JP6695116B2 - 縦型ホール素子 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ホール素子に関する。特に、基板の表面に対し垂直な成分を含む電流が、同半導体基板内の磁気感受部に供給されるとともに、その電流に対して発生するホール電圧を通じて、半導体基板の表面に水平な磁界成分を検出する縦型ホール素子に関する。
ホール素子の磁気検出原理について図4を参照して説明する。
図4にあるような長さL、幅W、厚みdの直方体の半導体ホール素子(ホールプレート)に対し、電流をL方向に流し、この流れる電流に対して垂直な向き、つまりd方向に磁界を印加すると、電流として流れる電子あるいは正孔であるキャリアはローレンツ力により、印加磁界およびキャリアの進行方向の双方に垂直な向きに曲げられる。それによりW方向の一端においてはキャリアが蓄積・増加し、もう一端ではキャリアの減少が生じる。したがって上記電流と磁界の双方に対して垂直なW方向端に電荷が溜まり、同方向に電界が生じる。この電界により生じる電圧をホール電圧と呼ぶ。
また、磁気感受部に電流Iを流すための電源の印加電圧をVin、ホール素子に印加される磁束密度をB、ホール素子の表面に立てた法線と印加磁場のなす角をθとしたとき、発生するホール電圧VHは、
VH=(RHIB/d)cosθ、RH=1/(qn)
または、
VH=μ(W/L)VinBcosθ
と表される。ここでRHはホール係数、qはキャリアの電荷、nはキャリア濃度、μはキャリアのドリフト移動度である。そして、印加される磁束密度に対するホール電圧の比は感度と呼ばれる。上式より、単位ホール電流あたりの感度(いわゆる積感度)を上げるためには、ホールプレートのdを小さくしたりキャリア濃度を小さくしたりすることが有効であることがわかる。また、単位Vin当たりの感度を上げたければ、W/Lを大きくしたり移動度を上げたりすることが有効である。
ここで、このような直方体のホール素子の電位分布をみると、非特許文献1にあるように、ホール効果により電荷が磁気感受部のW方向端に溜まることで、等電位面が電流供給端に平行な向きから湾曲する。湾曲の度合いは電流供給端から離れたところで大きくなるので、磁気感受部のL方向中央あたりで電圧出力をとると、最大ホール電圧が得られることがわかる。
一般的なホール素子としては、例えば非特許文献2に記載されているホール素子、いわゆる横型ホール素子が知られている。この横型ホール素子は、基板表面に対して垂直な磁界成分を検出するものである。
図5は代表的な横型ホール素子を示している。図5(a)は素子平面図であり、図5(b)は図5(a)のL1−L1間における断面図である。構造は、例えば、P型の基板103の上に磁気感受部となるN型のエピタキシャル層104あるいはウェルなどを形成し、基板表面の四隅に高濃度不純物領域からなる電極105を配置してある。対角線上に配置した1対の電極105間に電流を流す。このとき磁気感受部において基板表面に対して水平な方向の電流が流れる。この電流により、基板表面に対し垂直な方向の磁界に対応したホール電圧を発生させ、上記対角線と直交する対角線上に配置したもう1対の電極間に発生するホール電圧を検出することで、印加された磁界の強度を求めることができる。
また、近年、横型ホール素子に加えて、基板表面に対して水平な方向の磁界を検知する縦型ホール素子もある。縦型ホール素子の場合、非特許文献2に記載されているように、基板表面に対して垂直な方向の成分を含む電流を磁気感受部に流すことで、基板表面に対して水平な磁界を検出することができる。縦型ホール素子および横型ホール素子の動作原理においては、基板表面に対する電流と磁界の方向がそれぞれ異なるのみで、ホール電圧発生の原理は同じである。
図6に代表的な縦型ホール素子の例を示す。図6(a)は素子平面図、図6(b)は同平面図において線L1−L1に沿った断面図である。図6(c)は同平面図において線L2−L2に沿った断面図である。第一の導電型の基板103上に基板とは逆となる第二の導電型のエピタキシャル層104が形成される。エピタキシャル層の底部には上記エピタキシャル層と同じ第二の導電型の濃い不純物領域の埋め込み層106が形成される。11−13、14−15はそれぞれ濃い不純物領域により形成される電流供給端、電圧出力端である。電流供給端12と電流供給端11,13との間に電圧を印加すると、上記埋め込み層を介して電流供給端12−電流供給端11,13間に電流が流れるので、電流供給端12−埋め込み層間で基板表面に対し垂直に流れる電流が得られる。図6(a)のように電流供給端12に対して電圧出力端14、15が対称に配置されているので、上記電流に対し基板表面に水平な成分を含む磁界が印加されると、前述したホール効果により、電圧出力端14と電圧出力端15との間にその磁界に応じたホール電圧が発生する。したがって電圧出力端14、15間で発生する電圧を検出することで、印加された磁界の基板表面に対し水平な方向成分を求めることができる。
ここで、図4のような直方体で電流密度が素子内で一定に流れるとするホールプレートはあくまで理想的なものであり、横型ないし縦型ホール素子においてはそのまま成立はしない。図6の縦型ホール素子の場合、中央の電流供給端12直下に、基板表面に対して垂直な方向の電流密度が集中しており、中央の電極から離れるに従い、同電流密度は急激に減少する。この減少の度合いの大きい領域、つまり中央の電流供給端12近傍において、ローレンツ力によるキャリアの流出入差も大きくなり、電荷が溜まりやすくなる、と考えられる。つまりこのような領域で電圧を検出することで感度が上昇することが見込まれる。
特開2008−22022号公報
R.S.Popovic、「HALL EFFECT DEVICES 2nd Edition」、2003 前中一介、外3名、「集積化三次元磁気センサ」、電気学会論文誌 C、平成元年、第109巻、第7号、pp483−490
しかしながら、基板表面に対して垂直な方向の電流により基板表面に対して水平な方向の磁界を検出する縦型ホール素子において、ホール電圧を検出する電圧出力端への電流流入は、基板表面に対して垂直な電流を得る上では損失であり、感度低下を招く。そのため、電圧出力端への電流流入は極力抑えることが肝要であり、これまで電圧出力端を電流供給端から離すなどの対応がなされてきたが、この方法はチップ面積の増大につながる。また、Vin当たりの感度向上のためにW/Lを増大させることもチップ面積増大につながる。本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、チップ面積を大きくすることなく感度を向上させた縦型ホール素子を提供することを目的とする。
上記課題解決のために、本発明では以下の手段を用いた。
1つの態様においては、半導体基板と、
前記半導体基板の上に設けられたN型の半導体層と、
前記半導体層の底部に設けられたN型の埋め込み層と、
前記埋め込み層の上方に設けられた第1の電流供給端と、
前記第1の電流供給端を中心に、前記第1の電流供給端の両側に対称に配置され、前記半導体層の表面から内部に向けて設けられた一組の第2の電流供給端と、
前記一組の第2の電流供給端を結ぶ直線に垂直となるように、前記第1の電流供給端を中心に、前記第1の電流供給端の両側に対称に配置され、前記半導体層の表面から内部に向けて設けられた一組の電圧出力端と、
前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の一方との間であって、それぞれから離間した領域、および、前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の他方との間であって、それぞれから離間した領域の前記半導体層にそれぞれ設けられ、内部が絶縁膜で充填されたトレンチと、
を有することを特徴とする縦型ホール素子とした。
また、前記トレンチは、前記電圧出力端の少なくとも一部を取り囲んでいることを特徴とする縦型ホール素子とした。
また、前記トレンチは、前記電圧出力端の周囲を全て取り囲んでいることを特徴とする縦型ホール素子とした。
また、前記トレンチの深さは、前記一組の電圧出力端の拡散深さと同等あるいは深いことを特徴とする縦型ホール素子とした。
また、前記一組の電圧出力端の深さは、前記第1の電流供給端の拡散深さよりも深いことを特徴とする縦型ホール素子とした。
また、前記一組の電圧出力端の深さは、前記第1の電流供給端の拡散深さと同等あるいは浅いことを特徴とする縦型ホール素子とした。
また、前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の一方との間、および、前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の他方との間の前記半導体層にそれぞれ設けられたフィールド絶縁膜と、
を有することを特徴とする縦型ホール素子とした。
また、前記フィールド絶縁膜は、前記電圧出力端の少なくとも一部を取り囲んでいることを特徴とする縦型ホール素子とした。
また、前記フィールド絶縁膜は、前記電圧出力端の周囲を全て取り囲んでいることを特徴とする縦型ホール素子とした。
また、前記フィールド絶縁膜の深さは、前記一組の電圧出力端の拡散深さと同等あるいは深いことを特徴とする縦型ホール素子とした。
また、前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の一方との間、および、前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の他方との間の前記半導体層にそれぞれ設けられたP型の拡散層と、
を有することを特徴とする縦型ホール素子とした。
また、前記P型の拡散層は、前記電圧出力端の少なくとも一部を取り囲んでいることを特徴とする縦型ホール素子とした。
前記P型の拡散層は、前記電圧出力端の周囲を全て取り囲んでいることを特徴とする縦型ホール素子とした。
前記P型の拡散層の深さは、前記一組の電圧出力端の拡散深さよりも深いことを特徴とする縦型ホール素子とした。
上記手段を講じることで、本発明の縦型ホール素子では、ホール素子磁気感受部において基板表面に対し垂直に流れる電流成分が相対的に増え、感度が向上する。
本発明の第1の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。(a)は平面図。(b)は(a)のL1−L1線に沿った断面図。(c)は(a)のL2−L2線に沿った断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。(a)は平面図。(b)は(a)のL1−L1線に沿った断面図。(c)は(a)のL2−L2線に沿った断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。(a)は平面図。(b)は(a)のL1−L1線に沿った断面図。(c)は(a)のL2−L2線に沿った断面図である。 ホール素子の概略構造を模式的に示す図である。 従来の横型ホール素子を示す模式図である。(a)は概略構造を模式的に示す平面図。(b)は(a)のL1−L1線に沿った断面図である。 従来の縦型ホール素子を示す模式図である。(a)は平面図。(b)は(a)のL1−L1線に沿った断面図。(c)は(a)のL2−L2線に沿った断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る縦型ホール素子の工程順断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。(a)は平面図。(b)は(a)のL1−L1線に沿った断面図。(c)は(a)のL2−L2線に沿った断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。(a)は平面図。(b)は(a)のL1−L1線に沿った断面図。(c)は(a)のL2−L2線に沿った断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。(a)は平面図。(b)は(a)のL1−L1線に沿った断面図。(c)は(a)のL2−L2線に沿った断面図である。
以下では図面を用いて、発明を実施するための形態を説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のL1−L1線に沿った断面図、図1(c)は図1(a)のL2−L2線に沿った断面図である。
P型の半導体基板103の上に磁気感受部となるN型の半導体層であるエピタキシャル層104を設ける。P型半導体基板103と接する底面部には、エピタキシャル層も不純物濃度よりも濃いN型の不純物層(埋め込み層)106を設けてある。ホール電流を供給する電流供給端11−13およびホール電圧を検出する電圧出力端14、15はともに濃いN型の不純物層であり、エピタキシャル層104の表面から内部に向けて配置され、埋め込み層106は電流供給端11−13に亘って設けられている。即ち、電流供給端11−13は埋め込み層106の上方のエピタキシャル層104の表面から内部に向けて配置されていることになる。また、平面構造において、一組の第2の電流供給端11、13は第1の電流供給端12を中心として、第1の電流供給端の両側に対称に配置される。同様に、一組の電圧出力端14、15は、一組の第2の電流供給端を結ぶ直線に垂直となるように、第1の電流供給端12を中心として、第1の電流供給端の両側に対称に配される。このため、図1(a)のように電圧出力端14、15および電流供給端11−13は十字型をなして配置される。
十字中央の電流供給端12に電圧を印加することで、電流が第1の電流供給端12から埋め込み層106を介して第2の電流供給端11、13へ流れる。したがってこのとき第1の電流供給端12から埋めこみ層106へエピタキシャル層表面に対し垂直な成分をもつ電流が流れる。このような電流が流れている状態で磁界をエピタキシャル層表面に対し水平な方向、即ち、L1−L1線に沿った方向に印加すると、上記電流が上記磁界を検知し、上記電流と上記磁界双方に垂直な方向、つまりL2−L2方向にホール電圧を発生させる。発生したホール電圧は電圧出力端14、15により検出される。
さらに、第1の電流供給端12と電圧出力端14、15の間にトレンチ108が配置され、トレンチ内部は絶縁膜で充填されている。電圧出力端への電流流入は出力に寄与する電流成分、つまりここでは基板表面に対し垂直な電流成分の寄与を減少させることとなり感度低下につながる。しかし電流供給端と電圧出力端との間に絶縁膜で充填されたトレンチ108を形成することによりこのような電圧出力端への電流流入を防ぐことができる。たとえるとトレンチが堰の役割を果たすことになる。総電流が同じであれば基板平面に対して垂直な電流成分が増えるので感度が増加する。また、前述の理由により従来電圧出力端を電流供給端より離す必要があったが、トレンチ108を形成することにより感度を比較的下げることなく電流供給端に近づけることができる。これはチップ面積の縮小・コスト減にもつながる。
また、第1の電流供給端12の直下において、基板表面に対し垂直な電流は最大となり、同供給端から離れるに従い同電流成分は急激に減少する。この減少の度合いの大きい領域は第1の電流供給端12の近傍に存在し、同領域においてローレンツ力によるキャリアの流出入差も大きいため電荷が蓄積されやすい。そのため電圧出力端を電流供給端12に近づけ、電荷蓄積されやすい領域において電圧検出することで、より高いホール電圧を得ることができ、感度を上昇させることができる。さらに、図1(c)に示すように電圧出力端14,15の基板表面からの深さを第1の電流供給端12の拡散深さよりも深くしている。この深さを調整することで、ホール電圧が高くなる領域で磁界を検出できる。そして、トレンチ108の深さはその効果が発揮できるように電圧出力端14,15の深さと同じかそれよりも深くすることが必要である。
なお、図1では磁気感受部となるN型の半導体層としてエピタキシャル層を利用しているが、エピタキシャル層に代えてウェル層を形成して用いても構わない。
図7は第1の実施形態に係る縦型ホール素子の工程順断面図を示す。まずP型の半導体基板上103上にP(リン)、As(砒素)、あるいはSb(アンチモン)をドープし、N型濃度5×1017/cm3〜5×1019/cm3の埋め込み層106を形成する(図7(a))。次に、図7(b)に示すように、埋め込み層106を形成後、磁気感受部となるエピタキシャル層104を、濃度1×1014/cm3〜5×1017/cm3となるようにPをドープして形成する。埋め込み層106の厚さは2μm〜10μmであり、エピタキシャル層の厚さは2μm〜15μmである。そして、図7(c)に示すようにエピタキシャル層形成後、ドライエッチングなどによりトレンチを形成する。トレンチはエッチング後にCVDなどで酸化膜などの絶縁層を埋める。その後CMPにより平坦化することが通常である。その後、電流供給端11−13、および電圧出力端14、15となる不純物層(AsやPなど)を濃い濃度でドープし、熱処理により拡散することで形成する(図7(d))。電圧出力端14、15についてはさらに異なるエネルギーでPなどをドープすることで深さを調節し、最適な感度を得ることが可能である。
図2は本発明の第2の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のL1−L1線に沿った断面図、図2(c)は図2(a)のL2−L2線に沿った断面図である。
実施例1と異なる点は、電圧出力端と電流供給端との間に形成されるトレンチの形状である。他の構成は実施例1と同じである。図2(a)においては平面構造においてトレンチ108が電圧出力端14、15の周囲を囲む形状をなしている。これにより、電圧出力端への電流流入をより確実に抑えることができ、感度向上を図ることが可能である。図2(a)では、トレンチが電圧出力端の周囲を完全に囲む形状としているが、電圧出力端の一部を囲む様態でも構わない。すなわち、トレンチ108をコの字型や半円弧型として電圧出力端14、15を部分的に囲むように、電圧出力端14、15と電流供給端12との間に配置することでも構わない。
実施例1と同様に、図2(c)に示すように電圧出力端14,15の基板表面からの深さを第1の電流供給端12の拡散深さよりも深くしている。この深さを調整することで、ホール電圧が高くなる領域で磁界を検出できる。そして、トレンチ108の深さはその効果が発揮できるように電圧出力端14,15の深さと同じかそれ以上とすることが必要である。
また、本実施例においても、実施例1同様に、エピタキシャル層に代えてウェル層を形成して用いても構わない。
図3は本発明の第3の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)のL1−L1線に沿った断面図、図3(c)は図3(a)のL2−L2線に沿った断面図である。
本実施例が実施例1と異なる点は、3つの電流供給端11−13をそれぞれ分離するように配置されたP型の濃い不純物領域からなる拡散分離壁107を有することである。他の構成は実施例1と同じである。P型拡散分離壁107は電流供給端11および電流供給端13の周囲をそれぞれ取り囲み、さらに、電流供給端12、電圧出力端14および15、そしてトレンチ108の周囲を取り囲むように配置される。その結果、P型不純物が拡散されていない領域である窓を三つ有する拡散領域となっている。P型拡散分離壁107は深さ方向にその先端が埋め込み層106に届く程度に深く配置する。P型拡散分離壁107の存在により電流供給端同士が電気的に区画され、より確実に基板表面に対して垂直な電流成分を得ることができ、感度を向上させることが可能となる。電流供給端11と電流供給端12の間、および、電流供給端12と電流供給端13の間に流れる電流は、大部分が基板の深さ方向に流れてから埋め込み層106を介して流れることになり、ホール電圧の発生に寄与できる。
また、この場合埋めこみ層を除いた構造としても上記電流成分を得ること可能であり、埋めこみ層のアライメントずれによるオフセット低減を見込むことができる。
さらに、トレンチの形状については、本実施例においても図2に示した実施例2と同様に電圧出力端を囲む形状のトレンチとすることが可能であり、有効でもある。
また、ここでも、実施例1同様に、エピタキシャル層に代えてウェル層を形成しても構わない。
図8は本発明の第4の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。図8(a)は平面図、図8(b)は図8(a)のL1−L1線に沿った断面図、図8(c)は図8(a)のL2−L2線に沿った断面図である。
図8(c)に特徴的に示されるように、本実施例が実施例1と異なる点は、実施例1における電流供給端12と電圧出力端14、15との間のトレンチ107が、一般に素子分離に用いられるロコス法による厚いフィールド絶縁膜に置き換わったことであり、他の構成は実施例1と同様である。
図9は本発明の第5の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。図9(a)は平面図、図9(b)は図9(a)のL1−L1線に沿った断面図、図9(c)は図3(a)のL2−L2線に沿った断面図である。
本実施例が実施例1と異なる点は、電流供給端12と電圧出力端14、15との間のトレンチがP型拡散分離壁107に置き換わったことであり、他の構成は実施例1と同様である。電流供給端12と電圧出力端14、15との間の拡散分離壁の深さは電圧出力端14、15と同等もしくは深いことが望まれる。
図10は本発明の第6の実施形態に係る縦型ホール素子を示す模式図である。図10(a)は平面図、図10(b)は図10(a)のL1−L1線に沿った断面図、図10(c)は図10(a)のL2−L2線に沿った断面図である。
本実施例が実施例1と異なる点は、第一の電流供給端12の基板表面からの拡散深さが電圧出力端14、15の拡散深さと比較して同等もしくは深いことである。他の構成は実施例1と同様である。電流供給端12を形成する拡散層の深さを調整することで、最適な感度を得ることが可能である。
11 第2の電流供給端
12 第1の電流供給端
13 第2の電流供給端
14 電圧出力端
15 電圧出力端
100 ホール素子
101 電源
102 電圧計
103 基板
104 半導体層(エピタキシャル層)
106 高濃度不純物領域(埋め込み層)
107 高濃度不純物領域(拡散分離壁)
108 トレンチ
109 ロコス法によるフィールド絶縁膜
110 高濃度不純物領域

Claims (17)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の上に設けられたN型の半導体層と、
    前記半導体層の底部に設けられたN型の埋め込み層と、
    前記埋め込み層の上方に設けられた第1の電流供給端と、
    前記第1の電流供給端を中心に、前記第1の電流供給端の両側に対称に配置され、前記半導体層の表面から内部に向けて設けられた一組の第2の電流供給端と、
    前記一組の第2の電流供給端を結ぶ直線に垂直となるように、前記第1の電流供給端を中心に、前記第1の電流供給端の両側に対称に配置され、前記半導体層の表面から内部に向けて設けられた一組の電圧出力端と、
    前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の一方との間であって、それぞれから離間した領域、および、前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の他方との間であって、それぞれから離間した領域の前記半導体層にそれぞれ設けられ、内部が絶縁膜で充填されたトレンチと、
    を有することを特徴とする縦型ホール素子
  2. 前記トレンチは、前記一組の電圧出力端の各々の少なくとも一部を取り囲んでいることを特徴とする請求項1記載の縦型ホール素子。
  3. 前記トレンチは、前記一組の電圧出力端の各々の周囲を全て取り囲んでいることを特徴とする請求項1記載の縦型ホール素子。
  4. 前記トレンチの深さは、前記一組の電圧出力端の拡散深さと同等あるいは深いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の縦型ホール素子。
  5. 前記一組の電圧出力端の深さは、前記第1の電流供給端の拡散深さよりも深いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の縦型ホール素子。
  6. 前記一組の電圧出力端の深さは、前記第1の電流供給端の拡散深さと同等あるいは浅いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の縦型ホール素子。
  7. 半導体基板と、
    前記半導体基板の上に設けられたN型の半導体層と、
    前記半導体層の底部に設けられたN型の埋め込み層と、
    前記埋め込み層の上方に設けられた第1の電流供給端と、
    前記第1の電流供給端を中心に、前記第1の電流供給端の両側に対称に配置され、前記半導体層の表面から内部に向けて設けられた一組の第2の電流供給端と、
    前記一組の第2の電流供給端を結ぶ直線に垂直となるように、前記第1の電流供給端を中心に、前記第1の電流供給端の両側に対称に配置され、前記半導体層の表面から内部に向けて設けられた一組の電圧出力端と、
    前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の一方との間、および、前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の他方との間の前記半導体層にそれぞれ設けられたフィールド絶縁膜と、
    を有し、
    前記半導体層の表面に対する前記フィールド絶縁膜の深さは、前記半導体層の表面に対する前記一組の電圧出力端の拡散深さと同等あるいは深いことを特徴とする縦型ホール素子。
  8. 前記フィールド絶縁膜は、前記一組の電圧出力端の各々の少なくとも一部を取り囲んでいることを特徴とする請求項7記載の縦型ホール素子。
  9. 前記フィールド絶縁膜は、前記一組の電圧出力端の各々の周囲を全て取り囲んでいることを特徴とする請求項7記載の縦型ホール素子。
  10. 前記一組の電圧出力端の深さは、前記第1の電流供給端の拡散深さよりも深いことを特徴とする請求項7乃至のいずれか1項に記載の縦型ホール素子。
  11. 前記一組の電圧出力端の深さは、前記第1の電流供給端の拡散深さと同等あるいは浅いことを特徴とする請求項7乃至のいずれか1項に記載の縦型ホール素子。
  12. 半導体基板と、
    前記半導体基板の上に設けられたN型の半導体層と、
    前記半導体層の底部に設けられたN型の埋め込み層と、
    前記埋め込み層の上方に設けられた第1の電流供給端と、
    前記第1の電流供給端を中心に、前記第1の電流供給端の両側に対称に配置され、前記半導体層の表面から内部に向けて設けられた一組の第2の電流供給端と、
    前記一組の第2の電流供給端を結ぶ直線に垂直となるように、前記第1の電流供給端を中心に、前記第1の電流供給端の両側に対称に配置され、前記半導体層の表面から内部に向けて設けられた一組の電圧出力端と、
    前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の一方との間、および、前記第1の電流供給端と前記一組の電圧出力端の他方との間の前記半導体層にそれぞれ設けられたP型の拡散層と、
    を有することを特徴とする縦型ホール素子。
  13. 前記P型の拡散層は、前記一組の電圧出力端の各々の少なくとも一部を取り囲んでいることを特徴とする請求項1記載の縦型ホール素子。
  14. 前記P型の拡散層は、前記一組の電圧出力端の各々の周囲を全て取り囲んでいることを特徴とする請求項1記載の縦型ホール素子。
  15. 前記P型の拡散層の深さは、前記一組の電圧出力端の拡散深さよりも深いことを特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載の縦型ホール素子。
  16. 前記一組の電圧出力端の深さは、前記第1の電流供給端の拡散深さよりも深いことを特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載の縦型ホール素子。
  17. 前記一組の電圧出力端の深さは、前記第1の電流供給端の拡散深さと同等あるいは浅いことを特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載の縦型ホール素子。
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