JP5170629B2 - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
図15は、この光書込装置における反射鏡46と、その周囲構成とを示す拡大構成図である。反射鏡46は、図示しない書込用の光ビームを複数回に渡って折返し反射させることで最終的に図示しない感光体に導く複数の反射鏡の1つである。反射鏡46は、その裏面(非鏡面)側に配設されたホルダー52によって保持されている。
ホルダー52の長手方向の両端部には、それぞれ反射鏡46に向けて突出する支持手段たる支持突起52aが設けられており、支持突起52aが反射鏡46の裏面に当接している。ホルダー52の端部の支持突起52aよりも長手方向の中央側には、第1の強制湾曲手段であり押圧部材である板バネ部材54が取り付けられている。それぞれの板バネ部材54は、反射鏡46を鏡面側から裏面側に向けて押圧している。これにより、反射鏡46は、長手方向の中央部を鏡面側から裏面側に向けて撓ませるような形状で湾曲する。つまり、反射鏡46は、板バネ部材54によって強制的に湾曲させた状態でホルダー52に保持される。ホルダー52の背面側には、ホルダー52を介して、反射鏡46の長手方向の中央部を板バネ部材54の強制湾曲方向とは逆方向(図中矢印Bの方向)に押し込むことで、反射鏡を板バネ部材54の強制湾曲方向とは逆方向に強制的に湾曲させる第2の強制湾曲手段であり、押込手段である押込装置64が配設されている。
また、請求項2の発明は、請求項1の光走査装置において、前記第3の強制湾曲手段の押込量を、前記第2の強制湾曲手段の押込量よりも少なくしたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の光走査装置において、前記第2の強制湾曲手段および前記第3の強制湾曲手段の少なくともひとつを、回転角度を制御することが可能なモータと、前記モータの回転軸に螺合し、前記反射鏡の裏面と当接する袋ナットと、前記袋ナットの回転方向の動きを規制する規制部材とで構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかの光走査装置において、前記第2の強制湾曲手段および前記第3の強制湾曲手段の少なくともひとつを、回転角度を制御することが可能なモータと、前記反射鏡の裏面と当接して、前記モータの回転によって回転するカム部材とで構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの光走査装置において、前記光ビームを主走査線方向および副走査線方向に集光する走査レンズを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかの光走査装置において、前記傾き調整手段は、前記反射鏡の一端を中心にして前記反射鏡の他端を前記反射鏡の鏡面に対して直交する方向に揺動させることで傾きを調整するよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6いずれかの光走査装置において、前記傾き調整手段を、回転角度を制御することが可能なモータを有し、前記モータの回転角度を制御することで、主走査線の傾きを調整するよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって前記潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、前記潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、前記光走査手段として、請求項1乃至7いずれかの光走査装置を用いたことを特徴とするものである。
図1は、本第1実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、筐体1と、この筐体1から引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。筐体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像(可視像)を形成するための作像ステーション3Y,3C,3M,3Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
図1及び図2に示すように、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、図中矢印A方向に回転する潜像担持体としてのドラム状の感光体10Y,10C,10M,10Kを備えている。感光体10Y,10C,10M,10Kは、直径40[mm]のアルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、それぞれ、感光体10Y,10C,10M,10Kの周囲に、感光体を帯電する帯電装置11Y,11C,11M,11Kを備えている。また、感光体に形成された潜像を現像する現像手段としての現像装置12Y,12C,12M,12K、感光体上の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置13Y,13C,13M,13Kも感光体の周囲に備えている。
まず、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにおいて、感光体10Y,10C,10M,10Kが帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様に帯電される。その後、画像情報に基づいて生成された書込光Lによって走査露光されて、感光体10Y,10C,10M,10Kの表面に静電潜像が形成される。これらの静電潜像は、現像装置12Y,12C,12M,12Kの現像ローラ15Y,15C,15M,15K上に担持された各色のトナーによって現像されて、Y,C,M,Kトナー像となる。感光体10Y,10C,10M,10K上のY,C,M,Kトナー像は、各1次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kの作用によって反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト20上に順次重ねて1次転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
図3は、本第1実施形態に係るプリンタおける光書込ユニット4を、4つの感光体とともに示す概略構成図である。この光書込ユニット4は、正多角柱構造の形状からなる2つのポリゴンミラー41a,41bを備えている。これらポリゴンミラー41a,41bは、その6つの側面に反射鏡を有しており、互いに正多角柱の中心を重ねるようにして上下方向に接続されている。そして、図示しないポリゴンモータによって同一回転軸線上で高速回転する。これにより、その側面にレーザーダイオード(光源)からの書込光(レーザー光)が入射すると、この書込光が偏向・走査される。なお、ポリゴンミラー41aは、それに対して互いに反対方向から進んでくるC,M用の書込光Lc,Lmを主走査方向に偏向せしめるものである。また、ポリゴンミラー41bは、それに対して互いに反対方向から進んでくるY,K用の書込光Ly,Lkを主走査方向に偏向せしめるものである。
本プリンタの光書込ユニット4は、Y,C,M,K用の反射光学系にそれぞれ、何れか1つの反射鏡の湾曲状態を調整することで主走査線の湾曲方向や湾曲量を調整する曲がり調整手段と、その反射鏡の傾きを調整する傾き調整手段とを設けている。以下、Y用の反射光学系を例にして、曲がり調整手段や傾き調整手段について説明する。
図12(a)に示すように、Y用、C用の反射光学系では、第3反射鏡46Y,46Cの鏡面が図中で左方向に向いているのに対し、図12(b)に示すように、M,Kの反射光学系では、第3反射鏡46M,46Kの鏡面が図中で右方向に向いている。
Y用、C用の反射光学系では、初期の強制湾曲された状態のときは、第3反射鏡46Y,46Cの中央部は、図中点線の位置にある。このため、Y、Cの第3反射鏡の中央部を反射した書込光は、Y、Cの第3反射鏡の中央部を反射した書込光よりも感光体移動方向上流側に照射される。この結果、初期時における走査線は、中央部が理想の走査線よりも感光体移動方向上流側に湾曲した走査線となり、調整後の走査線が、M型の形状になる。
一方、第3反射鏡の鏡面が図中で右方向に向いているM,Kの反射光学系では、初期時における走査線は、中央部が理想の走査線よりも感光体移動方向上流側に湾曲した走査線となり、調整後の走査線が、W型の形状になる。
図に示すように、走査線の曲がりを調整する押込手段71Yと第2の押込手段72aY、72bYが、曲がり調整パルスモータ165Yと、曲がり調整カム168Yとで構成されている。曲がり調整カム168Yは、曲がり調整パルスモータ165Yの出力軸165aYに取り付けられている。曲がり調整カム168Yの一部は、ホルダー52の長手方向中央部に設けられた図示しない曲がり調整孔を通って、第3反射鏡46Yの長手方向中央部に当接している。曲がり調整パルスモータ165Yの回転角度を制御することにより、曲がり調整カム168Yのホルダー52Yからの突き出し量を制御することができる。その結果、第3反射鏡46Yに対する曲がり調整カム168Yが第3反射鏡46Yの長手方向中央部を押し込む量が制御され、走査線の曲がりが補正される。
湾曲補正機構は、反射鏡の長手方向の両端部でそれぞれ、反射鏡の裏面に当接して反射鏡を支持する支持手段たる支持突起52aと、支持突起52aの支持位置と反射鏡46の長手方向異なる位置、かつ反射鏡の鏡面を鏡面と直交する方向に力を付与することで、反射鏡を強制的に湾曲させる第1の強制湾曲手段であり押圧部材である板バネ部材を有している。また、反射鏡の長手方向中央部を鏡面と直交する方向に押し込むことで反射鏡の強制湾曲方向とは逆方向へ反射鏡を強制湾曲させる第2の強制湾曲手段である第1の押込手段71を有している。このような構成の湾曲補正機構において、反射鏡の長手方向における支持突起52aの支持位置と第1押込手段71の押込位置との間に、反射鏡46を第1の押込手段71の押込方向と同方向に押し込んで、反射鏡を第1の押込手段の強制湾曲方向に湾曲させる第3の強制湾曲手段たる第2の押込手段72a,72bを設けている。このような構成を有することで、反射鏡の長手方向における支持位置と第1押込手段の押込位置との間の領域が、第2の押込手段によって第1の押込手段の強制湾曲方向と同方向に湾曲せしめられる。これにより、先の図19、20に示した波高さΔtを小さくすることができ、W字状の走査線における2つの谷の位置で形成されるドットと、M字状の走査線における2つの山の位置に形成されるドットとの間の副走査線方向のずれを抑制することができ、色ずれを抑制することができる。
また、自動で走査線湾曲を調整することが可能となり、温度変化などによる経時の変化にも対応可能となる。
5:中間転写ユニット
10Y,C,M,K:感光体
12Y,C,M,K:現像装置
20:中間転写ベルト
41a,b:ポリゴンミラー
44Y,C,M,K:第1反射鏡
45Y,C,M,K:第2反射鏡
46Y,C,M,K:第3反射鏡
52Y:ホルダー
54Y:板バネ部材
56Y:傾き調整パルスモータ
57Y:モータホルダ
58Y:傾き調整アジャスタ
65Y:曲がり調整パルスモータ
67Y:モータホルダ
68Y:曲がり調整アジャスタ
Claims (8)
- 光ビーム発射手段と、前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、前記光ビームを反射させる反射鏡と、
前記反射鏡の長手方向の両端部でそれぞれ、前記反射鏡の裏面に当接して前記反射鏡を支持する支持手段、前記支持手段の支持位置と前記反射鏡の長手方向異なる位置、かつ前記反射鏡の鏡面を、前記鏡面と直交する方向に力を付与することで、前記反射鏡を強制的に湾曲させる第1の強制湾曲手段、および、前記反射鏡の長手方向中央部を前記鏡面と直交する方向に押し込むことで前記第1の強制湾曲手段の強制湾曲方向とは逆方向へ強制的に湾曲させる第2の強制湾曲手段とを具備し、前記第2の強制湾曲手段による押込量の調整によって前記走査対象物表面上での主走査線の湾曲を補正する湾曲補正機構とを有し、前記光ビームによって走査対象物を光走査する光走査装置において、
前記湾曲補正機構は、前記反射鏡の長手方向における前記支持手段の支持位置と前記第2の強制湾曲手段の押込位置との間、かつ、前記反射鏡の走査対象物上に走査されたW字状の走査線における2つの谷の位置に対応する位置または走査対象物上に走査されたM字状の走査線における2つの山の位置に対応する位置に、前記反射鏡を前記鏡面と直交する方向に押し込むことで前記反射鏡を前記第2の強制湾曲手段の強制湾曲方向と同方向に反射鏡を強制的に湾曲させる第3の強制湾曲手段を設けており、
前記反射鏡の姿勢を変化させて前記走査対象物の表面上における主走査線の傾きを調整する傾き調整手段と、
前記反射鏡および前記支持手段を保持する反射鏡ホルダーを備え、
各強制湾曲手段は、それぞれ反射鏡ホルダーに保持されており、
前記傾き調整手段は、前記反射鏡ホルダーの姿勢を変化させることにより、反射鏡の姿勢を変化させることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1の光走査装置において、
前記第3の強制湾曲手段の押込量を、前記第2の強制湾曲手段の押込量よりも少なくしたことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1または2の光走査装置において、
前記第2の強制湾曲手段および前記第3の強制湾曲手段の少なくともひとつを、回転角度を制御することが可能なモータと、前記モータの回転軸に螺合し、前記反射鏡の裏面と当接する袋ナットと、前記袋ナットの回転方向の動きを規制する規制部材とで構成したことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1乃至3いずれかの光走査装置において、
前記第2の強制湾曲手段および前記第3の強制湾曲手段の少なくともひとつを、回転角度を制御することが可能なモータと、前記反射鏡の裏面と当接して、前記モータの回転によって回転するカム部材とで構成したことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1乃至4いずれかの光走査装置において、
前記光ビームを主走査線方向および副走査線方向に集光する走査レンズを備えたことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1乃至5いずれかの光走査装置において、
前記傾き調整手段は、前記反射鏡の一端を中心にして前記反射鏡の他端を前記反射鏡の鏡面に対して直交する方向に揺動させることで傾きを調整するよう構成したことを特徴とする光走査装置。 - 請求項1乃至6いずれかの光走査装置において、
前記傾き調整手段を、回転角度を制御することが可能なモータを有し、前記モータの回転角度を制御することで、主走査線の傾きを調整するよう構成したことを特徴とする光走査装置。 - 潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって前記潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、前記潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、
前記光走査手段として、請求項1乃至7いずれかの光走査装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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