JP2010217200A - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化による走査位置の変化、および走査ラインの曲がり発生を抑え、色ずれや色変わりのない高品位な画像形成を可能にする。
【解決手段】温度の上昇により光学素子300は保持部材304よりも膨張するため、下凸形状になろうとする。一方、保持部材304は下層板材302の鉄よりも上層板材303のアルミニウムの方が膨張するため、上凸形状になろうとする。しかし、光学素子300と保持部材304は、中央付近で板ばね体308により連結されているので、互いの撓みが相殺し合い、保持部材304が1種類の素材よりなるものよりも、光学素子300の撓みは小さくなり、よって、走査線の位置変化も小さくなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、感光体に対する露光書き込み系に用いられる光走査装置、および該光走査装置を搭載する画像形成装置に関するものである。
カールソンプロセスを用いた画像形成装置において、感光体ドラムの回転に従って潜像形成,現像,転写が行われる。したがって、複数の感光体ドラムを転写体の搬送方向に沿って配列し、各色の画像形成ステーションで形成したトナー像を重ねるタンデム方式の多色画像形成装置では、感光体ドラムの偏心や径のばらつきによる潜像形成から転写までの時間、各色の感光体ドラム間隔の異なり、転写体,転写ベルトや記録紙を搬送する搬送ベルトの速度変動や蛇行によって、各トナー像のレジストずれやスキューが発生し、色ずれや色変わりとなって画像品質を劣化させてしまう。
同様に、光走査装置においても、感光体ドラムに形成する静電潜像同士の走査線の変化(曲がりや傾き,湾曲、変形などの概念を指す)を正確に揃えなければ、各トナー像を形成する走査ラインの曲がりやスキューとなって色ずれや色変わりの要因となる。
従来、前記レジストずれやスキューは、光走査装置によるものと、光走査装置以外によるものとの区分けがなく、特許文献1や特許文献2で開示されるように、転写体に記録された検出パターンによって装置の立上げ時やジョブ間などで定期的に検出し、また、レジストずれについては、ポリゴンミラー1面おきで書き出しのタイミングを合わせることにより、先頭ラインの位置を変化させて補正が行われている。
スキューについては、特許文献2に開示されるように、折返しミラーを傾けること、あるいは特許文献3や特許文献4に開示されるように、副走査方向に集束作用を有する走査レンズを光軸の周りに回転すること等により走査線の傾きを変化させて補正が行われている。
このように、レジストずれやスキューについては、光走査装置に機械的な補正機能が配備され、パルスモータなどを組み込んで自動的に補正が行われる。
一方、走査ラインの曲がりの補正は、特許文献2に開示されるように折返しミラーを湾曲させること、特許文献5に開示されるように、走査レンズの主走査に沿った形状を副走査方向に矯正すること、あるいは特許文献6に開示されるように、走査レンズの姿勢を副走査断面に直交する軸の周りに回転すること等により、やはり機械的に補正が行われる。
しかしながら、近年、低コスト化に伴って走査レンズの樹脂化が進み、成形時の反りやレンズ面の歪み、内部屈折率の分布によって、その焦線の真直度が確保し難くなっている。
反面、ユーザの色ずれや色変わりに対する見方が厳しくなり、前記レジストずれ,スキュー,走査ラインの曲がりに対する要求精度は向上している。
これらのうち、走査ラインの曲がりについては、前記検出パターンによる検出が困難であることから、温度変動などによって変動する分の補正は困難であり、製造時にいかに精度よく調整しておくかがポイントとなる。
その点で、従来の走査ラインの曲がり補正方法は、前記折返しミラーの反りや走査レンズの姿勢を変化させるものであり、曲がりを補正できるとは言っても、被走査面における走査線を前記曲がりが相殺するように2次関数曲線状に湾曲させているにすぎず、2次以上の高次関数曲線成分を有する複雑な曲がりが存在する場合には対応できなかった。
特許文献7には、板金の間に挟み込むことによりで走査レンズ外形の反りを矯正しつつ、曲がりや傾きを補正する方法が提案されているが、外形が真直であってもレンズ面の歪み、内部屈折率の分布があると、従来の補正方法と同様、複雑な曲がり形状には対応できなかった。
一般に、2次関数曲線成分は、走査レンズの反りや取付基準面に対する光軸の偏心、あるいは転写体の歪み等が要因とされるのに対し、高次関数曲線成分は複数のレンズにおける焦線曲がりの合成が要因とされ、2次関数曲線成分に比べウエイトが低かった。
このため、これまで高次関数曲線成分は補正残差分として扱われてきたが、前記走査レンズの樹脂化に伴うレンズ面の歪み、内部屈折率の分布などによる曲がり形状の複雑化や許容残差の縮小によって無視できなくなってきている。
また、温度変化が起きると、光学素子と光学素子保持部材との間に、線膨張係数の違いによる非対称な応力が発生し、光学素子を変形させ、走査線曲がり変動の要因となる。
本発明は、温度変化による走査位置の変化を抑え、走査ラインの曲がり発生を抑制する光走査装置、該光走査装置を用いることで色ずれや色変わりのない高品位な画像形成を行う画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、光源から出射された光ビームを、感光体に結像させる光学素子群と、前記光源と前記光学素子群の間に偏向器を配し、該偏向器により前記光ビームを偏向させ前記感光体を走査する光走査装置において、前記光学素子群を構成する複数の光学素子中のいずれか1つの光学素子を、該光学素子における主走査方向の端部近傍において、副走査方向に当接して保持する保持部材と、前記保持部材に設けられて、前記光学素子に当接して高さ調整を行う可動部を有する湾曲調整部材と、前記保持部材と前記光学素子との線膨張率の差に伴う前記光学素子の湾曲をキャンセルする方向に湾曲する湾曲部材とを備えたことを特徴とし、この構成によって、温度変化により、光学素子が湾曲する方向と逆方向に保持部材が湾曲することにより、温度変化により発生する走査線の傾きを自動的に補正することが可能になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、保持部材と湾曲部材とは、2種類の線膨張率の異なる材質の部材であることを特徴とし、この構成によって、度変化により発生する保持部材に対する光学素子の湾曲と、湾曲部材による光学素子の湾曲がキャンセルしあうことにより、走査線の曲がりおよび傾きが補正される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の光走査装置において、保持部材と湾曲部材とは、2種類の線膨張率の異なる材質の部材を一体化してなるバイメタル構造であることを特徴とし、この構成によって、バイメタル構造にしたことで、温度変化による発生する光学素子の湾曲と逆方向の保持部材における湾曲が確実に行われる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3いずれか1項記載の光走査装置において、保持部材と湾曲部材とは、少なくとも長手方向の両端部付近で固定されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4記載の光走査装置において、バイメタル構造をなす2種類の材質の部材は、副走査方向に2層になっており、光学素子に近い側の材質の線膨張率をAとし、光学素子から遠い側の材質の線膨張率をBとし、光学素子の線膨張率をCとしたとき、各線膨張率がA<BかつA<Cの関係にあることを特徴とし、この構成によって、温度上昇時には、保持部材は前記Bの材質側に凸になり、温度下降時には、保持部材は前記Aの材質側に凸になる。一方、光学素子は温度上昇時には、保持部材から離れる側に凸になり、温度下降時には保持部材に近づく側に凸になる。これにより、温度変化による発生する走査線の傾きを自動的に補正することが可能になる。
請求項6に記載の発明は、請求項3〜5いずれか1項記載の光走査装置において、バイメタル構造をなす2種類の材質の部材は、互いに滑ることなく一体化して固定されていることを特徴とし、この構成によって、温度変化による保持部材の変形を一定にすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1または2記載の光走査装置において、湾曲部材は、光学素子における保持部材が設けられている面とは反対面に設けられていることを特徴とし、この構成によって、温度変化により発生する保持部材に対する光学素子の湾曲と、湾曲部材による光学素子の湾曲がキャンセルしあうことにより、走査線の曲がりおよび傾きが補正される。
請求項8に記載の発明は、請求項1,2または7記載の光走査装置において、保持部材と湾曲部材とは、少なくとも長手方向の両端部近傍が光学素子に接触していることを特徴とし、この構成によって、湾曲によるキャンセルが良好に行われる。
請求項9に記載の発明は、請求項1,2,7または8記載の光走査装置において、光学素子の少なくとも長手方向の両端部が保持部材に対して接触するように支持する支持部材を備えたことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項7〜9いずれか1項記載の光走査装置において、保持部材の材質の線膨張率をAとし、湾曲部材の材質の線膨張率をBとし、光学素子の線膨張率をCとしたとき、各線膨張率がA<CかつB<Cの関係にあることを特徴とし、この構成によって、温度上昇時には、光学素子は両側に凸になる傾向にあり、温度下降時には、光学素子両側に凹になる傾向になる。これにより、温度変化による発生する走査線の曲がりおよび傾きを補正することが可能になる。
請求項11に記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、保持部材と湾曲部材とは、同じ材質であって断面二次モーメントの差が20%以内の差を有する材質の部材であることを特徴とし、この構成によって、両部材において互いの線膨張率および剛性が略同じになり、温度変化による発生する走査線の曲がりおよび傾きを最小になるように補正することが可能になる。
請求項12に記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、光源が複数個設置され、該光源から出射された複数の光ビームを、それぞれに対応する複数の感光体に結像させる複数の光学素子群と、光源と光学素子群との間に配された偏向器とを備えた構成であることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、前記感光体を主体として画像形成を行う画像形成部と、前記感光体を露光するため光走査を行う光走査部とを備えた画像形成装置において、前記光走査部に請求項1〜12いずれか1項記載の光走査装置を搭載したことを特徴とし、この構成によって、色ずれや色変わりのない高品位な画像形成を行うことができる。
本発明に係る光走査装置によれば、温度変化による走査ラインの曲がり発生を抑えることができ、走査位置の変化を抑えることができるため、画像形成装置に搭載して、色ずれや色変わりのない高品位な画像形成を行うことができる。
本発明の実施形態であるカラー画像形成装置における光走査装置の概略斜視図 本実施形態であるカラー画像形成装置の全体構成図 本発明に係る光走査装置の実施形態1における光走査装置の光学素子支持部分を示す正面図 実施形態1における光学素子支持部分の要部を示す斜視図 実施形態1の構成において温度を上昇させたときの撓みの状態をシミュレーションした図 本発明に係る光走査装置の実施形態2における光走査装置の光学素子支持部分を示す正面図 実施形態2における光学素子支持部分の要部を示す斜視図 実施形態2の構成において温度を上昇させたときの撓みの状態をシミュレーションした図 本実施形態の比較例における光学素子支持部分を示す正面図 比較例における光学素子支持部分の要部を示す斜視図 比較例において温度を上昇させたときの撓みの状態をシミュレーションした図 本実施形態における光検知センサの配置構成を説明した図 本実施形態における光源ユニットの分解斜視図 本実施形態における制御ブロック図 本実施形態における1/8クロック位相を遅らせたタイミングチャート (a)〜(c)は本実施形態における走査方向に沿った部分的な倍率誤差の歪みを補正する方法を示した図 本実施形態におけるビームスポット位置ずれ制御を示すブロック図 本実施形態における検出手段で読み取るトナー像の検出パターンを示した図 本実施形態における光軸変更手段である非平行平板の支持部における斜視図であり、(a)は分解斜視図、(b)は組立後の斜視図 本実施形態におけるポリゴンミラーの位相を制御する回路のブロック図
以下、本発明の実施の形態を説明する。
・光走査装置および画像形成装置の全体構成
図1,図2に基づいて光走査装置900A、900Bを搭載したタンデム方式の多色カラー画像形成装置920の構成の概要を説明する。
カラー画像形成装置920は、中間転写体としての中間転写ベルト105を有しており、その移動方向に沿って像担持体としての感光体ドラム101,102,103,104を備えた各画像形成ステーションが並列配置されている。
感光体ドラム101を有する画像形成ステーションではイエロー(Y)のトナー画像が、感光体ドラム102を有する画像形成ステーションではマゼンタ(M)のトナー画像が、感光体ドラム103を有する画像形成ステーションではシアン(C)のトナー画像が、感光体ドラム104を有する画像形成ステーションではブラック(Bk)のトナー画像が、それぞれ形成される。
イエローのトナー画像を形成する画像形成ステーションを代表して説明すると、感光体ドラム101の周囲には、感光体ドラム101の表面を一様に帯電する帯電チャージャ902Y,光走査装置900Aにより形成された静電潜像に帯電したトナーを付着して顕像化する現像ローラ903Yを備えた現像装置904Y,中間転写ベルト105の内側に設けられ、感光体ドラム101上のトナー画像を中間転写ベルト105に一次転写するための図示しない一次転写ローラ,転写後感光体ドラム101上に残ったトナーを掻き取り備蓄するクリーニング手段905Yが配置されている。他の画像形成ステーションにおいても同様の構成を有しているので、色別の欧文字を付して区別し、説明は省略する。なお、以下の説明においては色別の欧文字を付さずに共通構成として説明する。
感光体ドラム101,102,103,104へは、ポリゴンミラー1面毎の走査により複数ライン(本実施形態では4ライン)同時に潜像形成が行われる。
中間転写ベルト105は、3つのローラ906a,906b,906c間に掛け回されて支持されており、反時計回り方向に回転される。イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各トナー画像が中間転写ベルト105上にタイミングを合わせて順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。
シート状記録媒体としての記録紙10は、給紙トレイ907から給紙コロ908により最上のものから順に1枚ずつ給紙され、レジストローラ対909により副走査方向の記録開始のタイミングに合わせて転写部位へ送り出される。
中間転写ベルト105上の重ね合わされたカラー画像は、転写部位で2次転写手段としての2次転写ローラ913により記録紙10上に一括転写される。カラー画像を転写された記録紙10は、定着ローラ910aと加圧ローラ910bを有する定着装置910へ送られ、ここでカラー画像を定着される。定着を終えた記録紙10は排紙ローラ対912により画像形成装置本体の上面に形成された排紙トレイ911に排出されてスタックされる。
図1に示すように、本実施形態では、イエローとマゼンタの画像形成ステーションに対応する光走査装置900Aと、シアンとブラックの画像形成ステーションに対応する光走査装置900Bを設けた構成とし、走査方向を揃えて並置した方式となっている。これら、光走査装置900Aと光走査装置900Bは全く同じ構成である。
4つの感光体ドラム101,102,103,104は中間転写ベルト105の移動方向に沿って等間隔で配列され、順次異なる色のトナー像を転写して重ね合わせることでカラー画像を形成する。
各感光体ドラム101,102,103,104を走査する光走査装置900である光走査装置900A,900Bは、それぞれ一体的に構成され、回転多面鏡としてのポリゴンミラー106により光ビームを走査する。ポリゴンミラー106の回転方向は同一であるので、各々の書き出し開始位置が一致するように画像を書き込んでいく。ポリゴンミラー1面毎の走査により複数ライン同時に画像記録が行われる。
本実施形態では、各感光体ドラム101,102,103,104に対して光源としての半導体レーザをそれぞれ一対配備し、副走査方向に記録密度に応じて1ラインピッチ分ずらして走査することにより、2ラインずつ同時に走査するようにしている。
各光走査装置900A,900Bの構成は同一であるので、ここでは、その一方について説明する。各光源ユニット107,108からの光ビーム201,202は、光源ユニット毎に射出位置が副走査方向に異なる部位、本実施形態では光源ユニット107と108との射出位置が所定高さ(本例では6mm)だけ異なるよう配備し、光源ユニット108からのビームは入射ミラー111により折り返し、直接、ポリゴンミラー106へと向かう光源ユニット107からのビームに主走査方向を近接させてポリゴンミラー106に入射される。
シリンダレンズ113,114は、一方を平面、もう一方を副走査方向に共通の曲率を有し、ポリゴンミラー106の偏向点までの光路長が等しくなるように配備してあり、各光ビーム201,202は偏向面で主走査方向に線状となるように収束され、後述するトロイダルレンズとの組み合わせで、偏向点と感光体面上とが副走査方向に共役関係とすることで面倒れ補正光学系をなす。
非平行平板117は、いずれか一面を主または副走査方向にわずかに傾けたガラス基板となし、光軸周りに回転制御することで、基準となる光源ユニット107からの光ビームに対する相対的な走査位置を調整する。
ポリゴンミラー106は6面ミラーで、本実施形態では上下2段に構成され、偏向に用いていない中間部をポリゴンミラー106の内接円より若干小径となるように溝を設けて風損を低減した形状としている。
ポリゴンミラー106の1層の厚さは、本例では約2mmである。なお、上下のポリゴンミラー106の位相は同一である。fθレンズ120も2層に一体成形または接合され、それぞれ主走査方向にポリゴンミラー106の回転に伴って感光体面上でビームが等速に移動するようにパワーを持たせた非円弧面形状となし、各ビームごとに配備される光学素子としてのトロイダルレンズ122,123とにより各ビームを感光体面上にスポット状に結像し、潜像を記録する。
各色ステーション(画像形成ステーション)は、ポリゴンミラー106から被走査面としての感光体面に至る各々の光路長が一致するように、また、等間隔で配列された各感光体ドラム101,102,103,104に対する入射位置,入射角が等しくなるように複数枚(本例では1ステーションあたり3枚ずつ)の折り返しミラーが配置される。
各色ステーション毎に光路を追って説明すると、基準となる光源ユニット107からのビーム201は、非平行平板117とシリンダレンズ113を介し、ポリゴンミラー106の上段で偏向された後、fθレンズ120の上層を通過し、折り返しミラー126で反射されてトロイダルレンズ122を通過し、折り返しミラー127,128で反射されて感光体ドラム102に導かれ、第2の画像形成ステーションとしてマゼンタ画像を形成する。
光源ユニット108からの光ビーム202は、シリンダレンズ114を介して入射ミラー111で反射され、ポリゴンミラー106の下段で偏向された後、fθレンズ120の下層を通過し、折り返しミラー129で反射されてトロイダルレンズ123を通過し、折り返しミラー130、131で反射されて感光体ドラム101に導かれ、第1の画像形成ステーションとしてイエロー画像を形成する。
他方の光走査ユニット900Bも同様な構成であるため説明は省くが、基準となる光源ユニット109からのビームは、感光体ドラム104に導かれ、第4の画像形成ステーションとしてブラック画像を、また光源ユニット110からのビームは、感光体ドラム103に導かれ、第3の画像形成ステーションとしてシアン画像を形成する。
以上説明したように、カラー画像形成装置920は、複数の像担持体(感光体ドラム101〜104)上に光走査装置(900A,900B)により静電潜像を形成するとともに、該静電潜像を像担持体毎に異なる色トナー(イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色のトナー)で現像し、各像担持体上に形成されたトナー像を順次中間転写体(中間転写ベルト105)上に重ねて転写した後、シート状記録媒体(記録紙10)に一括転写することによりカラー画像を得る画像形成装置である。
また、光走査装置900A,900Bは、それぞれ光源(光源ユニット107〜110)と、これらの光源からの光ビーム(201,202)を走査する偏向手段(ポリゴンミラー106)と、この偏向手段により走査された光ビームを被走査面(感光体ドラム101〜104)上に結像する結像手段とを有し、該結像手段を構成する少なくとも副走査方向に集束力を有する光学素子(トロイダルレンズ122,123)を、その光軸と直交する面内で回動することで、被走査面における走査線の傾きを可変とする構成を有する。
・光学素子の支持構成
図3〜図5に基づいて、本発明の特徴である光走査装置の光学素子群を構成する光学素子の支持構成の実施形態1を説明する。本例ではトロイダルレンズの支持構成について説明する。なお、ここでは前記トロイダルレンズ122,123を光学素子300と称して説明する。
図3は本発明の光走査装置の実施形態における光学素子支持部分を示す正面図、図4は本実施形態の要部を示す斜視図である。
光学素子300は、主走査方向の中央下部がハウジング301に設けられた支点301aで支持されており、上部に上下2層の板材302,303からなる保持部材304により保持されている。保持部材304は、下層板材302が本例では鉄材にて形成されており、上層板材303がアルミニウムにて形成されている。
保持部材304は主走査方向の両端部が自由端であって、下層板材302の両端部が加圧部材である板ばね部材305,306により下向きに加圧されている。
また、保持部材304の下層板材302における一方端には、傾き調整部材307の可動部307aが当接している。傾き調整部材307は、ステッピングモータからなり、回転駆動力にて可動部307aを上下駆動させる。この可動部307aの上下動により、光学素子300の傾きを支点301aを中心に変える。これにより、光学素子300を透過して前記感光体ドラム101〜104を走査する光ビーム201,202における感光体ドラム101〜104上の走査線の傾きを調整することができる。
光学素子300は、主走査方向の中央付近において、付勢手段である板ばね体308と係合して付勢力を受け、保持部材304側に引き付けられ、さらに、保持部材304に上下螺入可能に設けられたねじ等からなる湾曲調整部材309により、光学素子300の撓みが調整されて、走査線の曲がりが小さくなるように調整されるようになっている。
本実施形態において、付勢手段である板ばね体308は、保持部材304の下層板材302の一部に一体形成されたものであるが、保持部材304と別体の独立した枠状の板ばね体であってもよい。
また、前記付勢手段である板ばね体308と湾曲調整部材309は複数設置してもよい。複数設置した場合には、光学素子300の撓みの高次成分が調整できるため、走査線の曲がりを、より小さくすることが可能になる。
実施形態1では、保持部材304は、光学素子300を保持する保持部材と、光学素子300の湾曲をキャンセルする方向に湾曲する湾曲部材との機能を備えており、保持部材304は、線膨張係数の異なる2種類の材質からなり、本例では上述したように下層板材302が鉄材にて形成されており、上層板材303がアルミニウムにて形成され、下層板材302と上層板材303とが上下に組み合わされたバイメタル構造となっている。
保持部材304において、下層板材302と上層板材303とが、境界面で滑りが発生しないようにカシメや溶接などで、互いが全域にわたって強固に固定されている。また、下層板材302と上層板材303とを、少なくとも長手方向(主走査方向)の両端部付近をカシメや溶接などにより、互いが強固に固定するようにしてもよい。
下層板材302と上層板材303との各々の線膨張係数は、アルミニウム:2.37,鉄:1.38であり、また、光学素子300をポリカーボネイト製とすれば、ポリカーボネイトの線膨張係数は6である。よって、下層板材302の鉄の材質の線膨張率をA、上層板材303のアルミニウムの材質の線膨張率をB、光学素子300の線膨張率をCとしたとき、A<BかつA<Cの関係が成り立つ。
図5は本実施形態の構成において温度を上昇させたときの撓みの状態をシミュレーションした図である。図5において、光学素子300は、主走査方向の中央付近において歪が最低(Min)であり、主走査方向の両端部において歪が最大(Max)になっている。
すなわち、図5に示すように、温度が上昇すると、光学素子300は、保持部材304よりも膨張するため、下凸形状になろうとする。一方、保持部材304だけに注目すると、下層板材302の鉄よりも上層板材303のアルミニウムの方が膨張するため、上凸形状になろうとする。しかし、光学素子300と保持部材304は、中央付近で板ばね体308により連結されているので、互いの撓みが相殺し合い、保持部材304が1種類の素材よりなるものよりも、光学素子300の撓みは小さくなり、よって、走査線の位置変化も小さくなる。
また、付勢部材としての板ばね体308を、主走査方向に複数設けることによって、光学素子300の撓みを更に小さくすることが可能である。
次に、図6〜図8に基づいて、本発明の光走査装置の光学素子群を構成する光学素子の支持構成の実施形態2を説明する。なお、図3〜図5に基づいて説明した部材に対応する部材には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
実施形態2が実施形態1と異なる構成は、第1に、光学素子300の両側を、それぞれ線膨張係数の異なる2種類の材質からそれぞれ保持しており、本例では下層板材312が鉄材にて形成されており、上層板材313がアルミニウムにて形成され、下層板材312を湾曲部材とし、上層板材313を保持部材として光学素子300を保持している点である。第2に、光学素子300の両端部近傍を上層部材313に設けられた端部支持部材315によって、光学素子300の端部が上層板材313に接するように支持している点である。
また、保持部材314の下層板材312は、光学素子300の下面に接着などにより固定されている。
下層板材312と上層板材313との各々の線膨張係数は、アルミニウム:2.37,鉄:1.38であり、また、光学素子300をポリカーボネイト製とすれば、ポリカーボネイトの線膨張係数は6である。よって、湾曲部材としての下層板材312の鉄の材質の線膨張率をA、保持部材としての上層板材313のアルミニウムの材質の線膨張率をB、光学素子300の線膨張率をCとしたとき、A<CかつB<Cの関係が成り立つ。
この構成により、温度上昇時には、光学素子300は下層板材312にも上層板材313にも凸状になるようになり、温度下降時には、光学素子300は下層板材312にも上層板材313にも凹状になるようになる。このような変形現象により、温度変化によって発生する光学素子300における走査線の曲がりおよび傾きを自動的に補正することができる。
図8は本実施形態の構成において温度を上昇させたときの撓みの状態をシミュレーションした図である。図8において、温度が上昇しても、光学素子300には一方的な反りが発生せず、大きな撓みは発生していない。このことから走査線の位置変化を抑制することができることが分る。
なお、本発明の光走査装置における光学素子支持構成の実施形態3として、基本的には実施形態2の構造であって、下層板材312と上層板材313とを同じ材質(例えば、両部材が鉄材)とし、かつ下層板材312と上層板材313との断面二次モーメントに差があるような構成にしてもよい。
これは、部材の剛性が断面二次モーメントとヤング率との積で決まり、線膨張率とヤング率とが同じ材質であれば、その剛性は断面二次モーメントで決まるからであり、同じ材質にて下層板材312と上層板材313とを作成する場合、両部材の断面二次モーメントに差を持たせることにより、実施形態2と同様な作用効果を得ることができる。
この場合、光学素子300の反りの補正には、下層板材312と上層板材313との断面二次モーメントの差が20%以内の差を有するようにすることが望ましい。
図9〜図11は本発明の前記実施形態と比較するための比較例についての説明図である。なお、前記実施形態にて説明した部材に対応する部材には同一符号を付して、その説明は省略する。
図9の正面図と図10の斜視図に示す比較例では、本実施形態の保持部材304と異なり、保持部材304を1種類の素材より構成し、その材質は鉄である。
図11は比較例において温度を上昇させたときの撓みの状態をシミュレーションした図である。図11において、光学素子300は、主走査方向の中央付近において歪が最大(Max)であり、主走査方向の両端部において歪が最小(Min)になっている。
すなわち、図11に示すように、温度が上昇すると、光学素子300は保持部材304よりも膨張するため、下凸形状になろうとし、大きな撓みが発生することが分る。
図1,図2に示すタンデム方式の光走査装置,画像形成装置においては、各走査線の曲がりは、色ずれとして顕著に現れるため、単色の光走査装置以上に、その要求精度は厳しい。また同装置において、初期調整後は、曲がりの調整を行うのも困難なため、温度変化に対して安定性の高い方式が求められている。
このため、光走査装置,画像形成装置において、本実施形態の構成を実施することにより、温度変化による走査ラインの曲がり発生を抑えることができ、走査位置の変化を抑えることができるため、色ずれや色変わりのない高品位な画像形成を行うことができる。
・画像形成装置における補正
図1に示すように、画像記録領域の走査開始側および走査終端側には、光走査装置毎にフォトセンサを実装した基板138,139および140,141が配備され、各画像形成ステーションにおいて走査されたビームを検出する。
本実施形態では、基板138,140は同期検知センサをなし、この検出信号を基に各書き込み開始のタイミングを計る。また基板139,141は終端検知センサをなし、同期検知センサとの検出信号の時間差を計測することで走査速度の変化を検出する。そして、検出された走査速度の変化に対して各半導体レーザを変調する画素クロックの基準周波数を反比例倍して再設定することで、各画像形成ステーションによって記録された画像の中間転写ベルト105上での全幅倍率を安定的に保持することができる。
また、いずれかのセンサを、図9に示すように、主走査方向に垂直なフォトダイオード152と非平行なフォトダイオード153とで構成することにより、フォトダイオード152からフォトダイオード153に至る時間差Δtを計測することで、光ビームの副走査位置のずれΔyを検出できる。
副走査位置のずれΔyはフォトダイオード153の傾斜角γ、光ビームの走査速度Vを用いて、Δy=(V/tanγ)・Δtで表され、本実施形態では、Δtが常に一定となるように、後述する光軸偏向手段、またはポリゴンミラー同士の回転位相を制御する。これにより、各色画像の副走査レジストがずれないよう照射位置を保持することができる。さらに該センサを走査開始側と走査終端側のいずれにも配置することにより、各端の副走査位置ずれの差、つまり走査線の傾きを検出することができる。
図13は光源ユニットの斜視図を示し、全ての光源ユニットは同一構成である。
半導体レーザ501,502およびカップリングレンズ503,504は、各色走査手段毎に射出軸に対して主走査方向に対称に配備され、半導体レーザ501,502はパッケージの外周を嵌合して各々ベース部材505,506に裏側より圧入される。
そして、ホルダ部材507の裏面に、各々3点を表側から貫通したねじ515を螺合して当接させて保持し、カップリングレンズ503,504はホルダ部材507に相反する方向に開くよう形成したV溝部508,509に外周を突き当て、板ばね510,511510,511により内側に寄せてねじ516で固定される。
この際、半導体レーザ501,502の発光点がカップリングレンズ503,504の光軸上になるようにベース部材505,506の当接面(光軸に直交する面)上での配置を固定し、またカップリングレンズ503,504からの射出光が平行光束となるようV溝上(光軸上)での位置を調節して固定している。
各々の出射光の光軸は出射軸に対して互いに交差する方向となるよう傾けられ、本実施形態では、この交差位置をポリゴンミラー106反射面の近傍となるように、支持部材としてのプリント基板512の傾斜を設定している。
駆動回路が形成されたプリント基板512はホルダ部材507に立設した台座にネジ固定により装着し、各半導体レーザ501,502のリード端子をスルーホールに挿入してハンダ付けすることで光源ユニット107乃至110が一体的に構成される。
光源ユニットは、当該光走査装置を収容するハウジングの壁面に高さを異ならしめて形成した係合穴に各ホルダ部材507の円筒部513を挿入して位置決めし、当接面514を突き当てて、ねじ止めされる。
この際、円筒部513を基準として傾け量γを調整することで、ビームスポット間隔を記録密度に応じた走査ラインピッチPに合わせることができる。
次に、図14に基づいて書込制御回路の動作について説明する。画素クロック生成部401において、カウンタ403は、高周波クロック生成部回路402で生成された高周波クロックVCLKをカウントし、比較回路404は、前記カウント値とデューティ比に基いて、あらかじめ設定される設定値L、および画素クロックの遷移タイミングとして外部から与えられ、位相シフト量を指示する位相データHとを比較し、カウント値が前記設定値Lと一致した際に画素クロックPCLKの立下りを指示する制御信号lを出力し、位相データHと一致した際に画素クロックPCLKの立上がりを指示する制御信号hを出力する。この際、カウンタ403は、制御信号hと同時にリセットされ、再びゼロからカウントを行なうことで、連続的なパルス列が形成できる。
こうして、1クロック毎に位相データHを与え、順次パルス周期が可変された画素クロックPCLKを生成する。本実施の形態では、画素クロックPCLKは、高周波クロックVCLKの8分周とし、1/8クロックの分解能で位相が可変できるようにしている。
図15は前記1/8クロックだけ位相を遅らせた場合のタイミングチャートを示している。
デューティ50%とすると設定値L=3が与えられ、カウンタ403で4カウントされ画素クロックPCLKを立ち下げる。1/8クロック位相を遅らせるとすると位相データH=6が与えられ、7カウントで立上げる。同時にカウンタがリセットされるので、4カウントで再び立ち下げる。つまり、隣接するパルス周期が1/8クロック分縮められたことになる。
このようにして生成された画素クロックPCLKは、図14に示す光源駆動部406に与えられ、画素クロックPCLKを基準にして、画像処理部405により読み出された画像データを各画素に割り当てて変調データを生成し、半導体レーザ501,502を駆動する。
このように位相をシフトする画素を所定間隔で配置することによって、走査方向に沿った部分的な倍率誤差の歪を補正することができる。かかる電気的な走査線の補正は、画像処理部405によって制御される。ここでは、ベクタ画像をラスタ展開し、展開された画像を主走査方向に分割してシフトさせ、新たなラスタ画像を形成することで補正を行う。
次に、図16(a)〜(c)に示すように、主走査領域をa〜hの複数の区間に分割し、分割区間ごとに位相をシフトする画素の間隔とシフト量を以下に示す如く設定し位相データとして与えている。これにより主走査に沿ったビームスポットの位置ずれを折れ線で近似したのと同様に補正される。
いま、主走査位置xに対する倍率の変化をL(x)とすると、ビームスポット位置ずれの変化M(x)は、その積分値、M(x)=∫L(x)dxで表される。
分割区間の始点と終点でビームスポット位置ずれがゼロとなるように補正することを想定すると、任意の分割区間の倍率の変化に伴う分割区間幅のずれをΔm、位相シフトの分解能をσ(一定)、分割区間内の画素数をNとすると、位相をシフトする画素の間隔は、D≒N/(Δm/σ)となる。
ただし、Dは整数で示され、D画素毎にσずつ位相をシフトすればよい。本実施形態ではσは1/8画素となる。
したがって、この場合、分割区間のちょうど中間位置でビームスポット位置ずれ残差が最大となるが、この残差が許容範囲内となるように各分割位置、分割区間の数を決めればよい。
図17は本実施形態におけるビームスポット位置ずれ制御を示すブロック図である。
各光走査装置内では、基準となる画像形勢ステーションに対し他の画像形成ステーションの走査位置を合わせ、光走査装置間では各光走査装置の基準となる画像形成ステーション同士の画像の重なり具合を検出し、一方の光走査ユニットについて書き出しのタイミングや画素クロックの周期を一律に補正するようにしている。
各色画像の重ね合わせ精度は、転写ベルト105上に形成したトナー像の検出パターンを読み取ることで、主走査倍率,副走査レジスト,走査ラインの傾きを基準となるステーションからのずれとして検出し、定期的に補正制御が行われている。
補正制御は、例えば、装置の立ち上げ時やジョブ間などのタイミングで行い、1ジョブのプリント枚数が多くなる場合には、その間の温度変化によるずれを抑えるために、途中で割り込みをかけて補正する。
中間転写体に転写された画像のスキューを検出する機能を有する検出手段は、図1に示すように、照明用のLED素子154と反射光を受光するフォトセンサ155、および一対の集光レンズ156とからなり、本実施形態では、画像の中央と左右端の3ヶ所に配備され、ブラック,シアン,マゼンタ,イエローのトナー像を主走査方向に沿わせたパッチと約45°傾けたパッチを、所定ピッチで並列させたラインパターン群1410を形成し、中間転写ベルト105の移動に応じて基準色であるブラックとの検出時間差を読み取っていく。
図18は、その一例を示すが、中間転写体105の移動に沿って検出ライン上のトナー像を読み取る。図18の図面上での上下が主走査方向に相当し、左からイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの順に形成したラインパターンにより、基準色であるブラックとの検出時間差tky,tkm,tkcの理論値との差より各色の副走査レジストを、また、各色毎の45°傾けたラインパターンとの検出時間差tk,tc,tm,tyの時間差より主走査レジストのずれを求める。
走査線の傾きずれについては、両端の副走査レジスト差より求め前記光走査装置において、ステッピングモータ315を駆動するなどによりトロイダルレンズ122,123を傾けて補正する。
このように、転写された画像のスキューを補正するように、トロイダルレンズ122,123を傾けて走査線の傾きを調節することにより、感光体ドラムの交換などによって経時的な傾きの変動が生じても補正が可能となり、色ずれや色変わりのない高品位な画像形成が行える。
また、転写された画像のスキューを検出するスキュー検出手段を備え、この検出結果に基づいて走査線の傾きを調節することにより、定期的に走査線の傾きを監視することができ、経時的な傾きの変動が生じても補正が可能となり、色ずれや色変わりのない高品位な画像形成が行える。
副走査レジストについては、各検出値の平均より求め、ポリゴンミラー1面おき、つまり1走査線ピッチPを単位として副走査方向における書出しタイミングを合わせる。
さらに、近年のカラー画像への要求品質の高まりに伴い、1走査ラインピッチP以下の精度でレジストずれを合わせる必要があるため、各光走査装置ごとに基準となる画像形成ステーション、例えば、イエローおよびシアンの照射位置に対し、各々マゼンタおよびブラックの照射位置を光軸変更手段を用いて微調整する。
また、光走査ユニット間、言いかえれば、イエローとシアンとのレジストずれについては、ポリゴンミラー同士の回転位相を所定値に制御することにより、トナー像によって検出された副走査レジストずれのうち、書出しタイミングによって補正できない1走査ラインピッチP以下の余分をも補正できるようにしている。
また、ページ間においても、前記フォトダイオード152,153を用い、画像記録中に蓄積された計測値を基にフィードバック補正することにより、照射位置を安定的に保つことができる。
主走査倍率については、中央と各端の主走査レジスト差より求め、各半導体レーザを変調する画素クロックの基準周波数と同期検知信号からのタイミングを調整することで、画像の全幅と書出し位置を揃える。
ページ間においては、前記同期検知信号と終端検知信号との検出時間を基に、倍率変化を常に監視し、温度変化があっても全幅が変化しないように基準周波数を補正するとともに、左右の倍率が均等になるように前記位相データで伸び縮みを調節する。
この際、あらかじめ、温度変化に伴って生じる各分割区間毎の倍率変化を予測して重み付けした位相データをデータテーブルに記憶させておけば、中間像高においても倍率の歪みが生じないようにでき、主走査方向の全域に渡って倍率が均一になるようにできる。
このように、トナー像検出による定期的な補正に加え、ジョブ中の変動を監視し、ページ間でも補正をかけることで、ジョブ中においてもプリント動作を中断することなく、各色画像の重ね合わせ精度が保たれるようにしている。
図19には光軸変更手段である非平行平板の支持部における斜視図を示す。
非平行平板621(図1に示した非平行平板117と同じ)は、円筒状のホルダ部材622中央枠内に固定され、軸受部623を形成した支持部材624にホルダ部材に形成した一対の鍔部626を切欠に合わせて挿入し、水平に戻すことで鍔部626が裏側に引っ掛かり、支持部材624に密着した状態で嵌合部625を基準に回転可能に保持される。
支持部材624は、底面を基準にハウジングにねじ止めされ、軸受部623の回転中心が光源ユニットの射出軸と中心が合うように高さH5が各々設定されており、回転によってビームの射出軸をわずかに傾けることができる。
ホルダ部材の一端にはレバー部627が形成され、支持部材624に形成した貫通穴630に係合され固定されているステッピングモータ628の軸先端に形成した送りネジを螺合しており、その上下動に伴って非平行平板621を回動可能としている。
なお、この際のバックラッシュをとるため、ホルダ部材622のピン631と支持部材624のピン632との間にスプリング629により引張力をかけ、一方向に片寄せする構成としている。
ここで、回転角をθ、非平行平板の頂角をε、カップリングレンズの焦点距離をfc、光学系全系の副走査倍率をζとすると、感光体面での副走査位置の変化は、Δy=ζ・fc・(n−1)ε・sinθで与えられる。
ただし、nは非平行平板の屈折率である。微小回転角の範囲では回転角にほぼ比例して可変できる。本例では、非平行平板の頂角εは約2°である。このような非平行平板以外にも、従来例で開示される液晶偏向素子やガルバノミラーを光軸変更手段として用いても同様である。
図1に示したように、第1および第4の画像形成ステーションに配備され、第1,第2の画像形成ステーションで形成されるイエロー,マゼンタ画像の副走査レジスト、第3,第4のステーションで形成されるシアン,ブラック画像の副走査レジストを各々フィードバック制御により揃う状態を保持する。したがって、光走査装置間の書き出しタイミングさえ揃えてやれば、4色のレジストが合せられる。
図20はポリゴンミラー106の位相を制御する回路のブロック図である。
本実施形態では、2つの画像形成ステーションずつ2つのユニットに分け、各々別々のポリゴンスキャナーで走査するため、ポリゴンミラー同士の面位相を合わせないとユニット間で副走査レジストずれが発生する。
各ポリゴンミラー106は、それぞれロータ703に装着され、回路基板704に回転自在に支持される。一般に、ロータマグネットは円周方向に等分するようにS極とN極が配列され、また、回路基板704上には、回転位置検出手段としてのホール素子705が設けられており、ポリゴンモータの回転につれ各極の境目がホール素子上を通過するごとに、一定周期の回転位置検出信号が発生される。
ポリゴンミラー106は、回転数に応じて一定の周波数のパルス信号f0が外部から入力され回転するが、このパルス信号と上記した回転位置検出信号とをPLL回路に入力することで、回転位置検出信号が一定周期となるように位相を制御した駆動周波数fdを生成してポリゴンミラー106を等速で回転する。
各ポリゴンミラー106には同一周波数のパルス信号f0が入力され回転数は等しい。
一方、ポリゴンミラーにより偏向された光ビームは、各走査の開始端で同期検知センサ138,140で検出され、各面ごとに同期検知信号が発生される。
各面の分割角度は一定であるので、こちらも一定周期のパルス信号となる。したがって、ポリゴンミラー106の面数と1回転に対応した回転位置検出信号とのパルス数が等しくなるように極数を設定すれば、周波数が等しくなるので位相制御が容易になる。
通常、ホール素子705の配置とポリゴンミラー106の各面とは、周方向に角度を合わせて取り付けているわけではないので、ホール素子705からの回転位置検出信号と同期検知信号とは各々位相が異なる。
本実施形態では、各々の光走査装置900A,900Bでのポリゴンミラー106において、光ビームが同期検知センサ138,140を通過する際のポリゴンミラーの回転角が合うように、同一像高に同期検知センサ138,140を配置してある。
また、いずれか一方、ここでは図中上側に記載したポリゴンミラー106を基準とした一方の同期検知信号の位相差を加算器に入力することで、PLL回路から出力された駆動周波数fdの位相を制御し、同期検知信号同士の検知タイミング所定値となるようにポリゴンミラー106の回転位相tを制御している。
本実施形態では、この際の回転位相tを以下のように設定している。
前記転写ベルトの移動速度をv(mm/s)、転写ベルト上で検出されたレジストずれをd(mm)、ポリゴンミラーの走査周波数をf(Hz)とすると、回転位相tはt=d/v−k/fである。ここで、kはtを最小とする整数。
常に、この条件を満たすように制御することにより、各光走査ユニット間のレジストずれdは、1ライン以下まで良好に補正することができる。
なお、走査周波数fは、記録密度DPIを用いて表すと、f=v・DPI/25.4であり、ポリゴンミラーの回転数Rは、面数nを用いて、R=60×f/nとなる。
なお、従来例で開示されている4ステーションの光走査手段を、単一のポリゴンスキャナーで走査する方式、あるいは光走査手段を各ステーションに対応して4つ配備する方式であっても同様である。
本発明は、複写機,プリンタ,ファクシミリ装置,プロッタなどの画像形成装置、特に複数色のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する多色画像形成装置、該画像形成装置の書き込み系に用いられる光走査装置に適用される。
101〜104 感光体ドラム
106 ポリゴンミラー
107,108 光源ユニット
122,123 トロイダルレンズ
201,202 光ビーム
300 光学素子
301 ハウジング
301a 支点
302 下層板材
303 上層板材
304 保持部材(保持部材兼湾曲部材)
305,306 板ばね部材
307 傾き調整部材
307a 可動部
308 板ばね体
309 湾曲調整部材
312 下層板材(湾曲部材)
313 上層板材(保持部材)
315 端部支持部材
900,900A,900B 光走査装置
特公平7−19084号公報 特許第3049606号公報 特開平11−153765号公報 特開2003−262816号公報 特開2002−148551号公報 特開2003−255245号公報 特開2004−109761号公報

Claims (13)

  1. 光源から出射された光ビームを、感光体に結像させる光学素子群と、前記光源と前記光学素子群の間に偏向器を配し、該偏向器により前記光ビームを偏向させ前記感光体を走査する光走査装置において、
    前記光学素子群を構成する複数の光学素子中のいずれか1つの光学素子を、該光学素子における主走査方向の端部近傍において、副走査方向に当接して保持する保持部材と、
    前記保持部材に設けられて、前記光学素子に当接して高さ調整を行う可動部を有する湾曲調整部材と、
    前記保持部材と前記光学素子との線膨張率の差に伴う前記光学素子の湾曲をキャンセルする方向に湾曲する湾曲部材とを備えたことを特徴とする光走査装置。
  2. 前記保持部材と前記湾曲部材とは、2種類の線膨張率の異なる材質の部材であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記保持部材と前記湾曲部材とは、2種類の線膨張率の異なる材質の部材を一体化してなるバイメタル構造であることを特徴とする請求項1または2記載の光走査装置。
  4. 前記保持部材と前記湾曲部材とは、少なくとも長手方向の両端部付近で固定されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の光走査装置。
  5. 前記バイメタル構造をなす前記2種類の材質の部材は、副走査方向に2層になっており、前記光学素子に近い側の材質の線膨張率をAとし、前記光学素子から遠い側の材質の線膨張率をBとし、前記光学素子の線膨張率をCとしたとき、各線膨張率がA<BかつA<Cの関係にあることを特徴とする請求項3または4記載の光走査装置。
  6. 前記バイメタル構造をなす前記2種類の材質の部材は、互いに滑ることなく一体化して固定されていることを特徴とする請求項3〜5いずれか1項記載の光走査装置。
  7. 前記湾曲部材は、前記光学素子における前記保持部材が設けられている面とは反対面に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の光走査装置。
  8. 前記保持部材と前記湾曲部材とは、少なくとも長手方向の両端部近傍が前記光学素子に接触していることを特徴とする請求項1,2または7記載の光走査装置。
  9. 前記光学素子の少なくとも長手方向の両端部が前記保持部材に対して接触するように支持する支持部材を備えたことを特徴とする請求項1,2,7または8記載の光走査装置。
  10. 前記保持部材の材質の線膨張率をAとし、前記湾曲部材の材質の線膨張率をBとし、前記光学素子の線膨張率をCとしたとき、各線膨張率がA<CかつB<Cの関係にあることを特徴とする請求項7〜9いずれか1項記載の光走査装置。
  11. 前記保持部材と前記湾曲部材とは、同じ材質であって断面二次モーメントの差が20%以内の差を有する材質の部材であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  12. 前記光源が複数個設置され、該光源から出射された複数の光ビームを、それぞれに対応する複数の前記感光体に結像させる複数の前記光学素子群と、前記光源と前記光学素子群との間に配された前記偏向器とを備えた構成であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  13. 前記感光体を主体として画像形成を行う画像形成部と、前記感光体を露光するため光走査を行う光走査部とを備えた画像形成装置において、
    前記光走査部に請求項1〜12いずれか1項記載の光走査装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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