JP5200148B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5200148B2
JP5200148B2 JP2011222604A JP2011222604A JP5200148B2 JP 5200148 B2 JP5200148 B2 JP 5200148B2 JP 2011222604 A JP2011222604 A JP 2011222604A JP 2011222604 A JP2011222604 A JP 2011222604A JP 5200148 B2 JP5200148 B2 JP 5200148B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
current
layer
igbt
current detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011222604A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012009900A (ja
Inventor
明高 添野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2011222604A priority Critical patent/JP5200148B2/ja
Publication of JP2012009900A publication Critical patent/JP2012009900A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5200148B2 publication Critical patent/JP5200148B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Element Separation (AREA)

Description

本発明は、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)素子領域とダイオード素子領域とが同一半導体基板に形成された半導体装置に関する。
半導体装置においては、過電流による破壊を防ぐ等の目的で、半導体装置を流れる電流を検知するための電流検知領域が設けられる。特許文献1には、同一半導体基板にIGBTが形成された主活性領域(主セル領域)と、主活性領域を流れる電流を検知するための電流検知領域(センスセル領域)とを備えた半導体装置が開示されている。電流検知領域には、主活性領域と同様のIGBTが作り込まれており、電流検知領域と主活性領域とは100μm以上離間して配置されている。これによって、電流検知領域と主活性領域との境界領域でのキャリアの干渉を防止し、主活性領域を流れる主電流と、電流検知領域を流れる検知電流との電流比率をほぼ一定に保っている。
特開平7−245394号公報
IGBT素子領域と、ダイオード素子領域とが同一半導体基板内に形成されている逆導通型の半導体装置では、IGBT素子領域は、第2導電型のコレクタ領域と第1導電型のドリフト領域と第2導電型のボディ領域が順に積層されており、ダイオード素子領域では、第1導電型のカソード領域と第1導電型のドリフト領域と第2導電型のボディ領域が順に積層されている。このような半導体装置において、同一半導体基板内にさらに電流検知領域を設置する場合、電流検知領域にIGBT素子領域と同様にIGBTが作り込まれていれば、IGBT検知電流が流れ、IGBT素子領域を流れるIGBT主電流を検知できる。電流検知領域にダイオード素子領域と同様にダイオードが作り込まれていれば、ダイオード検知電流が流れ、ダイオード素子領域を流れるダイオード主電流を検知できる。
本発明者は、このような半導体装置においては、IGBTとダイオードとの境界部分では、IGBTを流れる電流(IGBT電流)とダイオードを流れる電流(ダイオード電流)が不安定になることを見出した。すなわち、IGBTを流れる電流は隣接するダイオードの影響を受け、ダイオードを流れる電流は隣接するIGBTの影響を受ける。主活性領域の大きさに対して、IGBTとダイオードとの境界部分の大きさは相対的に小さいため、主活性領域にIGBTとダイオードとの境界部分が存在していても、IGBT主電流、ダイオード主電流に対する影響は小さい。
しかしながら、電流検知領域は、主活性領域と比較して著しく小さいため、IGBTとダイオードとの境界部分によるIGBT電流とダイオード電流の不安定化の影響を受け易い。IGBT素子領域と、ダイオード素子領域とが同一半導体基板内に形成されている逆導通型の半導体装置においては、IGBTとダイオードとの境界部分の影響が小さくなるように配慮して、電流検知領域の位置や大きさを設計する必要がある。
本発明の半導体装置では、IGBT素子領域と、ダイオード素子領域と、IGBT素子領域を流れるIGBT電流(IGBT主電流)を少なくとも検知可能な第1の電流検知領域と、が同一半導体基板内に形成されている。この半導体装置は、IGBT素子領域と第1の電流検知領域の少なくとも一部では、第2導電型のコレクタ領域と第1導電型のドリフト領域と第2導電型のボディ領域が順に積層されている。ダイオード素子領域では、第1導電型のカソード領域と第1導電型のドリフト領域と第2導電型のボディ領域が順に積層されている。第1の電流検知領域は、IGBT素子領域に隣接して配置されており、IGBT素子領域のコレクタ領域が第1の電流検知領域のコレクタ領域に接するまで伸びている。ダイオード素子領域のカソード領域は、IGBT素子領域のコレクタ領域に隣接している。IGBT素子領域は、ダイオード素子領域と第1の電流検知領域との間に配置されている。第1の電流検知領域とIGBT素子領域との間には、第1の電流検知領域またはIGBT素子領域のコレクタ領域とダイオード素子領域のカソード領域との境界は存在していない。
この半導体装置では、IGBT主電流を少なくとも検知可能な第1の電流検知領域は、IGBT素子領域(IGBT主電流が流れる領域)に隣接して配置されており、IGBT素子領域のコレクタ領域が第1の電流検知領域のコレクタ領域に接するまで伸びている。すなわち、IGBT素子領域のコレクタ領域が第1の電流検知領域まで連続し、かつ、第1の電流領域の少なくとも一部の下方にまで伸びている。これによって、IGBT素子領域と第1の電流検知領域との間には、IGBTとダイオードとの境界部分の無い領域が確保される。その結果、第1の電流検知領域に流れるIGBT検知電流の不安定化が抑えられ、IGBT主電流とIGBT検知電流との比を安定化させることができる。このため、IGBT電流の検知精度が向上する。
この半導体装置では、半導体基板にはダイオード素子領域を流れるダイオード電流(ダイオード主電流)を検知可能な第2の電流検知領域がさらに形成されていてもよい。第2の電流検知領域には、第1導電型のカソード領域と第1導電型のドリフト領域と第2導電型のボディ領域が順に積層されている。また、第2の電流検知領域は、ダイオード素子領域に隣接して配置されており、ダイオード素子領域のカソード領域が第2の電流検知領域のカソード領域に接するまで伸びている。
これによって、ダイオード素子領域(ダイオード主電流が流れる領域)と第2の電流検知領域との間には、IGBTとダイオードとの境界部分の無い領域が確保される。その結果、第2の電流検知領域に流れるダイオード検知電流の不安定化が抑制され、ダイオード主電流とダイオード検知電流との比を安定化させることができる。その結果、ダイオード電流の検知精度が向上する。
本発明では、第1の電流検知領域に隣接して第2の電流検知領域が配置されていてもよい。
逆導通型の半導体装置では、IGBT電流とダイオード電流とが同時に流れることはない。そのため、第1の電流検知領域と第2の電流検知領域とが互いに近接していれば、これらを1つの表面電極(例えば電極パッド)に接続しても、それぞれの検知電流を得ることができる。これによって、検知部の配線等を簡略化することができる。
第1の電流検知領域に隣接して第2の電流検知領域が配置されている場合には、半導体基板には、第1の電流検知領域と第2の電流検知領域の間に不活性領域がさらに形成されていてもよい。
さらには、第1の電流検知領域のコレクタ領域と第2の電流検知領域のカソード領域は、それぞれ不活性領域まで伸びていてもよい。
IGBT素子領域とダイオード素子領域の境界部分に電気伝導に寄与しない不活性領域を備えているため、不安定なIGBT電流、ダイオード電流が第1、第2の電流検知領域に流れ込まない。このため、主電流と検知電流との比をほぼ一定とすることができ、より高精度の電流検知を行うことができる。
本発明は、第1の電流検知領域によって、IGBT主電流に加えて、ダイオード主電流を検知する場合においても有効である。この場合、第1の電流検知領域のうちコレクタ領域が形成されていない部分では、第1導電型のカソード領域と第1導電型のドリフト領域と第2導電型のボディ領域が順に積層されている。また、第1の電流検知領域は、ダイオード素子領域に隣接して配置されており、ダイオード素子領域のカソード領域が第1の電流検知領域のカソード領域に接するまで伸びていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1の電流検知領域によって、IGBT電流に加えて、ダイオード電流も精度よく検知できる。2つの電流検知領域を用いてIGBT電流とダイオード電流を検知する場合と比較して、電流検知領域の設置スペースを小さくすることができる。
本発明によれば、IGBT素子領域とダイオード素子領域とを同一半導体基板に備えた逆導通型の半導体装置において、電流検知領域によるIGBT検知電流、ダイオード検知電流の検知精度を向上させることができる。
実施例1の半導体装置の平面図。 図1のII−II線断面図。 実施例2の半導体装置の平面図。 図3のIV−IV線断面図。 実施例3の半導体装置の平面図。 図5のVI−VI線断面図。 変形例の半導体装置の平面図。 図7のVIII−VIII線断面図。 変形例の半導体装置の平面図。 図9のX−X線断面図。
以下に説明する実施例の主要な特徴を以下に列記する。
(特徴1)IGBTとダイオードとの境界は、第2導電型のコレクタ領域と、第1導電型のカソード領域との境界に一致する。
(特徴2)N型を第1導電型とし、P型を第2導電型としている。
(特徴3)主活性領域、電流検知領域は、トレンチ型の半導体装置である。
以下、本発明の実施例1について、図面を参照しながら説明する。図1は、半導体装置100の平面図であり、主活性領域と電流検知領域との境界部分の近傍を示す図である。図2は図1のII−II線断面を拡大した図である。
図1および図2に示すように、半導体装置100は、半導体基板10に形成された、ダイオード主領域1、IGBT主領域2、電流検知領域3、拡散層領域4を備えている。半導体基板10は、第1N層11と、第1N層11に隣接する第1P層12と、第1N層11および第1P層12の表面に形成されたN層13と、N層13の表面に形成されたP層141、142、143およびP層151、152、153とを備えている。P層141、142、143の表面には、それぞれ第2P層161、162、163と第2N層171、172、173が設けられている。P層151〜153は、P層141〜143と比較すると半導体基板10の深い位置まで形成されている。
半導体基板の上表面からN層13に向けて、複数のトレンチゲート18が設けられている。トレンチゲート18の深さは、P層141〜143よりも深く、P層151〜153よりも浅い。トレンチゲート18は、トレンチ191内に形成されたゲート絶縁膜192、およびその内部に充填されているゲート電極193を備えている。第2N層171〜173はトレンチゲート18に接している。
図1および図2に示すように、ダイオード主領域1は半導体基板10の第1N層11の上面側の主活性領域であり、第1N層11はカソード領域、N層13およびP層143は導電領域、第2P層163はアノード領域として利用できる。
IGBT主領域2は半導体基板10の第1P層12の上面側の主活性領域であり、第1P層12はコレクタ領域、N層13はドリフト領域、P層142はボディ領域、第2N層172はエミッタ領域、第2P層162はボディコンタクト領域として利用できる。すなわち、半導体装置は100、半導体基板10の下層にコレクタ領域(第1P層12)を有するIGBT素子領域と、半導体基板10の下層にカソード領域(第1N層11)を有するダイオード素子領域とを同一半導体基板に備えている逆導通型の半導体装置である。
ダイオード主領域1とIGBT主領域2との境界は、半導体基板10の裏面側に形成された第1N層11と第1P層12との境界であり、線分ABとして図1、図2に示している。半導体装置100に形成されたIGBTとダイオードとの境界は、第1P層12であるコレクタ領域と、第1N層11であるカソード領域との境界に一致する。図1、図2に示すように、ダイオード主領域1とIGBT主領域2では、半導体基板10のN層13およびこの表面に形成された層(N層13より表面側の層)が同様の構成となっており、N層13の裏面側の層(第1N層11もしくは第1P層12)のみが相違している。すなわち、半導体装置100の主活性領域においては、半導体基板10の裏面側の層を第1N層11とすると、ダイオード主領域1として利用することができ、半導体基板10の裏面側の層を第1P層12とすると、IGBT主領域2として利用することができる。
電流検知領域3は、IGBT主領域2と同様に、第1P層12の上面側に設けられている。図1、図2に示すように、電流検知領域3は、IGBT主領域2に隣接して配置されており、IGBT主領域2のコレクタ領域と、電流検知領域3のコレクタ領域とは、同一の層(第1P層12)として形成されている。電流検知領域3のN層13より表面側の層の構成は、ダイオード主領域1およびIGBT主領域2と同様である。すなわち、電流検知部3は、IGBTであり、第1P層12はコレクタ領域、N層13はドリフト領域、P層141はボディ領域、第2N層171はエミッタ領域、第2P層161はボディコンタクト領域として利用できる。
電流検知領域3は、P層152に囲まれている。第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)は、電流検知領域3の周囲に形成されたP層152の外部であって、ダイオード主領域1とIGBT主領域2との間に存在している。電流検知領域3とIGBT主領域2との間には、第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)は存在していない。
拡散層領域4は、電流検知領域3の周囲に設置されており、深い拡散層であるP層151、152を備えている。P層151、152は電気伝導に寄与しない不活性領域であって、これらの不活性領域によって、電流検知領域3と、ダイオード主領域1およびIGBT主領域2との間でキャリアが移動することが抑制される。
第1N層11および第1P層12を裏面電極(図示しない)に接続し、第2N層172、173および第2P層162、163を主表面電極(図示しない)に接続し、第2N層171および第2P層161を検知表面電極(図示しない)に接続する。
裏面電極の電位Vaを主表面電極の電位Vb、検知表面電極の電位Vcよりも高くし(Va>Vb,Vc)、ゲート電極193に正電圧(正バイアス)を印加すると、IGBT主領域2では、トレンチゲート18近傍のP層142(ボディ領域)にチャネルが形成され、第1P層12(コレクタ領域)から第2N層172(エミッタ領域)にIGBT主電流Iが流れる。ダイオード主領域1では電流は流れない。
一方、裏面電極の電位Vaを主表面電極の電位Vb、検知表面電極の電位Vcよりも低くすると(Va<Vb,Vc)、ダイオード主領域1では、第2P層163(アノード領域)からN層13およびP層143を介して第1N層11(カソード領域)へダイオード主電流Iが流れる。IGBT主領域2では電流は流れない。
電流検知領域3は、IGBT主領域2と同様に第1P層12の上面側に設置されているため、電流検知領域3においても、IGBT主領域2と同様に電流が流れる。Va<Vb,Vcの時には電流検知領域3には電流は殆ど流れず、Va>Vb,Vcの時には第1P層12(コレクタ領域)から第2N層171(エミッタ領域)にIGBT検知電流I12が流れる。本実施例では、電流検知領域3とIGBT主領域2との間には、第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)は存在していない。これによって、電流検知領域3のIGBT検知電流I12に対する第1P層12(コレクタ領域)と第1N層11(カソード領域)との境界の影響を小さくでき、IGBT検知電流I12を安定化させることができる。
上記のとおり、本実施例では、IGBT電流を検知可能な第1の電流検知領域は、IGBT主領域に隣接して配置されており、IGBT主領域のコレクタ領域が第1の電流検知領域のコレクタ領域に接するまで伸びている。これによって、電流検知領域を流れるIGBT検知電流を安定化させることができる。特に、IGBTとダイオードとの境界(線分AB)は電流検知領域の下層には位置していないため、IGBT主領域を流れるIGBT主電流と、電流検知領域を流れるIGBT検知電流との比が安定化する。電流検知領域をIGBT電流検知領域として利用すれば、IGBT主電流を精度よく検知することができる。
尚、IGBT検知電流I12とIGBT主電流Iとの比I12/Iは、基板の表面におけるIGBT主領域2の面積Sと電流検知領域3の面積S12との比S12/Sに依存する。面積比S12/Sを調整することによって、IGBT検知電流I12とIGBT主電流Iとの比I12/Iを調整することができる。
図3は、本実施例に係る半導体装置200の平面図であり、半導体基板の主活性領域と電流検知領域との境界部分の近傍を示す図である。図4は図3のIV−IV線断面を拡大した図である。
半導体装置200では、半導体基板20の裏面側に形成された第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)の位置が半導体装置100と異なっている。主活性領域において、第1N層11を備えた領域がダイオード主領域1となり、第1P層12を備えた領域がIGBT活性領域2となる。電流検知領域3は、ダイオード主領域1と同様に、第1N層11の上面側に設置されている。その他の構成は半導体装置100と同様の構成であるため、重複説明を省略する。また、図4においては、N層13より表面側の層の細部の構成については、図示を省略している。
本実施例においては、図3および図4に示すように、電流検知領域3は、ダイオード主領域1と同様に、第1N層11の上面側に設けられている。電流検知領域3は、ダイオード主領域1に隣接して配置されており、ダイオード主領域1のカソード領域と、電流検知領域3のカソード領域とは、同一の層(第1N層11)として形成されている。電流検知領域3のN層13より表面側の層の構成は、ダイオード主領域1と同様である。すなわち、電流検知領域3は、ダイオードであり、第1N層11はカソード領域、N層13およびP層141は導電領域、第2P層161はアノード領域として利用される。
第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)は、電流検知領域3の周囲に形成されたP層152の外部であって、ダイオード主領域1とIGBT主領域2との間に存在している。電流検知領域3とダイオード主領域1との間には、第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)は存在していない。実施例1と同様に、半導体装置200では、IGBTとダイオードとの境界は、第1P層12であるコレクタ領域と、第1N層11であるカソード領域との境界に一致する。
実施例1と同様に、半導体装置200の第1N層11、第1P層12を裏面電極に接続し、ダイオード主領域1、IGBT主領域2の第2N層172、173、第2P層162、163を主表面電極に接続する。電流検知領域3の第2N層171、第2P層161を検知表面電極に接続する。
裏面電極の電位Vaを、主表面電極の電位Vb、検知表面電極の電位Vcよりも低くすると(Va<Vb,Vc)、ダイオード主領域1ではダイオード主電流Iが流れ、IGBT主領域2では電流は流れない。
一方、裏面電極の電位Vaを主表面電極の電位Vb、検知表面電極の電位Vcよりも高くし、ゲート電極に正電圧(正バイアス)を印加すると(Va>Vb,Vc)、IGBT主領域2ではIGBT主電流Iが流れ、ダイオード主領域1では電流は流れない。
電流検知領域3は、ダイオード主領域1と同様に第1N層11の上面側に設置されているため、Va<Vb,Vcの時にはダイオード主領域1と同様に電流I11(ダイオード検知電流)が流れる。Va>Vb,Vcの時には電流は殆ど流れない。本実施例では、電流検知領域3とダイオード主領域1との間には、第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)は存在していない。これによって、電流検知領域3のダイオード検知電流I11における第1P層12(コレクタ領域)と第1N層11(カソード領域)との境界の影響を小さくでき、ダイオード検知電流I11を安定化させることができる。
上記のとおり、本実施例では、ダイオード電流を検知可能な電流検知領域は、ダイオード主領域に隣接して配置されており、ダイオード主領域のカソード領域が電流検知領域のカソード領域に接するまで伸びている。これによって、電流検知領域を流れるダイオード検知電流を安定化させることができる。特に、IGBTとダイオードとの境界(線分AB)は電流検知領域の下層には位置していないため、ダイオード主領域を流れるダイオード主電流と、電流検知領域を流れるダイオード検知電流との比が安定化する。電流検知領域をダイオード電流検知領域として利用すれば、ダイオード主電流を精度よく検知することができる。
尚、ダイオード検知電流I11とダイオード主電流Iとの比I11/Iは、基板の表面におけるダイオード主領域1の面積Sと電流検知領域の面積S11との比S11/Sに依存する。面積比S11/Sを調整することによって、ダイオード検知電流I11とダイオード主電流Iとの比I11/Iを調整することができる。
尚、上記の実施例1と実施例2とは、当然に組み合わせて用いることが可能である。
図5は、本実施例に係る半導体装置300の平面図であり、半導体基板の主活性領域と電流検知領域との境界部分の近傍を示す図である。図6は図5のIV−IV線断面を拡大した図である。
図5、6に示すように、半導体装置300には、電流検知領域31と電流検出領域32が設置されている。また、半導体基板30の裏面側に形成された第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)が電流検知領域31と電流検知領域32との間の不活性領域に位置している。電流検知領域31、電流検知領域32は、実施例1の電流検出領域3と同様にそれぞれP層152に囲まれている。その他の構成は半導体装置100と同様の構成であるため、重複説明を省略する。また、図6においては、N層13より表面側の層の細部の構成については、図示を省略している。
本実施例においては、図5および図6に示すように、電流検知領域31と電流検知領域32とは互いに隣接して設置されている。電流検知領域31は、ダイオード主領域1と同様に、第1N層11の上面側に設置されており、電流検知領域32は、IGBT主領域2と同様に第1P層12の上面側に設置されている。すなわち、電流検知領域31にはダイオードが作り込まれており、電流検知領域32にはIGBTが作り込まれている。
第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)の一部は、電流検知領域31と電流検知領域32の間の領域に位置している。電流検知領域31と電流検知領域32の間の領域では、第1P層12と第1N層11との境界部分の上方には、N層13とP層152が設けられているのみであり、電気伝導に寄与しない不活性領域となっている。電流検知領域31と電流検知領域32は、第1P層12と第1N層11との境界に対して対向する位置に設置されている。電流検知領域31は、ダイオード主領域1に隣接して配置されており、ダイオード主領域1のカソード領域と、電流検知領域3のカソード領域とは、同一の層(第1N層11)として形成されている。電流検知領域32は、IGBT主領域2に隣接して配置されており、IGBT主領域2(図6には図示されていない)のコレクタ領域と、電流検知領域3のコレクタ領域とは、同一の層(第1P層12)として形成されている。半導体装置300において、IGBTとダイオードとの境界は、第1P層12であるコレクタ領域と、第1N層11であるカソード領域との境界に一致する。
実施例1、2と同様に、半導体装置300の第1N層11、第1P層12を裏面電極に接続し、ダイオード主領域1、IGBT主領域2の第2N層172、173、第2P層162、163を主表面電極に接続する。電流検知領域31、電流検知領域32の第2N層171、第2P層161を検知表面電極に接続する。電流検知領域31、電流検知領域32とは互いに近接して設置されているため、例えば、1つの電極パッドによって接続できる。
裏面電極の電位Vaを主表面電極の電位Vb、検知表面電極の電位Vcよりも低くすると(Va<Vb,Vc)、ダイオード主領域1ではダイオード主電流Iが流れ、IGBT主領域2では電流は流れない。同様に、電流検知領域31にはダイオード検知電流I11が流れ、電流検知領域32には電流は殆ど流れない。実施例2と同様に、電流検知領域31とダイオード主領域1との間には、第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)は存在していないため、電流検知領域31に流れるダイオード検知電流I11を安定化させることができる。
一方、裏面電極の電位Vaを主表面電極の電位Vb、検知表面電極の電位Vcよりも高くし(Va>Vb,Vc)、ゲート電極に正電圧(正バイアス)を印加すると、IGBT主領域2ではIGBT主電流Iが流れ、ダイオード主領域1では電流は流れない。同様に、電流検知領域32にはIGBT検知電流I12が流れ、電流検知領域31には電流は殆ど流れない。実施例1と同様に、電流検知領域32とIGBT主領域2との間には、第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)は存在していない。これによって、電流検知領域32に流れるIGBT検知電流I12を安定化させることができる。
本実施例では、IGBT主電流を検知する電流検知領域32に隣接してダイオード主電流を検知する電流検知領域31を配置し、1つの検知表面電極に接続している。これによって、電流検知領域の配線等を簡略化することができる。
また、本実施例においては、電流検知領域31(ダイオード電流検知領域)と電流検知領域32(IGBT電流検知領域)との間に不活性領域が形成されている。すなわち、電流検知領域32の第1P層12(コレクタ領域)と電流検知領域31の第1N層11(カソード領域)は、それぞれ不活性領域まで伸びている。IGBT電流とダイオード電流が不安定となる第1P層(コレクタ領域)と第1N層(カソード領域)の境界の上方に電気伝導に寄与しない不活性領域が設置されているので、IGBT検知電流とダイオード検知電流の測定精度がさらに向上する。
尚、図7、図8に示すように、電流検知領域31と電流検知領域32の間の領域のN層13の表面側の全体にP層152aを形成してもよい。1つのP層によって電流検知領域31と電流検知領域32を分離しているため、電流検知領域31と電流検知領域32の間の距離を短くすることができる。この場合、第1P層12と第1N層11との境界(線分AB)が、P層152aのほぼ中央に位置するように設計することが好ましい。量産時において第1P層12と第1N層11との境界の位置にばらつきが生じても、第1P層12と第1N層11との境界を不活性領域であるP層152aの下方に収めることができるため、ロバスト性を向上させることができる。
また、上記の実施例においては、IGBT主電流を検知する電流検知領域32とダイオード主電流を検知する電流検知領域31とを別に設置していたが、図9、図10に示すように、IGBT主電流を検知するIGBT電流検知部とダイオード主電流を検知するダイオード電流検知部とを同一の電流検知領域に設置してもよい。電流検知領域33のうち、カソード領域(第1N層11)の上層部分がダイオード電流検知部331であり、コレクタ領域(第1P層12)の上層部分がIGBT電流検知部332である。2つの電流検知領域を用いてIGBT電流とダイオード電流を検知する場合と比較して、電流検知領域の設置スペースを小さくすることができる。尚、1つのセルによってダイオード電流とIGBT電流を検知する場合、例えば、図9、図10に示すように、電流検知領域の大きさに対するIGBTとダイオードとの境界部分の大きさがより小さくなるように設計することが好ましい。これによって、IGBT検知電流、ダイオード検知電流に対するIGBTとダイオードとの境界部分の影響を小さくすることができる。
上記の本発明に係る実施例1〜3によれば、IGBT素子領域とダイオード素子領域とを同一半導体基板に備えた半導体装置において、電流検知領域によるIGBT検知電流、ダイオード検知電流の検知精度を向上させることができる。
尚、上記の実施例1〜3に記載の半導体装置は、従来の半導体装置の製造工程に用いられている技術を応用して製造することができる。従来の半導体装置の製造工程を大幅に変更することなく製造できるため、製造工程での手間やコスト、時間を大幅に増大させることなく製造することが可能である。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1 ダイオード主領域
2 IGBT主領域
3、31、32、33 電流検知領域
10、20、30 半導体基板
11 第1N
12 第1P
13 N
18 トレンチゲート
100、200、300 半導体装置
141、142、143 P
151、152、152a、153 P層
161、162、163 第2P
171、172 第2N
191 トレンチ
192 ゲート絶縁膜
193 ゲート電極
331 ダイオード電流検知部
332 IGBT電流検知部

Claims (1)

  1. IGBT素子領域と、ダイオード素子領域と、IGBT素子領域を流れるIGBT電流を少なくとも検知可能な第1の電流検知領域と、が同一半導体基板内に形成されている半導体装置であって、
    IGBT素子領域と第1の電流検知領域の少なくとも一部では、第2導電型のコレクタ領域と第1導電型のドリフト領域と第2導電型のボディ領域が順に積層されており、
    ダイオード素子領域では、第1導電型のカソード領域と第1導電型のドリフト領域と第2導電型のボディ領域が順に積層されており、
    第1の電流検知領域は、IGBT素子領域に隣接して配置されており、
    IGBT素子領域のコレクタ領域が第1の電流検知領域のコレクタ領域に接するまで伸びており、
    ダイオード素子領域のカソード領域は、IGBT素子領域のコレクタ領域に隣接しており、
    IGBT素子領域は、ダイオード素子領域と第1の電流検知領域との間に配置されており、
    第1の電流検知領域とIGBT素子領域との間には、第1の電流検知領域またはIGBT素子領域のコレクタ領域とダイオード素子領域のカソード領域との境界は存在していないことを特徴とする半導体装置。
JP2011222604A 2011-10-07 2011-10-07 半導体装置 Active JP5200148B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011222604A JP5200148B2 (ja) 2011-10-07 2011-10-07 半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011222604A JP5200148B2 (ja) 2011-10-07 2011-10-07 半導体装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009033688A Division JP4877337B2 (ja) 2009-02-17 2009-02-17 半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012009900A JP2012009900A (ja) 2012-01-12
JP5200148B2 true JP5200148B2 (ja) 2013-05-15

Family

ID=45539994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011222604A Active JP5200148B2 (ja) 2011-10-07 2011-10-07 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5200148B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4877337B2 (ja) 2009-02-17 2012-02-15 トヨタ自動車株式会社 半導体装置
WO2011138832A1 (ja) 2010-05-07 2011-11-10 トヨタ自動車株式会社 半導体装置

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4783690A (en) * 1983-09-06 1988-11-08 General Electric Company Power semiconductor device with main current section and emulation current section
US4777579A (en) * 1988-01-04 1988-10-11 General Electric Company Integrated current sensor configurations for AC motor drives
US6180966B1 (en) * 1997-03-25 2001-01-30 Hitachi, Ltd. Trench gate type semiconductor device with current sensing cell
JP3914328B2 (ja) * 1997-03-25 2007-05-16 株式会社ルネサステクノロジ 電流検出セル付トレンチゲート半導体装置および電力変換装置
JP3997126B2 (ja) * 2002-08-29 2007-10-24 株式会社ルネサステクノロジ トレンチゲート型半導体装置
JP2005057235A (ja) * 2003-07-24 2005-03-03 Mitsubishi Electric Corp 絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ及びその製造方法、並びに、インバータ回路
JP2006271098A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Hitachi Ltd 電力変換装置
JP2007134625A (ja) * 2005-11-14 2007-05-31 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2007184486A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Denso Corp 半導体装置
JP5157201B2 (ja) * 2006-03-22 2013-03-06 株式会社デンソー 半導体装置
DE102008045410B4 (de) * 2007-09-05 2019-07-11 Denso Corporation Halbleitervorrichtung mit IGBT mit eingebauter Diode und Halbleitervorrichtung mit DMOS mit eingebauter Diode
US8125002B2 (en) * 2007-11-07 2012-02-28 Denso Corporation Semiconductor device and inverter circuit having the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012009900A (ja) 2012-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4877337B2 (ja) 半導体装置
JP5447504B2 (ja) 半導体装置
JP6117602B2 (ja) 半導体装置
JP5482886B2 (ja) 半導体装置
JP5644793B2 (ja) 半導体装置
US20150263144A1 (en) Semiconductor device and insulated gate bipolar transistor
JP6142813B2 (ja) 半導体装置
JP5941214B2 (ja) 半導体装置
JPWO2020162012A1 (ja) 半導体装置および半導体モジュール
JP5915677B2 (ja) 半導体装置
JP5605230B2 (ja) 半導体装置
JP5680299B2 (ja) 半導体装置
JP2014103352A (ja) 半導体装置
JP5200148B2 (ja) 半導体装置
WO2014188570A1 (ja) 半導体装置
JP2016111333A (ja) 縦型ホール素子
JP6718140B2 (ja) 半導体装置
JP2010238993A (ja) 半導体装置
JP5884772B2 (ja) 半導体装置
JP2009081168A (ja) 半導体装置とその内部における電界強度の計測方法
JP2018120930A (ja) 半導体装置
JP2018088464A (ja) 半導体装置
JP2016162898A (ja) 半導体装置
JP2019036689A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111007

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111007

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20111007

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20111028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111101

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120316

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20120326

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20120601

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130208

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5200148

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250