JP2014106399A - 走査線調整装置、光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

走査線調整装置、光走査装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回転駆動部材と送りねじ機構の組み合わせからなる光学素子の変位手段を備えた走査線調整装置において、送りねじ機構でのねじかじりの発生を防止し、光学素子の位置決め調整の信頼性を高める。
【解決手段】光学素子の姿勢を調整する走査線調整装置において、光学素子を変位させる直動機構部11は、駆動軸に雄ねじ部が取り付けられており、回転角を制御可能なステッピングモータ14と、雄ねじ部と嵌合する雌ねじ部を有する直動アジャスタ15と、雄ねじ部の回転による直動アジャスタ15の回転を規制する直動ガイド16と、直動アジャスタ15の姿勢を変位方向と直交する平面内で規制する弾性部材19と、を備える。
【選択図】図11

Description

本発明は、走査線の傾きを調整する走査線調整装置、並びに、これを備えた光走査装置および画像形成装置に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置として、電子写真方式を利用した画像形成装置が種々考案されており公知技術となっている。その画像形成プロセスは、光走査装置により像担持体である感光ドラムの表面に静電潜像を形成し、感光ドラム上の静電潜像を現像剤であるトナー等によって現像して可視像化し、現像された画像を転写装置により記録媒体(用紙、記録紙、記録材、転写材ともいう)に転写して画像を担持させ、圧力や熱等を用いる定着装置によって記録媒体上のトナー画像を定着する過程により成立している。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる光走査装置としては、光源からの書込光を偏向走査するポリゴンミラーと、このポリゴンミラーによって偏向走査された書込光を像担持体表面に結像するための光学素子と、を備えたものが広く用いられている。このような光書込装置では、光学素子の像面湾曲特性、光走査装置のハウジングのねじれ、ポリゴンミラーを駆動させるモータの発熱等による光走査装置を構成する各種構成部材の熱変形、像担持体の取り付け時のねじれなどが原因で、書込光による像担持体表面上の走査線に、曲がりや傾きが発生する。
走査線の曲がりや傾きが発生すると、画像情報に対応した正しい潜像を像担持体表面に形成することができず、正常な画像を形成することができなくなる。特に、複数の像担持体上にそれぞれ異なる色の画像(可視像)を形成してこれらの画像を互いに重ね合わせてカラー画像を形成する、いわゆるタンデム型のカラー画像形成装置では、各像担持体間における走査線の曲がりや傾きの相対的なズレが異常画像としてユーザに敏感に認識される。
すなわち、単色の画像においては、曲がりや傾きが発生したとしても、これが僅かであればユーザが異常画像としてあまり認識することはないが、これに対し、タンデム画像形成装置によるカラー画像においては、各像担持体における走査線の曲がりや傾きが相対的にずれると、これが色ずれとなって表れる。この色ずれは僅かであってもユーザに異常画像として敏感に感じ取られる。このため、走査線は数μm単位の微細な精度が要求される。
この点に関し、光走査装置内部の光学素子を駆動し、部品精度のばらつきや温度変化などによる走査線の変形を高い分解能で補正するための走査線調整装置が考えられている。
例えば、特許文献1には、長尺レンズユニットの回動の支点と、アジャスタの当接位置との間に、板バネの付勢箇所を設け、板バネと支持台とアジャスタとの3点で長尺レンズユニットを保持することにより、安定的に長尺レンズユニット保持することができ、運搬時や画像形成動作時の振動などで、長尺レンズユニットの自由端部側が振動するのを抑制することができる走査線調整装置が開示されている。
特許文献1の発明では、光軸まわりに回動可能に支持された走査用長尺レンズの一端が、ステッピングモータによって駆動される送りねじ機構によって支持されており、回動支点と送りねじ支点との中間位置に付勢部材を追加することで、走査用長尺レンズの振動を抑制している。
特許文献1のような従来の走査線調整装置では、ステッピングモータなどの回転駆動部材と送りねじ機構の組み合わせからなる光学素子の変位手段(直動機構部ともいう)によって高分解能の位置決め調整を実現している。
しかしながら、特許文献1の発明では、組み立て時のばらつきにより、送りねじ機構のアジャスタと、アジャスタの変位を案内するガイド部との間に生じるラジアル方向のガタによってアジャスタが倒れることにより、アジャスタ側のねじ部(雌ねじ軸線)と、回転駆動部材側のねじ部(雄ねじ軸線)が平行でなくなり、ねじのかじりが発生してしまうという問題があった。このねじのかじりが発生すると、送りねじ機構の動作不良となり、位置決め調整ができなくなるという問題があった。
そこで本発明は、光走査装置内部に設けられる回転駆動部材と送りねじ機構の組み合わせからなる光学素子の変位手段を備えた走査線調整装置において、送りねじ機構でのねじかじりの発生を防止し、光学素子の位置決め調整の信頼性を高めることができる走査線調整装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る走査線調整装置は、走査された光に対する姿勢が変わることで該光が照射される光照射対象上の走査線の傾きが変化する傾き変動部材と、前記傾き変動部材が回動するときの支点を有し、前記傾き変動部材を支持する支持部材と、前記支点に対して前記傾き変動部材を付勢する付勢手段と、前記傾き変動部材の前記支点に支持される被支持面に当接する当接部材を有し、該当接部材を前記被支持面に対する当接方向に変位させる変位手段と、を有し、前記変位手段による前記当接部材の変位量を調整することで、前記傾き変動部材の姿勢を調整する走査線調整装置において、前記変位手段は、回転軸にねじ部材が取り付けられており、回転角を制御可能な回転駆動部材と、前記ねじ部材と嵌合する嵌合部を有する前記当接部材と、前記ねじ部材の回転による前記当接部材の回転を規制する回転規制部材と、前記当接部材の姿勢を前記当接部材の変位方向と直交する平面内で規制する弾性材料からなる姿勢規制部材と、を備えるものである。
本発明によれば、回転駆動部材と送りねじ機構の組み合わせからなる光学素子の変位手段を備えた走査線調整装置において、送りねじ機構でのねじかじりの発生を防止し、光学素子の位置決め調整の信頼性を高めることができる。
走査線調整装置を備えた光走査装置の斜視図である。 走査線調整装置の斜視図である。 走査用長尺レンズを有する走査線調整装置の模式図である。 図3に示すC−C断面での模式図であって走査線調整の説明図である。 走査用長尺ミラーを有する走査線調整装置の模式図である。 図5に示すD−D断面での模式図あって走査線調整の説明図である。 (A)直動機構部の斜視図、(B)(A)に示す点線でのC方向からの断面図である。 (A)直動機構部の断面図、(B)直動機構部におけるねじかじりの発生の説明図である。 (A)直動機構部の組立て前の状態と各部品の寸法公差の関係を示す説明図、(B)(A)の破線アで囲まれた部分の拡大図である。 (A)ねじかじりを防止する機構を備えた直動機構部の断面図、(B)アジャスタ姿勢規制力を付与した状態を示す直動機構部の断面図である。 姿勢規制部材として弾性部材を備えた直動機構部の断面図である。 (A)弾性部材として板ばねを用いた直動機構部の斜視図、(B)(A)の平面図、(C)板ばねが撓んだ状態を併せて示す(A)の平面図である。 摺動部材を備えた直動機構部の断面図である。 画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。 画像形成装置の他の実施形態を示す概略構成図である。
以下、本発明に係る構成を図1から図15に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る走査線調整装置(走査線調整装置5)は、走査された光(光線2)に対する姿勢が変わることで該光が照射される光照射対象(像担持体)上の走査線(走査線7)の傾きが変化する傾き変動部材(走査用長尺レンズ6)と、傾き変動部材が回動するときの支点を有し、傾き変動部材を支持する支持部材(レンズブラケット9)と、支点に対して傾き変動部材を付勢する付勢手段(レンズ押さえバネ12)と、傾き変動部材の支点に支持される被支持面に当接する当接部材(直動アジャスタ15)を有し、該当接部材を被支持面に対する当接方向に変位させる変位手段(直動機構部11)と、を有し、変位手段による当接部材の変位量を調整することで、傾き変動部材の姿勢を調整する走査線調整装置において、変位手段は、回転軸(駆動軸14a)にねじ部材(雄ねじ部14b)が取り付けられており、回転角を制御可能な回転駆動部材(ステッピングモータ14)と、ねじ部材と嵌合する嵌合部(雌ねじ部15b)を有する当接部材と、ねじ部材の回転による当接部材の回転を規制する回転規制部材(直動ガイド16)と、当接部材の姿勢を当接部材の変位方向と直交する平面内で規制する弾性材料からなる姿勢規制部材(弾性部材19)と、を備えるものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
(光走査装置)
図1は光走査装置20の構成例を示す斜視図である。この光走査装置20は、以下に説明する走査線調整装置5(図中に点線で示す)を備えるものである。
光走査装置20では、光源1から出射された光線2は、光偏向器(ポリゴンミラーなど)3によって等角速度で走査され、次にfθ(エフシータ)レンズ4を透過した後、等速走査に変換されたあとで走査線調整機構5に備えられた光学素子である走査用長尺レンズ6(傾き変動部材)(図2)を透過し、図示しない像担持体上に走査線7を形成する。
光走査装置20の各部品は、ハウジング8の所定位置に配置され互いに精度よく位置を規制される。ここで走査用長尺レンズ6は、光線2の進行方向(光軸方向)の直交する平面上で、走査方向に直交する方向に収斂作用をもっている(収束する)ため、走査線の姿勢、形状は走査用長尺レンズ6の姿勢・形状に倣わせることができる。
(走査線調整装置)
図2は、図1に示した走査線調整装置5の詳細な構成を示す斜視図である。また、図3は図2に示す走査用長尺レンズ6を有する走査線調整装置5の模式図である。
走査線調整装置5において、走査用長尺レンズ6は、ハウジング8に固定された支持部材としてのレンズブラケット9によって1点を中心に回動可能に支持されている。また、走査用長尺レンズ6は、レンズホルダ10を介して付勢手段(第一付勢手段)としてのレンズ押さえバネ12によってハウジング8に固定されている。なお、走査用長尺レンズ6は、レンズホルダ10に対しレンズ固定用バネ(図示しない)により保持されている。
また、レンズホルダ10の一端は、変位手段としての直動機構部11によって支持されている。レンズホルダ10は、直動機構部11に対向するように配置された第二付勢手段としてのレンズ姿勢規制バネ13によって直動機構部11に固定されている。直動機構部11およびレンズ姿勢規制バネ13は、ハウジング8に一端側が支持されている。
図3に示すように、直動機構部11は、回転駆動部材としてのステッピングモータ14、当接部材としての直動アジャスタ15、および回転駆動部材としての直動ガイド16から構成される。直動機構部11は、ステッピングモータ14が駆動することで、直動ガイド16内部でモータ軸の回転運動が直動アジャスタ15の直線運動に変換され、図中A方向に直動アジャスタ15が移動する。
この直動アジャスタ15の変位により、走査用長尺レンズ6はレンズホルダ10を介して変位するが、走査用長尺レンズ6は回動支点(レンズブラケット9)の位置でレンズ押さえバネ12によってA方向の変位を規制されているため、回動支点との接点を中心に図中Bの方向に回動する。
また、レンズホルダ10は、レンズ姿勢規制バネ13によって直動アジャスタ15に押し付けられているため、レンズホルダ10および走査用長尺レンズ6は直動アジャスタ15の変位に追従する。このように直動機構部11のステッピングモータ14の駆動により、走査用長尺レンズ6の姿勢を任意に制御することができる。すなわち、本実施形態では、傾き変動部材は、走査用長尺レンズ6およびレンズホルダ10からなるが、レンズホルダ10を有さず、走査用長尺レンズ6が直接、付勢手段により固定され、直動機構部11が走査用長尺レンズ6を直接変位させるものであっても良い。
図3に示す走査線調整装置5では、走査線7の姿勢を調整することが可能となる。図4は、図3に示すC−C断面での模式図である。図4に示すように走査用長尺レンズ6が図中A方向に変位すると、光線(走査線)7は走査用長尺レンズ6の光軸22の外側を通過する。ここで、走査用長尺レンズ6はA方向に収斂作用を持っているため、光軸外を通過する光線7は走査用長尺レンズ6の光軸22に収斂される。このように走査用長尺レンズ6のレンズ効果によって走査線7の形状、姿勢を走査線調整装置5の姿勢に倣わせることができる。
図2〜図4では、光学素子として走査用長尺レンズ6を備える走査線調整装置5について説明したが、光学素子として走査用長尺ミラー23を備えるようにしても良い。図5は図4における走査用長尺レンズ6を走査用長尺ミラー23に置き換えた走査線調整装置5の模式図である。図5に示す走査線調整装置5では、傾き変動部材は、走査用長尺ミラー23からなる。
図5に示すように、直動機構部11は、ステッピングモータ14、直動アジャスタ15、および直動ガイド16から構成される。直動機構部11は、ステッピングモータ14が駆動することで、直動ガイド16内部でモータ軸の回転運動が直動アジャスタ15の直線運動に変換され、図中A方向に直動アジャスタ15が移動する。
この直動アジャスタ15の変位により、走査用長尺ミラー23はA方向に変位しようとするが、走査用長尺ミラー23は回動支点(レンズブラケット9)の位置でレンズ押さえバネ12によってA方向の変位を規制されているため、回動支点との接点を中心に図中Bの方向に回動する。
また、走査用長尺ミラー23は、レンズ姿勢規制バネ13によって直動アジャスタ15に押し付けられているため、その姿勢は直動アジャスタ15の変位に追従する。このように直動機構部11のステッピングモータ14の駆動により、走査用長尺ミラー23の姿勢を任意に制御することができる。
図6は、図5に示すD−D断面での模式図である。図6に示すように走査用長尺ミラー23が図中A方向に変位すると、光線7の反射点位置は走査用長尺ミラー23の変位分Aの方向にずれる。
これにより、光線7の結像位置は走査用長尺ミラー23の変位に倣い、光線7によって描かれる走査線姿勢は走査用長尺ミラー23の姿勢に追従する。したがって、図5の走査線調整装置5も図3に示した走査線調整装置5と同様に、走査用長尺ミラー23の反射作用によって走査線7の形状、姿勢を走査線調整装置5の姿勢に倣わせることができる。
次に、直動機構部11について詳説する。図7(A)は直動機構部11の斜視図、図7(B)は、図7(A)に示す点線におけるC方向からの断面図である。
ステッピングモータ14の駆動軸14aには、駆動用の雄ねじ部14bが設けられており、これに対向する直動アジャスタ15の内側の面にはこれとかみ合う雌ねじ部15bが切られている。
また、直動アジャスタ15は、直動ガイド16に対し回転止めが施されている。例えば、Dカットで嵌合するようにし、直動ガイド16が直動アジャスタ15の回転規制部材として機能するようにしている。
これにより、直動機構部11は、ステッピングモータ14の駆動軸14aが1回転すると、雄ねじ部14bのねじリード分、直動アジャスタ15が直動ガイド16に沿って移動し、回転運動を直線運動に変換する送りねじ機構を成している。
ここで、図8を参照して、直動機構部11におけるねじかじりの発生について説明する。図8(A),(B)は直動機構部11の断面図である。
直動機構部11の内部では、理想的には図8(A)に示すとおり、ステッピングモータ14の駆動軸14aの軸線17と、直動アジャスタ15の変位方向における軸線18は同軸かつ平行に配置される。
しかしながら、直動機構部11の組立ての際には、部品精度のばらつきを吸収するため、直動ガイド16と直動アジャスタ15との間にはラジアル方向のガタを設けることが必要となる。すなわち、図8(A)に示すように、組み付けの状態では、直動アジャスタ15と直動ガイド16との間には、部品精度のばらつきを吸収するため隙間dが設けられている。
ここで、直動機構部11の組み付けについて図9を参照して説明する。図9(A)は、図8に示す直動機構部11の組立て前の状態と各部品の寸法公差の関係を示す説明図である。
図9(A)に示すように、直動アジャスタ15の外径をD1、直動ガイド16のガイド部内径をD2とすると、直動アジャスタ15が、直動ガイド16に嵌合して、ステッピングモータ14の軸方向に直動するには、D2≧D1の関係が必要となる。この時、図8(A)に示した隙間dは、d=D2−D1で表される。
図9(B)は、図9(A)の破線アで囲まれた部分の拡大図である。図9(B)に示すように、ステッピングモータ14の駆動軸14aに取り付けられた雄ねじ部14bの外径をS1、直動アジャスタ15に設けられた雌ねじ部15bの内径をS2とすると、雄ねじ部14bと雌ねじ部15bとが螺合するためには、S2≧S1の関係が必要となる。この時、雄ねじ部14bと雌ねじの隙間sは、s=S2−S1で表される。
ここで、直動機構部11を組立可能に製作するためには、s≧dの関係を満足するよう、部品の寸法公差を規制する必要がある。仮に、s<dとなった場合には、直動アジャスタ15の位置はステッピングモータ14の回転軸14a位置によって規制され、sの範囲でしか公差を許容しない。
その際、s<dで製作された直動アジャスタ15は、直動ガイド16にsの範囲を超えて嵌合しようとする。このため、アジャスタ15は必要以上の負荷を受け、ステッピングモータ14の駆動力では直動アジャスタ15を駆動できず所定の機能を発揮できないばかりか、場合によっては組立て自体不可能となるからである。
なお、図9に示すs≧dの関係は、以下に説明する本実施形態に係る走査線調整装置5の直動機構部11(図10〜図13)においてもアジャスタ姿勢規制力G1(後述する)を付与する前においては、満足しているものである。
ところで、図8(A)に示した直動アジャスタ15は、レンズホルダ10を介してレンズ姿勢規制バネ13から、軸線17,18とは異なる方向の力、例えば、図示するようなF1の押し付け力(付勢力)を受けることとなる。この押し付け力F1は、レンズホルダ10の姿勢により斜め方向に生じるため、この押し付け力F1によって、直動アジャスタ15は回転(転倒)モーメントM1の作用を受け、図8(B)に示すように、わずかに傾くこととなる。
この直動アジャスタ15の傾きにより、直動アジャスタ15内側の雌ねじ軸線18に倒れが生じ、部品の組み合わせによってねじのかじりを生じてしまう。
そこで、このねじかじりの発生を防止するため、本実施形態に係る走査線調整装置5の直動機構部11は、駆動軸14aに雄ねじ部14bが取り付けられており、回転角を制御可能なステッピングモータ14と、雄ねじ部14bと嵌合する雌ねじ部15bを有する直動アジャスタ15と、雄ねじ部14bの回転による直動アジャスタ15の回転を規制する直動ガイド16と、に加えて、直動アジャスタ15の姿勢を変位方向と直交する平面内で規制する弾性部材19と、を備えるものである。
ここで、直動機構部11は、下記式(1)、(2)に規定する力学的関係を満たしている。
M1<M2 ・・・(1)
F1+μG1<f1 ・・・(2)
F1:レンズ姿勢規制バネ13により発生する付勢力[N]
μ:直動アジャスタ15と直動ガイド16との間に生ずる摩擦係数
G1:弾性部材19によって発生する付勢力(アジャスタ姿勢規制力)[N]
f1:ステッピングモータ14の駆動力[N]
M1:付勢力F1によって生じる直動アジャスタ回転モーメント[N・m]
M2:アジャスタ姿勢規制力G1によって生じる直動アジャスタ回転モーメント[N・m]
図10に、このねじかじりを防止する機構を備えた直動機構部11の断面図を示す。本実施形態においても同様に、図10(A)に示すように、組み付けの状態では、直動アジャスタ15と直動ガイド16との間には、部品精度のばらつきを吸収するため隙間dが設けられている。なお、直動アジャスタ15内部の雌ねじ部15bとステッピングモータ14の駆動軸14aの雄ねじ部14bとの間にも図示しない同等の隙間sが存在しており、s≧dの関係を満たすのは上記のとおりである。
ここで、本実施形態では、図10(B)に示すように、アジャスタ姿勢規制力G1により、隙間dを0にするものである。すなわち、アジャスタ姿勢規制力G1によって、直動アジャスタ15は、図中G1の方向に押し付けられ、このアジャスタ姿勢規制力G1によってモーメントM2を受けることで、図8に示した転倒モーメントM1が相殺され、姿勢が規制され、この状態で、直動ガイド16と摺動する。
これにより、直動アジャスタ15は、直動ガイド16に平行に姿勢を規制されることとなり、レンズ姿勢規制バネ13による押し付け力F1による軸の倒れを防止することができる。
この直動アジャスタ15にアジャスタ姿勢規制力G1を与える直動アジャスタ15の姿勢規制部材としては、図11に示すような弾性部材19が用いられる。この弾性部材19の弾性材量としては、例えば板金製の板バネや棒スプリングなどを用いることができる。また、弾性材料19をスポンジなどの多孔質の柔らかい物質により形成し、図中摺動面Sにマイラー(摺動シート)などを貼り付けたものを用いることもできる。
図12を参照して具体的な構成例について説明する。図12(A)は、図11に示した弾性部材19として板ばね19を用いた場合における直動機構部11の斜視図、図12(B)は、上面からの平面図である。図12(C)は、上面からの平面図であって、板ばね19が撓んだ状態(図中19’)併せて示す図である。
この板ばね19は、直動ガイド16の互いに直交する直動ガイド壁面16aと直動ガイド壁面16bに両端部が固定されている。この直動ガイド壁面16aと直動ガイド壁面16bは、直動ガイド16と一体に成型されており、直動アジャスタ15の回転規制部材となっている。
直動アジャスタ15は、直動ガイド壁面16aと16bに平行にカットされ、突き当て面を形成している。姿勢規制部材としての弾性部材19は、直動ガイド壁面16a,16bに取り付けられ、直動アジャスタ15を直動ガイド16に押し付けるアジャスタ姿勢規制力G1を発生する。
なお、弾性部材(板ばね)19を固定する部材を直動ガイド16とは別途設けても良いが、図12に示すように、直動アジャスタ15の回転規制部材である直動ガイド壁面16a,16bに固定することにより部品点数を削減するとともに、安定してアジャスタ姿勢規制力G1を発生させることができる。
また、図13に示すように、直動アジャスタ15に対し、弾性部材19によりアジャスタ姿勢規制力G1を与えられる側とは反対側の直動アジャスタ15と直動ガイド16の間(摺動面)に摺動部材24を設けることも好ましい。このように摺動部材24を有することにより、アジャスタ姿勢規制力G1によって直動アジャスタ15と直動ガイド16の間の摩擦による抗力を低減することができる。
以上説明した本実施形態に係る走査線調整装置5によれば、雄ねじ部14bおよび雌ねじ部15b(送りねじ機構)の軸線に平行に配置した直動ガイド16に、直動アジャスタ15を弾性部材19により突き当てることで、部品間ばらつきを吸収して、直動アジャスタ15と直動ガイド16との間に生じるラジアル方向のガタをなくすことができ、これによって送りねじ機構の軸たおれを抑制することができる。
すなわち、回転駆動部材と送りねじ機構の組み合わせからなる光学素子の変位手段を備えた走査線調整装置において、送りねじ機構でのねじかじりの発生を防止し、光学素子の位置決め調整の信頼性を高める。
(画像形成装置)
以上説明した走査線調整装置5を備えた光走査装置20(図1)を備えた画像形成装置30について説明する。図14は、画像形成装置の一実施形態である中間転写機構を備えたタンデム型のフルカラー電子写真装置を示す概略構成図である。
図14に示すように、各感光体ドラム31(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の周囲には、それぞれ、帯電装置32、現像装置34、不図示のクリーニング部、除電部等が配設されている。そして、各感光体ドラム31上で、作像プロセスがおこなわれて、各感光体ドラム31上に各色の画像が形成される。
感光体ドラム31は、不図示の駆動モータによって回転駆動される。そして、帯電装置32の位置で、感光体ドラム31の表面が一様に帯電される(帯電工程)。
その後、感光体ドラム31は光走査装置20から発せられたレーザ光の照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程)。
その後、感光体ドラム31の表面は、現像装置34との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程)。
その後、感光体ドラム31の表面は、中間転写ベルト38及び転写ローラ(一次転写ローラ)35との対向位置である一次転写部36に達して、この位置で感光体ドラム31上のトナー像が中間転写ベルト38上に転写される(一次転写工程)。こうして、中間転写ベルト38上にカラー画像が形成される。
なお、感光体ドラム31上の残存する未転写トナーは、不図示のクリーニング部によって回収され(クリーニング工程)、また、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム31の残留電位が除去される。
各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト38は、二次転写部39に達する。この位置で、給紙装置37から搬送路42を通って搬送される用紙Pの表面にトナー像が転写される(二次転写工程)。
その後、トナー像が転写された用紙Pは定着装置33の内部に送り込まれ、定着ローラ45、及び表面を弾性体で覆われた加圧ローラ44との間のニップ部を通過することにより熱と圧力を加えられ、トナー像は用紙Pに定着され、下流側の搬送路に送られる。
定着装置33の下流側には、冷却装置40が設けられており、冷却装置40に搬送された用紙Pは、適当な温度まで冷却され、排紙口41から排出される。なお、図示しない増設用の給紙装置からの用紙についても、搬送路43を通して同様に対応できる構成となっている。
また、本実施形態に係る走査線調整装置5を備えた光走査装置20(図1)を備えた画像形成装置30の他の例を図15に示す。この画像形成装置30は、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(B)の4色でフルカラー画像を形成するレーザプリンタの例を示している。光走査装置20は、各色用の画像信号に応じたレーザビームを出射する4つの光走査装置20M,20C,20Y,20Bとして構成されている。
本実施形態に係る走査線調整装置5を備えた光走査装置20(20M,20C,20Y,20B)は、図15に示す画像形成装置30のように、対応する感光体ドラム31に対し、水平方向に位置するように設けられることが特に好ましい。
図15に示す画像形成装置30は、感光体ドラム31から転写ベルト48に担持される用紙Pに転写する直接転写方式の例である。また、作像用の4つのプロセスカートリッジ46(46M,46C,46Y,46B)は、感光体ドラム31、帯電装置32、現像装置34、クリーニングブレード47等を一体に備え、画像形成装置30本体に対して着脱可能に構成されている。なお、図14と同一の構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
以上説明した構成による走査線調整装置5を備えた光走査装置20を備えた画像形成装置30とすることにより、高信頼性を有する走査線調整を行う光走査装置20を備えた画像形成装置30を提供することができる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
1 光源
2 光線
3 光偏向器
4 fθレンズ
5 走査線調整装置
6 走査用長尺レンズ
7 走査線(光線)
8 ハウジング
9 レンズブラケット
10 レンズホルダ
11 直動機構部
12 レンズ押さえバネ
13 レンズ姿勢規制バネ
14 ステッピングモータ
14a 駆動軸
14b 雄ねじ部
15 直動アジャスタ
15b 雌ねじ部
16 直動ガイド
16a,16b 直動ガイド壁面
17 軸線(ステッピングモータ駆動軸の軸線)
18 軸線(直動アジャスタの軸線)
19 弾性部材
20 光走査装置
22 光軸
23 走査用長尺ミラー
30 画像形成装置
31 感光体ドラム
32 帯電装置
33 定着装置
34 現像装置
35 一次転写ローラ
36 一次転写部
37 給紙装置
38 中間転写ベルト
39 二次転写部
40 冷却装置
41 排紙口
42 搬送路
43 搬送路
44 加圧ローラ
45 定着ローラ
46 プロセスカートリッジ
47 クリーニングブレード
48 転写ベルト
特開2008−225045号公報

Claims (10)

  1. 走査された光に対する姿勢が変わることで該光が照射される光照射対象上の走査線の傾きが変化する傾き変動部材と、
    前記傾き変動部材が回動するときの支点を有し、前記傾き変動部材を支持する支持部材と、
    前記支点に対して前記傾き変動部材を付勢する付勢手段と、
    前記傾き変動部材の前記支点に支持される被支持面に当接する当接部材を有し、該当接部材を前記被支持面に対する当接方向に変位させる変位手段と、を有し、
    前記変位手段による前記当接部材の変位量を調整することで、前記傾き変動部材の姿勢を調整する走査線調整装置において、
    前記変位手段は、
    回転軸にねじ部材が取り付けられており、回転角を制御可能な回転駆動部材と、
    前記ねじ部材と嵌合する嵌合部を有する前記当接部材と、
    前記ねじ部材の回転による前記当接部材の回転を規制する回転規制部材と、
    前記当接部材の姿勢を前記当接部材の変位方向と直交する平面内で規制する弾性材料からなる姿勢規制部材と、
    を備えることを特徴とする走査線調整装置。
  2. 前記付勢手段を第一付勢手段とした場合に、前記傾き変動部材を前記当接部材に付勢する第二付勢手段を備え、
    下記式(1)、(2)を満たす
    M1<M2 ・・・(1)
    F1+μG1<f1 ・・・(2)
    F1:第二付勢手段により発生する付勢力[N]
    μ:当接部材と回転規制部材との間に生ずる摩擦係数
    G1:姿勢規制部材によって発生する付勢力[N]
    f1:回転駆動部材の駆動力[N]
    M1:付勢力F1によって生じる当接部材回転モーメント[N・m]
    M2:付勢力G1によって生じる当接部材回転モーメント[N・m]
    ことを特徴とする請求項1に記載の走査線調整装置。
  3. 前記姿勢規制部材は、前記回転規制部材に保持されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の走査線調整装置。
  4. 前記傾き変動部材は、収斂作用によって光線の結像位置を変化させる長尺レンズを有することを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の走査線調整装置。
  5. 前記傾き変動部材は、反射作用によって光線の結像位置を変化させる長尺ミラーであることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の走査線調整装置。
  6. 前記姿勢規制部材は、板バネ、または棒スプリングからなることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の走査線調整装置。
  7. 前記姿勢規制部材は、スポンジからなるとともに、前記当接部材との摺動面に摺動シートを有することを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の走査線調整装置。
  8. 前記当接部材の前記姿勢規制部材により規制される側の面と反対側の前記回転規制部材との摺動面に摺動部材を有することを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の走査線調整装置。
  9. 請求項1から8までのいずれかに記載の走査線調整装置を備えることを特徴とする光走査装置。
  10. 請求項9に記載の光走査装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113655612A (zh) * 2021-09-03 2021-11-16 上海科技大学 一种高稳定性二维姿态调整机构

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