JP2003252023A - 空調装置 - Google Patents

空調装置

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JP2003252023A
JP2003252023A JP2002059352A JP2002059352A JP2003252023A JP 2003252023 A JP2003252023 A JP 2003252023A JP 2002059352 A JP2002059352 A JP 2002059352A JP 2002059352 A JP2002059352 A JP 2002059352A JP 2003252023 A JP2003252023 A JP 2003252023A
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JP
Japan
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air
air conditioner
conditioned air
humidity
conditioned
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JP2002059352A
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English (en)
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Minoru Shibata
実 柴田
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員の不快と感じる部分に空調風を自動的に
指向させることができて、快適な空調を行うことができ
る空調装置を提供する。 【解決手段】 車室内に空調風を吹き出すための吹出口
13,14と、その吹出口13,14から吹き出される
空調風の方向を変更する風向変更機構15とを備える。
CCDカメラ42A,42B等からなる検出器41によ
り、車室内全体の温度分布を検出する。この検出結果か
ら高温位置を求め、その高温位置に向かって空調風を吹
き出させるように、風向変更機構15を作動制御する。
湿度センサ44により車室内の湿度を検出し、その湿度
検出結果が所定値を越えたとき、空調風を窓側に吹き出
すように、風向変更機構15を作動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、乗用車等の車両
に装備され、車室内を空気調整する空調装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の空調装置としては、例え
ば実開昭58−104717号公報、特開平5−286
339号公報、及び特開平8−183321号公報に開
示されるような構成のものが提案されている。これらの
各従来装置においては、温度センサにより乗員の顔部分
の表面温度が検出され、その検出結果に応じて制御装置
により吹出口からの空調風の温度及び吹出方向が調整さ
れるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの従
来装置では、前述のように、乗員の顔部分の一カ所のみ
で体表面温度が検出されて、その検出結果に基づいて空
調風の吹出方向等が調整される。このため、例えば日射
により乗員の顔以外の腕や膝等の部分の熱負荷が高い場
合、あるいはハンドル等の内装部品が高温になった場合
でも、乗員の顔付近の温度検出で制御されて、実際の感
覚との間にずれが生じやすいという問題があった。つま
り、乗員が子供の場合は、体表面温度を検出すことがで
きず、直射日光が顔部分の以外の部分にあたっている場
合には、その部分が最も高温になるが、従来は、これら
の変動要因に対して対処することができなかった。
【0004】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的
は、乗員の不快と感じる部分に空調風を自動的に指向さ
せることができて、乗員の実際の感覚、あるいは必要に
応じた快適な空調を行うことができる空調装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、車室内に空調風を吹き
出すための吹出口と、その吹出口から吹き出される空調
風の方向を変更する風向変更手段とを備えた空調装置に
おいて、前記車室内の温度分布を検出する検出手段と、
その検出手段により検出された高温位置に向かって空調
風を吹き出させるように、前記風向変更手段を制御する
制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0006】従って、この請求項1に記載の発明によれ
ば、空調装置の運転時には、車室内全体の温度分布が検
出されて、その温度分布の検出結果に基づいて、吹出口
からの空調風の吹出方向が変更される。よって、乗員が
熱負荷の高まりにて不快と感じる部分、例えば膝等の顔
以外の部分に、空調風を自動的に指向させることができ
て、乗員の実際の感覚に応じた快適な空調を行うことが
できる。また、車室内全体の温度分布が検出されるた
め、乗員の体表面温度のみでなく、車室内におけるハン
ドル等の内装部品の温度も検出されて、その検出結果に
基づいて空調風の吹出方向が変更されるため、きめ細か
な空調を行うことができ、快適性を向上できる。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記検出手段は、赤外線を撮像するC
CDカメラと、そのCCDカメラにより取得された画像
データを画像処理する画像処理装置とからなることを特
徴とするものである。
【0008】従って、この請求項2に記載の発明によれ
ば、車室内の温度分布を容易かつ正確に、素早く検出す
ることができて、空調風の吹出方向の変更を的確に行う
ことができる。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記検出手段は、複眼状の赤外線セン
サからなることを特徴とするものである。従って、この
請求項3に記載の発明によれば、車室内の温度分布を直
接的に検出することができて、その検出結果に基づいて
空調風の吹出方向の変更を的確に行うことができる。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求
項3のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記
風向変更手段は、空調風の吹出方向を上下に変更する第
1ルーバーと、空調風の吹出方向を左右に変更する第2
ルーバーと、それらのルーバーを首振りさせるためのモ
ータとからなることを特徴とするものである。
【0011】従って、この請求項4に記載の発明によれ
ば、吹出口から吹き出される空調風の方向を上下及び左
右のいずれの方向にも、モータにより自動的に、かつ容
易に変更することができる。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求
項4のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記
車室内の湿度を検出するための湿度センサを設け、前記
制御手段は湿度センサにより検出された湿度が所定値を
越えたとき、空調風を窓側に吹き出すように前記風向変
更手段を制御することを特徴とするものである。
【0013】従って、この請求項5に記載の発明によれ
ば、車室内の湿度が上昇した場合、窓に曇りが生じるの
を自動的に抑制することができて、快適性と安全性とを
得ることができる。また、インストルメントパネルのサ
イドデフロスタ用の吹出口が不要になり、インストルメ
ントパネルのデザイン上等の制約を軽減することができ
る。
【0014】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、前記制御手段は湿度センサにより検出
された湿度が所定値を越えたとき、デフロスタモードを
設定することを特徴とするものである。
【0015】従って、この請求項6に記載の発明によれ
ば、車室内の湿度が上昇した場合、フロントガラスに曇
りが生じるのを自動的に抑制することができ、快適性と
安全性とを得ることができる。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求
項6のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記
吹出口は乗員の着座位置に対応してそれぞれ複数個設け
られ、前記制御手段はそれらの吹出口の風向変更手段を
独立して制御することを特徴とするものである。
【0017】従って、この請求項7に記載の発明によれ
ば、車室内の温度分布の検出に基づいて、複数の吹出口
からの空調風の吹出方向が各別に変更されて、一層きめ
が細かい快適な空調を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下に、この発
明の第1実施形態の車輌の空調装置を、図1〜図7に基
づいて説明する。
【0019】図1に示すように、この空調装置11は、
主としてインストルメントパネル12内に装設されてい
る。すなわち、インストルメントパネル12には、左右
の乗員の着座位置にそれぞれ対応するように、2つの中
央吹出口13及び2つの側部吹出口14が配設されてい
る。各吹出口13,14には風向変更手段としての風向
変更機構15が設けられ、これらの風向変更機構15に
より、各吹出口13,14から吹き出される空調風の方
向が上下左右に変更されるようになっている。インスト
ルメントパネル12の前端部にはデフロスタ用吹出口1
6が配設され、この吹出口16からフロントガラスに空
調風が吹き出されることにより、フロントガラスに曇り
が生じるのが抑制されるようになっている。
【0020】図2に示すように、前記空調装置11の送
風経路27の入口側にはエア送り込み用のブロワファン
17が装設され、ファンモータ18により回転されるよ
うになっている。ブロワファン17の吸入側にはインテ
ークダンパー19が配設され、このインテークダンパー
19の切り換えにより、車室内または車室外からの空気
の吸入口20,21の一方が選択的に開放される状態
と、両吸入口20,21が半開きされる状態とを採り得
るようになっている。
【0021】前記ブロワファン17の送風側にはエバポ
レータ22が配設されている。このエバポレータ22に
は、図示しないコンプレッサ、コンデンサ及び膨張弁等
よりなる冷凍サイクルを循環する冷媒が導入される。そ
して、このエバポレータ22によりブロワファン17か
らの送風が冷却されるようになっている。なお、冷凍サ
イクルを循環する冷媒は、周囲温度(冷房負荷)に応じ
て自律的にエバポレータ22における蒸発圧力が決定さ
れる。従って、エバポレータ22を通過する送風は一定
範囲内の温度を維持する。そして、冷凍サイクルには温
度調節機構(図示しない)を設けられており、エバポレ
ータ22を通過する送風の温度範囲を狭くすることがで
きるとともに、その温度範囲を上下に調節できる。
【0022】エバポレータ22の下流側にはヒータコア
23が配設されている。このヒータコア23には図示し
ないエンジンの冷却水が導入され、その熱によりブロワ
ファン17からの送風が加温されるようになっている。
ヒータコア23の上流側にはエアミックスダンパー24
が配設され、このエアミックスダンパー24の回動によ
り、エバポレータ22の通過空気に対するヒータコア2
3への導入割合が変更されて、送風の温度調整が行われ
るようになっている。
【0023】前記中央吹出口13、側部吹出口14及び
デフロスタ用吹出口16に対する送風経路27の入口部
にはモード切換ダンパー25,26が配設されている。
そして、図示しないモード選択スイッチ等の操作に伴
い、これらのモード切換ダンパー25,26が切り換え
られることにより、各吹出口13,14,16からの空
調風の吹き出しが選択されるようになっている。
【0024】次に、前記中央吹出口13及び側部吹出口
14の風向変更機構15について詳細に説明する。図3
及び図4に示すように、中央吹出口13のハウジング2
9内には、空調風の吹出方向を上下に変更するための複
数の第1ルーバー30が回動可能に支持されている。中
央の第1ルーバー30には第1ルーバー用モータ31が
摩擦クラッチ32を介して作動連結され、このモータ3
1の回転により、複数の第1ルーバー30が連結板33
を介して上下方向へ一体的に首振り回動されて、空調風
の吹出方向が上下に変更されるようになっている。
【0025】前記ハウジング29内には、空調風の吹出
方向を左右に変更するための複数の第2ルーバー34が
回動可能に支持されている。中央の第2ルーバー34に
は第2ルーバー用モータ35が摩擦クラッチ36を介し
て作動連結され、このモータ35の回転により、複数の
第2ルーバー34が連結板37を介して左右方向へ一体
的に首振り回動されて、空調風の吹出方向が左右に変更
されるようになっている。
【0026】前記第1ルーバー用モータ31と反対側に
おいて、中央の第1ルーバー30には第1角度センサ3
8が作動連結されている。また、前記第2ルーバー用モ
ータ35と反対側において、中央の第2ルーバー34に
は第2角度センサ39が作動連結されている。そして、
空調装置11の運転時に、第1角度センサ38により第
1ルーバー30の回動角度位置が検出されるとともに、
第2角度センサ39により第2ルーバー34の回動角度
位置が検出される。これらの回動角度検出データは、図
5に示す制御手段としての制御装置40に出力されるよ
うになっている。
【0027】なお、図3及び図4には、中央吹出口13
の風向変更機構15について図示されているが、側部吹
出口14の風向変更機構15についても同様に構成され
ている。
【0028】図1及び図5に示すように、前記車両のイ
ンストルメントパネル12には、車室内全体の温度分布
を検出するための検出手段として検出器41が設けられ
ている。この検出器41はインストルメントパネル12
に配設された左右一対のCCDカメラ42A,42B
と、それらのCCDカメラ42A,42Bに接続された
画像処理装置43A,43Bとから構成されている。左
右のCCDカメラ42A,42Bは、車室内の左右のエ
リアを分担し、それぞれ左右のエリア全体を撮像範囲と
している。そして、空調装置11の運転時に、これらの
CCDカメラ42A,42Bにより、車室内の温度分布
が左右2つに分けて赤外線で撮像検出される。また、各
CCDカメラ42A,42Bで取得された画像データが
画像処理装置43A,43Bにより画像処理されて、制
御装置40に出力されるようになっている。
【0029】前記車両のインストルメントパネル12に
は、湿度センサ44が配設されている。そして、空調装
置11の運転時に、この湿度センサ44により車室内の
湿度が検出されて、その湿度検出データが制御装置40
に出力されるようになっている。前記中央吹出口13及
び側部吹出口14とそれぞれ近接対応するように、イン
ストルメントパネル12には対応する各吹出口13,1
4からの空調風の吹出方向を上下左右に変更するための
ジョイスイッチ45が配設されている。そして、これら
のジョイスイッチ45が操作されたとき、その操作デー
タが制御装置40に出力されて、空調風の吹出方向の変
更のためにルーバー用モータ31,35が所要量回動さ
れる。
【0030】図5に示すように、前記制御装置40には
メモリ46が接続され、このメモリ46には車室内の設
定温度や湿度等の一時的な諸データが記憶されるように
なっている。また、このメモリ46には、図6及び図7
のフローチャートに示すプログラムのデータが格納され
ている。制御装置40には、前記各吹出口13,14の
風向変更機構15におけるルーバー用モータ31,3
5、及び前記各ダンパー19,24〜26を切り換え動
作させるための複数のダンパー用モータ47が接続され
ている。
【0031】そして、前記CCDカメラ42A,42
B、湿度センサ44、角度センサ38,39からの検出
データや、ジョイスイッチ45からの操作データに基づ
いて、制御装置40から各モータ31,35,47に駆
動信号が出力されて、空調装置11の運転状態が制御さ
れるようになっている。この場合、左側の吹出口13,
14のルーバー用モータ31,35は、左側のCCDカ
メラ42Aからの検出信号に基づいて動作され、右側の
吹出口13,14のルーバー用モータ31,35は、右
側のCCDカメラ42Bからの検出信号に基づいて動作
される。加えて、制御装置40は、各吹出口13,14
ごとにルーバー用モータ31,35をそれぞれ独立して
制御する。
【0032】次に、前記のように構成された空調装置1
1の動作を図6及び図7に基づいて説明する。なお、図
6及び図7に示すフローチャートは、制御装置40の制
御のもとに、メモリ46に格納されたプログラムが稼働
されるものである。
【0033】さて、この空調装置11の運転時には、制
御装置40の制御により、図6のフローチャートに示す
ような、吹出口13,14からの空調風の吹出方向調整
が独立して行われる。すなわち、空調装置11の運転中
には、CCDカメラ42A,42Bにより車室内の左右
におけるエリアの画像データがそれぞれ赤外線にて取得
され(ステップS1)、その画像データが画像処理装置
43A,43Bにより画像処理されて(ステップS
2)、制御装置40に入力される。制御装置40におい
ては、入力された左右のエリアの画像データ中で所定温
度以上の領域があるか否かがそれぞれ判別され(ステッ
プS3)、所定温度以上の領域がない場合には、前記ス
テップS1に戻って、ステップS1〜S3の動作が繰り
返し行われる。
【0034】一方、前記ステップS3の判別において、
左右エリアの画像データ中に所定温度以上の領域がある
場合には、最も温度の高い高温位置が検出され(ステッ
プS4)、その高温位置の座標が算出される(ステップ
S5)。それとともに、高温位置が検出された左あるい
は右、または左右両方の吹出口13,14の風向変更機
構15における角度センサ38,39からの角度検出信
号が取得される。この角度検出信号に基づいて、各吹出
口13,14からの現状の空調風の指向位置(風向位
置)が求められ、この各吹出口13,14の風向位置と
高温位置の座標との座標軸における差がそれぞれ個別に
算出される(ステップS6)。
【0035】そして、この差分だけ各吹出口13,14
のルーバー30,34がルーバー用モータ31,35に
よりそれぞれ所要量だけ回動されて、各吹出口13,1
4からの空調風の吹出方向が上下及び左右に変更される
(ステップS7)。また、これと同時に、各吹出口1
3,14からの空調風の温度が調整される(ステップS
8)。従って、各吹出口13,14からの温度調整され
た空調風が、検出された高温位置に向かってそれぞれ独
立して吹き出される。
【0036】従って、例えば日射により左側の乗員の
顔、腕、膝等の特定部分の体表面温度が上昇して熱負荷
が高くなっている場合には、その熱負荷の高い部分に左
側の吹出口13,14から空調風が自動的に吹き付けら
れて、不快感を解消することができる。また、乗員の体
表面温度のみでなく、例えば、車室内におけるハンドル
等の温度が上昇している場合でも、その上昇部分に右側
の各吹出口13,14から空調風が自動的に吹き付けら
れる。このため、高温位置の温度が急激に冷やされる。
よって、きめの細かい快適な車室内の空調環境を得るこ
とができ、快適性が向上する。そして、エンジン停止等
により、空調装置11が停止されたか否かが判別され
(ステップS9)、空調装置11が停止されるまで、前
記ステップS1〜S9の動作が繰り返し行われる。
【0037】さらに、この空調装置11の運転時には、
制御装置40の制御により、図7のフローチャートに示
すような、デフロスタ動作が行われる。すなわち、空調
装置11の運転中には、湿度センサ44により車室内の
湿度が検出されて(ステップS10)、その湿度検出デ
ータが制御装置40に入力される。制御装置40におい
ては、検出された湿度が所定値以上であるか否かが判別
され(ステップS11)、所定値以上でない場合には、
前記ステップS10に戻って、ステップS9〜S11の
動作が繰り返し行われる。
【0038】一方、前記ステップS11判別において、
検出された湿度が所定値以上である場合には、両側部吹
出口14のルーバー30,34がルーバー用モータ3
1,35により回動されて、両方の側部吹出口14から
の空調風の吹出方向が窓側に指向される(ステップS1
2)。それとともに、デフロスタモードが設定されて
(ステップS13)、ダンパー用モータ47によりモー
ド切換ダンパー25,26が切り換え作動され、デフロ
スタ用吹出口16からも空調風が吹き出される。このた
め、車室内の湿度上昇により、側部の窓やフロントガラ
スに曇りが生じるのを抑制することができる。そして、
空調装置11が停止されたか否かが判別され(ステップ
S14)、空調装置11が停止されるまで、前記ステッ
プS10〜S14の動作が繰り返し行われる。
【0039】従って、この実施形態によれば、以下のよ
うな効果を得ることができる。 (1) この空調装置11においては、車室内全体の温
度分布が検出されて、その温度分布の検出結果から高温
位置が求められ、この高温位置に向かって吹出口13,
14からの空調風が吹き付けられるように、空調風の吹
出方向が変更される。よって、乗員が熱負荷の高まりに
て不快と感じる部分、例えば、顔、膝等の乗員の体の各
部分に、空調風を自動的に指向させることができて、乗
員の実際の感覚に応じた快適な空調を行うことができ
る。また、乗員の体表面温度のみでなく、車室内におけ
るハンドル等の内装品の温度も検出されて、その検出結
果に基づいて空調風の吹出方向が変更されるため、きめ
細かな空調を行うことができる。従って、乗員は、身長
の大小や乗員数に関わらず、あるいは日差しの方向に関
わらず、さらには、動いたりしても、十分な快適性を得
ることができる。
【0040】(2) この空調装置11においては、前
記検出器41が、赤外線を撮像するCCDカメラ42
A,42Bと、そのCCDカメラ42A,42Bにより
取得された画像データを画像処理する画像処理装置43
A,43Bとから構成されている。このため、画像処理
に基づいて、車室内の温度分布を容易かつ正確に検出す
ることができて、空調風の吹出方向の変更を的確に行う
ことができる。
【0041】(3) この空調装置11においては、前
記風向変更機構15が、空調風の吹出方向を上下に変更
する第1ルーバー30と、空調風の吹出方向を左右に変
更する第2ルーバー34と、それらのルーバー30,3
4を首振りさせるためのモータ31,35とから構成さ
れている。このため、吹出口13,14から吹き出され
る空調風の方向を上下及び左右のいずれの方向にも容易
に変更することができる。
【0042】(4) この空調装置11においては、前
記吹出口13,14が乗員の着座位置に対応して、イン
ストルメントパネル12にそれぞれ一対ずつ配設され、
それらの吹出口13,14の風向変更機構15が制御装
置40により独立して作動制御されるようになってい
る。このため、車室内の左右における温度分布の検出に
基づいて、複数の吹出口13,14からの空調風の吹出
方向が各別に変更されて、一層きめが細かく快適な空調
を行うことができる。
【0043】(5) この空調装置11においては、前
記車室内の湿度を検出するための湿度センサ44が設け
られている。そして、この湿度センサ44にて検出され
た湿度が所定値を越えたとき、制御装置40により風向
変更機構15が作動されて、側部吹出口14からの空調
風の吹出方向が窓側に指向されるようになっている。こ
のため、車室内の湿度上昇により、窓に曇りが生じるの
を抑制することができ、快適性とともに安全性を得るこ
ともできる。また、サイドデフロスタ用の吹出口を省略
することができるため、空調装置11の構成を簡略化す
ることができるとともに、インストルメントパネル12
のデザイン上の制約を軽減して、外観を向上させること
が可能になる。
【0044】(6) この空調装置11においては、前
記湿度センサ44により所定値以上の湿度が検出された
とき、デフロスタモードが設定されるようになってい
る。このため、車室内の湿度上昇により、フロントガラ
スに曇りが生じるのも同時に抑制することができ、快適
性と安全性を向上できる。
【0045】(第2実施形態)次に、この発明の第2実
施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明
する。
【0046】さて、この第2実施形態においては、図8
に示すように、検出手段としての一対の検出器41が車
両のフロントガラス51の上部に配設されている。ま
た、これらの検出器41が多数の素子50aを上下左右
に並設した複眼状の赤外線センサ50から構成されてい
る。多数の素子50aはそれぞれ異なる方向を指向し、
検出領域を分担している。そして、これらの赤外線セン
サ50により、車室内の温度分布が直接的に検出され
て、その検出データが制御装置40に出力されるように
なっている。
【0047】従って、この第2実施形態によれば、前記
第1実施形態における(1)及び(3)〜(6)に記載
の効果に加えて、以下のような効果を得ることができ
る。 (7) この空調装置11においては、複眼状の赤外線
センサ50により車室内の温度分布を直接的に検出する
ことができて、その検出結果に基づいて空調風の吹出方
向の変更を的確に行うことができる。また、この第2実
施形態においては、画像処理が不要になるため、空調装
置11の構成を簡単なものにすることが可能になる。
【0048】(変更例)なお、この実施形態は、次のよ
うに変更して具体化することも可能である。 ・ 前記第1,第2実施形態において、検出器41をフ
ロントガラスの上部、サイドガラスの上部、フロントガ
ラスとサイドガラスとの間のピラー部等の他の位置に変
更して配設すること。
【0049】・ 前記第1,第2実施形態において、湿
度センサ44をフロントガラスの上部、サイドガラスの
上部、フロントガラスとサイドガラスとの間のピラー部
等の他の位置に変更して配設すること。
【0050】・ 後席用の吹出口の方向制御にこの発明
を具体化すること。この場合、車室内の温度部分布を検
出するための検出器は、例えば、センターコンソールの
後端部に設けられる。
【0051】
【発明の効果】以上、実施形態で例示したように、この
発明においては、乗員の不快と感じる部分に空調風を自
動的に指向させることができて、乗員の実際の感覚、あ
るいは必要に応じた快適な空調を行うことができるとい
う優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の空調装置を備えた車両の室内
を示す斜視図。
【図2】 図1の空調装置の配管構成を示す構成図。
【図3】 図1の空調装置の中央吹出口を示す横断面
図。
【図4】 図3の中央吹出口の縦断面図。
【図5】 空調装置の回路構成を示すブロック図。
【図6】 画像データに基づく空調装置の制御を示すフ
ローチャート。
【図7】 湿度データに基づく空調装置の制御を示すフ
ローチャート。
【図8】 第2実施形態の空調装置を備えた車両の室内
を示す斜視図。
【符号の説明】
11…空調装置、13…中央吹出口、14…側部吹出
口、15…風向変更手段としての風向変更機構、16…
デフロスタ用吹出口、30…第1ルーバー、31…第1
ルーバー用モータ、34…第2ルーバー、35…第2ル
ーバー用モータ、38…第1角度センサ、39…第2角
度センサ、40…制御手段としての制御装置、41…検
出手段としての検出器、42A,42B…CCDカメ
ラ、43A,43B…画像処理装置、44…湿度セン
サ、50…複眼状の赤外線センサ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内に対して空調風を吹き出すための
    吹出口と、その吹出口から吹き出される空調風の方向を
    変更する風向変更手段とを備えた空調装置において、 前記車室内の温度分布を検出する検出手段と、 その検出手段により検出された高温位置に向かって空調
    風を吹き出させるように、前記風向変更手段を制御する
    制御手段とを設けたことを特徴とする空調装置。
  2. 【請求項2】 前記検出手段は、赤外線を撮像するCC
    Dカメラと、そのCCDカメラにより取得された画像デ
    ータを画像処理する画像処理装置とからなることを特徴
    とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、複眼状の赤外線センサ
    からなることを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  4. 【請求項4】 前記風向変更手段は、空調風の吹出方向
    を上下に変更する第1ルーバーと、空調風の吹出方向を
    左右に変更する第2ルーバーと、それらのルーバーを首
    振りさせるためのモータとからなることを特徴とする請
    求項1〜請求項3のうちのいずれか一項に記載の空調装
    置。
  5. 【請求項5】 前記車室内の湿度を検出するための湿度
    センサを設け、前記制御手段は湿度センサにより検出さ
    れた湿度が所定値を越えたとき、空調風を窓側に吹き出
    すように前記風向変更手段を制御することを特徴とする
    請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項に記載の空調
    装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は湿度センサにより検出さ
    れた湿度が所定値を越えたとき、デフロスタモードを設
    定することを特徴とする請求項5に記載の空調装置。
  7. 【請求項7】 前記吹出口は乗員の着座位置に対応して
    それぞれ複数個設けられ、前記制御手段はそれらの吹出
    口の風向変更手段を独立して制御することを特徴とする
    請求項1〜請求項6のうちのいずれか一項に記載の空調
    装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006096306A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Toshiba Corp 車両用空調制御システム
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US11794549B2 (en) 2020-07-27 2023-10-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle air-conditioner

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