JP3818294B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3818294B2
JP3818294B2 JP2004036546A JP2004036546A JP3818294B2 JP 3818294 B2 JP3818294 B2 JP 3818294B2 JP 2004036546 A JP2004036546 A JP 2004036546A JP 2004036546 A JP2004036546 A JP 2004036546A JP 3818294 B2 JP3818294 B2 JP 3818294B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
occupant
lower limb
toe
knee
detection means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004036546A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005225377A (ja
Inventor
康弘 福山
正樹 廣田
誠 岩島
最実 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004036546A priority Critical patent/JP3818294B2/ja
Publication of JP2005225377A publication Critical patent/JP2005225377A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3818294B2 publication Critical patent/JP3818294B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、車両用空調装置の風向制御技術に関する。
非接触で対象物の温度を計測する赤外線センサを用いて乗員の皮膚温度を検出する車両用空調装置が知られている。この車両用空調装置では、車室内の温度と乗員の顔部の温度とを検出して空調装置を制御している(特許文献1参照)。
特開2001−315519号公報
冬季、乗員が車両に乗り込んだ直後など、爪先の冷え感のために乗員が不快に感じることがある。乗員の爪先は、移動範囲が広く、身体や座席・ダッシュボードの下等に隠れ易いことから、爪先を検出できるように赤外線センサを設置することが困難であった。このため、従来の車両用空調装置では、赤外線センサによって乗員の爪先の位置を検出して乗員の爪先に集中的に温風を送ることができないので、乗員の爪先の冷えを解消できなかった。
(1) 請求項1の発明による車両用空調装置は、車室内の熱画像を取得する熱画像取得手段と、空調空気を生成して車室内に送風する空調風生成手段と、熱画像取得手段で取得した熱画像から乗員の下肢の形状を検出する下肢検出手段と、下肢検出手段で検出した乗員の下肢の状態から爪先の位置を推定する爪先位置推定手段と、爪先位置推定手段により推定した爪先位置に基づいて空調空気の風向を制御する駆動制御手段とを備えることを特徴とする。
(2) 請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用空調装置において、下肢検出手段が検出した乗員の下肢の形状から膝の状態を検出する膝検出手段をさらに備え、爪先位置推定手段は、下肢検出手段で検出した乗員の下肢の状態と、膝検出手段が検出した乗員の膝の状態とから爪先の位置を推定することを特徴とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置において、下肢検出手段が検出した乗員の下肢の形状から足が組まれた状態であるか否かを判断する足組判断手段をさらに備え、足組判断手段が足を組んだ状態であると判断すると、駆動制御手段は、座席床面全体に空調空気を送風するように風向を制御することを特徴とする。
(4) 請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の車両用空調装置において、下肢検出手段で乗員の下肢の状態が検出できないとき、駆動制御手段は、座席床面全体に空調空気を送風するように風向を制御することを特徴とする。
本発明によれば、熱画像取得手段で取得した熱画像に基づいて、乗員の下肢の状態から爪先の位置を推定して、空調空気の風向を制御するように構成した。これにより、乗員の爪先の冷えを効果的に除去でき、快適性を向上することができる。
図1〜10を参照して、本発明による車両用空調装置の一実施の形態を説明する。図1は本実施の形態の車両用空調装置を搭載した車両のインストルメントパネル部を示す斜視図であり、図2は車両用空調装置の全体構成図であり、図3は車両用空調装置の制御に関する構成を示す図である。空調ユニット10の上流には外気側吸入口11と内気側吸入口12が設けられ、インテークドア13によって吸入する空気の外気と内気の割合が調節される。両吸入口11、12から吸入された空気はブロアファン14により空調ユニット10の下流へ送風され、エバポレータ15で熱交換が行なわれて冷風となる。
エバポレータ15の下流では空調風の流路が2つに分かれている。一方の流路17にはヒーターコア16が設けられている。流路17を通過する空気はヒーターコア16により熱交換が行なわれて温風となる。他方の流路18はヒーターコア16をバイパスする流路18である。これら2つの流路17、18の分岐点にはエアミックスドア19が設けられている。エアミックスドア19の開度を制御することで両流路17、18を通過する空気の割合を調節して、空調風の温度、すなわち吹き出し温度を決定する。
エアミックスドア19により吹き出し温度が調節された空調風は、ベンチレーター20、デフロスター21およびフット吹き出し口22からそれぞれ車室内に吹き出される。これらの吹き出し口20、21、22にはそれぞれベントドア23、デフドア24、フットドア25が設けられ、空調風の吹き出し口が選択される。ベンチレーター20は運転席側センターベント20a、助手席側センターベント20b、運転席側サイドベント20c、助手席側サイドベント20d、後席右側センターベント20e、後席左側センターベント20fなどの吹き出し口に分岐される。なお、運転席側センターベント20aには吹き出し風量を調節するためのドア28が設けられ、助手席側センターベント20bには吹き出し風量を調節するためのドア29が設けられる。また、後席右側センターベント20eと後席左側センターベント20fには吹き出し風量を調節するためのドア30が設けられる。
運転席側フット吹き出し口22aと助手席側フット吹き出し口22bとは、それぞれ運転席および助手席の足元付近に設けられた吹き出し口であり、空調風の吹き出し方向を調節する運転席側可動ルーバー44と、助手席側可動ルーバー45とがそれぞれ取り付けられている。運転席側可動ルーバー44は運転席側フットベントルーバー・アクチュエータ44mによって駆動制御され、助手席側可動ルーバー45は助手席側フットベントルーバー・アクチュエータ45mによって駆動制御される。
本実施の形態では、運転席側フット吹き出し口22aと助手席側フット吹き出し口22bからの吹き出し風量をフットドア25によりまとめて調節する例を示すが、運転席側フット吹き出し口22aと助手席側フット吹き出し口22bとに、それぞれドアを設け、左右独立に吹き出し風量を調節するようにしてもよい。
デフロスター21はフロントデフロスター21a、サイドデフロスター21bなどの吹き出し口に分岐される。フレッシュベント通路26はエバポレータ15を通過した冷風を直接ベンチレーター20へ導く通路であり、暖房運転時にフレッシュベントドア27が開放されると冷風がベンチレーター20へ導入される。
図1に示すように、車両のインストルメントパネルには空調装置の操作部31が設けられる。この操作部31には、エアコンスイッチ、ファンスイッチ、吹き出し口スイッチ、デフロストスイッチ、内外気切換スイッチ、表示装置などが設けられる。室温設定器32は車室内温度を設定する設定器である。車両には各部の空気温度を検出するために各センサが設置される。外気温センサ33は外気温度を検出し、内気温センサ34は車室内温度を検出し、日射センサ35は日射量を検出する。吸込温センサ36はエバポレータ15を通過した空気温度を検出し、冷媒温センサ37はエバポレータ15の入口冷媒温度を検出し、水温センサ38はエンジン冷却水温度を検出する。開度センサ39はエアミックスドア19の開度を検出する。
赤外線カメラ40は、多数の温度検出素子を二次元平面にマトリックス状に配置して熱画像センサを有する。車室内の乗員などの物体から放射される赤外線は撮像レンズ(不図示)で集光され、車室内の熱画像が熱画像センサ上に結像される。熱画像センサの出力から車室内の温度分布を検出することができる。熱画像処理回路41は、赤外線カメラ40で検出された車室内の温度分布に基づいて、乗員の皮膚や衣服、車室内の温度分布情報を生成する。本実施の形態の車両用空調装置では、赤外線カメラ40は乗員50の膝が撮像できるように、センターコンソールに取り付けられる。
後述するように、本実施の形態の車両用空調装置では、赤外線カメラ40によって乗員の膝の角度などの下肢の状態を正確に検出することが望ましい。したがって、できるだけ車両の幅方向から下肢の状態を撮像するほうが良い。また、他の乗員やダッシュボードや座席などの車室内の装備によって膝が隠れることを考慮すると、赤外線カメラ40は、前部座席であれば、乗員側ドアやセンターコンソール等に取り付ければよい。このような取り付け位置であれば、下肢の状態をより正確に検出することができる。なお、後部座席の乗員の下肢の状態を撮像する場合は、各乗員側のドアや、前部座席センターアームレスト(不図示)の後側等に取り付けることで、下肢の状態をより正確に検出することができる。なお、赤外線カメラ40は1台でも良いし複数台であっても良い。
図3に示すように、コントローラ42は、CPU42aとROM42b、RAM42c、A/Dコンバーター42dなどの周辺部品から構成されている。コントローラ42は、操作部31からの各種操作情報、室温設定器32により設定された車室内設定温度、および各センサ33〜39により検出された信号に基づいて、コンプレッサー43、ブロアファンモーター14m、および各アクチュエータ13m,14m,19m,23m〜25m,27m〜30m,44m〜47mを制御する。なお、13mはインテークドア・アクチュエータであり、19mはエアミックスドア・アクチュエータであり、23mはベントドア・アクチュエータであり、28mは運転席側センターベントドア・アクチュエータであり、29mは助手席側センターベントドア・アクチュエータであり、30mは後席センターベントドア・アクチュエータである。24mはデフドア・アクチュエータであり、25mはフットドア・アクチュエータであり、27mはフレッシュベントドア・アクチュエータであり、46mは運転席側センターベントルーバー・アクチュエータであり、47mは助手席側センターベントルーバー・アクチュエータである。
図4は、車両用空調装置の機能ブロックを示す図である。図3と対比すると、熱画像取得手段60は赤外線カメラ40と熱画像処理回路41で実現される。下肢形状検出手段61、足組判断手段62、膝変化点判断手段63、爪先位置推定手段64は、ROM42bに書き込まれCPU42aにより動作するプログラムで実現される。ルーバー駆動制御手段65は、運転席側フットベントルーバー・アクチュエータ44m、助手席側フットベントルーバー・アクチュエータ45mおよび後部座席フットベントルーバー・アクチュエータ(不図示)に相当する。
本実施の形態の車両用空調装置を機能的に説明すると次のとおりである。熱画像取得手段60は、赤外線カメラ40で撮像した熱画像を熱画像処理回路41で処理して、以下の検出処理、判断処理、推定処理に供するためコントローラ42へ出力する。
下肢形状検出手段61は、赤外線カメラ40からの熱画像信号を熱画像処理回路41で処理して得られた熱画像に基づいて、乗員の下肢と背景との境界を検出し、乗員の下肢の形状を検出する。足組判断手段62は、下肢形状検出手段61が検出した下肢の形状に基づいて、乗員が足を組んでいるか否かを判断する。膝変化点検出手段63は、足組判断手段62において乗員が足を組んでいないと判断したときに、下肢形状検出手段61が検出した下肢の形状に基づいて、左右の足(膝)の曲げ伸ばしの状態を判断する。爪先位置推定手段64は、下肢形状検出手段61が検出した下肢の形状に基づいて爪先の位置を推定する。ルーバー駆動制御手段65は、各手段60〜64における検出結果などに基づいて、所定の範囲に空調風(温風)が送風されるように任意のルーバー・アクチュエータを駆動制御する。
図5〜7を参照して、爪先の位置を推定する方法について説明する。図5〜7は、乗員50が座席に座っている様子を示しており、たとえば、センターコンソールに取り付けられた赤外線カメラ40の撮像範囲に、乗員50の膝が入っており、乗員50を車両幅方向より撮像しているものとして説明する。後述の説明では座席を助手席51として説明するが、助手席以外の運転席や後部座席についても後述する説明が適用できる。また、複数の乗員が各座席に着座している場合についても同様である。
図5は、乗員50が両足を揃えて助手席51に座っている様子を示している。赤外線カメラ40は、乗員50の下肢を少なくとも含む領域(下肢領域とする)を撮像する。この下肢領域の熱画像に基づいて、乗員50の下肢と背景の境界が下肢形状検出手段61によって検出され、乗員50の下肢形状が得られる。この下肢形状から乗員50の大腿の接線A1と脛の接線A2を算出する。そして、これらの接線A1とA2の交点X1より床面へ垂直線V1を下ろし、この垂直線V1と脛の接線A2とが成す角を第1の膝角θ1とする。座席床面の位置と赤外線カメラ40の取り付け位置関係は既知であり、膝高さhと膝の前後位置(膝位置)が求められる。したがって、脛の接線A2と床面との交点である足中心位置C1は、
足中心位置C1 = 膝高さh×tanθ1+膝位置
となる。
本実施の形態では、乗員の足のサイズを30cm以下と想定する。このとき、爪先が存在する範囲は、足中心位置C1から足のサイズ30cmの半分である15cmだけ車両の前方へ離れた位置(爪先推定位置)D1までの間の範囲となる。
爪先推定位置D1 = 足中心位置C1 + 15cm
ここで、足中心位置C1から爪先推定位置D1までの範囲を第1の爪先推定範囲とする。
このように、乗員50が足を揃えて着座していると判断されると、上述のように第1の爪先推定範囲を求め、この第1の爪先推定範囲に温風が行くように助手席側フットベントルーバー・アクチュエータ45m(以下、ルーバー・アクチュエータ45mと呼ぶ)が駆動される。ここで、風向に一定の範囲(第1の爪先推定範囲)を設けているのは、乗員50の足のサイズが異なる場合や、乗員50の衣服の影響で足中心位置に誤差が生じた場合でも、乗員50の爪先に温風が確実に当たるようにするためである。以上の動作によって、乗員50の爪先の冷えを効果的に取り除くことができるため、乗員50の快適性を向上できる。
図6は、乗員50が右膝を伸ばし、左膝を曲げて助手席51に座っている様子を示す例である。上述した画像処理により得られる下肢形状に基づいて、左足大腿の接線L1、左足脛の接線L2、右足脛の接線R2を算出する。そしてこれらの接線に基づいて、図6のように第1の変化点、すなわち、乗員50の左足大腿の接線L1と左足脛の接線L2との交点X2と、第2の変化点、すなわち、乗員50の左足脛の接線L2と右足脛の接線R2との交点X3とを検出する。この場合、乗員50の両足が別々の場所にある、換言すると変化点が2つあると判断して、それぞれの足について爪先推定範囲を求める。
ここで、第1の変化点X2から床面への垂直線V2と左足脛の接線L2とが成す角を第1の膝角θ1とし、第2の変化点X3から床面への垂直線V3と右足脛の接線R2とが成す角を第2の膝角θ2とする。左右の足のそれぞれについて上述のように爪先の位置を推定すると、乗員50の左足に対応する第1の爪先推定範囲と右足に対応する第2の爪先推定範囲が得られる。
このように、乗員50の下肢の状態から膝の曲げ伸ばしの状態を検出して、乗員50が一方の足を伸ばし、他方の足を曲げて着座していると判断されると、上述のように第1および第2の爪先推定範囲を求め、それぞれの爪先推定範囲に温風が当たるようルーバー・アクチュエータ45mが駆動される。なお、2つの爪先推定範囲の間隔が広く、ルーバーの風向を固定すると両爪先推定範囲に温風が当たらない場合には、ルーバーを周期的に旋回して、2つの爪先推定範囲に温風が当たるようにする。乗員50が片足を伸ばし、もう一方の足を曲げて助手席51に座っている場合であっても、乗員50の爪先に温風が確実に当たるようになるため、乗員50の爪先の冷えを効果的に取り除くことができ、乗員50の快適性を向上させることができる。
図7は、乗員50が左足を上にして足を組んで座っている様子を示す例である。上述した爪先の位置を推定する方法では、爪先は床面上にあるものとしてその位置を推定している。しかし、(a)乗員50が左足を上にして足を組んでいる場合には、乗員50の左足の爪先は中空に浮いているため、上述した方法による爪先推定範囲には左足の爪先が入らない。さらに、(b)スカートをはいていたり膝掛け等をしている乗員50が左足を上にして足を組んでいる場合、この乗員50の右足の形状は検出できない。したがって、(a),(b)の場合、上述の方法によって乗員50の左足の形状から求められる爪先推定範囲には、乗員50の左足および右足の爪先が入らないこととなる。
そこで、後述のように、乗員50が足を組んでいると判断される場合には、座席床面全体に温風が当たるようにルーバー・アクチュエータ45mを駆動してルーバーを周期的に旋回させる。その結果、乗員50が足を組んだ場合であっても、少なくとも片足には温風が当たり爪先の冷えを除去できるので、ルーバーを固定したり、限定された範囲のみに旋回して温風を当てる場合に比べて、快適性を向上できる。なお、乗員50が足を組んでいるか否かの判断方法は、次のとおりである。
上述したように取得した乗員50の下肢形状に基づいて、図7に示すように、乗員50の左足大腿の接線L1と左足脛の接線L2との交点X4より床面へ垂直線V4を下ろし、この垂直線V4と左足大腿の接線L1との成す角である第3の膝角度θ3を求める。そして、第3の膝角θ3が所定の角度以下となり、かつ、乗員50の膝の高さhが所定の高さより高い場合に、乗員50が足を組んでいると判断する。
また、下肢形状検出手段61によって乗員50の下肢形状が検出できない場合にも、座席床面全体に温風が当たるようにルーバー・アクチュエータ45mを駆動してルーバーを周期的に旋回させる。これにより、乗員50の下肢形状が検出できなくても、ルーバーを固定したり、限定された一部の範囲のみに旋回して温風を当てる場合に比べて、快適性を向上できる。
図8は、車両用空調装置で実行される空調運転プログラムの動作を示すフローチャートである。このプログラムはコントローラ42のROM42bに格納されており、イグニションスイッチがオンになるとコントローラ42のCPU42aで実行される。ステップS1において操作部31のエアコンスイッチがONされる間で待機する。ステップS1が肯定判断されるとステップS2へ進み、空調制御に必要な車室内温度などの情報を取得するとともに、赤外線カメラ40を起動してステップS3のサブルーチンへ進む。ステップS3のサブルーチンでは、ステップS2で取得した赤外線カメラ40から得られた熱画像や各センサからの情報に基づいて空調制御する。
空調制御を行うステップS3のサブルーチンでは、温度制御、風量制御、風向制御をそれぞれ行うが、温度制御および風量制御は公知であるのでこれらの動作のサブルーチンは説明を省略する。風向制御のサブルーチンについては後述する。ステップS4において操作部31のエアコンスイッチがOFFされたか否かを判断する。ステップS4が否定判断されるとステップS3へ戻る。ステップS4が肯定判断されると、ステップS5へ進み、赤外線カメラ40を停止してステップS6へ進む。ステップS6において空調制御を停止して本プログラムを終了する。
図9を参照して、図8に示したステップS3のサブルーチンである風向制御について説明する。ステップS11において、熱画像処理回路41より熱画像を取得してステップS12へ進む。ステップS12において、ステップS11で取得した熱画像から乗員50の下肢形状を検出してステップS13へ進む。ステップS13において、ステップS12で乗員50の下肢形状を検出できたか否かを判断する。ステップS13が肯定判断されるとステップS14のサブルーチンへ進み、上述した方法によって爪先の位置を推定する。ステップS14のサブルーチンの詳細は後述する。ステップS14のサブルーチンが実行されるとステップS16へ進む。ステップS13が否定判断されるとステップS15へ進み、座席床面全体に温風が当たるように風向を設定して、ステップS16へ進む。ステップS14のサブルーチンまたはステップS15で演算された風向の設定に基づいて各ルーバー・アクチュエータを制御して、リターンする。
図10を参照して図9に示したステップS14のサブルーチンについて説明する。ステップS21において、図9のステップS12で検出した下肢形状に基づいて、上述した第3の膝角θ3と膝の高さhとを求めてステップS22へ進む。ステップS22において、ステップS21で求めた第3の膝角θ3と膝の高さhとから乗員50が足を組んでいるか否かを判断する。
ステップS22が否定判断されるとステップS23へ進み、図9のステップS12で検出した下肢形状に基づいて、膝変化点を求める。ステップS24において、ステップS23で求めた膝変化点が1つであると判断されると、ステップS25へ進み、図9のステップS12で検出した下肢形状に基づいて、第1の膝角θ1を求めて、爪先の位置を推定してステップS26へ進む。ステップS26において、ステップS25で推定した爪先位置(爪先推定範囲)に基づいて風向を設定して、リターンする。
ステップS24において、ステップS23で求めた膝変化点が2つであると判断されると、ステップS27へ進み、図9のステップS12で検出した下肢形状に基づいて、第1の膝角θ1と第2の膝角θ2とを求めて爪先の位置を推定してステップS28へ進む。ステップS28において、ステップS27で推定した爪先位置(2つの爪先推定範囲)に基づいて風向を設定して、リターンする。
ステップS22が肯定判断されるとステップS29へ進み、床面全体に温風が当たるように風向を設定して、リターンする。
本発明による車両用空調装置では、次の作用効果を奏する。
(1) 赤外線カメラ40で撮像した熱画像に基づいて、乗員50の膝の角度などから爪先位置を推定し、その結果得られる爪先推定範囲に温風が当たるようルーバー・アクチュエータを駆動するように構成した。これにより、乗員50の爪先の冷えを効果的に除去でき、乗員50の快適性を向上することができる。また、乗員50の両足が別々の位置にある場合であっても両足の爪先に温風を当てることができ、乗員50の快適性を向上することができる。
(2) 赤外線カメラ40で撮像した熱画像に基づいて、乗員50の膝の角度などから乗員の足組の有無を検出するように構成した。これにより、乗員50が足組していた場合であっても、座席床面全体に送風されるようルーバーを駆動して、少なくとも片足に温風を当てることができる。したがって、ルーバーを固定したり、限定された一部の範囲のみに旋回して温風を当てる場合と比べて、乗員50の快適性を向上することができる。
(3) 赤外線カメラ40で撮像した熱画像から乗員50の下肢形状が検出できない場合には、座席床面全体に送風されるようルーバーを駆動するよう構成したこれにより、ルーバーを固定したり、限定された一部の範囲のみに旋回して温風を当てる場合と比べて、乗員50の快適性を向上することができる。
上述の説明では、赤外線カメラ40で撮像した熱画像に基づいて乗員の下肢の状態を検出したが、本発明はこれに限らない。たとえば、可視光で撮像する撮像装置で撮像した画像を画像解析することで、大腿の接線や脛の接線を検出することができる。これにより、上述の作用効果と同様の作用効果を奏する。
以上の実施の形態およびその変形例において、たとえば、空調風生成手段は空調ユニット10に、下肢検出手段は下肢形状検出手段61に、駆動制御手段はルーバー駆動制御手段65に、膝検出手段は膝変化点判断手段63にそれぞれ対応する。さらに、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における機器構成に何ら限定されない。
本実施の形態の車両用空調装置を搭載した車両のインストルメントパネル部を示す斜視図である。 車両用空調装置の全体構成図である。 車両用空調装置の制御に関する構成を示す図である。 車両用空調装置の機能ブロックを示す図である。 乗員50が両足を揃えて助手席51に座っている様子を示す図である。 乗員50が右膝を伸ばし、左膝を曲げて助手席51に座っている様子を示す図である。 乗員50が左足を上にして足を組んで座っている様子を示す図である。 車両用空調装置で実行される空調運転プログラムの動作を示すフローチャートである。 図8のステップS3のサブルーチンである。 図9のステップS14のサブルーチンである。
符号の説明
10 空調ユニット 22 フット吹き出し口
22a 運転席側フット吹き出し口 22b 助手席側フット吹き出し口
40 赤外線カメラ 41 熱画像処理回路
42 コントローラ 42a CPU
42b ROM 42c RAM
44 運転席側可動ルーバー 45 助手席側可動ルーバー
44m 運転席側フットベントルーバー・アクチュエータ
45m 助手席側フットベントルーバー・アクチュエータ
50 乗員 51 助手席
60 熱画像取得手段 61 下肢形状検出手段
62 足組判断手段 63 膝変化点検出手段
64 爪先位置推定手段 65 ルーバー駆動制御手段

Claims (4)

  1. 車室内の熱画像を取得する熱画像取得手段と、
    空調空気を生成して車室内に送風する空調風生成手段と、
    前記熱画像取得手段で取得した熱画像から乗員の下肢の形状を検出する下肢検出手段と、
    前記下肢検出手段で検出した乗員の下肢の状態から爪先の位置を推定する爪先位置推定手段と、
    前記爪先位置推定手段により推定した爪先位置に基づいて前記空調空気の風向を制御する駆動制御手段とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記下肢検出手段が検出した乗員の下肢の形状から膝の状態を検出する膝検出手段をさらに備え、
    前記爪先位置推定手段は、前記下肢検出手段で検出した乗員の下肢の状態と、前記膝検出手段が検出した乗員の膝の状態とから爪先の位置を推定することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置において、
    前記下肢検出手段が検出した乗員の下肢の形状から足が組まれた状態であるか否かを判断する足組判断手段をさらに備え、
    前記足組判断手段が足を組んだ状態であると判断すると、前記駆動制御手段は、座席床面全体に空調空気を送風するように風向を制御することを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の車両用空調装置において、
    前記下肢検出手段で乗員の下肢の状態が検出できないとき、前記駆動制御手段は、座席床面全体に空調空気を送風するように風向を制御することを特徴とする車両用空調装置。
JP2004036546A 2004-02-13 2004-02-13 車両用空調装置 Expired - Lifetime JP3818294B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004036546A JP3818294B2 (ja) 2004-02-13 2004-02-13 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004036546A JP3818294B2 (ja) 2004-02-13 2004-02-13 車両用空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005225377A JP2005225377A (ja) 2005-08-25
JP3818294B2 true JP3818294B2 (ja) 2006-09-06

Family

ID=35000425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004036546A Expired - Lifetime JP3818294B2 (ja) 2004-02-13 2004-02-13 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3818294B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102018121168A1 (de) * 2018-08-30 2020-03-05 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Fußraumklimatisierungssystem

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018131195A (ja) * 2017-02-15 2018-08-23 株式会社デンソー 車両用空調ユニット
WO2018150804A1 (ja) * 2017-02-15 2018-08-23 株式会社デンソー 車両用空調ユニット
JP6969985B2 (ja) * 2017-11-14 2021-11-24 トヨタ自動車株式会社 車両用空調装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102018121168A1 (de) * 2018-08-30 2020-03-05 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Fußraumklimatisierungssystem
DE102018121168B4 (de) 2018-08-30 2022-01-27 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Fußraumklimatisierungssystem

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005225377A (ja) 2005-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5186795B2 (ja) 車両用空調装置
US20080248736A1 (en) Air conditioner for vehicle
JP2002046445A (ja) 車両用空調装置およびその制御方法
US20120129439A1 (en) Air conditioning system for vehicle
JP2006089018A (ja) 車両用空調装置
JP4613718B2 (ja) 車両用空調装置および車両用空調制御方法
JP2004283403A (ja) シート空調装置および車両用シート空調装置
JP6696815B2 (ja) 車両用空調装置
JP2008149998A (ja) 車両用空調装置
JP7042428B2 (ja) 車両用空調装置及び車両用空調装置を備えた車両
JP3818294B2 (ja) 車両用空調装置
JP3928606B2 (ja) 車両用空調装置
JP4349065B2 (ja) 車両用空調装置
JP2006160024A (ja) 車両用空調装置および車両用空調制御方法
JP4396759B2 (ja) 車両用空調装置
JP7089694B2 (ja) 車両用温度調整装置
JP2010006136A (ja) 車両用安全装置
JP6643167B2 (ja) 車両用空調装置
JP2000225838A (ja) 車両用空調装置
JPH0450207B2 (ja)
JP4501643B2 (ja) 車両用空調装置および車両用空調制御方法
JP2019085037A (ja) 空調装置
JP7119730B2 (ja) 状態推定装置
JP2017177832A (ja) 車両用空調装置
JP2006137216A (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090623

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100623

Year of fee payment: 4