JP6697418B2 - 高温ガスワイピング装置 - Google Patents

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本発明は、高温のガスを金属帯の両面に吹付ける高温ガスワイピング装置に関し、特に溶融金属めっき浴から連続的に引き上げられる金属帯の両面に向けて高温ガスを吹付けるのに好適なものである。
焼鈍後の薄板鋼板表面に亜鉛めっき処理を連続的に行う連続溶融亜鉛めっきライン(CGL)では、亜鉛の融点419.5℃を超える温度の溶融亜鉛を溶融亜鉛めっき浴(ポット)に保持し、このポットに鋼板を連続的にどぶ付けして亜鉛めっきを施し、鋼板の両面に昇圧したガスを吹付け(ガスワイピング)することで余分な溶融亜鉛を除去し、規定のめっき厚み(目付量)を達成している。目付量はガスワイピングの鋼板への衝突圧力に依存することから、鋼板搬送速度とガスワイピングのガス圧力を制御することで規定の目付量を得ている。
従来、ガスワイピングに用いるガス(ワイピングガス)は、大気圧から昇圧し、調節弁などによって規定の圧力に調整している。このように規定の圧力に昇圧されたワイピングガスをワイピング用のノズル(ワイピングノズル)に送気し、ワイピングノズルから吹き出すことで鋼板に衝突させる。一方、ワイピングガスの温度を高温とすることで、低温のワイピングガスに比べて、除去する余分な亜鉛の量を増大できることが分かっており、そのようにすることで、鋼板搬送速度を大きくして生産性を向上したり、溶融亜鉛のめっき厚みを小さくして製品性を多様化したりできると考えられている。このようなメリットを得るためには、ワイピングガスの温度を亜鉛融点以上にする必要があり、過去においてはワイピングガス温度を向上するための様々な装置や手法が試みられている。
下記特許文献1や特許文献2では、焼鈍炉などの無酸化炉で生じる高温の排ガスを昇圧した後、熱交換器とファンを用いて冷却する、又は常温ガスを直接混合することで規定の温度に調整したガスをワイピングガスとして利用している。また、無酸化炉の排ガスは酸素濃度が0%であることからめっきにとって不活性であり、品質に影響を与えないとしている。また、下記特許文献3、特許文献4、特許文献5では、めっきに使用する溶融亜鉛の顕熱を利用してワイピングガスを昇温するために溶融亜鉛ポット内に熱交換設備を設置し、且つ熱交換設備の後段に加熱装置を設置することで、効率よくガスを昇熱して高温のワイピングガスを得るようにしている。また、下記特許文献6では、ワイピングノズルの内部で燃焼を生じせしめ、その燃焼ガスと空気又は窒素を混合することで高温のワイピングガスを得るようにし、燃焼時の容積膨張によって圧力を増大させることでワイピング性を向上するようにしている。また、下記特許文献7では、ワイピングガスの温度を400〜800℃の高温とすることを目的として、昇圧後のガスをワイピングノズルに供給する供給系統の途中にバーナを設置し、燃焼ガスに常温ガスを混合することで規定の温度のワイピングガスとしてワイピングノズルに供給している。また、ワイピングノズルへのガス供給系統にバイパス系統を設けると共にバーナの上流側及び下流側に自動切替弁を設置し、バーナ点火後、燃焼が安定してから常温ガスから高温ガスに短時間に切替えができるようにしている。
特開昭56−72165号公報 実開昭59−51058号公報 特開平6−272010号公報 特開平6−122953号公報 特開平6−116698号公報 特開2009−263698号公報 特開昭50−104139号公報
ところで、亜鉛めっきが施された鋼板の両面に吹付けられるワイピングガスの温度を自在に調整することができれば、めっきの厚みを自在に調整したり、鋼板の外観を多様化したりすることが可能であると考えられる。しかしながら、何れの特許文献に記載される高温ガスワイピング装置も、ワイピングガスの温度を所望の温度に調整することはできない。また、特許文献1や特許文献2における無酸化炉は鋼板の直火型加熱炉であるから、排ガス中には鋼板から生じるスケールなどの金属酸化物の不純物が含まれ、また無酸化炉の燃料としてコークス炉などの副生成ガスを用いる場合には、副生成ガス中に不純物として含まれるタールなどが燃焼して発生する炭化物を排ガス中に含む。そのため、このような無酸化炉排ガスをワイピングガスとして直接、めっき鋼板に吹付けると排ガス中の不純物がめっき鋼板表面に付着するおそれがある。また、無酸化炉の排ガス中酸素濃度0%は、即ち燃料の未燃分(CO等)を含んでいるから、排ガスの未燃状態を維持することは燃焼異常などのリスクを伴う。また、近年の連続溶融亜鉛めっきライン焼鈍炉の大型化から、無酸化炉(直火炉)とガスワイピング装置との距離が大きくなり、両者を連結する配管などの設備が長距離化し、排ガス顕熱の損失防止なども考慮すると、無酸化炉の排ガスをワイピングガスに利用することは設備費の増大に繋がる。また、溶融亜鉛は金属への浸食性が高い溶融金属であり、熱交換器は金属製が一般的であるから、特許文献3〜特許文献5のように熱交換器を溶融亜鉛ポット内に設置すると、金属製の熱交換器が溶融亜鉛によって浸食される可能性がある。また、前述したようにめっきの目付量の制御はワイピングガスの鋼板への衝突圧力に依存し、その制御には高い精度が要求されるので、特許文献6のように内燃式ワイピングノズルで発生する自然発生的な圧力ではめっき目付量の制御に要求される精度を得にくい。また、特許文献7に用いられるバルブは開閉のみの切替え弁であり、ワイピングガスの圧力や温度を高精度に制御することはできない。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、ワイピングガスの圧力及び温度を高精度に制御することができ、その結果、鋼板(金属帯)に施されるめっき厚さや外観を多様に調整することが可能な高温ガスワイピング装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の一態様によれば、燃料ガスと空気を燃焼して高温且つ高圧の燃焼ガスを発生する高温高圧燃焼炉と、燃料ガス供給装置から高温高圧燃焼炉の一次側に供給される燃料ガスの燃料ガス供給路に設けられ、高温高圧燃焼炉の一次側への燃料ガス流量を制御する燃料ガス流量制御弁と、加圧空気供給源から高温高圧燃焼炉の一次側に供給される加圧空気の燃焼用加圧空気供給路に設けられ、高温高圧燃焼炉の一次側への加圧空気流量を制御する燃焼用加圧空気流量制御弁と、加圧空気供給源から高温高圧燃焼炉の二次側に供給される加圧空気の温度調整用加圧空気供給路に設けられ、温度調整用加圧空気供給路からの加圧空気が高温高圧燃焼炉の燃焼ガスと混合されて高温高圧燃焼炉の二次側から排出される混合ガスの温度を調整する混合ガス温度制御弁と、溶融金属めっき浴から連続的に引き上げられる金属帯の両面に向けて前記混合ガスを吹付けるためのワイピングノズルに高温高圧燃焼炉の二次側から排出される混合ガスを供給する混合ガス供給路の大気開放分岐路に設けられ、混合ガス供給路内の混合ガスの圧力を制御する混合ガス圧力制御弁と、燃料ガス流量制御弁、燃焼用加圧空気流量制御弁、混合ガス温度制御弁、及び混合ガス圧力制御弁の弁開度を制御する制御装置とを備えた高温ガスワイピング装置が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、燃料ガスと空気を燃焼して高温且つ高圧の燃焼ガスを発生する高温高圧燃焼炉と、燃料ガス供給装置から高温高圧燃焼炉の一次側に供給される燃料ガスの燃料ガス供給路に設けられ、高温高圧燃焼炉の一次側への燃料ガス流量を制御する燃料ガス流量制御弁と、加圧空気供給源から高温高圧燃焼炉の一次側に供給される加圧空気の燃焼用加圧空気供給路に設けられ、高温高圧燃焼炉の一次側への加圧空気流量を制御する燃焼用加圧空気流量制御弁と、加圧空気供給源から高温高圧燃焼炉の二次側に供給される加圧空気の温度調整用加圧空気供給路に設けられ、温度調整用加圧空気供給路からの加圧空気が高温高圧燃焼炉の燃焼ガスと混合されて高温高圧燃焼炉の二次側から排出される混合ガスの温度を調整する混合ガス温度制御弁と、溶融金属めっき浴から連続的に引き上げられる金属帯の両面に向けて混合ガスを吹付けるためのワイピングノズルに高温高圧燃焼炉の二次側からの混合ガスを供給する混合ガス供給路の大気開放分岐路に設けられ、高温高圧燃焼炉の二次側の混合ガスの圧力を制御する燃焼炉二次側圧力制御弁と、大気開放分岐路よりも混合ガス供給方向下流側で混合ガス供給路に設けられ、混合ガス供給路からワイピングノズルに供給される混合ガスの圧力を制御する混合ガス圧力制御弁と、燃料ガス流量制御弁、燃焼用加圧空気流量制御弁、混合ガス温度制御弁、燃焼炉二次側圧力制御弁、及び混合ガス圧力制御弁の弁開度を制御する制御装置とを備えた高温ガスワイピング装置が提供される。
本発明によれば、ワイピングガスとなる混合ガスの圧力及び温度を高精度に制御することができ、その結果、金属帯に施されるめっき厚さや外観を多様に調整することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る高温ガスワイピング装置を示す概略構成図である。 図1の高温ガスワイピング装置によるワイピングガスの圧力と温度の説明図である。 本発明の第2実施形態に係る高温ガスワイピング装置を示す概略構成図である。 図3の高温ガスワイピング装置によるワイピングガスの圧力と温度の説明図である。
以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の実施形態に係る高温ガスワイピング装置について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態に係る高温ガスワイピング装置の概略構成が示されており、この図1に示す高温ガスワイピング装置1は鋼板の連続溶融亜鉛めっきラインに適用されたものである。図1に示す鋼板Sは、金属帯として連続焼鈍炉で焼鈍された後、溶融亜鉛ポットにどぶ付けされてから引き上げられている。この実施形態の高温ガスワイピング装置1は、溶融亜鉛が付着している鋼板Sの両面に高温のワイピングガスを吹付けて余分な溶融亜鉛を除去し、所望のめっき厚みや外観を得ようとするものである。
この実施形態の高温ガスワイピング装置1は、高温のワイピングガスを得るために高温高圧燃焼炉2を用いる。この高温高圧燃焼炉2は、例えば800℃以上で且つ80kPa程度の高温高圧の燃焼ガスを二次側(出力側)2bに出力する、所謂直火型(気密出力型)の燃焼炉である。この実施形態では、高温高圧燃焼炉2の燃料ガスにLPG(Liquefied Petroleum Gas)を用いる。このLPGの供給源であるLPG供給装置(燃料ガス供給装置)3は、LPGを貯留するタンク3aと、タンク3a内のLPGを気化するための熱交換器3bを備えて構成される。このLPG供給装置3のタンク3a及び熱交換器3bは、LPG供給路(燃料ガス供給路)4を介して高温高圧燃焼炉2の一次側(入力側)2aに接続されている。従って、LPG供給装置3内のLPGはLPG供給路4を通して高温高圧燃焼炉2の一次側2aに供給される。
また、高温高圧燃焼炉2の一次側2aには、加圧空気も供給される。この加圧空気の供給源である加圧空気供給源5は、モータMで駆動されるブロワ5aを備え、ブロワ5aの空気取入口にはフィルタ5bが設けられ、このフィルタ5bとブロワ5aの間に開閉弁5cが設けられている。従って、開閉弁5cが開状態にあるときにブロワ5aをモータMで駆動すると、加圧空気が出力される。この加圧空気供給源5は燃焼用加圧空気供給路6を介して高温高圧燃焼炉2の一次側2aに接続されているので、ブロワ5aから出力された加圧空気は燃焼用加圧空気供給路6を介して高温高圧燃焼炉2の一次側2aに供給される。この加圧空気と共に燃料ガスであるLPGが高温高圧燃焼炉2で燃焼して高温高圧の燃焼ガスが発生する。
この加圧空気供給源5は温度調整用加圧空気供給路7を介して高温高圧燃焼炉2の二次側2b、具体的には燃焼室にも接続されている。従って、加圧空気供給源5の加圧空気は、高温高圧燃焼炉2の二次側2b、即ち燃焼室にも供給される。この高温高圧燃焼炉2の二次側2b、即ち燃焼室に供給される加圧空気は常温であるから、高温の燃焼ガスと混合して温度が低下する。この高温の燃焼ガスと常温の加圧空気が混合された混合ガスをワイピングガスとして溶融亜鉛めっき鋼板Sの両面に吹付ける。めっき鋼板Sの表面に付着している亜鉛が溶融していれば、鋼板Sの表面に吹付けられる混合ガス、即ちワイピングガスの衝突圧力によって余分な溶融亜鉛が除去される。鋼板Sにめっきされる溶融亜鉛の目付量は、ワイピングガスの圧力も重要であるが、同時に温度も重要であることが分かっている。なお、高温高圧燃焼炉2の二次側2bに加圧空気を供給する加圧空気供給源5は、高温高圧燃焼炉2の一次側2aに加圧空気を供給する加圧空気供給源5と同じものでなくともよい。
一方、溶融亜鉛ポットから引き上げられる鋼板Sの搬送ラインの両側には、高温高圧燃焼炉2の二次側2bで混合された混合ガスをワイピングガスとして鋼板Sの両面に吹付けるためのワイピングノズル8が配置されている。このワイピングノズル8は、ワイピングガスである混合ガスを一時的に貯留する二次ヘッダ10に直接形成されており、例えば鋼板Sの搬送方向に短尺且つ鋼板幅方向に長尺な幅狭の開口部からなり、混合ガスからなるワイピングガスを鋼板Sの幅方向に拡散するようにして吹出す。なお、ヘッダとは「管寄せ」の意味であるが、混合ガスの緩衝室のような役割をなす。また、二次ヘッダ10の混合ガス供給方向上流側には一次ヘッダ9も設けられている。
高温高圧燃焼炉2の二次側2b、即ち燃焼室と一次ヘッダ9、二次ヘッダ10、ワイピングノズル8は、混合ガス供給路11及び混合ガス分岐供給路12を介して接続されている。混合ガス分岐供給路12は、混合ガス供給路11を二股に分岐したものである。従って、一次ヘッダ9、二次ヘッダ10、ワイピングノズル8には、燃焼ガスと加圧空気が燃焼室で混合された混合ガスが混合ガス供給路11、混合ガス分岐供給路12を介して供給される。なお、混合ガス供給路11の途中には、混合ガス供給路11内の混合ガスを大気開放する大気開放分岐路13が設けられている。
LPG供給路4のLPG供給方向最上流側には、燃料ガスであるLPGの供給圧力を制御するためのLPG圧力制御弁14が設けられ、そのLPG供給方向下流側に、燃料ガスであるLPGの流量を制御するためのLPG流量制御弁(燃料ガス流量制御弁)15が設けられている。また、LPG流量制御弁15のLPG供給方向下流側には、LPG供給路4内のLPGの圧力を検出するためのLPG圧力センサ16が設けられている。また、燃焼用加圧空気供給路6には、高温高圧燃焼炉2の一次側2aに供給される加圧空気の流量を制御する燃焼用加圧空気流量制御弁17が設けられている。また、温度調整用加圧空気供給路7には、高温高圧燃焼炉2の二次側2bに供給される加圧空気の流量を制御して混合ガスの温度を制御する混合ガス温度制御弁18が設けられている。即ち、高温の燃焼ガスと混合される常温の加圧空気の流量を制御すれば混合ガスの温度が制御される。
一方、大気開放分岐路13には、混合ガス供給路11内の混合ガスの圧力を制御する混合ガス圧力制御弁19が設けられている。また、2つの混合ガス分岐供給路12の夫々には、夫々の混合ガス分岐供給路12内の混合ガスの圧力を制御する混合ガス分岐圧力制御弁20が設けられている。また、2つの一次ヘッダ9の夫々には、夫々の一次ヘッダ9内の混合ガス、即ちワイピングガスの圧力を検出する混合ガス圧力センサ21、及び混合ガス、即ちワイピングガスの温度を検出する混合ガス温度センサ22が設けられている。
これらLPG圧力制御弁14、LPG流量制御弁15、燃焼用加圧空気流量制御弁17、混合ガス温度制御弁18、混合ガス圧力制御弁19、混合ガス分岐圧力制御弁20は、高度な演算処理機能を有する制御装置23によって弁開度が制御される。この制御装置23は、コンピュータシステムを備えて構成される。制御装置23は、高温ガスワイピング装置1の他、連続焼鈍工程のプロセス全般を監視したり管理したりする制御全般を幅広く且つ高速に行う。これらの制御は、コンピュータシステムを備えた制御装置23内で実行される演算処理、即ちソフトウエアに従って行われる。そのため、制御装置23は、ソフトウエアで構築される演算処理部の他に、図示しない記憶装置や表示装置、入出力装置などを備える。
LPG圧力制御弁14は、LPG供給路4に設けられたLPG圧力センサ16の検出信号に基づき、LPG供給路4内のLPG供給圧力が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。また、LPG流量制御弁15は、LPG供給方向上流側に設けられたオリフィス15aの前後のLPG圧力差検出信号に基づき、そのLPG圧力差から求めたLPG流量が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。また、燃焼用加圧空気流量制御弁17は、燃焼用加圧空気供給方向上流側に設けられたオリフィス17aの前後の燃焼用加圧空気圧力差検出信号に基づき、その燃焼用加圧空気圧力差から求めた燃焼用加圧空気流量が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。また、燃焼用加圧空気流量制御弁17の弁開度及びLPG流量制御弁15の弁開度は、燃焼用加圧空気流量及びLPG流量の空燃比が規定値(規定範囲)になるようにも制御される。
また、混合ガス温度制御弁18は、一次ヘッダ9に設けられた混合ガス温度センサ22の検出信号に基づき、一次ヘッダ9内の混合ガス、つまりワイピングガスの温度が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。具体的には、例えば2つの混合ガス温度センサ22で検出された2つの一次ヘッダ9内の混合ガス、つまりワイピングガスの温度のうち、何れか小さい方の混合ガスの温度が予め設定された下限値以上になるように、混合ガス温度制御弁18の弁開度を制御する。混合ガス温度制御弁18の弁開度については、混合ガス温度制御弁18の開度が大きいほど、混合ガスの温度は小さくなり、混合ガス温度制御弁18の開度が小さいほど、混合ガスの温度は大きくなる。なお、混合ガス温度の制御態様は、前述に限らず、例えば2つの混合ガス温度センサ22で検出された混合ガスの温度の平均値が規定値以上となるように制御したり、2つの混合ガス温度センサ22で検出された混合ガスの温度の大きい方の値が予め設定された上限値以下となるように制御したりすることも可能である。
また、混合ガス圧力制御弁19は、一次ヘッダ9に設けられた混合ガス圧力センサ21の検出信号に基づき、一次ヘッダ9内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。具体的には、例えば2つの混合ガス圧力センサ21で検出された2つの一次ヘッダ9内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力のうち、何れか小さい方の混合ガスの圧力が予め設定された下限値以上になるように、混合ガス圧力制御弁19の弁開度を制御する。混合ガス圧力制御弁19の弁開度については、混合ガス圧力制御弁19の開度が大きいほど、混合ガスの圧力は小さくなり、混合ガス圧力制御弁19の開度が小さいほど、混合ガスの圧力は大きくなる。なお、混合ガス圧力の制御態様は、前述に限らず、例えば2つの混合ガス圧力センサ21で検出された混合ガスの圧力の平均値が規定値以上となるように制御したり、2つの混合ガス圧力センサ21で検出された混合ガスの圧力の大きい方の値が予め設定された上限値以下となるように制御したりすることも可能である。
また、2つの混合ガス分岐圧力制御弁20の夫々は、2つの一次ヘッダ9に設けられた混合ガス圧力センサ21の検出信号に基づき、該当する一次ヘッダ9内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力が反対側の一次ヘッダ9内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力に接近するように弁開度が制御される。具体的には、例えば2つの混合ガス圧力センサ21で検出された2つの一次ヘッダ9内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力のうち、何れか大きい方の混合ガスの圧力が何れか小さい方の混合ガスの圧力に接近するように、混合ガス分岐圧力制御弁20の弁開度を制御する。これにより、2つの一次ヘッダ9内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力がほぼ均等となり、ワイピングノズル8から鋼板Sの両面に吹付けられるワイピングガスの圧力がほぼ同等となる。
夫々のガス(加圧空気を含む)の圧力既定値(規定範囲)、温度既定値(規定範囲)、流量既定値(規定範囲)は、鋼板Sの亜鉛めっき厚み、つまり目付量や亜鉛めっきの外観といった仕様に応じて予め設定されている。この実施形態では、例えば要求される鋼板Sの目付量や外観を制御装置23にオペレータが入力すると、これらの既定値(規定範囲)が自動的に設定されるように構成されている。勿論、各既定値(規定範囲)をオペレータが個別に入力することも可能である。
この実施形態の高温ガスワイピング装置1では、混合ガス温度制御弁18及び混合ガス圧力制御弁19によって一次ヘッダ9内の混合ガス、即ちワイピングガスの温度及び圧力を自在に調整することが可能となる。このため、ワイピングガスによって除去される溶融亜鉛の量や除去状態を多様に調整することで、鋼板Sの亜鉛めっき厚み、つまり目付量や亜鉛めっきの外観を多様に調整することができる。また、混合ガス分岐圧力制御弁20によって、鋼板Sの両面に吹付けられるワイピングガスの圧力をほぼ均等にすることができ、これにより鋼板両面の亜鉛めっき厚み、つまり目付量や亜鉛めっきの外観をほぼ均一化することができる。
図2は、この実施形態の高温ガスワイピング装置1による一次ヘッダ9内の混合ガス、即ちワイピングガスの圧力とワイピングノズル出口におけるワイピングガス、即ち混合ガスの温度の説明図である。図2の網掛け部分が、この実施形態によるワイピングガス、即ち混合ガスの圧力と温度の制御範囲である。この実施形態の高温ガスワイピング装置1では、一次ヘッダ9内の混合ガスの圧力は50〜80kPaと広範囲で且つワイピングノズル出口におけるワイピングガスの温度は一次ヘッダ9内圧力が50kPaのとき約620℃、圧力80kPaのときでも約590℃と高温であり、これより低い温度領域を全て制御することができる。このことから、この実施形態の高温ガスワイピング装置1では、鋼板両面の亜鉛めっき厚み、つまり目付量や亜鉛めっきの外観を多様に調整することが可能である。
このように、この実施形態の高温ガスワイピング装置1では、LPG(燃料ガス)と空気を燃焼して高温且つ高圧の燃焼ガスを発生する高温高圧燃焼炉2と、LPG供給装置3から高温高圧燃焼炉2の一次側2aに供給されるLPGのLPG供給路4に設けられ、高温高圧燃焼炉2の一次側2aへのLPG流量を制御するLPG流量制御弁15と、加圧空気供給源5から高温高圧燃焼炉2の一次側2aに供給される加圧空気の燃焼用加圧空気供給路6に設けられ、高温高圧燃焼炉2の一次側2aへの加圧空気流量を制御する燃焼用加圧空気流量制御弁17と、加圧空気供給源5から高温高圧燃焼炉2の二次側2bに供給される加圧空気の温度調整用加圧空気供給路7に設けられ、温度調整用加圧空気供給路7からの加圧空気が高温高圧燃焼炉2の燃焼ガスと混合されて高温高圧燃焼炉2の二次側2bから排出される混合ガスの温度を調整する混合ガス温度制御弁18と、溶融金属めっき浴から連続的に引き上げられる溶融亜鉛めっき鋼板Sの両面に向けて混合ガスを吹付けるためのワイピングノズル8に高温高圧燃焼炉2の二次側2bから排出される混合ガスを供給する混合ガス供給路11の大気開放分岐路13に設けられ、混合ガス供給路11内の混合ガスの圧力を制御する混合ガス圧力制御弁19と、LPG流量制御弁15、燃焼用加圧空気流量制御弁17、混合ガス温度制御弁18、及び混合ガス圧力制御弁19の弁開度を制御する制御装置23とを備える。そのため、ワイピングガスとなる混合ガスの圧力及び温度を高精度に制御することができ、その結果、鋼板Sに施されるめっき厚さや外観を多様に調整することが可能となる。
また、混合ガス供給路11は、2つのワイピングノズル8に混合ガスを供給するための混合ガス分岐供給路12を2つ有し、混合ガス分岐供給路12の夫々は、ワイピングノズル8より混合ガス供給方向上流側に設けられた一次ヘッダ9及びワイピングノズル8直近に設けられた二次ヘッダを備え、制御装置23は、一次ヘッダ9に設けられた混合ガス温度センサ22の検出信号に基づいて混合ガス温度制御弁18の弁開度を制御し、一次ヘッダ9に設けられた混合ガス圧力センサ21の検出信号に基づいて混合ガス圧力制御弁19の弁開度を制御する。このため、実際に鋼板Sの両面に吹付けけられるワイピングガスとしての混合ガスの温度と圧力を高精度に制御することができ、鋼板Sに施されるめっき厚さや外観を高精度に調整することが可能となる。
また、2つの混合ガス分岐供給路12の夫々に各混合ガス分岐供給路12の混合ガスの圧力を制御する混合ガス分岐圧力制御弁20を備え、制御装置23は、2つの混合ガス分岐供給路12の一次ヘッダ9の混合ガス圧力センサ21の検出信号に基づいて混合ガス分岐圧力制御弁20の弁開度を制御する。このため、鋼板Sの両面に吹付けられるワイピングガスとしての混合ガスの圧力をほぼ均等にすることができ、これにより鋼板Sの両面のめっき厚さや外観をほぼ均等にすることができる。
また、制御装置23は、高温高圧燃焼炉2への空燃比が規定された空燃比になるようにLPG流量制御弁15及び燃焼用加圧空気流量制御弁17の弁開度を制御する。このため、高温高圧燃焼炉2における燃焼状態を規定された状態に維持することができ、その結果、燃焼ガスの発生状態を安定化することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る高温ガスワイピング装置について図面を参照しながら説明する。
図3には、本発明の第2実施形態に係る高温ガスワイピング装置の概略構成が示されており、図3に示す高温ガスワイピング装置101は鋼板の連続溶融亜鉛めっきラインに適用されたものである。図3に示す鋼板Sは、金属帯として連続焼鈍炉で焼鈍された後、溶融亜鉛ポットにどぶ付けされてから引き上げられている。この実施形態の高温ガスワイピング装置101は、溶融亜鉛が付着している鋼板Sの両面に高温のワイピングガスを吹付けて余分な溶融亜鉛を除去し、所望のめっき厚みや外観を得ようとするものである。
この実施形態の高温ガスワイピング装置101は、高温のワイピングガスを得るために高温高圧燃焼炉102を用いる。この高温高圧燃焼炉102は、例えば800℃以上で且つ80kPa程度の高温高圧の燃焼ガスを二次側(出力側)102bに出力する、所謂直火型(気密出力型)の燃焼炉である。この実施形態では、高温高圧燃焼炉102の燃料ガスにLPG(Liquefied Petroleum Gas)を用いる。このLPGの供給源であるLPG供給装置(燃料ガス供給装置)103は、LPGを貯留するタンク103aと、タンク103a内のLPGを気化するための熱交換器103bを備えて構成される。このLPG供給装置103のタンク103a及び熱交換器103bは、LPG供給路(燃料ガス供給路)104を介して高温高圧燃焼炉102の一次側(入力側)102aに接続されている。従って、LPG供給装置103内のLPGはLPG供給路104を通して高温高圧燃焼炉102の一次側102aに供給される。
また、高温高圧燃焼炉2の一次側102aには、加圧空気も供給される。この加圧空気の供給源である加圧空気供給源105は、モータMで駆動されるブロワ105aを備え、ブロワ105aの空気取入口にはフィルタ105bが設けられ、このフィルタ105bとブロワ105aの間に開閉弁105cが設けられている。従って、開閉弁105cが開状態にあるときにブロワ105aをモータMで駆動すると、加圧空気が出力される。この加圧空気供給源105は燃焼用加圧空気供給路106を介して高温高圧燃焼炉102の一次側102aに接続されているので、ブロワ105aから出力された加圧空気は燃焼用加圧空気供給路106を介して高温高圧燃焼炉102の一次側102aに供給される。この加圧空気と共に燃料ガスであるLPGが高温高圧燃焼炉102で燃焼して高温高圧の燃焼ガスが発生する。なお、この高温高圧燃焼炉102は、一次側及び二次側の圧力が予め設定された圧力、例えば二次側圧力が定格である80kPaで安定しているほど、燃焼状態が安定する。
この加圧空気供給源105は温度調整用加圧空気供給路107を介して高温高圧燃焼炉102の二次側102b、具体的には燃焼室にも接続されている。従って、加圧空気供給源105の加圧空気は、高温高圧燃焼炉102の二次側102b、即ち燃焼室にも供給される。この高温高圧燃焼炉102の二次側102b、即ち燃焼室に供給される加圧空気は常温であるから、高温の燃焼ガスと混合して温度が低下する。この高温の燃焼ガスと常温の加圧空気が混合された混合ガスをワイピングガスとして溶融亜鉛めっき鋼板Sの両面に吹付ける。めっき鋼板Sの表面に付着している亜鉛が溶融していれば、鋼板Sの表面に吹付けられる混合ガス、即ちワイピングガスの衝突圧力によって余分な溶融亜鉛が除去される。鋼板Sにめっきされる溶融亜鉛の目付量は、ワイピングガスの圧力も重要であるが、同時に温度も重要であることが分かっている。なお、高温高圧燃焼炉102の二次側102bに加圧空気を供給する加圧空気供給源105は、高温高圧燃焼炉102の一次側102aに加圧空気を供給する加圧空気供給源105と同じものでなくともよい。
一方、溶融亜鉛ポットから引き上げられる鋼板Sの搬送ラインの両側には、高温高圧燃焼炉102の二次側102bで混合された混合ガスをワイピングガスとして鋼板Sの両面に吹付けるためのワイピングノズル108が計2つ配置されている。このワイピングノズル108は、ワイピングガスである混合ガスを一時的に貯留する二次ヘッダ110に直接形成されており、例えば鋼板Sの搬送方向に短尺且つ鋼板幅方向に長尺な幅狭の開口部からなり、混合ガスからなるワイピングガスを鋼板Sの幅方向に拡散するようにして吹出す。なお、ヘッダとは「管寄せ」の意味であるが、混合ガスの緩衝室のような役割をなす。また、二次ヘッダ110の混合ガス供給方向上流側には一次ヘッダ109も設けられている。
高温高圧燃焼炉102の二次側102b、即ち燃焼室と一次ヘッダ109、二次ヘッダ110、ワイピングノズル108は、混合ガス供給路111及び混合ガス分岐供給路112を介して接続されている。混合ガス分岐供給路112は、混合ガス供給路111を二股に分岐したものである。従って、一次ヘッダ109、二次ヘッダ110、ワイピングノズル108には、燃焼ガスと加圧空気が燃焼室で混合された混合ガスが混合ガス供給路111、混合ガス分岐供給路112を介して供給される。なお、混合ガス供給路111の途中には、混合ガス供給路111内の混合ガスを大気開放する大気開放分岐路113が設けられている。
LPG供給路104のLPG供給方向最上流側には、燃料ガスであるLPGの供給圧力を制御するためのLPG圧力制御弁114が設けられ、そのLPG供給方向下流側に、燃料ガスであるLPGの流量を制御するためのLPG流量制御弁(燃料ガス流量制御弁)115が設けられている。また、LPG流量制御弁115のLPG供給方向下流側には、LPG供給路104内のLPGの圧力を検出するためのLPG圧力センサ116が設けられている。また、燃焼用加圧空気供給路106には、高温高圧燃焼炉102の一次側102aに供給される加圧空気の流量を制御する燃焼用加圧空気流量制御弁117が設けられている。また、温度調整用加圧空気供給路107には、高温高圧燃焼炉102の二次側102bに供給される加圧空気の流量を制御して混合ガスの温度を制御する混合ガス温度制御弁118が設けられている。即ち、高温の燃焼ガスと混合される常温の加圧空気の流量を制御すれば混合ガスの温度が制御される。
また、燃焼用加圧空気供給路106には、燃焼用加圧空気流量制御弁117の加圧空気供給方向下流側に燃焼用加圧空気圧力制御弁124が設けられている。この燃焼用加圧空気圧力制御弁124の燃焼用加圧空気供給方向上流側で且つ燃焼用加圧空気流量制御弁117の燃焼用加圧空気供給方向下流側には、燃焼用加圧空気流量制御弁117の二次側、即ち出力側の加圧空気の圧力を検出する燃焼用加圧空気圧力センサ125が設けられている。また、温度調整用加圧空気供給路107には、混合ガス温度制御弁118の加圧空気供給方向下流側に温度調整用加圧空気圧力制御弁126が設けられている。この温度調整用加圧空気圧力制御弁126の温度調整用加圧空気供給方向上流側で且つ混合ガス温度制御弁118の温度調整用加圧空気供給方向下流側には、混合ガス温度制御弁118の二次側、即ち出力側の加圧空気の圧力を検出する温度調整用加圧空気圧力センサ127が設けられている。
一方、大気開放分岐路113には、高温高圧燃焼炉102の二次側の混合ガスの圧力を制御する燃焼炉二次側圧力制御弁128が設けられている。また、混合ガス供給路111には、大気開放分岐路113よりも混合ガス供給方向下流側に、ワイピングノズル108にワイピングガスとして供給される混合ガスの圧力を制御する混合ガス圧力制御弁119が設けられている。また、2つの混合ガス分岐供給路112の夫々には、夫々の混合ガス分岐供給路112内の混合ガスの圧力を制御する混合ガス分岐圧力制御弁120が設けられている。また、燃焼炉二次側圧力制御弁128、具体的には大気開放分岐路113よりも混合ガス供給方向上流側には、高温高圧燃焼炉102の二次側の混合ガスの圧力を検出する二次側圧力センサ129が設けられている。また、2つの一次ヘッダ109の夫々には、夫々の一次ヘッダ109内の混合ガス、即ちワイピングガスの圧力を検出する混合ガス圧力センサ121、及び混合ガス、即ちワイピングガスの温度を検出する混合ガス温度センサ122が設けられている。
これらLPG圧力制御弁114、LPG流量制御弁115、燃焼用加圧空気流量制御弁117、混合ガス温度制御弁118、混合ガス圧力制御弁119、混合ガス分岐圧力制御弁120、燃焼用加圧空気圧力制御弁124、温度調整用加圧空気圧力制御弁126、燃焼炉二次側圧力制御弁128は、高度な演算処理機能を有する制御装置123によって弁開度が制御される。この制御装置123は、コンピュータシステムを備えて構成される。制御装置123は、高温ガスワイピング装置101の他、連続焼鈍工程のプロセス全般を監視したり管理したりする制御全般を幅広く且つ高速に行う。これらの制御は、コンピュータシステムを備えた制御装置123内で実行される演算処理、即ちソフトウエアに従って行われる。そのため、制御装置123は、ソフトウエアで構築される演算処理部の他に、図示しない記憶装置や表示装置、入出力装置などを備える。
LPG圧力制御弁114は、LPG供給路104に設けられたLPG圧力センサ116の検出信号に基づき、LPG供給路104内のLPG供給圧力が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。また、LPG流量制御弁115は、LPG供給方向上流側に設けられたオリフィス115aの前後のLPG圧力差検出信号に基づき、そのLPG圧力差から求めたLPG流量が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。また、燃焼用加圧空気流量制御弁117は、燃焼用加圧空気供給方向上流側に設けられたオリフィス117aの前後の燃焼用加圧空気圧力差検出信号に基づき、その燃焼用加圧空気圧力差から求めた燃焼用加圧空気流量が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。また、燃焼用加圧空気流量制御弁117の弁開度及びLPG流量制御弁115の弁開度は、燃焼用加圧空気流量及びLPG流量の空燃比が規定値(規定範囲)になるようにも制御される。
また、混合ガス温度制御弁118は、一次ヘッダ109に設けられた混合ガス温度センサ122の検出信号に基づき、一次ヘッダ109内の混合ガス、つまりワイピングガスの温度が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。具体的には、例えば2つの混合ガス温度センサ122で検出された2つの一次ヘッダ109内の混合ガス、つまりワイピングガスの温度のうち、何れか小さい方の混合ガスの温度が予め設定された下限値以上になるように、混合ガス温度制御弁118の弁開度を制御する。混合ガス温度制御弁118の弁開度については、混合ガス温度制御弁118の開度が大きいほど、混合ガスの温度は小さくなり、混合ガス温度制御弁118の開度が小さいほど、混合ガスの温度は大きくなる。なお、混合ガス温度の制御態様は、前述に限らず、例えば2つの混合ガス温度センサ122で検出された混合ガスの温度の平均値が規定値以上となるように制御したり、2つの混合ガス温度センサ122で検出された混合ガスの温度の大きい方の値が予め設定された上限値以下となるように制御したりすることも可能である。
また、混合ガス圧力制御弁119は、一次ヘッダ109に設けられた混合ガス圧力センサ121の検出信号に基づき、一次ヘッダ109内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。具体的には、例えば2つの混合ガス圧力センサ121で検出された2つの一次ヘッダ109内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力のうち、何れか小さい方の混合ガスの圧力が予め設定された下限値以上になるように、混合ガス圧力制御弁119の弁開度を制御する。混合ガス圧力制御弁119の弁開度については、混合ガス圧力制御弁119の開度が大きいほど、混合ガスの圧力は小さくなり、混合ガス圧力制御弁119の開度が小さいほど、混合ガスの圧力は大きくなる。なお、混合ガス圧力の制御態様は、前述に限らず、例えば2つの混合ガス圧力センサ121で検出された混合ガスの圧力の平均値が規定値以上となるように制御したり、2つの混合ガス圧力センサ121で検出された混合ガスの圧力の大きい方の値が予め設定された上限値以下となるように制御したりすることも可能である。
また、2つの混合ガス分岐圧力制御弁120の夫々は、2つの一次ヘッダ109に設けられた混合ガス圧力センサ121の検出信号に基づき、該当する一次ヘッダ109内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力が反対側の一次ヘッダ109内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力に接近するように弁開度が制御される。具体的には、例えば2つの混合ガス圧力センサ121で検出された2つの一次ヘッダ109内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力のうち、何れか大きい方の混合ガスの圧力が何れか小さい方の混合ガスの圧力に接近するように、混合ガス分岐圧力制御弁120の弁開度を制御する。これにより、2つの一次ヘッダ109内の混合ガス、つまりワイピングガスの圧力がほぼ均等となり、ワイピングノズル108から鋼板Sの両面に吹付けられるワイピングガスの圧力がほぼ同等となる。
また、燃焼炉二次側圧力制御弁128は、燃焼炉二次側圧力制御弁128、具体的には大気開放分岐路113よりも混合ガス供給方向上流側に設けられた二次側圧力センサ129の検出信号に基づき、高温高圧燃焼炉102の二次側の混合ガスの圧力が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。具体的には、二次側圧力センサ129で検出される高温高圧燃焼炉102の二次側の混合ガスの圧力が高温高圧燃焼炉102の定格圧力である80kPaとなるように燃焼炉二次側圧力制御弁128の弁開度を制御する。燃焼炉二次側圧力制御弁128の弁開度については、燃焼炉二次側圧力制御弁128の弁開度が大きいほど、高温高圧燃焼炉102の二次側の混合ガスの圧力が小さくなり、燃焼炉二次側圧力制御弁128の弁開度が小さいほど、高温高圧燃焼炉102の二次側の混合ガスの圧力が大きくなる。
また、温度調整用加圧空気圧力制御弁126は、混合ガス温度制御弁118よりも温度調整用加圧空気供給方向下流側に設けられた温度調整用加圧空気圧力センサ127の検出信号に基づき、混合ガス温度制御弁118の二次側(出力側)の温度調整用加圧空気の圧力が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。温度調整用加圧空気圧力制御弁126の弁開度については、温度調整用加圧空気圧力制御弁126の弁開度が大きいほど、混合ガス温度制御弁118の二次側の温度調整用加圧空気の圧力が小さくなり、温度調整用加圧空気圧力制御弁126の弁開度が小さいほど、温度調整用加圧空気の圧力が大きくなる。温度調整用加圧空気圧力制御弁126による温度調整用加圧空気圧力の制御は、混合ガス温度制御弁118の一次側(入力側)の加圧空気圧力が二次側(出力側)の加圧空気圧力よりも高い状態を維持することで混合ガス温度制御弁118における温度調整用加圧空気の流量を確保することを主目的とし、これにより高温高圧燃焼炉2の二次側の混合ガスの圧力を定格状態に近づけることを可能とする。
また、燃焼用加圧空気圧力制御弁124は、燃焼用加圧空気流量制御弁117よりも燃焼用加圧空気供給方向下流側に設けられた燃焼用加圧空気圧力センサ125の検出信号に基づき、燃焼用加圧空気流量制御弁117の二次側(出力側)の燃焼用加圧空気の圧力が規定値(規定範囲)になるように弁開度が制御される。燃焼用加圧空気圧力制御弁124の弁開度については、燃焼用加圧空気圧力制御弁124の弁開度が大きいほど、燃焼用加圧空気流量制御弁117の二次側の燃焼用加圧空気の圧力が小さくなり、燃焼用加圧空気圧力制御弁124の弁開度が小さいほど、燃焼用加圧空気の圧力が大きくなる。燃焼用加圧空気圧力制御弁124による燃焼用加圧空気圧力の制御は、燃焼用加圧空気流量制御弁117の一次側(入力側)の加圧空気圧力が二次側(出力側)の加圧空気圧力よりも高い状態を維持することで燃焼用加圧空気流量制御弁117における燃焼用加圧空気の流量を確保することを主目的とし、これにより高温高圧燃焼炉102の一次側の加圧空気の圧力を定格状態に近づけることを可能とする。
夫々のガス(加圧空気を含む)の圧力既定値(規定範囲)、温度既定値(規定範囲)、流量既定値(規定範囲)は、鋼板Sの亜鉛めっき厚み、つまり目付量や亜鉛めっきの外観といった仕様に応じて予め設定されている。この実施形態では、例えば要求される鋼板Sの目付量や外観を制御装置123にオペレータが入力すると、これらの既定値(規定範囲)が自動的に設定されるように構成されている。勿論、各既定値(規定範囲)をオペレータが個別に入力することも可能である。
この実施形態の高温ガスワイピング装置101では、混合ガス温度制御弁118及び混合ガス圧力制御弁119によって一次ヘッダ9内の混合ガス、即ちワイピングガスの温度及び圧力を自在に調整することが可能となる。このため、ワイピングガスによって除去される溶融亜鉛の量や除去状態を多様に調整することで、鋼板Sの亜鉛めっき厚み、つまり目付量や亜鉛めっきの外観を多様に調整することができる。また、混合ガス分岐圧力制御弁120によって、鋼板Sの両面に吹付けられるワイピングガスの圧力をほぼ均等にすることができ、これにより鋼板両面の亜鉛めっき厚み、つまり目付量や亜鉛めっきの外観をほぼ均一化することができる。また、燃焼炉二次側圧力制御弁128によって高温高圧燃焼炉102の二次側の混合ガスの圧力を定格状態に維持することにより、高温高圧燃焼炉102の燃焼状態を安定化して燃焼ガスの発生状態を安定化することができる。
図4は、この実施形態の高温ガスワイピング装置101による一次ヘッダ109内の混合ガス、即ちワイピングガスの圧力とワイピングノズル出口におけるワイピングガス、即ち混合ガスの温度の説明図である。図4の網掛け部分が、この実施形態によるワイピングガス、即ち混合ガスの圧力と温度の制御範囲である。この実施形態の高温ガスワイピング装置101では、一次ヘッダ109内の混合ガスの圧力は10〜80kPaと広範囲で且つワイピングノズル出口におけるワイピングガスの温度は約600℃と高温であり、これより低い温度領域を全て制御することができる。実質的に、ワイピングノズル108におけるワイピングガス、即ち混合ガスの要求圧力が5kPa程度であることもあり、その場合、一次ヘッダ109内の混合ガスの圧力は約10kPaとなる。この実施形態では、このような低圧でも十分に高温なワイピングガスを吹付けることが可能である。このことから、この実施形態の高温ガスワイピング装置101では、鋼板両面の亜鉛めっき厚み、つまり目付量や亜鉛めっきの外観を多様に調整することが可能である。
このように、この実施形態の高温ガスワイピング装置101では、LPG(燃料ガス)と空気を燃焼して高温且つ高圧の燃焼ガスを発生する高温高圧燃焼炉102と、LPG供給装置103から高温高圧燃焼炉102の一次側102aに供給されるLPGのLPG供給路104に設けられ、高温高圧燃焼炉102の一次側102aへのLPG流量を制御するLPG流量制御弁115と、加圧空気供給源105から高温高圧燃焼炉102の一次側102aに供給される加圧空気の燃焼用加圧空気供給路106に設けられ、高温高圧燃焼炉102の一次側102aへの加圧空気流量を制御する燃焼用加圧空気流量制御弁117と、加圧空気供給源105から高温高圧燃焼炉102の二次側102bに供給される加圧空気の温度調整用加圧空気供給路107に設けられ、温度調整用加圧空気供給路107からの加圧空気が高温高圧燃焼炉102の燃焼ガスと混合されて高温高圧燃焼炉102の二次側102bから排出される混合ガスの温度を調整する混合ガス温度制御弁118と、溶融金属めっき浴から連続的に引き上げられる溶融亜鉛めっき鋼板Sの両面に向けて混合ガスを吹付けるためのワイピングノズル108に高温高圧燃焼炉102の二次側102bから排出される混合ガスを供給する混合ガス供給路111の大気開放分岐路113に設けられ、高温高圧燃焼炉102の二次側の混合ガスの圧力を制御する燃焼炉二次側圧力制御弁128と、大気開放分岐路113よりも混合ガス供給方向下流側で混合ガス供給路111に設けられ、混合ガス供給路111からワイピングノズル108に供給される混合ガスの圧力を制御する混合ガス圧力制御弁119と、LPG流量制御弁115、燃焼用加圧空気流量制御弁117、混合ガス温度制御弁118、混合ガス圧力制御弁119、及び燃焼炉二次側圧力制御弁128の弁開度を制御する制御装置123とを備える。そのため、高温高圧燃焼炉102の燃焼状態を安定化しながら、ワイピングガスとなる混合ガスの圧力及び温度を高精度に制御することができ、その結果、鋼板Sに施されるめっき厚さや外観を多様に調整することが可能となる。
また、混合ガス供給路111は、2つのワイピングノズル108に混合ガスを供給するための混合ガス分岐供給路112を2つ有し、混合ガス分岐供給路112の夫々は、ワイピングノズル108より混合ガス供給方向上流側に設けられた一次ヘッダ109及びワイピングノズル108直近に設けられた二次ヘッダを備え、制御装置123は、一次ヘッダ109に設けられた混合ガス温度センサ122の検出信号に基づいて混合ガス温度制御弁118の弁開度を制御し、一次ヘッダ109に設けられた混合ガス圧力センサ121の検出信号に基づいて混合ガス圧力制御弁119の弁開度を制御すると共に、燃焼炉二次側圧力制御弁128よりも混合ガス供給方向上流側に設けられた二次側圧力センサ129の検出信号に基づいて燃焼炉二次側圧力制御弁128の弁開度を制御する。このため、実際に高温高圧燃焼炉102の燃焼状態を安定化しながら鋼板Sの両面に吹付けけられるワイピングガスとしての混合ガスの温度と圧力を高精度に制御することができ、鋼板Sに施されるめっき厚さや外観を高精度に調整することが可能となる。
また、燃焼用加圧空気流量制御弁117よりも加圧空気供給方向下流側で燃焼用加圧空気供給路106に設けられ、燃焼用加圧空気流量制御弁117の二次側の加圧空気圧力を制御する燃焼用加圧空気圧力制御弁124と、混合ガス温度制御弁118よりも加圧空気供給方向下流側で温度調整用加圧空気供給路107に設けられ、混合ガス温度制御弁118の二次側の加圧空気圧力を制御する温度調整用加圧空気圧力制御弁126とを備え、制御装置123は、燃焼用加圧空気流量制御弁117よりも燃焼用加圧空気供給方向下流側に設けられた燃焼用加圧空気圧力センサ125の検出信号に基づいて燃焼用加圧空気圧力制御弁124の弁開度を制御し、混合ガス温度制御弁118よりも温度調整用加圧空気供給方向下流側に設けられた温度調整用加圧空気圧力センサ127の検出信号に基づいて温度調整用加圧空気圧力制御弁126の弁開度を制御する。これにより、燃焼用加圧空気流量制御弁117や混合ガス温度制御弁118における加圧空気の流量を確保することが可能となり、結果的に高温高圧燃焼炉2の燃焼状態を安定化することが可能となる。
また、2つの混合ガス分岐供給路112の夫々に各混合ガス分岐供給路112の混合ガスの圧力を制御する混合ガス分岐圧力制御弁120を備え、制御装置123は、2つの混合ガス分岐供給路112の一次ヘッダ109の混合ガス圧力センサ121の検出信号に基づいて混合ガス分岐圧力制御弁120の弁開度を制御する。このため、鋼板Sの両面に吹付けられるワイピングガスとしての混合ガスの圧力をほぼ均等にすることができ、これにより鋼板Sの両面のめっき厚さや外観をほぼ均等にすることができる。
また、制御装置123は、高温高圧燃焼炉102への空燃比が規定された空燃比になるようにLPG流量制御弁115及び燃焼用加圧空気流量制御弁117の弁開度を制御する。このため、高温高圧燃焼炉102における燃焼状態を規定された状態に維持することができ、その結果、燃焼ガスの発生状態を安定化することができる。
なお、前述の第1及び第2実施形態では、燃料ガスとしてLPGを用いた場合のみについて説明したが、高温高圧燃焼炉の燃料ガスとしては、その他の如何なる燃料ガスを適用することも可能である。
本発明がここに記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に記載された発明特定事項によってのみ定められるものである。
1,101 高温ガスワイピング装置
2,102 高温高圧燃焼炉
2a,102a 一次側
2b,102b 二次側
3,103 LPG供給装置(燃料ガス供給装置)
4,104 LPG供給路(燃料ガス供給路)
5,105 加圧空気供給源
6,106 燃焼用加圧空気供給路
7,107 温度調整用加圧空気供給路
8,108 ワイピングノズル
9,109 一次ヘッダ
10,110 二次ヘッダ
11,111 混合ガス供給路
12,112 混合ガス分岐供給路
13,113 大気開放分岐路
14,114 LPG圧力制御弁
15,115 LPG流量制御弁(燃料ガス流量制御弁)
16,116 LPG圧力センサ
17,117 燃焼用加圧空気流量制御弁
18,118 混合ガス温度制御弁
19,119 混合ガス圧力制御弁
20,120 混合ガス分岐圧力制御弁
21,121 混合ガス圧力センサ
22,122 混合ガス温度センサ
23,123 制御装置
124 燃焼用加圧空気圧力制御弁
125 燃焼用加圧空気圧力センサ
126 温度調整用加圧空気圧力制御弁
127 温度調整用加圧空気圧力センサ
128 燃焼炉二次側圧力制御弁
129 二次側圧力センサ
S 鋼板(金属帯)

Claims (7)

  1. 燃料ガスと空気を燃焼して高温且つ高圧の燃焼ガスを発生する高温高圧燃焼炉と、
    燃料ガス供給装置から前記高温高圧燃焼炉の一次側に供給される燃料ガスの燃料ガス供給路に設けられ、前記高温高圧燃焼炉の一次側への燃料ガス流量を制御する燃料ガス流量制御弁と、
    加圧空気供給源から前記高温高圧燃焼炉の一次側に供給される加圧空気の燃焼用加圧空気供給路に設けられ、前記高温高圧燃焼炉の一次側への加圧空気流量を制御する燃焼用加圧空気流量制御弁と、
    加圧空気供給源から前記高温高圧燃焼炉の二次側に供給される加圧空気の温度調整用加圧空気供給路に設けられ、前記温度調整用加圧空気供給路からの加圧空気が前記高温高圧燃焼炉の燃焼ガスと混合されて前記高温高圧燃焼炉の二次側から排出される混合ガスの温度を調整する混合ガス温度制御弁と、
    溶融金属めっき浴から連続的に引き上げられる金属帯の両面に向けて前記混合ガスを吹付けるためのワイピングノズルに前記高温高圧燃焼炉の二次側から排出される混合ガスを供給する混合ガス供給路の大気開放分岐路に設けられ、前記混合ガス供給路内の混合ガスの圧力を制御する混合ガス圧力制御弁と、
    前記燃料ガス流量制御弁、前記燃焼用加圧空気流量制御弁、前記混合ガス温度制御弁、及び前記混合ガス圧力制御弁の弁開度を制御する制御装置とを備え、
    前記混合ガス供給路は、2つのワイピングノズルに混合ガスを供給するための混合ガス分岐供給路を2つ有し、
    前記混合ガス分岐供給路の夫々は、前記ワイピングノズルより混合ガス供給方向上流側に設けられた一次ヘッダ及びワイピングノズル直近に設けられた二次ヘッダを備え、
    前記制御装置は、前記一次ヘッダに設けられた混合ガス温度センサの検出信号に基づいて前記混合ガス温度制御弁の弁開度を制御し、前記一次ヘッダに設けられた混合ガス圧力センサの検出信号に基づいて前記混合ガス圧力制御弁の弁開度を制御することを特徴とする高温ガスワイピング装置。
  2. 前記2つの混合ガス分岐供給路の夫々に各混合ガス分岐供給路の混合ガスの圧力を制御する混合ガス分岐圧力制御弁を備え、
    前記制御装置は、2つの前記混合ガス分岐供給路の前記一次ヘッダの混合ガス圧力センサの検出信号に基づいて前記混合ガス分岐圧力制御弁の弁開度を制御することを特徴とする請求項に記載の高温ガスワイピング装置。
  3. 前記制御装置は、前記高温高圧燃焼炉への空燃比が規定された空燃比になるように前記燃料ガス流量制御弁及び燃焼用加圧空気流量制御弁の弁開度を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の高温ガスワイピング装置。
  4. 燃料ガスと空気を燃焼して高温且つ高圧の燃焼ガスを発生する高温高圧燃焼炉と、
    燃料ガス供給装置から前記高温高圧燃焼炉の一次側に供給される燃料ガスの燃料ガス供給路に設けられ、前記高温高圧燃焼炉の一次側への燃料ガス流量を制御する燃料ガス流量制御弁と、
    加圧空気供給源から前記高温高圧燃焼炉の一次側に供給される加圧空気の燃焼用加圧空気供給路に設けられ、前記高温高圧燃焼炉の一次側への加圧空気流量を制御する燃焼用加圧空気流量制御弁と、
    加圧空気供給源から前記高温高圧燃焼炉の二次側に供給される加圧空気の温度調整用加圧空気供給路に設けられ、前記温度調整用加圧空気供給路からの加圧空気が前記高温高圧燃焼炉の燃焼ガスと混合されて前記高温高圧燃焼炉の二次側から排出される混合ガスの温度を調整する混合ガス温度制御弁と、
    溶融金属めっき浴から連続的に引き上げられる金属帯の両面に向けて前記混合ガスを吹付けるためのワイピングノズルに前記高温高圧燃焼炉の二次側からの混合ガスを供給する混合ガス供給路の大気開放分岐路に設けられ、前記高温高圧燃焼炉の二次側の混合ガスの圧力を制御する燃焼炉二次側圧力制御弁と、
    前記大気開放分岐路よりも混合ガス供給方向下流側で前記混合ガス供給路に設けられ、前記混合ガス供給路から前記ワイピングノズルに供給される混合ガスの圧力を制御する混合ガス圧力制御弁と、
    前記燃料ガス流量制御弁、前記燃焼用加圧空気流量制御弁、前記混合ガス温度制御弁、前記燃焼炉二次側圧力制御弁、及び前記混合ガス圧力制御弁の弁開度を制御する制御装置とを備え、
    前記混合ガス供給路は、2つのワイピングノズルに混合ガスを供給するための混合ガス分岐供給路を2つ有し、
    前記混合ガス分岐供給路の夫々は、前記ワイピングノズルより混合ガス供給方向上流側に設けられた一次ヘッダ及びワイピングノズル直近に設けられた二次ヘッダを備え、
    前記制御装置は、前記一次ヘッダに設けられた混合ガス温度センサの検出信号に基づいて前記混合ガス温度制御弁の弁開度を制御し、前記一次ヘッダに設けられた混合ガス圧力センサの検出信号に基づいて前記混合ガス圧力制御弁の弁開度を制御し、前記燃焼炉二次側圧力制御弁よりも混合ガス供給方向上流側に設けられた二次側圧力センサの検出信号に基づいて前記燃焼炉二次側圧力制御弁の弁開度を制御することを特徴とする高温ガスワイピング装置。
  5. 前記燃焼用加圧空気流量制御弁よりも加圧空気供給方向下流側で前記燃焼用加圧空気供給路に設けられ、前記燃焼用加圧空気流量制御弁の二次側の加圧空気圧力を制御する燃焼用加圧空気圧力制御弁と、
    前記混合ガス温度制御弁よりも加圧空気供給方向下流側で前記温度調整用加圧空気供給路に設けられ、前記混合ガス温度制御弁の二次側の加圧空気圧力を制御する温度調整用加圧空気圧力制御弁とを備え、
    前記制御装置は、前記燃焼用加圧空気流量制御弁よりも燃焼用加圧空気供給方向下流側に設けられた燃焼用加圧空気圧力センサの検出信号に基づいて前記燃焼用加圧空気圧力制御弁の弁開度を制御し、前記混合ガス温度制御弁よりも温度調整用加圧空気供給方向下流側に設けられた温度調整用加圧空気圧力センサの検出信号に基づいて前記温度調整用加圧空気圧力制御弁の弁開度を制御することを特徴とする請求項に記載の高温ガスワイピング装置。
  6. 前記2つの混合ガス分岐供給路の夫々に各混合ガス分岐供給路の混合ガスの圧力を制御する混合ガス分岐圧力制御弁を備え、
    前記制御装置は、2つの前記混合ガス分岐供給路の前記一次ヘッダの混合ガス圧力センサの検出信号に基づいて前記混合ガス分岐圧力制御弁の弁開度を制御することを特徴とする請求項4又は5に記載の高温ガスワイピング装置。
  7. 前記制御装置は、前記高温高圧燃焼炉への空燃比が規定された空燃比になるように前記燃料ガス流量制御弁及び燃焼用加圧空気流量制御弁の弁開度を制御することを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項に記載の高温ガスワイピング装置。
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