JP6700117B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制御装置に関する。
自動変速機では、車両走行中に回転部材による攪拌等によって、油にエアが混入する。特許文献1では、イグニッションスイッチのOFF後、電動オイルポンプによって自動変速機のブレーキ(一種のクラッチ)に油圧を供給し、ブレーキを係合させることで、エアを排出する技術が開示されている。
特開2010−117032号公報
上記技術では、ブレーキを係合させてエアを排出するので、エア排出処理中にドライバ操作によって駆動源が再始動すると、車両が動き出してしまう虞がある。これに対し、特許文献1では、運転再開操作をキャンセルするなどして制御システムの起動を禁止することも開示されている。しかしながらこの場合には、運転再開操作に応じて駆動源がただちに始動しなくなるので、ドライバに違和感を与えたり、故障したと誤解を与えたりする虞がある。
また、駆動源が停止すると、油に混入したエアによってメカオイルポンプの吸入油路内にエア溜まりが形成され、駆動源を再始動した際に、メカオイルポンプを油圧源とする油圧の立ち上がりがエアによって阻害される虞がある。しかしながら、特許文献1では、メカオイルポンプの吸入油路内のエアが、このような影響を及ぼし得ることについて認識されていない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、運転再開操作に応じて駆動源をただちに再始動させることを可能にしつつ、メカオイルポンプの吸入油路内のエアを排出可能にする車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明のある態様の車両の制御装置は、駆動源と、前記駆動源により駆動されるメカオイルポンプと、電動オイルポンプと、前記メカオイルポンプ及び前記電動オイルポンプに共通の吸入回路と、を有する自動変速機と、を有する車両の制御装置であって、前記駆動源のイグニッションスイッチがOFFにされた状態で、ドライバの再乗車判定がなされたことを条件として、前記自動変速機をニュートラル状態として前記電動オイルポンプを駆動させる制御部、を有する。
本発明の別の態様によれば、駆動源と、前記駆動源により駆動されるメカオイルポンプと、電動オイルポンプと、前記メカオイルポンプ及び前記電動オイルポンプに共通の吸入回路と、を有する自動変速機と、を有する車両の制御装置であって、前記駆動源のイグニッションスイッチがOFFにされた状態で、ドアロックスイッチがONからOFFになったことを条件として、前記自動変速機をニュートラル状態として前記電動オイルポンプを駆動させる制御部を有する車両の制御装置が提供される。
これらの態様によれば、メカオイルポンプ及び電動オイルポンプが共通の吸入回路を介して連通する構成において、電動オイルポンプを駆動することで、メカオイルポンプの吸入油路内のエアを排出することができる。また、自動変速機内の締結要素を全て解放するなどして、自動変速機をニュートラル状態として電動オイルポンプを駆動するので、エア排出処理中に駆動源の運転を再開しても、車両が動き始めてしまうことがない。したがって、運転再開操作に応じて駆動源をただちに再始動させることを可能にしつつ、メカオイルポンプの吸入油路内のエアを排出することができる。
車両の要部を示す図である。 変速機の要部を示す図である。 第1実施形態で行われる制御の一例をフローチャートで示す図である。 第2実施形態で行われる制御の一例をフローチャートで示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、車両の要部を示す図である。図2は、変速機TMの要部を示す図である。車両は、エンジンENGと、変速機TMと、を備える。エンジンENGは、車両の駆動源を構成する。変速機TMは、ベルト式無段変速機からなる自動変速機であり、トルクコンバータTCと、前後進切替機構SWMと、バリエータVAと、を有する。
トルクコンバータTCは、流体を介して動力を伝達する。トルクコンバータTCでは、ロックアップクラッチLUを締結することで、動力伝達効率が高められる。
前後進切替機構SWMは、入力される回転の回転方向を切り替えることで車両の前後進を切り替える。前後進切替機構SWMは、前進レンジ選択の際に係合される前進クラッチCLと、リバースレンジ選択の際に係合される後退ブレーキBRKと、を備える。前進クラッチCL及び後退ブレーキBRKを解放することで、変速機TMはニュートラル状態、つまり動力遮断状態とされる。
バリエータVAは、プライマリプーリPRIと、セカンダリプーリSECと、プライマリプーリPRI及びセカンダリプーリSECに巻き掛けられたベルトBLTと、を有するベルト式無段変速機構を構成する。
変速機TMは、メカオイルポンプ1と、電動オイルポンプ2と、吸入回路3と、ストレーナ4(図2参照)と、コントローラ5と、油圧制御回路6と、をさらに有する。
メカオイルポンプ1は、エンジンENGにより駆動される。電動オイルポンプ2は、電力で駆動する。メカオイルポンプ1と電動オイルポンプ2とはともにベーンポンプであり、吸入回路3を介して油を吸入し、吸入した油を油圧制御回路6に圧送する。
吸入回路3は、メカオイルポンプ1及び電動オイルポンプ2に共通の吸入回路である。吸入回路3は、メカオイルポンプ1及び電動オイルポンプ2が接続されることで共通の吸入回路とされる。吸入回路3は、第1吸入油路3aと、第2吸入油路3bと、第3吸入油路3cと、を有する。
第1吸入油路3aは、メカオイルポンプ1と第3吸入油路3cとを接続する油路である。第2吸入油路3bは、電動オイルポンプ2と第3吸入油路3cとを接続する油路である。第3吸入油路3cは、メカオイルポンプ1及び電動オイルポンプ2に共通の吸入油路であり、第3吸入油路3cには、油を濾過させるストレーナ4が設けられる。
ストレーナ4は、メカオイルポンプ1及び電動オイルポンプ2に共通のストレーナであり、第3吸入油路3cのうちメカオイルポンプ1及び電動オイルポンプ2に向かって分岐した分岐後部分に設けられる。第3吸入油路3cは、このようにストレーナ4が設けられることで、メカオイルポンプ1及び電動オイルポンプ2に向かって分岐する前の分岐前部分だけでなく、分岐後部分を含めて共通の吸入油路として構成される。
第3吸入油路3cの断面積やストレーナ4の断面積は、メカオイルポンプ1及び電動オイルポンプ2の吸入抵抗を下げる観点からは大きいことが好ましい。但し、第3吸入油路3cの断面積やストレーナ4の断面積を大きくすると、第3吸入油路3c内にエアが溜まり易くなる。つまり、これらの断面積と第3吸入油路3c内に溜まるエアの量とは、トレードオフの関係にある。
図1に示すコントローラ5は、ATCUつまり変速機TM用のコントローラであり、コントローラ5には、車速VSPを検出する車速センサ11からの信号、エンジンENGの回転速度NEを検出する回転速度センサ12からの信号、変速機TMの油温TOILを検出する油温センサ13からの信号、車両の外気温TAIRを検出する外気温センサ14からの信号、車体部の動作を制御するBCMすなわちボディコントロールモジュール15からの信号が入力される。
車体部は例えば、パワーウインドウやリクライニング機構等である。ボディコントロールモジュール15からコントローラ5には、操作に応じてエンジンENGを運転・停止させるイグニッションスイッチ16のON・OFF信号、車両のドアのロックを検出するドアロックスイッチ17のON・OFF信号等が入力される。イグニッションスイッチ16は、ON・OFFを切り替える切替スイッチで構成される。ドアロックスイッチ17には、集中ドアロックを検出するスイッチを適用することができる。
コントローラ5は、これらの信号に基づき変速機TMを制御する。具体的にはコントローラ5は、これらの信号に基づき電動オイルポンプ2や油圧制御回路6を制御する。油圧制御回路6は、コントローラ5からの指示に基づき、ロックアップクラッチLU、前進クラッチCL、後退ブレーキBRK、プライマリプーリPRI、セカンダリプーリSEC等の油圧制御を行う。コントローラ5とボディコントロールモジュール15とは、イグニッションスイッチ16がOFFの場合でも給電されるように構成される。
ところで、変速機TMでは、車両走行中に回転部材による攪拌等によって、油にエアが混入する。このため例えば、イグニッションスイッチ16のOFF後、電動オイルポンプ2によって後退ブレーキBRKに油圧を供給し、後退ブレーキBRKを係合させることで、エアを排出することが考えられる。
しかしながら、後退ブレーキBRKを係合させてエアを排出すると、エア排出処理中にドライバ操作によってエンジンENGが再始動した際に、車両が動き出してしまうことが懸念される。これに対しては、例えば運転再開操作をキャンセルして車両の動き出しを防止することも可能である。しかしながらこの場合には、運転再開操作に応じてエンジンENGがただちに始動しなくなる。結果、ドライバに違和感を与えたり、故障したと誤解を与えたりすることが懸念される。
また、エンジンENGが停止すると、油に混入したエアによって吸入回路3のエンジンENG側の吸入油路内にエア溜まりが形成される。結果、エンジンENGを再始動した際に、メカオイルポンプ1を油圧源とする油圧の立ち上がりが、溜まったエアによって阻害されることが懸念される。特に低温環境下では、析出したエアによって溜まるエアの量が多くなることや、油が高粘度になることと相俟って、油圧の立ち上がりが溜まったエアにより大きく遅れることが懸念される。
このような事情に鑑み、コントローラ5は次に説明する制御を行う。
図3は、コントローラ5が行う制御の一例をフローチャートで示す図である。ステップS1で、コントローラ5はIGN−OFFか否か、すなわちイグニッションスイッチ16がOFFか否かを判定する。イグニッションスイッチ16がOFFの場合、エンジンENGは停止されるか、或いは停止された状態となる。また、前進クラッチCL及び後退ブレーキBRKは解放され、これにより、変速機TMはニュートラル状態とされる。ステップS1で肯定判定であれば、処理はステップS2に進む。
ステップS2で、コントローラ5は、エンジンENGの次回始動時の推定外気温TAIR´が所定外気温TAIR1以下であるか否かを判定する。ステップS2では、次回始動時が低温環境下であるか否かが推定される。所定外気温TAIR1は、低温環境であるか否かを規定する値であり、実験等により予め設定することができる。推定外気温TAIR´が所定外気温TAIR1であることは、推定外気温TAIR´が所定外気温TAIR1よりも高い場合に含めてもよい。他の判定についても同様である。
次回始動時が低温環境下であるか否かを推定する場合において、低温環境は具体的には、季節に応じて変化する時期的環境や、地域に応じて変化する地域的環境とされる。
このため、推定外気温TAIR´を算出するにあたっては例えば、停車時の外気温TAIR及び時刻に基づき、時期的環境に応じて想定される外気温TAIRを推定外気温TAIR´として算出することができる。また例えば、ナビゲーション装置等によって検出される車両位置情報に基づき、地域的環境に応じて想定される外気温TAIRを推定外気温TAIR´として算出することができる。時期的環境に応じて想定される外気温TAIRは例えば、対応する時期における平均外気温や最低外気温とすることができる。地域的環境に応じて想定される外気温TAIRについても同様である。ステップS2で肯定判定であれば、処理はステップS3に進む。
ステップS3で、コントローラ5は、停車時の外気温TAIRが所定外気温TAIR1以下であるか否かを判定する。停車時の外気温TAIRは具体的には、最終停車時の外気温TAIRである。ステップS3では、油温TOILが外気温TAIRまで低下した場合に、低温環境になるか否かが判定される。ステップS3で肯定判定であれば、処理はステップS4に進む。
ステップS4で、コントローラ5は、前回走行時に所定車速VSP1以上の車速VSPを経験したか否かを判定する。車速VSPが高い場合ほど、攪拌等によって油に混入するエアの量が多くなる傾向があるためである。所定車速VSP1は、メカオイルポンプ1を油圧源とする油圧の立ち上がりの観点から、許容できない量のエアの混入が発生している可能性があるか否かを規定する値であり、実験等により予め設定することができる。ステップS4で肯定判定であれば、前回走行時に高車速を経験したと判断され、処理はステップS5に進む。
ステップS5で、コントローラ5は、前回走行時に所定油温TOIL1以上の油温TOILを経験したか否かを判定する。油温TOILが高い場合ほど、油に混入するエアの量が多くなる傾向があるためである。所定油温TOIL1は、メカオイルポンプ1を油圧源とする油圧の立ち上がりの観点から、許容できない量のエアの混入が発生している可能性があるか否かを規定する値であり、実験等により予め設定することができる。ステップS5で肯定判定であれば、前回走行時に高油温を経験したと判断され、処理はステップS6に進む。
ステップS6で、コントローラ5は、電動オイルポンプ2の駆動時間TS2を算出する。コントローラ5は具体的には、次に説明する(1)から(6)の複数のパラメータのうち少なくとも1つ以上に基づき吸入回路3内のエア含有率の大小を判断し、エア含有率の大小に応じて駆動時間TS2を決定する。
複数のパラメータは、次の通りである。
(1)停車前所定時間TS1内の回転速度NEの最大値
(2)停車前所定時間TS1内に回転速度NEが所定回転速度NE1を上回った時間の合計値
(3)停車前所定時間TS1内の回転速度NEの平均値
(4)停車前所定時間TS1内の車速VSPの最大値
(5)停車前所定時間TS1内に車速VSPが所定車速VSP2を上回った時間の合計値
(6)停車前所定時間TS1内の車速VSPの平均値
エア含有率は(1)から(6)の複数のパラメータのいずれについても、値が大きい場合ほど高くなる傾向を有する。所定時間TS1は、例えば30分である。したがって、停車前所定時間TS1内とは例えば、停車前30分以内である。所定回転速度NE1は例えば、4,000rpmである。所定車速VSP2は、所定車速VSP1以上の車速VSPである。所定時間TS1、所定回転速度NE1、所定車速VSP2は、実験等により予め設定することができる。
エア含有率の大小は例えば、(1)から(6)の複数のパラメータのうち少なくとも1つ以上に応じて、マップデータ等で予め設定することができる。エア含有率の大小は例えば、数値で設定することができる。エア含有率の大小は、大小2つの区分、或いはさらに細かい区分に応じて設定されてもよい。
上述したように、コントローラ5は、エア含有率の大小に応じて駆動時間TS2を決定する。具体的にはコントローラ5は、エア含有率が小さいほど駆動時間TS2を短くする。エア含有率が小さいほど駆動時間TS2を短くすることは例えば、エア含有率を大小2つの区分で区分し、エア含有率が小さい場合のほうが大きい場合よりも駆動時間TS2を短くすることを含む。
ステップS7で、コントローラ5は、電動オイルポンプ2を駆動時間TS2の間駆動する。この際、コントローラ5は、前進クラッチCL及び後退ブレーキBRKを係合しないので、電動オイルポンプ2は変速機TMをニュートラル状態として駆動される。つまり、エア排出処理が変速機TMをニュートラル状態として行われる。
エア排出処理では、油内のエアを油ごと電動オイルポンプ2で吸引し、吸入回路3から排出する。エンジンENGが停止した状態でも、ベーンが沈み込む場合を含め、メカオイルポンプ1前後の油の移動はある程度可能である。メカオイルポンプ1は、エンジンENGが停止した状態で、例えば逆転や油のバイパスを許可するように構成されることで、メカオイルポンプ1前後の油の移動を許可するように構成されてもよい。
電動オイルポンプ2で吸引された油は、その後油圧制御回路6を介して、空気と接触する油溜まりに移動する。油溜まりでは、油内のエアが浮き上がり空気に放出される。これにより、油内のエアも消滅する。
本実施形態では、低温環境下でエンジンENGを再始動した場合に、吸入回路3内に溜まったエアによって、メカオイルポンプ1を油圧源とする油圧の立ち上がりが大きく遅れ得ることを見越して、エア排出処理が行われる。ステップS7の後には、本フローチャートの処理は一旦終了する。
ステップS1からステップS5のいずれかで否定判定であれば、処理はステップS8に進む。この場合、コントローラ5は、電動オイルポンプ2の駆動不実行を決定する。これにより、エア排出処理が不実行とされる。ステップS8の後には、本フローチャートの処理は一旦終了する。
コントローラ5は、ステップS8で駆動時間TS2をゼロに設定し、その後ステップS7に処理を進めるように構成されてもよい。このようにコントローラ5を構成した場合でも、エア排出処理を不実行とすることができる。
本実施形態では、コントローラ5が車両の制御装置を構成するとともに、ステップS7を含む本フローチャートの処理を実行することで制御部を有した構成とされる。
次に、本実施形態の主な作用効果について説明する。
コントローラ5は、エンジンENGと、変速機TMと、を有する車両の制御装置を構成する。変速機TMは、エンジンENGにより駆動されるメカオイルポンプ1と、電動オイルポンプ2と、メカオイルポンプ1及び電動オイルポンプ2に共通の吸入回路を構成する吸入回路3と、を有する。コントローラ5は、エンジンENGのイグニッションスイッチ16がOFFにされた状態で、変速機TMをニュートラル状態として電動オイルポンプ2を駆動させる。
このような構成のコントローラ5によれば、メカオイルポンプ1及び電動オイルポンプ2が吸入回路3を介して連通する構成において、電動オイルポンプ2を駆動することで、吸入回路3のエンジンENG側の吸入油路内のエアを排出することができる。また、前進クラッチCL及び後退ブレーキBRKを解放し、変速機TMをニュートラル状態として電動オイルポンプ2を駆動するので、エア排出処理中にエンジンENGの運転を再開しても、車両が動き始めてしまうことがない。したがって、運転再開操作に応じてエンジンENGをただちに再始動させることを可能にしつつ、吸入回路3のエンジンENG側の吸入油路内のエアを排出することができる(請求項1、5に対応する効果)。
コントローラ5は、吸入回路3内のエア含有率が小さいほど駆動時間TS2を短くする。このような構成のコントローラ5によれば、エア含有率に応じてエア排出処理の際の駆動時間TS2を変更することにより、消費電力の低減を図ることができる(請求項2に対応する効果)。
このような構成のコントローラ5では、エア含有率が所定含有率未満である場合に、駆動時間TS2をゼロに設定することが好ましい。具体的には例えば、高車速、高油温を経験しなかった場合には、エア含有率が所定含有率未満である、と判断して、駆動時間TS2をゼロに設定することが可能である。これにより、エア排出処理を不実行とする分、消費電力の低減効果を高めることができる(請求項2に対応する効果)。
吸入回路3は、第3吸入油路3cを含み、第3吸入油路3cは、ストレーナ4が設けられた構成とされる。この場合、第3吸入油路3cのうちメカオイルポンプ1側の分岐後部分にエアが溜まり易い構造となる関係上、当該エアによってメカオイルポンプ1を油圧源とする油圧の立ち上がりが阻害され易くなるところ、電動オイルポンプ2によって当該エアを油ごと排出することでこのような事態を改善できる(請求項4に対応する効果)。
また、第3吸入油路3c内のエアを排出できるので、第3吸入油路3cの断面積やストレーナ4の断面積の設計自由度を高めることもできる。結果、メカオイルポンプ1及び電動オイルポンプ2の始動性を高めることもできる。さらに、メカオイルポンプ1の始動性を高めることで、ベーンの背圧を低下させて駆動トルクの向上を図ることもできる(請求項4に対応する効果)。
(第2実施形態)
ここで、イグニッションスイッチ16がOFFになった後に油温TOILが低下すると、エアが析出して、エア溜まりが発生し得る。ところが、油温TOILが高い状態でイグニッションスイッチ16がOFFになった直後は、外気温TAIRが低くても油温TOILは高いままとなる。つまり、油温TOILが高い状態でイグニッションスイッチ16がOFFになった直後では、電動オイルポンプ2を駆動しても、上述のようにして発生し得るエア溜まりには対処できない。
このため、本実施形態では、コントローラ5が以下で説明する制御を行うように構成される。この点以外、車両は第1実施形態と同様に構成される。
図4は、本実施形態の制御の一例をフローチャートで示す図である。本フローチャートは、ステップS1、ステップS2の代わりにステップS1´、ステップS2´が設けられる点以外、図2に示すフローチャートと同じである。このため、ここでは主にステップS1´、ステップS2´について説明する。
ステップS1´で、コントローラ5は、ドライバが再乗車したか否かの判定を行う。再乗車判定は例えば、イグニッションスイッチ16がOFFであり、且つドアロックスイッチ17がONからOFFに変化したか否かを判定することで行うことができる。ステップS1´で否定判定であれば、処理はステップS8に進む。ステップS1´で肯定判定であれば、処理はステップS2´に進む。
ステップS2´で、コントローラ5は、再乗車時の外気温TAIRが所定外気温TAIR1以下であるか否かを判定する。ステップS2´で否定判定であれば、処理はステップS8に進む。ステップS2´で肯定判定であれば、処理はステップS3に進む。
このように、本実施形態ではコントローラ5は、エンジンENGの停止中にドライバが再乗車することを判定した場合であって、再乗車時の外気温TAIRが所定外気温TAIR1未満の場合に、電動オイルポンプ2を駆動する。
このような構成のコントローラ5によれば、判断時期をドライバの再乗車タイミングとして、電動オイルポンプ2の駆動要否、つまりエア排出処理の要否を判断することができる。このため、析出するエアによって溜まったエアを排出できるとともに、電動オイルポンプ2を無駄に駆動する必要がない分、電力消費の低減を図ることができる(請求項3に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上述した実施形態では、エンジンENGが駆動源を構成する場合について説明した。しかしながら、駆動源は例えば、エンジンENG及びモータで構成されてもよい。駆動源は、エンジンENGを含む駆動源とすることができる。
上述した実施形態では、自動変速機を構成する変速機TMが、ベルト式無段変速機である場合について説明した。しかしながら、変速機TMは例えば、トロイダル式無段変速機や有段自動変速機であってもよい。
上述した実施形態では、吸入回路3がメカオイルポンプ1及び電動オイルポンプ2に共通の吸入回路を構成する場合について説明した。しかしながら、共通の吸入回路は例えば、第3吸入油路3cとされてもよい。
上述した実施形態では、イグニッションスイッチ16が切替スイッチで構成される場合について説明した。しかしながら、イグニッションスイッチ16は例えば、押し釦であってもよい。この場合に、イグニッションスイッチ16は、個別に設けられた始動釦と停止釦とで構成されてもよい。イグニッションスイッチ16がOFFにされた状態は、停止操作に応じてエンジンENGが継続的に停止されている状態のほか、停止操作に応じてエンジンENGが停止される状態、つまり停止に向かう途中の過渡状態を含んでもよい。
上述した実施形態では、コントローラ5が車両の制御装置として構成されるとともに、制御部を有した構成とされる場合について説明した。しかしながら、車両の制御装置及び制御部は例えば、複数のコントローラで実現されてもよい。
1 メカオイルポンプ
2 電動オイルポンプ
3 吸入回路
3c 第3吸入油路(吸入油路)
4 セパレータ
5 コントローラ(制御部)
ENG エンジン(駆動源)
TM 変速機(自動変速機)

Claims (5)

  1. 駆動源と、
    前記駆動源により駆動されるメカオイルポンプと、電動オイルポンプと、前記メカオイルポンプ及び前記電動オイルポンプに共通の吸入回路と、を有する自動変速機と、
    を有する車両の制御装置であって、
    前記駆動源のイグニッションスイッチがOFFにされた状態で、ドライバの再乗車判定がなされたことを条件として、前記自動変速機をニュートラル状態として前記電動オイルポンプを駆動させる制御部、
    を有することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 駆動源と、
    前記駆動源により駆動されるメカオイルポンプと、電動オイルポンプと、前記メカオイルポンプ及び前記電動オイルポンプに共通の吸入回路と、を有する自動変速機と、
    を有する車両の制御装置であって、
    前記駆動源のイグニッションスイッチがOFFにされた状態で、ドアロックスイッチがONからOFFになったことを条件として、前記自動変速機をニュートラル状態として前記電動オイルポンプを駆動させる制御部、
    を有することを特徴とする車両の制御装置。
  3. 請求項に記載の車両の制御装置であって、
    前記制御部は、前記再乗車時の外気温が所定値未満の場合に、前記電動オイルポンプを駆動する、
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  4. 請求項に記載の車両の制御装置であって、
    前記制御部は、前記ドアロックスイッチがONからOFFになった時の外気温が所定値未満の場合に、前記電動オイルポンプを駆動する、
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  5. 請求項1から4いずれか1項に記載の車両の制御装置であって、
    前記制御部は、前記吸入回路内のエア含有率が小さいほど前記電動オイルポンプの駆動時間を短くする、
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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