JP2019146657A - 男性用吸収性物品 - Google Patents

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Hidenori Ogawa
秀憲 小川
哲宏 蓑田
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Abstract

【課題】本発明は、肌触りが良く吸収体の長手方向における端部からの体液が漏れにくくなる男性用吸収性物品を提供する。【解決手段】本発明の男性用吸収性物品1は、長手方向の一端側から他端側に向かうに従って幅方向の寸法が小さくなる凧型形状のものであって、最も身体側に配置される液透過性のトップシート10と、最も衣類側に配置される液不透過性のバックシート30と、トップシート10及びバックシート30の間に配置される吸収体20と、他端側においてトップシート10及び吸収体20の間に配置される液不透過性の液戻り防止シート40と、を備え、液戻り防止シート40及びバックシート30は、吸収体20の外周に沿うように接合される。【選択図】図1

Description

本発明は、男性用吸収性物品に関する。
一般に吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、で構成されている。このような構成を採用することにより、尿などの体液は、トップシートを透過して吸収体に吸収され、バックシートにより外部へ漏れないようになっている。これらの吸収性物品には、体液の吸収性の向上、着用者の装着感の向上、漏れ防止などを図るために、様々な工夫がなされている。
そして、吸収性物品は、男性用尿取りパッドである場合、縦向きに使用されるため、着用者の排尿量によっては、重力の影響により体液が下方に向かい勢いよく流れ、吸収体への吸収が間に合わない、或いは、体液が吸収体に吸収されたとしても、勢いよく流れるため、吸収体内部でも止まらずに吸収性物品の下方部において吸収体から出てしまうことがある。
このような不具合を解消するために、例えば、下方部において尿取りパッド本体を被覆するカバーシートが設けられ、カバーシートと尿取りパッド本体との間に尿を収容可能な空間部が形成される尿取りパッドが開示されている(特許文献1参照)。
特開2015―58327号公報
特許文献1に記載された尿取りパッドでは、着用者が動かない静的状態である場合、カバーシートと尿取りパッドとの間に形成される空間部は、吸収が間に合わずトップシート表面を流れた体液を一時的に収容するには有効であるが、着用者が動く動的状態である場合、尿取りパッドが着用者の動作に伴って動くことにより、この空間部が変形し収容される体液がカバーシートから溢れ出てしまうおそれがある。
また、特許文献1に記載された尿取りパッドでは、体液を数回繰り返し吸収した吸収体が膨潤するにつれ、当然ながらカバーシートと尿取りパッド本体との間に形成される空間部は狭くなっており、これにより、この空間部の機能が低下してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、肌触りが良く吸収体の長手方向における端部からの体液が漏れにくくなる男性用吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、長手方向の一端側から他端側に向かうに従って幅方向の寸法が小さくなる凧型形状の男性用吸収性物品であって、液戻り防止シートをトップシート及び吸収体の間に設けることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、男性の局部にフィットする、長手方向の一端側から他端側に向かうに従って幅方向の寸法が小さくなる凧型形状の男性用吸収性物品であって、最も身体側に配置される液透過性のトップシートと、最も衣類側に配置される液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体と、前記他端側において前記トップシート及び前記吸収体の間に配置される液不透過性の液戻り防止シートと、を備え、前記液戻り防止シート及び前記バックシートは、前記吸収体の外周に沿うように接合されることを特徴とするものである。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の男性用吸収性物品であって、前記男性用吸収性物品は、長手方向の寸法が210mm以上290mm以下の範囲であり、前記液戻り防止シートは、長手方向の寸法が30mm以上60mm以下の範囲であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載の男性用吸収性物品であって、前記吸収体には、略長手方向に沿って延在するとともにその一端が前記液戻り防止シートの領域内に位置せずその他端が前記液戻り防止シートの領域内に位置するように、スリットが設けられることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(3)に記載の男性用吸収性物品であって、前記スリットは、その一端が前記男性用吸収性物品の一端から30mm以上離間するように、前記吸収体の幅方向における略中央に配置されることを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載の男性用吸収性物品であって、前記吸収体及び前記バックシートの間に配置されるSAPシートを備え、前記吸収体は、吸収性繊維及び高吸収性ポリマーを有し、前記SAPシートは、片側表面が起毛した基体不織布と、前記基体不織布の起毛した部分の繊維間に固着担持された高吸収性ポリマーとを有する高吸収性シートと、前記高吸収性シートを包むキャリアシートとからなることを特徴とするものである。
(6)本発明の第6の態様は、(1)から(5)のいずれかに記載の男性用吸収性物品であって、前記液戻り防止シート及び前記バックシートは、同一の材料で形成されることを特徴とするものである。
本発明によれば、肌触りが良く吸収体の長手方向における端部からの体液が漏れにくくなる男性用吸収性物品を提供することができる。
本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品の概略平面図である。 図1のI−I線に沿う断面図である。 本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品の一部破断平面図である。
以下、本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品1について、図1から図3を参照して詳細に説明する。本明細書の実施形態においては、全体を通じて、同一の部材には同一の符号を付している。また、図中においては、X軸に沿って延在する方向を長手方向とし、X軸と直交するY軸に沿って延在する方向を幅方向とし、X軸及びY軸と直交するZ軸に沿って延在する方向を厚み方向とする。さらに、本明細書において、男性用吸収性物品1の身体側とは、男性用吸収性物品1の着用時に着用者の肌に当接する側を指し、衣類側とは、男性用吸収性物品1の着用時に着用者の衣類に接触する側を指す。
<男性用吸収性物品>
本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品1としては、例えば、平面視において、長手方向の一端側(図1の上端側)から他端側(図1の下端側)に向かうに従って幅方向の寸法が漸次小さくなる凧型形状の男性用尿取りパッドなどを挙げることができる。このように、男性用吸収性物品1を凧型形状とすることにより、男性の局部にフィットしやすくなる。なお、男性用吸収性物品1は、一般成人男性の股部の平均寸法から、長手方向の寸法が210mm以上290mm以下の範囲であることが好ましい。
図1から図3に示すように、男性用吸収性物品1は、最も身体側に配置される液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向し、最も衣類側に配置される液不透過性のバックシート30と、トップシート10及びバックシート30の間に配置される吸収体20と、を備え、これにより、吸収体20は、トップシート10とバックシート30との間に挟まれた構造となっている。
また、男性用吸収性物品1は、他端側においてトップシート10及び吸収体20の間に配置される液不透過性の液戻り防止シート40を更に備え、トップシート10、液戻り防止シート40及びバックシート30は、吸収体20の外周に沿うように、ホットメルト接着剤や熱融着などにより接合される。
本実施形態では、男性用吸収性物品1は、液拡散性シートを備えていないが、これに限定されるものではなく、例えば、吸収体20の身体側に配置される液拡散性シートを備えてもよく、この場合、液戻り防止シート40は、トップシート10及び液拡散性シートの間に設けられることが好ましい。
さらに、男性用吸収性物品1は、吸収体20及びバックシート30の間に配置されるSAP(Super Absorbent Polymer)シート50を備えている。
[トップシート]
本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品1に用いられるトップシート10は、吸収体20に向けて体液を速やかに通過させるものであり、吸収体20を挟んで、バックシート30に対向して配置される。トップシート10は、肌と当接するシートとなることから、やわらかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する親水性不織布であることが好ましい。親水性不織布としては、ポリプロピレンやポリエチレンなどの合成繊維、レーヨンなどの再生繊維、綿などの天然繊維を用いた、エアスルー不織布などのサーマルボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、開口ポリエチレンフィルムなどの開口性フィルム、ウレタンフォームなどの発泡フィルムなどを用いることができ、通気性及び着用時の肌触りの観点から、親水性エアスルー不織布などのサーマルボンド不織布又はスパンボンド不織布を用いることが好ましい。
トップシート10の坪量は、加工性及び強度の点から、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。また、トップシート10には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤などを適用してもよい。
[バックシート]
本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品1に用いられるバックシート30は、尿漏れを効果的に防止する観点から、体液を通過させない液不透過性のものであり、吸収体20を挟んで、トップシート10に対向して配置される。また、バックシート30の坪量は、加工性及び強度の観点から、15g/m以上60g/m以下であることが好ましい。
バックシート30は、液不透過性であり、かつ、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ防止のために透湿性を有していてもよい。このような特性を有するバックシート30の材料としては、例えば、ポリエチレンフィルムやポリエチレンラミネート不織布などの厚みの薄いプラスチックシートを挙げることができる。
なお、図示しないが、バックシート30の衣類側には、着用時に下着などに男性用吸収性物品1を固着するための粘着剤層が設けられていてもよい。また、男性用吸収性物品1が粘着剤層を有する場合、粘着剤層を保護するための剥離シートを有していてもよく、この剥離シートは、男性用吸収性物品1の包装シートと部分的に接合されていてもよい。
[吸収体]
本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品1に用いられる吸収体20は、高吸収性ポリマー(Super Absorbent Polymer)21及び吸収性繊維22を備える。吸収性繊維22は、一般に尿取りパッドなどの吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布などを挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。このようなフラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプなどを綿状に解繊したものを挙げることができるが、強度の観点から針葉樹パルプ繊維を用いることが好ましい。吸収性繊維22は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、50g/m以上500g/m以下の坪量とすることが好ましく、80g/m以上400g/m以下の坪量とすることがより好ましい。
高吸収性ポリマー21としては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物などの材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系共重合体が好ましい。なお、高吸収性ポリマー21としては、破砕タイプとパールタイプ(逆相懸濁重合により得られるもの)のいずれも使用することができる。
また、高吸収性ポリマー21の坪量は、50g/m以上700g/m以下であることが好ましく、100g/m以上350g/m以下であることがより好ましい。さらに、高吸収性ポリマー21は、吸収体20に対する含有量を25%以上とすることが好ましく、30%以上とすることがより好ましい。
吸収体20において、高吸収性ポリマー21及び吸収性繊維22の形態は、吸収性繊維中に高吸収性ポリマー粒子を混合して形成した積層マットの形態であることが好ましい。
なお、吸収体20の坪量は、250g/m以上400g/m以下であることが好ましい。吸収体20の坪量をこのような範囲にすることにより、吸収性に優れ、体液の漏れを効果的に防止することができる。
[スリット]
吸収体20の幅方向における略中央部には、略長手方向に沿って延在するスリット23が設けられている。また、スリット23は、体液の吸収速度の向上の観点から、厚み方向に吸収体20を貫通するように形成されることが好ましい。さらに、本実施形態では、スリット23は、1本設けられるが、これに限定されるものではなく、例えば、幅方向に所定の間隔を空けて2本並設されてもよい。なお、スリット23の形成方法は、特に限定されるものではない。
そして、スリット23は、その一端(図1の上端)が液戻り防止シート40の領域内に位置せず男性用吸収性物品1の一端の近傍に位置するとともに、その他端(図1の下端)が液戻り防止シート40の領域内に位置するように、設けられる。このように、スリット23を、その一端が液戻り防止シート40の領域内に位置せずその他端が液戻り防止シート40の領域内に位置するように設けることにより、スリット23の一端から取り込まれた体液は、途中、吸収体20に吸収されながらスリット23の他端に向かっていき、スリット23の他端に伝達される体液は、液戻り防止シート40、バックシート30及び吸収体20で囲まれた空間に一時的に溜まった後、速やかにバックシート30及び液戻り防止シート40の間に配置される吸収体20により吸収される。
スリット23の一端は、男性用吸収性物品1の一端から30mm以上離間することが好ましい。スリット23の一端が、男性用吸収性物品1の一端から30mm未満離間する場合、スリット23の一端から男性用吸収性物品1の一端までの寸法が短すぎるため、吸収性繊維と高吸収性ポリマーを積繊した直後の吸収体20が脆くなり、製造ラインでの取り扱いがしにくくなる。
なお、体液の吸収速度の向上及び液戻りの抑制の両立の観点から、スリット23の幅方向における寸法は、5mm以上10mm以下であることが好ましく、6mm以上8mm以下であることがより好ましい。
[液戻り防止シート]
本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品1に用いられる液戻り防止シート40は、男性用吸収性物品1の他端側における吸収体20により吸収されない体液が男性用吸収性物品1の他端側におけるトップシート10へ戻ることを防止するためのものであり、男性用吸収性物品1の吸収体20が設けられない領域において身体側から衣類側にかけて順次にトップシート10、液戻り防止シート40及びバックシート30がホットメルト接着剤や熱融着などにより接合される。
そして、液戻り防止シート40をトップシート10の身体側に設けても液戻りを防ぐことができる。しかしながら、この場合、液戻り防止シート40の素材によって、肌触りが悪く着用者に不快感を与えるおそれがある。
また、液戻り防止シート40は、長手方向の寸法が30mm以上60mm以下の範囲であることが好ましく、40mm以上50mm以下の範囲であることがより好ましい。液戻り防止シート40の長手方向の寸法が、30mm未満である場合、バックシート30及び液戻り防止シート40の間に形成される空間が一時的にせき止める体液の量が、不十分になるおそれがあり、一方、液戻り防止シート40の長手方向の寸法が、60mmを超える場合、トップシート10上を流れる体液を吸収することが可能な男性用吸収性物品1の領域が小さくなり、液戻り防止シート40が設けられる男性用吸収性物品1の領域において体液がトップシート10上を流れ尿漏れの原因となる。
さらに、液戻り防止シート40は、液不透過性であり、かつ、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ防止のために透湿性を有していてもよい。このような特性を有する液戻り防止シート40の材料としては、例えば、ポリエチレンフィルムや耐水圧が2000Pa以上であるポリエチレンラミネート不織布などの厚みの薄いプラスチックシートを挙げることができる。なお、液戻り防止シート40は、バックシート30と同一の材料で形成されることが好ましい。
[SAPシート]
本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品1に用いられるSAPシート50は、基体不織布51と、基体不織布51を包むキャリアシート52とからなり、基体不織布51は、片側表面が起毛処理されており、基体不織布51の起毛した部分の繊維間に固着担持された高吸収性ポリマー53を有している。なお、高吸収性ポリマー53の坪量は、100g/m以上であることが好ましい。
また、SAPシート50は、長手方向に沿って延在するように高吸収性ポリマー53が固着担持されていない領域を有している。この高吸収性ポリマー53が固着担持されていない領域は、幅方向において、吸収体20に設けられたスリット23と重なるように設けられている。
本実施形態では、基体不織布51は、衣類側表面が起毛したが、これに限定されるものではなく、例えば、身体側表面が起毛してもよい。
基体不織布51としては、例えば、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布などの不織布や、スパンボンド/メルトブローン、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンドを積層した複合不織布を挙げることができるが、特にエアスルー不織布であることが好ましい。
基体不織布51の坪量は、40g/m以上であることが好ましい。
キャリアシート52の基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布などの親水性不織布を挙げることができる。キャリアシート52を複数備える場合は、キャリアシート52の基材は同一のものであっても異なるものであってもよく、キャリアシート52で基体不織布51を包む際の包み方は特に限定されるものではない。なお、キャリアシート52の坪量は、16g/m以上であることが好ましい。
[立体ギャザー]
男性用吸収性物品1の身体側には、立体ギャザー60が設けられていてもよい。この立体ギャザー60は、トップシート10とともに体液の閉じ込め空間を形成し、体液の漏れを防止できるようになっている。立体ギャザー60は、立体ギャザーシートと、立体ギャザーシートの自由端部に沿って配された伸縮性弾性部材と、を備えていることが好ましい。
立体ギャザーシートとしては、疎水性繊維にて形成された撥水性又は液不透過性の不織布、例えば、スパンボンド不織布やメルトブローン不織布、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンドを積層した複合不織布等が使用される。また、立体ギャザーシートの坪量は、10g/m以上40g/m以下であることが好ましい。
伸縮性弾性部材としては、天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタンなどからなる、糸状、紐状、平型形状のものを適宜使用することができる。また、伸縮性弾性部材の太さは、1240dtex以下であることが好ましい。
<男性用吸収性物品の製造方法>
本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができ、例えば、必要に応じて、立体ギャザー60をあらかじめトップシート10に配置し、バックシート30の身体側に順次にSAPシート50、吸収体20を配置し、さらに男性用吸収性物品1の他端側において吸収体20の身体側に液戻り防止シート40を配置し、トップシート10を液戻り防止シート40の身体側に配置し、各シート間をホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボスなどを用いて固定することで、製造することができる。
(本実施形態の効果)
このように構成される本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品1は、長手方向の一端側から他端側に向かうに従って幅方向の寸法が小さくなる凧型形状のものであって、最も身体側に配置される液透過性のトップシート10と、最も衣類側に配置される液不透過性のバックシート30と、トップシート10及びバックシート30の間に配置される吸収体20と、他端側においてトップシート10及び吸収体20の間に配置される液不透過性の液戻り防止シート40と、を備え、トップシート10、液戻り防止シート40及びバックシート30は、吸収体20の外周に沿うように接合される。このように、液戻り防止シート40が最も身体側に配置されていないため、男性用吸収性物品1の着用時に液戻り防止シート40が直接肌に触れることがなく、肌触りが良い状態を保つことができる。
また、スリット23の他端側における空間は、液戻り防止シート40とバックシート30が吸収体20を挟み込んだ構造であるため、着用者が動いても潰れることがなく、体液が漏れることがない。さらに、繰り返し体液を吸収しても、吸収速度が低下してくるときには吸収体20が膨潤するにつれ、スリット23が多少狭くなるものの、吸収体20の厚みが増すことで空間の広さを保つことができる。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
(変形例)
本実施形態では、吸収体20に含まれる高吸収性ポリマーは、均一の密度で形成されるが、これに限定されるものではなく、例えば、液戻り防止シート40の領域内における高吸収性ポリマーの密度が液戻り防止シート40の領域外における高吸収性ポリマーの密度よりも高く形成されてもよい。
<実施例1、比較例1>
下記の液拡散性シート及び吸収体を用いた男性用吸収性物品を実施例1とし、比較例1の男性用吸収性物品を、実施例1の男性用吸収性物品の作製方法と基本的に同様の作製方法で作製する。そして、実施例1の男性用吸収性物品には、液戻り防止シートが設けられるのに対し、比較例1の男性用吸収性物品には、液戻り防止シートが設けられていない点のみで相違する。
<SAPシートの作製>
基体不織布を用意し、この基体不織布の片側表面をノコ刃で起毛させ、起毛した表面にホットメルト接着剤を塗布し、高吸収性ポリマーを基体不織布の起毛した部分の繊維間に分散・担持させ、キャリアシートで包み、SAPシートを作製した。なお、このSAPシートは、幅方向中央に長手方向に沿って延在するように高吸収性ポリマーが固着担持されていない領域を有しており、当該領域の幅方向における寸法が15mmである。
<吸収体の作製>
高吸収性ポリマーと吸収性繊維であるフラッフパルプとを混合した後、混合体を取得し、取得した混合体の幅方向における略中央に厚み方向に吸収体を貫通するスリットを1本形成し、スリットが形成された混合体をキャリアシートで包み、吸収体を作製した。
<吸収性物品の作製>
バックシートの身体側に、基体不織布の起毛した表面が吸収体の身体側表面と対向するように、SAPシートを配置し、上記吸収体を配置し、その後、吸収体の他端において、吸収体の身体側に液戻り防止シートを配置し、その後、液戻り防止シートの身体側にトップシートを配置し、その後、トップシートの身体側に立体ギャザーを配置し、各シート間は、ホットメルト接着剤を用いて固定し、さらに、トムソン刃でカットすることで、幅方向が140mm、長手方向が230mmである男性用吸収性物品を作製した。
また、SAPシートの基体不織布としては、幅が75mm、坪量が40g/mであるエアスルー不織布を用い、SAPシートの高吸収性ポリマーとしては、坪量が200g/mであるものを用い、吸収体の高吸収性ポリマーとしては、坪量が100g/mであるものを用い、吸収体の吸収性繊維としては、坪量が300g/mであるものを用い、バックシート及び液戻り防止シートとしては、坪量が32g/mである通気性ポリエチレンフィルムを用い、トップシートとしては、坪量が22g/mであるエアスルー不織布を用い、立体ギャザーとしては、撥水性のスパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパンボンドをそれぞれ積層した複合不織布(耐水圧22200Pa、坪量15g/m)と、太さ780dtexの糸ゴムである伸縮性弾性部材とを有するものを用いる。
(体液漏れテスト)
実施例1の男性用吸収性物品及び比較例の男性用吸収性物品をそれぞれ両面テープで45°傾斜した板に固定し、その後、0.9%生理食塩水を100ml男性用吸収性物品に注いだところ、実施例1の男性用吸収性物品において、体液漏れが発生しなかったのに対し、比較例1の男性用吸収性物品において、一旦生理食塩水が吸収されたものの、その他端から体液漏れが発生した。
1 男性用吸収性物品
10 トップシート
20 吸収体
21 高吸収性ポリマー
22 吸収性繊維
23 スリット
30 バックシート
40 液戻り防止シート
50 SAPシート
51 基体不織布
52 キャリアシート
53 高吸収性ポリマー
60 立体ギャザー

Claims (6)

  1. 男性の局部にフィットする、長手方向の一端側から他端側に向かうに従って幅方向の寸法が小さくなる凧型形状の男性用吸収性物品であって、
    最も身体側に配置される液透過性のトップシートと、
    最も衣類側に配置される液不透過性のバックシートと、
    前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体と、
    前記他端側において前記トップシート及び前記吸収体の間に配置される液不透過性の液戻り防止シートと、
    を備え、
    前記液戻り防止シート及び前記バックシートは、前記吸収体の外周に沿うように接合される
    ことを特徴とする男性用吸収性物品。
  2. 前記男性用吸収性物品は、長手方向の寸法が210mm以上290mm以下の範囲であり、
    前記液戻り防止シートは、長手方向の寸法が30mm以上60mm以下の範囲である
    ことを特徴とする請求項1に記載の男性用吸収性物品。
  3. 前記吸収体には、略長手方向に沿って延在するとともにその一端が前記液戻り防止シートの領域内に位置せずその他端が前記液戻り防止シートの領域内に位置するように、スリットが設けられる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の男性用吸収性物品。
  4. 前記スリットは、その一端が前記男性用吸収性物品の一端から30mm以上離間するように、前記吸収体の幅方向における略中央に配置される
    ことを特徴とする請求項3に記載の男性用吸収性物品。
  5. 前記吸収体及び前記バックシートの間に配置されるSAPシートを備え、
    前記吸収体は、吸収性繊維及び高吸収性ポリマーを有し、
    前記SAPシートは、
    片側表面が起毛した基体不織布と、前記基体不織布の起毛した部分の繊維間に固着担持された高吸収性ポリマーとを有する高吸収性シートと、
    前記高吸収性シートを包むキャリアシートとからなる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の男性用吸収性物品。
  6. 前記液戻り防止シート及び前記バックシートは、同一の材料で形成される
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の男性用吸収性物品。
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