JP2020137685A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】フラッフパルプを含まず、薄型、軽量であり、吸収・拡散能力などの吸収性能に優れ、かつ触感の良い吸収性物品を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の吸収性物品1は、液透過性のトップシート20と、液不透過性のバックシート21と、トップシート20とバックシート21の間に設けられた吸収体30と、を有する吸収性物品であって、吸収体30は、トウからなる繊維集合体と前記繊維集合体の内部に固着担持された高吸収性ポリマーと、を有し、吸収体30とバックシート21との間に吸収体30と略同寸の第1粘着層40を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、吸収性物品に関する。
一般に吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、で構成されており、これにより、尿等の体液は、トップシートを通って吸収体に吸収される。また、吸収体としては、フラッフパルプと高吸収性ポリマー(Super Absorbent Polymer;SAPとも称される)を含有する吸収性コアが、クレープ紙等のキャリアシートで包まれた態様が広く知られている。これらの吸収体は、フラッフパルプ短繊維及び高吸収性ポリマーを積繊ドラム上で積繊し、吸収性コアを作製した後に、キャリアシートに包まれることにより、形成される。
一方で、フラッフパルプ短繊維の積繊体の代わりに、フィラメント状の長繊維ウェブで構成されたトウ(繊維束)を開繊したもの(以下、トウからなる繊維集合体と称する)を吸収体に用いることが提案されている。フラッフパルプの代わりにトウからなる繊維集合体を用いることにより、柔軟性及び可撓性に優れる吸収体を用いることにより、衣服の下に吸収性物品を着用していることを目立たなくすることができ、フィット性も向上する。
近年、吸収性物品を着けていることが目立たない、また着用時に違和感がなく、つけている感がない製品が望まれており、トウからなる繊維集合体を含有する吸収体を用いた様々な吸収性物品の態様が提案されている。
例えば、特許文献1には、トウを開繊したフィラメントの集合体及び高吸収性ポリマー粒子を有するとともに、股間部の両側部における高吸収性ポリマー粒子の坪量が主吸収部分よりも少ないことを特徴とする吸収体を用いた吸収性物品が開示されている。
また、特許文献2には、トウを開繊したフィラメントの集合体及び高吸収性ポリマー粒子を有する吸収体を含み、当該吸収体に対して裏面側に、フィラメントから抜け出た高吸収性ポリマーを保持する保持シートが設けられた吸収性物品が開示されている。
例えば、特許文献1には、トウを開繊したフィラメントの集合体及び高吸収性ポリマー粒子を有するとともに、股間部の両側部における高吸収性ポリマー粒子の坪量が主吸収部分よりも少ないことを特徴とする吸収体を用いた吸収性物品が開示されている。
また、特許文献2には、トウを開繊したフィラメントの集合体及び高吸収性ポリマー粒子を有する吸収体を含み、当該吸収体に対して裏面側に、フィラメントから抜け出た高吸収性ポリマーを保持する保持シートが設けられた吸収性物品が開示されている。
しかしながら、吸収性物品を上記の態様で薄型化、軽量化する場合、ある程度の吸収性能を犠牲にしなければならない。特に、吸収体面積の狭い軽失禁製品や尿取りパッドにおいては十分な吸収性能が保たれない。
また、吸収性能を高めるためにトウからなる繊維集合体への高吸収性ポリマーの担持率を上げると、繊維集合体から高吸収性ポリマーの脱落が発生し、吸収性能の低下及び触感の悪化が起こり易い。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、フラッフパルプを含まず、薄型、軽量であり、吸収・拡散能力などの吸収性能に優れ、かつ触感の良い吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、(1)本発明の吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートの間に吸収体と、を有する吸収性物品であって、前記吸収体は、トウからなる繊維集合体と前記繊維集合体の内部に固着担持された高吸収性ポリマーと、を有し、前記吸収体と前記バックシートとの間に吸収体と略同寸かそれよりも小さい第1粘着層を有する。
(2)(1)の吸収性物品であって、前記トウからなる繊維集合体の坪量は、20g/m2以上100g/m2以下であり、前記高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m2以上500g/m2以下であり、前記トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上5.0倍以下である。
(3)(1)又は(2)に記載の吸収性物品であって、前記高吸収性ポリマーの前記トウからなる繊維集合体への担持率は、70%以上である。
(4)(1)から(3)のいずれか1の吸収性物品であって、前記繊維集合体の構成繊維が、セルロースアセテートからなる繊維である。
(5)(1)から(4)のいずれか1の吸収性物品であって、前記トップシートと前記吸収体との間に、前記吸収体と略同寸かそれよりも小さい第2粘着層を有する。
(6)(1)から(5)のいずれか1の吸収性物品であって、前記第1粘着層及び第2粘着層がホットメルト接着剤の塗布により構成されており、前記ホットメルト接着剤の塗布面積が前記第1及び第2粘着層領域の50%以上である。
(7)(1)から(6)のいずれか1の吸収性物品であって、前記第1粘着層又は第2粘着層は、接着剤塗布部分と接着剤未塗布部分が交互に連続的に繰り返されて構成されている。
本発明によれば、フラッフパルプを含まず、薄型、軽量であり、吸収・拡散能力などの吸収性能に優れ、かつ触感の良い吸収性物品を提供することができる。
以下に、実施形態について詳細に説明するが、これらは例示の目的で掲げたものでこれらにより本発明を限定するものではない。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ符号を付している。また、本明細書の説明において、吸収性物品1の着用時とは、吸収性物品1の着用時及び着用後の少なくとも一方をいう。吸収性物品1の長手方向とは、吸収性物品1が着用されたときに着用者の前後にわたる方向であり、図中、符号Yで示す方向である。また、吸収性物品1の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。
さらに、肌当接面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、非肌当接面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。体液とは、尿や血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。さらに、吸収性物品1としては、ベビー用又は成人用を問わず、軽失禁パッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつが例示されるが、これに限定されるものではなく、その他の吸収性物品であってもよい。
[吸収性物品]
図1は、本実施形態に係る吸収性物品1をトップシート20側から見た平面図である。図2は、図1のラインB−Bに沿った吸収性物品1の概略的な断面図である。図2は、層構造の説明図であり、各部が非常に概略的に示されている。
図1は、本実施形態に係る吸収性物品1をトップシート20側から見た平面図である。図2は、図1のラインB−Bに沿った吸収性物品1の概略的な断面図である。図2は、層構造の説明図であり、各部が非常に概略的に示されている。
図1〜図2に示すように、吸収性物品1は、肌当接面側に配された液透過性のトップシート20と、トップシート20に対向して非肌当接面側に配置された液不透過性のバックシート21と、トップシート20とバックシート21との間に配置された吸収体30と、を備える。吸収体30は、トップシート20とバックシート21の間に挟まれる構造となっている。
また、吸収性物品1には、使用者の排泄した体液の横漏れを防止するため、吸収性物品1の長手方向に沿って、トップシート20上に、立体ギャザー用弾性部材を有する一対の立体ギャザー80を備えていてもよい。吸収性物品1の幅方向における立体ギャザー80の外端は、バックシート21に固定され、その内端はトップシート20に固着され、その中央はトップシート20に固定されない自由端となるように、立体ギャザーシートが配される。立体ギャザー用弾性部材を長手方向に沿って設けることで、立体ギャザー80が起立性を有し、着用者の体型に合わせて変形可能なものとなる。立体ギャザー用弾性部材としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状又は帯状の天然ゴム等が使用され、立体ギャザーシートとしては、疎水性繊維にて形成された撥水性又は不透液性の不織布、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布等が使用される。
<トップシート>
トップシート20は、体液が吸収体30へと移動するような液透過性を備えた基材から形成されればよく、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。また、トップシート20には、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート20には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
トップシート20は、体液が吸収体30へと移動するような液透過性を備えた基材から形成されればよく、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。また、トップシート20には、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート20には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
強度、加工性及び液戻り量の点から、トップシート20の坪量は、18g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。トップシート20の形状としては特に制限はないが、漏れがないように体液を吸収体30へと誘導するために必要とされる、吸収体30を覆う形状であればよい。
<バックシート>
バックシート21は、吸収体30が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成されればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
バックシート21は、吸収体30が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成されればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
強度及び加工性の点から、バックシート21の坪量は、15g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。また、装着時の蒸れを防止するため、バックシート21には、通気性を持たせることが好ましい。バックシート21に通気性を備えさせるためには、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合したり、バックシート21にエンボス加工を施したりすればよい。なお、フィラーとしては炭酸カルシウムを挙げることができ、その配合方法は、公知の方法を制限なく行うことができる。
<吸収体>
吸収体30は、トウからなる繊維集合体と繊維集合体の内部に固着担持された高吸収性ポリマーと、を有する。
吸収性ポリマーは、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。
吸収体30の厚みは、吸収速度を良好にしつつ、着用感を損なわないように1.5mm以上3.0mm以下であることが好ましい。また、吸収体30の、長手方向の寸法は95mm以上395mm以下、幅方向の寸法は25mm以上105mm以下、であることが好ましい。
吸収体30は、トウからなる繊維集合体と繊維集合体の内部に固着担持された高吸収性ポリマーと、を有する。
吸収性ポリマーは、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。
吸収体30の厚みは、吸収速度を良好にしつつ、着用感を損なわないように1.5mm以上3.0mm以下であることが好ましい。また、吸収体30の、長手方向の寸法は95mm以上395mm以下、幅方向の寸法は25mm以上105mm以下、であることが好ましい。
トウからなる繊維集合体は、トウを開繊した長繊維フィラメントの集合体であり、長繊維の配向方向が揃うように収束されている。本発明においては、長繊維の配向方向が、吸収性物品1の長手方向となるように、配置することが好ましい。例えば、連続フィラメントのトウを開繊し、適当な長さに切断することで、長繊維の束から構成された繊維集合体を製造することができる。
トウからなる繊維集合体の基材としては、綿等に由来する天然セルロース、レーヨン等の再生セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等を用いることができ、これらの中でも、綿等に由来する天然セルロース、レーヨン等の再生セルロース、セルロースアセテートを用いることが好ましく、嵩高さを得やすく、吸収体30に柔軟性及び可撓性を付与できる、セルロースアセテートからなる繊維を繊維集合体の構成繊維とすることがより好ましい。
また、トウからなる繊維集合体の繊度は、特に限定されないが、吸収性コア41が所望の性能を発揮し、使用上十分な強度を有するようにする点から、例えば、0.1dtex以上10dtex以下であればよい。
また、トウからなる繊維集合体の繊度は、特に限定されないが、吸収性コア41が所望の性能を発揮し、使用上十分な強度を有するようにする点から、例えば、0.1dtex以上10dtex以下であればよい。
また、トウからなる繊維集合体において、繊維間の絡みが弱いため、絡みを融着して固定させる目的で、バインダーを用いることが好ましい。バインダーとしては、トリアセチン等を用いることができる。
トウからなる繊維集合体の坪量は、20g/m2以上100g/m2以下である。トウからなる繊維集合体の坪量が上記の範囲であることにより、吸収性を担保できる程度に高吸収性ポリマーを担持でき、柔軟性及び可撓性に優れる吸収体30を得ることができる。トウからなる繊維集合体の坪量が100g/m2を超えると、吸収性40の厚みを薄くする際の圧縮の度合いが大きくなり、トウからなる繊維集合体の本来の柔軟性及び可撓性が損なわれるため好ましくない。
また、高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m2以上500g/m2以下であり、高吸収性ポリマーの坪量は、トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上5.0倍以下である。これにより、必要な吸収量を確保できるとともに、トウからなる繊維集合体が高吸収性ポリマーを良好に担持することができ、着用時にざらざらとした違和感が生じることによる着用感の低下を避けることができる。トウからなる繊維集合体の坪量に対する、高吸収性ポリマーの坪量が、5.0倍を超えると、トウからなる繊維集合体が高吸収性ポリマーを良好に担持することができなくなる。
また、高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m2以上300g/m2以下であり、高吸収性ポリマーの坪量は、トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上3.0倍以下であることが好ましい。
また、高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m2以上300g/m2以下であり、高吸収性ポリマーの坪量は、トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上3.0倍以下であることが好ましい。
本発明において、高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率は、70%以上であるため、着用時にざらざらとした違和感が生じることによる着用感の低下を避けることができる。以下、高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率の測定方法について、図4を用いて説明する。
(1)まず、吸収体30を作製する前の、トウからなる繊維集合体に高吸収性ポリマーを担持したシート(縦370mm、横110mm)と試験後に脱落する高吸収性ポリマーを回収する容器を用意する。
(2)当該シートの縦方向の他方端部が下になるように、縦方向の一方端部の横方向両端部(図4における符号a)を把持する。このとき、当該シートの縦方向の他方端部が、上記容器の底面から約30cmの位置となるように調整する。
(3)その後、下方向(図4におけるbの矢印の方向)に約5cm変位させ、元の位置に戻す、という振るい操作を連続的に往復20回行う。
(4)容器に脱落した高吸収性ポリマーの重量を測定し、{(振るい前の上記シートに担持させた高吸収性ポリマーの重量−脱落した高吸収性ポリマーの重量)/振るい前の上記シートに担持させた高吸収性ポリマーの重量}×100の式で算出される数値を、高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率(%)とする。
(2)当該シートの縦方向の他方端部が下になるように、縦方向の一方端部の横方向両端部(図4における符号a)を把持する。このとき、当該シートの縦方向の他方端部が、上記容器の底面から約30cmの位置となるように調整する。
(3)その後、下方向(図4におけるbの矢印の方向)に約5cm変位させ、元の位置に戻す、という振るい操作を連続的に往復20回行う。
(4)容器に脱落した高吸収性ポリマーの重量を測定し、{(振るい前の上記シートに担持させた高吸収性ポリマーの重量−脱落した高吸収性ポリマーの重量)/振るい前の上記シートに担持させた高吸収性ポリマーの重量}×100の式で算出される数値を、高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率(%)とする。
吸収体30において、吸収性繊維及び高吸収性ポリマーの形態は、吸収性繊維中に高吸収性ポリマー粒子を混合して形成したもの、又は吸収性繊維間に高吸収性ポリマー粒子を固着した高吸収性ポリマーシートであることが好ましい。また、高吸収性ポリマー粒子の漏洩防止や吸収体30の形状の安定化の目的から、吸収体30をキャリアシート90に包んでもよい。この場合、キャリアシート90は、図2に示すように、吸収体30全体を包んでもよい。キャリアシート90の基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシート90を複数備える場合は、キャリアシート90の基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。
<第1粘着層、第2粘着層>
吸収性物品1は、吸収体30とバックシート21との間に吸収体30と略同寸の第1粘着層40と、トップシート20と吸収体30との間に、吸収体30と略同寸の第2粘着層50と、を有する。
吸収性物品1は、吸収体30とバックシート21との間に吸収体30と略同寸の第1粘着層40と、トップシート20と吸収体30との間に、吸収体30と略同寸の第2粘着層50と、を有する。
第1粘着層40がホットメルト接着剤の塗布により構成されており、ホットメルト接着剤の塗布面積が第1粘着層40領域の50%以上であることが好ましい。
第1粘着層40の寸法は、吸収体30と略同寸法かそれよりも小さいことが好ましく、第1粘着層40の、長手方向の寸法は95mm以上395mm以下、幅方向の寸法は25mm以上105mm以下、であることが好ましい。
第1粘着層40を設けることにより、吸収体30の繊維集合体から高吸収性ポリマーの脱落を減少させることができ、脱落した高吸収性ポリマーを固定することができる。高吸収性ポリマーを固定することができるため、吸収量の低下や偏りを抑え、また脱落した高吸収性ポリマーによる触感の悪化を低減することができる。
第1粘着層40の寸法は、吸収体30と略同寸法かそれよりも小さいことが好ましく、第1粘着層40の、長手方向の寸法は95mm以上395mm以下、幅方向の寸法は25mm以上105mm以下、であることが好ましい。
第1粘着層40を設けることにより、吸収体30の繊維集合体から高吸収性ポリマーの脱落を減少させることができ、脱落した高吸収性ポリマーを固定することができる。高吸収性ポリマーを固定することができるため、吸収量の低下や偏りを抑え、また脱落した高吸収性ポリマーによる触感の悪化を低減することができる。
第2粘着層50もホットメルト接着剤の塗布により構成されており、ホットメルト接着剤の塗布面積が第2粘着層50領域の50%以上であることが好ましい。
第2粘着層50の寸法は、吸収体30と略同寸法かそれよりも小さいことが好ましく、第2粘着層500の、長手方向の寸法は95mm以上395mm以下、幅方向の寸法は25mm以上105mm以下、であることが好ましい。
第2粘着層50を設けることにより、吸収体30の繊維集合体から高吸収性ポリマーの脱落を減少させ、脱落した高吸収性ポリマーを固定することができる。高吸収性ポリマーを固定することができるため、吸収量の低下や偏りを抑え、また脱落した高吸収性ポリマーによる触感の悪化を低減することができる。
第2粘着層50の寸法は、吸収体30と略同寸法かそれよりも小さいことが好ましく、第2粘着層500の、長手方向の寸法は95mm以上395mm以下、幅方向の寸法は25mm以上105mm以下、であることが好ましい。
第2粘着層50を設けることにより、吸収体30の繊維集合体から高吸収性ポリマーの脱落を減少させ、脱落した高吸収性ポリマーを固定することができる。高吸収性ポリマーを固定することができるため、吸収量の低下や偏りを抑え、また脱落した高吸収性ポリマーによる触感の悪化を低減することができる。
図3は、本発明の実施形態に係る吸収性物品の粘着層の拡大図である。
第1粘着層40又は第2粘着層は、接着剤塗布部分41と接着剤未塗布部分42が交互に連続的に繰り返されて構成されている。接着剤塗布部分41と接着剤未塗布部分42が交互に繰り返すことで、ホットメルト接着剤を全面に塗布するよりも塗布量を減らすことができ、少ない塗布量では全面塗布よりも効果的に高吸収性ポリマーを固定することができる。
第1粘着層40又は第2粘着層は、接着剤塗布部分41と接着剤未塗布部分42が交互に連続的に繰り返されて構成されている。接着剤塗布部分41と接着剤未塗布部分42が交互に繰り返すことで、ホットメルト接着剤を全面に塗布するよりも塗布量を減らすことができ、少ない塗布量では全面塗布よりも効果的に高吸収性ポリマーを固定することができる。
本実施形態によれば、フラッフパルプを含まず、密度差を有するトウからなる繊維集合体より構成される吸収体を用い、吸収体の下層側に粘着層を設けることによって、繊維集合体から高吸収性ポリマーの脱落を減少させ、脱落した高吸収性ポリマーを固定し、薄型、軽量であり、吸収・拡散能力などの吸収性能に優れ、かつ触感の良く、着用感の良好な吸収性物品を提供することができる。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 吸収性物品
20 トップシート
21 バックシート
30 吸収体
40 第1粘着層
50 第2粘着層
20 トップシート
21 バックシート
30 吸収体
40 第1粘着層
50 第2粘着層
Claims (7)
- 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートの間に設けられた吸収体と、を有する吸収性物品であって、
前記吸収体は、トウからなる繊維集合体と前記繊維集合体の内部に固着担持された高吸収性ポリマーと、を有し、
前記吸収体と前記バックシートとの間に吸収体と略同寸かそれよりも小さい第1粘着層を有することを特徴とする、吸収性物品。 - 前記トウからなる繊維集合体の坪量は、20g/m2以上100g/m2以下であり、
前記高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m2以上500g/m2以下であり、前記トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上5.0倍以下であることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。 - 前記高吸収性ポリマーの前記トウからなる繊維集合体への担持率は、70%以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
- 前記トウからなる繊維集合体の構成繊維が、セルロースアセテートからなる繊維であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記トップシートと前記吸収体との間に、前記吸収体と略同寸かそれよりも小さい第2粘着層を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記第1粘着層及び第2粘着層がホットメルト接着剤の塗布により構成されており、前記ホットメルト接着剤の塗布面積が前記第1及び第2粘着層領域の50%以上であることを特徴とする請求項5に記載の吸収性物品。
- 前記第1粘着層又は第2粘着層は、接着剤塗布部分と接着剤未塗布部分が交互に連続的に繰り返されて構成されている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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JP2019034569A Pending JP2020137685A (ja) | 2019-02-27 | 2019-02-27 | 吸収性物品 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2020137685A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024106981A1 (ko) * | 2022-11-16 | 2024-05-23 | 주식회사 엘지화학 | 흡수체의 제조방법 |
WO2024106983A1 (ko) * | 2022-11-16 | 2024-05-23 | 주식회사 엘지화학 | 흡수체 및 위생용품 |
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2019
- 2019-02-27 JP JP2019034569A patent/JP2020137685A/ja active Pending
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WO2024106981A1 (ko) * | 2022-11-16 | 2024-05-23 | 주식회사 엘지화학 | 흡수체의 제조방법 |
WO2024106983A1 (ko) * | 2022-11-16 | 2024-05-23 | 주식회사 엘지화학 | 흡수체 및 위생용품 |
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