JP6177652B2 - リチウム二次電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウム二次電池の製造方法、詳しくはリチウム二次電池を組み立てた後のエージング処理に特徴を有するリチウム二次電池の製造方法に関する。
非水電解液二次電池の負極は、一般的に、充電によってリチウムイオンを挿入可能な材料からなる活物質の粒子を、バインダー、導電材及び溶剤と混合し、得られた合剤を集電体の表面に塗布して乾燥させて塗膜とし、更にプレス加工を施して製造されている。
近年、電気自動車やスマートフォンといったアプリケーションの発達に伴い、電池の高容量化や高寿命化がさらに望まれている。現在、市販されている電池の負極は、そのほとんどがグラファイトを負極活物質として使っているが、容量の面ではすでに理論限界に至っており、新たな負極活物質の開発が必要とされている。その有力候補の一つとして挙げられるのが、ケイ素を含有する活物質(「ケイ素系活物質」とも称する)である。ケイ素系活物質は、質量当たりの容量がグラファイトの5〜10倍というポテンシャルを有しているため、電池の負極活物質として特に注目されている材料である。
ところが、ケイ素系活物質は、高容量である反面、初期効率の低下やサイクル寿命が短いという課題を抱えていた。
このような負極のサイクル特性の悪化を防ぐ手段として、従来からエージング処理が知られている。
例えば特許文献1(特開平11−283676号公報)には、集電体の両面に電極合剤を塗布してなる正極及び負極並びにセパレータを、セパレータが正負極を隔てるように配置して積層及び/又は巻回した電極群を、電池缶に挿入し、電解質を電池缶に注入した後封口し、20℃以上、60℃以下の温度で、1日以上10日以下の間エージングを施して非水電解質リチウム二次電池を製造する方法が開示されている。
特許文献2(特開2000−340231号公報)には、CuKα線を用いた粉末X線回折法による(400)回折ピークの半値幅が0.02θ以上0.1θ以下であり、1次粒子の形状が八面体をなす所定のリチウムマンガン複合酸化物を含む正極活物質を用いたリチウム二次電池を作製し、さらにこの二次電池を、60℃以上90℃以下の温度下、1時間以上以1ヶ月以下の時間、保存してエージング処理することが記載されている。
特許文献3(特開2002−25626号公報)には、基本組成をLiMn24とするスピネル構造リチウムマンガン複合酸化物と、基本組成をLiNiO2とする層状岩塩構造リチウムニッケル複合酸化物とを混合した混合物を正極活物質とする正極と、負極とを組付けて形成されるリチウム二次電池に対し、SOC=20〜100%の状態の二次電池を、60℃以上90℃以下の保存温度に保存するエージング処理方法が開示されている。
特開平11−283676号公報 特開2000−340231号公報 特開2002−25626号公報
ところが、ケイ素系活物質を負極活物質として用いたリチウム二次電池に関しては、従来開示されていた前述のような方法によってエージング処理しても、初期効率の低下やサイクル寿命の悪化を防ぐことが難しいことが分かってきた。
そこで本発明は、ケイ素系活物質を含有する負極活物質を用いたリチウム二次電池の製造方法に関し、初期効率及び容量維持率をともに良好にすることができる、新たなリチウム二次電池の製造方法を提供せんとするものである。
本発明は、ケイ素含有物質を含有する負極活物質粒子を含む負極と、正極と、電解質と、セパレータとを備えたリチウム二次電池を組み立てた後、前記負極の全容量の10〜70%の充電容量を充電した状態で、20℃以上60℃未満の温度下で当該リチウム二次電池を保存してリチウム二次電池をエージングすることを特徴とするリチウム二次電池の製造方法を提案するものである。
本発明が提案するリチウム二次電池の製造方法によれば、負極の全容量の10〜70%の充電容量で充電した後、20℃以上60℃未満の温度下で当該リチウム二次電池を保存してリチウム二次電池をエージングすることで、負極活物質層内及び負極活物質内のLiイオンの分布を均一化させることができ、電極塗膜内での負極活物質粒子の大きさを均一化でき、電極膨張を均一化することができた結果、初期効率を高めることができ、しかも、サイクル特性、特に容量維持率の改善を図ることができた。
次に、実施の形態例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明が次に説明する実施形態に限定されるものではない。
=本製造方法=
本発明の実施形態の一例としてのリチウム二次電池の製造方法(以下「本製造方法」と称する)は、ケイ素含有物質を含有する負極活物質粒子を含む負極と、正極と、電解質と、セパレータと、必要に応じてその他スペーサ等の他の材料と、を用いてリチウム二次電池を組み立てた後、所定条件でエージングしてリチウム二次電池(以下「本リチウム二次電池」と称する)を得ることを特徴とするリチウム二次電池の製造方法である。
以下、本リチウム二次電池を構成する各部材について詳述した後、エージング処理について説明する。
[本負極]
本リチウム二次電池を構成する負極(以下「本負極」と称する)は、ケイ素含有物質を含有する負極活物質粒子(「本負極活物質粒子」と称する)と、バインダーと、集電体と、必要に応じて導電材と、必要に応じて負極活物質としてのグラファイトと、必要に応じてさらに他の成分を備えたものである。但し、このような構成に限定されるものではない。
<本負極活物質粒子>
本負極活物質粒子は、例えば純ケイ素、SiOやSiO2等のケイ素酸化物、SiB4やSiB6、Cu5Si、FeSi2、Mg2Si等のケイ素合金、さらにはSi34やSiC等のケイ素化合物などのケイ素含有物質を主成分とするものが好ましい。
この際、上記ケイ素酸化物、ケイ素合金又はケイ素化合物が、Ni、B、Co、Ti、Fe、In、Ag、Cu、Zr及びNbからなる群のうちの1又は2以上の元素を含有するものも包含する意である。中でも、Ni、B、Co、Ti及びFeからなる群のうちの1又は2以上の元素を含有するものが好ましい。
これらの元素は、どのような状態で含有されていてもよく、例えば合金化した状態であってもよい。具体的には、これらが固溶した部分(固溶相)からなる単相状態のものであってもよいし、例えば固溶した部分(固溶相)と、粒界などに析出した部分(非固溶相)とを含む複数相状態のものであってもよい。
上記ケイ素含有物質は、遷移金属元素、3族の半金属元素若しくは金属元素、4族(ただしケイ素は除く)の半金属元素若しくは金属元素、および5族の非金属若しくは半金属元素からなる群のうちの1種又は2種以上の元素(これをまとめて「添加元素」と称する)を含有するものであってもよい。当該添加元素がケイ素含有物質に固溶されてなるもの(以下、「ケイ素固溶体」と称する)であってもよい。また、このようなケイ素固溶体と上記のケイ素含有物質との混合物であってもよい。
本負極活物質粒子の粒径を小さくすると、比表面積が大きくなるため、充放電時において電解液分解などの副反応による負極活物質の劣化が起こりやすくなる。そこで、上記のような添加元素を固溶させることで、電解液分解などの副反応による負極活物質の劣化の程度が小さくなり、腐食を抑制することができる。また、副反応物の発生は電極膨張の原因になるだけではなく、電極反応に活性なリチウムを消費するなどの不具合が生じる。このような観点から、上記添加元素の中でも、ホウ素、リン、鉄が好ましく、その中でも、電解液との反応性を抑制する点で、特にホウ素が好ましい。この場合、ケイ素にホウ素が固溶することに起因して、固溶体中に多くの正孔が導入されるものと考えることができる。負極活物質上での電解液の副反応は主に求電子反応であるため、負極活物質に多くの正孔が存在することで、その副反応が低減されるものと考えることができる。
ホウ素(B)などの添加元素を上記ケイ素含有物質に固溶させる場合、当該添加元素の含有量は、ケイ素100原子%に対して0.01原子%〜10原子%、特に1原子%以上或いは6原子%以下、その中でも1原子%以上或いは3原子%以下であるのが好ましい。かかる数値は、通常よりかなり高く、理論値を超える範囲までカバーするものである。
上記添加元素の固溶量を高めるためには、例えば、後述する水蒸気爆発アトマイズ法により微粒化したり、水アトマイズ法により微粒化したりすることにより実現することができる。但し、かかる方法に限定されるものではない。
なお、ホウ素(B)などの添加元素を固溶させる場合には、熱処理することで当該添加元素を粒界に析出させることが電池特性向上の点で好ましい。
本負極活物質粒子は、上述したように、上記ケイ素含有物質を主成分とするものでもよいし、上記ケイ素固溶体を主成分とするものでもよいし、また、上記ケイ素固溶体と上記ケイ素含有物質との混合物を主成分とするものでもよい。さらには、これらと、ケイ素合金との混合物を主成分とするものでもよい。
この際、当該ケイ素合金としては、例えばケイ素と遷移金属との合金を挙げることができ、当該遷移金属としては、例えば鉄、ニッケル、チタン、コバルト、銅などを挙げることができる。また、ケイ素とニオブとの合金であってもよい。
なお、本発明において「主成分」とは、該主成分以外の成分を含んでいてもよい意味を包含するものであり、主成分の含有量としては90質量%以上を意味する。
(表面層)
本負極活物質粒子は、ケイ素含有物質を主成分とするコア部の表面の全面又は一部に、酸素とシリコンと炭素を含有する表面層、又は、炭素とチタン又はアルミニウムとを含有する表面層を備えた負極活物質粒子であってもよい。
活物質粒子表面の全面又は一部に、このような表面層を設けることにより、活物質粒子中のケイ素と電解液との反応を抑制することができ、充放電を繰り返しても電池容量を維持することができる。また、このような表面層は、リチウムイオンの移動に実質的に影響を及ぼさない点にも特徴を有している。
当該表面層は、活物質表面の全面を被覆するように存在してもよいし、又、活物質表面に部分的に存在し、表面層が存在しない部分があってもよい。
また、電子顕微鏡で観察すると、活物質表面にシリコン、チタン又はアルミニウムが密に存在していなくても、点在していれば本発明の効果を得られることが確認されている。
このような表面層は、例えば、ケイ素を含有する負極活物質を製造した後、シリコン、チタン又はアルミニウムを含有するカップリング剤を用いて表面処理し、その後必要に応じて300〜500℃で加熱することにより形成することができる。
(中間層)
さらに、ケイ素含有物質を主成分とするコア部の表面と前記表面層との間に、シリコン、チタン又はアルミニウムの酸化物を含有する中間層を備えていてもよい。この際、当該中間層は、活物質表面の全面又は一部に形成されていればよく、また、当該中間層の全面又は一部に上記の表面層を備えていてもよい。但し、この中間層が存在しなくてもよい。
該中間層の厚さは0.1nm〜2.0nmであるのが好ましい。
(粒子形状)
本負極活物質粒子の粒子形状は、特に限定されるものではない。例えば球状、多面体状、紡錘状、板状、鱗片状若しくは不定形又はそれらの組み合わせを用いることができる。例えばガスアトマイズによれば球状となり、ジェットミルなどにより粉砕すると、粒界に沿って粒子が割れるために不定形状になることが確認されている。
(粒径)
本負極活物質粒子の粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定して得られる体積基準粒度分布によるD50が0.1μm〜5.0μmであるのが好ましい。
本負極活物質粒子の粒径を、D50が5.0μm以下となるように小さく規定することにより、該活物質粒子の反応性を向上させることができ、初期効率をより一層向上させることができる。また、粒子が大きすぎるために、粒子そのものの膨張・収縮が大きすぎてエージングによる効果が薄れてしまうこともない。他方、D50が0.1μm以上であれば、表面酸化層が極端に厚くならないため、それによる抵抗増加や不可逆容量の増加もなく、該活物質粒子の反応性を向上させることができる点から好ましい。
かかる観点から、本負極活物質粒子の該D50は0.1μm〜5.0μmであるのが好ましく、中でも4.0μm以下、その中でも特に3.5μm以下であるのがさらに好ましい。かかる範囲の粒度に調整すれば、負極活物質粒子の反応性を高めて初期効率を高めることができる。
本負極活物質粒子のD50を上記範囲に調整するには、例えば、後述する水蒸気爆発アトマイズ法により微粒化すると共に、ジェットミルなどにより粉砕を実施するのがよい。但し、そのような製法に限定されるものではない。
レーザー回折散乱式粒度分布測定法は、凝集した粉粒を一個の粒子(凝集粒子)として捉えて粒径を算出する測定方法である。その測定方法によるD50とは、50%体積累積粒径、すなわち体積基準粒度分布のチャートにおいて体積換算した粒径測定値の累積百分率表記の細い方から累積50%の径を意味する。
なお、本負極活物質粒子の粒径を小さくすると、リチウムイオンの挿入時、個々の活物質粒子が大きく膨張するため、電極塗膜内で負極活物質粒子の大きさが不揃い(不均一)となり、電極の膨張が不均一になるばかりか、電極内の反応性に偏りが生じ、その結果、サイクル特性、特に容量維持率が低下するおそれがあるが、本製造方法では、かかる課題を所定条件でエージングすることで解決している。
(水分量)
本負極活物質粒子の単位比表面積当たりの水分量(120℃−300℃)は、0.1ppm/(m2/g)〜350ppm/(m2/g)であるのが好ましく、特に1ppm/(m2/g)以上或いは300ppm/(m2/g)以下であるのが好ましく、中でも5ppm/(m2/g)以上或いは270ppm/(m2/g)以下であるのがさらに好ましい。
本負極活物質粒子表面の水分量(120℃−300℃)は、乾式粉砕であれば、その雰囲気調整などによって調整することができる。湿式粉砕であれば、その溶媒を調整することができる。また、活物質を不活性雰囲気で乾燥させて上述の水分量に調整することができる。また、前述のように表面処理する場合には、カップリング剤の付着量やカップリング処理後の加熱によって調整することができる。
かかる範囲の水分量に調整すれば、スラリー中での負極活物質粒子の凝集を抑制することができ、バインダーとの結着強度を高めて電極の強度を高めることができ、これによって電池のサイクル特性をさらに高めることができる。
(比表面積)
本負極活物質粒子の比表面積は、1.0〜15.0m2/gであるのが好ましく、特に1.5m2/g以上或いは14.0m2/g以下、その中でも特に1.5m2/g以上或いは12.0m2/g以下、さらにその中でも10.0m2/g以下であるのがより一層好ましい。
比表面積をかかる範囲に調整すれば、負極活物質粒子の反応性を高めてサイクル特性をより一層高めることができる。
なお、本負極活物質粒子の比表面積を上記範囲に調整するには、例えば、後述する水蒸気爆発アトマイズ法により微粒化すると共に、ジェットミルなどにより粉砕を実施するのがよい。但し、そのような製法に限定されるものではない。
(本負極活物質粒子の製造方法)
本負極活物質粒子の製造方法の一例について説明する。
ケイ素粉末は、例えばケイ素含有物質を加熱して溶融液とした後、或いは、上記ケイ素含有物質に上記添加元素を混合して加熱して溶融液とした後、或いは、上記ケイ素含有物質を加熱して溶融液とし、この溶融液に上記添加元素を混合した後、アトマイズ法などによって微粒化させ、さらに必要に応じて非酸素雰囲気下で粉砕及び分級を行って粒度を調整してケイ素粉末を作製すればよい。
また、ケイ素のインゴットを、非酸素雰囲気下で粉砕し、分級を行って粒度を調整してケイ素粉末を作製するようにしてもよい。
上記のアトマイズ法としては、例えば、国際公開01/081033号パンフレットの図2に記載の装置を用いて、自発核生成による沸騰を起こさせて生じる圧力波を利用して、冷却媒中に滴下した溶融金属を微粒化する方法(この微粒化方法を本明細書では「水蒸気爆発アトマイズ法」と称する)を採用するのが好ましい。但し、かかるアトマイズ法に限定するものではない。
ケイ素含有物質を主成分とするコア部の表面の全面又は一部に、酸素とシリコンと炭素を含有する表面層、又は、炭素とチタン又はアルミニウムとを含有する表面層を形成する場合には、ケイ素を含有する負極活物質を製造した後、シリコン、チタン又はアルミニウムを含有するカップリング剤を用いて表面処理し、40〜120℃に加熱して乾燥させて溶媒を揮発させた後、必要に応じて300〜500℃に加熱すればよい。
前記のシランカップリング剤としては、有機官能基と加水分解性基を分子中に有する有機ケイ素化合物であればよく、中でも側鎖にアミノ基を有する有機ケイ素化合物を含むものが好ましい。
他方、前記のチタン又はアルミニウムを含むカップリング剤としては、有機官能基と加水分解性基を分子中に有する化合物であればよく、中でも側鎖にアミノ基を有するものが好ましい。側鎖にアミノ基を有するカップリング剤は、バインダーとのなじみがより良いため、バインダーとの結着性に特に優れている。
<バインダー>
本負極を構成するバインダーとしては、例えばポリイミド、ポリアミド及びポリアミドイミドのうちのいずれかを用いるのが好ましい。これらは単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせてもよい(以下、これらを総称して「ポリイミド等」とも言う。)。更にこれら以外のバインダーを更に併用してもよい。但し、バインダーの種類をこれらに限定する趣旨ではない。
上記のポリイミド等としては、市販のものを制限なく用いることができる。特にポリアミドとしては、200〜400℃のガラス転移点Tgを有するものを用いることが好ましい。ポリアミドイミドとしても、200〜400℃のガラス転移点Tgを有するものを用いることが好ましい。
上記のポリイミド等は、負極活物質粒子(以降、単に「活物質粒子」と言えば「負極活物質粒子」の意である)の表面の少なくとも一部に固着しているのが好ましい。
ポリイミド等の固着の形態として特に好ましい形態は、活物質粒子の表面を少なくとも一部おいて面状に固着している形態である。「面状」とは、膜状と同義であり、点状に散在している状態と対極にある状態である。また、「固着」とは、活物質粒子とポリイミド等との間に機械的な結合力(例えば係合や嵌合等のアンカー効果)又は化学的な結合力が生じるような状態で結合している状態であり、活物質粒子とポリイミド等とを単に混合して両者が結果的に接触しているだけ状態は「固着」に当たらない。
活物質粒子の表面にポリイミド等を面状に固着させるための方法については後述する。
ポリイミド等は、活物質粒子の表面の全域を被覆しているのではなく、ポリイミド等が固着していない部分を活物質粒子表面に残すような態様で、該表面に固着していることが好ましい。そして、隣接する活物質粒子間は、ポリイミド等が固着していない部分において接触すると共に、その接触点の周辺にポリイミド等が固着して連結しているのが好ましい。このようにポリイミド等が固着していない部分を介して活物質粒子どうしが接触することで電子伝導性を確保することができる。
活物質粒子の表面に面状に固着しているポリイミド等は、当該粒子と隣り合う別の活物質の表面に固着しているポリイミド等からなる連結部位を介して一体的に連結しているのが好ましい。すなわち、上述したように、活物質粒子は隣接する粒子同士接触すると共に、その接触点の周辺に固着したポリイミド等が互いに連結して連結部位を形成しているのが好ましい。
ポリイミド等からなる該連結部位は、活物質粒子にリチウムイオンが挿入され膨張するときに、該粒子との固着状態を維持したままで伸長が可能である。このことによって、膨張に起因する活物質粒子の活物質層からの脱落が効果的に防止され、充放電のサイクル特性が向上する。また、このことは、充電に伴う電池の厚みの増加の抑制にも寄与する。充電に伴う電池の厚みの増加の抑制は、本発明の負極を、携帯電話用の電池のように、電池収容スペースが限られている場面で用いられる電池に適用した場合に特に有効である。一方、放電によって活物質粒子からリチウムイオンが脱離すると該粒子は収縮するところ、連結部位も該粒子の収縮に伴い収縮が可能である。このように、ポリイミド等からなる連結部位は、活物質粒子どうしをあたかもバネのように連結しているので、該粒子が活物質層から脱落することが効果的に防止される。
活物質粒子どうしが、ポリイミド等からなる連結部位を介して連結していることに加え、複数個の活物質粒子が、前記の連結部位を介して数珠状に連結していることがさらに好ましい。この際、数珠状の連結は、直線状でもよく、あるいは蛇行状でもよい。また、数珠状の連結は、文字どおり環状になっていてもよく、あるいは非環状でもよい。
さらに、数珠状の連結は、一本の線となる態様でもよく、あるいは枝分かれの態様であってもよい。複数の活物質粒子が数珠状に連結していることで、活物質粒子の膨張による体積の増加が、数珠状の連結の再配置によって一層緩和され、充電に伴う電池の厚みの増加が一層抑制される。
このように複数個の活物質粒子が数珠状に連結するようにするには、例えば負極合剤を集電体に塗布した後、後述するように、比較的低温で加熱して乾燥させるようにすればよい。但し、この方法に限定するものではない。急激に乾燥させるのではなく、緩やかに乾燥させることにより、溶媒が揮発する経路が生じ、この経路に沿って活物質粒子が配列されるのではないか、と考えることができる。
本負極において、バインダーの含有量は、本負極活物質粒子100質量部に対して1〜15質量部、特に2質量部以上或いは10質量部以下であるのが好ましい。
<導電材>
本負極は、必要に応じて導電材を含んでいてもよい。但し、含んでいなくてもよい。
導電材としては、例えば金属微粉や、アセチレンブラック等の導電性炭素材料の粉末等を用いることができる。導電材として金属微粉を用いる場合には、Sn、Zn、Ag及びIn等のリチウムイオン伝導性有する金属又はこれらの金属の合金等の微粉を用いることが好ましい。
導電材を配合する場合には、導電材の含有量は、本負極活物質粒子100質量部に対して1〜10質量部、特に2質量部以上或いは5質量部以下であるのが好ましい。
<グラファイト>
本負極は、必要に応じて、上記本負極活物質粒子の他に、負極活物質粒子としてグラファイトを含んでいてもよい。但し、含んでいなくてもよい。
負極活物質としてのグラファイトを本負極活物質粒子に加えることで、ケイ素に起因する高容量化と、グラファイトに起因する良好なサイクル特性とを両方得ることができる。
負極活物質としてグラファイトを配合する場合には、本負極活物質粒子とグラファイトとの混合質量比は0.5:95〜50:50、特に10:90であることが好ましい。
<集電体>
本負極に用いる集電体としては、還元安定性に優れた材料で作られた箔またはメッシュが好適に用いることができる。具体的には、例えば金属銅、ステンレススチール、ニッケル、炭素などを挙げることができる。
<その他>
本負極は、必要に応じて、例えば分散剤、フィラー、イオン導電剤、圧力増強剤、その他の各種添加剤を含むことができる。
<本負極の製造方法>
本負極は、例えば、上記本負極活物質粒子と、バインダーと、溶媒と、必要に応じて導電材その他の添加材などとを混合してスラリー状の負極合剤を調製し、この負極合剤をCu等からなる集電体の表面に塗布して乾燥させることで負極活物質層を形成し、その後、必要に応じて活物質層をプレスして本負極を作製することができる。但し、このような製造方法に限定するものではない。
負極合剤を集電体の表面に塗布した後の乾燥は、非酸素雰囲気、例えばアルゴン雰囲気下において、1時間〜10時間、特に1時間〜7時間乾燥を行うのが好ましい。
ここで、バインダーとしてポリイミドを用いた場合の本負極の製造方法について説明する。
先ず、本負極活物質粒子(粒子状)と、ポリイミドの前駆体化合物と、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒、必要に応じて、金属微粉やアセチレンブラック等の導電材とを混合して負極合剤を調製し、この負極合剤をCu等からなる集電体の表面に塗布する。
この際、ポリイミドの前駆体化合物としては、ポリアミック酸(ポリアミド酸)を用いることができる。
負極合剤を集電体の表面に塗布したら、100〜300℃の温度範囲で加熱して有機溶剤を揮発させるとともに、ポリイミドの前駆体化合物を重合させてポリイミドとするのが好ましい。
この際、多段階の加熱を行うのが好ましい。少なくとも2段階、好適には少なくとも3段階、さらに好ましくは4段階の加熱を行うことが有利である。例えば、2段階の加熱を行う場合には、1段階目の加熱を100〜150℃で行うことが好ましく、2段階目の加熱を200〜300℃で行うことが好ましい。
加熱時間に関しては、1段階目の加熱時間を2段階目の加熱時間と同じか又はそれよりも長くすることが好ましい。例えば、1段階目の加熱時間を120〜300分、特に180分以上或いは240分以下に設定し、2段階目の加熱時間を30〜120分、特に30〜60分に設定することが好ましい。
3段階の加熱を行う場合には、上述した2段階の加熱において、1段階目と2段階目の中間の加熱温度を採用することが好ましい。
この中間の加熱は、150〜190℃で行うことが好ましい。加熱時間は、1段階目及び2段階目の時間と同じか又は1段階目と2段階目の中間の時間とすることが好ましい。つまり、3段階の加熱を行う場合には、各段階で加熱時間を同じにするか、又は段階が進むにつれて加熱時間を短くすることが好ましい。
さらに4段階の加熱を行う場合には、3段階目よりも高い加熱温度を採用することが好ましい。
但し、上記ケイ素含有物質の表面をシリコン、チタン又はアルミニウムを含有するカップリング剤を用いて表面処理した場合には、上記加熱温度を高めるのが好ましい。
すなわち、負極合剤を集電体の表面に塗布したら、好ましくは300℃を超える温度、特に310℃以上、中でも好ましくは315℃以上に加熱して有機溶剤を揮発させるとともに、ポリイミドの前駆体化合物を重合させてポリイミドとすることができる。
この際、当該前駆体化合物の重合条件を調整することで、活物質粒子の表面にポリイミドを面状に固着させることができ、ポリイミドからなる連結部位を介して活物質を数珠状に連結することができる。
前駆体化合物の重合条件として、多段階の加熱を行うことが有利であることが、本発明者らの検討の結果判明した。特に、少なくとも2段階、好適には少なくとも3段階、さらに好ましくは4段階の加熱を行うことが有利である。例えば、2段階の加熱を行う場合には、1段階目の加熱を100〜150℃で行うことが好ましく、2段階目の加熱を300℃を超える温度、例えば310〜400℃で行うことが好ましい。
加熱時間に関しては、1段階目の加熱時間を2段階目の加熱時間と同じか又はそれよりも長くすることが好ましい。例えば、1段階目の加熱時間を120〜300分、特に180分以上或いは240分以下に設定し、2段階目の加熱時間を30〜120分、特に30〜60分に設定することが好ましい。
3段階の加熱を行う場合には、上述した2段階の加熱において、1段階目と2段階目の中間の加熱温度を採用することが好ましい。
この中間の加熱は、150〜190℃で行うことが好ましい。加熱時間は、1段階目及び2段階目の時間と同じか又は1段階目と2段階目の中間の時間とすることが好ましい。つまり、3段階の加熱を行う場合には、各段階で加熱時間を同じにするか、又は段階が進むにつれて加熱時間を短くすることが好ましい。
さらに4段階の加熱を行う場合には、3段階目よりも高い加熱温度を採用することが好ましい。
いずれにしても、上記ケイ素含有物質の表面をシリコン、チタン又はアルミニウムを含有するカップリング剤を用いて表面処理した場合には、最終段階では300℃を超える温度、特に310℃以上に加熱するのが好ましい。
上記ケイ素含有物質を表面処理するか否かにかかわらず、上記加熱はアルゴン等の不活性雰囲気中で行うことが好ましい。
また、加熱処理のときには、活物質層をガラス板等の押さえ部材で押さえることも好ましい。こうすることで、有機溶媒が潤沢な状態で、つまりポリアミック酸が有機溶媒中にあたかも飽和したような状態で、該ポリアミック酸を重合させることができるので、生成するポリイミドの分子鎖どうしが絡まりやすくなるからである。
以上の多段階加熱を行うことで、負極合剤に含まれている有機溶媒を徐々に揮発させることができ、それによってポリアミドの前駆体化合物を十分に高分子量化させることができるとともに、活物質粒子の表面の広い範囲にわたりポリイミドを固着させることができ、活物質層中にはその厚み方向全域にわたる三次元網目状の空隙を形成することができる。
なお、ポリアミドやポリアミドイミドを用いる場合も、上述したポリイミドと同様に、熱処理することができる。但し、ポリアミド又はポリアミドイミドを用いる場合には、ポリアミド又はポリアミドイミド及び活物質の粒子を含む負極合剤を集電体の表面に塗布し、その後Tg−100℃〜Tg+100℃(該Tgはポリアミド又はポリアミドイミドのガラス転移点を表す)の温度範囲、特にTg−100℃〜Tgの温度範囲で塗膜を加熱乾燥することで活物質層を形成することが好ましい。このような乾燥を行うことでサイクル特性が一層向上することが、本発明者らの検討の結果判明した。サイクル特性の更に一層の向上は、前記の乾燥をTg−50℃〜Tg+50℃、中でも特にTg−50℃〜Tgm、その中でも300℃を超える温度、例えば310℃以上の温度範囲で行うと一層顕著なものとなる。
ポリアミド又はポリアミドイミドのガラス転移点は、TG−DTA6200(SII(株)社製)を用いて、アルゴン雰囲気下、走査速度を5℃/minに設定して測定される。
[正極]
本リチウム二次電池を構成する正極は、リチウムイオンをドープ・脱ドープする正極活物質、及び集電体、必要に応じて正極活物質を結着させ電解液に膨潤するバインダー、さらに必要に応じて電子電導性向上のための導電助剤などを備えているのが一般的である。但し、このような構成に限定されるものではない。
<正極活物質>
正極活物質としては、例えばスピネル型(空間群Fd-3m)リチウム金属酸化物、層状構造(空間群R−3m)を備えたリチウム金属酸化物、又は、オリビン、又はこれら2種類以上の混合物を挙げることができる。これらの中には、Li1.0Mn1.5Ni0.54に代表される5V級スピネル型(空間群Fd-3m)リチウム金属酸化物、固溶体正極なども包含される。
<バインダー>
正極活物質を結着させ電解液に膨潤するバインダーとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、PVdFとヘキサフルオロプロピレン(HFP)やパーフルオロメチルビニルエーテル(PFMV)及びテトラフルオロエチレンとの共重合体などのPVdF共重合体樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴムなどのフッ素系樹脂や、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体などの炭化水素ポリマーや、カルボキシメチルセルロース、ポリイミド樹脂などを用いることができる。但し、これに限定されるものではない。また、これらは単独でも2種類以上を混合して用いても構わない。
<集電体>
正極に用いる集電体としては、酸化安定性の優れた材料が好適に用いられる。具体的には、例えばアルミニウム、炭素などを挙げることができる。
<導電助剤>
正極に用いる導電助剤としては、例えば人造黒鉛、カーボンブラック(アセチレンブラック)、ニッケル粉末などを好適に用いることができる。
<その他>
その他、結着剤、分散剤、フィラー、イオン導電剤、圧力増強剤や各種添加剤を含むことができる。
[電解質]
本リチウム二次電池を構成する電解質は、溶液であっても、非溶液(例えば固体)であってもよい。
溶液状の電解質としては、非水電解液、例えば支持電解質であるリチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液を挙げることができる。例えば有機電解液、高分子固体電解質、溶融塩等を用いることができる。
有機電解液としては、例えば溶媒として、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート(以下EC)、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン(以下GBL)、フルオロエチレンカーボネート等のエステル類や、テトラヒドロフラン、2ーメチルテトラヒドロフランなどの置換テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタン等のエーテル類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、ギ酸メチル、酢酸メチル等が挙げられ、これらの1種あるいは2種以上の混合溶媒を挙げることができる。
また、有機溶媒に溶解する電解質塩としては、過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム、6フッ化リン酸リチウム、6フッ化砒酸リチウム(以下LiPF6)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、ハロゲン化リチウム、塩化アルミン酸リチウムなどのリチウム塩などを挙げることができる。
[セパレータ]
本リチウム二次電池を構成するセパレータとしては、現在公知のセパレータから適宜選択して使用することができる。例えばポリエステル系ポリマー、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系ポリマー、エーテル系ポリマーやポリテトラフルオロエチレンなどのプラスチックフィルムや、セラミックスなどからなる多孔質材料、合成樹脂製不織布などを使用することができる。この中には、ポリエチレンフィルムとポリプロピレンフィルムなどのような異種フィルムを積層してなる構成のものも含まれる。
[他の材料]
その他、スペーサ、PTC素子、ガスケット等の他の材料を用いて本リチウム二次電池を構成することができる。
[エージング]
本製造方法では、上述した材料を用いてリチウム二次電池を組み立てた後、前記負極の全容量の10〜70%の充電容量を充電した状態で、20℃以上60℃未満で当該リチウム二次電池を保存、すなわち静置してリチウム二次電池をエージングすることが重要である。
このように、リチウム二次電池を組み立てた後、前記負極の全容量の10〜70%の充電容量を充電した状態でリチウム二次電池をエージングすることにより、本負極活物質粒子の内部まで十分にリチウムイオンを拡散させることができ、本負極活物質粒子の内部にリチウムイオンを均一に存在させることができる。すなわち、本負極活物質粒子が均一に活性化され、その結果、その後の充放電によりリチウムイオンを負極活物質内に均一に挿脱させることができるようになり、電極としても均一に膨張及び収縮するようになるため、サイクル特性、特に容量維持率の改善を図ることができる。
なお、本製造方法におけるエージングは、電流通過のない開回路状態でのエージングであり、充電中、すなわち電流通過時のリチウムイオンの挿入とは異なる。
ここで、「負極の全容量」とは、予めケイ素の理論容量(4200mAh/g)と負極の構成材料の割合から計算した「負極の単位面積容量」の意味である。この際、ケイ素合金の場合には、ケイ素と、添加元素または充放電に寄与しない組成の割合を算出し、ケイ素の割合から理論容量に反映させるものとする。
具体的には、予め、上述のようにして作製した負極を用いて、対極に金属リチウムを用いたセルを作製し、0.1Cの充電電流値で0.001Vまで定電流で、その後は定電圧充電制御により低下する電流値が0.02Cとなったところで充電完了とする条件で、1サイクルさせた時の充電容量として求めることができる。
なお、電池を組み立てる前に、負極活物質にリチウムイオンをドープさせることが知られているが、エージング処理では、リチウムイオン過剰にならない点、ケイ素の比較的大きな不可逆容量をリチウムドープによって補填しない点、並びに、リチウムドープによって意図的に負極の使用領域を調節しない点で、大きく異なるものである。
エージングする際、負極の全容量の10%未満の充電容量を充電した状態でリチウム二次電池をエージングすると、充電初期にみられる負極に特有の現象である活物質表面への電解液との反応による被膜形成にリチウムイオンが消費されるため、負極に十分なリチウムイオンが存在せず、負極活物質の内部にリチウムイオンを均一に存在させることができなくなる可能性がある。
他方、負極の全容量の70%を超える充電容量を充電した状態では、部分的に負極活物質内にリチウムイオンが過多に存在する状態となり、この時、ケイ素の第一近接原子からSi−Siの結合が失われる現象が起こり始めると考えることができる。この状態でリチウム二次電池をエージングすると、結合が失われたところに存在するリチウムイオンは活性が高いため、そのリチウムイオンと電解質とが反応し電池特性に悪影響を及ぼす可能性がある。
よって、かかる観点から、前記負極の全容量の10〜70%の充電容量を充電した状態でリチウム二次電池をエージングすることが重要であり、中でも15%以上或いは65%以下、その中でも20%以上或いは60%以下の充電容量を充電した状態でエージングするのが好ましい。
エージングする際の温度は、60℃以上に高温にすると、電解液が劣化するばかりか、ケイ素含有物質を含有する本負極活物質粒子の場合には、電解液と反応する速度が顕著に速まるため好ましくない。よって、20℃〜60℃、すなわち加温も冷却もしない常温の状態か、若しくは60℃未満の温度に加温した状態でエージングするのが好ましい。
エージングする時間は、1時間以上であるのが好ましい。リチウムイオンの拡散速度を考慮すると、エージング時間が1時間より短いと、負極活物質の内部にリチウムイオンを均一に存在させることができなくなる可能性があるからである。よって、かかる観点から、エージング時間は、特に24時間以上、中でも48時間以上、その中でも120時間以上であるのが好ましい。
他方、エージング時間が長くなり過ぎると、負極活物質が電解液と反応して劣化する可能性が出てくるため、長くても1ヶ月程度とするのが好ましい。
なお、エージングは、上記の充電容量の範囲で且つ上記温度範囲で行う限り、2回以上行うことも可能である。その際、各回数ごとに充電容量や、エージング温度、エージング時間などを変えてもよい。
<用語の説明>
本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。但し、本発明の範囲が下記実施例に制限されるものではない。
<実施例1>
(1)負極活物質の製造
ケイ素(Si)のインゴットを加熱溶融させ、1600℃に加熱した溶融液を、国際公開01/081033号パンフレットの図2に記載の装置を用いて水蒸気爆発アトマイズを行った。この際、円筒状の混合ノズル2の内径は2.0mmとし、混合ノズル内で旋回している冷媒の量は100L/minとした。冷媒には室温の水を用いた。ケイ素の溶融液13gずつ混合ノズル2内に滴下(自由落下)させた。このときの冷却速度は、先に述べた推定方法に従うと106K/s〜108K/sと推定された。
上記水蒸気爆発アトマイズで得たケイ素粉末を、さらに窒素雰囲気(大気1%未満、残部は液化窒素からの気化窒素(純度99.999%以上)下でジェットミル粉砕機を用いて粒度調整を行い、負極活物質としてのケイ素微粉末を得た。
得られたケイ素のD50は2.7μmであった(比表面積2.4m/g)。
(2)負極合剤の調製
上記で得られたケイ素微粉末100質量部と、導電材(アセチレンブラック)5質量部と、ポリイミドの前駆体化合物(ポリアミック酸)5質量部と、N−メチル−2−ピロリドン100質量部とを混合して負極合剤を得た。
(3)負極の作製
上記の如く調製した負極合剤を、電解銅箔上に塗膜厚12μmとなるように片面塗布した。次いで、減圧アルゴン雰囲気下において塗膜を加熱して前駆体化合物の重合を行って負極を作製した。
なお、加熱は4段階で行った。1段階目の加熱は120℃で4時間、2段階目の加熱は150℃で1時間、3段階目の加熱は200℃で1時間、4段階目の加熱は300℃で1時間行った。加熱の間、塗膜が形成された集電体を、2枚のガラス板に挟持しておいた。
活物質層の縦断面における集電体の界面付近を走査型顕微鏡で観察したところ、ポリイミドはケイ素からなる活物質粒子の表面に面状に固着していた。また、隣り合う活物質粒子どうしが互いに接触すると共に、ポリイミドからなる連結部位によって隣り合う活物質粒子どうしが連結し、数珠状になっていた。さらに、活物質粒子と集電体も、ポリイミドからなる連結部位によって連結していた。
(電池の作製)
電解液として、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの1:1体積比混合溶媒に1mol/lのLiPF6を溶解した溶液を用いた。セパレータとして、ポリプロピレン製多孔質フィルムを用いた。得られた負極を、直径14mmの円形に打ち抜き、160℃で6時間真空乾燥を施した。対極としては金属リチウムを用いた。
これらを用いて、アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、2032コインセルを組み立てた。
このようにして組み立てた電池を、25℃の環境下でSOC20%となるように予備充電を行った。その後、そのSOCの状態において45℃の環境下、5日間の保存を行った。
なお、この時のSOCとは、作製した負極の全容量、すなわち1サイクル目の充電容量6.0mAh/cmを100%とした場合の相対値として示したものである。ちなみに、SOC20%は充電容量1.2mAh/cmである。
<実施例2>
エージング前の予備充電をSOC50%とした以外は、実施例1と同様の保存を行った。
<実施例3>
ケイ素(Si)のインゴットとホウ素とを混合して加熱溶融させ、1600℃に加熱した混合溶融液を、実施例1と同様に水蒸気爆発アトマイズを実施した。ホウ素の固溶量は、ケイ素100質量部に対して2質量部とした。
その後、品温950℃を1時間保持する熱処理を行った後、窒素雰囲気下でジェットミル粉砕を行い、負極活物質(D50;2.6μm)を得た。
以上の点以外の点、すなわち負極の作製、電池の組立て、及びエージング処理の点については実施例1と同様の操作を行った。
<実施例4>
エージング前の予備充電をSOC50%とした以外は、実施例3と同様の保存を行った。
<比較例1−2>
比較例1では、エージング前の予備充電をSOC100%とした以外は、実施例1と同様に行った。
比較例2では、実施例1で得られた電池のエージング処理を行わなかった以外、実施例1と同様に行った。
<D50の測定>
レーザー回折粒度分布測定機用試料循環器(日機装株式会社製「Microtorac No.9320−X100」)を用い、実施例・比較例で得た負極活物質(粉末)を水溶性溶媒に投入し、40mL/secの流速中、30wattsの超音波を150秒間照射した後、日機装株式会社製レーザー回折粒度分布測定機「HRA(X100)」を用いて粒度分布を測定し、得られた体積基準粒度分布のチャートからD50を求めた。
なお、測定の粒子透過性条件を反射、形状を非球形とし、測定レンジを0.133〜704.0μm、測定時間を30秒とし、3回測定した平均値をD50とした。
<比表面積>
測定サンプル(粉体)について、サンプル(粉体)0.5gを流動方式ガス吸着法比表面積測定装置MONOSORBLOOP(ユアサアイオニクス株式会社製「製品名MS‐18」)用ガラスセルに秤量し、前記MONOSORBLOOP用前処理装置にて、30mL/minのガス量にて5分間窒素ガスでガラスセル内を置換した後、前記窒素ガス雰囲気中で250℃10分間、熱処理を行った。その後、前記MONOSORBLOOPを用い、サンプル(粉体)をBET一点法にて測定した。
なお、測定時の吸着ガスは、窒素30%:ヘリウム70%の混合ガスを用いた。
<カールフィッシャー法による水分量の測定>
実施例・比較例で得たケイ素微粉末の表面水分量について、水分気化装置「KEM ADP−611」を用い、まず、120℃まで昇温させ、カールフィッシャー水分計「MKC−610−DJ」を用いて測定をした。ついで、300℃まで昇温し、120℃〜300℃までケイ素微粉末を加熱した際に放出される水分量を測定し、120〜300℃での水分量を求めた。この時、水分気化装置内には70mL/min.の流量でアルゴンを導入し、昇温速度は10℃/min.とした。なお、測定時の試薬にはアノードにハイドラナール・クローマットAGを用い、カソードにハイドラナール・クローマットCGを用いた。
<電池特性の評価>
実施例及び比較例で作製したリチウム二次電池を用いて、次のように充放電を繰り返したときのサイクル特性(容量維持率)、及び、初期効率を測定した。
(充放電条件)
充電は、定電流・定電圧充電方式で電池電圧が0.001Vまで定電流で、その後は定電圧充電制御により低下する電流値がC/5となったところで充電完了とした。
放電は定電流で電池電圧が1.5Vまで行った。
充電及び放電のサイクルにおけるレートは、実施例1〜4及び比較例1〜2については1回目は0.1C、2回目以降は0.2Cとした。
充放電サイクル特性の評価においては、実施例1〜4及び比較例1〜2については2サイクル目放電容量を、それぞれ100%とした場合の各サイクルの放電容量を容量維持率(Capacity Retention)とし、10サイクル目の容量維持率を表1に示した。
なお、実施例及び比較例については、9.24mAを1Cとした。その1Cの電流値を基に各々のCレートの電流値を算出し、容量維持率の評価に用いた。
(初期効率)
また、初期効率は以下の式より算出した。
初期効率(%)=(1サイクル目放電容量)/(1サイクル目充電容量)×100 (1)
ここで、1サイクル目充電容量とは、エージングの際の充電容量も含めた値である。
具体的には、実施例1を例にすると、1サイクル目の充電容量は、予備充電時の容量(1.2mAh/cm)とエージング後の充電容量(5.0mAh/cm)の総和であり、6.2mAh/cmとなった。また、1サイクル目の放電容量は5.2mAh/cmであり、初期効率は(1)式より84%となる。
Figure 0006177652
(考察)
実施例、比較例で得られた負極活物質の測定結果を表1に示した。
表1から明らかなように、比較例1及び比較例2と、実施例1及び実施例2とを対比すると、負極の全容量の10〜70%の充電容量で充電した後、45℃の温度下で当該リチウム二次電池を保存してリチウム二次電池をエージングすることで、初期効率及び容量維持率をともに良好にすることができることが分かった。
また、負極の全容量の10〜70%の充電容量で充電した後、20℃及び55℃の温度下で当該リチウム二次電池を保存してリチウム二次電池をエージングすることで、45℃の温度下で当該リチウム二次電池を保存してリチウム二次電池をエージングした場合と同様に、初期効率及び容量維持率をともに良好にすることができることも確認されている。
このような結果から、20℃以上60℃未満の温度下で当該リチウム二次電池を保存してリチウム二次電池をエージングすることで、初期効率及び容量維持率をともに良好にすることができることが分かった。
実施例3及び実施例4の場合は、前記実施例1及び実施例2の場合よりもさらに初期効率及び容量維持率が良好であった。
比較例1のように、負極の全容量の100%の充電容量で充電した状態でエージングすると、リチウムイオンと電解液が反応するようになるため、かえって初期効率及び容量維持率をともに悪化することも分かった。
また、エージングする際の温度を60℃以上に高温にすると、電解液が劣化するばかりか、ケイ素含有物質を含有する本負極活物質粒子の場合には、電解液と反応する速度が顕著に速まり、好ましくないことも分かった。
また、上記実施例とこれまで行ってきた試験結果とから、ケイ素含有物質を含有する負極活物質粒子の粒径は、D50として0.1μm〜5.0μm程度にすることが、初期効率を向上させる観点から好ましいことが分かっている。

Claims (7)

  1. ケイ素含有物質を含有する負極活物質粒子を含む負極と、正極と、電解質と、セパレータとを備えたリチウム二次電池を組み立てた後、前記負極の全容量の10〜70%の充電容量を充電した状態で、20℃以上60℃未満の温度下で当該リチウム二次電池を保存してリチウム二次電池をエージングすることを特徴とするリチウム二次電池の製造方法。
  2. ケイ素含有物質を含有する負極活物質粒子は、遷移金属元素、3族の半金属元素若しくは金属元素、4族(ただしケイ素は除く)の半金属元素若しくは金属元素、および5族の非金属若しくは半金属元素からなる群のうちの1又は2以上の元素が固溶しているケイ素含有物質を含有することを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  3. ケイ素含有物質は、ホウ素を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  4. ケイ素含有物質は、Ni、B、Co、Ti及びFeからなる群のうちの1又は2以上の元素を含有する合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  5. ケイ素含有物質を含有する負極活物質粒子は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定して得られる体積基準粒度分布によるD50が0.1μm〜5.0μmであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のリチウム二次電池の製造方法。
  6. ケイ素含有物質を含有する負極活物質粒子は、単位比表面積当たりの表面水分量(120−300℃)が0.1〜350ppm/(m/g)であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のリチウム二次電池の製造方法。
  7. ケイ素含有物質を含有する負極活物質粒子と、グラファイトを含有する負極活物質粒子とを含有することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のリチウム二次電池の製造方法。
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