JP6701548B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、使用時に折り癖や折りじわが低減された吸収性物品に関する。
一般に、軽失禁ライナー、軽失禁パッド、及び生理用ナプキン等の吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、で構成されており、これにより、尿や血液等の体液は、トップシートを通って吸収体に吸収される。これらの吸収性物品は、通常、これを1枚ごとに3つ折り等に折り畳んで個別包装し、複数枚をプラスチックフィルムにて一括包装されており、消費者が吸収性物品を使用する際には、個別包装から吸収性物品を取り出し、吸収性物品の衣類接触側表面に設けられたズレ止めテープを使用して、吸収性物品を下着に装着している。
吸収性物品の吸収体は、吸収性繊維及び高吸水性ポリマーを主体として構成されるものであり、適度な厚さとクッション性が求められている。そして、吸収性物品は、一般に吸収量ごとに様々な種類のものが販売されているが、吸収性物品の吸収量が多くなるほど、吸収体の厚みは厚くなり、包装時に3つ折りにした場合、3つ折りした部分の吸収体に折り癖がついたり、3つ折りした部分の近傍のトップシートに折りじわが発生したりしてしまう。このような折り癖は、吸収性物品の下着への適切な装着を損ない、身体へのフィット性を低下させることもある他、折りじわも幅方向に発生するため、体液の幅方向への横漏れの原因にもなる。加えて、これらの折り癖、折りじわは、装着時に着用者に不快感を感じさせ、かゆみ等の肌トラブルを引き起こす可能性がある他、外観上も好ましいものとは言えない。
折り癖や折りじわを低減することを目的とした吸収性物品に関係する発明としては、例えば、特許文献1には、トップシート、バックシート、及び吸収体を有する縦長の吸収性物品であって、吸収体が、幅方向に延びており、かつ吸収体の全幅に亘らない長さを有する折り曲げ補助手段が、吸収体の長手方向に位置をずらして複数本形成された折り曲げ領域を有しており、個別包装される際に、折り曲げ領域が存する部位において折り曲げられることを特徴とする吸収性物品が開示されている。また、特許文献2には、トップシートとバックシートとの間に吸収体が配置されるとともに、個別包装される際には、幅方向の折り線にて長手方向に折り畳まれる吸収性物品において、折り線の近傍に、吸収性物品の幅方向に亘る線状の形状保持部材を形成した吸収性物品が開示されている。
特開2009−153735号公報 特開2013−176412号公報
しかしながら、特許文献1の吸収性物品においては、折り曲げ補助手段の近傍で吸収性物品を折り曲げることにより、吸収性物品に強い折り癖がつくことを防止することができるとされているが、トップシート等に発生する折りじわの問題に対しては、何らの配慮もなされていない他、折り癖や折りじわが十分に解消していない場合には、体液が横漏れするおそれもあった。また、特許文献2の吸収性物品は、これを展開した際に形状保持部材を湾曲させて吸収性物品の形状を保持することにより、折り癖や折りじわの問題に対処しようとするものであるが、このような手段を採用しても、トップシートや吸収体の折り癖の形成が抑制されるわけではなく、形成された折り癖も完全には解消されない。したがって、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、個別包装に際して長手方向に折り畳まれる吸収性物品において、使用時に折り癖や折りじわがより低減されており、体液の横漏れも効果的に防止可能な吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、トップシートと、バックシートと、吸収体と、を備え、個別包装に際して幅方向に延びる2本の折り線によって長手方向に折り畳まれる吸収性物品において、吸収体の折り線の近傍の幅方向両端部に括れ部を形成し、折り線近傍と、股部とにおいて、所定のチャネルエンボスを形成することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) 本発明の第1の態様は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、を備え、個別包装に際して幅方向に延びる2本の折り線によって長手方向に折り畳まれる吸収性物品であって、前部、股部及び後部を有し、前記折り線は、前記前部及び前記股部の境界部、並びに前記股部及び前記後部の境界部に設けられ、前記吸収体には、長手方向に5mm以上20mm以下の幅を持つ前記折り線の近傍があり、その幅方向両端部幅方向内側に湾曲した括れ部が形成されており、前記各境界部に設けられた折り線近傍において、幅方向中心線の両側に、長手方向に沿って、前記トップシートから前記吸収体に亘る少なくとも2対の第2のチャネルエンボスが形成され、前記少なくとも2対の第2のチャネルエンボスは、幅方向中心線に向かって凸となっており、前記股部において、幅方向中心線の両側に、長手方向に沿って、前記トップシートから前記吸収体に亘る少なくとも1対の第1のチャネルエンボスが形成され、前記少なくとも1対の第1のチャネルエンボスは、幅方向両端部に向かって凸となっている、吸収性物品である。
(2) 本発明の第2の態様は、(1)に記載の吸収性物品であって、前記折り線近傍の前記吸収体の最小幅が、前記吸収体の最大幅の60%以上80%以下であることを特徴とするものである。
(3) 本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載の吸収性物品であって、前記括れ部の長手方向の寸法が、5mm以上20mm以下であることを特徴とするものである。
(4) 本発明の第4の態様は、(1)から(3)のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記1対の第1のチャネルエンボスが、前記括れ部が形成された前記前部及び前記後部と、前記股部との前記境界部にも及んでいることを特徴とするものである。
(5) 本発明の第5の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記前部及び前記後部に、幅方向に沿って、前記トップシートから前記吸収体に亘る第3のチャネルエンボスがそれぞれ形成されており、この第3のチャネルエンボスは、長手方向端部に向かって凸となっていることを特徴とするものである。
(6) 本発明の第6の態様は、(1)から(5)のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記折り線近傍の前記吸収体の密度が、他の領域の前記吸収体の密度に比して高くなっていることを特徴とするものである。
本発明の吸収性物品においては、2本の折り線の近傍の吸収体に、括れ部を設けたので、折り線近傍の吸収体の嵩が低減し、折り線を谷として吸収性物品を折り畳む際に、吸収性物品に折りじわや折り癖が残りにくいものとなる。さらに、本発明の吸収性物品においては、折り線近傍に、長手方向に沿って少なくとも2対のチャネルエンボスが形成され、この少なくとも2対のチャネルエンボスが、幅方向中心線に向かって凸になっているとともに、股部には、長手方向に沿って1対のチャネルエンボスが形成され、この1対のチャネルエンボスは、幅方向両端部に向かって凸になっている。このため、折り線近傍に到達する体液が、幅方向中心線に向かって拡散しやすくなり、括れ部が形成された部位であり、幅方向の寸法が狭く形成されている、前部及び後部と、股部との境界部において、体液が横漏れすることを効果的に防止することができる。
本発明の吸収性物品の展開図を示す図面である。 図1におけるX−X線による断面図を示す図面である。
以下、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る吸収性物品1について詳細に説明する。なお、本実施形態の説明においては、全体を通して同じ要素には同じ符号を付している。本明細書における以下の説明において、体液とは、尿、血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出される液体をいう。さらに、吸収性物品1の着用時とは、吸収性物品1の装着時及び装着後の少なくとも一方を示す。なお、本明細書の説明において、吸収性物品1の長手方向とは、吸収性物品1が着用されたときに着用者の前後にわたる方向であり、図中、符号Yで示す方向である。また、吸収性物品1の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、本明細書において、吸収性物品1の身体接触側表面とは、吸収性物品1の着用時に着用者の肌に当接する表面を指し、衣類接触側表面とは、吸収性物品1の着用時に着用者の衣類に当接する表面を指す。本明細書においては、吸収性物品1の身体接触側表面側を上側と称し、衣類接触側表面側を下側と称することがある。
<吸収性物品>
図1は、本発明の吸収性物品1の展開図を示す図面であり、図2は、図1におけるX−X線による断面図を示す図面である。本発明の実施形態に係る吸収性物品1としては、図1に示すような軽失禁パッドが例示されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、軽失禁ライナー、生理用ナプキン、その他の吸収性物品であってもよい。図1及び図2に示すように、吸収性物品1は、身体接触側表面に配置された液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向し、衣類接触側表面に配置された液不透過性のバックシート30と、トップシート10及びバックシート30の間に配置された吸収体20と、を備え、これにより、吸収体20は、トップシート10とバックシート30との間に挟まれた構造となっている。吸収性物品1は、個別包装に際して幅方向に延びる2本の折り線40によって長手方向に折り畳まれるものであり、包装時には長手方向に3つ折りにされる。吸収性物品1は、着用者の前側に位置する前部1aと、着用者の股間に位置する股部1bと、着用者の後側に位置する後部1cとを有し、折り線40は、前部1aと股部1bとの境界部1d、及び股部1bと後部1cとの境界部1dに形成されている。
[トップシート]
トップシート10は、吸収体20に向けて体液を速やかに通過させるものであり、吸収体20を挟んで、バックシート30と対向して配置されている。トップシート10は、肌と当接するシートとなることから、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような基材、例えば、エアスルー不織布を代表とするサーマルボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、又はこれらを積層した複合シートといった材料から形成される。トップシート10は、単層であっても、複数層積層していてもよく、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。
不織布としては、ポリエチレン等の合成繊維やレーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、サーマルボンド法の他、スパンレース法やスパンボンド法等の公知の加工法によって得られたものも用いることができる。加工性及び強度の点から、トップシート10の坪量は、18g/m以上40g/m以下であることが好ましい。トップシート10には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を適用してもよい。トップシート10は、着用者の股部が位置づけられる長手方向中央に括れ部を有する砂時計形状、略矩形形状等の形状を有していてもよく、吸収体20の側縁よりも若干外方に延在して設けられていてもよい。
なお、本発明においては、吸収体20の上面への体液の拡散を促進するため、トップシート10と吸収体20との間に、液拡散性シート11を設けてもよい。斯かる液拡散性シート11としては、例えば、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布等の不織布や、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布を挙げることができる。液拡散性シート11の厚さは0.1mm以上であることが好ましく、その坪量は15g/m以上であることが好ましい。液拡散性シート11の形状は、特に制限はないが、尿等の液体がくまなく吸収体20に拡散するよう、吸収体20の表面を完全に覆うことができる形状であることが好ましい。
[バックシート]
バックシート30は、吸収性物品1の外部に体液が漏れないよう、液不透過性を有し、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ防止のために透湿性を有していてもよい。このような特性を有するバックシート30の材料としては、例えば、ポリエチレンシートやポリエチレンラミネート不織布等の厚みの薄いプラスチックシートを挙げることができる。バックシート30は、着用者の股部が位置づけられる長手方向中央に括れ部を有する砂時計形状、略矩形形状等の形状を有していてもよく、吸収体20の側縁より若干外方に延在して設けられていてもよい。バックシート30の衣類接触側表面には、着用時に下着等に吸収性物品1を固着するための粘着剤層60が設けられていてもよい。吸収性物品1が粘着剤層60を有する場合、粘着剤層60を保護するための剥離シート65を有していてもよく、この剥離シート65は、吸収性物品1の包装シートと部分的に接合されていてもよい。トップシート10及びバックシート30は、長手方向端部等、端部の少なくとも一部において、吸収体20を挟まずに、ホットメルト接着剤やヒートシール等により固着されるフラップを形成していてもよい。
[吸収体]
吸収体20は、基材としての吸収性繊維と、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、SAPとも称する)と、を含有する。吸収性繊維は、一般に生理用ナプキン、おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等を挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。斯かるフラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。吸収体20の吸収性繊維は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、100g/m以上800g/m以下の坪量とすることが好ましい。
吸収体20の高吸水性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。吸収体20のSAP量は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、50g/m以上500g/m以下の坪量とすることが好ましく、15質量%以上60質量%以下の含有量とすることが好ましい。
吸収体20において、吸収性繊維及びSAPの形態は、吸収性繊維中にSAP粒子を混合して形成した積層マットの形態であることが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体20の形状の安定化の目的から、吸収体20をキャリアシートに包むことが好ましい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、キャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよく、キャリアシートで吸収体20を包む際の包み方は特に限定されるものではない。
吸収体20は、上層吸収体と下層吸収体とを積層してなるものであってもよい。この場合、上層吸収体と下層吸収体の長手方向及び幅方向の寸法は、上層吸収体の寸法が下層吸収体の寸法より大きくてもよく、上層吸収体の寸法が下層吸収体の寸法と同じであってもよく、上層吸収体の寸法が下層吸収体の寸法より小さくてもよい。
(括れ部)
吸収体20は、前部1a及び股部1bの境界部1d、並びに股部1b及び後部1cの境界部1dに設けられる折り線40の近傍において、吸収体20の幅方向両端部が幅方向内側に湾曲した括れ部21を有している。吸収体20が括れ部21を有することにより、折り線40近傍の吸収体20の嵩が低減し、折り線40を谷として吸収性物品1を折り畳んだ際に、折りじわや折り癖を生じにくくすることができる。ここで、折り線40近傍の括れ部21においては、吸収体20の最小幅Bが、吸収体20の最大幅Aの60%以上80%以下であることが好ましく、60%以上70%以下であることがより好ましい。吸収体20の最小幅Bが、上記の範囲内のものであることにより、吸収性物品1における体液の横漏れを防止しつつ、折り線40近傍の吸収体20の嵩を効果的に低減させることができる。
括れ部21の長手方向の寸法Cは、5mm以上20mm以下であることが好ましく、10mm以上15mm以下であることがより好ましい。括れ部21の長手方向の寸法Cを上記の範囲内のものとすることにより、吸収性物品1における体液の横漏れを防止しつつ、折りじわや折り癖の形成を効果的に防止することができる。なお、折り線40近傍の括れ部21における吸収体20の密度は、他の領域の吸収体20の密度に比して高くなっていることが好ましい。そのような構成とすることにより、括れ部21においても体液の十分な吸収能を確保することができ、体液の横漏れを効果的に防止することができる。
[チャネルエンボス]
本発明の吸収性物品1においては、前部1a、股部1b、及び後部1cと、括れ部21とにそれぞれ、トップシート10から吸収体20に亘るチャネルエンボスが形成されている。ここで、股部1bに形成されているチャネルエンボスを第1のチャネルエンボス22と称し、括れ部21に形成されているチャネルエンボスを第2のチャネルエンボス23と称し、前部1a及び後部1cに形成されているチャネルエンボスを第3のチャネルエンボス24と称することとし、以下に各チャネルエンボスの構成を説明する。
(第1のチャネルエンボス)
吸収性物品1の股部1bには、幅方向中心線の両側に、長手方向に沿って、トップシート10から吸収体20に亘る、少なくとも1対の第1のチャネルエンボス22が形成されており、この第1のチャネルエンボス22は、幅方向両端部に向かって凸となっている。第1のチャネルエンボス22がこのような構成を採用することにより、股部1bの体液排出部に排出された体液は、第1のチャネルエンボス22に沿って幅方向中心線方向に向かいながら前後方向に拡散することとなり、幅方向の寸法が狭く形成されている括れ部21が形成された、前部1a及び後部1cと、股部1cとの境界部1dにおいて体液が横漏れすることを効果的に防止することができる。第1のチャネルエンボス22は、2対以上設けられていてもよい。
ここで、第1のチャネルエンボス22は、少なくともその端部が、括れ部21が形成された、前部1a及び後部1cと、股部1cとの境界部1dにも及んでいることが好ましい。第1のチャネルエンボス22が境界部1dにも及んでいることにより、上記境界部1dに形成された第2のチャネルエンボス23とも相俟って、体液が幅方向中心線から幅方向両端部に向かって拡散することを抑制することができ、体液の横漏れを効果的に防止することができる。
(第2のチャネルエンボス)
吸収性物品1の括れ部21が形成された、前部1a及び後部1cと、股部1cとの境界部1dには、幅方向中心線の両側に、長手方向に沿って、トップシート10から吸収体20に亘る少なくとも2対の第2のチャネルエンボス23が形成されており、この第2のチャネルエンボス23は、幅方向中心線に向かって凸となっている。境界部1dに幅方向中心線に向かって凸の第2のチャネルエンボス23が形成されていることにより、括れ部21に到達する体液が、上記境界部1dの幅方向中心線に向かって拡散しやすくなり、更に、前部1a及び後部1cにおいては、幅方向両端部にも拡散するので、吸収体20の幅方向の寸法が狭く形成されている括れ部21において、体液が横漏れすることを効果的に防止することができるとともに、吸収体20の全体で効率的に体液を吸収することができる。
上記境界部1dにおける第2のチャネルエンボス23は、幅方向中心線の両側に、2対以上設けられており、3対以上設けられていることがより好ましい。第2のチャネルエンボス23の設置数を上記の範囲内のものとすることにより、境界部1dに到達する体液を、境界部1dの幅方向中心線、並びに前部1a及び後部1cの幅方向両端部に向けて効果的に拡散させることができる。
(第3のチャネルエンボス)
本発明の吸収性物品1においては、前部1a及び後部1cに、幅方向に沿って、トップシート10から吸収体20に亘る第3のチャネルエンボス24が形成されていることが好ましく、この第3のチャネルエンボス24は、長手方向端部に向かって凸となっていることが好ましい。吸収性物品1の前部1a及び後部1cに、第3のチャネルエンボス24を設けることにより、前部1a及び後部1cの吸収体20の表面に、体液をより広く拡散させることができる。
(チャネルエンボスの深さ)
チャネルエンボスの深さは、本発明の目的を損なわない範囲で、適宜設定することができるが、例えば、1.0mm以上5.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以上3.5mm以下であることがより好ましい。チャネルエンボスの深さが上記の範囲内であることにより、体液の効率的な拡散が促されるとともに、体液の吸収も阻害されない。
[立体ギャザー]
図2に示すように、吸収性物品1の身体接触側表面には、立体ギャザー50が設けられていてもよい。この立体ギャザー50は、トップシート10とともに体液の閉じ込め空間を形成し、体液の横漏れを防止できるようになっている。立体ギャザー50は、立体ギャザーシート51と、立体ギャザーシート51の自由端部に沿って配された伸縮性弾性部材52と、を備えていることが好ましい。伸縮性弾性部材52としては、天然ゴム、合成ゴム、及びポリウレタン等からなる、糸状、紐状、平型形状のものを適宜使用することができる。
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができ、例えば、必要に応じて、液拡散性シート11及び立体ギャザー50をあらかじめトップシート10に配置した上で、括れ部21を形成した吸収体20をトップシート10とバックシート30との間に挟持し、トップシート10から吸収体20に亘るチャネルエンボスを形成させつつ、トップシート10とバックシート30とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定することで製造することができる。そして、これを包装体に個別包装した後、長手方向に3つ折り等にして折り畳めばよい。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 吸収性物品
1a 前部
1b 股部
1c 後部
1d 境界部
10 トップシート
11 液拡散性シート
20 吸収体
21 括れ部
22 第1のチャネルエンボス
23 第2のチャネルエンボス
24 第3のチャネルエンボス
30 バックシート
40 折り線
50 立体ギャザー
51 立体ギャザーシート
52 伸縮性弾性部材
60 粘着剤層
65 剥離シート
A 吸収体の最大幅
B 括れ部における吸収体の最小幅
C 括れ部の長手方向の寸法

Claims (6)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、を備え、個別包装に際して幅方向に延びる2本の折り線によって長手方向に折り畳まれる吸収性物品であって、
    前部、股部及び後部を有し、
    前記折り線は、前記前部及び前記股部の境界部、並びに前記股部及び前記後部の境界部に設けられ、
    前記吸収体には、長手方向に5mm以上20mm以下の幅を持つ前記折り線の近傍があり、その幅方向両端部幅方向内側に湾曲した括れ部が形成されており、
    前記各境界部に設けられた折り線近傍において、幅方向中心線の両側に、長手方向に沿って、前記トップシートから前記吸収体に亘る少なくとも2対の第2のチャネルエンボスが形成され、前記少なくとも2対の第2のチャネルエンボスは、幅方向中心線に向かって凸となっており、
    前記股部において、幅方向中心線の両側に、長手方向に沿って、前記トップシートから前記吸収体に亘る少なくとも1対の第1のチャネルエンボスが形成され、前記少なくとも1対の第1のチャネルエンボスは、幅方向両端部に向かって凸となっている、吸収性物品。
  2. 前記折り線近傍の前記吸収体の最小幅が、前記吸収体の最大幅の60%以上80%以下である、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記括れ部の長手方向の寸法が、5mm以上20mm以下である、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記1対の第1のチャネルエンボスが、前記括れ部が形成された前記前部及び前記後部と、前記股部との前記境界部にも及んでいる、請求項1から3のいずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記前部及び前記後部に、幅方向に沿って、前記トップシートから前記吸収体に亘る第3のチャネルエンボスがそれぞれ形成されており、この第3のチャネルエンボスは、長手方向端部に向かって凸となっている、請求項1から4のいずれかに記載の吸収性物品。
  6. 前記折り線近傍の前記吸収体の密度が、他の領域の前記吸収体の密度に比して高くなっている、請求項1から5のいずれかに記載の吸収性物品。
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