JP2011133834A - 傾き調整装置、光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

傾き調整装置、光走査装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】走査線の傾き補正を精度よく行うことができ、かつ、傾き変動部材を安定して保持することができる傾き調整装置、光走査装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】ブラケット52のモータ側端部の天面には、付勢部材たるコの字状の支持用板バネ61の板バネ部61aが当接しており、ブラケット52のモータ側端部の天面の裏面には、当接部材たるアジャスタ58の頂部が、当接している。支持用板バネ61の固定部が、固定ナット68とアジャスタ58とで挟持固定することで、支持用板バネ61が、アジャスタ58に取り付けられる。
【選択図】図6

Description

本発明は、光照射対象上の走査線の傾きを調整する傾き調整装置、光走査装置および画像形成装置に関するものである。
従来、光源から出射された照射光を、結像レンズを用いて偏向器に導き、偏向器により走査された照射光を、走査結像素子を用いて光照射対象上に集光するようにした光走査装置が画像形成装置に用いられている。画像形成装置が備える光走査装置は照射光を光照射対象としての感光体表面上に集光し、感光体表面上に潜像を形成する画像書込装置として用いられている。
光走査装置の光学系に誤差があると、感光体表面上を走査する走査線が、感光体の表面移動方向に対して傾斜した線となる走査線傾きの不具合が生じるため、光学系は高精度で製造されることが望ましい。
しかし、光走査装置の光学系を構成する光学素子の製造精度誤差(走査レンズの母線曲がりや折り返しミラーの面精度の低下など)や、筺体に光学素子を組み付けたときに発生する組み付け誤差などにより、光走査装置を誤差なく製造することは困難である。このため、工場などの通常の光学素子の製造工程や光走査装置の製造工程では、走査線傾きの不具合をなくすことは困難である。
特許文献1には、光学系を構成する光学素子のうちの長尺レンズを保持するブラケットの光走査装置の筺体に対する姿勢を調節することで光学素子の製造精度誤差や光走査装置の製造時の誤差による走査線傾きを補正できる光走査装置が記載されている。
図11は、特許文献1に記載の光走査装置に搭載される傾き調整装置の概略構成図である。
この傾き調整装置は、長尺レンズ151とこれを保持するブラケット152とから構成された傾き変動部材としての長尺レンズユニット150の長手方向中央部が、光走査装置のハウジングに固定された支点部材たる支持台166に載っている。また、ブラケット152の図中左側端部には、当接部材たるアジャスタ158が当接している。また、ブラケット152の上面の両端部には、ハウジングに固定された付勢部材たるユニット支持用板バネ161,162が当接している。ユニット支持用板バネ161,162の付勢力により、ブラケット152の上面の長手方向両端は図中下方に向けて押し下げられる付勢力を受ける。このように、長尺レンズユニット150は、アジャスタ158、支持台166,ユニット支持用板バネ161,162によってハウジングに保持される。アジャスタ158は、回動手段たる駆動モータ156の駆動力によって、図中矢印Cに示すように、上下方向に変位する。
不図示の制御手段によって駆動モータ156を制御することにより、アジャスタ158の上下方向の位置を調整することで、長尺レンズユニット150を回動させる量を調節し、長尺レンズユニット150の走査された光に対する姿勢を調節することができる。この調節により、不図示の光照射対象たる感光体上の走査線の傾きを調節することができる。
図11に示す構成の傾き調整装置によれば、アジャスタ158を上昇させて、ユニット支持用板バネ161の付勢力に抗して、長尺レンズユニット150の図中左側端部を図中上方へ持ち上げていくと、それによってユニット支持用板バネ161が変形し、フックの法則により付勢力が増加する。付勢力が増加すると、長尺レンズユニット150のモータ側端部を持ち上げるためのトルク負荷も大きくなり、モータ脱調の原因となる。モータ脱調が発生すると長尺レンズユニット150を所望の姿勢に調節することができなくなり、長尺レンズユニット150の姿勢調節の精度が低下し、走査線傾きの補正精度が低下してしまうという問題がある。
また、アジャスタ158を下降させ、長尺レンズユニット150のモータ側端部を下降させると、フックの法則により、ユニット支持用板バネ161の付勢力が減少し、ユニット支持用板バネ161とアジャスタ158との間の長尺レンズユニット150の保持力が低下してしまう。その結果、画像形成時に画像形成装置内で発生する振動の影響をうけて長尺レンズユニット150が振動し画像劣化を引き起こす問題が生じる。このように、アジャスタ158を下降させた場合は、ハウジングに対して傾き変動部材としての長尺レンズユニット150を安定的に保持することができない。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、走査線の傾き補正を精度よく行うことができ、かつ、傾き変動部材を安定して保持することができる傾き調整装置、光走査装置および画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、走査された光に対する姿勢が変わることで該光が照射される光照射対象上の走査線の傾きが変化する傾き変動部材と、上記傾き変動部材と当接して、上記傾き変動部材が回動するときの支点となる支点部材と、上記傾き変動部材と当接する当接部材と、上記傾き変動部材に対する上記当接部材の当接方向に沿って上記当接部材を変位させることで、上記傾き変動部材を上記支点部材を支点として回動させる回動手段と、上記傾き変動部材を上記当接部材側へ付勢する付勢部材とを有し、上記回動手段による当接部材の変位量を調整することで、上記傾き変動部材の姿勢を調整して走査線の傾きを調整する傾き調整装置において、上記付勢部材を、上記当接部材、または、上記回動手段の上記当接部材とともに変位する部材に固定したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の傾き調整装置において、上記付勢部材および上記当接部材を、上記傾き変動部材に対して摺動可能に当接させたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の傾き調整装置において、上記回動手段は、上記当接部材が螺合する回転軸と、該回転軸を回転させる回転角度を制御することが可能なモータと、上記当接部材の回転方向の動きを規制する規制部材とを有することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1ないし4いずれかの傾き調整機構において、上記傾き変動部材は、上記光の入射位置によって、光の出射位置が変化する特性を有するレンズを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、光ビーム発射手段と、該光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、上記光ビームを反射させる反射鏡と、光照射対象上における走査線の傾きを補正する傾き調整手段とを備え、上記光ビームによって上記光照射対象上を光走査する光走査装置において、上記傾き調整手段として、請求項1乃至4いずれかの傾き調整装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、潜像担持体と、潜像担持体表面に潜像を書き込むための光書込手段と、潜像担持体に形成された潜像を現像する現像手段と、現像によって上記潜像担持体上で得られた可視像をそれぞれ転写体に転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、上記光書込手段として、請求項5の光走査装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の画像形成装置において、上記潜像担持体または転写体に形成したトナーマークを検出するマーク検出手段と、上記マーク検出手段で検出されたマーク位置情報に基づいて、走査線の傾きを算出し、算出した走査線傾きに基づいて、上記傾き調整装置を制御する傾き調整制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項6または7の画像形成装置において、上記潜像担持体および上記現像手段からなる画像形成部を複数備え、上記転写手段は、各潜像担持体上で得られた可視像をそれぞれ転写体に重ね合わせて転写して、該可視像を最終的に記録材上で重なり合うように転移させるものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、付勢部材を、当接部材、または回動手段の当接部材とともに変位する部材に固定することによって、当接部材が回動手段により変位せしめられると、付勢部材全体が、当接部材とともに変位する。これにより、付勢部材の傾き変動部材に対する付勢力が、当接部材の変位により増加したり、減少したりすることがない。従って、付勢部材の傾き変動部材に対する付勢力を、ほぼ一定に維持することができる。よって、当接部材の変位による付勢部材の付勢力の低下がないため、当接部材と付勢部材との間の保持力が低下することがない。その結果、傾き変動部材を安定して保持することができる。また、当接部材の変位による付勢部材の傾き変動部材に対する付勢力の増加もないため、当接部材の変位を阻害することがない。これにより、走査線の傾き補正を精度よく行うことができる。
また、付勢部材の傾き変動部材に対する付勢力の反力が、付勢部材が固定された当接部材に働くため、付勢部材の傾き変動部材に対する付勢力が、当接部材と傾き変動部材と付勢部材とで構成された部材の内力となる。その結果、回動手段で当接部材を変位させるとき、付勢部材の傾き変動部材に対する付勢力の影響をほぼ無くすことができる。これにより、付勢部材を当接部材に固定していないものに比べて、小さな力で当接部材を変位させることができるため、消費電力を削減できたり、回動手段の大型化を抑制できたりすることができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 作像ステーションの概略構成を示す構成図。 光書込ユニットの構成を示す説明図。 長尺レンズユニットとその周辺を示す概略構成図。 長尺レンズユニットとその周辺を示す斜視図。 長尺レンズユニットのモータ側端部付近の拡大構成図。 図6におけるa−a断面図。 図6におけるb−b断面図。 図6におけるc−c断面図。 長尺レンズユニットの長手方向中央部の断面図である。 従来の傾き調整装置の概略構成図。
以下、本発明を、画像形成装置としてのプリンタに適用した一実施形態について説明する。本実施形態は、いわゆる中間転写方式のタンデム型画像形成装置を例に挙げて説明するが、これに限られるものではない。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、装置本体1と、この装置本体1から引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。装置本体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像(可視像)を形成するための作像ステーション3Y,3C,3M,3Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
図2は、イエロー(Y)の作像ステーションの概略構成を示す構成図である。なお、他の作像ステーションも同様の構成である。
図1及び図2に示すように、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、図中矢印A方向に回転する潜像担持体としてのドラム状の感光体10Y,10C,10M,10Kを備えている。感光体10Y,10C,10M,10Kは、直径40mmのアルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、それぞれ、感光体10Y,10C,10M,10Kの周囲に、感光体を帯電する帯電装置11Y,11C,11M,11K、感光体に形成された潜像を現像する現像手段としての現像装置12Y,12C,12M,12K、感光体上の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置13Y,13C,13M,13Kを備える。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの下方には、感光体10Y,10C,10M,10Kに書込光Lを照射可能な光走査装置である光書込手段としての光書込ユニット4を備えている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの上方には、各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにより形成されたトナー画像が転写される中間転写ベルト20を備えた中間転写ユニット5を備えている。また、中間転写ベルト20に転写されたトナー画像を記録材である転写紙Pに定着する定着ユニット6を備えている。また、装置本体1の上部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色のトナーを収容するトナーボトル7Y,7C,7M,7Kが装填されている。このトナーボトル7Y,7C,7M,7Kは、装置本体1の上部に形成される排紙トレイ8を開くことにより、装置本体1から脱着可能に構成されている。
上記光書込ユニット4は、光源であるレーザダイオードから発射させる書込光(レーザ光)Lをポリゴンミラー等によって偏向し、感光体10Y,10C,10M,10K上に照射しながら順次走査する。光書込ユニット4の詳しい説明は後述する。
上記中間転写ユニット5の中間転写ベルト20は、駆動ローラ21、テンションローラ22、及び従動ローラ23に掛け回され、所定タイミングで図中反時計回り方向に回転駆動される。また、中間転写ユニット5は、感光体10Y,10C,10M,10Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kを備えている。中間転写ユニット5は、中間転写ベルト20上に転写されたトナー像を転写紙Pに転写する二次転写ローラ25、転写紙P上に転写されなかった中間転写ベルト20上の転写残トナーをクリーニングするベルトクリーニング装置26を備えている。
次に、上記構成のプリンタにおいて、カラー画像を得る行程について説明する。
まず、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにおいて、感光体10Y,10C,10M,10Kが帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様に帯電される。その後、光書込ユニット4により、画像情報に基づきレーザ光Lが走査露光されて感光体10Y,10C,10M,10Kの表面に潜像が形成される。感光体10Y,10C,10M,10K上の潜像は、現像装置12Y,12C,12M,12Kの現像ローラ15Y,15C,15M,15K上に担持された各色のトナーによって現像されてトナー像として可視像化される。感光体10Y,10C,10M,10K上のトナー像は、各一次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kの作用によって反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト20上に順次重ねて転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。一次転写終了後の感光体10Y,10C,10M,10Kは、クリーニング装置13Y,13C,13M,13Kのクリーニングブレード13aによってその表面がクリーニングされ、次の画像形成に備えられる。トナーボトル7Y,7C,7M,7Kに充填されているトナーは、必要性に応じて図示しない搬送経路によって各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの現像装置12Y,12C,12M,12Kに所定量補給される。
一方、上記給紙カセット2内の転写紙Pは、給紙カセット2の近傍に配設された給紙ローラ27によって、装置本体1内に搬送され、レジストローラ対28によって所定のタイミングで二次転写部に搬送される。そして、二次転写部において、中間転写ベルト20上に形成されたトナー画像が転写紙Pに転写される。トナー画像が転写された転写紙Pは、定着ユニット6を通過することで画像定着が行われ、排出ローラ29によって排紙トレイ8に排出される。感光体10と同様に、中間転写ベルト20上に残った転写残のトナーは、中間転写ベルト20に接触するベルトクリーニング装置26によってクリーニングされる。
次に、上記光書込ユニット4の構成について説明する。
図3は、本実施形態における光書込ユニット4の構成を示す説明図である。
この光書込ユニット4は、正多角柱形状からなる2つのポリゴンミラー41a,41bを備えている。このポリゴンミラー41a,41bは、その側面に反射ミラーを有し、図示しないポリゴンモータによって正多角柱の中心軸を回転中心として高速回転する。これにより、その側面に図示しないレーザダイオード(光源)からの書込光(レーザ光)が入射すると、このレーザ光が偏向・走査される。また、光書込ユニット4は、ポリゴンモータの防音効果のための防音ガラス42a,42bと、ポリゴンミラー41a,41bによりレーザ走査の等角度運動を等速直線運動へと変えるfθレンズ43a,43bと、感光体10Y,10C,10M,10Kへとレーザ光を導くミラー44a,44b,44c,44d,46a,46b,46c,46d,47a,47b,47c,47dと、ポリゴンミラーの面倒れを補正する長尺レンズユニット50a,50b,50c,50dと、ハウジング内への塵などの落下を防止する防塵ガラス48a,48b,48c,48dとを備えている。なお、図3中符号La,Lb,Lc,Ldは、それぞれ各感光体10Y,10C,10M,10Kに照射される書込光の光路を示すものである。
次に、上記光書込ユニット4による走査線の曲がり及び傾きを調整する調整装置の構成について説明する。
本実施形態において、走査線の曲がりについては、上記長尺レンズユニット50a,50b,50c,50dの光学素子である長尺レンズを強制的に変形させることで調整する。一方、走査線の傾きについては、長尺レンズの姿勢を変化させることで調整する。なお、本実施形態において、走査線の曲がり調整を行う機構と、走査線の傾き調整を行う機構は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の感光体10Y,10C,10M,10Kに対応した長尺レンズユニット50a,50b,50c、50dに備わっている。以下、イエロー(Y)の感光体10Yに対応した長尺レンズユニット50aを例に挙げて説明する。ただし、以下の説明では、色分け符号を省略する。
図4は、長尺レンズユニット50とその周辺を示す概略構成図であり、図5は、長尺レンズユニット50とその周辺を示す斜視図である。また、図6は、長尺レンズユニット50のモータ側端部付近の拡大構成図である。また、図7は、図6におけるa−a断面図であり、図8は、図6におけるb−b断面図であり、図9は、図6におけるc−c断面図である。また、図10は、長尺レンズユニット50の長手方向中央部の断面図である。
傾き変動部材たる長尺レンズユニット50は、ポリゴンミラー41a,41bの面倒れを補正する長尺レンズ51、長尺レンズ51を保持するブラケット52、長尺レンズ51とブラケット52とを固定するための固定用板バネ69、70などを備えている。
ブラケット52に長尺レンズ51を取り付ける際には、長尺レンズ51をブラケット52に仮位置決めした後、長尺レンズ51の両端が固定用板バネ69、70によってブラケット52に固定される。具体的には、図8に示すように、ブラケット52の天面のモータ側端部には、コの字状のモータ側固定用板バネ69がネジ止めされており、モータ側固定用板バネ69の板バネ部69aが、長尺レンズ51の底面に当接して、長尺レンズ51をブラケット52側へ付勢している。これにより、モータ側固定用板バネ69によって、長尺レンズ51のモータ側端部とブラケット52とを挟み込むようにして、長尺レンズ51のモータ側端部がブラケット52に固定される。また、長尺レンズ51の自由端側も同様に、コの字状の自由端側固定用板バネ70をブラケット52の天面の自由端側端部にネジ止めし、板バネ部70aを長尺レンズ51の底面に当接させて、長尺レンズ51の自由端側端部とブラケット52とを挟み込むようにして、長尺レンズ51の自由端側端部をブラケット52に固定している。
また、長尺レンズユニット50の長手方向中央部には、図10に示すように、曲がり調整用板バネ54が取り付けられている。具体的には、曲がり調整用板バネ54は、長尺レンズ51の上部突起51bとブラケット52とを挟み込むようにして取り付けられる。そして、固定用板バネ69,70及び曲がり調整用板バネ54の付勢力により、長尺レンズ51はブラケット52の天面側に押しつけられた状態で位置決めされる。また、ブラケット52の天面において曲がり調整用板バネ54が取り付けられる部分にはネジ孔が設けられている。このネジ孔には、図10に示すように、曲がり調整用板バネ54の孔に挿通された曲がり調整用ネジ65が取り付けられる。
また、ブラケット52のモータ側端部の天面には、付勢部材たるコの字状の支持用板バネ61の板バネ部61aが当接しており、ブラケット52のモータ側端部の天面の裏面には、当接部材たるアジャスタ58の頂部が、当接している。支持用板バネ61は、アジャスタ58に固定されている。具体的には、アジャスタ58外周面の底部付近には、段差部が形成されており、段差部よりも底部側は、径が小さく、ネジ溝が形成されたネジ部となっている。支持用板バネ61の固定部61bに設けられた切欠き部61c(図7参照)をアジャスタ58のネジ部に挿入し、固定ナット68をネジ部に取り付け、固定ナット68とアジャスタ58の段差部とで支持用板バネ61の固定部61bを挟持固定することで、支持用板バネ61が、アジャスタ58に取り付けられる。このようにして、支持用板バネ61が、アジャスタ58に取り付けられることによって、ブラケット52のモータ側端部が、支持用板バネ61とアジャスタ58とに挟み込まれる形となっている。
このようにして組み立てた長尺レンズユニット50は、長尺レンズ51の底面(ブラケット52の天面とは反対側に位置する面)における長手方向中央部を、ハウジングに固定されたかまぼこ形状の支持台66の上に載せる。また、モータホルダ57によってハウジングに固定された駆動モータ56のモータ軸56aに形成されたネジ部を、ブラケット52のモータ側端部に取り付けたアジャスタ58のネジ穴に挿入する。これにより、長尺レンズ51の長手方向と光路の方向の両方に直交する方向(鉛直方向)について、長尺レンズユニット50は、アジャスタ58、支持用板バネ61、支持台66によってハウジングに保持される。
また、図4に示すように、長尺レンズ51の両端面には、長手方向に突出する突起部51aが設けられている。図9に示すように、モータ側端部の突起部51aにおける光路に直交する2つの側面の一方は、ハウジングの固定部67に当接し、他方はハウジングに固定されたユニット支持用板バネ64に当接する。また、自由端部の突起部51aも、モータ側端部と同様に、突起部51aにおける光路に直交する2つの側面の一方は、ハウジングの固定部67に当接し、他方はハウジングに固定されたユニット支持用板バネ63(図4参照)に当接する。このような構成により、長尺レンズ51の両端部はユニット支持用板バネ63,64によってハウジングの固定部67に押しつけられた状態で位置決めされる。その結果、長尺レンズユニット50が、光軸方向にハウジングに対して保持される。
また、図6に示すように、モータホルダ57には、鉛直方向に延びるリブ57aを備え、図7に示すように、支持用板バネ61の固定部61bの端部を、モータホルダ57のリブ57aに突き当てている。駆動モータ56を駆動させて、モータ軸56aを回転させると、アジャスタ58に固定された支持用板バネ61の固定部61bの端部が、モータホルダ57のリブ57aに突き当り、アジャスタ58の回転が規制される。すなわち、モータホルダ57のリブ57aが、規制部材として機能する。その結果、駆動モータ56のモータ軸56aが回転してもアジャスタ58が回転することがなく、アジャスタ58が、モータ軸56aによりネジ送りされて図4のC方向に昇降する。また、駆動モータ56としては、パルスモータなどの回転角度を制御することが可能なモータが用いられる。このように、本実施形態においては、駆動モータ56とモータホルダ57とからなる駆動ユニット71が、回動手段として機能する。
次に、本実施形態における走査線の曲がり調整の手法について説明する。
走査線の曲がり調整は、本プリンタの出荷時に行う。具体的な調整方法は次の通りである。曲がり調整用ネジ65を締めない状態においては、長尺レンズ51の長手方向中央部分は曲がり調整用板バネ54によってブラケット52の天面側に付勢されている。この状態から曲がり調整用ネジ65を締めると、その曲がり調整用ネジ65の頂部が長尺レンズ51の長手方向中央部分に当接し、この部分とブラケット52の天面との間隔が広がっていく。長尺レンズ51は、その長手方向両端が固定用板バネ69,70によってブラケット52に固定されており、かつ、長尺レンズ51の剛性はブラケット52よりも剛性が低い。そのため、曲がり調整用ネジ65を締めることにより、長尺レンズ51は、その長手方向に撓んだ状態になる。このように長尺レンズ51が撓むと、その撓み量に応じて長尺レンズ51を通過するレーザ光による走査線の曲がり度合が変化する。よって、曲がり調整用ネジ65の締め量を調整することで、当初は生じていた走査線の曲がりを補正することができる。
次に、本実施形態における走査線の傾き調整の手法について説明する。
走査線の傾き調整は、本プリンタの出荷時に行うとともに、本プリンタの稼働時において例えばプリント枚数が所定枚数に達したタイミングやユーザー指示を受けたタイミング等の所定のタイミングで行う。具体的な調整方法は次の通りである。
本プリンタにおいて走査線の傾き調整を行う場合、まず、各感光体10Y,10C,10M,10K上に通常の画像形成動作時と同じ動作で、予め決められた傾き調整用パターンの潜像を形成する。そして、通常の画像形成動作時と同じ動作で、各色の傾き調整用パターン潜像を現像して傾き調整用パターン(トナー像)とし、これらを中間転写ベルト20に転写する。その後、中間転写ベルト20に転写した各色の傾き調整用パターンを、図示しないパターンセンサ(光学センサ)で検知する。この検知結果に基づき、黒(K)用の傾き調整用パターンと、他色(Y、C、M)の傾き調整用パターンとの各位置ズレ量を把握する。そして、把握した各位置ズレ量を最も小さくできる、黒(K)用の走査線に対する他色(Y、C、M)用の走査線の傾き量をそれぞれ算出し、その結果を図示しな傾き調整制御手段たる傾き制御部に出力する。傾き制御部は、その算出結果に基づき、駆動モータ56の回転角を制御する。その結果、駆動モータ56のモータ軸56aに取り付けられたアジャスタ58が昇降し、長尺レンズユニット50のモータ側端部が図4中矢印Cの方向に移動する。具体的には、アジャスタ58が上昇すると、アジャスタ58と支持用板バネ61とに挟持された長尺レンズユニット50のモータ側端部が上昇する。これにより、長尺レンズユニット50は、支持台66を支点にして図4中反時計回りに回動し、その姿勢を変化させる。一方、アジャスタが下降すると、長尺レンズユニット50のモータ側端部は、下降する。これにより、長尺レンズユニット50は、支持台66を支点にして図4中時計回りに回動し、その姿勢を変化させる。
このようにして長尺レンズユニット50の姿勢が変化すると、長尺レンズ51の入射面に対してレーザ光Lが入射する位置が変わる。本実施形態における長尺レンズ51は、長尺レンズ51の入射面に対するレーザ光Lの入射位置が長尺レンズ51の長手方向と光路の方向とに直交する方向(鉛直方向)に変化すると、長尺レンズ51の出射面から出射されるレーザ光の鉛直方向に対する角度(出射角)が変化するという特性を有している。この特性により、アジャスタ58により長尺レンズユニット50の姿勢が変化すると、これに応じて長尺レンズ51の出射面から出射するレーザ光の出射角が変わり、その結果、このレーザ光による感光体上の走査線の傾きが変わる。このような傾き調整機構によれば、光路長が変化することがないので、主走査方向における倍率誤差偏差が生じない。
ここで、上述した傾き調整を行う際、アジャスタ58が昇降しても長尺レンズユニット50の姿勢を適切に変化させることができず、適正な傾き調整ができない場合がある。すなわち、傾き調整を適正に行うためには、長尺レンズユニット50が支持台66を回動中心としてアジャスタ58の昇降量に対応する回動量だけ正確に回動しなければならない。よって、アジャスタ58の昇降に応じて、長尺レンズユニット50が支持台66を回動中心としてスムーズに回動できるようにすることが、適正な傾き調整を行う上で重要である。特に、例えば600dpi以上の画像品質を得る場合においては、走査線間隔以下の範囲内における傾き調整を行おうとすると、最低でも42μm以下の調整精度が必要となる。
本出願人は、先の図11に示すように、支持用板バネ161をハウジングに固定させる構成を案出した。しかし、この構成では、要求される傾き調整範囲を十分にカバーすることができなかった。これは、アジャスタ158の昇降によって、支持用板バネ161の長尺レンズユニット150に対する付勢力(付勢力)が変動することが原因であることが判明した。
この原因について詳しく説明すると、アジャスタ158を上昇させて長尺レンズユニット150のモータ側端部を上昇させるとき、アジャスタ158は駆動モータ156によって駆動され、支持用板バネ161が発生させる付勢力に抗してブラケット152を持ち上げる。上記においてアジャスタ158を上昇させて、ブラケット152のモータ側端部を持ち上げていくと、それによって支持用板バネ161の変形量が増加し、フックの法則によりブラケット152への付勢力も増加する。この付勢力が、駆動モータ156の駆動力を上回ると、駆動モータ156が脱調したり、モータ軸が回転しなくなったりして、長尺レンズユニット150を所望の姿勢に調節することができなくなり、長尺レンズユニット150の姿勢調節の精度が低下し、走査線傾きの補正精度が低下してしまう。
この問題を解決する方法の一つとして、駆動モータ156の駆動力を増加させることが挙げられる。しかし、駆動モータ156の駆動力を増加させる場合、消費電力の増加やそれに伴う発熱の増加を招く。また、駆動モータ156の大型化を招き、それに伴ってハウジング形状の大型化、さらにコストの増大も招くこととなる。また、駆動モータ156の駆動力を増加させる場合においても、後述するアジャスタ下降させたときの不具合は解決できない。また、もう一つの方法として、支持用板バネ161の当接圧を低下させる方法も考えられるが、この場合においては、後述するアジャスタ下降時の不具合を助長することになってしまう。
アジャスタ158が下降する場合、支持用板バネ161の変形量は減少し、フックの法則に従って長尺レンズユニット150に対する付勢力は次第に減少していく。その結果、支持用板バネ161とアジャスタ158とによる長尺レンズユニット150への保持力が低下する。その結果、画像形成時に画像形成装置内で発生する振動から影響をうけて長尺レンズユニット150が振動し画像劣化を引き起こす問題が生じる。また、長尺レンズユニット150のモータ側端部が下降した状態から、さらにアジャスタ158を下降させて、長尺レンズユニット150のモータ側端部を下降させようとする場合、ハウジングの固定部と長尺レンズの突起部(図9参照)との静止摩擦抵抗の方が、支持用板バネ161の長尺レンズユニットへの付勢力よりも大きくなり、長尺レンズユニット150のモータ側端部を支持用板バネ161の付勢力により下降させることができなくなる。その結果、ブラケット152がアジャスタ158から離間してしまい、以降どれほど駆動モータ156を駆動させようとも、長尺レンズユニット150は回動しなくなる。その結果、やはり適正な走査線傾き調整は達成できない。上記問題を解決する方法の一つとして、支持用板バネ161の当接圧を強くする方法が考えられる。しかしこの方法を採用すると、最初に説明したアジャスタ上昇時の調整不具合を助長してしまう。
このように、図11に示した従来の構成においては、支持用板バネ161のブラケット152をアジャスタ側へ押圧する付勢力と、この付勢力に抗してブラケット152を持ち上げるための駆動モータ156の駆動力は、いずれか一方を増加させると、もう一方が不足し、いずれか一方を低下させると、もう一方が過剰になるという関係にある。駆動モータ156のトルク増加を抑えて、長尺レンズユニット150のモータ側端部を良好に昇降できる適正な駆動モータのトルク、および適正な支持用板バネのバネ圧の範囲は狭く、設計的な自由度が少ないといった問題も存在している。
このように、従来の構成においては、アジャスタ158の昇降によって、支持用板バネ161の長尺レンズユニット150に対する付勢力(付勢力)が変動するため、傾き調整を適正に行うことができないのである。そして、アジャスタ158の昇降によって、支持用板バネ161の長尺レンズユニット150に対する付勢力(付勢力)が変動する原因は、アジャスタ158が、支持用板バネ161に対して相対的に移動してしまうことにある。よって、本実施形態においては、支持用板バネ61をアジャスタ58に固定し、このアジャスタ58と、支持用板バネ61との位置関係が常に変化しないように構成し、上記の問題が発生しないようにしている。
図6に示すように、支持用板バネ61をアジャスタ58に固定することによって、アジャスタ58が上昇すると、支持用板バネ61全体が、アジャスタ58とともに上昇する。これにより、支持用板バネ61の板バネ部61aが、アジャスタ58の上昇によってほとんど変形することがないので、ブラケット52への付勢力がほとんど変化しない。また、アジャスタ58が上昇すると、支持用板バネ61全体が、アジャスタ58とともに下降し、アジャスタ58と支持用板バネ61とに挟持されているブラケット52のモータ側端部が、アジャスタ58と支持用板バネ61とともに下降する。これにより、支持用板バネ61の板バネ部61aが、アジャスタ58の下降によってもほとんど変形することがないので、ブラケット52への付勢力がほとんど変化しない。
また、支持用板バネ61をアジャスタ58に固定することによって、支持用板バネ61が、ブラケット52を押圧する付勢力の反力が、アジャスタ58にかかり、支持用板バネ61が、ブラケット52を押圧する付勢力が、支持用板バネ61とブラケット52とアジャスタ58からなる部材の内力となる。その結果、支持用板バネ61のブラケット52への付勢力の影響が、駆動モータ56に及ばない。よって、図11に示す従来構成に比べて、少ないトルクで、アジャスタ58を昇降させることができ、消費電力を抑制でき、それに伴う発熱を抑制できる。また、駆動モータ56を小型化でき、それに伴ってハウジング形状の小型化、さらにコストの削減も図ることができる。また、支持用板バネ61のブラケット52を押圧する付勢力を内力にすることができるので、支持用板バネ61のブラケットを押圧する付勢力がいかなる強さでも、アジャスタ58の昇降を問題なく行うことができる。これにより、支持用板バネ61とアジャスタ58とで長尺レンズユニットを強力にハウジングに保持できる。その結果、画像形成時に画像形成装置内で発生する振動によって、長尺レンズユニット150が振動するのを抑制することができる。また、支持用板バネ61のブラケット52を押圧する付勢力を内力にすることによって、従来構成に比べて、支持用板バネ61のバネ圧の公差を広くとることができる。
また、本実施形態においては、当接部材たるアジャスタ58に付勢部材たる支持用板バネ61を固定しているが、駆動モータ57によりアジャスタ58とともに変位する部材(ただし、長尺レンズユニット50は除く)であればよい。
以上、本実施形態の傾き調整装置によれば、走査された光に対する姿勢が変わることで光が照射される光照射対象たる感光体上の走査線の傾きが変化する傾き変動部材たる長尺レンズユニット50と、長尺レンズユニット50が回動するときの支点となる支点部材たる支持台66と、長尺レンズユニット50を支持し、長尺レンズユニット50と当接する当接部材たるアジャスタ58と、長尺レンズユニット50に対するアジャスタ58の当接方向に沿って変位させることで、長尺レンズユニット50を、支持台66を支点にして回動させる回動手段たる駆動ユニット71(駆動モータとモータホルダ57とで構成)と、付勢部材たる支持用板バネ61とを有し、駆動モータ56によるアジャスタ58の変位量を調整することで、長尺レンズユニット50の姿勢を調整して走査線の傾きを調整するものである。そして、本実施形態の傾き調整装置は、支持用板バネ61を、アジャスタ58に固定している。
かかる構成を備えることによって、支持用板バネ全体が、アジャスタ58とともに昇降する。これにより、アジャスタ58の昇降によって支持用板バネ61の長尺レンズユニット50に対する付勢力がほとんど変化することなく、ほぼ一定に維持することができる。これにより、支持用板バネ61とアジャスタ58とにより長尺レンズユニット50に対する保持力の低下を抑制することができ、装置の振動によって長尺レンズユニット50が、ハウジングに対して振動するのを抑制することができる。
また、支持用板バネ61の長尺レンズユニット50に対する付勢力の反力が、アジャスタ58に働くため、支持用板バネ61の長尺レンズユニット50に対する付勢力が、アジャスタ58と長尺レンズユニット50と支持用板バネとで構成された部材の内力となる。その結果、駆動モータ56でアジャスタ58を昇降させるとき、支持用板バネ61の長尺レンズユニット50に対する付勢力の影響をほぼ無くすことができる。これにより、長尺レンズユニット50の姿勢を精度よく調整することができ、走査線の傾き補正を精度よく行うことができる。また、小さな力でアジャスタ58を昇降させることができるため、消費電力を削減できたり、駆動モータ56の大型化を抑制できたりすることができる。
また、支持用板バネ61およびアジャスタ58を、長尺レンズユニット50に対して摺動可能に当接させたので、アジャスタ58の昇降によって支持台を支点にして長尺レンズユニットを回動させることができる。
また、回動手段たる駆動ユニット71の駆動モータ56は、アジャスタ58が螺合する回転軸たるモータ軸56aを回転させる回転角度を制御することが可能なモータであるステッピングモータなどのパルスモータを用いる。また、規制部材たるモータホルダのリブで、アジャスタの回転方向の動きを規制する。これにより、駆動モータ56によってモータ軸56aが回転してもアジャスタ58が回転することなく、アジャスタ58がモータ軸56aによってネジ送りされ、アジャスタ58が昇降する。また、回転角度を制御することが可能なパルスモータを用いることで、アジャスタ58の位置を正確に制御することが可能となる。
また、長尺レンズユニット50は、光の入射位置によって、光の出射位置が変化する特性を有するレンズである長尺レンズを備えている。これにより、アジャスタ58により長尺レンズユニット50の姿勢を変化させると、これに応じて長尺レンズ51の出射面から出射するレーザ光の出射角が変わるので、感光体上の走査線の傾きを変えることができる。
また、上記実施形態においては、上述した構成を有する走査線調整装置を、光走査装置としての光書込ユニット4に搭載された長尺レンズユニット50の傾き調整手段として用いている。具体的には、光源であるレーザダイオードと、このレーザダイオードから照射されたレーザ光を光照射対象である感光体10Y,10C,10Mに照射してこれを走査する走査手段としてのポリゴンミラー41a,41bと、レーザダイオードから感光体10Y,10C,10Mまでの光路La,Lb,Lc上に設けられる長尺レンズユニット50と、この長尺レンズユニット50の位置又は姿勢を調整する調整装置とを備えた光書込ユニット4に適用している。このような光書込ユニット4においては、長尺レンズユニット50の位置又は姿勢を高精度に調整する必要があるので、本発明の効果を有効活用することができる。
また、上記実施形態においては、この光書込ユニット4を、画像形成装置であるプリンタに搭載された、画像情報に応じた書込光であるレーザ光を感光体表面に照射して走査することにより感光体表面に潜像を書き込む光書込手段として用いている。具体的には、潜像担持体としての感光体10Y,10C,10M,10Kを複数備え、各感光体表面に形成されたトナー像を互いに重なり合うように中間転写体としての中間転写ベルト20上に一旦転移させて、その中間転写ベルト上の画像を記録材である転写紙P上に転移させることにより、最終的に転写紙P上に画像を形成する。このようなプリンタはいわゆる中間転写方式のタンデム型画像形成装置と呼ばれるもので、光書込手段による各感光体の走査線間の相対的な僅かな傾きが色ズレとなって異常画像としてユーザーに認識されやすい。
したがって、各感光体の走査線間の相対的な傾きを高精度で調整する必要がある。よって、このようなプリンタにおける光書込手段として上述した光書込ユニット4を用いることで、本発明の効果を有効活用することができる。
また、上記実施形態においては、中間転写ベルトに形成したトナーマークを検出するマーク検出手段たるパターンセンサ(光学センサ)で検出されたマーク位置情報としての傾き調整用パターンに基づいて、走査線の傾きを算出し、算出した走査線傾きに基づいて、傾き調整装置を制御する傾き調整制御手段たる傾き制御部を備える。上記のような制御を、プリント枚数が所定枚数に達したタイミングや温度が所定値以上変化したタイミングで行うことで、温度変化や経時劣化などで発生する走査線の傾きを自動的に検知し、自動的に走査線の傾きを調整することができる。
なお、各感光体表面に形成されたトナー像を、互いに重なり合うように直接転写紙P上に転移させることにより転写紙P上に画像を形成する、いわゆる直接転写方式のタンデム型画像形成装置においても、同様に、本発明の効果を有効活用することができる。
4:光書込ユニット
10Y,10C,10M,10K:感光体
20:中間転写ベルト
50a,50b,50c,50d,150:長尺レンズユニット
51,151:長尺レンズ
52,152:ブラケット
54:曲がり調整用板バネ
56,156:駆動モータ
57:モータホルダ
57a:リブ
58,158:アジャスタ
61,161,162:支持用板バネ
63,64:ユニット支持用板バネ
65:調整用ネジ
66,166:支持台
67:ハウジング固定部
68:固定ナット
69,70:固定用板バネ
71:駆動ユニット
特開2007−25014号公報

Claims (8)

  1. 走査された光に対する姿勢が変わることで該光が照射される光照射対象上の走査線の傾きが変化する傾き変動部材と、
    上記傾き変動部材と当接して、上記傾き変動部材が回動するときの支点となる支点部材と、
    上記傾き変動部材と当接する当接部材と、
    上記傾き変動部材に対する上記当接部材の当接方向に沿って上記当接部材を変位させることで、上記傾き変動部材を上記支点部材を支点として回動させる回動手段と、
    上記傾き変動部材を上記当接部材側へ付勢する付勢部材とを有し、
    上記回動手段による当接部材の変位量を調整することで、上記傾き変動部材の姿勢を調整して走査線の傾きを調整する傾き調整装置において、
    上記付勢部材を、上記当接部材、または、上記回動手段の上記当接部材とともに変位する部材に固定したことを特徴とする傾き調整装置。
  2. 請求項1の傾き調整装置において、
    上記付勢部材および上記当接部材を、上記傾き変動部材に対して摺動可能に当接させたことを特徴とする傾き調整装置。
  3. 請求項1または2の傾き調整装置において、
    上記回動手段は、上記当接部材が螺合する回転軸と、該回転軸を回転させる回転角度を制御することが可能なモータと、上記当接部材の回転方向の動きを規制する規制部材とを有することを特徴とする傾き調整装置。
  4. 請求項1ないし4いずれかの傾き調整機構において、
    上記傾き変動部材は、上記光の入射位置によって、光の出射位置が変化する特性を有するレンズを備えたことを特徴とする傾き調整装置。
  5. 光ビーム発射手段と、該光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、上記光ビームを反射させる反射鏡と、光照射対象上における走査線の傾きを補正する傾き調整手段とを備え、上記光ビームによって上記光照射対象上を光走査する光走査装置において、
    上記傾き調整手段として、請求項1乃至4いずれかの傾き調整装置を用いたことを特徴とする光走査装置。
  6. 潜像担持体と、
    潜像担持体表面に潜像を書き込むための光書込手段と、
    潜像担持体に形成された潜像を現像する現像手段と、
    現像によって上記潜像担持体上で得られた可視像をそれぞれ転写体に転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、
    上記光書込手段として、請求項5の光走査装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6の画像形成装置において、
    上記潜像担持体または転写体に形成したトナーマークを検出するマーク検出手段と、
    上記マーク検出手段で検出されたマーク位置情報に基づいて、走査線の傾きを算出し、算出した走査線傾きに基づいて、上記傾き調整装置を制御する傾き調整制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項6または7の画像形成装置において、
    上記潜像担持体および上記現像手段からなる画像形成部を複数備え、
    上記転写手段は、各潜像担持体上で得られた可視像をそれぞれ転写体に重ね合わせて転写して、該可視像を最終的に記録材上で重なり合うように転移させるものであることを特徴とする画像形成装置。
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