JP7159528B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
本明細書の説明において、吸収性物品1の着用時とは、吸収性物品1の装着時及び装着後の少なくとも一方をいう。吸収性物品1の長手方向とは、吸収性物品1が着用されたときに着用者の前後にわたる方向であり、図1中、符号Yで示す方向である。図中、符号Y1で示す方向が前方であり、符号Y2で示す方向が後方であり、着用時にY1の方向が着用者の腹側、Y2の方向が着用者の背側に配される。また、吸収性物品1の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、身体側表面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、衣類側表面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。体液とは、尿、血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。また、本発明の吸収性物品1の用途は、特に限定されるものではなく、一般には、幼児又は成人用を問わず、テープ止めタイプの使い捨ておむつ、パンツタイプの使い捨ておむつ、尿取りパッド、軽失禁パッド、軽失禁ライナー、生理用ナプキン等であってもよいが、本発明は、特に大人用のテープ止めタイプ及びパンツタイプの使い捨ておむつ、並びに尿取りパッドに好適に適用される。
図2は、補助吸収体60が体液を吸収する前における、図1に示す本発明の吸収性物品1のY1-Y2断面図である。本発明において、吸収体30は、図1及び図2に示すように、吸収体30の長手方向の中心(図1及び図2中、X1-X2で示す線)よりも長手方向後方の領域内に、後述する、第一のスリット40が設けられており、第一のスリット40が形成されている領域内には、後述する、補助吸収体60が設けられている。
本発明において、吸収体30は、図1に示すように、吸収体30の長手方向の中心(図1中、X1-X2で示す線)よりも長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、かつ吸収体30を厚さ方向に貫通する第一のスリット40を有している。なお、本発明の吸収性物品1は、この第一のスリット40が形成される長手方向側が、着用者の背側に位置するように配置される。
図2に示すように、第一のスリット40が形成されている領域内に、液透過性の上層シート63と、液透過性の下層シート64と、高吸収性ポリマーと、で形成される補助吸収体60が設けられており、補助吸収体60は、平面視において、上層シート63が下層シート64に接合するシール領域62と、上層シート63が下層シート64に接合しない複数の非シール領域61と、を有しており、非シール領域61における上層シート63と下層シート64の間に、高吸収性ポリマーが分布している。このように、第一のスリット40が形成されている領域内に、上記の構造を有する補助吸収体60を設けることにより、後側からの体液の漏れを効果的に防止することができる。なお、補助吸収体60の長手方向及び幅方向の端部は、高吸収性ポリマーが外に漏れないように、シール領域62で形成されていることが好ましい。また、図2に示すように、少なくとも体液を吸収する前において、下層シート64は、略フラットな状態であり、一方で、上層シート63は、下層シート64と接合してシール領域62を形成し、かつ、非シール領域61における上層シート63と下層シート64の間に、高吸収性ポリマーが分布することで、凹凸を有する状態である。
吸収体30や第二のスリット50を介して後側に導かれた体液は、補助吸収体60の非シール領域61に分布された高吸収性ポリマーに吸収され、後側からの体液の漏れを防止することができる。体液が高吸収性ポリマーに吸収されると、体液を吸収した高吸収性ポリマーは膨潤するため、非シール領域61は、図3に示すように、体液の吸収前よりも隆起することになり、高吸収性ポリマーを有さないシール領域62が水路として形成される。そして、2回目以降に体液が排泄される際には、シール領域62が、水路として機能するために、体液が補助吸収体60内でより効果的に拡散及び吸収されるため、後側からの体液の漏れをより効果的に防止することができる。
この場合、図2に示すように、長手方向のある位置においては、2つ以上の非シール領域61が、一定の間隔をおいて、形成されていてもよい。
以上のような態様で、補助吸収体60に、高吸収性ポリマーが分布する非シール領域61と、シール領域62と、を形成することにより、より良好に後漏れを防止することができる。
上層シート63及び下層シート64は、液透過性を有していればよく、特に材質は限定されないが、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートから形成される。さらに、強度及び加工性の点から、上層シート63及び下層シート64の坪量は、8g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。
補助吸収体60に用いる高吸収性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、吸収体30と同様に、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン-アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸-ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン-無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。非シール領域61におけるSAP量は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、25g/m2以上300g/m2以下の坪量とすることが好ましく、23質量%以上95質量%以下の含有量とすることが好ましい。
なお、各種の高吸収性ポリマーの吸収速度(時間)は、例えば、Vortex法に生理食塩水の吸収速度を測定することができる。Vortex法による生理食塩水の吸収速度は以下のように行う。まず、回転子(8mmφ×30mmのリング無し)を入れた100mlのビーカーに、0.9%生理食塩水を50±0.1g加え、マグネチックスターラーを使用して600rpmで撹拌し、渦を発生させる。高吸収性ポリマー2.0±0.002gを精秤して攪拌渦中に投入する。高吸収性ポリマーの添加後から液面の渦が収束する時点までの時間(秒)を測定する。吸収時間が小さいほど吸収速度が大きいことを表す。
ここで、非シール領域61に分布する高吸収性ポリマーとして、吸収速度の異なる複数種を選択する場合において、吸収速度の小さい高吸収性ポリマーの吸収速度に対して、その次に吸収速度の大きい高吸収性ポリマーの吸収速度は、1.3倍以上5倍以下であることが好ましい。吸収速度の当該比率は、上記の吸収時間から算出することができる。これにより、体液が繰り返し排泄された場合においても、より効果的に後側からの体液の漏れを防止することができる。
また、各種の高吸収性ポリマーの吸収速度は、高吸収性ポリマーの製造元、品番等を適宜選択することにより、調整することができる。
さらに、吸収速度の異なる高吸収性ポリマーの種類の数は2以上3以下であることが好ましい。
トップシート10は、体液が吸収体30へと移動するような液透過性を備えた基材から形成すればよく、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。また、トップシート10には、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート10には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。さらに、強度及び加工性の点から、トップシート10の坪量は、18g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。トップシート10の形状としては特に制限はないが、漏れがないように体液を吸収体30へと誘導するために必要とされる、吸収体30を覆う形状であればよい。
バックシート20は、吸収体30が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成すればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
吸収性物品1の製造方法は、周知の方法を採用することができ、例えば、(A)吸収性繊維を高吸収性ポリマーとともに積繊して吸収体マットを作製し、さらに、上記のような第一のスリット40及び第二のスリット50を形成して、吸収体30を形成する工程、(B)第一のスリット40が形成されている領域内に、補助吸収体60を形成する工程、(C)トップシート10と立体ギャザーをホットメルト系接着剤で固定・一体化する工程、(D)トップシート10、立体ギャザー、補助吸収体60及びバックシート20の内側にホットメルト系接着剤を塗工する工程、(E)集合ドラムにおいて、下部から順に、バックシート20、吸収体30及び補助吸収体60、トップシート10、の順に配置し、各構成部材を固定・一体化する工程、(F)吸収性物品1の半製品をカッター装置により製品寸法でカットし、個々の吸収性物品1を切り離す工程、を有する製造方法等を挙げることができる。
10 トップシート
20 バックシート
30 吸収体
40 第一のスリット
50 第二のスリット
60 補助吸収体
61 非シール領域
62 シール領域
63 上層シート
64 下層シート
X 幅方向
Y 長手方向
Claims (4)
- 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された吸収体と、を有する吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記吸収体の長手方向の中心よりも長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、かつ前記吸収体を厚さ方向に貫通する第一のスリットを少なくとも1つ有しており、
前記吸収体には、前記吸収体の幅方向両端部に、長手方向に延び、かつ、前記第一のスリットの幅方向両端部における前方端部と連結し、長手方向の寸法が80mm以上380mm以下、幅方向の寸法が5mm以上20mm以下の第二のスリットが設けられており、
前記第一のスリットが形成されている領域内に、液透過性の上層シートと、液透過性の下層シートと、高吸収性ポリマーと、で形成される補助吸収体が設けられており、
前記補助吸収体は、平面視において、前記上層シートが前記下層シートに接合するシール領域と、前記上層シートが前記下層シートに接合しない複数の非シール領域と、をそれぞれ有しており、
前記非シール領域における前記上層シートと前記下層シートの間に、高吸収性ポリマーが分布している、吸収性物品。 - 前記シール領域が、平面視において、迷路状に分岐して連結している、請求項1に記載の吸収性物品。
- 前記非シール領域に分布する高吸収性ポリマーが吸収速度の異なる複数種で構成される、請求項1又は2に記載のハンドタオル。
- 前記第一のスリットが、前記吸収体の長手方向全長の後方端部側40%以内の位置に形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の吸収性物品。
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