JP6702295B2 - 車両用空調ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、車両用空調ユニットに関するものである。
この種の車両用空調ユニットとして、例えば特許文献1に記載された自動車用の空調装置が従来から知られている。この特許文献1に記載された空調装置は、車室内のインストルメントパネルに設けられた複数の吹出口から空調空気を吹き出す。
特開平5−58148号公報
特許文献1の空調装置のような従来の車両用空調ユニットでは、車室内へ開口した吹出口から吹き出される空気の吹出風量および吹出向きは、自動的に又は乗員操作により設定される。
しかし、運転席および助手席のように車室内に設置されたシートは前後方向へ位置調整可能であり、且つ、シートバックのリクライニングが可能である。そして、シートの前後方向位置が変わればそのシートに着座した乗員の位置も変わり、シートバックがリクライニングすればそのシートに着座した乗員の姿勢も変わる。そのため、シートの前後方向位置またはリクライニングの角度によっては、吹出口から吹き出される吹出空気が、着座した乗員に対し適切に当たらない場合が生じると考えられる。その吹出空気が乗員に対し適切に当たらない場合とは、例えば、吹出空気が乗員に当たりづらい場合、吹出空気が乗員に当たり過ぎる場合、および、乗員の身体のうち吹出空気が当たる部位が設計上意図された部位からずれる場合などである。
このように吹出空気が乗員に対し適切に当たらない場合が生じると、車室内の空調において乗員の快適性を損なうおそれがある。発明者らの詳細な検討の結果、以上のようなことが見出された。
本発明は上記点に鑑みて、着座した乗員の姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能な車両用空調ユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の車両用空調ユニットは、
傾斜動作可能なシートバック(742)を有し車室内に設置された対象シート(74)を有する車両(70)に搭載される車両用空調ユニットであって、
車室内に対し対象シートの前側にて開口しその対象シートへ向けて空気を吹き出す吹出口(14a)が形成された吹出部(14)と、
吹出口から吹き出される空気の吹出風量(V)を増減する風量調整装置(12)と、
シートバックの背もたれ面(742a)が上側を向くようにシートバックが倒れるほど吹出風量を増大させるように、風量調整装置を制御する制御部(20)とを備えている。
このようにすれば、対象シートに着座した乗員の姿勢が変化した場合に、吹出口からの吹出空気により乗員が感じる風圧が変化することを抑制することができる。従って、その乗員の姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能である。
また、請求項に記載の車両用空調ユニットは、
傾斜動作可能なシートバック(742)を有し車室内に設置された対象シート(74)を有する車両(70)に搭載される車両用空調ユニットであって、
車室内に対し対象シートの前側にて開口しその対象シートへ向けて空気を吹き出す第1吹出口(14a)が形成された第1吹出部(14)と、
第1吹出口から吹き出される空気の吹出向き(β)を上下に角度調整する風向調整装置(16)と、
シートバックの背もたれ面(742a)が上側を向くようにシートバックが倒れるほど吹出向きを下向きに近づけるように、風向調整装置を制御する制御部(20)とを備えている。
このようにすれば、対象シートに着座した乗員の姿勢が変化した場合に、吹出口からの吹出空気が当たる乗員の身体部位がずれることを抑制することができる。従って、その乗員の姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能である。
更に、上記の請求項5に記載の車両用空調ユニットは、
第1吹出口よりも車室内にて下側へ空気を吹き出す第2吹出口(30a)が形成された第2吹出部(30)と、
第1吹出口および第2吹出口から吹き出される空気の合計風量に対し、第1吹出口から吹き出される空気の吹出風量(V)が占める割合である第1吹出口風量割合を変更する風量割合変更装置(32、34)とを備え、
第1吹出口は、対象シートに着座した乗員(76)の上半身に向けて空気を吹き出すものであり、
シートバックの背もたれ面が上側を向くようにそのシートバックが倒れる向きをそのシートバックの傾斜角度(α)の正方向とした場合、制御部は、第1吹出口および第2吹出口から車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、傾斜角度が予め定められた角度閾値(α1)以上である場合には、傾斜角度が角度閾値未満である場合に比して第1吹出口風量割合が大きくなるように風量割合変更装置を制御する。
また、請求項に記載の車両用空調ユニットは、
傾斜動作可能なシートバック(742)を有し車室内に設置された対象シート(74)を有する車両(70)に搭載される車両用空調ユニットであって、
対象シートに着座した乗員(76)の上半身に向けて空気を吹き出す第1吹出口(14a)が形成された第1吹出部(14)と、
第1吹出口よりも車室内にて下側へ空気を吹き出す第2吹出口(30a)が形成された第2吹出部(30)と、
第1吹出口および第2吹出口から吹き出される空気の合計風量に対し、第1吹出口から吹き出される空気の吹出風量(V)が占める割合である第1吹出口風量割合を変更する風量割合変更装置(32、34)と、
制御部(20)とを備え、
シートバックの背もたれ面が上側を向くようにそのシートバックが倒れる向きをそのシートバックの傾斜角度(α)の正方向とした場合、制御部は、第1吹出口および第2吹出口から車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、傾斜角度が予め定められた角度閾値(α1)以上である場合には、傾斜角度が角度閾値未満である場合に比して第1吹出口風量割合が大きくなるように風量割合変更装置を制御する。
このようにすれば、乗員が着座する対象シートのシートバックが倒され例えばその乗員が寝るような姿勢をとった場合に、その乗員が上半身に感じる風量感の低下を抑制することが可能である。従って、その乗員の姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能である。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した括弧内の各符号は、後述する実施形態に記載の具体的内容との対応関係を示す一例である。
第1実施形態の車両用空調ユニットの主要部分と車室内の運転席シート周りとを模式的に示した模式図である。 第1実施形態の車両用空調ユニットの制御系統を示したブロック図である。 図1のIII部分を拡大した拡大図であって、吹出空気の吹出向きを斜め上方向きにする風向調整フィンの姿勢を示した図である。 図1のIII部分を拡大した拡大図であって、吹出空気の吹出向きを斜め下方向きにする風向調整フィンの姿勢を示した図である。 図1と同様の模式図において、運転席シートのシート角度、シート位置、吹出口から車室内へ吹き出される空気の吹出風量、および、その空気の吹出向きをそれぞれ表した図である。 第1実施形態の車両用空調ユニットが有する制御部が実行する制御処理を示した第1のフローチャートである。 第1実施形態の車両用空調ユニットが有する制御部が実行する制御処理を示した第2のフローチャートである。 運転席シートのシート位置およびシート角度をパラメータとして吹出空気の目標風向を決定するための風向マップを示した図である。 運転席シートのシート位置およびシート角度をパラメータとして吹出空気の目標風量を決定するための風量マップを示した図である。 第1実施形態において、運転席シートのシートバックが後傾し乗員の上半身が運転姿勢に対して後傾した状態を示した模式図である。 第1実施形態において、乗員が運転姿勢をとっている位置から運転席シートのシート位置が車両後方側へずれた状態を示した模式図である。 第2実施形態の車両用空調ユニットの主要部分と車室内の運転席シート周りとを模式的に示した模式図であって、図1に相当する図である。 第2実施形態の車両用空調ユニットが有する制御部が実行する制御処理を示したフローチャートである。 従来の車両用空調ユニットを説明するための第1の図であって、運転姿勢をとっている運転者である乗員とフェイス吹出口からの吹出空気との関係を示した図である。 従来の車両用空調ユニットを説明するための第2の図であって、リクライニングした運転席シートに着座した運転者である乗員とフェイス吹出口からの吹出空気との関係を示した図である。
実施形態の説明に先立って、先ず、従来の車両用空調ユニットについて説明する。従来の車両用空調ユニットでは、車室内のインストルメントパネル71に設けられたフェイス吹出口14aから吹き出される空気の吹出風量および吹出向きは、運転席シート74の前後方向位置およびリクライニング角度に連動しない。
具体的に、運転席シート74に着座した乗員76が車両の運転操作を行う運転姿勢をとっている場合があるとする。その場合にはフェイス吹出口14aからの吹出空気Arが図14のように乗員76に適切に当たっていても、その乗員76の姿勢が運転姿勢から変化すれば吹出空気Arは乗員76に適切に当たらないことがある。例えば、図15のように運転席シート74がリクライニングされた場合には、その吹出空気Arは、リクライニング姿勢をとっている乗員76の頭上を越えて矢印A1のように車両後方側へ抜けてしまい、吹出空気Arは乗員76に対し適切に当たらない。
このような点に鑑みて、以下に説明する実施形態の車両用空調ユニット10は構成されている。
以下、図面を参照しながら、実施形態を説明する。なお、後述する他の実施形態を含む以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の車両用空調ユニット10の主要部分と車室内の運転席シート74周りとを模式的に示した模式図である。この図1は、車両左方側から見た図であって、インストルメントパネル71およびその内部は断面図示されている。
この図1に示す車両用空調ユニット10は、温度調節された空調風を車室内へ吹き出す装置である。車両用空調ユニット10は車両70に搭載される。そして、車両用空調ユニット10は、車室外(例えば、エンジンルーム)に配設され冷凍サイクルを構成するコンプレッサおよびコンデンサ等と共に、車両用空調装置を構成する。
図1に示すように、車両用空調ユニット10は、車室内のうち車両前方側に配置されている。具体的には、車両用空調ユニット10は、車室内の車両前方部分に設けられたインストルメントパネル71内に配置されている。そのインストルメントパネル71は、車室内に設けられた前席シートよりも車両前方側に配置されている。
その前席シートは、車両用空調ユニット10が搭載された車両70の車室内にて車両前後方向DR1に並んで配置された複数の座席のうち最も車両前方側に配置された座席であり、運転席シート74と助手席シートとを総称したものである。前席シートは、車室内で車両前方側を向いて設置されている。図1には、前席シートのうち運転席シート74が図示されている。
なお、図1の各矢印DR1、DR2は、車両用空調ユニット10が搭載された車両70の向きを示す。すなわち、矢印DR1は車両前後方向DR1を示し、矢印DR2は車両上下方向DR2を示している。
図1および図2に示すように、車両用空調ユニット10は、送風機12、吹出部14、風向調整装置16、および制御部20を備えている。そして、車両用空調ユニット10は、例えば冷凍サイクルが有する蒸発器である冷却用熱交換器、例えばエンジン冷却水で空気を加熱するヒータコアである加熱用熱交換器、および空調ケース等を備えている。その冷却用熱交換器、加熱用熱交換器、および空調ケースは、図示されていない。例えば、その空調ケースは、送風機12から吹き出された空気を流す空気通路を内部に形成しており、その空気通路には、冷却用熱交換器および加熱用熱交換器が配置されている。
車両用空調ユニット10では、送風機12からの空気は冷却用熱交換器と加熱用熱交換器とによって温度調節され、図1に示すように、温度調節された空調風としての空気が吹出部14から車室内へ吹き出される。図1に図示されたその吹出部14は、具体的には前席乗員に向いたフェイス吹出部である。また、車両用空調ユニット10は、図1の吹出部14以外に、例えばフット吹出部およびデフロスタ吹出部を有し、そのフット吹出部またはデフロスタ吹出部から空調風が吹き出されることもある。
図1の吹出部14はインストルメントパネル71の一部として設けられており、その吹出部14には、車両前後方向DR1での後方向きに開口した吹出口14aが形成されている。すなわち、この吹出口14aは、前席シートに着座した前席乗員の上半身に向けて空気を吹き出すフェイス吹出口である。従って、この吹出口14aは、車両70が有する前席シートのうちの1つである対象シートとしての運転席シート74の前側にて開口しており、その運転席シート74へ向けて空気を吹き出す。例えば、吹出口14aは、運転席シート74の着座面741aよりも高い位置で、おおよそ車両後方側を向いて空気を吹き出す。図1の矢印Arは、吹出口14aから車室内へ吹き出される吹出空気Arを表している。
運転席シート74は、前席乗員のうち運転者である乗員76が着座するシートである。運転席シート74は車室内にて移動可能に設置されている。具体的に、運転席シート74は車両前後方向DR1に移動させられるので、運転席シート74は、インストルメントパネル71に設けられた吹出口14aに対し接近するように又は離れるように移動する。
また、運転席シート74は、シートクッション741とシートバック742とヘッドレスト743とを有している。そのシートクッション741は、乗員76の臀部761が接触する着座面741aが形成された座部である。すなわち、シートクッション741は、乗員76に対する下方側からその乗員76を支持する。
シートバック742は、背もたれ面742aが形成された背もたれ部である。そして、その背もたれ面742aは乗員76の背中762に対向し、背もたれ面742aにはその背中762が接触する。すなわち、シートバック742は、乗員76の背中762側からその乗員76を支持する。
ヘッドレスト743は、乗員76の頭部763を車両後方側から支えるものであり、シートバック742の上端742bに連結されている。
図1は、乗員76が運転姿勢をとっている状態を図示している。その図1に示すように、乗員76が運転姿勢をとっている場合には、その乗員76の背中762に接触する背もたれ面742aは、おおよそ車両前方側を向く。
また、シートバック742は、そのシートバック742の下端742cにて、シートクッション741の後端に連結されており、その下端742cにて車両左右方向(すなわち、車両幅方向)に延びる軸線を中心として回動動作する。シートバック742は、その車両左右方向に延びる軸線を中心とした回動により、傾斜動作可能となっている。例えばシートバック742は、シートバック742の上端742bに設けられたヘッドレスト743が車両後方側に位置するほど、背もたれ面742aが車両上方側を向くように傾斜する。
車両用空調ユニット10の送風機12すなわちブロワは、不図示のモータとファンとを有している。そのファンはモータに連結されており、そのモータによって回転させられる。例えば、その送風機12のモータの回転数すなわちファンの回転数は、モータに印加されるブロワモータ電圧が高いほど高くなる。また、送風機12からの送風は最終的には吹出口14aから車室内へ吹き出される。従って、送風機12は、吹出口14aから吹き出される空気Arの吹出風量Vを増減する風量調整装置として機能する。そして、その吹出風量Vは、ブロワモータ電圧が高いほど多くなる。吹出風量Vは例えば空気の体積流量であり、その単位は例えば「m3/h」である。
図1および図3に示すように、風向調整装置16は、吹出口14aから吹き出される吹出空気Arの向きβ(すなわち、吹出向きβ)を上下に角度調整する。そのために、風向調整装置16は、不図示の風向調整アクチュエータと、その風向調整アクチュエータに連結された複数枚の風向調整フィン161とを有している。風向調整アクチュエータは、制御部20からの制御信号に従って複数枚の風向調整フィン161をそれぞれ回動させる。なお、吹出向きβは、後述する図5に示されている。
風向調整フィン161は、車両幅方向に延びる平板状に形成され、車両幅方向に延びる回動軸161aを中心として回動可能に構成されている。そして、風向調整フィン161は、吹出口14a内に配置されている。そのため、吹出口14aから吹き出される吹出空気Arは、平板状の風向調整フィン161に沿って案内される。すなわち、吹出空気Arの吹出向きβを上下に角度調整することとは、回動軸161aを中心として風向調整フィン161を角度調整することである。なお、複数枚の風向調整フィン161は、例えばリンク機構などを介して相互に連結されており、互いに平行な姿勢を保ちつつ回動する。
風向調整フィン161は、車両前後方向DR1における前方端161bを吹出口14a内の空気流れにおける上流端161bとして有している。また、風向調整フィン161は、車両前後方向DR1における後方端161cを吹出口14a内の空気流れにおける下流端161cとして有している。
例えば図3に示すように、風向調整フィン161は、上流端161bが下流端161cに比して車両下方側に位置するように傾いた姿勢にされると、吹出空気Arの吹出向きβを斜め上方向きにする。逆に、図4に示すように、風向調整フィン161は、上流端161bが下流端161cに比して車両上方側に位置するように傾いた姿勢にされると、吹出空気Arの吹出向きβを斜め下方向きにする。
図2に示す制御部20は、不図示のCPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータで構成された電子制御装置である。その制御部20に接続されたセンサ等からの信号は、不図示の入力回路によってA/D変換された後にマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。そのROM、RAMなどの半導体メモリは、非遷移的実体的記憶媒体である。
例えば本実施形態では、図1および図2に示すように、制御部20は、送風機12の制御信号としてのブロワモータ電圧を調節する。また、制御部20は、風向調整装置16の風向調整アクチュエータに対し、その風向調整アクチュエータを作動させるための制御信号を出力する。
また、本実施形態では、運転席シート74は、シートバック742の傾斜角度αであるシート角度αを検出するシート角度センサ744と、車両前後方向DR1における運転席シート74のシート位置Lを検出するシート位置センサ745とを有している。そして、シート角度センサ744は、シート角度αを表す検出信号を制御部20へ逐次出力し、シート位置センサ745は、シート位置Lを表す検出信号を制御部20へ逐次出力する。なお、そのシート角度αの単位は例えば「°」であり、シート位置Lの単位は例えば「mm」である。
本実施形態では、図5に示すように、運転席シート74のシート角度αは、例えばシートバック742の所定の基準角度位置に対する角度差で表される。そして、そのシート角度αの正方向は、背もたれ面742aが上方側を向くようにシートバック742が倒れる向きとされている。要するに、そのシート角度αの正方向は、シートバック742が後傾する向きとされている。そのシートバック742の基準角度位置は、例えば、背もたれ面742aが車両前方向きになる角度位置とされている。従って、本実施形態では、シートバック742の背もたれ面742aが上側を向くようにシートバック742が倒れるほど、シート角度αは大きい値になる。なお、シート角度αは運転席シート74のリクライニング角度αと称されてもよい。
また、本実施形態では、運転席シート74のシート位置Lは、例えば運転席シート74の所定の基準位置に対する車両前後方向DR1への距離で表される。そして、そのシート位置Lの正方向は車両後方向きとされている。従って、本実施形態では、運転席シート74が車両後方側へ移動するほど、シート位置Lは大きい値になる。
制御部20は、車両用空調ユニット10において種々の空調制御を実行する空調制御装置として機能し、その空調制御の1つとして、図6および図7に示す制御処理を実行する。
図6は、制御部20が実行する制御処理を示した第1のフローチャートである。また、図7は、制御部20が実行する制御処理を示した第2のフローチャートである。制御部20は、図1の吹出口14aから空気が吹き出される吹出モードで車両用空調ユニット10が作動すると、図6の制御処理と図7の制御処理とをそれぞれ開始する。その図1の吹出口14aから空気が吹き出される吹出モードは、図1の吹出口14aだけから空気が吹き出されるモードであってもよいし、図1の吹出口14aに加えその吹出口14a以外の吹出口からも同時に空気が吹き出されるモードであってもよい。
そして、車両用空調ユニット10が停止した場合または吹出口14aから空気が吹き出される吹出モードが解除された場合には、制御部20は、その図6の制御処理と図7の制御処理とを終了する。また、制御部20は、その図6の制御処理と図7の制御処理とを並列に実行する。
まず、図6の制御処理について説明する。その図6に示すように、ステップS010では、制御部20は、シート角度センサ744によって検出された運転席シート74のシート角度αを、シート角度センサ744から取得する。それと共に、制御部20は、シート位置センサ745によって検出された運転席シート74のシート位置Lを、シート位置センサ745から取得する。これによって、運転席シート74に着座した乗員76の姿勢を判断することが可能である。ステップS010の次はステップS020へ進む。
ステップS020では、制御部20は、運転席シート74のシート角度αとシート位置Lとに基づき、図8に示す風向マップMPdから目標風向βtを決定する。その風向マップMPdは、シート角度αとシート位置Lと目標風向βtとの関係を予め実験的に定めたマップである。その目標風向βtは、吹出口14aから車室内へ吹き出される空気Arの吹出向きβの目標方向である。例えば本実施形態では、吹出向きβは、図5に示すように、所定の基準方向に対して成す吹出角度として表される。すなわち、吹出向きβの単位は本実施形態では「°」である。吹出向きβの上記基準方向は、例えば水平かつ車両後方向きとされている。そして、吹出角度としての吹出向きβの正方向は、その基準方向に対し下方側を向く方向とされている。目標風向βtについても、これと同様に目標吹出角度として表される。
従って、吹出向きβを吹出角度として大きくすることは、吹出向きβを下向き(正確に言えば、鉛直下向き)に近付けることである。逆に、吹出向きβを吹出角度として小さくすることは、吹出向きβを上向き(正確に言えば、鉛直上向き)に近付けることである。
なお、吹出口14aから車室内へ吹き出される吹出空気Arは平板状の風向調整フィン161に沿って流れるので、吹出向きβは、風向調整フィン161の姿勢または角度(例えば、水平に対する傾斜角度)に置き換えて表されてもよい。図6のステップS020の次はステップS030へ進む。
ステップS030では、制御部20は、風向調整アクチュエータに制御信号を出力し、それにより、吹出空気Arの吹出向きβが目標風向βtになるように風向調整装置16の風向調整フィン161を作動させる。制御部20は、吹出向きβが既に目標風向βtになっている場合には、風向調整フィン161の姿勢をそのまま維持する。ステップS030の次はステップS010へ戻る。
この図6の制御処理のように、吹出空気Arの吹出向きβは、図8の風向マップMPdから決定される目標風向βtになるように調整される。そして、図5および図8に示すように、風向マップMPdにおいて目標風向βtと運転席シート74のシート位置Lとの関係では、シート位置Lが小さい値になるほど目標風向βtは大きい値とされる。言い換えれば、運転席シート74が車両前方側にずれるほど目標風向βtは下向きに近づく。従って、制御部20は、運転席シート74が吹出口14aへ近づくほど吹出空気Arの吹出向きβを下向きに近づけるように、風向調整装置16を制御する。
また、風向マップMPdにおいて目標風向βtと運転席シート74のシート角度αとの関係では、シート角度αが大きい値になるほど目標風向βtは大きい値とされる。言い換えれば、シートバック742の背もたれ面742aが上側を向くようにシートバック742が倒れるほど目標風向βtは下向きに近づく。従って、制御部20は、シートバック742の背もたれ面742aが上側を向くようにシートバック742が倒れるほど吹出空気Arの吹出向きβを下向きに近づけるように、風向調整装置16を制御する。
次に、図7の制御処理について説明する。その図7に示すように、図7の制御処理のステップS010は、上述した図6の制御処理のステップS010と同じである。図7のステップS010の次はステップS021へ進む。
ステップS021では、制御部20は、運転席シート74のシート角度αとシート位置Lとに基づき、図9に示す風量マップMPvから目標風量Vtを決定する。その風量マップMPvは、シート角度αとシート位置Lと目標風量Vtとの関係を予め実験的に定めたマップである。その目標風量Vtは、吹出口14aから車室内へ吹き出される空気Arの吹出風量Vの目標値である。図7のステップS021の次はステップS031へ進む。
ステップS031では、制御部20は、吹出空気Arの吹出風量Vが目標風量Vtになるように、送風機12のモータに印加されるブロワモータ電圧を調整する。具体的には、制御部20は、吹出風量Vが目標風量Vtになるブロワモータ電圧の目標値である目標電圧を決定し、ブロワモータ電圧をその目標電圧にする。制御部20は、吹出風量Vが既に目標風量Vtになっている場合、具体的にはブロワモータ電圧が既に目標電圧になっている場合には、ブロワモータ電圧をそのまま維持する。ステップS031の次はステップS010へ戻る。
この図7の制御処理のように、吹出空気Arの吹出風量Vは、図9の風量マップMPvから決定される目標風量Vtになるように調整される。そして、図5および図9に示すように、風量マップMPvにおいて目標風量Vtと運転席シート74のシート位置Lとの関係では、シート位置Lが大きい値になるほど目標風量Vtは大きい値とされる。言い換えれば、運転席シート74が車両後方側にずれるほど目標風量Vtは大きくなる。従って、制御部20は、運転席シート74が吹出口14aから離れるほど吹出空気Arの吹出風量Vを増大させるように、送風機12を制御する。
また、風量マップMPvにおいて目標風量Vtと運転席シート74のシート角度αとの関係では、シート角度αが大きい値になるほど目標風量Vtは大きい値とされる。言い換えれば、シートバック742の背もたれ面742aが上側を向くようにシートバック742が倒れるほど目標風量Vtは大きくなる。従って、制御部20は、シートバック742の背もたれ面742aが上側を向くようにシートバック742が倒れるほど吹出空気Arの吹出風量Vを増大させるように、送風機12を制御する。
なお、上述した図6および図7の各ステップでの処理は、それぞれの機能を実現する機能部を構成している。このことは、後述する図13のフローチャートでも同様である。
上述したように、本実施形態によれば、制御部20は、図7および図9に示すように送風機12を制御する。すなわち、制御部20は、運転席シート74が吹出口14aから離れるほど吹出風量Vを増大させ、且つ、シートバック742の背もたれ面742aが上側を向くようにシートバック742が倒れるほど吹出風量Vを増大させるように、送風機12を制御する。
例えば、図10に示すように、シートバック742が後傾し、乗員76の上半身が運転姿勢に対して後傾したリクライニング姿勢をとっている場合には、運転席シート74のシート角度αに応じて吹出風量Vが増大する。また、図11の矢印A2のように、乗員76が運転姿勢をとっている位置から運転席シート74のシート位置Lが車両後方側へずれた場合には、そのシート位置Lに応じて吹出風量Vが増大する。
このような吹出風量Vの変化により、運転席シート74に着座した乗員76の位置および姿勢が変化した場合に、吹出口14aからの吹出空気Arにより乗員76が感じる風圧が変化することを抑制することができる。従って、その乗員76の位置および姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能である。
なお、本実施形態では吹出風量Vは、シート角度αとシート位置Lとに基づいて定まるが、例えば、吹出風量Vを、シート位置Lを用いずにシート角度αに基づいて定めることも可能である。なぜなら、図10を用いて上述したように、吹出風量Vの増減をシート角度αとの関係で説明することができるからである。
そして、吹出風量Vが、シート位置Lとは関係なくシート角度αに基づいて決まるとしても、運転席シート74に着座した乗員76の姿勢が変化した場合に、吹出口14aからの吹出空気Arにより乗員76が感じる風圧が変化することを抑制することができる。従って、その乗員76の姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能である。
また、本実施形態によれば、制御部20は、図6および図8に示すように風向調整装置16を制御する。すなわち、制御部20は、運転席シート74が吹出口14aへ近づくほど吹出空気Arの吹出向きβを下向きに近づけ、且つ、シートバック742の背もたれ面742aが上側を向くようにシートバック742が倒れるほど吹出向きβを下向きに近づけるように、風向調整装置16を制御する。
例えば、図10に示すように、シートバック742が後傾し乗員76の上半身が運転姿勢に対して後傾した場合には、運転席シート74のシート角度αに応じて吹出空気Arの吹出向きβは下向きに近づく。また、図11の矢印A2のように、乗員76が運転姿勢をとっている位置から運転席シート74のシート位置Lが車両後方側へずれた場合には、そのシート位置Lに応じて吹出向きβは上向きに近づく。
このような吹出向きβの変化により、運転席シート74に着座した乗員76の位置および姿勢が変化した場合に、吹出口14aからの吹出空気Arが当たる乗員76の身体部位がずれることを抑制することができる。従って、その乗員76の位置および姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能である。
なお、本実施形態では吹出向きβは、シート角度αとシート位置Lとに基づいて定まるが、例えば、吹出向きβを、シート位置Lを用いずにシート角度αに基づいて定めることも可能である。なぜなら、図10を用いて上述したように、吹出向きβの変化をシート角度αとの関係で説明することができるからである。
そして、吹出向きβが、シート位置Lとは関係なくシート角度αに基づいて決まるとしても、運転席シート74に着座した乗員76の姿勢が変化した場合に、吹出口14aからの吹出空気Arが当たる乗員76の身体部位がずれることを抑制することができる。従って、その乗員76の姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。このことは後述の実施形態の説明においても同様である。
図12に示すように、本実施形態の車両用空調ユニット10は、車室内へ空気を吹き出す複数の吹出部を備えている。その複数の吹出部には、第1吹出部としてのフェイス吹出部14と、第2吹出部としてのフット吹出部30とが含まれる。そのフェイス吹出部14は、第1実施形態の吹出部14と同じである。なお、本実施形態では、吹出口14aをフェイス吹出口14aと呼ぶものとする。
また、本実施形態の車両用空調ユニット10は、フェイスドア32とフットドア34とを備えている。なお、本実施形態の車両用空調ユニット10は、送風機12、風向調整装置16、制御部20、冷却用熱交換器、加熱用熱交換器、および空調ケース等を、第1実施形態と同様に備えている。
フット吹出部30は、空調風を車室内へ吹き出すという点ではフェイス吹出部14と同様であるが、フェイス吹出部14よりも下側に設けられている。フット吹出部30には、車室内へ開口したフット吹出口30aが形成されている。
フェイス吹出口14aは、対象シートとしての運転席シート74に着座した乗員76の上半身に向けて空気を吹き出す吹出口であり、第1吹出口として設けられている。また、フット吹出口30aは、運転席シート74に着座した乗員76の下半身(詳細には、乗員76の足下)に向けて矢印Afのように空気を吹き出す吹出口であり、第2吹出口として設けられている。従って、フット吹出口30aは、フェイス吹出口14aよりも車室内にて下側へ空気を吹き出す。
このようにフェイス吹出口14aだけでなくフット吹出口30aも設けられているので、送風機12は、フェイス吹出口14aおよびフット吹出口30aへ空気を送る。詳しく言うと、送風機12が送風する空気は温度調節されてから、フェイス吹出口14aおよびフット吹出口30aを含む複数の吹出口のうち、開いている吹出口から車室内へ吹き出される。
フェイスドア32は、送風機12からの空気をフェイス吹出口14aへ導く空気通路32aを開閉する。詳細には、フェイスドア32は、その空気通路32aの全閉状態から全開状態までの間で、その空気通路32aの開度すなわちフェイス開度を連続的に変化させることができる。フェイスドア32は、制御部20からの制御信号に従って作動する。
フェイスドア32は、フェイス開度を変化させることにより、フェイス吹出口14aから吹き出される空気Arの吹出風量Vを変化させる。例えば、そのフェイス開度が大きくされるほど、そのフェイス吹出口14aの吹出風量Vは大きくなる。また、フェイス開度が零とされれば、フェイス吹出口14aへ空気を導く空気通路32aは全閉状態になるので、フェイス吹出口14aの吹出風量Vは零になる。
フットドア34は、送風機12からの空気をフット吹出口30aへ導く空気通路34aを開閉する。詳細には、フットドア34は、その空気通路34aの全閉状態から全開状態までの間で、その空気通路34aの開度すなわちフット開度を連続的に変化させることができる。フットドア34は、制御部20からの制御信号に従って作動する。
フットドア34は、フット開度を変化させることにより、フット吹出口30aから吹き出される空気の吹出風量を変化させる。例えば、そのフット開度が大きくされるほど、そのフット吹出口30aの吹出風量は大きくなる。また、フット開度が零とされれば、フット吹出口30aへ空気を導く空気通路34aは全閉状態になるので、フット吹出口30aの吹出風量は零になる。
このように吹出風量が増減されるので、フェイスドア32およびフットドア34は、その両方の作動により、後述のフェイス風量割合(すなわち、第1吹出口風量割合)を変更する。別言すれば、フェイスドア32およびフットドア34は、そのフェイス風量割合を変更する風量割合変更装置を構成する。そのフェイス風量割合とは、フェイス吹出口14aの吹出風量Vとフット吹出口30aの吹出風量との合計である合計風量に対し、フェイス吹出口14aの吹出風量Vが占める割合である。
図2に示す本実施形態の制御部20は、ROM等に記憶された制御プログラムに従って種々の空調制御を実行するが、その空調制御の1つとして、車両用空調ユニット10の吹出モードを切り替える。例えば、その吹出モードとしては、フェイスモード、フットモード、およびバイレベルモードなどがある。その吹出モードの切替えは、フェイスドア32およびフットドア34など、吹出口への空気通路に設けられた各開閉ドアの開閉作動によって行われる。
フェイスモードとは、送風機12によって送られる空調風が専らフェイス吹出口14aから吹き出される吹出モードである。フットモードとは、送風機12によって送られる空調風が専らフット吹出口30aから吹き出される吹出モードである。バイレベルモードとは、送風機12によって送られる空調風がフェイス吹出口14aとフット吹出口30aとの両方から吹き出される吹出モードである。
なお、本実施形態のバイレベルモードには、フェイス風量割合が異なる2つの風量割合モードが用意されている。その2つの風量割合モードとは、第1風量割合モードと、その第1風量割合モードに比してフェイス風量割合が大きくされる第2風量割合モードとである。例えば、制御部20は、第1風量割合モードから第2風量割合モードへの切替えの際には、フットドア34に上記フット開度を維持させたまま、フェイスドア32に上記フェイス開度を大きくさせることで、フェイス風量割合を大きくする。
また、制御部20は、種々の空調制御の1つとして、図13に示す制御処理を実行する。その図13は、本実施形態において制御部20が実行する制御処理を示したフローチャートである。制御部20は、車両用空調ユニット10が作動すると図13の制御処理を開始し、その図13の制御処理を周期的に繰り返し実行する。
そして、車両用空調ユニット10が停止した場合には、制御部20は、その図13の制御処理を終了する。また、本実施形態では、制御部20は、前述した図6の制御処理および図7の制御処理と共に、図13の制御処理を並列に実行する。
図13に示すように、ステップS101では、制御部20は、シート角度センサ744(図12参照)によって検出された運転席シート74のシート角度αすなわちシートバック742の傾斜角度αを、シート角度センサ744から取得する。そのシート角度αは図5に示されており、そのシート角度αの正方向は、本実施形態でも第1実施形態と同様に、背もたれ面742aが上方側を向くようにシートバック742が倒れる向きとされている。
そして、制御部20は、そのシート角度αが所定の角度閾値α1以上になったか否かを判定する。要するに、制御部20は、運転席シート74のシートバック742が後傾する向きで所定の限度以上に倒されたか否かを判定する。その角度閾値α1は、例えば、運転席シート74に着座した乗員76が寝た姿勢になることを判定できるように予め実験的に定められている。
ステップS101において、シート角度αが角度閾値α1以上になったと判定された場合には、ステップS102へ進む。その一方で、シート角度αが角度閾値α1未満であると判定された場合には、本フローチャートは終了し、再びステップS101から開始する。
ステップS102では、制御部20は、車両用空調ユニット10の吹出モードがバイレベルモードであるか否かを判定する。
ステップS102において、車両用空調ユニット10の吹出モードがバイレベルモードであると判定された場合には、ステップS103へ進む。その一方で、車両用空調ユニット10の吹出モードがバイレベルモードではないと判定された場合には、本フローチャートは終了し、再びステップS101から開始する。車両用空調ユニット10の吹出モードがバイレベルモードではないと判定される場合とは、その車両用空調ユニット10の吹出モードが例えばフェイスモードまたはフットモードなどである場合である。
ステップS103では、制御部20は、バイレベルモードにおけるフェイス風量割合が相互に異なる複数の風量割合モードが設けられているか否かを判定する。その複数の風量割合モードが設けられていると判定された場合には、ステップS104へ進む。その一方で、その複数の風量割合モードが設けられてはいないと判定された場合には、本フローチャートは終了し、再びステップS101から開始する。
但し、本実施形態では、バイレベルモードにおいて切替え可能な第1風量割合モードと第2風量割合モードとが設けられているので、制御部20は、フェイス風量割合が相互に異なる複数の風量割合モードが設けられていると判定する。従って、本フローチャートの処理はステップS103からステップS104へ進む。
ステップS104では、制御部20は、バイレベルモードにおける風量割合モードを第1風量割合モードから第2風量割合モードへ切り替える。これにより、フェイス風量割合が大きくされる。その風量割合モードが既に第2風量割合モードであれば、制御部20は、そのまま第2風量割合モードを維持する。ここで、バイレベルモードにおけるフェイス風量割合は基本的には、基本モードである第1風量割合モードに従う。すなわち、このステップS104で第1風量割合モードから第2風量割合モードへの切替えが行われない限り、バイレベルモードにおける風量割合モードは第1風量割合モードである。
このように、ステップS101、S102の判定を経た上でステップS104において制御部20は、フェイス風量割合を大きくする。すなわち、制御部20は、バイレベルモードにおいて、シート角度αが角度閾値α1以上になった場合には、シート角度αが角度閾値α1未満である場合に比してフェイス風量割合が大きくなるようにフェイスドア32とフットドア34とを制御する。ステップS104の次はステップS105へ進む。
ステップS105では、制御部20は、バイレベルモードにおける風量割合モードが第1風量割合モードである場合に比して、フェイス吹出口14aおよびフット吹出口30aから吹き出される空気の合計風量を大きくする。別言すれば、制御部20は、バイレベルモードにおける風量割合モードが第1風量割合モードである場合に比してその合計風量(すなわち、送風機12の送風量)が大きくなるように、送風機12を制御する。
例えば、この図13の制御処理は図7の制御処理と並列に実行されるので、図7のステップS031において定まる送風機12の送風量に対し所定風量が加算されて送風機12が駆動されることにより、上記合計風量が大きくされる。そして、その送風機12の送風量に対する所定風量の加算は、車両用空調ユニット10の吹出モードがバイレベルモードから他の吹出モードに変更された場合には、それと共に解除される。
このようにステップS105は、ステップS104と共に実行される。すなわち、制御部20は、バイレベルモードにおいて、シート角度αが角度閾値α1以上になった場合には、シート角度αが角度閾値α1未満である場合に比して送風機12の送風量が大きくなるようにその送風機12を制御する。ステップS105の次はステップS106へ進む。
図13のステップS106では、制御部20は、ステップS101と同様に、運転席シート74のシート角度αを、シート角度センサ744から取得する。そして、制御部20は、そのシート角度αが所定の角度閾値α1未満になったか否かを判定する。要するに、制御部20は、運転席シート74のシートバック742が起こされたか否かを判定する。
ステップS106において、シート角度αが角度閾値α1未満になったと判定された場合には、ステップS107へ進む。その一方で、シート角度αが角度閾値α1以上であると判定された場合には、ステップS104へ戻る。すなわち、シート角度αが角度閾値α1以上である期間中、ステップS104およびステップS105は継続して実行される。但し、車両用空調ユニット10の吹出モードがバイレベルモード以外の他のモードに切り替えられた場合には、本フローチャートは終了する。
ステップS107では、制御部20は、フェイスドア32とフットドア34とを制御することにより、バイレベルモードにおける風量割合モードを第2風量割合モードから第1風量割合モードへ戻す。これにより、第2風量割合モード時と比較して、フェイス風量割合が小さくなる。要するに、フェイス風量割合が、ステップS104にて大きくされる前の大きさに戻る。ステップS107の次はステップS108へ進む。
ステップS108では、制御部20は、送風機12を制御することにより、その送風機12の送風量を、ステップS105にて大きくされる前の風量である元の風量に戻す。例えば、ステップS105にて実施された送風機12の送風量に対する所定風量の加算が、解除される。ステップS108が終了すると本フローチャートは終了し、再びステップS101から開始する。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、制御部20は、バイレベルモードにおいて、シート角度α(図5参照)が角度閾値α1以上である場合には、シート角度αが角度閾値α1未満である場合に比してフェイス風量割合が大きくなるように各ドア32、34を制御する。この制御によるフェイス風量割合の増大で、送風機12の送風量を増大しなくてもフェイス吹出口14aの吹出風量Vが多くなる。そのため、乗員76が着座する運転席シート74のシートバック742が倒され例えばその乗員76が寝るような姿勢をとった場合に、その乗員76が上半身に感じる風量感の低下を抑制することが可能である。従って、その乗員76の姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能である。
また、乗員76の姿勢変化に対応して、乗員76が上半身と下半身とのそれぞれで感じる風量感のバランスを維持することも可能である。
また、本実施形態によれば、制御部20は、バイレベルモードにおいて、シート角度αが角度閾値α1以上である場合には、シート角度αが角度閾値α1未満である場合に比して送風機12の送風量が大きくなるようにその送風機12を制御する。従って、図13のステップS104でフェイス風量割合が大きくされたことに起因してフット吹出口30aの吹出風量が減少することを防止することが可能である。
例えば自動運転が実施される車両や隊列運転の後続車では乗員76がシートバック742を倒して寝ることもあると考えられるので、そのような自動運転が実施される車両や隊列運転の後続車において図13の制御処理は特に有効である。
(他の実施形態)
(1)上述の第1実施形態では図5に示すように、運転席シート74のシート角度αの正方向は、背もたれ面742aが上方側を向くようにシートバック742が倒れる向きとされているが、これは一例である。例えば逆に、シート角度αの負方向が、背もたれ面742aが上方側を向くようにシートバック742が倒れる向きとされていても差し支えない。要するに、図8および図9のマップMPd、MPvがシート角度αの正方向および負方向に応じて適切に定められていればよい。
(2)上述の第1実施形態では図5に示すように、運転席シート74のシート位置Lの正方向は車両後方向きとされているが、これは一例である。例えば逆に、シート位置Lの負方向が車両後方向きとされていても差し支えない。要するに、図8および図9のマップMPd、MPvがシート位置Lの正方向および負方向に応じて適切に定められていればよい。
(3)上述の第1実施形態では図1に示すように、吹出口14aは、対象シートへ向けて空気を吹き出すものであり、その対象シートは運転席シート74であるが、これは一例である。例えば、その対象シートは、助手席シートなど運転席シート74以外のシートであってもよい。その場合においても、吹出口14aからの吹出風量Vおよび吹出向きβはその対象シートのシート角度αおよびシート位置Lに応じて制御される。
(4)上述の第1実施形態では図1および図3に示すように、風向調整装置16は風向調整フィン161を有し、その風向調整フィン161の向きで吹出空気Arの吹出向きβを調整するが、風向調整装置16が風向調整フィン161を備えない構成も考え得る。例えば、風向調整装置16は、吹出口14aが形成された吹出部14自体を回動させることにより吹出口14aの向きを変化させる機構で構成されていてもよい。或いは、風向調整装置16は、コアンダ効果を利用して吹出向きβを調整する機構で構成されていてもよい。
(5)上述の第1実施形態では図1に示すように、吹出口14aから吹き出される空気Arの吹出風量Vを増減する風量調整装置は、具体的には送風機12であるが、その風量調整装置は送風機12以外の装置であっても差し支えない。例えば、フェイス吹出口である吹出口14a以外の他の吹出口を開閉する開閉装置があれば、その開閉装置が風量調整装置として機能しても差し支えない。その場合、その開閉装置は、例えば上記他の吹出口の開度を拡大することにより吹出口14aからの吹出風量Vを小さくする。
(6)上述の各実施形態において、車両用空調ユニット10は制御部20を備えているが、その制御部20は物理的に独立した制御装置である必要はない。例えば、その制御部20は、或る制御装置に含まれる1つの機能部として設けられていてもよい。
(7)上述の第2実施形態において、図12に示すフェイスドア32およびフットドア34は、フェイス風量割合を変更する風量割合変更装置を構成するが、その風量割合変更装置は、ドア機構により構成されていなくても差し支えない。また、フェイスドア32およびフットドア34がその風量割合変更装置として機能するのであれば、それらのドア32、34の配置場所に限定はない。
(8)上述の第2実施形態において、図13の制御処理は、図6の制御処理および図7の制御処理と並列に実行されるが、そのように並列に実行されることは必須ではない。すなわち、制御部20は、図6の制御処理および図7の制御処理を実行せずに、図13の制御処理を実行しても差し支えない。
(9)上述の第2実施形態において、図13のフローチャートはステップS105およびステップS108を有しているが、図13のフローチャートにおいて、そのステップS105およびステップS108は必須ではない。すなわち、図13のフローチャートにおいて、ステップS105およびステップS108が設けられていないことも想定できる。
(10)上述の各実施形態において、図6、図7、および図13のフローチャートに示す各ステップの処理はコンピュータプログラムによって実現されるものであるが、ハードロジックで構成されるものであっても差し支えない。
(11)なお、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。また、上記実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、上記実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、車両用空調ユニットの制御部は、シートバックの背もたれ面が上側を向くようにシートバックが倒れるほど吹出風量を増大させるように、風量調整装置を制御する。
また、第2の観点によれば、制御部は、シートバックの背もたれ面が上側を向くようにシートバックが倒れるほど吹出向きを下向きに近づけるように、風向調整装置を制御する。従って、対象シートに着座した乗員の姿勢が変化した場合に、吹出口からの吹出空気が当たる乗員の身体部位がずれることを抑制することができる。従って、その乗員の姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能である。なお、第3の観点は上記第2の観点と同様である。
また、第4の観点によれば、シートバックの背もたれ面が上側を向くようにシートバックが倒れる向きをシートバックの傾斜角度の正方向とした場合がある。その場合、制御部は、第1吹出口および第2吹出口から車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、傾斜角度が角度閾値以上である場合には、傾斜角度が角度閾値未満である場合に比して第1吹出口風量割合が大きくなるように風量割合変更装置を制御する。このようにすれば、乗員が着座する対象シートのシートバックが倒され例えばその乗員が寝るような姿勢をとった場合に、その乗員が上半身に感じる風量感の低下を抑制することが可能である。従って、その乗員の姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能である。
また、第5の観点によれば、制御部は、第1吹出口および第2吹出口から車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、傾斜角度が角度閾値以上である場合には、傾斜角度が角度閾値未満である場合に比して合計風量が大きくなるように送風機を制御する。従って、上記第1吹出口風量割合が大きくされたことに起因して第2吹出口の吹出風量が減少することを防止することが可能である。
また、第6の観点によれば、シートバックの背もたれ面が上側を向くようにシートバックが倒れる向きをシートバックの傾斜角度の正方向とした場合がある。その場合、制御部は、第1吹出口および第2吹出口から車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、傾斜角度が角度閾値以上である場合には、傾斜角度が角度閾値未満である場合に比して第1吹出口風量割合が大きくなるように風量割合変更装置を制御する。従って、上記第4の観点と同様に、乗員の姿勢に応じて快適な空調を提供することが可能である。
また、第7の観点によれば、シートバックの背もたれ面が上側を向くようにシートバックが倒れる向きをシートバックの傾斜角度の正方向とした場合がある。その場合、制御部は、第1吹出口および第2吹出口から車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、傾斜角度が角度閾値以上である場合には、傾斜角度が角度閾値未満である場合に比して第1吹出口風量割合が大きくなるように風量割合変更装置を制御する。
また、第8の観点によれば、制御部は、第1吹出口および第2吹出口から車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、傾斜角度が角度閾値以上である場合には、傾斜角度が角度閾値未満である場合に比して合計風量が大きくなるように送風機を制御する。従って、上記第5の観点と同様に、上記第1吹出口風量割合が大きくされたことに起因して第2吹出口の吹出風量が減少することを防止することが可能である。
10 車両用空調ユニット
12 送風機(風量調整装置)
14 吹出部
14a 吹出口
20 制御部
70 車両
74 運転席シート(対象シート)
742 シートバック
742a 背もたれ面
V 吹出風量

Claims (8)

  1. 傾斜動作可能なシートバック(742)を有し車室内に設置された対象シート(74)を有する車両(70)に搭載される車両用空調ユニットであって、
    前記車室内に対し前記対象シートの前側にて開口し該対象シートへ向けて空気を吹き出す吹出口(14a)が形成された吹出部(14)と、
    前記吹出口から吹き出される空気の吹出風量(V)を増減する風量調整装置(12)と、
    前記シートバックの背もたれ面(742a)が上側を向くように該シートバックが倒れるほど前記吹出風量を増大させるように、前記風量調整装置を制御する制御部(20)とを備えている車両用空調ユニット。
  2. 前記吹出口から吹き出される空気の吹出向き(β)を上下に角度調整する風向調整装置(16)を備え、
    前記制御部は、前記シートバックの背もたれ面が上側を向くように該シートバックが倒れるほど前記吹出向きを下向きに近づけるように、前記風向調整装置を制御する請求項1に記載の車両用空調ユニット。
  3. 前記吹出部を第1吹出部として備えると共に、
    第1吹出口としての前記吹出口よりも前記車室内にて下側へ空気を吹き出す第2吹出口(30a)が形成された第2吹出部(30)と、
    前記第1吹出口および前記第2吹出口から吹き出される空気の合計風量に対し、前記第1吹出口の前記吹出風量が占める割合である第1吹出口風量割合を変更する風量割合変更装置(32、34)とを備え、
    前記第1吹出口は、前記対象シートに着座した乗員(76)の上半身に向けて空気を吹き出すものであり、
    前記シートバックの背もたれ面が上側を向くように該シートバックが倒れる向きを該シートバックの傾斜角度(α)の正方向とした場合、前記制御部は、前記第1吹出口および前記第2吹出口から前記車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、前記傾斜角度が予め定められた角度閾値(α1)以上である場合には、前記傾斜角度が前記角度閾値未満である場合に比して前記第1吹出口風量割合が大きくなるように前記風量割合変更装置を制御する請求項1または2に記載の車両用空調ユニット。
  4. 前記風量調整装置は、前記第1吹出口および前記第2吹出口へ空気を送る送風機であり、
    前記背もたれ面が上側を向くように前記シートバックが倒れる向きを前記傾斜角度の正方向とした場合、前記制御部は、前記第1吹出口および前記第2吹出口から前記車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、前記傾斜角度が前記角度閾値以上である場合には、前記傾斜角度が前記角度閾値未満である場合に比して前記合計風量が大きくなるように前記送風機を制御する請求項3に記載の車両用空調ユニット。
  5. 傾斜動作可能なシートバック(742)を有し車室内に設置された対象シート(74)を有する車両(70)に搭載される車両用空調ユニットであって、
    前記車室内に対し前記対象シートの前側にて開口し該対象シートへ向けて空気を吹き出す第1吹出口(14a)が形成された第1吹出部(14)と、
    前記第1吹出口よりも前記車室内にて下側へ空気を吹き出す第2吹出口(30a)が形成された第2吹出部(30)と、
    前記第1吹出口から吹き出される空気の吹出向き(β)を上下に角度調整する風向調整装置(16)と、
    前記第1吹出口および前記第2吹出口から吹き出される空気の合計風量に対し、前記第1吹出口から吹き出される空気の吹出風量(V)が占める割合である第1吹出口風量割合を変更する風量割合変更装置(32、34)と、
    前記シートバックの背もたれ面(742a)が上側を向くように該シートバックが倒れるほど前記吹出向きを下向きに近づけるように、前記風向調整装置を制御する制御部(20)とを備え、
    前記第1吹出口は、前記対象シートに着座した乗員(76)の上半身に向けて空気を吹き出すものであり、
    前記シートバックの背もたれ面が上側を向くように該シートバックが倒れる向きを該シートバックの傾斜角度(α)の正方向とした場合、前記制御部は、前記第1吹出口および前記第2吹出口から前記車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、前記傾斜角度が予め定められた角度閾値(α1)以上である場合には、前記傾斜角度が前記角度閾値未満である場合に比して前記第1吹出口風量割合が大きくなるように前記風量割合変更装置を制御する車両用空調ユニット。
  6. 傾斜動作可能なシートバック(742)を有し車室内に設置された対象シート(74)を有する車両(70)に搭載される車両用空調ユニットであって、
    前記対象シートに着座した乗員(76)の上半身に向けて空気を吹き出す第1吹出口(14a)が形成された第1吹出部(14)と、
    前記第1吹出口よりも前記車室内にて下側へ空気を吹き出す第2吹出口(30a)が形成された第2吹出部(30)と、
    前記第1吹出口および前記第2吹出口から吹き出される空気の合計風量に対し、前記第1吹出口から吹き出される空気の吹出風量(V)が占める割合である第1吹出口風量割合を変更する風量割合変更装置(32、34)と、
    制御部(20)とを備え、
    前記シートバックの背もたれ面が上側を向くように該シートバックが倒れる向きを該シートバックの傾斜角度(α)の正方向とした場合、前記制御部は、前記第1吹出口および前記第2吹出口から前記車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、前記傾斜角度が予め定められた角度閾値(α1)以上である場合には、前記傾斜角度が前記角度閾値未満である場合に比して前記第1吹出口風量割合が大きくなるように前記風量割合変更装置を制御する車両用空調ユニット。
  7. 前記第1吹出口および前記第2吹出口へ空気を送る送風機(12)を備え、
    前記背もたれ面が上側を向くように前記シートバックが倒れる向きを前記傾斜角度の正方向とした場合、前記制御部は、前記第1吹出口および前記第2吹出口から前記車室内へ空気が吹き出される吹出モードにおいて、前記傾斜角度が前記角度閾値以上である場合には、前記傾斜角度が前記角度閾値未満である場合に比して前記合計風量が大きくなるように前記送風機を制御する請求項5または6に記載の車両用空調ユニット。
  8. 前記対象シートは移動可能に設置され、
    前記制御部は、前記対象シートが前記吹出口から離れるほど前記吹出風量を増大させるように、前記風量調整装置を制御する請求項1または2に記載の車両用空調ユニット。
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