JP6697838B2 - 蓄電デバイス用Si系合金負極材料の製造方法 - Google Patents

蓄電デバイス用Si系合金負極材料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池、全固体リチウムイオン二次電池、ハイブリットキャパシタ等の蓄電デバイスの負極に適した材料の製造方法に関する。
近年、携帯電話機、携帯音楽プレーヤー、携帯端末等が急速に普及している。これらの携帯機器は、リチウムイオン二次電池を備えている。さらに、電気自動車及びハイブリッド自動車も、リチウムイオン二次電池を備えている。リチウムイオン二次電池では、充電時に負極がリチウムイオンを吸蔵する。リチウムイオン二次電池の使用時には、負極からリチウムイオンが放出される。負極は、集電体と、この集電体の表面に固着された活物質とを有している。
負極における活物質として、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス等の炭素系材料が用いられている。しかし、炭素系材料の、リチウムイオンに対する理論上の容量は、372mAh/gにすぎない。容量の大きな活物質が望まれている。
負極における活物質として、Si系合金が注目されている。Siは、リチウムイオンと反応する。この反応により、化合物が形成される。典型的な化合物は、Li22Siである。この反応により、大量のリチウムイオンが負極に吸蔵される。Si系合金は、負極の蓄電容量を高めうる。
リチウムイオン二次電池には、小型化及び軽量化の要請がある。リチウムイオン二次電池には、薄肉化の要請もある。これらの要請に応えるには、活物質の微細化が必要である。微細化及び粒度分布の適正化に関する種々の提案が、なされている。
特開2007−11588公報には、天然黒鉛からなる心材に、フェノール樹脂前駆体のエタノール溶液を滴下・混練し、200℃で前駆体を重合させる複合黒鉛粉末の製造方法が開示されている。この粉末は、ジェットミルによって粉砕される。粉砕後の粉末の粒径は、5−50μm程度である。
特開2005−011588公報では、コバルト酸化物を乾式ジェットミルを用いて粉砕する粉末製造方法が開示されている。この粉末では、フィレー径が1μm以下である粒子の比率が50体積%以上であり、フィレー径が5μm以上である粒子の比率が1体積%以下である。
特開2007−11588公報 特開2005−011588公報
従来、Si系合金の粉砕にはボールミルが用いられている。ボールミルの粉砕力は大きい。
ボールミルが用いられた粉末の製造では、粉砕後の粉末が回収される。この回収のとき、粉末をボールと分離する必要がある。この分離には、手間がかかる。特に、ボールに粉末がこびりついてる場合は、分離の手間が大きい。回収の作業性は、悪い。特に、粉砕メディアが小さい場合の作業性は、著しく悪い。一般に、粒径の小さな粉末を得るには、小さな粉砕メディアを用いる必要がある。粒径の小さな粉末をボールミルによって得ることは、容易ではない。
ボールミルによる粉砕の後、粉砕メディアは洗浄され、乾燥される。小さな粉砕メディアの場合、洗浄の作業性及び乾燥の作業性も悪い。
ボールミルによる粉砕ではさらに、粉砕メディアに起因する粉末へのコンタミネーション(不純物の混入)が生じやすい。このコンタミネーションは、ボールと粉末との衝突、ボールと他のボールとの衝突、及びボールと容器の内壁との衝突によって生じうる。
ボールミルによる弊害は、リチウムイオン二次電池用の粉末のみならず、全固体リチウムイオン二次電池、ハイブリットキャパシタ等の、他の蓄電デバイスのための粉末においても見られる。
本発明の目的は、不純物が少ない蓄電デバイス用Si系合金負極材料を効率よく製造することができる方法の提供にある。
本発明に係る製造方法により、
(a)Siが主成分であるSi相
及び
(b)Siと、Mg,Al,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,Zr,Nb,Mo,In,Sn,Sb,La,Y,P,Bi,N,及びCの群から選択される1又は2以上の元素とを含む化合物相
を有する蓄電デバイス用Si系合金負極材料が得られる。この製造方法は、
(1)原料を加熱し、前記加熱により溶融した前記原料を100℃/s以上の冷却速度で急冷して、その後の加熱処理を行わずに、一次粉末を得るステップ
及び
(2)上記ステップ(1)における一次粉末を乾式ジェットミル装置にて粉砕し、累積50体積%の粒子径(D50)が0.1μm以上10.0μm以下である二次粉末を得るステップ
を含む。
好ましくは、粉砕に、エアーガス、窒素ガス又はアルゴンガスが用いられる。
好ましくは、乾式ジェットミル装置のうち、粉末と衝突する部分の材質は、ステンレス鋼である。
本発明に係る製造方法により、不純物が少ない蓄電デバイス用Si系合金負極材料が効率よく製造されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法で得られた蓄電デバイス用Si系合金負極材料が用いられたリチウムイオン二次電池が示された概念図である。 図2は、図1の電池の負極の一部が示された断面図である。 図3は、図1のリチウムイオン二次電池の負極材料の製造方法が示されたフロー図である。 図4は、図2の負極の粒子が示されたSEM画像である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1に概念的に示されたリチウムイオン二次電池2は、槽4、電解液6、セパレータ8、正極10及び負極12を備えている。電解液6は、槽4に蓄えられている。この電解液6は、リチウムイオンを含んでいる。セパレータ8は、槽4を、正極室14及び負極室16に区画している。セパレータ8により、正極10と負極12との当接が防止される。このセパレータ8は、多数の孔(図示されず)を備えている。リチウムイオンは、この孔を通過しうる。正極10は、正極室14において、電解液6に浸漬されている。負極12は、負極室16において、電解液6に浸漬されている。
図2には、負極12の一部が示されている。この負極12は、集電体18と、活物質層20とを備えている。活物質層20は、多数の粒子22を含んでいる。粒子22は、この粒子22に当接する他の粒子22と固着されている。集電体18に当接する粒子22は、この集電体18に固着されている。活物質層20は、多孔質である。
粒子22の材質(負極材料)は、Si系合金である。この合金は、Si相と化合物相とを有している。Si相の主成分は、Siである。この合金は、Si以外の1又は2以上の元素を含む。元素の具体例として、Mg、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、In、Sn、Sb、La、Y、B、P、Bi、N及びCが挙げられる。Si以外の元素は、Siへ固溶する場合もある。この固溶により、Si相の電気伝導性が高められる。
前述のSi以外の元素は、Siと共にシリサイドを形成しうる。シリサイドは、柔軟であり、かつ電気伝導性に優れる。Si以外の元素はさらに、単相で存在しうる。シリサイド又は単相が、化合物相としてSi相を取り囲むことで、充電時の膨張及び放電時の収縮によって生じる応力が緩和される。
以下、粒子22の集合体である粉末(二次粉末)の製造方法が詳説される。図3は、この製造方法が示されたフロー図である。
この製造方法では、まず目標成分の合金が得られるように配合された原料が、加熱される(STEP1)。加熱により、原料は溶融する。溶融された原料が、種々の手段によって急冷される(STEP2)。この冷却プロセスを経て、一次粉末が得られる。冷却プロセスには、水アトマイズ法、ガスアトマイズ法、ディスクアトマイズ法、遠心アトマイズ法、単ロール冷却法、双ロール冷却法等が採用されうる。ガスアトマイズ法、ディスクアトマイズ法及び単ロール冷却法が好ましい。冷却速度が大きいほど、粒子22の直径が小さな一次粉末が得られる。冷却速度は、100℃/s以上が好ましい。
ガスアトマイズ法では、底部に細孔を有する石英坩堝の中に、原料が投入される。この原料が、アルゴンガス雰囲気中で、高周波誘導炉によって加熱され、溶融する。アルゴンガス雰囲気において、細孔から流出する原料に、アルゴンガスが噴射される。原料は急冷されて凝固し、一次粉末が得られる。この一次粉末に、必要に応じ、ミリングが施される。ミリングでは、一次粉末がボールと共にポットに投入される。このポットが、密閉される。この一次粉末がミリングにより粉砕され、一次粉末の粒度分布が調整される。ミリングとして、ボールミル、ビーズミル、遊星ボールミル、アトライタ及び振動ボールミルが例示される。ボールの材質として、ジルコニア、SUS304及びSUJ2が例示される。ポットの材質として、ジルコニア、SUS304及びSUJ2が例示される。後述されるように、二次粉末の粒度分布の最終的な調整は、ジェットミルによってなされる。ミリングは、このジェットミルに先立つ処理である。ミリングが省略されてもよい。
ディスクアトマイズ法では、底部に細孔を有する石英坩堝の中に、原料が投入される。この原料が、アルゴンガス雰囲気中で、高周波誘導炉によって加熱され、溶融する。アルゴンガス雰囲気において、細孔から流出する原料が、高速で回転するディスクの上に落とされる。回転速度は、40000rpmから60000rpmである。ディスクによって原料は急冷され、凝固して、一次粉末が得られる。この一次粉末に、必要に応じ、ミリングが施される。ミリングでは、一次粉末が、ボールと共にポットに投入される。このポットが、密閉される。この一次粉末がミリングにより粉砕され、一次粉末の粒度分布が調整される。ミリングとして、ボールミル、ビーズミル、遊星ボールミル、アトライタ及び振動ボールミルが例示される。ボールの材質として、ジルコニア、SUS304及びSUJ2が例示される。ポットの材質として、ジルコニア、SUS304及びSUJ2が例示される。後述されるように、二次粉末の粒度分布の最終的な調整は、ジェットミルによってなされる。ミリングは、このジェットミルに先立つ処理である。ミリングが省略されてもよい。
単ロール冷却法では、底部に細孔を有する石英管の中に、原料が投入される。この原料が、アルゴンガス雰囲気中で、高周波誘導炉によって加熱され、溶融する。細孔から流出する原料が、銅ロールの表面に落とされて冷却され、リボンが得られる。このリボンが、ボールと共にポットに投入される。このポットが、密閉される。このリボンがミリングにより粉砕され、一次粉末が得られる。ミリングとして、ボールミル、ビーズミル、遊星ボールミル、アトライタ及び振動ボールミルが例示される。ボールの材質として、ジルコニア、SUS304及びSUJ2が例示される。ポットの材質として、ジルコニア、SUS304及びSUJ2が例示される。後述されるように、二次粉末の粒度分布の最終的な調整は、ジェットミルによってなされる。ミリングは、このジェットミルに先立つ処理である。ミリングが省略されてもよい。
溶融された原料が種々の手段によって冷却され(STEP2)、得られた一次粉末が、乾式ジェットミルに供される(STEP3)。この工程では、ジェットミル装置が用いられる。ジェットミル装置は、粉砕室と配管とを有する。この粉砕室に圧縮された気体が送られる。気体は高速で粉砕室を通過する。この粉砕室に、一次粉末が供給される。この粉末の粒子は、他の粒子と高速で衝突する。この衝突により、粒子が粉砕される。粉砕後の多数の粒子が、配管を通じてジェットミル装置から取り出される。これらの粒子の集合が、二次粉末である。
乾式ジェットミルにて粉砕されているので、二次粉末の粒径は一次粉末の粒径よりも小さい。乾式ジェットミルでは、粉砕後の粒子は気流によって容易に回収されうる。この回収は、ボールミルによる粉砕後の回収に比べて作業性がよい。乾式ジェットミルでは、粉砕後の装置の洗浄に手間がかからない。乾式ジェットミルによる粉砕では、粉末同士の衝突によって粒度分布が調整されるので、不純物の混入が生じにくい。本発明に係る方法により、純度の高い粉末が効率よく製造されうる。
粉末は、粉砕室の内壁とも多少は衝突する。粉末はさらに、配管の内壁とも多少は衝突する。衝突により、これらの内壁に由来する不純物が粉末に混入しうる。内壁の材質は、ステンレス鋼が好ましい。ステンレス鋼の主成分は、Feである。Feを含む粉末がリチウムイオン二次電池に用いられた場合でも、Feはリチウムイオンと反応しにくい。さらにFeは、リチウムイオンを取り込んで安定してしまうこともない。この粉末は、負極12の充放電特性に悪影響を及ぼさない。Feを含む活物質層20では、充電時の膨張及び放電時の収縮に起因する応力を、Feが緩和しうる。
乾式ジェットミルにおいて使用される気体として、エアーガス、窒素ガス及びアルゴンガスが例示される。粉末が、Ti及びAlのような、酸化しやすく粉塵爆発の原因となり得る元素を含む場合は、アルゴンガス又は窒素ガスが適している。粉末が粉塵爆発の原因となり得る元素を含まない場合、エアーが用いられ得る。
乾式ジェットミルによって得られる二次粉末が、図4に示されている。この二次粉末では、累積50体積%の粒子径(D50)は、10.0μm以下である。この粒子径(D50)は小さい。この二次粉末は、電極の薄肉化に寄与しうる。薄肉化の観点から、粒子径(D50)は8.0μm以下がより好ましく、5.0μm以下が特に好ましい。粒子が細かすぎず、従って活物質が均一に分布した電極が得られうるとの観点から、この粒子径(D50)は0.1μm以上が好ましい。粒子径(D50)は、レーザー回折式粒度分布装置により測定される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
本発明に係る製造方法の効果を、二極式コイン型セルを用いて確認した。まず、表1及び2に示された組成の原料を準備した。各原料から、前述の単ロール冷却法、ガスアトマイズ法又はディスクアトマイズ法により、一次粉末を製作した。この一次粉末を、乾式ジェットミル、振動ボールミル、アトライタ、ビーズミル又は遊星ボールミルによって粉砕し、二次粉末を得た。乾式ジェットミルの場合のガスの種類とガスの圧力とが、下記の表1及び2に示されている。
この二次粉末、導電材(アセチレンブラック)、結着材(ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン等)及び分散液(N−メチルピロリドン)を混合し、スラリーを得た。このスラリーを、集電体である銅箔の上に塗布した。このスラリーを、真空乾燥機で減圧乾燥した。乾燥温度は、ポリイミドが結着材である場合は200℃以上であり、ポリフッ化ビニリデンが結着材である場合は160℃以上であった。この乾燥によって溶媒を蒸発させ、活物質層を得た。この活物質層及び銅箔を、ロールにて押圧した。この活物質層及び銅箔をコイン型セルに適した形状に打ち抜き、負極を得た。
電解液として、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートの混合溶媒を準備した。両者の質量比は、3:7であった。さらに、支持電解質として、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を準備した。この支持電解質の量は、電解液1リットルに対して1モルである。この支持電解質を、電解液に溶解させた。
コイン型セルに適した形状のセパレータ及び正極を、準備した。この正極は、リチウムからなる。減圧下で電解液にセパレータを浸漬し、5時間放置して、セパレータに電解液を充分に浸透させた。
槽に、負極、セパレータ及び正極を組み込んだ。槽に電解液を充填し、コイン型セルを得た。なお、電解液は、露点管理された不活性雰囲気中で取り扱われる必要がある。従って、セルの組み立ては、不活性雰囲気のグローブボックスの中で行った。
下記の表1及び2において、No.1−39は本発明の実施例に係る製造方法のための原料の組成であり、No.40−49は比較例に係る製造方法のための原料の組成である。
Figure 0006697838
Figure 0006697838
[放電容量]
上記コイン型セルにて、温度が25℃であり、電流密度が0.50mA/cmである条件で、正極と負極との電位差が0Vとなるまで充電を行った。その後、電位差が1.5Vとなるまで放電を行った。この充電及び放電を、50サイクル繰り返した。初期の放電容量X及び50サイクルの充電及び放電を繰り返した後の放電容量Yを測定した。さらに、放電容量Xに対する放電容量Yの比率(維持率)を算出した。この結果が、下記の表3及び4に示されている。
[作業性]
一次粉末から二次粉末を得るための粉砕工程の作業性を、下記の基準によって格付けした。
A:良い
B:悪い
C:極めて悪い
この結果が、下記の表3及び4に示されている。
Figure 0006697838
Figure 0006697838
実施例1−39の二次粉末は、Si主要相と化合物相を有している。これらの二次粉末の粒子径(D50)は、0.1μm以上10.0μm以下である。これらの二次粉末は、乾式ジェットミルによる粉砕にて得られている。
例えば、実施例4に係る製造方法では、乾式ジェットミルが採用されて粉末が得られた。この乾式ジェットミルでは、窒素ガス(N)が用いられ、ガス圧が0.9MPaとされた。得られた粉末の粒子径(D50)は4.1μmであり、本発明の範囲内である。この製造方法で作製された粉末を用いたコイン型セルでは、初期放電容量が1317mAh/gと大きく、50サイクル後の放電容量維持率が86%と大きい。乾式ジェットミルの作業性の格付けは、「A」である。
比較例40及び42−49に係る製造方法では、粉砕に乾式ジェットミル以外の手段が採用された。従ってこれらの製造方法は、本発明の範囲から外れる。比較例41−49に係る製造方法では、得られた粉末の粒子径(D50)は本発明の範囲から外れる。各比較例の粉末を用いたコイン型セルでは、放電容量維持率が小さい。
表3及び4に示された評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された方法は、リチウムイオン二次電池のみならず、全固体リチウムイオン二次電池、ハイブリットキャパシタ等の、種々の蓄電デバイスの負極材料の製造に適用されうる。
2・・・リチウムイオン二次電池
6・・・電解液
8・・・セパレータ
10・・・正極
12・・・負極
18・・・集電体
20・・・活物質層
22・・・粒子

Claims (4)

  1. (a)Siが主成分であるSi相
    及び
    (b)Siと、Mg,Al,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,Zr,Nb,Mo,In,Sn,Sb,La,Y,P,Bi,N,及びCの群から選択される1又は2以上の元素とを含む化合物相
    を有する蓄電デバイス用Si系合金負極材料の製造方法であって、
    (1)原料を加熱し、前記加熱により溶融した前記原料を100℃/s以上の冷却速度で急冷して、その後の加熱処理を行わずに、一次粉末を得るステップ
    及び
    (2)上記ステップ(1)における一次粉末を乾式ジェットミル装置にて粉砕し、累積50体積%の粒子径(D50)が0.1μm以上10.0μm以下であ二次粉末を得るステップ
    を含むことを特徴とする製造方法。
  2. 上記ステップ(2)における粉砕に、エアーガス、窒素ガス又はアルゴンガスが用いられる請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記ステップ(2)において用いられる乾式ジェットミル装置のうち、上記粉末と衝突する部分の材質が、ステンレス鋼である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 上記ステップ(1)が、前記急冷により凝固した前記原料をボールミル、ビーズミル、遊星ボールミル、アトライタ及び振動ボールミルの群から選択される少なくとも1種の装置にて粉砕して前記一次粉末を得ることを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
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