JP6691689B2 - 光学部材回動装置、光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

光学部材回動装置、光走査装置および画像形成装置 Download PDF

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本発明は、光学部材回動装置、光走査装置および画像形成装置に関するものである。
従来、画像情報に応じた画像光を光走査装置によって走査して感光体上に潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置において、走査された画像光(走査光)の走査線傾きを調整するために、走査光の光路上に配置される光学部材を回動させる光学部材回動装置が知られている。
例えば、特許文献1には、入射する走査光の走査方向(Y軸方向)に長尺な長尺レンズを、その走査光の光軸方向(X軸方向)に延びる回動軸回りに回動させて、走査光の走査線傾きを調整する走査線調整装置が開示されている。この走査線調整装置は、長尺レンズの中央部に当接する支点部に向けて長尺レンズの長尺方向両端部を板バネにより付勢された状態で光学ハウジングに保持されている。長尺レンズの長尺方向一端部は、上下方向(Z軸方向)に駆動するアジャスタと一方の板バネとの間に挟持され、アジャスタの駆動により長尺レンズの長尺方向一端部が上下動することで、長尺レンズが支点部との当接箇所を回動中心にして回動する。また、この走査線調整装置は、長尺レンズの光軸方向位置(X軸方向位置)を光学ハウジングに対して位置決めするために、長尺レンズの長尺方向両端部を前記板バネとは別の板バネによって光軸方向へ付勢して光学ハウジングに押し付けている。
前記特許文献1に開示の走査線調整装置では、アジャスタの駆動により長尺レンズを回動させる際、長尺レンズの長尺方向両端部とこれを光学ハウジングに向けて押し付けている板バネとの当接箇所あるいは長尺レンズと光学ハウジングとの当接箇所において摺動を生じさせる必要がある。このような摺動箇所が存在すると、その摺動箇所における静止摩擦力と動摩擦力との切り替わり時にアジャスタの駆動負荷が大きく変化するなどが原因で、アジャスタの駆動により長尺レンズの長尺方向一端部の上下動を高精度に制御することが困難となる。
なお、この課題は、前記特許文献1に開示の走査線調整装置に限らず、長尺レンズ等の光学部材を、支点部を回動中心にして回動させる光学部材回動装置であれば、同様に生じ得るものである。
前記課題を解決するために、本発明は、光学部材と、所定の回動軸回りに前記光学部材を回動させる回動手段と、前記光学部材を回動可能に保持し、前記光学部材とともに回動しない保持部材とを有する光学部材回動装置において、前記回動軸の軸方向における前記光学部材の位置を、所定の許容範囲内で変位可能に規制する回動軸方向位置規制手段を有し、前記光学部材は、前記回動軸の軸方向に対して直交する方向に長尺であり、前記保持部材は、前記回動軸の軸方向と光学部材長尺方向とに直交する方向から前記光学部材に当接する支点部と、該支点部を挟んだ該光学部材の長尺方向2箇所を該支点部に向けて付勢する2つの付勢部材とを有し、前記回動手段は、前記光学部材が前記支点部との当接箇所を前記回動軸にして回動するように、該光学部材の長尺方向一端側を移動させるものであり、前記回動軸方向位置規制手段は、前記光学部材の長尺方向他端側のみを前記保持部材に押し付ける押付部材を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、光学部材の光学特性を確保しつつ、光学部材の回動位置を高精度に制御することが容易になるという優れた効果が奏される。
実施形態に係るカラープリンタの主要構成を示す模式図である。 同カラープリンタにおける光走査装置であるBk−Cユニットの入射光学系のレイアウトを示す模式図である。 同入射光学系における偏向ビームスプリッタの説明図である。 同Bk−Cユニットの走査光学系のレイアウトを示す模式図である。 同Bk−Cユニットにおける回転多面鏡の回転軸方向から見た偏向器の構成を示す模式図である。 同Bk−Cユニットにおける光源ユニットを下側から見た斜視図である。 同光源ユニット内における光路を上側から見た模式図である。 実施形態における走査線調整装置の斜視図である。 同走査線調整装置の正面図である。 (a)は、スキュー調整機構の斜視図である。(b)は、スキュー調整機構の断面図である。 スキュー調整機構の駆動モータの駆動量(パルス量)と走査線の傾き量との関係を示すグラフである。 実施形態における走査線調整装置を模式的に示した上面図である。 図12中の符号Eで示す箇所の拡大図である。 図12中の符号Fで示す箇所の拡大図である。 面発光光源の一例を示す図である。
以下、本発明に係る光学部材回動装置を、画像形成装置としてのカラープリンタにおける光走査装置に適用した一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るカラープリンタ500の主要構成を示す模式図である。
このカラープリンタ500は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色のトナー像を互いに重ね合わせることにより、フルカラー画像を形成することができるタンデム方式の多色カラープリンタである。このカラープリンタ500は、光走査装置100、4つの感光体である感光体ドラム501,502,503,504を備えている。また、4つのクリーニングユニット605Y,605M,605C,605Bk、4つの帯電装置602Y,602M,602C,602Bkを備えている。また、現像ローラ603Y,603M,603C,603Bkを備えた4つの現像装置604Y,604M,604C,604Bkも備えている。さらに、中間転写体である中間転写ベルト606、二次転写ローラ613、定着装置610、給紙コロ608、レジストローラ対609、排紙ローラ612、排紙トレイ611なども備えている。
感光体ドラム501、クリーニングユニット605Y、帯電装置602Y、現像ローラ603Y、現像装置604Yは、イエロー画像を形成する画像ステーション(以下「Yステーション」という。)を構成する。感光体ドラム502、クリーニングユニット605M、帯電装置602M、現像ローラ603M、現像装置604Mは、マゼンタ画像を形成する画像ステーション(以下「Mステーション」という。)を構成する。感光体ドラム503、クリーニングユニット605C、帯電装置602C、現像ローラ603C、現像装置604Cは、シアン画像を形成する画像ステーション(以下「Cステーション」という。)を構成する。感光体ドラム504、クリーニングユニット605Bk、帯電装置602Bk、現像ローラ603Bk、現像装置604Bkは、ブラック画像を形成する画像ステーション(以下「Bkステーション」という。)を構成する。
各感光体ドラム501,502,503,504は、いずれも、その周面に感光層を備えており、回転機構によって図1中矢印方向へ回転駆動する。各帯電装置602Y,602M,602C,602Bkは、対応する感光体ドラム501,502,503,504の表面を一様に帯電させる。
光走査装置100は、イエロー用感光体ドラム501及びマゼンタ用感光体ドラム502を露光走査するM−Yユニット100Aと、シアン用感光体ドラム503及びブラック用感光体ドラム504を露光走査するBk−Cユニット100Bとから構成されている。光走査装置100は、各々対応する感光体ドラム表面を被走査面として、画像情報に基づいた点灯制御で画像光(走査光)を照射し、感光体ドラム表面に静電潜像を形成する。ここで形成された静電潜像は、感光体ドラム501,502,503,504の回転に伴って、現像装置604Y,604M,604C,604Bkの現像ローラと対向する現像領域へ搬送される。
各現像装置604Y,604M,604C,604Bkには、帯電したトナーを担持する現像ローラが備わっている。現像ローラには所定の現像バイアスが印加されており、これにより形成される現像電界の作用によって、現像ローラ上のトナーが感光体ドラム上の静電潜像へ付着する。これにより、感光体ドラム501,502,503,504上には、トナーが付着した像(以下「トナー画像」という。)が形成される。
このようにして形成されたトナー画像は、感光体ドラム501,502,503,504の回転に伴って中間転写ベルト606と対向する一次転写領域へ搬送される。そして、各感光体ドラム501,502,503,504上におけるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、互いに重なり合うタイミングで中間転写ベルト606上に順次一次転写される。これにより中間転写ベルト606上に多色のカラー画像が形成される。各クリーニングユニット605Y,605M,605C,605Bkは、対応する感光体ドラム501,502,503,504の表面に転写されずに残った転写残トナーを除去する。
一方、記録材である記録紙510は、給紙コロ608によって1枚ずつレジストローラ対609へ搬送する。レジストローラ対609は、所定のタイミングで記録紙510を中間転写ベルト606と二次転写ローラ613とが対向する二次転写領域へ送る。この二次転写領域において、中間転写ベルト606上の多色のトナー画像が記録紙510に二次転写される。多色のトナー画像が転写された記録紙510は、その後、定着装置610に送られる。定着装置610は、熱と圧力により記録紙510上のトナー画像を記録紙に定着させる。定着後の記録紙510は、排紙ローラ612を介して排紙トレイ611上に排紙される。
次に、光走査装置100の構成及び動作について説明する。
光走査装置100を構成するM−Yユニット100AとBk−Cユニット100Bとは、その基本構成が同じであるため、以下の説明ではBk−Cユニット100Bを用いて光走査装置100の構成及び動作を説明する。なお、以下の説明では、適宜、色分け符号であるY、M、C、Bkを省略する。
図2は、Bk−Cユニット100Bの入射光学系のレイアウトを示す模式図である。
光源ユニット101は、直線偏光にてレーザ光を射出する面発光型レーザ等からなる光源102と、光源102から射出されたレーザ光を円偏光に変換する1/4波長板105とを有する。また、1/4波長板105で円偏光に変換されたレーザ光を平行光にするコリメートレンズ106と、コリメートレンズ106で平行化されたレーザ光を切り取るアパーチャ107とを有する。これらの光学部品102,105,106,107は、後述する光源ホルダ103(図6や図7等を参照)に対して、所定の位置に位置決めされて一体的に組み付けられている。光源ユニット101から射出されるレーザ光は、入射光学系を介して、光走査手段としての偏向器202へ入射する。
入射光学系は、光源ユニット101から射出されたレーザ光を副走査方向(図2中紙面前後方向)で2つに分割する偏向ビームスプリッタ(PBS)203を備えている。また、2つに分割されたレーザ光L1,L2の偏光特性を直線偏光から円偏光に変換する1/4波長板204を備えている。また、円偏光に変換された各レーザ光L1,L2を、偏向器202に搭載される2つの回転多面鏡202a,202bのミラー面上で結像させるシリンドリカルレンズ205を備えている。シリンドリカルレンズ205は、円偏光に変換されたレーザ光を副走査方向についてのみ集光機能を持っている。
このような入射光学系によって所定のレーザプロファイルに形成された各レーザ光L1,L2は、光走査手段としての偏向器202の各回転多面鏡202a,202bのミラー面上にそれぞれ結像される。偏向器202は、副走査方向に平行な回転軸を中心に回転多面鏡202a,202bを一体的に所定の回転数で安定駆動させている。このように回転している回転多面鏡202a,202bのミラー面にレーザ光L1,L2が入射することで、図2に示すように、レーザ光L1,L2が主走査方向へ走査される。
図3は、偏向ビームスプリッタ203の説明図である。
光源ユニット101から射出されるレーザ光L0は、光源ユニット101内の1/4波長板105によって直線偏光から円偏光に変換されている。このように円偏光特性をもつレーザ光L0は、偏向ビームスプリッタ203の偏光分離面に到達すると、円偏光の偏光成分のうち、回転多面鏡202a,202bのミラー面に対する入射面に垂直な成分(s偏光成分)のみが偏光分離面を透過する。そして、s偏光成分のみのレーザ光L2が下段回転多面鏡202bへ向かう。一方、円偏光の偏光成分のうち、回転多面鏡202a,202bのミラー面に対する入射面に平行な成分(p偏光成分)は、偏光分離面で反射される。その後、p偏光成分のみのレーザ光L1は、偏向ビームスプリッタ203の反射面で反射され、上段回転多面鏡202aに向かう。この時点で、分離された2つのレーザ光L1,L2は、それぞれ、異なる偏光特性を有するものとなっているが、その後、各レーザ光L1,L2は、1/4波長板204により再度円偏光に変換される。
図4は、Bk−Cユニット100Bの走査光学系のレイアウトを示す模式図である。
偏向器202によって走査されたレーザ光のうちの一方のレーザ光L1(上段回転多面鏡202aのミラー面で走査されたレーザ光)は、走査レンズ301及び長尺レンズ302を経て、防塵ガラス305を透過する。そして、感光体ドラム504の表面で等速走査される。この光路上には、レーザ光L1を折り返すためのミラー303a,303b,303cが設置されている。また、他方のレーザ光L2(下段回転多面鏡202bのミラー面で走査されたレーザ光)は、走査レンズ301及び長尺レンズ302を経て、防塵ガラス305を透過して、感光体ドラム503の表面で等速走査される。この光路上には、レーザ光L2を折り返すためのミラー304が設置されている。
上述した入射光学系、偏向器202及び走査光学系は、いずれも、図4に示す保持部材としての光学ハウジング400に一体的に設けられている。
図5は、回転多面鏡202a,202bの回転軸方向から見た偏向器202の構成を示す模式図である。
偏向器202において、2つの回転多面鏡202a,202bは、一体的な形状であり、モータ基板202c上に組みつけられる。回転多面鏡202a,202bは、それぞれ4面のミラー面をもっており、上段回転多面鏡202aのミラー面と下段回転多面鏡202bのミラー面とは、回転方向に角度θだけずれるように配置されている。本実施形態では、θ=45°となっている。上段回転多面鏡202aは、感光体ドラム504の走査に用いられ、下段回転多面鏡202bは感光体ドラム503の走査に用いられるが、前記のような配置によって幾何的に同時に走査することがない。
図6は、光源ユニット101を下側から見た斜視図である。
図7は、光源ユニット101内における光路を上側から見た模式図である。
以下の説明においては、便宜上、レーザ光の光軸方向をX軸とし、主走査方向に対応する方向をY軸とし、副走査方向に対応する方向をZ軸とする。光源ユニット101は、光源102、1/4波長板105、コリメートレンズ106、アパーチャ107などが備わっている。光源102は、レーザ変調基板104に実装されている。
図8は、光学部材回動装置としての走査線調整装置1の斜視図であり、図9は、走査線調整装置1の正面図である。
本実施形態における走査線調整装置1は、回転多面鏡202a,202bの面倒れを補正する光学部材としての長尺レンズ302、長尺レンズ302が取り付けられるブラケット2などを備えた長尺レンズユニット3を備えている。ブラケット2は、板金で構成されており、長尺レンズ302の上面と対向する上面部2aと、上面部2aの図中X方向両端を下側へ折り返して形成された側面部2bとで構成されている。ブラケット2の側面部2bの長尺レンズ302の長尺方向両端部に対応する箇所には、長尺レンズ302をブラケット2に固定するための凹形状の固定用部材4a,4bが取り付けられている。
また、ブラケット2の長尺レンズ302の長尺方向(主走査方向=Y軸方向)中央部に対応する位置には、ネジ孔が形成されており、このネジ孔に曲がり調整ネジ5がネジ止めされている。曲がり調整ネジ5により、図中下側へ長尺レンズ302を押し込み、長尺レンズ302の両端を固定用部材4a、4bに押し当てることにより、長尺レンズ302が、ブラケット2に固定されている。曲がり調整ネジ5を回して、長尺レンズ302をさらに下側へ押し込むことで、可撓性を有する樹脂製の長尺レンズ302が湾曲し、走査線の湾曲が調整される。具体的には、調整治具にて走査線特性(走査線の湾曲)を、モニタリングしながら曲がり調整ネジ5を回転させて走査線の湾曲を補正する。
ブラケット2の上面部2aの長尺レンズ対向面とは反対側の面(以下「天面」という。)の長尺方向両端には、それぞれ金属材料からなる平滑面部材6a,6bが設けられている。各平滑面部材6a,6bの平滑面には、第一付勢手段としてのバネ部材である第一板バネ7、第二付勢手段としてのバネ部材である第二板バネ8が当接している。
第一板バネ7は、光学ハウジング400に固定された第一バネ固定部材11に固定されている。また、第二板バネ8は、光学ハウジング400に固定された第二バネ固定部材12に固定されている。第一板バネ7、第二板バネ8の付勢方向は、ブラケット2の上面部2aの天面を押し込む向き(下向き)である。第一板バネ7及び第二板バネ8による下向きの付勢力によって、長尺レンズユニット3は、下側へ押し下げられる力を受ける。
光学ハウジング400には、図9に示すように、長尺レンズユニット3の下方に、長尺レンズ302の下面の長尺方向中央部に接触して各板バネ7,8の付勢力に抗して長尺レンズユニット3を支える支点部401が設けられている。支点部401は、光学ハウジング400の底部から上方(長尺レンズユニット側)へ突出するように設けられており、半円柱形状(かまぼこ形状)をしている。
また、長尺レンズユニット3の長尺方向一端側(図9中左側)には、第一板バネ7の付勢力に抗して長尺レンズユニット3の長尺方向一端側の位置を移動させて、支点部401との当接箇所を回動中心にして長尺レンズユニット3を回動させる回動手段としてのスキュー調整機構10が設けられている。長尺レンズユニット3は、2つの板バネ7、8とスキュー調整機構10及び支点部401との間に上下方向(Z軸方向)に挟持された状態で、光学ハウジング400に保持される。
図10(a)は、スキュー調整機構10の斜視図であり、図10(b)は、スキュー調整機構10の断面図である。
スキュー調整機構10は、駆動モータ10aと、駆動モータホルダ10bと、アジャスタ10cとで構成されている。駆動モータ10aの出力軸には、ネジ部が設けられており、このネジ部にアジャスタ10cが螺合される。アジャスタ10cは、断面D形状をしており、駆動モータホルダ10bのD形状のアジャスタ挿入口10b1に挿入されている。これにより、アジャスタ10cは、アジャスタ挿入口10b1によって回転運動が規制され、駆動モータ10aの出力軸が回転しても回転することがなく、アジャスタ10cが、出力軸によりネジ送りされて図中矢印C方向に昇降する。スキュー調整機構10のアジャスタ10cの先端が、ブラケット2の上面部2aの長尺レンズ対向面の一端に当接するように、駆動モータホルダ10bは光学ハウジング400にネジにより固定されている。駆動モータ10aは、パルス駆動するステッピングモータである。
走査線の傾き調整は、本プリンタの出荷時に行うとともに、本プリンタの稼働時において例えばプリント枚数が所定枚数に達したタイミングやユーザー指示を受けたタイミング、或いは、温度センサの規定温度設定をトリガとするタイミング等の所定のタイミングで行う。具体的な調整方法は次の通りである。
本プリンタにおいて走査線の傾き調整を行う場合、まず、各感光体ドラム501,502,503,504上に通常の画像形成動作時と同じ動作で、予め決められた傾き調整用パターンの潜像を形成する。そして、通常の画像形成動作時と同じ動作で、各色の傾き調整用パターンの潜像を現像して傾き調整用パターン(トナー像)とし、これらを中間転写ベルト606に転写する。その後、中間転写ベルト606に転写した各色の傾き調整用パターンを、パターンセンサ(光学センサ)で検知する。
この検知結果に基づき、黒(Bk)用の傾き調整用パターンと、他色(Y、C、M)の傾き調整用パターンとの相対的な位置ズレ量を把握する。そして、把握した各位置ズレ量を最も小さくできる、黒(Bk)用の走査線に対する他色(Y、C、M)用の走査線の傾き量をそれぞれ算出し、その結果を制御部に出力する。制御部は、その算出結果に基づき、スキュー調整機構10の駆動モータ10aの回転角を制御する。その結果、駆動モータ10aの回転軸に取り付けられたアジャスタ10cが第一板バネ7の付勢方向に沿って昇降し、長尺レンズユニット3の一端が図9中矢印Dで示すように上下方向(Z軸方向)に移動する。
具体的には、アジャスタ10cが上昇すると、長尺レンズユニット3の一端が第一板バネ7の付勢力に抗して上昇(第一板バネ7の付勢の向きとは逆向きに移動)する。これにより、長尺レンズユニット3は、支点部401との当接箇所を回動中心にして、図9中時計回り方向(X軸回り)に回動し、その姿勢を変化させる。一方、アジャスタ10cが下降すると、長尺レンズユニット3の一端が下降する。このとき、第一板バネ7の付勢力により、長尺レンズユニット3の一端もアジャスタ10cの下降に追従して下降(第一板バネ7の付勢の向きに移動)する。その結果、長尺レンズユニット3は、支点部401との当接箇所を回動中心にして、図9中反時計回り方向(X軸回り)へ回動し、その姿勢を変化させる。
このようにして長尺レンズユニット3がX軸回りに回動すると、長尺レンズ302の入射面に対してレーザ光が入射する上下方向位置が変わる。本実施形態における長尺レンズ302は、長尺レンズ302の入射面に対するレーザ光Lの入射位置が変化すると、長尺レンズ302の出射面から出射されるレーザ光の出射角(上下方向の角度)が変化するという特性を有している。この特性により、アジャスタ10cによって長尺レンズユニット3がX軸回りに回動すると、これに応じて長尺レンズ302の出射面から出射するレーザ光の出射角が変わり、その結果、このレーザ光による感光体ドラム上の走査線の傾きが変わる。
従来、長尺レンズ302の光学特性(例えば、レーザ光のピント位置、言い換えると感光体ドラム表面上のスポット径)を適切に確保するためには、長尺レンズ302を光学ハウジング400に強固に保持して長尺レンズ302の光軸方向位置(X軸方向位置)をしっかりと位置決めし、長尺レンズ302の光軸方向位置(X軸方向位置)が不要に変化しないようにすることが重要であると考えられていた。そのため、従来の構成では、長尺レンズ302の長尺方向両端部302a,302bを、光学ハウジング400に対して押付バネにより光軸方向(X軸方向すなわち回動軸の軸方向)へ押し付け、長尺レンズ302が光学ハウジング400に対して強固に保持されていた。
しかしながら、このような従来構成では、光軸方向(X軸方向すなわち回動軸の軸方向)に強固な位置決めがなされていたことが原因で、長尺レンズ302の回動時に、押付バネと長尺レンズ302との当接箇所や、長尺レンズ302と光学ハウジング400との当接箇所で摺動が生じる。このような摺動箇所が存在するため、従来構成では、長尺レンズ302の回動中に、その摺動箇所において静止摩擦力と動摩擦力との切り替わり等によって、スキュー調整機構10の駆動モータ10aに与える駆動負荷が大きく変化する。その結果、スキュー調整機構10の駆動モータ10aの制御により長尺レンズ302の長尺方向一端の上下位置を高精度に制御することが困難となり、適切な走査線の傾き調整が困難であった。
図11は、スキュー調整機構10の駆動モータ10aの駆動量(パルス量)と走査線の傾き量との関係を示すグラフである。
スキュー調整機構10の駆動モータ10aの駆動量(パルス量)と走査線の傾き量との関係は、理想的には、図11中実線で示すように線形の関係を示す。しかしながら、従来構成のように、長尺レンズ302の回動中に摺動が生じて駆動負荷が大きく変化するような構成だと、図11中破線で一例が示されているように、理想から外れた関係となる。しかも、従来構成では、図11中破線で示す関係も回動動作ごとに一定ではないことから、スキュー調整機構10の駆動モータ10aの制御により走査線の傾きを高精度に調整することは難しい。
ここで、本発明者は、長尺レンズ302の光学特性を適切に確保するためには長尺レンズ302の光軸方向位置(X軸方向位置)を強固に位置決めすることが重要であるという従来の考え方を改め、強固な位置決めでなくとも長尺レンズ302の光学特性を適切に確保できるという知見を得た。詳しくは、長尺レンズ302をその光軸方向(X軸方向:回動軸の軸方向)へ僅かに変位可能な状態(僅かなガタつきがある状態)で光学ハウジング400に保持させても、その変位可能量(ガタつき量)が一定の範囲内に規制されてさえいれば、長尺レンズ302の光学特性を適切に確保できることを見出した。
そこで、本実施形態では、長尺レンズ302が、その光軸方向(X軸方向:回動軸の軸方向)へ所定の許容範囲内で変位可能なように、所定のギャップをもって光学ハウジング400に保持される構成となっている。このような構成であれば、長尺レンズ302の光軸方向位置(X軸方向位置)が光学ハウジング400に対して強固に位置決めされている従来構成よりも、長尺レンズ302の回動中に摺動が生じ得る摺動箇所において摺動負荷が軽減され、スキュー調整機構10の駆動モータ10aの制御により走査線の傾きを高精度に調整することが容易になる。
図12は、本実施形態における走査線調整装置1を模式的に示した上面図である。
図13は、図12中の符号Eで示す箇所の拡大図である。
図14は、図12中の符号Fで示す箇所の拡大図である。
本実施形態の走査線調整装置1において、図12に示すように、光学ハウジング400は、長尺レンズ302の長尺方向両端部302a,302bに対してX軸方向から対向するレンズ端部受面402a,402bと、長尺レンズ302の長尺方向中央部に対向して設けられる規制突起403との間で、長尺レンズ302のX軸方向への変位を規制している。ただし、本実施形態では、図13に示すように、長尺レンズ302の長尺方向両端部302a,302bを光学ハウジング400のレンズ端部受面402a,402bに当接させた状態において、長尺レンズ302が固定されたブラケット2の側面部2bと光学ハウジング400の規制突起403との間にギャップGxが存在する。すなわち、長尺レンズ302は、X軸方向へギャップGxの分だけ変位可能なように、多少の遊び(ガタつき)をもって光学ハウジング400に保持されている。
また、本実施形態の走査線調整装置1においては、図14に示すように、長尺レンズ302が固定されたブラケット2の側面部2bに設けられるY軸方向の基準突起2cが設けられている。この基準突起2cは、所定のギャップGyをもって、光学ハウジング400の基準穴部405に挿入されている。これにより、長尺レンズ302は、その長尺方向(Y軸方向)へギャップGyの分だけ変位可能なように、多少の遊び(ガタつき)をもって光学ハウジング400に保持されている。また、このようなギャップGyが設けられていることで、長尺レンズ302は、基準突起2cが基準穴部405に干渉しない範囲内で、光学ハウジング400に対してX軸回りの回動が可能となっている。
本実施形態においても、スキュー調整機構10の駆動モータ10aを駆動してアジャスタ10cをZ軸方向に沿って昇降させ、長尺レンズ302を回動させたとき、長尺レンズ302の長尺方向両端部302a,302bと光学ハウジング400のレンズ端部受面402a,402bとが接触し、摺動が発生し得る。しかしながら、長尺レンズ302が光学ハウジング400に対してX軸方向に変位可能であることから、その摺動箇所における当接圧は小さい。そのため、長尺レンズ302の回動中において、摺動による駆動負荷の変化が抑制される結果、スキュー調整機構10の駆動モータ10aの駆動量(パルス量)と走査線の傾き量との関係が図11中実線で示した理想的な関係に近づけることができる。よって、スキュー調整機構10の駆動モータ10aの制御により走査線の傾きを高精度に調整することが容易となる。
ところで、本実施形態のカラープリンタ500は、中間転写ベルト606がカラー用の感光体ドラム501,502,503に対して接離可能に構成されている。モノクロ画像を形成するときは、中間転写ベルト606をカラー用の感光体ドラム501,502,503から離間して、画像形成を行う。これにより、カラー用の画像ステーション(Y,M,Cのステーション)を停止することができ、Y,M,Cのステーションの寿命を延ばすことができる。また、中間転写ベルト606のカラー用感光体ドラム501,502,503との摩擦による削れを防止でき、中間転写ベルト606の寿命も向上できる。ただし、中間転写ベルト606がカラー用の感光体ドラム501,502,503から離間する離間位置に到達して停止する際に衝撃が発生する。また、中間転写ベルトがカラー用の感光体ドラム501,502,503に当接する際にも衝撃が発生する。
また、給紙コロ608は、通常、給紙カセット内の記録紙束から離間しており、給紙カセット内の記録紙束の最上位シートをレジストローラ対609へ搬送する際に、給紙カセット内の記録紙束の最上位シートに給紙コロ608が当接する。このとき、給紙コロ608が記録紙束に接触するときにも衝撃が発生する。
これらの衝撃は、カラープリンタ500の各部材に、それぞれ固有振動数での振動を生じさせる。そして、カラープリンタ500の各部材で発生した振動は、カラープリンタ500のフレームなどを介して、光走査装置100の光学ハウジング400に伝達される。光学ハウジング400に伝達された振動は、走査線調整装置1の光学ハウジング400の支点部401等を介して、長尺レンズユニット3に伝達される。このとき、長尺レンズユニット3に伝達された振動に含まれる、長尺レンズユニット3の固有振動数に近い振動数成分により、長尺レンズユニット3が共振励起し、長尺レンズ302が支点部401との当接箇所を回動中心とする回動方向に大きく振動するおそれがある。このように長尺レンズ302が大きく振動すると、感光体ドラムへの光照射位置が長尺レンズユニット3の固有振動数で副走査方向に変位し、バンディングなどの異常画像が発生してしまう。
このような長尺レンズユニット3の共振は、長尺レンズ302の光軸方向位置(X軸方向位置)が光学ハウジング400に対して強固に位置決めされている従来構成ではある程度は抑制される。これは、従来構成における長尺レンズ302の回動時における摺動負荷が、長尺レンズユニット3の共振を抑止するように機能するためである。これに対し、本実施形態では、X軸方向について多少の遊び(ガタつき)をもって長尺レンズ302が光学ハウジング400に保持される構成であるため、長尺レンズ302の回動時における摺動負荷が軽減されており、長尺レンズユニット3の共振を抑止していた機能が低下している。
しかしながら、長尺レンズユニット3の共振は、長尺レンズユニット3のいずれかの端部302a,302bが光学ハウジング400のレンズ端部受面402a,402b等の外部部材に軽く触れているだけで、大きく減衰する。本実施形態では、X軸方向について多少の遊び(ガタつき)をもって長尺レンズ302が光学ハウジング400に保持される構成であるが、長尺レンズユニット3のいずれかの端部302a,302bが光学ハウジング400のレンズ端部受面402a,402bに軽く触れた状態になるのが通常である。したがって、本実施形態においても、長尺レンズユニット3の共振は十分に抑制され、バンディングなどの異常画像の発生が抑制される。
ただし、長尺レンズユニット3に伝達される大きな振動に対しては、長尺レンズユニット3のいずれかの端部302a,302bが光学ハウジング400のレンズ端部受面402a,402bに軽く触れる程度では、長尺レンズユニット3の共振を十分に抑制できないおそれがある。
ここで、長尺レンズ302の振動の様子を確認したところ、長尺レンズ302の他端側(第二板バネ8が当接している側)だけが大きく振動していることがわかった。これは、長尺レンズ302の一端側(第一板バネ7が当接している側)は、光学ハウジング400に固定されているスキュー調整機構10に対して第一板バネ7が押さえ付けているため、大きく振動することがないからである。これに対し、長尺レンズ302の他端側は、第二板バネ8が当接している側と反対側には、これに当接する部材がなく、長尺レンズユニットの他端は下側へ自由に変位できる結果、大きく振動できてしまうからである。
そこで、本実施形態においては、長尺レンズ302の他端側302bだけを、光学ハウジング400のレンズ端部受面402bに押し付ける押付部材としての押付用板バネ404を設けている。これにより、長尺レンズ302の他端側302bが図12中符号Pで示すようにレンズ端部受面402bに押し付けられ、長尺レンズ302の他端側302bとレンズ端部受面402bとを常時当接させることができる。その結果、長尺レンズユニット3の共振によって長尺レンズユニットの他端側302bが振動しようとしても、長尺レンズ302の他端側302bがレンズ端部受面402bに押し付けられているため、長尺レンズユニットの他端側302bの振動は抑制される。
一方、このような押付用板バネ404を設けることによって、長尺レンズ302の回動時における摺動負荷が高まり、長尺レンズ302の回動中における駆動負荷の変化が大きくなり、走査線の傾きを高精度に調整する点に対しては不利となる。しかしながら、本実施形態では、長尺レンズ302の一端側302aについては、光学ハウジング400のレンズ端部受面402aに押し付けられていない。したがって、長尺レンズ302の両端部302a,302bを、光学ハウジング400のレンズ端部受面402a,402bに押し付ける構成と比較すれば、長尺レンズ302の回動時における摺動負荷は軽減される。よって、スキュー調整機構10の駆動モータ10aの駆動量(パルス量)と走査線の傾き量との関係が図11中実線で示した理想的な関係から大きく外れることはなく、スキュー調整機構10の駆動モータ10aの制御により走査線の傾きを高精度に調整することが可能である。なお、押付用板バネ404としては、加重勾配が可能な限り小さくなるものが好ましい。
なお、長尺レンズユニット3の共振は、長尺レンズユニット3の他端部302bが、光学ハウジング400のレンズ端部受面402bに接触せず、押付用板バネ404に接しているだけでも、大きく減衰し得る。この場合、上述したとおり、大きな振動に対しては長尺レンズユニット3の共振を十分に抑制できないおそれがあるが、長尺レンズ302の回動時における摺動負荷が少ないため、走査線の傾きを高精度に調整する点に対しては有利である。
本実施形態においては、光源102として、図15に示すような、複数の発光部を、光ビームの射出方向と直交する面内に4個×4個で配列してなる面発光光源を用いた。光源102を面発光光源にすることによって、高解像度の画像形成が可能になる。また、前記面発光光源に代えて、単一の発光部を有するLD(Lazer Diode)、あるいは複数の発光部を有するLDを直線状、あるいは、2次元的に配列したLDアレイを用いてもよい。かかる光源を用いても、高解像度の画像形成が可能になる。なお、面発光光源の方が、コストダウンの効果は大きく好ましい。
以上の説明では、回動対象となる光学部材が、偏向器202によって走査されたレーザ光が入射されるレンズ部材であるが、ミラー部材などの他の光学部材であってもよいし、走査されない光が入射される光学部材であってもよい。本実施形態の構成は、走査線調整装置1のような走査線の傾きを調整する装置に限らず、光学部材を回動させる装置において広く適用可能である。
以上に説明したものは一例であり、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
長尺レンズ302等の光学部材と、X軸回り等の所定の回動軸回りに前記光学部材を回動させるスキュー調整機構10等の回動手段と、前記光学部材を回動可能に保持する光学ハウジング400等の保持部材とを有する走査線調整装置1等の光学部材回動装置において、前記回動軸の軸方向(X軸方向)における前記光学部材の位置を、所定の許容範囲内で変位可能に規制する規制突起403及びレンズ端部受面402a,402b等の回動軸方向位置規制手段を有することを特徴とする。
上述したとおり、従来、光学部材の光学特性を適切に確保するためには、光学部材を保持部材に強固に保持して光学部材を目標位置にしっかりと位置決めし、光学部材の位置が不要に変化しないようにすることが重要であると考えられていた。そのため、前記特許文献1に開示の走査線調整装置でも、長尺レンズ(光学部材)の長尺方向両端部を光学ハウジング(保持部材)に対して板バネにより回動軸の軸方向へ押し付けて、光学部材を保持部材で強固に保持している。しかしながら、このような強固な位置決めが原因で、光学部材の回動時に摺動が生じ、光学部材の回動位置を高精度に制御することが困難となっている。
本発明者は、光学部材を目標位置にしっかりと位置決めしなくても、詳しくは、光学部材が回動軸の軸方向へ僅かに変位可能な状態で保持部材に保持されていても、その変位可能量が一定の範囲内に規制されていれば、光学部材の光学特性を適切に確保できるという知見を得た。この知見に基づき、本態様では、回動軸の軸方向における光学部材の位置を、回動軸方向位置規制手段により、所定の許容範囲内で変位可能に規制する構成となっている。このような構成であれば、光学部材を保持部材に強固に保持する従来構成よりも、光学部材の回動時に摺動が生じ得る摺動箇所における摺動負荷が軽減される。よって、光学部材の回動位置を高精度に制御することが容易になる。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記光学部材は、前記回動軸の軸方向に対して直交する方向(Y軸方向)に長尺であり、前記保持部材は、前記回動軸の軸方向(X軸方向)と光学部材長尺方向(Y軸方向)とに直交する方向(Z軸方向)から前記光学部材に当接する支点部401と、該支点部を挟んだ該光学部材の長尺方向2箇所を該支点部に向けて付勢する第一板バネ7及び第二板バネ8等の2つの付勢部材とを有し、前記回動手段は、前記光学部材が前記支点部との当接箇所を前記回動軸にして回動するように、該光学部材の長尺方向一端側302aを移動させるものであることを特徴とする。
本態様によれば、光学部材に対する入射光や出射光の光路を妨げることなく、光学部材を回動させることができる。
(態様C)
前記態様Bにおいて、前記回動軸方向位置規制手段は、前記光学部材の長尺方向他端側302bのみを前記保持部材に押し付ける押付用板バネ404等の押付部材を備えていることを特徴とする。
これによれば、光学部材に振動が伝達されたときに大きく振動やすい光学部材の長手方向他端側を保持部材に常時当接させ、その振動を抑制できる。しかも、光学部材に振動が伝達されたときに振動しにくい光学部材の長尺方向一端側302aについては押し付けない構成であるため、光学部材の回動時の摺動負荷を抑え、光学部材の回動位置を高精度に制御できる。
(態様D)
前記態様B又はCにおいて、前記2つの付勢部材は、バネ部材であることを特徴とする。
これによれば、簡易な構成を実現できる。
(態様E)
前記態様A〜Dのいずれかの態様において、光学部材長尺方向(Y軸方向)における前記光学部材の位置を、所定の許容範囲内で変位可能に規制する基準突起2c及び基準穴部405等の長尺方向位置規制手段を有することを特徴とする。
本態様によれば、光学部材の回動時に摺動が生じ得る摺動箇所における摺動負荷が更に軽減され、光学部材の回動位置を高精度に制御することが容易になる。
(態様F)
前記態様A〜Eのいずれかの態様において、前記光学部材は、偏向器202等の光走査手段によって走査されたレーザ光等の走査光が入射するレンズ部材又はミラー部材であることを特徴とする。
これによれば、光学部材の回動により走査線の傾きを調整することができる。
(態様G)
前記態様Fにおいて、前記光学部材は、可撓性部材であることを特徴とする。
これによれば、走査線曲がりを調整することが可能となる。また、このように光学部材が可撓性を有する場合、光学部材の撓みによって摺動箇所における摺動負荷に起因した回動手段の駆動負荷が大きく変化しやすい。したがって、摺動箇所における摺動負荷を軽減して光学部材の回動位置の高精度な制御を可能にする構成は特に有益である。
(態様H)
光源102から照射される光を走査する偏向器202等の光走査手段と、前記光走査手段によって走査された走査光の光路上に配置される長尺レンズ302等の光学部材を走査線調整装置1等の光学部材回動手段によって回動させることで、該走査光の走査線傾きを調整する制御部等の走査線傾き調整手段とを有する光走査装置100において、前記光学部材回動手段として、前記態様A〜Gのいずれかの態様に係る光学部材回動装置を用いたことを特徴とする。
本態様によれば、走査線の傾きを高精度に調整可能な光走査装置を実現することができる。
(態様I)
光源102から照射される画像情報に応じた画像光を光走査装置100によって走査して感光体ドラム501,502,503,504等の感光体へ照射し、これにより該感光体上に形成された潜像を現像して得られる画像を最終的に記録紙510等の記録材上に転移させるカラープリンタ等の画像形成装置において、前記光走査装置として、前記態様Hに係る光走査装置を用いたことを特徴とする。
本態様によれば、画像の歪みの少ない高品質な画像を形成できる。
(態様J)
前記態様Iにおいて、前記光源は、面発光光源であることを特徴とする。
本態様によれば、高解像度の画像形成が可能になる。
1 走査線調整装置
2 ブラケット
2a 上面部
2b 側面部
2c 基準突起
3 長尺レンズユニット
5 調整ネジ
6a,6b 平滑面部材
7 第一板バネ
8 第二板バネ
10 スキュー調整機構
10a 駆動モータ
10b 駆動モータホルダ
10c アジャスタ
100 光走査装置
101 光源ユニット
102 光源
202 偏向器
301 走査レンズ
302 長尺レンズ
400 光学ハウジング
401 支点部
402a,402b レンズ端部受面
403 規制突起
404 押付用板バネ
405 基準穴部
500 カラープリンタ
501,502,503,504 感光体ドラム
510 記録紙
606 中間転写ベルト
特許第4951242号公報

Claims (8)

  1. 光学部材と、
    所定の回動軸回りに前記光学部材を回動させる回動手段と、
    前記光学部材を回動可能に保持し、前記光学部材とともに回動しない保持部材とを有する光学部材回動装置において、
    前記回動軸の軸方向における前記光学部材の位置を、所定の許容範囲内で変位可能に規制する回動軸方向位置規制手段を有し、
    前記光学部材は、前記回動軸の軸方向に対して直交する方向に長尺であり、
    前記保持部材は、前記回動軸の軸方向と光学部材長尺方向とに直交する方向から前記光学部材に当接する支点部と、該支点部を挟んだ該光学部材の長尺方向2箇所を該支点部に向けて付勢する2つの付勢部材とを有し、
    前記回動手段は、前記光学部材が前記支点部との当接箇所を前記回動軸にして回動するように、該光学部材の長尺方向一端側を移動させるものであり、
    前記回動軸方向位置規制手段は、前記光学部材の長尺方向他端側のみを前記保持部材に押し付ける押付部材を備えていることを特徴とする光学部材回動装置。
  2. 請求項1に記載の光学部材回動装置において、
    前記2つの付勢部材は、バネ部材であることを特徴とする光学部材回動装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光学部材回動装置において、
    光学部材長尺方向における前記光学部材の位置を、所定の許容範囲内で変位可能に規制する長尺方向位置規制手段を有することを特徴とする光学部材回動装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光学部材回動装置において、
    前記光学部材は、光走査手段によって走査された走査光が入射するレンズ部材又はミラー部材であることを特徴とする光学部材回動装置。
  5. 請求項4に記載の光学部材回動装置において、
    前記光学部材は、可撓性部材であることを特徴とする光学部材回動装置。
  6. 光源から照射される光を走査する光走査手段と、
    前記光走査手段によって走査された走査光の光路上に配置される光学部材を光学部材回動手段によって回動させることで、該走査光の走査線傾きを調整する走査線傾き調整手段とを有する光走査装置において、
    前記光学部材回動手段として、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光学部材回動装置を用いたことを特徴とする光走査装置。
  7. 光源から照射される画像情報に応じた画像光を光走査装置によって走査して感光体へ照射し、これにより該感光体上に形成された潜像を現像して得られる画像を最終的に記録材上に転移させる画像形成装置において、
    前記光走査装置として、請求項6に記載の光走査装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    前記光源は、面発光光源であることを特徴とする画像形成装置。
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