JP6697320B2 - 鉄道車両 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両に関し、特にオフセット衝突対策が施された鉄道車両に関する。
図8に示すように、相対向して走行する2つの鉄道車両400,500のうち一方の鉄道車両400の中間連結車両401が線路から脱線して他方の鉄道車両500の一部分(例えば、中間連結車両501)に衝突する衝突をオフセット衝突という。鉄道車両の分野では、このオフセット衝突に対して様々な対策が講じられており、例えば、特許文献1のような鉄道車両が知られている。特許文献1の鉄道車両は、インナースキンとアウタースキンを有するダブルスキン構造の車体を有し、隅柱の前にガイド部材であるガイド板が配置されている。更に、特許文献1の鉄道車両では、側構体のインナースキンにフォールディングスリットが形成されており、オフセット衝突した際に側構体が車幅方向内方に曲がるようになっている。これにより、オフセット衝突時に側構体が車幅方向内方に屈曲し、相手車両が車内に侵入することを防いでいる。
特許第5225774号明細書
特許文献1の鉄道車両では、インナースキンにフォールディングスリットを形成すべく切欠き形成や防水処理を施す必要があり、構造が複雑である。それ故、特許文献1の鉄道車両では、車体内装の設計の自由度が制限され、制作工数及び強度検証項目の増加によって製造コストが増加する。
そこで本発明は、単純な構造で且つオフセット衝突時に相手車両が車内に侵入することを防ぐことができる鉄道車両を提供することを目的としている。
本発明の鉄道車両は、車体長手方向に延在する外側面板部と、前記外側面板部の車幅方向内側に且つ前記外側面板部に平行して配置される内側面板部とを有する側構体と、車体長手方向両端部に夫々位置している妻外板と、前記車体の隅に位置して隣接する前記側構体と前記妻外板とに接続されている隅柱とを含む妻構体と、前記妻外板の妻面に設けられ、前記妻面に対して傾斜しているガイド部材とを備え、前記隅柱は、車体長手方向に延在し且つ前記外側面板部に向かって車幅方向外方に傾斜している傾斜部と、前記傾斜部より車幅方向内側に位置し且つ車体長手方向に延在する支持部と、を有し、前記支持部は、前記傾斜部より高い剛性を有するものである。
本発明に従えば、隅柱に車体長手方向外方側から荷重が作用すると、その荷重が主に支持部を介して側構体に作用する。隅柱に車体長手方向外方側から荷重が作用した場合、隅柱の車幅方向外側が傾斜し且つ車幅方向内側に比べて剛性が低いので、隅柱に接続する側構体において外側面板部に比べて内側面板部に大きな荷重を作用させることができ、側構体を車幅方向内方に曲げることができる。これにより、オフセット衝突時にガイド部材によって相手車両を車幅方向外側に押し出す際に隅柱に荷重が作用しても、側構体を車幅方向内方に曲げることができ、側構体が外方に反って相手側の鉄道車両が車内に侵入することを防ぐことができる。このように、鉄道車両を単純な構造で構成しつつ、オフセット衝突時に相手側の鉄道車両が車内に侵入することを防ぐことができる。
本発明によれば、単純な構造で且つオフセット衝突時に相手車両が車内に侵入することを防ぐことができる。
本発明に係る第1実施形態の鉄道車両の構体を前方から見た正面図である。 図1の鉄道車両の構体を切断線II−IIで切断して見た断面図である。 図1の鉄道車両の妻構体を車体長手方向内側から見た図である。 図2の鉄道車両の構体を切断線IV−IVで切断した際の隅柱の下側部分付近を拡大して示す拡大断面図である。 図2の鉄道車両の構体を切断線IV−IVで切断した際の隅柱の上側部分付近を拡大して示す拡大断面図である。 鉄道車両がオフセット衝突する直前の状態を車幅方向外方から見た図であり、(a)は、一方の車両が脱線した場合を示し、(b)は、本発明に係る実施形態の鉄道車両が脱線した場合を示す図である。 鉄道車両がオフセット衝突する前及びした後の隅柱付近の状態を示す概略図であり、(a)は、図1の鉄道車両のオフセット衝突前後の状態を示し、(b)は、従来技術の鉄道車両のオフセット衝突前後の状態を示している。 相対向して走行する2つの鉄道車両がオフセット衝突したときの状態を上方から見た図である。
以下、本発明に係る実施形態の鉄道車両1について図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、鉄道車両1の進行方向を前方とし、前方を向いたときの方向の概念と一致している。ここで、車体前後方向は、双方向である車体長手方向(以下、「長手方向」という)に対応し、車体左右方向は、双方向である車幅方向に対応している。また、長手方向外方は、双方向のうち車内から車外に向かう方向であり、長手方向内方は、その逆方向である。更に、車幅方向外方は、双方向のうち車内から車外に向かう方向であり、車幅方向内方は、その逆方向である。また、以下に説明する鉄道車両1は、本発明の一実施形態に過ぎない。従って、本発明は実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。
[鉄道車両]
鉄道車両1では、複数の車両が連結されており、先頭及び最後尾の車両の間に中間車両を有している。各車両は、線路上を走行可能に構成された2つの台車(図示せず)を有している。2つの台車は、各車両において長手方向に離れて位置し、それらの上には、図示しない空気ばねを介して車体2が載せられている。車体2は、大略的に中空の直方体形状、つまり箱型になっており、その中には乗客又は貨物を収容する空間が形成されている。車体2は、いわゆるダブルスキン構造の構体で構成され、台枠3、左右一対の側構体4,4、前後一対の妻構体5,5、及び屋根構体6(後述する図6参照)を有している。
台枠3は、平面視で大略的に矩形状になっており、インナースキン及びアウタースキン(共に図示せず)を車両上下方向(以下、単に「上下方向」ともいう)に間隔をあけて配置してそれらをリブ(図示せず)によって結合することによって構成される。このように構成される台枠3は、車体2の底部を構成しており、空気ばねを介して2つの台車の上に載せられている。また、台枠3の左右両端部には、図2に示すように側構体4が夫々立設され、台枠3の前後両端部には、妻構体5が夫々立設されている。つまり、妻構体5が長手方向両端部に夫々位置し、側構体4が車幅方向両端部に夫々位置している。これら妻構体5及び側構体4は、隣接するもの同士が連結されて平面視矩形状の外枠を形成し、側構体4及び妻構体5上に屋根構体6が設けられている。このように台枠3、一対の側構体4,4、一対の妻構体5,5、及び屋根構体6を配置することによって、箱型の車体2が構成されている。以下では、側構体4及び妻構体5の構成についてさらに詳細に説明する。
側構体4は、アウタースキン4aと、インナースキン4bと、リブ4cを有している。外側面板部であるアウタースキン4aは、左側又は右側から見た側面視で大略的に前後方向に長尺な直方形状の板部材であり、正面視で上部及び下部が内方へと傾斜している。また、アウタースキン4aの下端は、台枠3に接続され、上端は、屋根構体6まで延在している。内側面板部であるインナースキン4bは、アウタースキン4aと略同様の形状を有している。即ち、インナースキン4bは、左側又は右側から見た側面視で大略的に前後方向に長尺な直方形状の板部材である。また、インナースキン4bの下端は、台枠3に接続され、上端は、屋根構体6まで延在している。
このように構成されているアウタースキン4a及びインナースキン4bの各々は、車幅方向に互いに沿わせるようにして車幅方向外側及び内側に夫々配置されている。また、アウタースキン4a及びインナースキン4bの間には、複数のリブ4cが配置されており、複数のリブ4cによってアウタースキン4a及びインナースキン4bが連結されている。連結されるアウタースキン4a及びインナースキン4bの長手方向両端部、即ち側構体4の長手方向両端部の各々には、妻構体5,5が接続されている。
妻構体5は、図3に示すように妻外板11,アーチ桁12、貫通路柱13、かもい14、及び隅柱15を有している。妻外板11は、図1に示すように前方から見た正面視で大略逆U字状の板状部材であり、台枠3に立設されている。また、一対の側構体4,4の上端には、アーチ桁12が架け渡されており、妻外板11の上端はアーチ桁12まで延在している。また、妻外板11の左右中央の空間は、貫通路11aを成しており、貫通路11aの車幅方向両側には、貫通路11aに沿って貫通路柱13が夫々設けられている。貫通路柱13は、台枠3からアーチ桁12まで上下方向に延在しており、これら2つの貫通路柱13の間を渡すように貫通路11aの上側にかもい14が設けられている。また、妻外板11の車幅方向両端部には、一対の隅柱15が夫々設けられている。
隅柱15は、妻構体5の長手方向両端部に夫々位置しており、台枠3の四隅(即ち、車体2の四隅)に位置するように台枠3に立設されている。隅柱15は、妻外板11の長手方向左端部及び右端部の各々に接続され、更に隣接する側構体4,4に接合されている。即ち、隅柱15は、妻外板11と側構体4とに接合されて、妻外板11と側構体4とを繋いでいる。このように構成される隅柱15は、隅柱形材21と、複数の支持板22,23とを有している。
隅柱形材21は、上下方向に延びる部材であって側構体4の先端部分に沿うように上部及び下部が車幅方向内方に傾斜しており、側構体4の先端部分を前方から覆っている。このように配置される隅柱形材21は、妻接続部31と、傾斜部32と、側接続部33とを有している。妻接続部31は、隅柱形材21の先端部分を構成する車幅方向に延在する部分である。妻接続部31の車幅方向内側の端部には、長手方向内方に凹む段部31aが形成されており、この段部31aには、妻外板11の長手方向端部が長手方向外方から当接させた状態で溶接によって接続されている。また、妻接続部31の車幅方向外側の端部は、傾斜部32に繋がっている。
傾斜部32は、長手方向に延在し、長手方向において妻接続部31から側構体4のアウタースキン4aに向かうにつれて車幅方向外方に傾斜している。また、傾斜部32の車幅方向内方に向いている面、即ち傾斜部32の内表面32aには、複数のリブ32bが形成されている。リブ32bは、内表面32aから車幅方向内方に突出しており、その車幅方向内側の端面が同じ高さに位置するように複数のリブ32bは長手方向に沿って真直ぐに形成されている。このように複数のリブ32bを形成することによって、傾斜部32の隣接するリブ32bの間には、凹所32cが形成されている。
また、傾斜部32の車幅方向外方に向いている面、即ち傾斜部32の外表面32dは、長手方向において妻接続部31から側構体4のアウタースキン4aに向かうにつれて車幅方向外方に傾斜するように形成されており、外表面32dの長手方向内側部分には、段部分32eが形成されている。段部分32eは、外表面32dの残余の部分と異なり、長手方向に沿って形成されている。また、段部分32eは、アウタースキン4aの厚み分だけ車幅方向内方に凹んでおり、段部分32eには、アウタースキン4aの先端部分が当接させて接続されている。このように、傾斜部32は、その長手方向外側の端部に妻接続部31が接続され、その長手方向内側の端部に側構体4のアウタースキン4aが溶接によって接続されている。また、傾斜部32の段部分32eには、側接続部33が繋がっている。
側接続部33は、平面視で大略L字状に形成されており、支持部連結部分33aと、インナースキン連結部分33bとを有している。支持部連結部分33aは、傾斜部32の段部分32eから車幅方向内方に延びている。側構体4では、インナースキン4bがアウタースキン4aより短くなっており、インナースキン4bの先端がアウタースキン4aの先端より長手方向内方に引っ込んでいる。支持部連結部分33aは、インナースキン4bの先端の長手方向外方に間隔を空けて配置されている。また、支持部連結部分33aの車幅方向内側の端部には、インナースキン連結部分33bが繋がっている。インナースキン連結部分33bは、インナースキン4bに沿って長手方向内方に延在しており、インナースキン4bの内側表面に当接している。即ち、インナースキン連結部分33bは、インナースキン4bの先端部に車幅方向内方から被せられており、インナースキン連結部分33bの長手方向外側の端部付近が溶接によってインナースキン4bの先端部に接続されている。
このように構成される隅柱形材21では、車幅方向内方に開口する大きな溝を有する大略U字状に形成されており、側接続部33の支持部連結部分33aと妻接続部31とが互いに略平行に配置されて長手方向に対向している。支持部連結部分33aと妻接続部31との間には、それらに架け渡すように第1支持板22又は第2支持板23が介在している。
第1支持板22及び第2支持板23は、上下方向に延びる側面視で矩形状の板部材であり、隅柱形材21の傾斜部32より高い剛性(即ち、高い降伏応力)を有するように材料及び厚みが設定されている。なお、本実施形態では、隅柱形材21は、アルミ合金5083から成り、第1支持板22及び第2支持板23は、のアルミ合金7N01から成る。また、第1支持板22及び第2支持板23は、後述するように1つの隅柱15において上下方向において異なる位置に配置されており、配置される位置に応じて第1支持板22及び第2支持板23の厚みが互いに異なっている。なお、第1支持板22の厚みは、第2支持板23の厚みより大きくなっており、本実施形態では約2.5倍になっている。また、第1支持板22及び第2支持板23は、傾斜部32より車幅方向内方に位置している。即ち、第1支持板22及び第2支持板23は、共に長手方向一端が妻接続部31の長手方向内側の表面に接続され且つ長手方向他端が側接続部33の支持部連結部分33aの長手方向外側の表面に接続されている。
このように接続される第1支持板22及び第2支持板23は、共に支持部連結部分33aの車幅方向内側の端部に接続されており、第1支持板22は、インナースキン4bの長手方向の延長線上に配置されている。他方、第2支持板23は、インナースキン4bに対して車幅方向内方に若干ずらして配置されている。なお、妻接続部31の長手方向内側の表面には、段部31aより車幅方向外方に長手方向外方に凹む凹所31bが形成されて傾斜部32に接続されている。そのため、傾斜部32及び妻接続部31の剛性を第1支持部22及び第2支持部23に比べてさらに低くすることができる。また、第2支持板23は、必ずしもずらして配置する必要はなく、インナースキン4bの長手方向延長線上に配置されてもよい。
このように配置される第1支持板22及び第2支持板23は、図4及び図5に示すように、隅柱形材21において長手方向に異なる位置に配置されている。即ち、第1支持板22は、オフセット衝突時において図6(a)及び(b)に示すように相手車両101における車体102の剛性の高い部位、例えば台枠103、腰板116、及び軒桁117が当たる部位に設けられており、本実施形態では隅柱形材21の腰板高さ相当部分16(腰板116とは、側構体において窓118下辺りから台枠103上端までの部分であり(図6(a)参照)、腰板高さ相当部分16とは、図6(a)のように鉄道車両1が相手車両101より低く位置してオフセット衝突する際、車体2において相手車両101の腰板116が当たると想定されている部分を意味する)と、軒桁高さ相当部分17(軒桁117とは、側構体において窓118及び扉の上端から屋根構体106までの部分であり(図6(b)参照)、軒桁高さ相当部分17とは、図6(b)のように鉄道車両1が相手車両101より高く位置してオフセット衝突する際、車体2において相手車両の軒桁117が当たると想定されている部分を意味する)とに配置されている。また、第2支持板23は、上下2つの第1支持板22の間の窓高さ相当部分18(窓高さ相当部分18とは、車体2においてオフセット衝突時に相手車両の窓118が当たると想定されている部分を意味する(図6(a)及び(b)参照)に配置されている。なお、図3でも、支持板22,23の位置が示されているが、一方の隅柱15の支持板22,23の位置のみを示している。
このように配置される第1支持板22及び第2支持板23は、正面視でインナースキン4bに沿うように上下方向に並べられており、各支持板22,23の上下の端部が隣接する支持板23,22のそれに互いに接続されている。このように第1支持板22及び第2支持板23を配置することによって台枠3から軒桁まで上下方向に延在する支持部24が構成され、支持部24は、隅柱形材21の妻接続部31と側接続部33の間に突っ張るように介在している。このように構成される隅柱15及び妻構体5の前方には、オフセット衝突する相手側の鉄道車両を車幅方向外方に押し出すためのガイド部材7が設けられている。
ガイド部材7は、上下方向に延在しており、側構体4及び隅柱15と同様に上部及び下部が傾斜している。ガイド部材7は、主に妻構体5の車幅方向端部の前方に配置されており、妻外板11の車幅方向端部と隅柱15との接続部分、及び妻外板11の車幅方向端部付近を車外から覆っている。なお、鉄道車両1では、往路と復路とで進行方向を反転させるため、往路で後側に位置していた一対の隅柱15が復路では前側に位置するようになる。それ故、往路及び復路で共にオフセット衝突対策を講じるべく同じ形状のガイド部材7が前後及び左右対称に夫々設けられている。以下では、前方左側に位置する1つのガイド部材7だけを説明し、それ以外のガイド部材7の説明については省略する。
ガイド部材7は、図2に示すように平面視で大略三角形に形成さている板部材であり、傾斜部7aと、接続部7bと、2つの取付けリブ7c、7dとを有している。傾斜部7aは、大略車幅方向に延在する板状の部分であり、その車幅方向外側の端部が隅柱形材21の妻接続部31の長手方向外方の表面に接続されている。また、傾斜部7aは、妻接続部31から車幅方向内方に向かうにつれて妻外板11から離れる、即ち長手方向外方に傾斜するように延びている。このように傾斜する傾斜部7aは、妻外板11の車幅方向の端部を長手方向外方から覆っている。また、傾斜部7aの車幅方向内側の端部には、接続部7bが繋がっている。接続部7bは、傾斜部7aの車幅方向内側の端部から長手方向に延びており、その長手方向内側の端面が妻外板11の外表面に当接して接続されている。また、傾斜部7aの長手方向内側の表面には、2つの取付けリブ7c,7dが一体的に設けられている。
2つの取付けリブ7c,7dは、傾斜部7aから長手方向内方に延びる部材であり、車幅方向に間隔をあけて配置されている。2つの取付けリブ7c,7dは、その長手方向外側の端部に車幅方向に延びる足部分7e,7fが形成されており、足部分7e,7fを妻外板11の外表面に当接させて接続されている。このように、傾斜部7aと妻外板11との間に2つの取付けリブ7c,7dを介在させることによって傾斜部7aを補強し、傾斜部7aが曲がることを防いでいる。
このように構成される鉄道車両1に関して、図7(a)に示すように対向して走行する鉄道車両101がオフセット衝突する場合について説明する。相対向して走行する2つの鉄道車両1,101の一方(例えば、鉄道車両101)が脱線し、その一方の鉄道車両101が線路上を走行する他方の鉄道車両1にオフセット衝突することがある。この際、鉄道車両1,101が互いにガイド部材7を備えている場合、ガイド部材7,107同士が接触する。すると、各々のガイド部材7は、互いに傾斜しているので、相手側の鉄道車両101,1に対して自身の鉄道車両1,101から車幅方向外方に押す力を発生させる。この際、ガイド部材7には長手方向内方に大きな荷重が作用し、ガイド部材7が長手方向内方に押し込められる。更に、ガイド部材7が受けた荷重がガイド部材7から隅柱15に作用する。なお、相手側の鉄道車両100がガイド部材107を備えていない場合であっても、備えている場合と同様に鉄道車両1は、ガイド部材7によって相手側の鉄道車両101に対して車幅方向外方に押す力を発生させる。その際にガイド部材7を介して隅柱に大きな荷重が作用する。
図7(b)に示すように従来技術の鉄道車両では、ガイド部材207が受ける荷重が隅柱215を介してそのまま側構体204に伝わる。即ち、側構体204のアウタースキン204a及びインナースキン204bの両方に略均等、より詳細にはアウタースキン204aの方が若干大きな荷重が作用する。そうすることで、側構体204が車幅方向外方へと反るように変形する(図7(b)の二点鎖線参照)。そうすると、相手側の鉄道車両301が車幅方向外方に押し出された側構体204の先端部分に接触し、鉄道車両301の側構体204を妻構体205から引き剥がされることになる。
他方、鉄道車両1の隅柱15では、剛性が高い支持板22,23を傾斜する傾斜部32の車幅方向内方に配置している。つまり、隅柱15の車幅方向外側は、傾斜し且つ車幅方向内側に比べて剛性が小さく形成されている。それ故、オフセット衝突時の荷重が隅柱15を介して側構体4に作用すると、その荷重を主に支持板22,23を介して側構体4に作用させることができる。つまり、支持板22,23にかかる荷重が傾斜部32に比べて大きくすることができ、アウタースキン4aに比べてインナースキン4bの方に大きな荷重を作用させることができる。これにより、オフセット衝突時においてガイド部材7によって相手側の鉄道車両101に対して車幅方向外側に押す力を発生させると共に、側構体4が車幅方向内方に曲がるように側構体4を変形させることができる(図7(a)の二点鎖線参照)。これにより、側構体4の先端部分に接触させることなく相手側の鉄道車両101を車幅方向外方へと押し出すことができる。
このように鉄道車両1は、側構体4に切欠き等を形成することなく車体2を単純な構造で構成することができ、且つオフセット衝突時に側構体4が隅柱15から剥がされることを防ぐことができる。このように車体2を単純な構造で構成することができるので、内装の設計自由度を向上させることができ、製作工数を低減することができる。また、側構体4に切欠きを形成する必要がないので、側構体4の強度を確保することができ、疲労等によって亀裂が生じることを抑制することができる。
また、鉄道車両1では、支持板22,23の長手方向両端部が妻接続部31及び側接続部33の支持部連結部分33aに接続されており、支持板22,23は、支持部連結部分33aを介してインナースキン4bに接続されている。それ故、ガイド部材7に作用する荷重は、妻接続部31から支持板22,23に伝わり、更に支持部連結部分33aを介してインナースキン4bに伝えることができる。このようにオフセット衝突時に受けた荷重を確実にインナースキン4bに伝えることができ、オフセット衝突時において側構体4が車幅方向内方に曲がるように側構体4を変形させることができる。
また、本実施形態の鉄道車両1では、第1支持板22がインナースキン4bの長手方向延長線上に配置されている。それ故、第1支持板22が受けた長手方向の荷重を第1支持板22を介してそのままインナースキン4bに伝えることができる。それ故、側構体4が車幅方向外方へと反るように変形することをさらに抑制することができる。
更に、本実施形態の鉄道車両1では、傾斜部32が支持板22,23に比べて薄肉に形成されているので、支持部に比べて傾斜部32の剛性を低く抑えることができる。他方、傾斜部32に内表面32aに上下方向に延在する複数のリブ32bを形成することによって、傾斜部32の車体長手方向の剛性(より詳細には、傾斜面に沿う方向の剛性)を高めることなく、面としての傾斜部32の剛性を向上させることができる。
また、本実施形態の鉄道車両1では、上下方向において、隅柱形材21の下部辺り、より詳細には腰板高さ相当部分に第1支持板22が配置されている。腰板高さ相当部分16には、鉄道車両1が脱線して相手側の鉄道車両101にオフセット衝突する際に相手側の鉄道車両101の台枠103及び腰板116に当たることになる。高い剛性で構成される台枠103及び腰板116に当たる部位に第1支持板22を配置することによって、オフセット衝突時に大きな荷重を第1支持板22を介してインナースキン4bに与えることができるので、インナースキン4bを車幅方向内方に曲げる効果を更に向上させることができる。
更に、本実施形態の鉄道車両1では、厚みの異なる支持板22,23を上下方向の異なる位置に配置して、支持部24を構成している。即ち、厚みが厚い第1支持板22が主に腰板高さ相当部分16及び軒桁高さ相当部分17に配置され、厚みが小さい第2支持板23が主に窓高さ相当部部分に配置されている。このように厚みの異なる支持板22,23を用いることによって隅柱15の軽量化を図ることができる。
また、鉄道車両1では、ガイド部材7の車幅方向外側の端部を隅柱形材21の妻接続部31に接続して、妻接続部31を部分的に覆うようになっている。これにより、オフセット衝突時に相手側の鉄道車両101が隅柱15の妻接続部31を引っ掛けることを抑制することができる。また、隅柱15の車幅方向外側の表面は、傾斜部32によって傾斜しているので、相手側の鉄道車両101が隅柱15の車幅方向外側の表面に接触することを抑制することができる。
<その他の実施形態>
本実施形態の鉄道車両1では、ガイド部材7が正面視で隅柱15の一部分だけを覆っているが、隅柱15全体を覆うように配置されてもよい。また、支持部24は、上下方向において厚みが異なるように形成されているが、必ずしも厚みを異ならせる必要はない。また、支持部24は、台枠3から軒桁付近まで延在している必要はなく、隅柱形材21の腰板高さ相当部分16だけ配置されていてもよく、上下方向において第1支持板22を間隔をあけて配置することによって構成されていてもよい。また、本実施形態では、隅柱15が台枠3の四隅に配置されているが、必ずしも四隅全てに配置する必要はない。例えば、先頭車両の場合、中間連結車両に面する二隅だけに形成されていてもよい。
また、隅柱15は、平面視で大略台形形状に形成されているが、三角形状に形成されてもよく、傾斜部32を有していればよい。また、傾斜部32は、必ずしもリブ32bを有している必要はなく、リブ32bがない場合には傾斜部32の厚みを大きくすることによって剛性強度を得るようにすればよい。なお、本実施形態では、リブ32bの先端面と支持部24との間に隙間が空くようにリブ32bが形成されているが、リブ32bの先端面が支持部24に当接するようにしてもよい。但し、隙間が空いている方が側構体4を内方に曲げる効果が高い。
また、支持板22,23は、妻接続部31と側接続部33の支持部連結部分33aとの間に突っ張るように介在しているが、必ずしもそのように配置する必要はない。例えば、支持板22,23の長手方向内側の端部を側接続部33の幅方向内側の面に当接させて溶接等によって接続してもよい。これのように構成しても、オフセット衝突時においてガイド部材7に作用する荷重を支持板22,23を介してインナースキン4bに伝えることができ、側構体4を車幅方向内方に曲げることができる。
また、本実施形態の鉄道車両1では、車体2がダブルスキン構造で構成されている場合について説明したが、必ずしも車体2の構造はダブルスキン構造に限定されない。例えば、長手方向においてインナースキン4bの一部分がアウタースキン4aと一体的に構成されているセミダブルスキン構造が適用された車体2であってもよく、車幅方向に間隔をあけて配置されるインナースキン4bとアウタースキン4aとを有する構体構造であればよい。
1 鉄道車両
2 車体
4 側構体
4a アウタースキン
4b インナースキン
5 妻構体
7 ガイド部材
15 隅柱
17 腰板
24 支持部
31 妻接続部
32 傾斜部
32b リブ
33 側接続部

Claims (6)

  1. 車体長手方向に延在する外側面板部と、前記外側面板部の車幅方向内側に且つ前記外側面板部に平行して配置される内側面板部とを有する側構体と、
    車体長手方向両端部に夫々位置している妻外板と、車体の隅に位置して隣接する前記側構体と前記妻外板とに接続されている隅柱とを含む妻構体と、
    前記妻外板の妻面に設けられ、前記妻面に対して傾斜しているガイド部材とを備え、
    前記隅柱は、車体長手方向に延在し且つ前記外側面板部に向かって車幅方向外方に傾斜している傾斜部と、前記傾斜部より車幅方向内側に位置し且つ車体長手方向に延在する支持部と、を有し、
    前記支持部は、前記傾斜部より高い剛性を有し、
    前記隅柱の前記傾斜部は、前記側構体に接続されている側接続部を有し、
    前記支持部は、その車体長手方向一端が前記側接続部を介して前記内側面板部に取付けられている鉄道車両。
  2. 前記隅柱の前記傾斜部は、前記妻外板に接合される妻接続部をさらに有し、
    前記妻接続部には、前記ガイド部材の車幅方向一端部及び前記隅柱の前記支持部の車体長手方向他端が接続される、請求項に記載の鉄道車両。
  3. 前記隅柱の前記支持部は、前記側構体の前記内側面板部の車体長手方向延長線上に配置されている、請求項又はに記載の鉄道車両。
  4. 車体長手方向に延在する外側面板部と、前記外側面板部の車幅方向内側に且つ前記外側面板部に平行して配置される内側面板部とを有する側構体と、
    車体長手方向両端部に夫々位置している妻外板と、車体の隅に位置して隣接する前記側構体と前記妻外板とに接続されている隅柱とを含む妻構体と、
    前記妻外板の妻面に設けられ、前記妻面に対して傾斜しているガイド部材とを備え、
    前記隅柱は、車体長手方向に延在し且つ前記外側面板部に向かって車幅方向外方に傾斜している傾斜部と、前記傾斜部より車幅方向内側に位置し且つ車体長手方向に延在する支持部と、を有し、
    前記支持部は、前記傾斜部より高い剛性を有し、
    前記隅柱の前記傾斜部は、前記支持部に比べて薄肉であり、且つ車幅方向内側の面に複数のリブを有している鉄道車両。
  5. 前記隅柱の前記支持部は、少なくとも前記側構体の腰板の車体長手方向外方に配置されている、請求項1乃至の何れか1つに記載の鉄道車両。
  6. 車体長手方向に延在する外側面板部と、前記外側面板部の車幅方向内側に且つ前記外側面板部に平行して配置される内側面板部とを有する側構体と、
    車体長手方向両端部に夫々位置している妻外板と、車体の隅に位置して隣接する前記側構体と前記妻外板とに接続されている隅柱とを含む妻構体と、
    前記妻外板の妻面に設けられ、前記妻面に対して傾斜しているガイド部材とを備え、
    前記隅柱は、車体長手方向に延在し且つ前記外側面板部に向かって車幅方向外方に傾斜している傾斜部と、前記傾斜部より車幅方向内側に位置し且つ車体長手方向に延在する支持部と、を有し、
    前記支持部は、前記傾斜部より高い剛性を有し、
    前記隅柱の前記支持部は、車体上下方向に延在し、前記支持部の上側部分及び下側部分が前記支持部の中間部分に比べて厚みが大きくなっている鉄道車両。
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