以下に添付図面を参照して、この発明にかかる待ち時間消費支援システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(待ち時間消費支援システムのシステム構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システムのシステム構成について説明する。この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システムは、たとえば、複数の店舗が集合したショッピングモールあるいはショッピングセンターなどと称され、小売店、飲食店、美容院、旅行代理店などの複数の店舗が入居する商業施設に適用することができる。
図1は、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システムのシステム構成を示す説明図である。図1において、待ち時間消費支援システム100は、サーバコンピュータ110と、店舗端末装置120と、立ち寄り確認端末装置130と、を備えている。サーバコンピュータ110、店舗端末装置120および立ち寄り確認端末装置130は、インターネットなどのネットワーク101に接続されている。
サーバコンピュータ110は、店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130との間で通信可能とされている。サーバコンピュータ110は、たとえば、パーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置によって実現することができる(図2Aを参照)。サーバコンピュータ110は、待ち顧客データベース、店舗配置データベース、顧客アクションデータベースなどの各種のデータベースを備えている。待ち顧客データベース(図4Aを参照)、店舗配置データベース(図4Bを参照)、顧客アクションデータベース(図4Cを参照)については説明を後述する。
店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130は、ICチップ102aが搭載されたカード媒体102との間で通信をおこなう通信機能を備えている。具体的に、店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130は、カードリーダ(図2Bを参照)を備えている。また、具体的に、ICチップ102aが搭載されたカード媒体102は、たとえば、クレジットカードによって実現することができる。
また、店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130は、後述する立ち寄り店舗を案内する立ち寄り店舗ガイド(図示を省略する)をプリントするプリンタ(図2Bにおける符号228を参照)を備えている。店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130は、プリンタが記録した立ち寄り店舗ガイドを発行する、図示を省略する発行口を備えている。
店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130は、クレジットカードなどのカード媒体102に搭載されたICチップ102aとの間で通信をおこなうことにより、当該ICチップ102aが記憶する各種の情報を取得することができる。店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130は、具体的には、ICチップ102aとの間で通信をおこなうことにより、当該ICチップ102aが搭載されたカード媒体102から、顧客の識別情報を取得する。
顧客の識別情報は、顧客を特定可能な情報であって、具体的には、たとえば、クレジットカードのカード番号によって実現することができる。あるいは、顧客の識別情報は、クレジットカードに搭載されたICチップ102aに割り当てられた識別情報などによって実現してもよい。また、ICチップ102a搭載のカード媒体102は、具体的には、たとえば、クレジットカードに代えて、交通系ICカードによって実現してもよい。この場合、店舗端末装置120は、たとえば、交通系ICカードに搭載されたICチップ102aに割り当てられた識別情報を、顧客の識別情報として取得してもよい。
店舗端末装置120は、店舗ごとに設置される。店舗端末装置120が設置される店舗は、たとえば、当該店舗によるサービスの提供までに顧客を待たせる状況(順番待ち)が発生しうるサービスであって、かつ、提供までの待ち時間が状況に応じて変化するサービスを提供する店舗が好ましい。具体的に、店舗端末装置120は、たとえば、飲食店、美容院などの店舗に設置することが好ましい。
店舗端末装置120は、顧客が携行するカード媒体102に搭載されたICチップ102aとの間で通信をおこなうことによって顧客の識別情報を取得すると、待ち顧客情報を生成し、生成した待ち顧客情報をサーバコンピュータ110に対して出力する。待ち顧客情報は、取得した顧客の識別情報と、当該顧客の識別情報を取得した店舗端末装置120が設置された店舗(順番待ちをしている店舗)の識別情報と、当該顧客の識別情報によって識別される顧客とともに順番待ちする人数(グループ人数)を示す情報と、当該顧客の識別情報を取得した日時に関する情報と、を含んでいる。
店舗の識別情報は、待ち時間消費支援システム100に加盟する店舗に固有の情報であって、たとえば、待ち時間消費支援システム100の管理者などが任意に設定することができる。複数のショッピングモールにおいて待ち時間消費支援システム100が適用されている場合、ショッピングモールを識別し、かつ、当該ショッピングモールにおける各店舗を識別する店舗の識別情報が設定される。すなわち、チェーン店など同一の店名を冠する店舗が異なる複数のショッピングモールにそれぞれ入居している場合、それぞれの店舗に固有の店舗の識別情報が設定される。
あるいは、店舗端末装置120は、ICチップ102aとの間で通信をおこなうことによって顧客の識別情報を取得し、かつ、店舗端末装置120に対する所定の入力操作を受け付けた場合に、待ち顧客情報を生成し、出力するようにしてもよい。これにより、単に、店舗(店頭)に立ち寄っただけの顧客を除外し、真に順番待ちをする意思がある顧客に関する待ち顧客情報のみを、サーバコンピュータ110に対して出力することができる。いずれの場合も、店舗端末装置120は、顧客の識別情報を取得するごとに待ち顧客情報を生成し、出力する。
立ち寄り確認端末装置130は、店舗ごと、あるいは、ショッピングモール内の複数箇所に設置される。立ち寄り確認端末装置130は、店舗ごとに設置された店舗端末装置120によって実現してもよい。立ち寄り確認端末装置130は、顧客が携行するカード媒体102に搭載されたICチップ102aとの間で通信をおこなうことによって顧客の識別情報を取得すると、立ち寄り情報を生成し、生成した立ち寄り情報をサーバコンピュータ110に対して出力する。
立ち寄り情報は、取得した顧客の識別情報と、当該顧客が立ち寄った店舗または場所の識別情報と、を含んでいる。また、立ち寄り情報は、顧客の識別情報を取得した日時に関する情報を含んでいてもよい。顧客の識別情報を取得した日時に基づいて、各顧客が、どの店舗にどのような順番で立ち寄ったのかを特定することができる。
顧客が立ち寄った店舗または場所の識別情報は、待ち時間消費支援システム100が適用されるショッピングモールなどにおける特定の店舗または特定の場所を特定可能な情報であって、たとえば、待ち時間消費支援システム100の管理者などが任意に設定することができる。顧客が立ち寄った店舗または場所の識別情報は、複数のショッピングモールにおいて待ち時間消費支援システム100が適用されている場合、店舗の識別情報と同様に、ショッピングモールを識別し、かつ、当該ショッピングモールにおける各店舗あるいは各場所を特定可能な識別情報が設定される。
店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130は、クレジットカードや交通系ICカードなどのカード媒体102に代えて、あるいは加えて、顧客の端末装置140との間で通信をおこなう通信機能を備えていてもよい。顧客の端末装置140は、たとえば、スマートフォンやタブレット端末などの、可搬性を備える端末装置によって実現することができる。顧客の端末装置140として用いるタブレット端末は、顧客が所有するものであってもよく、ショッピングモール側が貸し出すものであってもよい。
この場合、店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130は、カード媒体102に代えて、あるいはカード媒体102および顧客の端末装置140から、当該顧客の識別情報を取得することができる。また、この場合、店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130は、顧客の識別情報として、顧客の端末装置140に割り当てられた識別情報や、当該顧客の端末装置140に設定された電子メールアドレスなどを取得してもよい。あるいは、この場合、待ち時間消費支援システム100の利用に先立って、顧客によりあらかじめ顧客の識別情報を顧客の端末装置140に入力しておいてもよい。
あるいは、この場合、店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130は、ブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信を利用して、顧客の端末装置140との間で通信をおこなってもよい。この場合に、顧客の端末装置140との通信に用いる通信用の識別情報は、順番待ちの登録のために顧客の端末装置140との間で最初に通信をおこなう際に取得することができる。立ち寄り確認端末130は、後述する決済端末装置であってもよい。待ち時間消費支援システム100は、顧客が決済端末装置で決済することによって当該店舗に立ち寄ったと認識できるからである。
待ち時間消費支援システム100は、決済端末装置を備えていてもよい。決済端末装置は、クレジットカードや交通系ICカードなどのカード媒体102を用いたカード決済機能を備える。決済端末装置は、具体的には、たとえばCAT(Credit Authorization Terminal)端末などのカードの信用照会端末や、INFOX端末などの多機能決済端末などの決済端末装置によって実現することができる。
決済端末装置は、CAFIS(Credit And Finance Information Switching System)やINFOX−NETなどの決済用のネットワーク101に接続されている。決済端末装置は、クレジットカードなどのカードを用いた決済(以下「カード決済」という)にかかる各種の処理をおこなうことができる。決済端末装置が実行するカード決済にかかる各種の処理については、公知の技術であるため説明を省略する。
(サーバコンピュータ110のハードウエア構成の一例)
つぎに、サーバコンピュータ110のハードウエア構成の一例について説明する。図2Aは、サーバコンピュータ110のハードウエア構成の一例を示す説明図である。図2Aにおいて、サーバコンピュータ110は、CPU(Central Processing Unit)211と、メモリ212と、ネットワークI/F(Interface)213と、を備えている。メモリ212は、たとえば、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)およびHD(Hard Disc)などによって実現することができる。サーバコンピュータ110が備える各部211〜213は、バス210によってそれぞれ接続されている。
CPU211は、サーバコンピュータ110の全体の制御をつかさどる。メモリ212は、ブートプログラムなどのプログラムや、待ち顧客データベース、店舗配置データベースなどの各種のデータベースを記憶している。また、メモリ212は、CPU211のワークエリアとして使用される。ネットワークI/F213は、ネットワーク101に接続され、サーバコンピュータ110の内部と外部装置とのインターフェイスをつかさどり、サーバコンピュータ110の内部と、店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130などの外部装置と、の間におけるデータの入出力を制御する。
(店舗端末装置120および立ち寄り確認端末装置130のハードウエア構成の一例)
つぎに、店舗端末装置120および立ち寄り確認端末装置130のハードウエア構成の一例について説明する。図2Bは、店舗端末装置120および立ち寄り確認端末装置130のハードウエア構成の一例を示す説明図である。図2Bにおいて、店舗端末装置120および立ち寄り確認端末装置130は、CPU221と、メモリ222と、カードリーダ223と、ネットワークI/F224と、ディスプレイ225と、タッチパネル226と、スピーカー227と、プリンタ228と、を備えている。店舗端末装置120および立ち寄り確認端末装置130が備える各部221〜228は、バス220によってそれぞれ接続されている。
CPU221は、メモリ222が記憶する各種のプログラムやデータを用いて、店舗端末装置120および立ち寄り確認端末装置130の全体の制御をつかさどる。メモリ222は、上記のメモリ212と同様に、ROM、RAM、HDDおよびHDなどによって実現することができる。
カードリーダ223は、カード媒体102に搭載されたICチップ102aに記憶された情報を読み出す。カードリーダ223は、アンテナや制御回路などを備えている。カードリーダ223において、アンテナは、カード媒体102に搭載されたICチップ102aとの間での通信にかかる電波の送受信をおこなう。制御回路は、アンテナにより受信した電波を復調する復調回路や、アンテナを介して送信する電波を変調する変調回路、および、復調回路や変調回路を制御するCPUやメモリなどを備える。
ネットワークI/F224は、サーバコンピュータ110と、店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130の内部と、のインターフェイスをつかさどる。ネットワークI/F224は、店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130と、サーバコンピュータ110などの外部装置と、の間におけるデータの入出力を制御する。
ディスプレイ225は、たとえば、液晶パネルによって実現することができる。液晶パネルは、透明電極が組み込まれた一対のガラス基板によって液晶材料(液晶分子)を挟み、このガラス基板に偏光フィルタを設けることによって構成されている。液晶パネルは、電極に電圧を加えて液晶分子の向きを変化させることによって、ガラス基板を透過する光の状態を制御する。また、液晶パネルは、光源として、バックライトを備えている。これにより自らは発光しない液晶分子が表示する画像を照明することができる。ディスプレイ225は、たとえば、サービスの提供までの待ち時間を表示する。
タッチパネル226は、ディスプレイ225に積層され、操作位置に応じた信号をCPU221に対して出力する。タッチパネル226は、たとえば抵抗膜方式や静電容量方式、音響パルス認識方式、超音波表面弾性波方式、赤外遮光方式、画像認識方式など公知の各種の方式のものを用いることができる。店舗端末装置120および立ち寄り確認端末装置130は、タッチパネル226に代えて、あるいは、タッチパネル226に加えて、文字、数値、各種指示などの入力のためのキー(キーボード、テンキー)を備えていてもよい。
スピーカー227は、ボイスコイル(図示を省略する)を備えており、CPU221から出力された音声信号にしたがった電気信号をボイスコイルに印加することによって音声を出力する。プリンタ228は、所定の用紙に対して文字や記号などをプリントするプリント処理をおこなう。プリンタ228は、たとえば、サーマルプリンタ、レーザプリンタ、インクジェットプリンタなど公知の各種の印字方式のプリンタによって実現することができる。プリンタ228は、伝票用紙を保持する用紙保持機構、伝票用紙に対して印字をおこなうプリンタヘッドなどを備えて構成されている。
(顧客の端末装置140のハードウエア構成の一例)
つぎに、顧客の端末装置140のハードウエア構成の一例について説明する。図2Cは、顧客の端末装置140のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図2Cにおいては、顧客の端末装置140として、スマートフォンのハードウエア構成を示している。
図2Cにおいて、顧客の端末装置140(スマートフォン)は、CPU231と、メモリ232と、ネットワークI/F233と、ディスプレイ234と、操作部235と、マイク236と、スピーカー237と、カメラ238と、を備えている。顧客の端末装置140が備える各構成部231〜238は、バス230によってそれぞれ接続されている。
CPU231は、顧客の端末装置140の全体の制御をつかさどる。CPU231は、メモリ232が記憶する各種のプログラムやデータを用いて、顧客の端末装置140の全体の制御をつかさどる。メモリ232は、上記のメモリ212、222と同様に、ROM、RAM、HDDおよびHDなどによって実現することができる。ネットワークI/F233は、ネットワーク101を介して、店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130あるいは別のスマートフォンなどの外部装置との間におけるデータの入出力を制御する。また、ネットワークI/F233は、電話回線網に接続されており、別のスマートフォン(あるいは、携帯型電話機、PHS)などの通信端末装置や、固定型電話機との間における音声による通話を実現する。
ディスプレイ234は、たとえば、顧客の端末装置140において設定中のモード(マナーモードやドライブモードなど)や電波の受信状態を示す各種のマーク、アイコンあるいはツールボックスなどを表示する。ディスプレイ234は、たとえば、主に液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどによって実現することができる。
操作部235は、文字、数値、各種指示などの入力のためのキーを備え、データ入力をおこなう。操作部235は、たとえば、タッチパネルやキーボードなどによって実現することができる。タッチパネルやキーボードなどによって実現される操作部235は、当該操作部235に対する入力操作に応じた信号を出力する。操作部235をタッチパネルによって実現する場合、当該タッチパネルは、ディスプレイ234の表示面側に積層される。タッチパネルは、指やペンなどの筆記部材が接触したことを検出した場合に、タッチパネルに対する筆記部材の接触位置に応じた電気信号を出力する。
マイク236は、アナログデータとして入力された話者の声をアナログ/デジタル変換し、デジタル形式の音声データを生成する。スピーカー237は、通話相手側から送信されたデジタル形式の音声データをデジタル/アナログ変換し、アナログ形式の音声データに基づいてスピーカコーンにおけるコイルに通電するなどして音声を出力する。
カメラ238は、操作部235の操作によって撮像対象を撮像し、画像データを生成する。生成された画像データは、RAMなどに記憶される。ネットワークI/F233は、インターネットなどのネットワーク101に接続され、当該ネットワーク101と顧客の端末装置140を実現するスマートフォンの内部とのインターフェイスをつかさどる。
(店舗配置の一例)
つぎに、待ち時間消費支援システム100が適用されるショッピングモールにおける各店舗の店舗配置の一例について説明する。図3は、店舗配置の一例を示す説明図である。図3においては、1フロアごとに複数の店舗が配置され、当該フロアを3層備える(3階建ての)ショッピングモールにおける各店舗の店舗配置の一例を示している。
図3に示すように、店舗III−Aと店舗III−Bとは隣り合って配置されている。店舗III−Aと店舗III−Dとは通路を挟んで向かい合って配置されている。同一のフロアにおいて、店舗III−Aと店舗III−Fとはもっとも離れて配置されている。図3においては、異なるフロアへ移動する場合は、階段を利用する例を示している。
図3に例示したショッピングモール全体においては、店舗III−AまたはIII−Dから店舗I−Aまたは店舗I−Dへ(あるいはその逆方向へ)移動する場合が、もっとも移動距離が長くなる。また、階段を利用した移動は、上のフロアから下のフロアへ移動する移動時間の方が、下のフロアから上のフロアへ移動する移動時間よりも短くなるとみなすことができる。
(待ち顧客データベースの一例)
つぎに、待ち顧客データベースの一例について説明する。図4Aは、待ち顧客データベースの一例を示す説明図である。図4Aにおいて、待ち顧客データベース410は、店舗の識別情報ごとに、当該店舗によるサービスの提供を待つ顧客(以下「待ち顧客」という)の数に関する情報(以下「待ち顧客数情報」という)を関連付けて記憶する。
待ち顧客数は、店舗端末装置120から送信される待ち顧客情報に基づいて特定されるグループ人数を合計することによって算出できる。待ち顧客数情報は、待ち顧客数を特定することが可能な情報であって、たとえば、店舗によるサービスの提供を待つ顧客によって入力される。
また、待ち顧客数は、立ち寄り確認端末装置130から送信される立ち寄り情報に基づいて、適宜更新することができる。具体的に、立ち寄り情報が取得されている間は、順番待ちを継続していると判断できることから、待ち顧客数に変化はない。一方、立ち寄り情報が取得されなくなると、順番待ちをやめたものと判断できることから、待ち顧客数を減じる調整をすることができる。
また、待ち顧客データベース410は、店舗の識別情報に関連付けて、顧客の識別情報を記憶する。これにより、店舗によるサービスの提供を待つ顧客(複数人の場合は少なくとも一人)を特定することができる。また、これにより、同じ店舗を複数回利用している顧客か、はじめて利用する顧客か、を判別することができる。
また、待ち顧客データベース410は、顧客の識別情報に関連付けて、各顧客の識別情報によって識別される顧客とともに順番待ちする人数(グループ人数)を示す情報を記憶する。これにより、特定の顧客あるいは当該特定の顧客とともに順番待ちする顧客を、個別に特定することができる。待ち顧客データベース410は、店舗端末装置120から送信される待ち顧客情報に基づいて、顧客の識別情報を取得した日時(時刻)に関する情報(図4Aにおいては「取得日時」と記載)を、該当する顧客の識別情報に関連付けて記憶してもよい。
順番待ちの登録に際して、顧客の端末装置140から当該顧客の識別情報を取得する場合、顧客の識別情報に関連付けて、当該顧客の端末装置140との通信用の識別情報を記憶する。ショッピングモールにおいては、店舗端末装置120や立ち寄り確認端末装置130が、各店舗およびショッピングモール内の複数箇所に設置されているため、通信用の識別情報を用いることで、ショッピングモール内にいる該当する顧客の端末装置140に適宜情報を送信することができる。
(店舗配置データベースの一例)
図4Bは、店舗配置データベースの一例を示す説明図である。図4Bにおいて、店舗配置データベース420は、店舗の識別情報ごとに、当該店舗の識別情報に基づいて特定される店舗間の移動に要する移動時間に関する情報を関連付けて記憶する。具体的に、店舗配置データベース420は、移動元となる店舗の識別情報に、移動先となる店舗の識別情報と、移動元となる店舗から移動先となる店舗までの移動に要する移動時間に関する情報と、移動元となる店舗から移動先となる店舗までの移動に要する移動距離に関する情報と、を関連付けて記憶している。
移動時間は、たとえば、移動元となる店舗と移動先となる店舗との店舗間の距離と、徒歩による平均的な移動速度と、に基づいて算出し、設定することができる。また、移動時間は、たとえば、不動産の表示に関する公正競争規約施行規則に基づいて算出される徒歩所要時間に基づいて算出してもよい。
ショッピングモールなどにおいて、移動元となる店舗と移動先となる店舗とがそれぞれ異なる階床にある場合、移動時間は、たとえば、平坦部分の移動と、階段やエスカレーターなどを利用した昇降部分の移動と、で平均的な移動速度を異ならせて計算してもよい。また、移動元となる店舗と移動先となる店舗とがそれぞれ異なる階床にある場合、移動時間は、たとえば、移動元となる店舗が移動先となる店舗よりも上層階であるか否かに応じて、昇降部分の移動にかかる平均的な移動速度を異ならせて計算してもよい。
店舗配置データベース420は、店舗の識別情報ごとに、移動時間に関する情報を関連付けて記憶するものに限らない。店舗配置データベース420は、移動時間に関する情報に代えて、あるいは加えて、店舗間の距離に関する情報を関連付けて記憶するものであってもよい。
(顧客アクションデータベースの一例)
図4Cは、顧客アクションデータベースの一例を示す説明図である。図4Cにおいて、顧客アクションデータベース430は、顧客の識別情報ごとに、店舗への立ち寄り履歴と、待ち時間と、ポイント数と、を関連付けて記憶している。顧客アクションデータベース430において、店舗への立ち寄り履歴は、顧客の識別情報によって識別される顧客が、待ち時間の間に立ち寄った店舗の識別情報によって示される。また、顧客アクションデータベース430においては、待ち時間の間に立ち寄った店舗の識別情報を、立ち寄り順とともに記憶してもよい。
これにより、待ち時間の間に、顧客がいずれの店舗へ立ち寄ったのか(あるいは立ち寄らなかったのか)を判断することができる。顧客アクションデータベース430において、店舗への立ち寄り履歴は、ショッピングモール内の各所に設置されている立ち寄り確認端末装置130から送信される立ち寄り情報に基づいて取得することができる。
また、顧客アクションデータベース430においては、待ち時間の間に顧客が立ち寄った店舗を、立ち寄った時刻を示す情報とともに記憶してもよい。立ち寄り情報が取得された時刻は、ショッピングモール内の各所に設置されている立ち寄り確認端末装置130から送信される立ち寄り情報の取得日時(時刻)に基づいて特定することができる。
待ち時間は、店舗端末装置120において顧客の識別情報を取得した日時(時刻)からの経過時間を示す。すなわち、待ち時間は、店舗端末装置120において取得された顧客の識別情報によって識別される顧客が、順番待ちしている店舗によるサービスの提供を受けるまでに実際に待った時間を示す。待ち時間は、店舗端末装置120において顧客の識別情報を取得した日時(時刻)から、該当する店舗においてサービスの提供を受けるまでの間、逐次累積される。
ポイントは、サービスの提供を受けるために順番待ちをした顧客に対して、店舗あるいはショッピングモールから提供される特典であって、ポイント数は、待ち時間の長さに応じた数が付与される。ポイントは、たとえば、待ち時間が長いほど高い(多い)ポイント数となるように付与される。ポイント数は、店舗ごとに固有の条件にしたがって決定されるものであってもよく、待ち時間消費支援システム100に加盟する店舗において一律の条件にしたがって決定されるものであってもよい。待ち時間消費支援システム100の運用上、ポイントは、割り引きや景品との交換などの特典を得るために利用することができる。
(待ち時間消費支援システム100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100の機能的構成について説明する。図5は、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100の機能的構成を示す説明図である。図5において、待ち時間消費支援システム100は、記憶部501と、待ち顧客情報取得部502と、立ち寄り情報取得部503と、更新部504と、算出部505と、特定部506と、生成部507と、提案情報出力部508と、判断部509と、決定部510と、特典情報出力部511と、を備える。
記憶部501は、待ち顧客データベース410、店舗配置データベース420、顧客アクションデータベース430などの各種のデータベースを記憶する。記憶部501は、待ち顧客データベース410、店舗配置データベース420、顧客アクションデータベース430などの各種のデータベースを、書き替え可能に記憶している。記憶部501は、たとえば、サーバコンピュータ110が備えるメモリ212などによって実現することができる。
待ち顧客情報取得部502は、待ち顧客情報を取得する。具体的に、待ち顧客情報取得部502は、店舗端末装置120が顧客の識別情報を取得するごとに、当該店舗端末装置120において生成され、当該店舗端末装置120から送信された待ち顧客情報を受信することによって、待ち顧客情報を取得する。待ち顧客情報取得部502の機能は、サーバコンピュータ110が備えるCPU211、メモリ212およびネットワークI/F213などによって実現することができる。
立ち寄り情報取得部503は、立ち寄り情報を取得する。具体的に、立ち寄り情報取得部503は、立ち寄り確認端末装置130が顧客の識別情報を取得するごとに、当該立ち寄り確認端末装置130において生成され、当該立ち寄り確認端末装置130から送信された立ち寄り情報を受信することによって、立ち寄り情報を取得する。立ち寄り情報取得部503の機能は、サーバコンピュータ110が備えるCPU211、メモリ212およびネットワークI/F213などによって実現することができる。
更新部504は、立ち寄り情報取得部503によって立ち寄り情報が取得されるごとに、取得された立ち寄り情報に基づいて、顧客アクションデータベース430を更新する。具体的に、更新部504は立ち寄り情報取得部503によって取得された立ち寄り情報に基づいて、顧客アクションデータベース430における店舗への立ち寄り履歴や待ち時間に関する情報を更新する。
また、更新部504は、待ち顧客情報取得部502によって取得された待ち顧客情報に基づいて、顧客の識別情報や待ち顧客数情報、あるいは、待ち登録を受け付けた日時を示す情報などを追加記憶することにより、待ち顧客データベース410を更新してもよい。また、更新部504は、さらに、立ち寄り情報取得部503によって取得された立ち寄り情報に基づいて、待ち顧客データベース410を更新してもよい。具体的に、更新部504は、立ち寄り情報取得部503による立ち寄り情報の取得の有無に基づいて、待ち行列から離脱した顧客の有無を判断し、待ち行列から離脱した顧客がいると判断した場合は、該当する顧客の識別情報に関連付けられたグループ人数などの情報を削除することにより、待ち顧客データベース410を更新する。
また、具体的に、更新部504は、待ち行列から離脱した顧客がいると判断した場合は、待ち顧客数を再計算し、再計算された待ち顧客数に変更することにより、待ち顧客データベース410を更新する。更新部504の機能は、サーバコンピュータ110が備えるCPU211およびメモリ212などによって実現することができる。
算出部505は、待ち顧客データベース410を参照して、待ち顧客情報取得部502によって取得された待ち顧客情報によって特定される顧客が、当該待ち顧客情報に基づいて特定される店舗によるサービスの提供を受けられるまでの予測時間を算出する。具体的に、算出部505は、店舗において一度に対応可能な人数、顧客1グループあたりの所要時間(入店から退店までの時間)などに基づいて、予測時間を算出することができる。
また、具体的に、算出部505は、1グループの待ち顧客の人数に応じて、予測時間を算出してもよい。たとえば、大人数のグループが順番待ちしている場合、算出部505は、1人で順番待ちしている顧客の待ち時間よりも長くなるように、当該グループの待ち時間を算出する。算出部505の機能は、サーバコンピュータ110が備えるCPU211およびメモリ212などによって実現することができる。
また、算出部505は、待ち顧客データベース410を参照して、待ち顧客情報取得部502によって取得された待ち顧客情報によって特定される顧客が、当該待ち顧客情報に基づいて特定される店舗によるサービスの提供を受けられる予測時刻を算出してもよい。具体的に、算出部505は、たとえば、予測時間を現在時刻に加算することにより、予測時刻を算出することができる。
特定部506は、店舗配置データベース420を参照して、算出部505によって算出された予測時間の間に立ち寄る店舗(以下「立ち寄り推奨店舗」という)を特定する。特定部506は、たとえば、ショッピングモール側で、顧客の利用促進を図りたい店舗を、立ち寄り推奨店舗として特定する。あるいは、特定部506は、たとえば、ショッピングモールにおいて人気が高い店舗や、問い合わせが多い店舗などを、立ち寄り推奨店舗として特定してもよい。
また、特定部506は、たとえば、予測時間が長い場合ほど、予測時間が短い場合よりも多くの店舗を立ち寄り推奨店舗として特定する。また、特定部506は、たとえば、予測時間が長い場合ほど、予測時間が短い場合よりも、順番待ちしている店舗から遠い位置に配置された店舗を立ち寄り推奨店舗として特定してもよい。
また、特定部506は、特定した立ち寄り推奨店舗が複数ある場合、各立ち寄り推奨店舗への立ち寄り順序を特定してもよい。具体的に、特定部506は、たとえば、順番待ちしている店舗から遠い位置に配置された店舗から、徐々に近くなるような立ち寄り順序を特定する。さらに、特定部506は、特定した立ち寄り推奨店舗が複数ある場合、各立ち寄り推奨店舗への立ち寄り時間帯を特定してもよい。
また、特定部506は、算出部505によって算出された予測時刻までの間に立ち寄る立ち寄り推奨店舗や立ち寄り順序や立ち寄り推奨時間帯を特定してもよい。予測時刻に基づいて立ち寄り推奨店舗や立ち寄り順序や立ち寄り推奨時間帯を特定することにより、特定部506は、たとえば、混雑している店舗や混雑している時間帯を避け、各立ち寄り推奨店舗内をゆとりを持って見て回ることができるように、立ち寄り推奨店舗や立ち寄り順序を特定することができる。
特定部506によって記憶された立ち寄り推奨店舗や立ち寄り順序や立ち寄り推奨時間帯などに関する情報は、顧客アクションデータベース430、あるいは、別のデータベースにおいて、顧客の識別情報ごとに記憶する。特定部506の機能は、サーバコンピュータ110が備えるCPU211およびメモリ212などによって実現することができる。
生成部507は、店舗配置データベース420を参照し、算出部505によって算出された予測時間または予測時刻に基づいて、サービスの提供を待つ顧客に対して、当該サービスの提供を受けられるまでの間の待ち時間を消費する代替行為に関する提案情報を生成する。提案情報は、たとえば、ショッピングモール内の、順番待ちをしている店舗とは別の店舗を見て回ったり、ショッピングモール内で開催しているイベントへ参加したりする代替行為を提案する内容とすることができる。顧客が高齢者であるいは移動を希望しない場合、特定部506は立ち寄り推奨店舗を自店舗としたり、同じフロア内の店舗としてもよい。
具体的に、生成部507は、たとえば、特定部506によって特定された立ち寄り推奨店舗に関する情報を含む提案情報を生成する。この場合、提案情報は、たとえば、立ち寄り推奨店舗の名称や、立ち寄り推奨店舗の簡単な説明や、ショッピングモールにおける立ち寄り推奨店舗の位置を示す情報などを含む。
上記の特定部506が立ち寄り推奨店舗および立ち寄り順序を特定した場合、生成部507は、特定部506によって特定された立ち寄り推奨店舗の立ち寄り順序に関する情報を含む提案情報を生成してもよい。また、上記の特定部506が立ち寄り推奨店舗および立ち寄り推奨時間帯などを特定した場合、生成部507は、特定部506によって特定された立ち寄り推奨店舗、および、立ち寄り推奨店舗への立ち寄り推奨時間帯などに関する情報を含む提案情報を生成してもよい。生成部507の機能は、サーバコンピュータ110が備えるCPU211およびメモリ212などによって実現することができる。
提案情報出力部508は、生成部507によって生成された提案情報を出力する。具体的に、提案情報出力部508は、生成部507によって生成された提案情報を所定の記録媒体にプリント出力するプリント指示を、待ち顧客情報の送信元となる店舗端末装置120に出力することによって、提案情報を出力する。このプリント指示を受け付けた店舗端末装置120は、プリンタ228を駆動制御して、プリンタ228によって提案情報をプリントした立ち寄り店舗ガイドを発行する。
あるいは、顧客の端末装置140から当該顧客の識別情報を取得した場合、提案情報出力部508は、生成部507によって生成された提案情報を顧客の端末装置140において表示させる表示指示を、該当する顧客の端末装置140に送信することによって、提案情報を出力してもよい。提案情報出力部508の機能は、サーバコンピュータ110が備えるCPU211、メモリ212およびネットワークI/F213などによって実現することができる。
判断部509は、立ち寄り情報取得部503によって取得された立ち寄り情報および当該立ち寄り情報が取得された時刻に基づいて、当該立ち寄り情報によって特定される顧客が、当該立ち寄り情報に基づいて特定される店舗に、該当する立ち寄り推奨時間帯に立ち寄ったか否かを判断する。具体的に、判断部509は、たとえば、顧客アクションデータベース430を参照して、立ち寄り情報に含まれる顧客の識別情報と同じ顧客の識別情報と、当該顧客の識別情報に関連付けられた立ち寄り履歴と、に基づいて、立ち寄り情報に基づいて特定される店舗に、該当する立ち寄り推奨時間帯に立ち寄ったか否かを判断することができる。判断部509の機能は、サーバコンピュータ110が備えるCPU211およびメモリ212などによって実現することができる。
決定部510は、判断部509による判断結果に基づいて、立ち寄り情報によって特定される顧客が、当該立ち寄り情報に基づいて特定される店舗に、該当する立ち寄り推奨時間帯に立ち寄った場合、当該顧客に提供する特典を決定する。具体的に、決定部510は、たとえば、待ち時間の長さに応じたポイント数を、顧客に提供する特典として決定する。決定部510によって決定されたポイント数は、該当する顧客の識別情報に関連付けて顧客アクションデータベース430に記憶する。
特典は、ポイントに限るものではない。決定部510は、順番待ちした店舗における割引率を、特典として決定してもよい。この場合の割引率は上限を設定してもよい。決定部510は、順番待ちした店舗における追加サービスを、特典として決定してもよい。この場合、具体的には、たとえば、順番待ちした店舗が飲食店である場合は、待ち時間に応じて、ドリンクやデザートなどのサービスを、特典として決定することができる。決定部510は、顧客が決済端末装置である立ち寄り確認端末130に立ち寄ったものと認識した時は、そうでない立ち寄り確認端末130よりもより大きな特典を付与してもよい。
あるいは、決定部510は、待ち顧客情報取得部502によって取得された待ち顧客情報によって特定される顧客が、当該待ち顧客情報に基づいて特定される店舗によるサービスの提供を受けるまでの経過時間に基づいて、当該顧客に提供する特典を決定してもよい。あるいは、決定部510は、待ち顧客情報取得部502によって待ち顧客情報が取得されてからの立ち寄り情報取得部503による立ち寄り情報の取得履歴に基づいて、当該顧客に提供する特典を決定してもよい。決定部510の機能は、サーバコンピュータ110が備えるCPU211およびメモリ212などによって実現することができる。
特典情報出力部511は、決定部510によって決定された特典に関する情報を出力する。具体的に、特典情報出力部511は、たとえば、決定部510によって決定されたポイント数などの特典に関する情報を所定の記録媒体にプリント出力するプリント指示を、順番待ちした店舗の店舗端末装置120に出力することによって、特典に関する情報を出力する。特典情報出力部511の機能は、サーバコンピュータ110が備えるCPU211、メモリ212およびネットワークI/F213などによって実現することができる。このプリント指示を受け付けた店舗端末装置120は、プリンタ228を駆動制御して、プリンタ228によって特典に関する情報をプリントした特典通知レシートを発行する。
待ち時間消費支援システム100の運用上、たとえば、特典通知レシートを発行した店舗端末装置120が設置された店舗は、当該特典通知レシートが対象とする顧客とサービスを提供する顧客との同一性を確認し、同一性の確認が取れた場合に該当する特典を提供する。特典通知レシートが対象とする顧客とサービスを提供する顧客との同一性は、たとえば、順番待ちしていた顧客が入店する際に、店舗端末装置120に自身のカード媒体102の情報を読み取らせ、特典通知レシートを顧客自身に発行させることによって確認することができる。このような運用をおこなう場合、顧客は、会計時に特典通知レシートを、店員に提示あるいは提出することにより、割り引きなどの特典を享受することができる。
(サーバコンピュータ110の処理手順の一例)
つぎに、サーバコンピュータ110の処理手順の一例について説明する。図6は、サーバコンピュータ110の処理手順の一例を示すフローチャートである。図6のフローチャートにおいて、まず、店舗端末装置120から送信された待ち顧客情報を取得したか否かを判断する(ステップS601)。ステップS601において、待ち顧客情報を取得した場合(ステップS601:Yes)、取得した待ち顧客情報に含まれる顧客の識別情報が、既に取得した待ち顧客情報の生成に用いた顧客の識別情報、すなわち、待ち顧客の識別情報であるか否かを判断する(ステップS602)。
ステップS602において、ステップS601:Yesにおいて取得した待ち顧客情報に含まれる顧客の識別情報が待ち顧客の識別情報ではない場合(ステップS602:No)、すなわち、当該店舗においてはじめて順番待ちの登録を受け付ける顧客の識別情報である場合、ステップS601:Yesにおいて取得した待ち顧客情報に基づいて、待ち顧客データベース410を更新する(ステップS603)。
つぎに、予測時間を算出し(ステップS604)、算出した予測時間に基づいて立ち寄り推奨店舗を特定する(ステップS605)。ステップS604においては、たとえば、ステップS601:Yesにおいて取得した待ち顧客情報や、ステップS603において更新した待ち顧客データベース410の情報に基づいて、予測時間を算出することができる。また、ステップS604においては、予測時間に代えてあるいは加えて、上記の予測時刻を算出してもよい。
つぎに、ステップS605において特定した立ち寄り推奨店舗に基づいて、提案情報を生成する(ステップS606)。ステップS606においては、上記のように、立ち寄り推奨店舗や、当該立ち寄り推奨店舗への立ち寄り順序や立ち寄り推奨時間帯に関する情報を含む提案情報を生成する。その後、生成した提案情報を、ステップS601:Yesにおいて受信した待ち顧客情報の送信元となる店舗端末装置120に送信して(ステップS607)、一連の処理を終了する。ステップS607においてサーバコンピュータ110から送信された提案情報を受信した店舗端末装置120は、受信した提案情報に基づいてプリンタ228を駆動し、提案情報がプリントされた立ち寄り店舗ガイドを発行する。
待ち時間消費支援システム100においては、店舗端末装置120において取得してから立ち寄り店舗ガイドを発行するまでの間、すなわち、サーバコンピュータ110においてステップS601からステップS607の処理をおこなっている間に、当該店舗において既に順番待ちを登録した待ち顧客の状況を、店舗端末装置120のディスプレイ225に表示してもよい。図示を省略するが、具体的には、たとえば、ショッピングモール全体の見取り図に、該当する待ち顧客を示すプロットを重ねて表示することにより、これから順番待ちの登録をする顧客に対して、既に順番待ちを登録した待ち顧客の状況を案内することができる。
一方、ステップS602において、ステップS601:Yesにおいて取得した待ち顧客情報に含まれる顧客の識別情報が待ち顧客の識別情報である場合(ステップS602:Yes)、該当する特典に関する情報を出力して(ステップS608)、一連の処理を終了する。ステップS608においては、たとえば、顧客アクションデータベース430を参照し、ステップS601:Yesにおいて取得した待ち顧客情報に含まれる顧客の識別情報と同一の顧客の識別情報に関連付けられたポイント数を特定し、当該ポイント数に関する情報を所定の記録媒体にプリント出力するプリント指示を、ステップS601:Yesにおいて受信した待ち顧客情報の送信元となる店舗端末装置120に送信する。ステップS608においてサーバコンピュータ110から送信された特典に関する情報を受信した店舗端末装置120は、受信した情報に基づいてプリンタ228を駆動し、特典通知レシートを発行する。
ステップS601において、待ち顧客情報を取得していない場合(ステップS601:No)、立ち寄り確認端末装置130から送信された立ち寄り情報を取得したか否かを判断する(ステップS609)。ステップS609において、立ち寄り情報を取得した場合(ステップS609:Yes)、取得した立ち寄り情報に基づいて顧客アクションデータベース430を更新して(ステップS610)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS609において、立ち寄り情報を取得していない場合(ステップS609:No)、顧客アクションデータベース430を参照して、最後に立ち寄り情報を取得してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS611)。ここで、所定時間は、たとえば、ショッピングモールから退出したと判断するに十分な時間とする。具体的には、たとえば、30分以上立ち寄り情報が取得できない場合に、ショッピングモールから退出したと判断するように設定することができる。この所定時間は、たとえば、待ち時間消費支援システム100の管理者などによって任意に設定することができる。
立ち寄り推奨店舗および立ち寄り推奨時間帯が特定されている場合、ステップS611においては、立ち寄り推奨時間帯における、該当する立ち寄り推奨店舗にかかる立ち寄り情報の有無に基づいて、ショッピングモールから退出したか否かを判断してもよい。立ち寄り推奨時間帯を考慮して該当する立ち寄り推奨店舗にかかる立ち寄り情報の有無を判断することにより、ショッピングモールから退出していなくても、順番待ちをやめた顧客かどうかを判断することができる。
なお、立ち寄り推奨店舗および立ち寄り推奨時間帯が特定されている場合、立ち寄り推奨時間帯に立ち寄り推奨店舗に立ち寄らなくても、当該立ち寄り推奨店舗以外の場所に設置された立ち寄り確認端末装置130において顧客の識別情報が取得されたことが確認されれば、順番待ちをやめた顧客と判断されないようにしてもよい。これにより、立ち寄り推奨店舗に行かず、また該当店舗の近くで順番待ちの行列を作らなくても、順番待ちを続けることができる。
ステップS611において、最後に立ち寄り情報を取得してから所定時間が経過していない場合(ステップS611:No)、ステップS601に戻る。一方、最後に立ち寄り情報を取得してから所定時間が経過した場合(ステップS611:Yes)、待ち顧客データベース410を更新して(ステップS612)、一連の処理を終了する。ステップS612においては、立ち寄り情報を取得しないまま所定時間が経過したことをもって、該当する顧客が順番待ちをやめたものと判断し、順番待ちをやめたとみなされる顧客にかかる情報を待ち顧客データベース410から削除する。
上述した実施の形態においては、待ち時間消費支援システム100をショッピングモールあるいはショッピングセンターへの適用例について説明したが、待ち時間消費支援システム100の適用対象はこれに限るものではない。待ち時間消費支援システム100は、たとえば、小売店やフード・サービス業、美容院、旅行代理店などの複数の店舗が通り沿いに立ち並んだ商店街などに適用してもよい。
商店街は、単一の通り沿いに複数の店舗が立ち並んだ態様に限るものではなく、或る一定の領域内に複数の店舗が存在する態様であってもよい。さらに、待ち時間消費支援システム100は、複数の露店が立ち並ぶ海水浴場、観光地として指定される一定の地域(国内、海外を含む)などにおいても適用することができる。
また、上述した実施の形態においては、カード媒体から取得した顧客の識別情報を、順番待ちをしている顧客を特定する目的でのみ使用したが、クレジットカードや交通系ICカードなどのカード媒体を用いて顧客の識別情報を取得する場合、さらに、顧客の属性を特定し、特定した属性に基づいて、立ち寄り推奨店舗を特定してもよい。具体的に、たとえば、カード媒体としてクレジットカードを用いる場合、クレジットカード会社が管理する顧客のデータベースを参照し、クレジットカード番号によって特定される顧客の趣味、嗜好、性別、年齢、家族構成、カードの利用履歴などの属性に基づいて、顧客ごとに適した店舗を立ち寄り推奨店舗として特定することができる。
また、待ち時間消費支援システム100の利用に先立って、事前にアンケートをとっておくことにより、「健康のために歩きたい」、「子供連れなので子供が楽しめることを希望する」、「普段利用しない店舗に行きたい」などの顧客の個別の希望に応じた店舗を立ち寄り推奨店舗として特定することができる。
また、立ち寄り推奨店舗が複数特定された場合に、特定されたすべての立ち寄り推奨店舗に立ち寄った顧客、あるいは、立ち寄り推奨時間帯においてすべての立ち寄り推奨店舗に立ち寄った顧客に対して、さらなる特典を付与するようにしてもよい。これにより、ショッピングモール全体における店舗や施設の利用促進を図ることができる。
上述した実施の形態の待ち時間消費支援システム100においては、サーバコンピュータ110が、実際に顧客が立ち寄った店舗または場所の識別情報を含む立ち寄り情報を、立ち寄り確認端末装置130から取得するようにしたが、サーバコンピュータ110が取得する立ち寄り情報は、実際に顧客が立ち寄った店舗または場所にかかる情報に限らない。待ち時間消費支援システム100においては、現実に存在する店舗への立ち寄ったことに起因して生成される立ち寄り情報に代えてあるいは加えて、インターネットなどのネットワーク101上に開設された仮想店舗にかかるWEBページを閲覧したことに起因する立ち寄り情報を生成し、当該立ち寄り情報をサーバコンピュータ110において収集するようにしてもよい。
この場合、サーバコンピュータ110は、現実に存在する店舗または場所の識別情報に代えてあるいは加えて、ネットワーク101上に開設された仮想店舗のURLを含む立ち寄り情報を取得する。また、この場合、顧客アクションデータベース430は、現実に存在する店舗または場所の識別情報に代えてあるいは加えて、ネットワーク101上に開設された仮想店舗のURLを顧客の識別情報ごとに関連付けて記憶する。
待ち時間消費支援システム100において、このような運用をおこなう場合、具体的には、たとえば、立ち寄り確認端末装置130を介しておこなう仮想店舗のWEBページの閲覧に先立って、当該立ち寄り確認端末装置130において、顧客の識別情報の入力を受け付ける。そして、このように入店待ちをしている顧客を識別できるようにした状況において、立ち寄り確認端末装置130を介して仮想店舗のWEBページを閲覧するごとに、立ち寄り確認端末装置130において当該WEBページを示すURLを含む立ち寄り情報を生成し、生成した立ち寄り情報をサーバコンピュータ110に出力するようにする。
これにより、サーバコンピュータ110は、現実に存在する店舗または場所の識別情報に代えてあるいは加えて、ネットワーク101上に開設された仮想店舗のURLを含む立ち寄り情報を取得し、現実に存在する店舗または場所の識別情報に代えてあるいは加えて、仮想店舗のURLを顧客の識別情報ごとに関連付けて顧客アクションデータベース430に記憶することができる。
このように、入店待ちをする顧客に対して、仮想店舗にかかるWEBページを閲覧させるようにした待ち時間消費支援システム100においては、立ち寄り確認端末装置130は、あらたなWEBページを開くごとに、当該WEBページを開いてからつぎのWEBページを開く(あるいは、立ち寄り確認端末訴追130の操作を終了する)までの時間を計時し、計時した情報を含む立ち寄り情報を生成し、生成した立ち寄り情報をサーバコンピュータ110に出力するようにしてもよい。これにより、提案された店舗に立ち寄らずに入店待ちをする顧客に対しても、WEBページを閲覧した時間に基づく数のポイントを付与することができる。
また、入店待ちをする顧客に対して、仮想店舗にかかるWEBページを閲覧させるようにした待ち時間消費支援システム100は、たとえば、幼児、児童、高齢者、チャレンジングパーソンなどを含む幅広い利用者が利用する施設において有用である。たとえば、顧客が、待ち時間の間に他の店舗への立ち寄りを希望しない高齢者である場合にも、当該顧客に仮想店舗のWEBページを閲覧させることにより、入店待ちした待ち時間に応じた特典を付与することができる。
入店待ちをする顧客に対して、仮想店舗にかかるWEBページを閲覧させるようにした待ち時間消費支援システム100においては、一定の位置に設置して使用する態様の立ち寄り確認端末装置130ではなく、タブレット端末装置などのように良好な可搬性を備えた態様の立ち寄り確認端末装置130とすることが好ましい。また、入店待ちをする顧客に対して、仮想店舗にかかるWEBページを閲覧させるようにした待ち時間消費支援システム100においては、立ち寄り確認端末装置130を介して閲覧できるWEBページを、特定の店舗にかかるWEBページに制限するようにしてもよい。具体的には、たとえば、入店待ちをしている店舗を含むショッピングモールと同じショッピングモール内の店舗に制限したり、入店待ちをしている店舗のチェーン店や姉妹店にかかるWEBページに閲覧を制限したりすることができる。
このような待ち時間消費支援システム100においては、たとえば、上述した生成部507において、入店待ちをする顧客に閲覧させるWEBページを生成してもよい。また、このような待ち時間消費支援システム100においては、入店待ちをする顧客に閲覧させるWEBページに対するアクセスを監視することによって立ち寄り情報を取得するようにしてもよい。この場合も、上記と同様に、WEBページのアクセスに先立って、顧客の識別情報の入力をさせることにより、各WEBページを閲覧した顧客を特定することができる。
あるいは、このような待ち時間消費支援システム100においては、立ち寄り確認端末装置130に代えて、顧客の端末装置140を用いて、仮想店舗にかかるWEBページを閲覧させるようにしてもよい。この場合、顧客に対しては、所定のログイン画面を経由させるなどして、顧客の識別情報の入力をさせることによって顧客を特定した状態で、仮想店舗にかかるWEBページを閲覧させる。これにより、入店待ちをする顧客に閲覧させるWEBページに対するアクセスを監視し、立ち寄り情報を取得することができる。
このような待ち時間消費支援システム100においては、さらに、現実の店舗を立ち寄りの対象店舗とする場合と同様に、それぞれのWEBページの閲覧に要する時間を想定し、待ち時間の間に複数の店舗にかかるWEBページを閲覧するための案内情報を提案するようにしてもよい。これにより、実際の移動をすることなく入店待ちする顧客に対して、複数の店舗を案内することができる。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100は、サーバコンピュータ110が、店舗に関する情報および当該店舗によるサービスの提供を待つ顧客に関する情報を含む待ち顧客情報を店舗端末装置120から取得し、取得された待ち顧客情報によって特定される顧客の予測時間(または予測時刻)を待ち顧客データベース410を参照して算出し、算出された予測時間(または予測時刻)に基づいて提案情報を生成し、生成された提案情報を該当する店舗端末装置120から出力するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100によれば、或る店舗によるサービスの提供を待つ顧客に対して、当該サービスの提供を受けられるまでの予測時間の間の待ち時間を消費する代替行為に関する提案情報を提供することができる。このように、予測時間に応じた代替行為を提案することにより、待ち時間に付加価値を持たせることができ、顧客は、店舗からのサービスの提供が受けられるまでの間、退屈することなく待ち時間を有効に消費することができ、所望する店舗によるサービスを受けることができる。
従来のように、店舗に来店した顧客に対してサービスを受けられるまでの待ち時間や予定時刻のみを伝える方法では、折角店舗利用の意思を示した顧客をとどめておくことができず、集客の機会を逸することがあった。具体的に、たとえば、1店舗のみの利用を予定していた顧客に対して待ち時間を伝える場合、顧客はその待ち時間を漫然と待っていなくてはならず、顧客によっては、この漫然と過ごす時間を無駄と考え、当該店舗の利用をやめてしまうことがあった。また、具体的に、たとえば、「食事をする」などの明確な目的のみを持ち当該目的を達成するための店舗は限定していない顧客に対して待ち時間を伝える場合、顧客はその待ち時間を漫然と待つくらいなら、第1希望ではない別の店舗を利用してしまうことがあった。
これに対し、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100によれば、待ち時間の間の代替行為を提案することにより、待ち時間に付加価値を持たせることができ、店舗は、顧客を待たせることによって集客の機会を逸することなく、利用を所望する顧客に対して当該店舗によるサービスを提供することができる。
このように、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100によれば、顧客に対して、店舗からのサービスの提供が受けられるまでの間、退屈することなく待ち時間を有効に消費させることができ、店舗に対して、集客の機会を逸することをなくし、当該店舗の利用促進(販売促進)を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100は、店舗配置データベース420を参照して、予測時間の間(または予測時刻までの間)に立ち寄る推奨店舗を特定し、特定された立ち寄り推奨店舗に関する情報を含む提案情報を生成することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100によれば、待ち時間の間に立ち寄る推奨店舗を提案することにより、顧客に待ち行列を作らせることなく、店舗からのサービスの提供が受けられるまでの間、顧客を退屈させることなく待ち時間を有効に消費させることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100は、立ち寄り推奨店舗の立ち寄り順序に関する情報を含む提案情報を生成することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100によれば、待ち時間の間に立ち寄る推奨店舗を、当該推奨店舗に立ち寄る順序と併せて提案することにより、顧客に待ち行列を作らせることなく、店舗からのサービスの提供が受けられるまでの間、より効果的に、退屈させることなく待ち時間を有効に消費させることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100は、立ち寄り推奨店舗への立ち寄り推奨時間帯に関する情報を含む提案情報を生成することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100によれば、待ち時間の間に立ち寄る推奨店舗を、当該推奨店舗に立ち寄る時間帯と併せて提案することにより、顧客に待ち行列を作らせることなく、店舗からのサービスの提供が受けられるまでの間、より効果的に、退屈させることなく待ち時間を有効に消費させることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100は、立ち寄り情報を取得した場合は、当該立ち寄り情報に基づいて、顧客アクションデータベースを更新することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100によれば、立ち寄り情報を取得するごとに顧客アクションデータベース430を更新することにより、予測時間または予測時刻の算出精度を高めることができる。これにより、顧客に正確な待ち時間を案内することができる。
また、立ち寄り情報を取得するごとに顧客アクションデータベース430を更新することにより、最新の待ち顧客の状況に基づいて、立ち寄り店舗情報を更新することができる。これにより、たとえば、或る顧客よりも先に入店待ちをしていた顧客が途中で帰宅した場合など、待ち顧客の状況が変化した場合に、以降当該或る顧客に提供する立ち寄り店舗情報を、最新の待ち顧客の状況に基づいて変更することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100は、立ち寄り情報を取得し、取得された立ち寄り情報に基づいて、前記待ち顧客データベース410を更新することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100によれば、サービスの提供を待っている店舗の周辺で待ち行列を作って待っていなくても、該当する場所や店舗への立ち寄りの有無を判断することで、サービスの提供を待っている顧客を正確に把握することができる。
具体的には、たとえば、待ち時間消費支援システム100を複数の店舗が集合したショッピングモールにおいて実施する場合、ショッピングモール内のいずれかの店舗や施設を利用した際に立ち寄り情報を取得することで、待ち行列を作らせることなくサービスの提供を待っている顧客を正確に把握するとともに、他の店舗の利用促進を図ることができる。
また、立ち寄り情報が取得されなくなった顧客は待つことをやめたものと判断することができるので、立ち寄り情報の取得の有無に基づいて待ち顧客データベース410を更新することにより、予測時間または予測時刻の算出精度を高め、顧客に正確な待ち時間を案内することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100は、立ち寄り推奨店舗への立ち寄りを推奨する時間帯に関する情報を含む提案情報を生成し、立ち寄り情報によって特定される顧客が、当該立ち寄り情報に基づいて特定される店舗に、立ち寄り推奨時間帯に立ち寄ったか否かを判断し、この判断結果に基づいて、顧客に提供する特典を決定し、決定された特典に関する情報を出力するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100によれば、立ち寄り推奨店舗へ立ち寄る時間帯を案内し、当該時間帯に該当する立ち寄り推奨店舗へ立ち寄った顧客に対して特典を提供することにより、顧客を、待ち時間消費支援システム100の提案にしたがって行動させることができる。立ち寄り推奨店舗および立ち寄り推奨時間帯を指定することで、混雑が少ない店舗や時間帯に顧客を分散させることができるので、顧客は快適に推奨店舗を利用することができる。また、混雑が少ない店舗や時間帯に顧客を分散させることにより、店舗においてはより各顧客に対して充実したサービスを提供することができる。また、あたかもオリエンテーリングの如く、待ち時間消費支援システム100に加盟する店舗に顧客を立ち寄らせることができるので、顧客を退屈させることなく待ち時間を有効に消費させることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の待ち時間消費支援システム100においては、顧客の待ち時間、または、待ち時間の間において顧客が立ち寄った店舗の立ち寄り履歴に基づいて、顧客に提供する特典を決定し、決定された特典に関する情報を出力するようにしてもよい。
このような待ち時間消費支援システム100によれば、サービスを受けるまでに待った時間や、待ち時間の間における店舗の利用状況に応じた特典を提供することにより、待ち時間が長くても所望する店舗によるサービスを受けるまで待つための動機を提供し、顧客を退屈させることなく待ち時間を有効に消費させることができる。
また、このような待ち時間消費支援システム100によれば、順番待ちの登録をしたものの、サービスの提供を受けられるまで待たずに、途中で順番待ちをやめた顧客に対しても、特典(ポイント)を付与することができる。具体的には、たとえば、途中で順番待ちをやめた顧客の識別情報を次回取得した際に、前回の来店時における順番待ちにより生じた特典(ポイント)に関する情報をプリントした特典通知レシートを発行する。これにより、順番待ちにより付与された特典(ポイント)を、次回以降の来店に持ち越すことができる。
このように、顧客は、店舗によるサービスの提供までに順番待ちが生じる状況でも、当該店舗の利用を直ちにやめる判断をせず、「待てるだけ待ってみよう」という気楽な気持ちで待つことができ、かつ、待った分の時間を特典として持ち越すことができ、待ち時間に付加価値を持たせることができる。また、店舗は、集客の機会を逸することなく、多くの顧客の利用を期待することができる。