JP2019205735A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、後側からの漏れを効果的に防止する吸収性物品を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された吸収体と、を有する吸収性物品であって、前記吸収体は、前記吸収体の長手方向の中心よりも長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、且つ前記吸収体を厚さ方向に貫通するスリットを少なくとも1つ有しており、前記スリットが形成されている領域内に、前記トップシートから前記バックシートに至るまでの、幅方向に延びるチャネルエンボスが少なくとも1つ形成されている、吸収性物品を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、後漏れ防止効果が良好な吸収性物品に関する。
テープ止めタイプ、パンツタイプ、尿取りパッド等の様々な吸収性物品が上市されており、これらの吸収性物品は、使用者の症状や用途に応じて適宜選択されて使用される。これらの吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、両シートの間に配置された吸収体と、で構成されている。このような構成を採用することにより、尿等の体液は、吸収性物品のトップシートを透過して吸収体に吸収され、バックシートにより外部へ漏れないようになっている。
上記の吸収性物品は就寝時にも使用されることが多いが、その際、後漏れの防止が重要となる。この後漏れ防止性能を向上させるために、従来、吸収性物品に対して様々な改良が試みられている。
例えば、特許文献1には、使用状態において自由隆起するウエスト用バリヤーカフスを有する、使い捨ての吸収性物品が開示されている。また、特許文献2には、前後漏れを防止するために、長手方向両側部を長手方向中央側に折り返すことでポケット部が形成される、使い捨ての吸収性物品が開示されている。
特開2001−293032号公報 特開2015−24070号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の使い捨ての吸収性物品においては、着用者が仰向け状態にあるときには、吸収性物品に形成されるポケット形状が体重によって押し潰されてしまうため、漏れ防止機能が十分に発揮されない場合があった。
したがって、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、後側からの漏れを効果的に防止する吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシートとバックシートとの間に配置された吸収体と、を有する吸収性物品において、吸収体の長手方向後方部にスリットを設け、かつ、当該スリットが形成されている領域内に、トップシートからバックシートに至るまでの、幅方向に延びるチャネルエンボスを形成して、スリット内に流路を形成することにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1) 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された吸収体と、を有する吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記吸収体の長手方向の中心よりも長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、且つ前記吸収体を厚さ方向に貫通するスリットを少なくとも1つ有しており、
前記スリットが形成されている領域内に、前記トップシートから前記バックシートに至るまでの、幅方向に延びるチャネルエンボスが少なくとも1つ形成されている、吸収性物品。
(2) 前記吸収体において、前記スリットの後方端部から前記吸収体の後方端部に至る領域、及び前記スリットの幅方向端部から前記吸収体の幅方向端部に至る領域は、前記スリットの前方端部から前記吸収体の前方端部に至る領域よりも低密度で疎である、(1)に記載の吸収性物品。
(3) 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された吸収体と、を有する吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記トップシート側に位置する上層吸収体と、前記バックシート側に位置する下層吸収体と、を含み、
前記上層吸収体は、前記上層吸収体の長手方向の中心よりも長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、且つ前記上層吸収体を厚さ方向に貫通するスリットを少なくとも1つ有しており、
前記スリットが形成されている領域内に、前記トップシートから前記上層吸収体の下端部に至るまでの、幅方向に延びるチャネルエンボスが少なくとも1つ形成されており、
前記下層吸収体は、スリット及びチャネルエンボスが形成されていない、吸収性物品。
(4) 前記スリットが、前記吸収体、又は前記上層吸収体の長手方向全長の後方端部側40%以内の位置に形成されている、(1)から(3)のいずれかに記載の吸収性物品。
本発明の一実施形態によれば、吸収体が、長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、且つ吸収体を厚さ方向に貫通するスリットを少なくとも1つ有しており、さらに、スリット内に流路が形成されるように、当該スリットが形成されている領域内に、トップシートからバックシートに至るまでの、幅方向に延びるチャネルエンボス(熱シール等)が少なくとも1つ形成されていることにより、吸収体内部における尿等の吸収性物品後方端への拡散を抑制することができ、尿等の後側からの漏れを効果的に防止する吸収性物品を提供することができる。
本発明の別の実施形態によれば、吸収体が、トップシート側に位置する上層吸収体と、バックシート側に位置する下層吸収体とを含むものであり、上層吸収体が、長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、且つ上層吸収体を厚さ方向に貫通するスリットを少なくとも1つ有しており、さらに、スリット内に流路が形成されるように、当該スリットが形成されている領域内に、トップシートから上層吸収体の下端部に至るまでの、幅方向に延びるチャネルエンボス(熱シール等)が少なくとも1つ形成されていることにより、吸収体内部における尿等の吸収性物品後方端への拡散を抑制することができ、尿等の後側からの漏れを効果的に防止する吸収性物品を提供することができる。なお、この場合は、下層吸収体は、スリット及びチャネルエンボスが形成されていなくてもよい。
本発明の一実施形態の吸収性物品の平面図である。 図1に示す本発明の吸収性物品が備える吸収体の平面図である。 図1に示す本発明の吸収性物品のY−Y断面図である。 本発明の別の実施形態の吸収体を備える吸収性物品の断面図である。 本発明の吸収性物品の作用モデルを示す図である。
<吸収性物品>
本明細書の説明において、吸収性物品1の着用時とは、吸収性物品1の装着時及び装着後の少なくとも一方をいう。吸収性物品1の長手方向とは、吸収性物品1が着用されたときに着用者の前後にわたる方向であり、図中、符号Yで示す方向である。図中、符号Yで示す方向が前方であり、符号Yで示す方向が後方であり、着用時にYの方向が着用者の腹側、Yの方向が着用者の背側に配される。また、吸収性物品1の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、身体側表面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、衣類側表面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。体液とは、尿、血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。また、本発明の吸収性物品1の用途は、特に限定されるものではなく、一般には、幼児又は成人用を問わず、テープ止めタイプの使い捨ておむつ、パンツタイプの使い捨ておむつ、尿取りパッド、軽失禁パッド、軽失禁ライナー、生理用ナプキン等であってもよいが、本発明は、特に大人用のテープ止めタイプ及びパンツタイプの使い捨ておむつ、並びに尿取りパッドに好適に適用される。
本発明の吸収性物品1は、図1に示すように、身体側表面に配置された液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向し、衣類側表面に配置された液不透過性のバックシート20と、トップシート10とバックシート20との間に配置された吸収体30と、を備える。そして、吸収体30は、吸収体30の長手方向の中心よりも長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、且つ吸収体30を厚さ方向に貫通するスリット40を有している。ここで、吸収体30の長手方向の中心とは、吸収体の長手方向の中央を幅方向に横断する直線であり、図1、図2中、X−Xで示す線である。本発明の吸収性物品1は、さらに、スリット40が形成されている領域内には、トップシート10からバックシート20に至るまでの、幅方向に延びるチャネルエンボス41が形成されており、それにより、スリット40内に流路が形成されている。
本発明の吸収性物品1は、また、後述するように、吸収体30が、上層吸収体と下層吸収体とを備えるものであってもよく、その場合は、スリット40、及びチャネルエンボス41は、下層吸収体には設けず、上層吸収体にのみ設ければよい。
本発明の吸収性物品1は、図5に示すように、スリット40、及びチャネルエンボス41が、着用者の背側に配置されるように装着される。本発明の吸収性物品1は、上記のようなスリット40が形成されていることにより、毛細管現象で水平方向に伝わる体液の拡散が抑制され、加えてチャネルエンボス41が形成されていることにより、吸収体内部において尿等がスリット40でせき止められ、吸収性物品1の後方端への拡散が抑制されるので、着用者が仰向けになった状況においても、尿等の後側からの漏れを効果的に防止することができる。
なお、図1に示す吸収性物品1は、尿取りパッド、軽失禁パッド等の形態であるが、本発明の吸収性物品は、この形態に限定されるものではない。
吸収性物品1の寸法は用途等に応じて適宜選択されるが、通常、吸収性物品1の、長手方向の寸法は100mm以上400mm以下、幅方向の寸法は30mm以上210mm以下であることが好ましい。
吸収性物品1には、使用者の排泄した体液の横漏れを防止するため、吸収性物品1の長手方向に沿って、トップシート10上に、立体ギャザー用弾性部材を有する一対の立体ギャザーを備えていてもよい。吸収性物品1の幅方向における立体ギャザーの外端は、バックシート20に固定され、その内端はトップシート10に固着され、その中央はトップシート10に固定されない自由端となるように、立体ギャザーシートが配置される。立体ギャザー用弾性部材を長手方向に沿って設けることで、立体ギャザーが起立性を有し、着用者の体型に合わせて変形可能なものとなる。立体ギャザー用弾性部材としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状又は帯状の天然ゴム等が使用され、立体ギャザーシートとしては、疎水性繊維にて形成された撥水性又は不透液性の不織布、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布等が使用される。
[トップシート]
トップシート10は、体液が吸収体30へと移動するような液透過性を備えた基材から形成すればよく、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。また、トップシート10には、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート10には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。さらに、強度及び加工性の点から、トップシート10の坪量は、18g/m以上40g/m以下であることが好ましい。トップシート10の形状としては特に制限はないが、漏れがないように体液を吸収体30へと誘導するために必要とされる、吸収体30を覆う形状であればよい。
[バックシート]
バックシート20は、吸収体30が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成すればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
強度及び加工性の点から、バックシート20の坪量は、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。また、装着時の蒸れを防止するため、バックシート20は、通気性を持たせることが好ましい。バックシート20に通気性を備えさせるためには、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合したり、バックシート20にエンボス加工を施したりすればよい。なお、フィラーとしては炭酸カルシウムを挙げることができ、その配合方法は、公知の方法を制限なく行うことができる。
なお、図示しないが、バックシート20の衣類側表面には、着用時に下着等に吸収性物品1を固着するための粘着剤層が設けられていてもよい。また、吸収性物品1が粘着剤層を有する場合、粘着剤層を保護するための剥離シートを有していてもよく、この剥離シートは、吸収性物品1の包装シートと部分的に接合されていてもよい。
[吸収体]
図2は、図1に示す本発明の吸収性物品1が備える吸収体30の平面図であり、図3は、図1及び図2におけるY−Y断面図である。本発明において、吸収体30は、図2に示すように、吸収体30の長手方向の中心(図2中、X−Xで示す線)よりも長手方向後方の領域内に、後述する、スリット40が設けられており、スリット40が形成されている領域内には、後述する、トップシート10からバックシート20に至るチャネルエンボス41が形成されている。図4は、本発明の別の実施形態の吸収体を備える吸収性物品の断面図であり、吸収体30は、上層吸収体301と下層吸収体302とを積層してなるものであり、後述する、スリット40、及びチャネルエンボス41は、上層吸収体301にのみ設けられている。
吸収体30は、基材としての吸収性繊維と、高吸収性ポリマー(SAP)と、を含有することが好ましい。吸収性繊維は、一般に生理用ナプキンや紙おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等を挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。使用するフラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。吸収体30の吸収性繊維は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、100g/m以上800g/m以下の坪量とすることが好ましい。
吸収体30の高吸収性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。吸収体30のSAP量は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、25g/m以上300g/m以下の坪量とすることが好ましく、15質量%以上50質量%以下の含有量とすることが好ましい。
吸収体30において、吸収性繊維及びSAPの形態は、吸収性繊維中にSAP粒子を混合して形成したもの、あるいは、吸収性繊維間にSAP粒子を固着したSAPシートとしたものであることが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体30の形状の安定化の目的から、吸収体30をキャリアシートに包むことが好ましい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、キャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。
吸収体30は、例えば、スリット40の前方端部から吸収体30の後方端部に至る領域31、より詳細には、スリット40の後方端部から吸収体30の後方端部に至る領域、及びスリット40の幅方向端部から吸収体30の幅方向端部に至る領域が、スリット40の前方端部から吸収体30の前方端部に至る領域32よりも低密度で疎であることが好ましい。このような構成にすることにより、より良好に後漏れを防止することができる。これは、吸収体の密度がより疎であるほど、毛細管現象が弱まるため、尿の拡散による伝いモレを軽減できるためである。後述するように、2つ以上のスリットを吸収体30に設けてもよいが、その場合は、吸収体30の長手方向の中心に最も近いスリットの前方端部から吸収体30の後方端部に至る領域が、当該スリット(吸収体30の長手方向の中心に最も近いスリット)の前方端部から吸収体30の前方端部に至る領域よりも低密度で疎であることが好ましい。
吸収体30は、図3に示すように、1層であってもよく、また、図4に示すように、上層吸収体301と下層吸収体302とを積層してなるものであってもよい。上層吸収体301と下層吸収体302とを積層してなる吸収体30の場合、後述する、スリット40、及びチャネルエンボス41は、上層吸収体301に設けられていればよい。上層吸収体と下層吸収体の長手方向及び幅方向の長さは、上層吸収体の長さが下層吸収体の長さより長くてもよく、上層吸収体の長さが下層吸収体の長さと同じであってもよく、上層吸収体の長さが下層吸収体の長さより短くてもよい。また、上層吸収体と下層吸収体の厚さも、上層吸収体が下層吸収体より厚くてもよく、上層吸収体が下層吸収体と同じ厚さであってもよく、上層吸収体が下層吸収体より薄くてもよい。
なお、図4に示すように、上層吸収体301と下層吸収体302とを積層してなる吸収体30の場合でも、上層吸収体301は、スリット40の前方端部から上層吸収体301の後方端部に至る領域、より詳細には、スリット40の後方端部から上層吸収体301の後方端部に至る領域、及びスリット40の幅方向端部から上層吸収体301の幅方向端部に至る領域が、スリット40の前方端部から上層吸収体301の前方端部に至る領域よりも低密度で疎である構成にしてもよい。
吸収体30の寸法、及び厚さは用途等に応じて適宜選択されるが、通常、吸収体30の、長手方向の寸法は95mm以上395mm以下、幅方向の寸法は25mm以上200mm以下であることが好ましく、吸収体30の厚さは0.3mm以上10mm以下であることが好ましい。
(スリット)
本発明において、吸収体30は、図2及び図3に示すように、吸収体30の長手方向の中心(図2中、X−Xで示す線)よりも長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、且つ吸収体30を厚さ方向に貫通するスリット40を有している。あるいは、図4に示すように、吸収体30が、上層吸収体301と下層吸収体302とを積層してなるものである場合は、上層吸収体301が、上層吸収体301の長手方向の中心よりも長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、且つ上層吸収体301を厚さ方向に貫通するスリット40を有している。なお、本発明の吸収性物品1は、このスリット40が形成される長手方向側が、着用者の背側に位置するように配置される。
スリット40は、吸収体30、又は上層吸収体301の長手方向後方の領域内に形成されるが、具体的には、吸収体30、又は上層吸収体301の長手方向全長の後方端部側40%以内の位置に形成されることが好ましい。また、スリット40は、図2及び図3、図4に示すように、1つのスリットを設けてもよいし、2つ以上のスリットを、吸収体30又は上層吸収体301の長手方向後方の領域内に、例えば長手方向の異なる位置に略平行に設けてもよい。2つ以上のスリットを設ける場合、同じ大きさ、形状のスリットを2つ以上設けてもよいし、異なる大きさ、形状のスリットを設けてもよい。スリット間の間隔は、設けるスリットの大きさ等にもよるが、例えば、10mm以上100mm以下であることが好ましい。
スリット40の形状は、長手方向及び幅方向に延びる形状であればよく、例えば、略矩形、略台形、略菱形、略楕円、略円形が挙げられる。スリット40の長手方向の寸法は10mm以上150mm以下であることが好ましく、スリット40の幅方向の寸法は30mm以上180mm以下であることが好ましい。また、スリット40の幅方向の寸法は、吸収体30、又は上層吸収体301の幅方向の寸法に対して、15%以上90%以下であることが好ましい。
また、スリット40(スリットが2つ以上ある場合は、吸収体30、又は上層吸収体301の後方端部に最も近いスリット)の後方端部から吸収体30、又は上層吸収体301の後方端部までの距離は、10mm以上100mm以下であることが好ましい。また、スリット40の幅方向端部から吸収体30、又は上層吸収体301の幅方向端部までの距離は、10mm以上85mm以下であることが好ましい。
(チャネルエンボス)
本発明においては、図2及び図3に示すように、スリット40が形成されている領域内には、トップシート10からバックシート20に至るまでの、幅方向に延びるチャネルエンボス41が形成されている。あるいは、図4に示すように、吸収体30が、上層吸収体301と下層吸収体302とを積層してなるものである場合は、スリット40が形成されている領域内に、トップシート10から上層吸収体301の下端部に至るまでの、幅方向に延びるチャネルエンボス41が形成されている。この場合、下層吸収体302には、チャネルエンボス41は形成されていてもよいが、下層吸収体302の上端部にまでチャネルエンボス41がかかっているものであってもよい。
チャネルエンボス41は、スリット40が形成されている領域内に、少なくとも1つ形成されていればよいが、図2に示すように、スリット40の幅方向全長にわたって、長手方向のいずれかの位置にチャネルエンボス41が形成されていることが好ましく、複数のチャネルエンボス41が長手方向の異なる位置に略平行に、且つ、チャネルエンボス41の端部が、隣接するチャネルエンボス41に重なる位置になるように形成されていることが好ましい。チャネルエンボス41の好ましい配置は、スリット40内に形成される流路が迷路状になるものであればよい。なお、この場合、図2に示すように、長手方向の、ある位置においては、2つ以上のチャネルエンボス41が、一定の間隔をおいて、形成されていてもよい。このようにチャネルエンボス41を形成することにより、より良好に後漏れを防止することができる。
チャネルエンボス41を、長手方向の異なる位置に略平行に形成する場合、長手方向の2ヶ所以上、4ヶ所以下の異なる位置に略平行に形成することが好ましい。また、その場合のチャネルエンボス41の間隔(長手方向の間隔)は、等間隔であることが好ましく、例えば、10mm以上30mm以下であることが好ましい。なお、2つ以上のチャネルエンボスを形成する場合、同じ大きさ、形状のものを2つ以上形成してもよいし、異なる大きさ、形状のものを形成してもよい。
チャネルエンボス41の形状は、幅方向に延びる形状であればよく、例えば、直線、波線でもよいが、略矩形、略台形、略菱形、略楕円、略円形が挙げられる。チャネルエンボス41の長手方向の寸法は1mm以上15mm以下であることが好ましく、チャネルエンボス41の幅方向の寸法は10mm以上100mm以下であることが好ましい。本発明においては、図2及び図3に示すように、トップシート10からバックシート20に至るチャネルエンボス41を形成するか、図4に示すように、トップシート10から上層吸収体301の下端部に至るまでのチャネルエンボス41を形成するので、チャネルエンボス41の深さは、それに応じて適宜決められる。
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品1の製造方法は、周知の方法を採用することができ、例えば、(A)吸収性繊維を高吸収性ポリマーとともに積繊して吸収体マットを作製し、さらに、上記のようなスリット40を形成して、吸収体30を形成する工程、(B)トップシート10と立体ギャザーをホットメルト系接着剤で固定・一体化する工程、(C)トップシート10、立体ギャザー、及びバックシート20の内側にホットメルト系接着剤を塗工する工程、(D)集合ドラムにおいて、吸収体30の上部にトップシート10を、吸収体30の下部にバックシート20を配置し、各構成部材を固定・一体化すると同時に、又は、各構成部材を固定・一体化した後に、吸収体30のスリット40が形成されている領域内に、トップシート10からバックシート20又は上層吸収体301の下端部に至るまでのチャネルエンボス41を形成する工程、(E)吸収性物品1の半製品をカッター装置により製品寸法でカットし、個々の吸収性物品1を切り離す工程、を有する製造方法等を挙げることができる。
1 吸収性物品
10 トップシート
20 バックシート
30 吸収体
301 上層吸収体
302 下層吸収体
31 スリットの前方端部から吸収体の後方端部に至る領域
32 スリットの前方端部から吸収体の前方端部に至る領域
40 スリット
41 チャネルエンボス
X 幅方向
Y 長手方向

Claims (4)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された吸収体と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収体は、前記吸収体の長手方向の中心よりも長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、且つ前記吸収体を厚さ方向に貫通するスリットを少なくとも1つ有しており、
    前記スリットが形成されている領域内に、前記トップシートから前記バックシートに至るまでの、幅方向に延びるチャネルエンボスが少なくとも1つ形成されている、吸収性物品。
  2. 前記吸収体において、前記スリットの後方端部から前記吸収体の後方端部に至る領域、及び前記スリットの幅方向端部から前記吸収体の幅方向端部に至る領域は、前記スリットの前方端部から前記吸収体の前方端部に至る領域よりも低密度で疎である、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された吸収体と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収体は、前記トップシート側に位置する上層吸収体と、前記バックシート側に位置する下層吸収体と、を含み、
    前記上層吸収体は、前記上層吸収体の長手方向の中心よりも長手方向後方の領域内に、長手方向及び幅方向に延び、且つ前記上層吸収体を厚さ方向に貫通するスリットを少なくとも1つ有しており、
    前記スリットが形成されている領域内に、前記トップシートから前記上層吸収体の下端部に至るまでの、幅方向に延びるチャネルエンボスが少なくとも1つ形成されており、
    前記下層吸収体は、スリット及びチャネルエンボスが形成されていない、吸収性物品。
  4. 前記スリットが、前記吸収体、又は前記上層吸収体の長手方向全長の後方端部側40%以内の位置に形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の吸収性物品。
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