以下に添付図面を参照して、この発明にかかる商品購入支援装置、商品購入支援方法および商品購入支援プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(商品購入支援システムのシステム構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の商品購入支援システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の商品購入支援システムのシステム構成を示す説明図である。
図1において、商品購入支援システム100は、商品購入支援装置110と、キオスク端末装置120と、インターフォン装置130と、決済装置140と、によって構成される。商品購入支援装置110とキオスク端末装置120、および商品購入支援装置110とインターフォン装置130とは、インターネットなどのネットワーク101を介して相互に通信可能に接続されている。
また、商品購入支援装置110は、ネットワーク101に接続されたカード会社サーバ102との間で通信する。カード会社サーバ102は、たとえば、クレジットカードを用いた決済(カード決済)を実現するカード決済システムに用いるクレジットカードを発行するカード発行会社によって管理されるコンピュータ装置によって実現することができる。あるいは、カード会社サーバ102は、たとえば、カード加盟店からの決済情報の通知を受ける加盟店管理会社(アクワイアラ)によって管理されるコンピュータ装置であってもよい。カード会社サーバ102は、カード決済の実行にかかる各種の情報を格納している。
商品購入支援装置110は、たとえば、商品購入支援システム100の管理者によって管理されるコンピュータ装置によって実現することができる(図2Aを参照)。キオスク端末装置120は、商品購入支援システム100を利用して提供される商品購入支援サービスに加盟する店舗の売り場に設置され、ディスプレイ121や操作部122、通信機能(図2Bを参照)などを備える(図2Bを参照)。
また、キオスク端末装置120は、店舗内で取り扱う商品に付されたバーコードや2次元コードなどを光学的に読み取る際に用いられるバーコードスキャナ123を備えている。キオスク端末装置120の外装には、カードリーダ(図2Bを参照)によるカードの読み取り位置を案内するガイド124が設けられている。キオスク端末装置120は、ガイド124に近づけられたカードのICチップに記憶された情報を読み取る。キオスク端末装置120は、1つの店舗内に1台または複数台設置される。1つの店舗に複数の売り場が存在する場合、キオスク端末装置120は、売り場ごとに設置してもよい。
商品購入支援サービスの運用においては、当該商品購入支援サービスの会員に所定のカードがあらかじめ発行されている。カードは、当該カードすなわち会員ごとに固有の識別情報(会員ID)を記憶するICチップを備えている。商品購入支援サービスの利用に際して用いるカードは、クレジットカードであってもよい。商品購入支援装置110は、キオスク端末装置120を介して会員IDを取得することによって、店舗に来店した会員(以下、「来店会員」という)を認識することができる。
インターフォン装置130は、住宅に設置される当該住宅専用の電話であって、住宅玄関の外壁など住宅の外部に設置される呼び出し用の子機(図示を省略する)からの呼び出しに応じて、当該子機との間で通話をおこなうことができる(図2Cを参照)。インターフォン装置130は、ディスプレイ131や操作部132、通信機能などを備えている。
インターフォン装置130の操作部132は、商品購入支援サービスを利用して、インターフォン装置130を介して提示された商品を購入するか否かの意思を示す「購入」ボタン132aや、「不要」ボタン132bなどを備えている。インターフォン装置130は、商品購入支援サービスに加入しており、商品の購入の意思表示をしている会員と通話するためのマイク133やスピーカー134を備えている。
インターフォン装置130においては、マイク133とスピーカー134とが別体であってもよく、受話器の形で一体に設けられていてもよい。また、インターフォン装置130は、商品購入支援サービスに加入しており、商品の購入の意思表示をしている会員を撮影するカメラ135を備えていてもよい。
決済装置140は、商品の決済に用いられる。決済装置140は、商品購入支援サービスの会員を含む、店舗の利用者が購入する商品コードなどの入力を受け付け、入力を受け付けた商品コードに基づいてカード会社サーバ102との間で通信をおこなうことによりカード決済をおこなう機能を備えている。また、決済装置140は、入力を受け付けた商品コードに基づいて現金による決済をおこなう機能を備えている。
(商品購入支援装置110のハードウエア構成の一例)
つぎに、商品購入支援装置110のハードウエア構成の一例について説明する。図2Aは、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図2Aにおいて、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置は、CPU(Central Processing Unit)211と、メモリ212と、通信I/F(Interface)213と、を備えている。コンピュータ装置が備える各部211~213は、バス210によってそれぞれ接続されている。CPU211は、コンピュータ装置の全体の制御をつかさどる。
メモリ212は、ブートプログラムなどのプログラムや各種のデータベースを構成するデータなどを記憶している。また、メモリ212は、この発明にかかる実施の形態の商品購入支援プログラムや登録会員情報データベースなど、商品購入支援サービスの提供にかかる各種のプログラムやデータを記憶している。
また、メモリ212は、CPU211のワークエリアとして使用される。メモリ212は、たとえば、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)およびHD(Hard Disc)などによって実現することができる。
通信I/F213は、ネットワーク101に接続され、コンピュータ装置の内部と、キオスク端末装置120やインターフォン装置130およびカード会社サーバ102などの外部装置と、のインターフェイスをつかさどる。具体的に、通信I/F213は、コンピュータ装置の内部と外部装置との間におけるデータの入出力を制御する。
(キオスク端末装置120のハードウエア構成の一例)
つぎに、キオスク端末装置120のハードウエア構成の一例について説明する。図2Bは、キオスク端末装置120を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図2Bにおいて、キオスク端末装置120は、CPU221と、メモリ222と、通信I/F223と、カードリーダ224と、ディスプレイ121と、操作部122と、バーコードスキャナ123と、マイク225と、スピーカー226と、を備えている。キオスク端末装置120が備える各部121~123、221~226は、バス220によってそれぞれ接続されている。
CPU221は、キオスク端末装置120の全体の制御をつかさどる。CPU221は、メモリ222が記憶する各種のプログラムやデータを用いて、キオスク端末装置120の全体の制御をつかさどる。メモリ222は、フラッシュメモリなどによって実現することができる。通信I/F223は、キオスク端末装置120の内部と、キオスク端末装置120の外部とのインターフェイスをつかさどる。また、通信I/F223は、電話回線網に接続され、インターフォン装置130などとの音声通信に際して用いられる。
カードリーダ224は、会員のカードに設けられたICチップに送信する送信信号を復調する復調器、当該復調器が復調した送信信号の電波(電磁波、交流磁界)を発するアンテナ、当該アンテナを介してICチップから受信した信号を変調する変調器、などによって構成することができる。カードリーダ224は、復調する送信信号をCPU221から受信し、アンテナを介して外部に出力する。また、カードリーダ224は、アンテナを介して受信し、変調器によって変調された信号をCPU221に出力する。
非接触型のICチップを備えたカードは、ICチップとともにカード内に埋め込まれたアンテナによって、カードリーダ224から送信される電波を受信し、受信した電波をエネルギーに変換して電源とし、当該電源を用いてカードリーダ224との間で無線でデータのやりとりをおこなう。カードが備えるICチップには、たとえば、カードリーダ224が読み取ったカードのカード番号(会員番号)が記憶されている。
カードリーダ224は、カードのICチップとの間で、上記のような非接触方式により通信をおこなうものに限らない。非接触方式により読み取りをおこなうカードリーダ224に代えて、ICチップに接続された接点(端子)を備えるカードを用いて、当該接点(端子)に端子を接触させることによって当該ICチップに記憶された情報を読み取る接触式のカードリーダを用いてもよい。また、非接触方式により読み取りをおこなうカードリーダ224に代えて、たとえば、磁気ヘッドを備え、磁気ストライプを備えた磁気カードとの間で通信をおこなうカードリーダを用いてもよい。
ディスプレイ121は、操作内容や、利用者に対する案内情報などを表示する。ディスプレイ121は、商品購入支援サービスの利用にかかる各種の操作画面を表示する。ディスプレイ121は、たとえば、主に液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどによって実現することができる。
具体的には、たとえば、液晶パネルによって実現されるディスプレイ121は、透明電極が組み込まれた一対のガラス基板によって液晶材料(液晶分子)を挟み、このガラス基板に偏光フィルタを設けることによって構成されている。液晶パネルは、電極に電圧を加えて液晶分子の向きを変化させることによって、ガラス基板を透過する光の状態を制御する。また、液晶パネルは、光源として、バックライトを備えている。これにより自らは発光しない液晶分子が表示する画像を照明することができる。
操作部122は、文字、数値、各種指示などの入力のためのキーを備え、データ入力をおこなう。操作部122は、たとえば、タッチパネルやキーボードなどによって実現することができる。タッチパネルやキーボードなどによって実現される操作部122は、当該操作部122に対する入力操作に応じた信号をCPU221に対して出力する。
操作部122をタッチパネルによって実現する場合、当該タッチパネルは、ディスプレイ121の表示面側に積層される。タッチパネルは、指やペンなどの筆記部材が接触したことを検出した場合に、タッチパネルに対する筆記部材の接触位置に応じた電気信号を出力する。タッチパネル245は、たとえば抵抗膜方式や静電容量方式、音響パルス認識方式、超音波表面弾性波方式、赤外遮光方式、画像認識方式など公知の各種の方式のものを用いることができる。
バーコードスキャナ123は、店舗内で取り扱う商品に付されたバーコードや2次元コードなどを光学的に読み取ることが可能な光学式マーク認識装置(OMR:Optical Mark RecognitionもしくはOptical Mark Reader)によって実現することができる。
バーコードスキャナ123は、LEDなどの光源、光源からの光を走査させるポリゴンミラー、読み取り対象物からの反射光を受光する受光センサー、受光センサーが受光した光信号をデコードするデコード回路などを備えている。受光センサーとしてCCDイメージセンサを採用することにより、2次元コードを読み取ることが可能になる。デコード回路がデコードしたデータは、CPU221に出力される。
マイク225は、アナログデータとして入力された話者の声をアナログ/デジタル変換し、デジタル形式の音声データを生成する。マイク225を用いることにより、利用者は、キオスク端末装置120を介して、インターフォン装置130との間で音声による通信(通話)をおこなうことができる。マイク225は、キオスク端末装置120に位置固定された形態であってもよく、コードを介してキオスク端末装置120の本体に接続されて利用者の口元に近づけて使用することができる形態であってもよい。
スピーカー226は、たとえば、操作内容を案内するためのデジタル形式の音声データをデジタル/アナログ変換し、アナログ形式の音声データに基づいてスピーカーコーンにおけるコイルに通電するなどして音声を出力する。マイク225およびスピーカー226は、電話機における受話器のように一体化されていてもよい。
キオスク端末装置120は、さらに、プリンタやカメラ(いずれも図示を省略する)を備えていてもよい。キオスク端末装置120がプリンタを備えることにより、商品購入支援サービスの利用に際して必要な情報を記録した所定の用紙を発行することができる。具体的には、プリンタは、たとえば、商品購入支援サービスを利用して購入した商品のリストや購入者に関する情報を記録した所定の用紙を発行することができる。
プリンタは、所定の用紙に対して決済の内容などを記録する記録処理をおこなうことによって上記の所定の用紙を発行する。プリンタは、たとえば、感熱発色性を有する記録媒体に複数の発熱素子を備えるサーマルヘッドを当接させ、該当する発熱素子を選択的に発熱させることによって記録処理をおこなうことによって上記の所定の用紙を発行する。プリンタは、サーマルヘッドを備えたプリンタに限るものではなく、レーザプリンタ、インクジェットプリンタなど公知の各種の印字方式のプリンタによって実現することができる。
カメラは、CPU221によって制御されて撮像対象を撮像し、画像データを生成する。具体的に、カメラは、利用者が操作部122に対して所定の入力操作をした場合に、キオスク端末装置120の前にいる利用者を撮像する。カメラによって生成された画像データは、CPU221に出力され、通信I/F223を介してインターフォン装置130へ送信される。
キオスク端末装置120がカメラを備えることにより、キオスク端末装置120を利用する来店会員の画像や、当該来店会員が紹介する商品の画像などをインターフォン装置130に送信することができる。これにより、インターフォン装置130を介して商品の紹介を受ける会員は、商品を紹介した会員や紹介された商品を目視によって確認することができるので、不審人物からの不正な買い物の勧誘を断ることができる。
(インターフォン装置130のハードウエア構成の一例)
つぎに、インターフォン装置130のハードウエア構成の一例について説明する。図2Cは、インターフォン装置130を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図2Cにおいて、インターフォン装置130は、CPU231と、メモリ232と、通信I/F233と、ディスプレイ131と、操作部132と、マイク133と、スピーカー134と、を備えている。インターフォン装置130が備える各部131~134、231~233は、バス230によってそれぞれ接続されている。
CPU231は、インターフォン装置130の全体の制御をつかさどる。CPU231は、メモリ232が記憶する各種のプログラムやデータを用いて、インターフォン装置130の全体の制御をつかさどる。メモリ222は、フラッシュメモリなどによって実現することができる。通信I/F233は、インターフォン装置130の内部と、インターフォン装置130の外部とのインターフェイスをつかさどる。
(決済装置140のハードウエア構成)
つぎに、決済装置140のハードウエア構成について説明する。図2Dは、決済装置140のハードウエア構成を示すブロック図である。決済装置140は、たとえば、カード決済機能を備えたPOS端末によって実現することができる。
図2Dにおいて、決済装置140は、CPU241と、メモリ242と、通信I/F243と、ディスプレイ244と、タッチパネル245と、キーボード246と、バーコードスキャナ247と、プリンタ248と、ドロワ開放装置249と、スピーカー250と、カードリーダ251と、を備えている。また、決済装置140が備える各部241~251は、バス240によってそれぞれ接続されている。
CPU241は、カード決済機能を備えたPOS端末によって実現される決済装置140全体の制御をつかさどる。CPU241は、メモリ242が記憶する各種のプログラムやデータを用いて、決済装置140の全体の制御をつかさどる。具体的には、メモリ242は、たとえば商品マスタファイルや売り上げファイルなどを記憶している。商品マスタファイルや売り上げファイルについては公知であるため説明を省略する。メモリ242は、フラッシュメモリなどによって実現することができる。
ディスプレイ244は、決済装置140がおこなう決済にかかる各種の画面を表示する。ディスプリエ224は、たとえば液晶パネルを備えた表示装置によって実現することができる。タッチパネル245は、ディスプレイ244に積層され、操作位置に応じた信号をCPU241に対して出力する。キーボード246は、文字、数値、各種指示などの入力のためのキーを備え、操作されたキーに応じた信号をCPU241に対して出力する。
バーコードスキャナ247は、上記のバーコードスキャナ123と同様の構成を備える。プリンタ248は、ロール紙に対して決済の内容などを印字する印字処理をおこなってレシートなどを発行する。プリンタ248は、ロール紙を保持するロール紙保持機構、ロール紙に対して印字をおこなうプリンタヘッド、印字済みのロール紙を任意の長さでカットするカッタ機構などを備えて構成されている。
ドロワ開放装置249は、決済装置140に対して所定の操作がおこなわれた場合に、当該決済装置140に接続されたドロワ装置を開放する。ドロワ開放装置249は、具体的には、たとえばソレノイドなどによって実現することができ、キーボード246における「預/現計」キーの操作に応じてCPU241から出力された開放信号を受信した場合に動作してドロワ装置を解錠する。
スピーカー250は、商品をスキャンした場合の『ピッ』という音声やエラーなどの異常発生時の報知音を出力する。スピーカー250は、上述したスピーカー226と同様の構成を備える。カードリーダ251は、カード決済において、クレジットカードに記録されたデータを読み出す。カードは、ICチップを備えたタイプであってもよいし、磁気テープを備えたタイプであってもよい。
(登録会員情報データベースの一例)
つぎに、登録会員情報データベースの一例について説明する。図3Aは、登録会員情報データベースの一例を示す説明図である。図3Aにおいて、登録会員情報データベース310は、たとえば、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が備えるメモリ212に設けることができる。
登録会員情報データベース310においては、来店会員の会員情報ごとに、登録会員に関する会員情報が関連づけて登録されている。登録会員は、商品購入支援サービスに加入して当該商品購入支援サービスを利用する会員であって店舗に来店しない会員によって実現される。登録会員は、来店会員が任意に設定することができる。商品購入支援サービスの運用においては、会員どうしの事前の話し合いなどにより登録会員を決定し、所定のWEBページを介して、来店会員が登録会員の会員情報など、当該登録会員を特定可能な情報を登録する。
登録会員の情報は、来店会員が任意に設定することができる。また、登録会員の情報は、同一の登録会員に関して複数のレコードを登録することができる。たとえば、同一の登録会員の情報であっても、登録会員の嗜好にかかる当該登録会員の情報を、来店会員ごとにそれぞれ異ならせることができる。
会員情報は、会員ごとに固有の識別情報(会員ID)、会員の氏名、住所、会員の住居に設けられたインターフォン装置130との通話をおこなうための識別番号などに関する情報を含む。会員情報は、各会員が登録会員として商品購入支援サービスを利用する際に、決済に利用するクレジットカードのカード番号を含む。会員IDは、クレジットカードのカード番号によって実現してもよい。
また、会員情報は、会員の生年月日、会員の性別、会員の家族構成などに関する情報を含んでいてもよい。さらに、会員情報は、会員の好みや商品購入支援サービスを利用して購入したり商品に関する情報を含んでいてもよい。会員の好みや商品購入支援サービスを利用して購入したり商品に関する情報は、各会員が所定のWEBページを介して任意に設定することができ、具体的には、たとえば、「肉」、「魚」、「米」、「水」などのように設定することができる。会員の好みや商品購入支援サービスを利用して購入したり商品に関する情報は、具体的な商品ではなく、希望する商品のジャンルに関する情報であってもよい。
(カード売上データベースの一例)
つぎに、カード売上データベースの一例について説明する。図3Bは、カード売上データベースの一例を示す説明図である。図3Bにおいて、カード売上データベース320は、たとえば、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が備えるメモリ212に設けることができる。
カード売上データベース320は、会員IDごとに、当該会員IDによって識別される会員が過去に購入した商品に関する情報を関連づけて記憶する。会員が過去に購入した商品に関する情報は、たとえば、商品マスタファイルにおいてあらかじめ商品名や価格に関する情報が関連付けられた商品IDや、当該商品の決済をおこなった日時に関する情報によって実現することができる。
(受託内容データベースの一例)
つぎに、受託内容データベースの一例について説明する。図3Cは、受託内容データベースの一例を示す説明図である。図3Cにおいて、受託内容データベース330は、たとえば、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が備えるメモリ212に設けることができる。
受託内容データベース330は、来店会員の会員IDごとに、当該来店会員に商品の購入を依頼した登録会員の会員IDを関連づけて記憶する。また、受託内容データベース330は、来店会員の会員情報および登録会員の会員情報に関連付けて、来店会員が登録会員に紹介した商品(紹介商品)に関する情報を、登録会員ごとに関連づけて記憶する。
紹介商品に関する情報は、たとえば、当該紹介商品についてあらかじめ設定された商品名や価格に関する情報が関連付けられた商品IDや、当該商品を登録会員に紹介した日時に関する情報によって実現することができる。受託内容データベース330においては、インターフォン装置130から依頼情報を受けたタイミングで該当するデータを記憶(登録)する。
受託内容データベース330は、さらに、登録会員ごとに、当該登録会員に紹介された商品の決済が完了した(「済」である)か否(「未」である)かを示す決済フラグを関連づけて記憶する。決済は、依頼情報をインターフォン装置130から受信したタイミングで終わり、決済完了情報は決済が完了したタイミングで「済」となる。なお、依頼情報をインターフォン装置130から受信したタイミングで決済は終わり決済完了情報が「済」であるが、インターフォン装置で支払方法を選択できる場合(たとえば「代引」を選択したとき)は決済完了情報を「未」のままとしてもよい。
登録会員情報データベース310、カード売上データベース320および受託内容データベース330などの商品購入支援サービスの提供にかかる各種のデータベースは、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が一体的に備えるメモリ212に記憶されているものに限らず、商品購入支援装置110とは別体で設けられた記憶装置に記憶されていてもよい。また、登録会員情報データベース310は、単一の記憶装置に設けられるものに限らず、たとえば、それぞれが別の記憶装置に設けられていてもよい。
(商品購入支援サービスの利用例)
つぎに、商品購入支援サービスの利用例について説明する。図4は、商品購入支援サービスの利用例を示す説明図である。図4において、実際に店舗401に来店した来店会員は、登録会員にも紹介したい商品を見つけた場合に、キオスク端末装置120のガイド124にクレジットカードをかざして、当該来店会員の会員IDなどを会員情報として入力する。また、バーコードスキャナ123を用いて、該当する商品に付されたバーコードや2次元コードなどを光学的に読み取って紹介商品に関する情報を入力する。
商品購入支援装置110は、キオスク端末装置120を介して来店会員の会員情報および紹介商品に関する情報の入力を受け付けた場合、登録会員情報データベース310を参照して、来店会員の会員情報にあらかじめ関連付けして登録されている登録会員の会員情報を抽出する。そして、抽出した会員情報によって特定される登録会員の住居402に設置されたインターフォン装置130へ、入力された情報を送信する。
インターフォン装置130は、商品購入支援装置110から送信された商品情報を受信すると、受信した情報に基づいてディスプレイ131に紹介商品に関する情報や来店会員に関する情報などを表示する。これにより、登録会員は、インターフォン装置130のディスプレイ131を介して紹介商品を知ることができる。
登録会員は、紹介商品の購入を希望する場合は「購入」ボタン132aを操作し、紹介商品の購入を希望しない場合は「不要」ボタン132bを操作する。インターフォン装置130は、登録会員の操作内容に応じた商品購入要求情報を商品購入支援装置110に送信する。商品購入要求情報は、インターフォン装置130にかかる登録会員の会員IDや、購入する商品、購入しない商品を示す情報を含む。これにより、登録会員は、住居402に居ながらにして、紹介された商品を購入することができる。
商品購入情報は、登録会員ごとであって、かつ、来店会員に紹介された商品ごとに、当該商品を購入するか購入しないかを示す情報を含む。これによって、来店会員に紹介された商品の中に、登録会員が購入する商品と購入しない商品とが混在している場合にも、登録会員が希望する商品のみを購入することができる。
商品購入支援装置110は、インターフォン装置130から受信した内容に基づいて、「購入」ボタン132aが操作されたことを示す情報を受信した場合は、カード会社サーバ102との間で通信をおこなって決済(カード決済)をおこなう。そして、商品購入支援装置110は、決済が完了した場合、決済装置140や図示を省略する店員の端末装置などの店舗端末装置に、決済が完了した商品に関する情報を出力する。店員は、決済装置140や図示を省略する店員の端末装置などの店舗端末装置において受信した情報に基づいて、該当する商品を袋詰めする。このとき、決済が完了した商品に関する情報は、決済単位で出力する。これにより、来店会員が、複数の登録会員が購入した商品を運搬する場合にも、異なる登録会員の商品が混ざってしまうことがない。
商品購入支援装置110は、決済装置140において来店会員の決済がおこなわれると、当該決済装置140を介して、来店会員に対して、登録会員が購入した商品があることを通知する。商品購入支援サービスの運用上、この通知がおこなわれた場合、サービスカウンターなどの所定の場所において、店員が該当する商品の袋を来店会員に手渡す。
なお、商品購入支援サービスの運用上、来店会員に手渡す商品には、当該商品の購入者の氏名や来店会員の氏名が記録されたカードなどを併せて手渡すことが好ましい。登録会員の商品を持ち帰る来店会員であるか否かは、たとえば、当該来店会員が決済に用いるクレジットカードのカード番号に基づいて判断することができる。また、カード決済をおこなわない利用者の場合、あらかじめ発行した所定の会員カードを用いて来店会員であるか否かを判断してもよい。来店会員は、店員から渡された商品を持ち帰り、登録会員に手渡す。
(表示画面例)
つぎに、キオスク端末装置120のディスプレイ121に表示される表示画面例について説明する。図5Aおよび図5Bは、キオスク端末装置120のディスプレイ121に表示される表示画面例を示す説明図である。
図5Aにおいて、表示画面510は、商品購入支援装置110が、来店会員の会員IDおよび商品IDを取得した場合に、キオスク端末装置120のディスプレイ121に表示される。表示画面510は、来店会員の会員IDや、当該会員IDによって識別される来店会員の氏名などを表示する。
また、表示画面510は、来店会員が決済した商品の一覧(お買上一覧)を表示する。さらに、表示画面510は、当該一覧の中で、来店会員によって指定された、登録会員に紹介したい商品(紹介商品)を示す情報を表示する。また、表示画面510は、表示画面510の表示内容を確定して、登録会員に紹介したい商品に関する情報(ご用聞き情報)を登録会員のインターフォン装置130に送信する指示を受け付ける「OK」キーや、操作をキャンセルする指示を受け付ける「キャンセル」キーを表示する。
図5Bにおいて、表示画面520は、上記の表示画面510における「OK」キーの操作の結果、キオスク端末装置120のディスプレイ121に表示される。表示画面520は、表示画面510の操作により来店会員がキオスク端末装置120から商品購入支援装置110を介して送信したご用聞き情報に応じて、インターフォン装置130から送信された商品購入要求情報に基づいて表示される。
商品購入要求情報は、ご用聞き情報に基づいてインターフォン装置130を介して登録会員に紹介された商品を、紹介を受けた登録会員が購入するか否かの意思を示す情報と、当該登録会員の会員IDなどの会員情報と、を含む。また、商品購入要求情報は、紹介商品の購入数を示す情報を含んでいてもよい。これにより、いずれの登録会員が紹介商品を購入するか、数量はどれくらいか、を管理することができる。
表示画面520は、登録会員が来店会員に依頼する商品に関する情報を表示する。また、表示画面520は、ご用聞き情報を送信した登録会員と、登録会員が来店会員に依頼する商品の数量と、登録会員による決済の状況と、を示す一覧(お持ち帰りリスト)を表示する。
また、表示画面520は、表示画面520に表示されるお持ち帰りリストの内容のプリント出力指示を受け付ける「印刷」キーや、表示画面520に表示されるお持ち帰りリストの内容を電子メールの形式で所定の端末装置に送信指示を受け付ける「電子メールで送信」キーなどを表示する。
表示画面520において「印刷」キーが操作された場合、表示画面520に表示されるお持ち帰りリストの内容を、キオスク端末装置120が備えるプリンタによってプリントして出力する。また、表示画面520において「電子メールで送信」キーが操作された場合、表示画面520に表示されるお持ち帰りリストの内容を、来店会員が指定した端末装置に電子メールの形式で送信する。
また、表示画面520は、表示画面520に表示されるお買上商品の配送指示を受け付ける「配送」キーを表示してもよい。この場合、表示画面520において「配送」キーが操作された場合、配送によって商品を届ける届け先となる登録会員を指定するための表示画面(図示を省略する)、あるいは、配送によって届ける商品や配送先を入力するための表示画面(図示を省略する)などをキオスク端末装置120のディスプレイ121に表示してもよい。
これにより、たとえば、来店会員が商品を紹介し、当該紹介によって登録会員が購入した商品の取り扱い店舗が、来店会員の旅行先など、当該登録会員の住居402の遠隔に立地している場合に、当該商品を来店会員が旅行先から持ち帰ることなく、配送によって登録会員に届けることができる。
(商品購入支援装置110の機能的構成)
つぎに、商品購入支援装置110の機能的構成について説明する。図6は、商品購入支援装置110の機能的構成を示すブロック図である。図6において、商品購入支援装置110の機能は、記憶部601と、会員情報入力部602と、商品情報入力部603と、抽出部604と、送信部605と、受信部606と、決済部607と、決定部608と、出力部609と、によって実現することができる。
記憶部601は、登録会員に関する会員情報を登録する登録会員情報データベースを備える。記憶部の機能は、この実施の形態においては、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が備えるメモリ212によって、この発明にかかる記憶部601の機能を実現することができる。
会員情報入力部602は、店舗に来店した来店会員の会員情報の入力を受け付ける。会員情報入力部602は、たとえば、来店会員が所持するカードをキオスク端末装置120に読み取らせることにより、当該来店会員の会員情報の入力を受け付ける。具体的には、会員情報入力部602は、キオスク端末装置120と通信をおこなって、キオスク端末装置120が来店会員のカードから読み取った会員情報を受信することによって会員情報の入力を受け付ける。
会員情報入力部602は、来店会員が所持するカードに代えて、来店会員が所有するスマートフォンなどの携帯端末装置を店舗に設置されたキオスク端末装置120に読み取らせることによって、当該来店会員の会員情報の入力を受け付けるようにしてもよい。この実施の形態においては、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU211、メモリ212や通信I/F213、および、キオスク端末装置120におけるカードリーダ224や通信I/F223などによって、この発明にかかる会員情報入力部602の機能を実現することができる。
商品情報入力部603は、店舗において販売している商品に関する商品情報の入力を受け付ける。商品情報は、たとえば、商品ID、商品名、商品の販売価格などの情報によって実現することができる。商品IDは、店舗内で取り扱う商品ごとにそれぞれ設定されており、たとえば、バーコードや2次元コードなどの形態で商品に付されている。
商品情報入力部603は、具体的には、たとえば、キオスク端末装置120においてバーコードスキャナ123により読み取られたバーコードや2次元コードなどの情報を、表示画面510において「OK」キーが操作されたタイミングで受信して商品IDの入力を受け付けることによって商品情報の入力を受け付ける。また、商品情報入力部603は、具体的には、たとえば、商品マスタファイルを参照して、キオスク端末装置120から受信した商品IDに対応する商品名や価格に関する情報を取得することによって商品情報の入力を受け付ける。
この実施の形態においては、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU211、メモリ212や通信I/F213、および、キオスク端末装置120におけるバーコードスキャナ123や通信I/F223などによって、この発明にかかる商品情報入力部603の機能を実現することができる。
抽出部604は、登録会員情報データベース310を参照して、会員情報入力部602によって入力された来店会員の会員情報にあらかじめ関連付けして登録されている登録会員に関する会員情報を抽出する。これにより、来店会員の友人や近所に居住する知人である登録会員に関する会員情報を抽出することができる。
抽出部604は、登録会員の嗜好と商品の属性とに応じて、登録会員に関する会員情報を抽出してもよい。これにより、たとえば、お酒好きな人にワインを提案し、乳製品を好む人にチーズを提案することができる。この実施の形態においては、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU211やメモリ212によって、この発明にかかる抽出部604を実現することができる。
送信部605は、抽出部604によって抽出された登録会員の会員情報に基づいて、商品情報入力部603によって入力された商品情報を、当該登録会員の住居に設置されたインターフォン装置130へ送信する。具体的に、送信部605は、抽出部604によって抽出された会員情報によって識別される登録会員ごとに、商品情報入力部603によって入力を受け付けた商品情報を送信する。この実施の形態においては、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU211、メモリ212や通信I/F213などによって、この発明にかかる送信部605の機能を実現することができる。
インターフォン装置130は、上記のように、商品購入支援装置110から送信された商品情報を受信すると、受信した情報に基づいてディスプレイ131に紹介商品に関する情報や来店会員に関する情報などを表示する。また、インターフォン装置130は、登録会員の操作内容に応じた商品購入要求情報を商品購入支援装置110に送信する。
受信部606は、インターフォン装置130からの商品購入要求情報を受信する。この実施の形態においては、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU211、メモリ212や通信I/F213などによって、この発明にかかる受信部606の機能を実現することができる。
決済部607は、受信部606によって受信した商品購入要求情報に基づいて、登録会員によるカード決済を実行する。具体的に、決済部607は、登録会員が購入する意思を示した商品のみのカード決済をおこなう。カード決済は、カード会社サーバ102との間で通信をおこなうことにより実行される。この実施の形態においては、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU211、メモリ212や通信I/F213などによって、この発明にかかる決済部607の機能を実現することができる。
決定部608は、決済部607によってカード決済が実行された商品に関する情報に基づいて、来店会員への特典を決定する。決定部608は、たとえば、来店会員が紹介することにより登録会員がカード決済をおこなった金額に応じた数のポイントを、来店会員への特典に決定する。
あるいは、決定部608は、たとえば、来店会員が紹介することにより登録会員がカード決済をおこなった商品の数や、当該商品の重量などに応じて、店舗から来店会員の自宅まで、来店会員が購入した商品を、登録会員が購入した商品とともに無料で配送するサービスを、来店会員への特典に決定してもよい。その際、来店会員を自宅まで送るサービスを、特典として併せて付与してもよい。
出力部609は、決済部607によってカード決済が実行された商品に関する情報を店舗端末装置へ出力する。この実施の形態においては、商品購入支援装置110を実現するコンピュータ装置が備えるCPU211、メモリ212や通信I/F213などによって、この発明にかかる決済部607の機能を実現することができる。
具体的に、出力部609は、たとえば、決済装置140に対して、「来店会員にお持ちいただく商品がありますので伝えてください。」などの、決済装置140を操作する店員へのメッセージ情報を出力する。この場合、メッセージ情報を受信した決済装置140は、「来店会員にお持ちいただく商品がありますので伝えてください。」というメッセージを、ディスプレイ244に表示する。これにより、決済装置140を操作する店員に対して、来店会員の紹介により登録会員に紹介された商品があることを、来店会員に伝達させることができる。
あるいは、セルフレジシステムなどと称される、顧客自身が操作する決済装置140である場合は、「○○(来店会員の氏名)様にお持ちいただく商品があります。サービスカウンターにお申し出ください。」などの、来店会員へのメッセージ情報を出力する。この場合、メッセージ情報を受信した決済装置140は、「○○(来店会員の氏名)様にお持ちいただく商品があります。サービスカウンターにお申し出ください。」というメッセージを、ディスプレイ244に表示する。これにより、来店会員に対して、来店会員の紹介により登録会員に紹介された商品があることを伝えることができる。
また、出力部609は、決定部608によって特典に関する情報が決定された場合、決定部608によって決定された特典に関する情報を出力する。具体的には、出力部609は、たとえば、来店会員の決済にかかるレシートに、登録会員がカード決済をおこなったことによって付与されたポイントをプリントすることによって、特典に関する情報を出力する。あるいは、具体的には、出力部609は、たとえば、来店会員の決済にかかるレシートに、「お預かりしているお荷物がございます。○○(来店会員の氏名)様のご自宅までお送りします。」などのメッセージをプリントすることによって、特典に関する情報を出力してもよい。
(商品購入支援装置110の処理手順)
つぎに、商品購入支援装置110の処理手順について説明する。図7A~図7Cは、商品購入支援装置110の処理手順の一例を示すフローチャートである。図7Aのフローチャートにおいて、まず、会員IDを取得するまで待機する(ステップS711:No)。ステップS711においては、キオスク端末装置120においてカードから読み取られ、当該キオスク端末装置120から送信される会員IDを受信するまで待機する。
ステップS711において、会員IDを取得した場合(ステップS711:Yes)、商品IDを取得したか否かを判断する(ステップS712)。ステップS712においては、キオスク端末装置120においてバーコードスキャナ123を用いて読み取られたバーコードや2次元コードなどのコード情報であって、当該キオスク端末装置120から送信される商品IDを受信するまで待機する。キオスク端末装置120は、表示画面510の表示中に「OK」キーに対する操作を受け付けた場合に、当該操作を受け付けた時点において表示画面510に表示されている紹介商品にかかる商品IDを、商品購入支援装置110に送信する。
つぎに、ステップS711において取得された会員IDに基づいて、登録会員情報データベース310を参照して、来店会員の会員情報に関連付けて登録されている登録会員の会員情報(ご近所情報)を抽出する(ステップS713)。ステップS713の処理により、来店会員の友人や近所に居住する知人である登録会員に関する会員情報が抽出される。
その後、ステップS713において抽出されたご近所情報に基づいて、該当するインターフォン装置130に対して、ステップS712において取得された商品IDにかかる商品を紹介商品とし、当該紹介商品の購入を登録会員に尋ねる情報(ご用聞き情報)を送信して(ステップS714)、一連の処理を終了する。
商品購入支援装置110は、ご用聞き情報の送信に先立って、ステップS712において取得された商品IDに基づいて商品名や販売単価、その他まとめ買いによる特典などに関する情報を取得し、取得されたこれらの情報に基づいてご用聞き情報を生成する。ステップS714においては、このご用聞き情報を送信する。
図7Bのフローチャートにおいて、まず、上記の図7AにおけるステップS714において送信されたご用聞き情報を受信したインターフォン装置130から、商品購入要求情報(依頼情報)を受信するまで待機する(ステップS721)。上記のように、ご用聞き情報を受信したインターフォン装置130は、所定の操作を受け付けた場合に、商品購入支援装置110に対して商品購入要求情報(依頼情報)を送信する。
ご用聞き情報を受信したインターフォン装置130は、当該ご用聞き情報を受信してから所定時間が経過するまでに所定の入力操作を受け付けなかった場合、あるいは、紹介商品を購入しない意思を示す操作を受け付けた場合は、商品購入支援装置110に対して、紹介商品の購入がないことを示す情報と、当該登録会員の会員IDなどの会員情報と、を含む依頼情報を送信する。
つぎに、ステップS721において受信した依頼情報に基づいて、受託内容データベース330を更新して(ステップS722)、一連の処理を終了する。ステップS722においては、登録会員情報データベース310における該当する来店会員の会員情報に、受信した依頼情報に含まれる情報を追加することによって登録会員情報データベース310を更新する。
図7Cのフローチャートにおいて、まず、決済装置140から送信される決済要求を受信するまで待機する(ステップS731:No)。ステップS731においては、決済装置140において、来店会員が購入する商品IDの入力を受け付け、当該商品IDに基づく決済の実行を指示する操作がおこなわれることによって、当該決済装置140から送信される決済要求を受信するまで待機する。
ステップS731において、決済装置140から送信される決済要求を受信した場合(ステップS731:Yes)、受信された決済要求に基づいて決済処理をおこなう(ステップS732)。ステップS732においては、来店会員の会員IDができる状態であれば、カード決済であってもよく、現金決済であってもよい。
つぎに、ステップS732においておこなった決済処理をおこなった来店会員の会員IDを取得する(ステップS733)。ステップS733においては、来店会員の会員IDは、たとえば、カード決済をおこなった場合には、当該カード決済にかかるクレジットカード番号に基づいて取得することができる。また、ステップS733においては、カード決済をおこなっていない場合は、つぎの決済をおこなうまでの間に所定のカードの読み取りをおこなうことによって来店会員の会員IDを取得することができる。
つぎに、ステップS733において取得した会員IDに基づいて、該当する商品購入要求情報(依頼情報)があるか否かを判断する(ステップS734)。ステップS734においては、インターフォン装置130から送信された商品購入要求情報(依頼情報)のうち、ステップS733において取得した会員IDにかかる商品購入要求情報(依頼情報)があるか否かを判断する。ステップS734において、該当する商品購入要求情報(依頼情報)がない場合(ステップS734:No)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS734において、該当する商品購入要求情報(依頼情報)がある場合(ステップS734:Yes)、当該商品購入要求情報(依頼情報)に基づいてお持ち帰りリスト情報を生成する(ステップS735)。ステップS735においては、ご用聞き情報を送信した登録会員と、登録会員が来店会員に依頼する商品の数量と、登録会員による決済の状況と、に基づいて、表示画面520をお持ち帰りリスト情報を生成する。
つぎに、ステップS733において取得した会員IDに基づいて、カード売上データベース320を参照して、決済をおこなった来店会員に対する特典があるか否かを判断する(ステップS736)。ステップS736において、該当する特典がある場合(ステップS736:Yes)、ステップS732においておこなわれた決済結果、ステップS735において生成されたお持ち帰りリスト情報、および、該当する特典に関する特典情報を出力して(ステップS737)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS736において、該当する特典がない場合(ステップS736:No)、ステップS732においておこなわれた決済結果、および、ステップS735において生成されたお持ち帰りリスト情報を出力して(ステップS738)、一連の処理を終了する。
上述した実施の形態においては、インターフォン装置130は、商品購入支援装置110との間でデータ通信のみをおこなうようにしたが、これに限るものではない。インターフォン装置130は、通信機能により、データ通信および音声通信をおこなうことができるものであってもよい。この場合、インターフォン装置130は、データ通信をおこなっている間は音声通信を停止し、音声通信をおこなっている間はデータ通信をおこなうものであってもよく、データ通信および音声通信を同時におこなうものであってもよい。
データ通信および音声通信を同時におこなうためには、1台のインターフォン装置130にPHS基板などの通信基板を複数設ける。インターフォン装置130と商品購入支援装置110との間における音声通信は、たとえば、インターフォン装置130に通話にかかる電話番号が割り当てられたPHS基板などを設けることによって実現することができる。
なお、商品購入支援システム100において、キオスク端末装置120とインターフォン装置130との間での音声による通信(通話)は、キオスク端末装置120とインターフォン装置130との間で直接おこなってもよく、商品購入支援装置110を介しておこなってもよい。キオスク端末装置120とインターフォン装置130との間で直接通話をおこなう場合、キオスク端末装置120やインターフォン装置130に、それぞれ、データ通信用の通信I/Fと通話用の通信I/Fとの複数の通信I/Fを設けてもよい。
また、上述した実施の形態においては、キオスク端末装置120を介して商品情報を取得するようにしたが、これに限るものではない。たとえば、キオスク端末装置120に代えて、電子棚札を、商品ごとに設けられたセンサーとして利用して実現されるものであってもよい。この場合、各電子棚札に、来店会員が所持するカードとの間で通信をおこなう通信機能(通信I/F)を設ける。また、この場合、電子棚札は、当該通信機能を用いて商品購入支援装置110との間で通信をおこなう。
電子棚札は、キオスク端末装置120との間で通信をおこなうインターフェイスと、店舗内の売り場に設置された商品棚に設けられる液晶ディスプレイとを備えており、当該インターフェイスを介してキオスク端末装置120から送信される表示データを受信し、受信した表示データに基づく商品の価格を液晶ディスプレイに表示させる。
電子棚札を利用する場合、上記の図7AのステップS712においては、店舗の売り場においてカードから会員IDを読み取った電子棚札から送信される当該電子棚札にかかる商品IDを受信するまで待機する。この場合、あらかじめ、電子棚札と当該電子棚札が価格を表示する商品IDとを関連付けてメモリ212などに記憶しておくことにより、カードから読み取った会員IDの送信元となる電子棚札にかかる商品IDを特定することができる。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の商品購入支援装置110は、店舗に来店した来店会員の会員情報の入力を受け付け、店舗において販売している商品に関する商品情報の入力を受け付け、入力された来店会員の会員情報にあらかじめ関連付けして登録されている登録会員に関する会員情報を抽出する。そして、抽出された登録会員の会員情報に基づいて、入力された商品情報を、当該登録会員の住居に設置されたインターフォン装置130へ送信するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の商品購入支援装置110によれば、住居402にいる登録会員に対して、当該登録会員自身を店舗に来店させることなく、店舗401で買い物をする来店会員を介して、当該店舗401が取り扱う商品をリアルタイムで伝えることができる。これにより、登録会員に対して、タイムセールなどのイベントを突発的におこなう場合にも、チラシなどの事前広告に載っていない商品を伝えることができ、商品の販売促進を図ることができる。
登録会員は、チラシなどの事前広告に載っていないタイムセール商品などをリアルタイムで知ることができ、購入機会を逸することなくお得な商品を購入する機会を得ることができる。また、あらかじめ登録した自身の知人から紹介を受けた商品であるため、登録会員は、紹介された商品について、自身が確認していなくても、安心して購入するかどうかを検討することができる。
また、住居に設置されたインターフォン装置130を利用しているため、必ず在宅時に、商品の紹介を受けることができる。これにより、登録会員は、たとえば、商品の紹介を受けた時点で直ちに在庫を確認することができ、購入する必要がある商品であるかどうかの妥当な判断をおこなうことができる。
このように、この発明にかかる実施の形態の商品購入支援装置110によれば、購入するかどうかの判断に即時性が要求される商品の購入を希望する登録会員が、当該商品の販売現場にいなくても当該商品を購入することができる。これにより、商品の購入を希望する希望者の利便性の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の商品購入支援装置110は、インターフォン装置130からの商品購入要求情報を受信し、受信した商品購入要求情報に基づいて、登録会員によるカード決済を実行し、カード決済が実行された商品に関する情報を決済装置140などの店舗の装置へ出力するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の商品購入支援装置110によれば、登録会員は、住居にいながらにして紹介された商品を購入することができる。上記のように、商品購入支援サービスの運用において、来店会員が紹介した商品を登録会員が購入した場合は当該来店会員が当該商品を登録会員に届けるという運用形態とすることにより、登録会員は、住居にいながらにして紹介された商品を入手することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の商品購入支援装置110は、カード決済が実行された商品に関する情報に基づいて、前記来店会員への特典を決定し、決定された特典に関する情報を出力することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の商品購入支援装置110によれば、来店会員が紹介した商品を登録会員が購入した場合は当該来店会員に特典を付与することができる。これにより、来店会員が紹介した商品を登録会員が購入した場合は当該来店会員が当該商品を登録会員に届けるという運用形態においても、来店会員に躊躇させることなく商品を紹介させることができる。
また、来店会員が紹介した商品を登録会員が購入した場合は当該来店会員に特典を付与することにより、来店会員に商品を積極的に紹介させることができる。これにより、タイムセールなどのイベントを突発的におこなう場合にも、来店していない登録会員に対してタイムセール商品などを知らせることができ、店舗の商品の販売促進を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の商品購入支援装置110は、来店会員が所持するカードまたは携帯端末装置を、店舗に設置されたキオスク端末装置120に読み取らせることにより、当該来店会員の会員情報の入力を受け付けるようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の商品購入支援装置110によれば、会員情報の入力にかかる来店会員の負担軽減を図り、商品購入支援サービスの利用促進を図ることができる。そして、これにより、店舗の商品の販売促進を図ることができる。
上述した実施の形態においては、来店会員が入力した商品情報に基づいて、登録会員に対する商品の紹介をおこなうようにしたが、商品の紹介は来店会員がおこなうものに限らない。たとえば、上述した商品購入支援サービスにおける来店会員の代わりに、店員が商品情報の入力をおこない、当該商品情報を、来店頻度や利用頻度が高い登録会員(得意先)に対して通知するような運用形態としてもよい。
すなわち、商品を会員に紹介する店員の店員情報と商品に関する商品情報との入力を受け付け、店員情報にあらかじめ関連付けして登録されている登録会員に関する会員情報を抽出し、抽出された登録会員の会員情報に基づいて、店員によって入力された商品情報を、当該登録会員の住居に設置されたインターフォン装置へ送信する商品購入支援装置を構成してもよい。
この場合、具体的には、たとえば、店員が定期的(あらかじめ)あるいは任意のタイミングで商品情報の入力をおこない、当該商品情報を、来店会員が入力した商品情報を送信する際に、当該来店会員が入力した商品情報に加えて送信する。
このような運用形態とすることにより、店舗側が登録会員の要望を確認する、いわゆるご用聞きに行くことなく、店舗が販売したい商品をリアルタイムで宣伝することができる。来店会員からの提案に基づいて登録会員から商品購入依頼があったときはその登録会員は在宅しているので、来店会員からの提案に続いて店員から提案をすることにより、商品の販売促進を図ることができる。
なお、商品購入システム100においては、来店会員が店舗での買い物(決済装置140での決済)を終了した際に、当該来店会員からの紹介によって商品を購入した登録会員のインターフォン装置130において、「○○(来店会員の名字など)さんが××店舗で買い物を終了しました。」などのメッセージを受信するようにしてもよい。インターフォン装置130は、受信したメッセージを、ディスプレイ131に表示することによって出力してもよく、スピーカー134から音声によって出力してもよい。
このように、来店会員が買い物を終了したことを報知する上記のメッセージを、在宅中の登録会員が受信できるようにすることにより、当該登録会員は、来店会員が登録会員の住居402に到着するまでの時間、すなわち、登録会員が商品を受け取ることができるまでの待ち時間あるいは商品が届く時刻を予測し、商品の受け取りを予定することができる。これによって、登録会員は、購入した商品が届くまでの待ち時間あるいは当該商品が届く時刻に応じた行動をとることができるので、商品の購入を希望する登録会員の利便性の向上を図ることができる。
なお、この実施の形態で説明した商品購入支援方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。