JP2008303949A - 油圧供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの駆動力により車両に搭載された油圧機器に油圧を供給する油圧供給部と、電気的に駆動されることによりその油圧機器に油圧を供給する油圧供給部とを備えた油圧供給装置において、構成が複雑化するのを回避しつつ電気的に駆動される油圧供給部に異常が生じた場合に油圧機器を円滑に始動させる。
【解決手段】機械式オイルポンプ100はECU1000からの信号に応じて油圧を変化させることができる。ECU1000は、電動オイルポンプ200の異常(たとえば故障)を検知した場合には、機械式オイルポンプ100を制御することにより、エンジン1が再始動時に自動変速機を構成する油圧駆動部品500に供給される油圧の時間に対する上昇率を、電動オイルポンプ200が正常である場合の油圧の時間に対する上昇率よりも小さくなるよう制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載された油圧供給装置に関し、特に、車両の走行状態が予め定められた状態である場合にエンジンを自動的に停止したり、エンジンを自動的に再始動したりする車両に設けられた、油圧供給装置に関する。
地球温暖化の防止や省資源化の観点から、赤信号で交差点等で車両が停車するとエンジンを自動的に停止させて、再び走行を始めようと運転者が操作すると(たとえばアクセルペダルを踏んだり、あるいはブレーキペダルの踏み込みを止めたり、シフトレバーを走行段に切換えるなど)、エンジンが再始動するエコノミーランニングシステム(アイドリングストップシステム、エンジンオートマチックストップアンドスタートシステムとも呼ばれる。)が実用化されている。
自動変速機の油圧駆動部品に作動油を供給するオイルポンプは、通常の車両(ここでいう通常の車両とは、上述したエコノミーランニングシステムを搭載した車両や、ハイブリッド車であってエンジンを停止させてモータで走行する場合がある車両以外の車両という。)においては、エンジンの駆動力を用いて作動油を吐出させる機械式のオイルポンプが備えられており、走行中はエンジンが停止することがないので、所定の油圧を保持することができる。
ところが、走行中にエンジンが停止する場合があるエコノミーランニング車(以下、エコラン車)やハイブリッド車においては、エンジン停止中に機械式オイルポンプは作動しない。このため、エンジンで駆動される機械式オイルポンプによって自動変速機内の変速機構および摩擦係合要素の作動油圧を確保することができなくなるので、エンジンの再始動時に自動変速機内の作動油圧が確保されない。そこで、自動変速機に油圧を供給するために電気的に駆動される電動オイルポンプが別に設けられている。
たとえば、このような電動オイルポンプを搭載した車両について説明する。エンジンの出力トルクはトルクコンバータを介して自動変速機に入力され、車両の出力軸に出力される。エンジンに駆動される機械式オイルポンプと並列に電動オイルポンプが配置され、電動オイルポンプの出力は逆止弁を介して機械式オイルポンプの出力と結ばれた後、自動変速機に接続される。電動オイルポンプは、二次電池から駆動回路を介して電力が供給される。
このような構成によると、エンジンが回転しているときは、その出力トルクは、トルクコンバータ、自動変速機を介して車両の出力軸に出力されると同時に、機械式オイルポンプを駆動し、油圧を発生して油圧回路および油圧制御回路により自動変速機に適切にコントロ−ルされた油圧が供給される。一方、エンジンが自動停止したときは、機械式オイルポンプの作動は停止し油圧が発生しない。そのときは、オイルポンプ制御装置から駆動回路に電動オイルポンプの動作を制御する駆動信号が出力され、電動オイルポンプを作動させる。電動オイルポンプが作動することにより油圧が発生して、逆止弁を介して油圧回路および油圧制御回路により自動変速機に適切にコントロールされた油圧が供給される。また逆止弁により、機械式オイルポンプの高い油圧は、電動オイルポンプに逆流することがない。
このように、エンジンが停止しているときは機械式オイルポンプに代わり電動オイルポンプが作動して油圧を発生させて、自動変速機内の変速機構および摩擦係合要素の作動油圧を確保し、良好な再始動が行なえることになる。しかしながら電動オイルポンプが故障すると電動オイルポンプが油圧を供給できないので、エンジンの再始動時に機械式オイルポンプが動作するまで油圧回路および油圧制御回路に油圧が供給されない状態が発生する。この場合には、機械式オイルポンプの供給する高い油圧によって摩擦係合要素が係合したときにショックが生じる可能性がある。
特開2003−172444号公報(特許文献1)は、車両のエンジンの自動停止中に電動オイルポンプが使用できないときにも摩擦係合要素の再係合時のショックを低減することが可能な車両の駆動制御装置を開示する。この制御装置は、機械式オイルポンプに駆動連結するとともに自動変速機に駆動力を伝達するモータを備える。この制御装置は電動オイルポンプの駆動不能時、かつ、車両の発進時において、機械式オイルポンプがアイドル回転数よりも低い回転数で駆動されるようにモータを制御する。
特開2003−172444号公報 特開2002−115579号公報 特開平5−33857号公報 特開2001−99282号公報 特開2005−207305号公報
特開2003−172444号公報に開示の駆動制御装置では、機械式オイルポンプに連結されるとともに自動変速機に駆動力を伝達するモータが必要となる。このようなモータを搭載することによって、たとえば車両の製造コストの上昇、車両の重量の増加による燃費の低下といった課題が生じ得る。
本発明の目的は、エンジンの駆動力により車両に搭載された油圧機器に油圧を供給する油圧供給部と、エンジンが一時的に停止した期間に電気的に駆動されることによりその油圧機器に油圧を供給する油圧供給部とを備えた油圧供給装置であって、電気的に駆動される油圧供給部に異常が生じた場合にも油圧機器を円滑に始動させることが可能であり、かつ、構成が複雑化するのを回避可能な油圧供給装置を提供することである。
本発明は要約すれば、エンジンを搭載した車両における油圧供給装置である。エンジンは、予め定められた条件に従って、一時的に停止した後に再始動されるよう制御される。油圧供給装置は、エンジンの駆動力により車両に搭載された油圧機器を作動させるための作動油圧を油圧機器に供給し、かつ油圧制御信号に応じて作動油圧を変化させる第1の油圧供給部と、エンジンが一時的に停止した期間に電気的に駆動されることにより、油圧機器に作動油圧を供給する第2の油圧供給部と、制御部とを備える。制御部は、第2の油圧供給部の動作を監視する。制御部は、第2の油圧供給部の故障を検知した場合には、油圧制御信号を第1の油圧供給部に送信することによって、エンジンが再始動されるときの作動油圧の時間に対する上昇率を、第2の油圧供給部が正常である場合の作動油圧の時間に対する上昇率より低下させる。
好ましくは、油圧機器は、摩擦係合要素を含む。制御部は、少なくともエンジンが再始動された時点から摩擦係合要素が係合するまでの期間において、作動油圧の上昇率を制御する。
より好ましくは、油圧供給装置は、作動油圧を検出する検出部をさらに備える。制御部は、検出部の検出結果を受ける。制御部は、作動油圧の値が摩擦係合要素が係合するときの油圧よりも小さい所定値に達するまでは、作動油圧の上昇率を第1の値に制御し、作動油圧の値が所定値に達した後には、作動油圧の上昇率を第1の値よりも小さい第2の値に制御する。
好ましくは、第1の油圧供給部は、エンジンの駆動力により駆動され、かつ、油圧機器に作動油圧を供給するための第1および第2のポートと、オイルを吸入するための第3のポートとを含むオイルポンプと、制御信号に応じて、第1のポートを第3のポートに連通させた状態と、第1のポートを第3のポートから遮断した状態とを切換える切換弁とを含む。
好ましくは、第1の油圧供給部は、エンジンの駆動力により駆動されるオイルポンプと、オイルポンプ側の油圧経路に設けられ、かつ、制御信号に応じて開度を変化させる可変式リリーフバルブとを含む。
本発明によれば、エンジンの駆動力により油圧機器に油圧を供給する第1の油圧供給部と、エンジンが一時的に停止した期間に電気的に駆動されることにより油圧機器に油圧を供給する第2の油圧供給部とを備えた油圧供給装置において、第2の油圧供給部が故障しても油圧機器を円滑に作動させることが可能であり、かつ、その油圧供給装置の構成が複雑化するのを回避することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。なお、以下においては、本発明の実施の形態に係る油圧供給装置により油圧が供給される油圧機器は自動変速機の少なくとも一部を構成するものであるとして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態に係る油圧供給装置について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る油圧供給装置の制御ブロック図である。図1に示すように、本実施の形態に係る油圧供給装置は、エンジン1により駆動され、かつ、その容量を変化させることが可能な機械式オイルポンプ100と、バッテリ2から供給された電力により駆動される電動オイルポンプ200と、機械式オイルポンプ100および電動オイルポンプ200から油圧駆動部品500に作動油を供給するための油路とを含む。この油路は、機械式オイルポンプ100側からの油圧経路としての油路10と、電動オイルポンプ200側からの油圧経路としての油路20とからなる。
本実施の形態に係る油圧供給装置は、さらに、機械式オイルポンプ100側の作動油の油圧(作動油圧)を検知する油圧センサ160と、電動オイルポンプ200側の作動油の油圧(作動油圧)を検知する油圧センサ260と、電動オイルポンプ200側から機械式オイルポンプ100側への作動油の流れを規制する逆止弁400とを含む。
この油圧供給装置においては、オイルパン300に溜まった自動変速機用の作動油をオイルストレーナ150を介して機械式オイルポンプ100が油圧駆動部品500に、オイルストレーナ250を介して電動オイルポンプ200が油圧駆動部品500へ、それぞれ作動油を供給する。また電動オイルポンプ200はポンプ210とポンプ210のインペラを作動させるためのモータ220とにより構成される。
本実施の形態に係る油圧供給装置は、さらにECU(Electronic Control Unit)1000を含む。ECU1000は外部から入力されるエンジン1の停止指示に基づいてエンジンが一時停止状態にあることを検知する。また、ECU1000は外部から入力されるエンジン1の始動要求に応じてエンジンが再始動されることを検知する。図示しないが、エンジン1の始動要求および停止指示は、ECU1000と異なるエンジン制御用のECUにより発せられる。
エンジン制御用ECUは、予め定められた条件に従ってエンジン1を一時的に停止した後に再始動させる。たとえばエコラン車であれば、エンジン制御用のECUはエコラン車が停車したときにエンジンを停止させ、ユーザによるアクセルペダルの操作があった場合にエンジンを再始動させる。たとえばハイブリッド車であれば、モータのみによる走行状態からエンジンを動作させて走行する状態(たとえばエンジンの駆動力を用いて走行する場合や、エンジンの動力により発電機を動作させ、その発電機の動力によりモータを動作させる場合など)に変化する際に、エンジン制御用のECUはエンジン1を再始動させる。
ECU1000には、油圧センサ160により検知された油圧を示す油圧信号および油圧センサ260により検知された油圧を示す油圧信号が入力される。ECU1000は電動オイルポンプ200のモータ220の作動および停止を制御する制御信号を出力する。ECU1000からの制御信号に基づいて電動オイルポンプ200のモータ220が作動を開始したり作動を停止したりすることにより、電動オイルポンプ200のポンプ210の作動が開始したり停止したりする。
さらに、ECU1000は、油圧センサ260からの油圧信号に基づいて電動オイルポンプ200の動作を監視する。
機械式オイルポンプはECU1000からの油圧制御信号に応じてその容量を変化させる。これにより油路10に供給される油圧を制御することができる。ECU1000は電動オイルポンプ200が故障している(すなわち電動オイルポンプ200が油圧を供給できない)と判断した場合には、エンジン1の再始動時に機械式オイルポンプ100に対して制御信号を出力する。これにより機械式オイルポンプ100から油圧駆動部品500に供給される油圧がECU1000により制御される。
逆止弁400は、機械式オイルポンプ100側の油路における油圧が電動オイルポンプ200側の油路における油圧よりも高くなると、電動オイルポンプ200側から機械式オイルポンプ100側への作動油の流れを遮断する機能を有する。
図2は、図1に示す機械式オイルポンプ100の構成を模式的に説明するための図である。図2を参照して、機械式オイルポンプ100は、ポンプ110と、切換弁115とを含む。
ポンプ110は、駆動ギヤ120と、第1従動ギヤ121と、第2従動ギヤ122と、第1ポート131と、第2ポート132と、第3ポート133と、第4ポート134とを含む。
第1ポート131および第3ポート133は、駆動ギヤ120と第1従動ギヤ121との間に設けられる。第3ポート133から吸入されたオイルが第1ポート131から吐出される。第2ポート132および第4ポート134は、駆動ギヤ120と第2従動ギヤ122との間に設けられる。第4ポート134から吸入されたオイルが第2ポート132から吐出される。したがって、第1ポート131および第2ポート132から油路10に油圧が供給される。
切換弁115は、ECU1000からの制御信号に応じて、第1ポート131を第3ポート133に連通した状態と、第1ポート131を第3ポート133から遮断した状態とを切換える。第1ポート131を第3ポート133に連通した状態では第1ポート131を第3ポート133に連通した状態よりも油路10に供給される油圧の上昇を抑制することができる。すなわちECU1000は、切換弁115を制御することによって油路10の油圧を目標値となるように制御することができる。
なお、機械式オイルポンプ100の構成は図2の構成に限定されるものではない。たとえば、機械式オイルポンプ100は、エンジンの駆動力により回転するポンプと、そのポンプの吐出口に取り付けられてECU1000からの制御信号に応じて吐出口の面積を可変させることが可能なバルブとにより構成されてもよい。また、機械式オイルポンプ100は、ベーン(羽根)の向きや形状がECU1000からの制御信号により変更可能なポンプであってもよい。このように構成されたポンプもECU1000からの制御信号に応じて供給する油圧を変化させることができる。
続いて、油圧駆動部品500の構成例を説明する。なお油圧駆動部品500は油圧が供給されることにより係合される摩擦係合要素を含むものであれば、以下に示す構成を有するものと限定されるものではない。
図3は、油圧駆動部品500を含む自動変速機の一例を示すスケルトン図である。図3を参照して、油圧駆動部品500は、エンジン1(図1参照)のクランクシャフトに連結された入力軸510を有するトルクコンバータ520と、遊星歯車機構の第1セット530と、遊星歯車機構の第2セット540と、出力ギヤ550と、ギヤケース560に固定されたB1ブレーキ561、B2ブレーキ562およびB3ブレーキ563と、C1クラッチ564およびC2クラッチ565と、ワンウェイクラッチF566とを含む。
第1セット530は、シングルピニオン型の遊星歯車機構である。第1セット530は、サンギヤS(UD)531と、ピニオンギヤ532と、リングギヤR(UD)533と、キャリアC(UD)534とを含む。
サンギヤS(UD)531は、トルクコンバータ520の出力軸521に連結されている。ピニオンギヤ532は、キャリアC(UD)534に回転自在に支持されている。ピニオンギヤ532は、サンギヤS(UD)531およびリングギヤR(UD)533と噛合している。
リングギヤR(UD)533は、B3ブレーキ563によりギヤケース560に固定される。キャリアC(UD)534は、B1ブレーキ561によりギヤケース560に固定される。
第2セット540は、ラビニヨ型の遊星歯車機構である。第2セット540は、サンギヤS(D)541と、ショートピニオンギヤ542と、キャリアC(1)542Aと、ロングピニオンギヤ543と、キャリアC(2)543Aと、サンギヤS(S)544と、リングギヤR(1)(R(2))545とを含む。
サンギヤS(D)541は、キャリアC(UD)534に連結されている。ショートピニオンギヤ542は、キャリアC(1)542Aに回転自在に支持されている。ショートピニオンギヤ542は、サンギヤS(D)541およびロングピニオンギヤ543と噛合している。キャリアC(1)542Aは、出力ギヤ550に連結されている。
ロングピニオンギヤ543は、キャリアC(2)543Aに回転自在に支持されている。ロングピニオンギヤ543は、ショートピニオンギヤ542、サンギヤS(S)544およびリングギヤR(1)(R(2))545と噛合している。キャリアC(2)543Aは、出力ギヤ550に連結されている。
サンギヤS(S)544は、C1クラッチ564によりトルクコンバータ520の出力軸521に連結される。リングギヤR(1)(R(2))545は、B2ブレーキ562により、ギヤケース560に固定され、C2クラッチ565によりトルクコンバータ520の出力軸521に連結される。また、リングギヤR(1)(R(2))545は、ワンウェイクラッチF566に連結されており、1速ギヤ段の駆動時に回転不能となる。
ワンウェイクラッチF566は、B2ブレーキ562と並列に設けられる。すなわち、ワンウェイクラッチF566のアウターレースはギヤケース560に固定され、インナーレースはリングギヤR(1)(R(2))545に回転軸を介して連結される。
図4は、図3に示す油圧駆動部品500を搭載した自動変速機の変速ギヤ段と、各クラッチおよび各ブレーキの作動状態との関係を定める作動表を示す図である。図4を参照して、この作動表に示された組み合わせで各ブレーキおよび各クラッチを作動させることにより、1速〜6速の前進ギヤ段と、後進ギヤ段が形成される。
図5は、ECU1000が実行する油圧制御処理を示すフローチャートである。なおこのフローチャートに示す処理は、所定の条件の成立時または一定の時間ごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。
図5および図1を参照して、ステップS1にてECU1000は油圧センサ260からの油圧信号に基づいて電動オイルポンプ200(図5では「電動OP」と示す)が故障中か否かを判断する。たとえばECU1000は、電動オイルポンプ200のモータ220を作動させるための制御信号を出力してから所定期間が経過した後に油圧センサ260からの油圧信号が示す油圧が目標値に達していない場合には、電動オイルポンプ200が故障中であると判断する。
ただしECU1000が電動オイルポンプ200の故障を判断するための方法は、この方法に限定されるものではない。たとえばECU1000は電動オイルポンプ200の回転数に基づいて電動オイルポンプ200の故障を判断してもよい。また、ECU1000は、自動変速機の回転数に基づいて電動オイルポンプ200の故障を判断してもよい。電動オイルポンプ200が故障した場合には、機械式オイルポンプ100が作動を開始したときの油圧の上昇率および自動変速機の回転数の上昇率が電動オイルポンプ200が正常である場合よりも大きくなる。よってECU1000は自動変速機の回転数に基づき電動オイルポンプ200の故障を検知できる。
電動オイルポンプが故障中である場合(ステップS1においてYES)、ECU1000はエンジン1に対する始動要求があるか否かを判定する(ステップS2)。ECU1000に対してエンジンの始動要求が入力された場合(ステップS2にてYES)、処理はステップS3に移される。
ステップS3では、ECU1000は、機械式オイルポンプ100側の油圧PMの上昇を制限することによって油圧PMを緩やかに上昇させる(油圧PMを漸増させる)制御処理(徐変制御)を実行する。この徐変制御については後で詳しく説明する。ステップS3の処理が終了すると全体の処理は最初に戻される。
電動オイルポンプ200が正常である場合(ステップS1においてNO)、ECU1000は上述の徐変制御を実行しない(ステップS4)。この場合、ECU1000は、エンジンが一時停止しているときに、制御信号をモータ220に送信することによりモータ220を作動させる。モータ220が作動することにより電動オイルポンプ200は自動変速機に油圧を供給する。これによりエンジンの再始動を良好に行なうことができる。
またECU1000はエンジン1の始動要求を受けていない場合(ステップS2においてNO)にも徐変制御を実行しない(ステップS4)。ECU1000が始動要求を受けていない場合とは、エンジンが一時停止している場合、あるいはエンジンの動作が継続されている場合である。これらの場合には、機械式オイルポンプ100から供給される油圧を制限する必要がないため徐変制御は行なわれない。なお、ステップS4の処理が終了すると全体の処理は最初に戻される。
図6は、第1の実施の形態に係る油圧制御処理を説明するタイミングチャートである。図6を参照して、時間t1以前ではエンジンは停止状態にある。時間t1においてエンジンが再始動する。これによりエンジン回転数NEが上昇する。たとえばエコラン車ではエンジンが一時的に停止した後再始動されるとエンジン回転数NEが上昇しアイドル回転数付近で落ち着く。
図6において曲線Aは徐変制御が実行されない場合の機械式オイルポンプ100の油圧PMを示す曲線であり、曲線Bは徐変制御が実行された場合の機械式オイルポンプ100の油圧PMを示す曲線である。
油圧PMは時間t1よりも少し後において上昇を開始する。油圧PMがPcに達するとC1クラッチが係合されるものとする。徐変制御が実行されない場合には曲線Aに示されるように油圧PMが大きく上昇するためC1クラッチ(図3参照)が急に係合される。これによりユーザが感じるようなショックが生じる。
一方、本実施の形態では曲線Bに示すように、ECU1000が徐変制御を行なうことによって油圧PMは緩やかに上昇する。これによりC1クラッチが急に係合されるのを回避できるため本実施の形態では発進時のショックを低減することができる。
さらに本実施の形態では、ECU1000は、油圧PMの立ち上がり時において油圧PMの時間に対する上昇率がaとなる(すなわち曲線Bの接線の傾きがaとなる)ように油圧PMを制御する。時間t2において油圧PMは油圧Pcよりも小さな所定の油圧Paに達する。ECU1000は油圧PMが油圧Paに達すると油圧PMの時間に対する上昇率をaから徐々に低下させる。そして上昇率がbになる(曲線Bの接線の傾きがbになる)と、ECU1000は油圧PMの時間に対する上昇率がbとなるように油圧PMを制御する。上昇率bは上昇率aよりも小さいので、油圧PMはPcに達するまでゆっくりと上昇する。
油圧の上昇率を常に上昇率bとなるよう制御した場合にはC1クラッチが係合するまでの時間がかかるので、発進応答性が低下することが起こり得る。本実施の形態ではC1クラッチが係合するまでは油圧を速く立ち上げ、クラッチが係合する領域において油圧を緩やかに上昇させる。これにより車両の発進時の応答性の低下を防ぎつつショックを抑制することが可能になる。
なお、油圧Pa,Pcはたとえば実験により予め求められ、かつ、ECU1000に記憶される。同様に、上昇率a,bもたとえば実験により予め求められ、かつ、ECU1000に記憶される。ECU1000は、油圧センサ160から油圧信号を受けて、油圧信号が示す値に基づいて、油圧PMの上昇率を上述のように制御する。
このように本実施の形態によれば、ECU1000は、電動オイルポンプ200の故障を検知した場合には、エンジン1が再始動されるときにおいて、機械式オイルポンプ100から油圧駆動部品500に供給される油圧の時間に対する上昇率が、電動オイルポンプ200が正常である場合の油圧の時間に対する上昇率よりも小さくなるように、油圧の上昇率を制御する。これにより電動オイルポンプが故障してもエンジンが再始動したときに油圧駆動部品を円滑に作動させることができる。よって本実施の形態によれば車両の発進時に生じるショックを低減できる。
可変容量の機械式オイルポンプを用いることにより、その機械式オイルポンプを制御するだけで、電動オイルポンプが故障してもエンジン再始動時の油圧の上昇を制御できる。このため、車両の部品点数が増加するのを回避できるので製造コストの上昇や車両の重量の増加による燃費の低下といった課題が生じるのも回避することができる。
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態に係る油圧供給装置について説明する。
図7は、第2の実施の形態に係る油圧供給装置の構成を示す図である。なお、図7に示す構成要素の中で、前述の図1に示した構成要素と同じ要素については同じ参照符号を付してある。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図7を参照して、本実施の形態に係る油圧供給装置は、機械式オイルポンプ100に代えて、定容量の機械式オイルポンプ100Aを備える点、油路10に可変式リリーフバルブ700が設けられる点、および、ECU1000に代えてECU2000を備える点で第1の実施の形態に係る油圧供給装置と異なる。機械式オイルポンプ100Aおよび可変式リリーフバルブ700は本発明の「第1の油圧供給部」を構成する。
可変式リリーフバルブ700は、ECU2000の制御信号に応じてその開度を変化させる。可変式リリーフバルブ700が開状態になると油路10を流れるオイルの一部は可変式リリーフバルブ700を経由してオイルパン300に戻る。これにより油路10の油圧が低下する。
ECU2000は電動オイルポンプ200の故障を検知した場合には、図5のフローチャートに従う処理を実行することにより、エンジン1の再始動時に油圧駆動部品500に供給される油圧を制御する。第1の実施の形態1と同様に、ECU2000は、図6の曲線Bに示すように油圧駆動部品500に供給される油圧を変化させる。機械式オイルポンプ100Aによる油圧の上昇と可変式リリーフバルブ700による油圧の低下とを組合わせることにより、エンジン1の再始動時において油圧駆動部品500に供給される油圧は図6の曲線Bに示すように変化する。
なお、油圧駆動部品500に供給される油圧を図6の曲線Bに示すように変化させるため、たとえばECU2000は、油圧PMの時間変化を示す関数(すなわち曲線Bにより表わされる関数)を予め記憶する。この関数はたとえば実験により予め定められる。そしてECU2000は、その関数とエンジンが再始動してからの時間とに基づいて油圧PMの目標値を決定する。ECU2000は、油圧センサ160から受ける油圧信号が示す値がその目標値になるように、油圧PMを制御する。
本実施の形態によれば、可変式のリリーフバルブを機械式オイルポンプの油圧供給経路に設けることによって、油圧駆動部品に供給される油圧を緩やかに上昇させることができる。よって第1の実施の形態と同様に、電動オイルポンプが故障してもエンジンが再始動したときに油圧駆動部品を円滑に作動させることができる。よって本実施の形態によれば車両の発進時に生じるショックを低減できる。
さらに本実施の形態によれば、機械式オイルポンプの油圧供給経路に可変式のリリーフバルブを設けることによって、単純な構成で油圧駆動部品に供給される油圧を緩やかに上昇させることを実現できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
第1の実施の形態に係る油圧供給装置の制御ブロック図である。 図1に示す機械式オイルポンプ100の構成を模式的に説明するための図である。 油圧駆動部品500を含む自動変速機の一例を示すスケルトン図である。 図3に示す油圧駆動部品500を搭載した自動変速機の変速ギヤ段と、各クラッチおよび各ブレーキの作動状態との関係を定める作動表を示す図である。 ECU1000が実行する油圧制御処理を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る油圧制御処理を説明するタイミングチャートである。 第2の実施の形態に係る油圧供給装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 エンジン、2 バッテリ、10,20 油路、100,100A 機械式オイルポンプ、110,210 ポンプ、115 切換弁、120 駆動ギヤ、121 第1従動ギヤ、122 第2従動ギヤ、131 第1ポート、132 第2ポート、133 第3ポート、134 第4ポート、150,250 オイルストレーナ、160,260 油圧センサ、200 電動オイルポンプ、220 モータ、300 オイルパン、400 逆止弁、500 油圧駆動部品、520 トルクコンバータ、521 出力軸、530 第1セット、532 ピニオンギヤ、540 第2セット、542 ショートピニオンギヤ、543 ロングピニオンギヤ、550 出力ギヤ、560 ギヤケース、561 B1ブレーキ、562 B2ブレーキ、563 B3ブレーキ、564 C1クラッチ、565 C2クラッチ、510 入力軸、700 可変式リリーフバルブ、A,B 曲線。

Claims (5)

  1. エンジンを搭載した車両における油圧供給装置であって、前記エンジンは、予め定められた条件に従って、一時的に停止した後に再始動されるよう制御され、
    前記エンジンの駆動力により、前記車両に搭載された油圧機器を作動させるための作動油圧を前記油圧機器に供給し、かつ油圧制御信号に応じて前記作動油圧を変化させる第1の油圧供給部と、
    前記エンジンが一時的に停止した期間に電気的に駆動されることにより前記油圧機器に前記作動油圧を供給する第2の油圧供給部と、
    前記第2の油圧供給部の動作を監視して、前記第2の油圧供給部の故障を検知した場合には、前記油圧制御信号を前記第1の油圧供給部に送信することによって、前記エンジンが再始動されるときの前記作動油圧の時間に対する上昇率を、前記第2の油圧供給部が正常である場合の前記作動油圧の時間に対する上昇率より低下させる制御部とを備える、油圧供給装置。
  2. 前記油圧機器は、摩擦係合要素を含み、
    前記制御部は、少なくとも前記エンジンが再始動された時点から前記摩擦係合要素が係合するまでの期間において、前記作動油圧の上昇率を制御する、請求項1に記載の油圧供給装置。
  3. 前記油圧供給装置は、
    前記作動油圧を検出する検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記検出部の検出結果を受けるとともに、前記作動油圧の値が前記摩擦係合要素が係合するときの油圧よりも小さい所定値に達するまでは、前記作動油圧の上昇率を第1の値に制御し、前記作動油圧の値が前記所定値に達した後には、前記作動油圧の上昇率を前記第1の値よりも小さい第2の値に制御する、請求項2に記載の油圧供給装置。
  4. 前記第1の油圧供給部は、
    前記エンジンの駆動力により駆動され、かつ、前記油圧機器に前記作動油圧を供給するための第1および第2のポートと、オイルを吸入するための第3のポートとを含むオイルポンプと、
    前記制御信号に応じて、前記第1のポートを第3のポートに連通させた状態と、前記第1のポートを第3のポートから遮断した状態とを切換える切換弁とを含む、請求項1に記載の油圧供給装置。
  5. 前記第1の油圧供給部は、
    前記エンジンの駆動力により駆動されるオイルポンプと、
    前記オイルポンプ側の油圧経路に設けられ、かつ、前記制御信号に応じて開度を変化させる可変式リリーフバルブとを含む、請求項1に記載の油圧供給装置。
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