凝縮器で−17℃で、ホスゲン化からのホスゲン蒸気と共に部分的に凝縮させて、ホスゲン吸収塔のホスゲンタンクへと放出させる。過剰な一酸化炭素を、ホスゲン化で生成したHClガスと共に、塔頂生成物として、ホスゲン吸収器からHCl吸収器へ送る。HCl吸収器の蒸気凝縮下流において、水蒸気およびHClガスを凝縮させ、少量のホスゲンを伴った過剰な一酸化炭素をテールガスとして出す。このガス流を、オフガスマニホールドに送り、そこでホスゲンを除き、続いて、熱排気精製器において燃焼させる。
1時間当り18メートルトンのホスゲンを、この方法で調製し、ホスゲン吸収器で溶媒と混合する。イソシアネートを調製するための方法のために、ホスゲンを、ホスゲン吸収器でモノクロロベンゼンと混合して、45%のホスゲン溶液を得、イソシアネートの調製等のさらなる使用のために−7℃で取り出す。他の工業的方法において、ホスゲンを純粋な液体のホスゲンとして使用することもできる。
実施例3(比較例) 高温運転:発生器の加熱中に準備用の一酸化炭素流なし。
ホスゲンプラントでの修繕作業の後、窒素により不活性化された100リットルの容積の混合管に塩素および一酸化炭素を同時に送り込むことによって、ホスゲン発生器を始動させる。30分の始動時間tの間に混合管に導入する2つの出発物質の量を無段階に増加させ、一酸化炭素については、0標準m/時から1000標準m/時へと無段階に増加させ、塩素については、0標準m/時から800準m/時へと無段階に増加させる。30分後に、ホスゲン中で一酸化炭素の含有量は、11%となる。混合管内の温度は、20℃であり、3.2バール(絶対圧)の圧力が直ちに達成される。塩素および一酸化炭素からなる混合ガスが、内部が220℃に予熱されたシェルアンドチューブ式ホスゲン発生器の内部に続いて入り、不活性な窒素を置換する。
ホスゲンが生成する反応が直ぐに始まり、激しく発熱する。伝熱媒体油回路(デカリン)を使用する蒸発冷却により反応熱を除去する。発生器からの排出ラインでのホスゲンの温度は、10分後に、234℃であり、圧力は、2.55バール(絶対圧)である。この時点で、始動段階の間、ホスゲンは、残留塩素含有量が、>1000ppmである(測定範囲の1000ppmを超えている)。一般製造条件で記載されているように、この方法で製造したホスゲンを、113℃へ冷却し、下流のシェルアンドチューブ式ホスゲン発生器へ導入する。反応器の温度が、始めたったの30℃であり、反応ガスにおける出発物質濃度が低いので、約5分で発熱反応が始まる。一般製造条件で記載されているように、下流の第2の反応器において、製造したホスゲンに含まれる塩素およびCOが反応させられて、ホスゲンが生成する。第2のホスゲン発生器からの出口において、始動段階の間、残留塩素含有量は、>1000ppmである(測定範囲の1000ppmを超えている)。
塩素も、ホスゲン液化器で部分的に凝縮されるので、この方法で調製し、ホスゲン液化器で凝縮させたホスゲンは、始動段階の間、増加した塩素含有量を有す。ホスゲン中の塩素の量は、1日を通して得られるさらなるホスゲンにより連続的に薄められ、最終製品のホスゲン中で、塩素は、<50ppmとなる。塩素が混入したこのホスゲンの使用により、18時間で、MDAをホスゲン化して最終製品であるMDIを生成させる際の色の問題が生じる。MDIの色数は、>0.200であり、ピークは、0.220(黄色の値)にある。
実施例4 (本発明に係る)高温運転:発生器の加熱中にCO導入。
一酸化炭素および塩素を、10分の時間差で、不活性化された混合管に導入することによって、ホスゲンを始動させる。30分の始動時間tの間に混合管に導入する2つの出発物質の量を無段階に増加させ、塩素を20分間だけ導入する場合には、一酸化炭素については、0標準m/時から1000標準m/時へと無段階に増加させ、塩素については、0標準m/時から800標準m/時へと無段階に増加させる。30分後に、ホスゲン中で一酸化炭素の含有量は、11%となる。混合管内の温度は、20℃であり、3.2バール(絶対圧)の圧力が直ちに達成される。塩素および一酸化炭素からなる混合ガスが、内部が220℃に予熱されたシェルアンドチューブ式ホスゲン発生器の内部に続いて入り、不活性な窒素を置換する。
ホスゲンが生成する反応が直ぐに始まり、激しく発熱する。伝熱媒体油回路(デカリン)を使用する蒸発冷却により反応熱を除去する。発生器からの排出ラインでのホスゲンの温度は、10分後に、234℃であり、圧力は、2.55バール(絶対圧)である。この時点で、始動段階の間、ホスゲンは、残留塩素含有量が、100ppm〜800ppmである。この方法で調製したホスゲンを、一般製造条件に記載のように、113℃へ冷却する。下流のシェルアンドチューブ式ホスゲン発生器において、残留塩素は、過剰なCOの存在下で反応して、ホスゲンが生成する。
この方法で調製したホスゲンを、一般製造条件に記載のように、凝縮させ、ホスゲン吸収器に収集する。60分後、これらの流れを、所望の目的の負荷へと増加させる。手動で、または自動始動設備を使用して、プラントの稼動を達成できる。それぞれの場合において、プラントをできるだけ早く、目的の負荷に上げて稼動させ、始動段階の間に、残留塩素含有量が25ppmのホスゲンを生成させる。この測定を、発生器からの排出ラインで実施する。ほんのわずかな塩素が混入しているこのホスゲンをMDAのホスゲン化に使用すると、色数が0.170(黄色の値)のほとんど無色のMDIの最終製品が得られる。
Figure 0006704852
実施例が示すように、ホスゲン発生器を本発明に従って始動させるときにだけ、塩素含有量が低く、実質的に無色のMDIの調製を可能にするホスゲンが生成する。

Claims (8)

  1. 反応空間内に配置されている活性炭系触媒上でガス相中の一酸化炭素と塩素とを反応させてホスゲンを調製するためのホスゲン発生器の運転方法であって、規定可能な運転期間の後、前記ホスゲン発生器を停止時間をかけて停止させることによって、少なくとも一時的に前記ホスゲンの調製を中断し、規定可能な停止時間の後、前記ホスゲン発生器を始動時間をかけて始動させることによって前記ホスゲンの調製を再開する前記運転方法において、
    前記ホスゲン発生器の始動の開始は、塩素の導入の開始により規定され、
    前記停止時間内において、ホスゲン発生器を始動させる前では、一酸化炭素の導入によって前記活性炭系触媒は塩素を含まず、
    前記活性炭系触媒が塩素を含まないように、
    a)前記活性炭系触媒を、60℃〜140℃の温度に加熱し、
    b)前記一酸化炭素ガス流を、130℃〜250℃の温度に加熱して、
    塩素の濃度が1000ppmvの最大濃度に達するかまたは下回るまで、前記活性炭系触媒上および/または前記反応空間内にまだ存在している前の製造サイクルからの塩素を反応させ、
    塩素の濃度が前記最大濃度に達するかまたは下回った後、前記塩素の導入を始める前に、前記活性炭系触媒を少なくとも180℃の温度に加熱することにより、前記始動時間中、前記反応空間の直ぐ下流のガス流中の塩素の最大濃度が1000ppmvを超えないようにすること、
    を特徴とする、前記方法。
  2. 前記反応空間の直ぐ下流の前記ガス流中の塩素の最大濃度の100ppmvを超えないことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記反応空間の直ぐ下流の前記ガス流中の塩素の最大濃度の10ppmvを超えないことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記塩素の最大濃度に達するため、または前記塩素の最大濃度を下回るために使用する一酸化炭素の量が、前記反応空間中の活性炭系触媒のメートルトン当り少なくとも40標準立方メートルであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記始動時間をかけて所望の終了値へと前記塩素の導入を増加させることであって、前記増加を、複数の工程で実施することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記塩素の導入の増加が、均等な時間間隔で実施される段階的な増加であることを特徴とする、請求項5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 塩素の体積濃度を、UVスペクトロメトリーで測定することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 塩素に対して2mol%〜20mol%モル過剰のCOを、前記始動時間中および運転期間中に設定することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
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