JP4994069B2 - 走査線調整装置、光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

走査線調整装置、光走査装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、走査線の傾きを調整する走査線調整装置、並びに、これを備えた光走査装置及び画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置の中には、潜像担持体上に画像情報に応じた書込光を走査することにより潜像担持体上に潜像を形成し、この潜像を現像して画像を得るものが知られている。書込光を走査する光書込装置(光走査装置)は、一般に、光源からの書込光を偏向走査するポリゴンミラーと、このポリゴンミラーによって偏向走査された書込光を光照射対象である潜像担持体表面に結像するための光学素子(レンズ等)とを備えている。このような光書込装置では、光学素子の像面湾曲特性、光書込装置のハウジングのねじれ、ポリゴンモータの発熱等による光書込装置を構成する各種構成部材の熱変形、潜像担持体の取付時のねじれなどが原因で、書込光による潜像担持体表面上の走査線に、曲がりや傾きが発生する。走査線の曲がりや傾きが発生すると、画像情報に対応した正しい潜像を潜像担持体表面に形成することができず、正常な画像を形成することができなくなる。特に、複数の潜像担持体上にそれぞれ異なる色の画像(可視像)を形成してこれらの画像を互いに重ね合わせてカラー画像を形成する、いわゆるタンデム型のカラー画像形成装置では、各潜像担持体間における走査線の曲がりや傾きの相対的なズレが異常画像としてユーザーに敏感に認識される。すなわち、単色の画像においては、曲がりや傾きが発生したとしても、これが僅かであればユーザーが異常画像としてあまり認識することはない。これに対し、タンデム画像形成装置によるカラー画像においては、各潜像担持体における走査線の曲がりや傾きが相対的にズレると、これが色ズレとなって表れる。この色ズレは僅かであってもユーザーに異常画像として敏感に感じ取られる。
特許文献1には、走査線の傾きを調整し得る光走査装置が開示されている。以下、その具体的構成を図13を用いて説明する。
図13は、特許文献1に開示されている走査線調整装置と同様な構成を有する光走査調整装置を示す説明図である。
この走査線調整装置は、駆動モータ256、駆動モータ256の回転軸のネジ部に螺合されたアジャスタ258、長尺レンズ251とこれを保持するブラケット252とから構成された長尺レンズユニット(傾き変動部材)250などを備えている。アジャスタ258は、断面D形状をしており、駆動モータホルダ257のD形状のアジャスタ挿入口に挿入されている。アジャスタ258の頂部は、アジャスタ挿入口から突き出てブラケット252に当接する。駆動モータ256の回転軸が回転して、アジャスタ258が駆動モータの回転軸に対して昇降すると、長尺レンズユニット250のモータ側端部が矢印の方向に移動する。具体的には、アジャスタ258が上昇すると、長尺レンズユニット250のモータ側端部は第1板バネ261の付勢力に抗して上昇する。これにより、長尺レンズユニット250は、支持台266を支点にして図中右回りに回動し、その姿勢を変化させる。一方、アジャスタ258が下降すると、長尺レンズユニット250のモータ側端部は第1板バネ261の付勢力により下降する。これにより、長尺レンズユニット250は、支持台266を支点にして図中左回りに回動し、その姿勢を変化させる。この走査線調整装置においては、所定のタイミングで、光照射対象である感光体上に通常の画像形成動作時と同じ動作を行って、予め決められた傾き調整用パターンの潜像を形成する。そして、通常の画像形成動作時と同じ動作で傾き調整用パターン潜像を現像して傾き調整用パターンとし、その傾き調整用パターンをパターンセンサ(光学センサ)で検知する。この検知結果に基づき、傾き調整用パターンの傾きが適正な傾きとなるように、駆動モータ256の回転角を制御して長尺レンズユニット250の姿勢を変化させる。これにより、感光体上における走査線の傾きを適正なものに調整することができる。この構成によれば、自動的に走査線の傾きが調整されるので、走査線の傾き調整に要する作業負担を軽減することができる。
特開2006−30705号公報
しかし、上記特許文献1に記載の光走査装置においては、傾き変動部材たる長尺レンズユニット250の両端部に第1板バネ261、第2板バネ262を設け、それぞれ、長尺レンズユニット250を図中下方へ付勢している。このような構成の場合、アジャスタ258を下降させて、第1板バネ261の付勢力によって長尺レンズユニット250を下降させるときに、第2板バネ262の付勢力が妨げとなる。このため、第1板バネ261の付勢力を第2板バネ262の付勢力よりも大きくして、第1板バネ261の付勢力によって長尺レンズユニット250を下降させるようにしている。しかし、第1板バネ261、第2板バネ262の製造誤差や取り付け誤差などによって、第1板バネ261の長尺レンズユニット250に対する付勢力よりも第2板バネ262の長尺レンズユニット250に対する付勢力が大きくなる場合がある。この場合、第1板バネ261の付勢力による長尺レンズユニットの図中反時計まわりの回動が、第2板バネ262の付勢力によってできなくなり、走査線調整ができなくなる場合があった。よって、このようなことが起こらないように、第1板バネ261、第2板バネ262の部品管理、第1板バネ261、第2板バネ262の取り付けなどを精度よく行う必要があり、製造コストが嵩んでいた。
また、第2板バネ262を無くすことも考えられる。しかし、この場合、長尺レンズユニット250端部に当接するアジャスタ258と第1板バネ261とで挟んで長尺レンズユニット250を保持することとなる。その結果、走査線調整装置の運搬時等の衝撃や振動で、第1板バネ261とアジャスタ258とで保持されている長尺レンズユニット250の保持端部と反対側の端部が移動する。反端側の端部が移動すると、長尺レンズユニット250の支持台266との当接位置(支点)がずれてしまい、正しい走査線の調整ができなってしまうおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、製造コストを削減でき、走査線調整装置の運搬時等の衝撃による傾き変動部材の姿勢変動を抑制することができる走査線調整装置、光走査装置及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、長手方向と短手方向とを有する光の入射面における光の入射位置が、該入射面における少なくとも短手方向に変化するような回動によって、走査された光に対する姿勢が変わることで該光が照射される光照射対象上の走査線の傾きが変化する傾き変動部材と、前記傾き変動部材が回動するときの支点となる支点部を有し、前記傾き変動部材を支持する支持部材と、前記支点を中心にして前記傾き変動部材を回動させるように、前記傾き変動部材における前記支点部に支持される被支持面とは反対側の面を付勢する付勢手段と、前記傾き変動部材の前記被支持面であって前記付勢手段による傾き変動部材の回動を阻止する箇所に当接する当接部材と、前記当接部材を前記被支持面に対して直交する方向に変位させる変位手段とを有し、前記変位手段による当接部材の変位量を調整することで、前記傾き変動部材の姿勢を調整する走査線調整装置において、前記付勢手段の付勢箇所を前記当接部材の当接位置と前記支点との間に配置し、前記支点部は、前記傾き変動部材の前記被支持面の中央部と当接するものであって、前記支持部材は、傾き変動部材の一端部と他端部付近にそれぞれ傾き変動部材の光入射面または出射面と対向する対向部を備え、前記支点部を境にして前記付勢手段の付勢箇所が配置されている付勢手段側における前記傾き変動部材の端部付近を前記支持部材の対向部側へ押圧して、前記支持部材の対向部に押し付けることで、前記傾き変動部材の前記付勢手段側端部の光路方向の移動を規制する第1規制部材と、前記付勢手段側と反対側の端部付近を前記支持部材の対向部側へ押圧して、前記支持部材の対向部に押し付けることで、前記付勢手段側と反対側の端部の光路方向の移動を規制する第2規制部材と、を備え前記第1移動規制部材の押圧力が、前記第2移動規制部材の押圧力よりも大きくなるよう前記第1移動規制部材を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の走査線調整装置において、前記付勢手段の付勢箇所を前記当接部材の当接位置と前記支点との間の中央の位置に配置したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、光源と、前記光源から照射された光を光照射対象に照射してこれを走査する走査手段と、前記光源から該光照射対象までの光路上に設けられるレンズと、前記傾き変動部材である前記レンズの姿勢を調整する調整装置とを備えた光走査装置において、前記調整装置として、請求項1または2の走査線調整装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、潜像担持体と、画像情報に応じた書込光を該潜像担持体表面に照射して走査することにより該潜像担持体表面に潜像を書き込む光書込手段と、前記光書込手段により前記潜像担持体表面上に形成された潜像を現像して可視像化する現像手段とを備え、前記潜像担持体表面上の可視像を最終的に記録材上に転移させて前記記録材上に画像を形成する画像形成装置において、前記光書込手段として、請求項3の光走査装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、前記潜像担持体を複数備え、各潜像担持体表面に形成された可視像を、互いに重なり合うように直接記録材上に転移させるか、互いに重なり合うように中間転写体上に一旦転移させて該中間転写体上の画像を記録材上に転移させることにより、最終的に記録材上に画像を形成することを特徴とするものである。
本発明によれば、付勢手段による傾き変動部材の回動を阻止する方向に向かう付勢力が働かないように構成とすることで、付勢手段の付勢力が、付勢手段による傾き変動部材の回動を阻止する方向に向かう付勢力よりも大きくなるように、部品管理や付勢手段の取り付けを精度よく行う必要がなくなり、製造コストを低減することができる。
さらに、付勢手段の付勢箇所を前記当接部材の当接位置と前記支点との間に配置することで、付勢手段と当接部材と支点部との3点で傾き変動部材を保持することができる。これにより、当接部材と付勢手段との2点で傾き変動部材を保持するものに比べて、安定的に傾き変動部材を保持することができ、走査線調整装置の運搬時等の衝撃などによって、傾き変動部材の支点との当接位置が変動してしまうのを抑制することができる。
以下、本発明を、画像形成装置としてのプリンタに適用した一実施形態について説明する。本実施形態は、いわゆる中間転写方式のタンデム型画像形成装置を例に挙げて説明するが、これに限られるものではない。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、装置本体1と、この装置本体1から引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。装置本体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像(可視像)を形成するための作像ステーション3Y,3C,3M,3Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
図2は、イエロー(Y)の作像ステーションの概略構成を示す構成図である。なお、他の作像ステーションも同様の構成である。
図1及び図2に示すように、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、図中矢印A方向に回転する潜像担持体としてのドラム状の感光体10Y,10C,10M,10Kを備えている。感光体10Y,10C,10M,10Kは、直径40mmのアルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、それぞれ、感光体10Y,10C,10M,10Kの周囲に、感光体を帯電する帯電装置11Y,11C,11M,11K、感光体に形成された潜像を現像する現像手段としての現像装置12Y,12C,12M,12K、感光体上の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置13Y,13C,13M,13Kを備える。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの下方には、感光体10Y,10C,10M,10Kに書込光Lを照射可能な光走査装置である光書込手段としての光書込ユニット4を備えている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの上方には、各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにより形成されたトナー画像が転写される中間転写ベルト20を備えた中間転写ユニット5を備えている。また、中間転写ベルト20に転写されたトナー画像を記録材である転写紙Pに定着する定着ユニット6を備えている。また、装置本体1の上部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色のトナーを収容するトナーボトル7Y,7C,7M,7Kが装填されている。このトナーボトル7Y,7C,7M,7Kは、装置本体1の上部に形成される排紙トレイ8を開くことにより、装置本体1から脱着可能に構成されている。
上記光書込ユニット4は、光源であるレーザダイオードから発射させる書込光(レーザ光)Lをポリゴンミラー等によって偏向し、感光体10Y,10C,10M,10K上に走査しながら照射する。光書込ユニット4の詳しい説明は後述する。
上記中間転写ユニット5の中間転写ベルト20は、駆動ローラ21、テンションローラ22及び従動ローラ23に掛け回され、所定タイミングで図中反時計回り方向に回転駆動される。また、中間転写ユニット5は、感光体10Y,10C,10M,10Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kを備えている。中間転写ユニット5は、中間転写ベルト20上に転写されたトナー像を転写紙Pに転写する二次転写ローラ25、転写紙P上に転写されなかった中間転写ベルト20上の転写残トナーをクリーニングするベルトクリーニング装置26を備えている。
次に、上記構成のプリンタにおいて、カラー画像を得る工程について説明する。
まず、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにおいて、感光体10Y,10C,10M,10Kが帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様に帯電される。その後、光書込ユニット4により、画像情報に基づきレーザ光Lが走査露光されて感光体10Y,10C,10M,10Kの表面に潜像が形成される。感光体10Y,10C,10M,10K上の潜像は、現像装置12Y,12C,12M,12Kの現像ローラ15Y,15C,15M,15K上に担持された各色のトナーによって現像されてトナー像として可視像化される。感光体10Y,10C,10M,10K上のトナー像は、各一次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kの作用によって反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト20上に順次重ねて転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。一次転写終了後の感光体10Y,10C,10M,10Kは、クリーニング装置13Y,13C,13M,13Kのクリーニングブレード13aによってその表面がクリーニングされ、次の画像形成に備えられる。トナーボトル7Y,7C,7M,7Kに充填されているトナーは、必要性に応じて図示しない搬送経路によって各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの現像装置12Y,12C,12M,12Kに所定量補給される。
一方、上記給紙カセット2内の転写紙Pは、給紙カセット2の近傍に配設された給紙ローラ27によって、装置本体1内に搬送され、レジストローラ対28によって所定のタイミングで二次転写部に搬送される。そして、二次転写部において、中間転写ベルト20上に形成されたトナー画像が転写紙Pに転写される。トナー画像が転写された転写紙Pは、定着ユニット6を通過することで画像定着が行われ、排出ローラ29によって排紙トレイ8に排出される。感光体10と同様に、中間転写ベルト20上に残った転写残のトナーは、中間転写ベルト20に接触するベルトクリーニング装置26によってクリーニングされる。
次に、上記光書込ユニット4の構成について説明する。
図3は、本実施形態における光書込ユニット4の構成を示す説明図である。
この光書込ユニット4は、正多角柱形状からなる2つのポリゴンミラー41a,41bを備えている。このポリゴンミラー41a,41bは、その側面に反射ミラーを有し、図示しないポリゴンモータによって正多角柱の中心軸を回転中心として高速回転する。これにより、その側面に図示しないレーザダイオード(光源)からの書込光(レーザ光)が入射すると、このレーザ光が偏向・走査される。また、光書込ユニット4は、ポリゴンモータの防音効果のための防音ガラス42a,42bと、ポリゴンミラー41a,41bによりレーザ走査の等角度運動を等速直線運動へと変えるfθレンズ43a,43bと、感光体10Y,10C,10M,10Kへとレーザ光を導くミラー44a,44b,44c,44d,46a,46b,46c,46d,47a,47b,47c,47dと、傾き変動部材としての長尺レンズユニット50a,50b,50c,50dと、ハウジング内への塵などの落下を防止する防塵ガラス48a,48b,48c,48dとを備えている。なお、図3中符号La,Lb,Lc,Ldは、それぞれ各感光体10Y,10C,10M,10Kに照射される書込光の光路を示すものである。
次に、上記光書込ユニット4による走査線の傾きを調整する走査線調整装置の構成について説明する。
本実施形態における走査線調整装置は、走査線の傾きだけでなく走査線の曲がりも調整することができる。本実施形態において、走査線の曲がりについては、上記長尺レンズユニット50a,50b,50c,50dの長尺レンズを強制的に変形させることで調整する。一方、走査線の傾きについては、長尺レンズユニット50a,50b,50c,50dの姿勢を変化させることで調整する。なお、本実施形態において、走査線の曲がり調整を行う機構は、すべての長尺レンズユニット50a,50b,50c,50dに備わっている。一方、走査線の傾き調整を行う機構は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)の感光体10Y,10C,10Mに対応した長尺レンズユニット50a,50b,50cには備わっているが、黒(K)に対応した長尺レンズユニット50dには備わっていない。以下、イエロー(Y)の感光体10Yに対応した長尺レンズユニット50aを例に挙げて説明する。ただし、以下の説明では、色分け符号を省略する。
図4は、長尺レンズユニット50の斜視図である。図5は長尺レンズユニット50の他の方向からの斜視図である。図6は長尺レンズユニット50の更に他の方向からの斜視図である。
この長尺レンズユニット50は、ポリゴンミラー41a,41bの面倒れを補正する長尺レンズ51と、長尺レンズ51を保持するブラケット52と、曲がり調整用板バネ53と、ユニット支持部材61,62と、摩擦係数低減手段としての平滑面部材63と、曲がり調整用ネジ65等から構成されている。
図7(a)は、傾き調整手段の斜視図であり、図7(b)は、傾き調整手段の断面図である。傾き調整手段は、駆動モータ56と、駆動モータホルダ57と、当接部材たるアジャスタ58とで構成されている。駆動モータ56の出力軸には、ネジ部が設けられており、このネジ部にアジャスタ58が螺合される。アジャスタ58は、断面D形状をしており、駆動モータホルダ57のD形状のアジャスタ挿入口に挿入されている。これにより、アジャスタ58は、アジャスタ挿入口によって回転運動が規制され、駆動モータ56の出力軸が回転しても回転することがなく、アジャスタ58が、出力軸によりネジ送りされて昇降する。
また、平滑面部材63をブラケット52の天面側の支持台66と駆動モータ56との間に固着させる。
また、ブラケット52に長尺レンズ51を取り付ける際には、図7に示すように、ブラケット52の長手方向両端部付近に設けられた当接部52aに長尺レンズ51を当接して長尺レンズ51をブラケット52に仮位置決めする。その後、コの字状の固定用板バネ54,55によって長尺レンズ51とブラケット52とを挟み込むようにして、これらを長手方向両端部で固定する(図9参照)。また、長尺レンズ51の長手方向中央部には突起部51cが設けられており、図9に示すように、曲がり調整用板バネ53をこの突起部51bとブラケット52とを挟み込むようにして取り付ける。長尺レンズ51は、長手方向両端部付近が当接部52aによって規制され、長手方向中央部が曲がり調整用板バネ53によって、長尺レンズ51の当接部52aと当接する面と反対側の面から押圧された状態でブラケット52に保持される。その結果、当接部52aと、固定用板バネ54、55及び曲がり調整用板バネ53の付勢力とにより、長尺レンズ51は、図10に示すようにブラケット52の天面側に押しつけられて、撓んだ状態でブラケット52に保持される。また、ブラケット52の天面において曲がり調整用板バネ53が取り付けられる部分にはネジ孔が設けられている。このネジ孔には、図9に示すように、曲がり調整用板バネ53の孔に挿通された曲がり調整用ネジ65が取り付けられる。
このようにして組み立てた長尺レンズユニット50は、長尺レンズ51の底面(ブラケット52の天面とは反対側に位置する面)における長手方向中央部を、ハウジングに固定されたかまぼこ形状の支持台66の上に載せる。また、駆動モータ56を保持した駆動モータホルダ57をハウジングに固定する。そして、駆動モータ56のモータ軸のネジ部にネジ入れられたアジャスタ58の頂部をブラケット52天面の裏面に当接させる。
また、長尺レンズ51のモータ側端部には、突起部51bが設けられている。この突起部51bにおける光路Lに直交する2つの側面の一方は、図11に示すように、ハウジングの固定部67に当接し、他方はハウジングに固定された第1ユニット支持用板バネ59に当接する。このような構成により、長尺レンズ51のモータ側端部は第1ユニット支持用板バネ59によってハウジングの固定部67に押しつけられた状態で位置決めされる。一方で、長尺レンズ51のモータ側端部とは反対側の端部(以下、「自由端部」という。)の端面にも、突起部51aが設けられている。この突起部51aにおける光路Lに直交する2つの側面の一方も、図11に示すように、ハウジングの固定部67に当接し、他方はハウジングに固定された第2ユニット支持用板バネ60に当接する。このような構成により、長尺レンズ51の自由端部はユニット支持用板バネ60によってハウジングの固定部67に押しつけられた状態で位置決めされる。このようして、長尺レンズ51の両端が、ユニット支持用板バネ59、60によってハウジングの固定部67に押しつけられることで、長尺レンズユニット50が、光路Lの方向への移動が規制される。
また、ブラケット52の天面の長手方向両端には、ハウジングに固定されたユニット支持部材61,62が当接する。また、ブラケット52の天面の平滑面部材63の平滑面にハウジングに固定された押圧部材たる板バネ40が当接している。この板バネ40の付勢力により、ブラケット52の天面はその底面側に向けて押し下げられる力を受ける。これにより、長尺レンズ51の長手方向と光路Lの方向の両方に直交する方向(鉛直方向)について、長尺レンズユニット50は、アジャスタ58、板バネ40、支持台66によって保持される。
次に、本実施形態における走査線の曲がり調整の手法について説明する。
走査線の曲がり調整は、本プリンタの出荷時に行う。具体的な調整方法は次の通りである。曲がり調整用ネジ65を締めない状態においては、図10に示すように、長尺レンズ51の長手方向中央部分は曲がり調整用板バネ53によってブラケット52の天面側に付勢されている。この状態から曲がり調整用ネジ65を締めると、その曲がり調整用ネジ65の頂部が長尺レンズ51の長手方向中央部分に当接し、この部分とブラケット52の天面との間隔が広がっていく。長尺レンズ51は、その長手方向両端が固定用板バネ54,55によってブラケット52に固定されており、かつ、長尺レンズ51の剛性はブラケット52よりも剛性が低い。そのため、曲がり調整用ネジ65を締めることにより、長尺レンズ51は、長手方向に撓んだ状態から、真直ぐな状態に変形する。長尺レンズ51の撓み量に応じて長尺レンズ51を通過するレーザ光による走査線の曲がり度合が変化する。よって、曲がり調整用ネジ65の締め量を調整することで、当初は生じていた走査線の曲がりを補正することができる。
次に、本実施形態における走査線の傾き調整の手法について説明する。
図12は、本実施形態における走査線の傾き調整の手法の説明図である。
走査線の傾き調整は、本プリンタの出荷時に行うとともに、本プリンタの稼働時において例えばプリント枚数が所定枚数に達したタイミングやユーザー指示を受けたタイミング等の所定のタイミングで行う。具体的な調整方法は次の通りである。
本プリンタにおいて走査線の傾き調整を行う場合、まず、各感光体10Y,10C,10M,10K上に通常の画像形成動作時と同じ動作で、予め決められた傾き調整用パターンの潜像を形成する。そして、通常の画像形成動作時と同じ動作で、各色の傾き調整用パターン潜像を現像して傾き調整用パターン(トナー像)とし、これらを中間転写ベルト20に転写する。その後、中間転写ベルト20に転写した各色の傾き調整用パターンを、図示しないパターンセンサ(光学センサ)で検知する。この検知結果に基づき、黒(K)用の傾き調整用パターンと、他色(Y、C、M)の傾き調整用パターンとの各位置ズレ量を把握する。そして、把握した各位置ズレ量を最も小さくできる、黒(K)用の走査線に対する他色(Y、C、M)用の走査線の傾き量をそれぞれ算出し、その結果を図示しない姿勢調整手段たる傾き制御部に出力する。傾き制御部は、その算出結果に基づき、駆動モータ56の回転角を制御する。その結果、駆動モータ56の回転軸に取り付けられたアジャスタ58が昇降し、長尺レンズユニット50のモータ側端部が図1中矢印Cの方向に移動する。具体的には、アジャスタ58が上昇すると、長尺レンズユニット50のモータ側端部は板バネ部40の付勢力に抗して上昇する。これにより、長尺レンズユニット50は、支持台66を支点にして図12中右回りに回動し、その姿勢を変化させる。一方、アジャスタが下降すると、長尺レンズユニット50のモータ側端部は板バネ部40の付勢力により下降する。これにより、長尺レンズユニット50は、支持台66を支点にして図12中左回りに回動し、その姿勢を変化させる。
このようにして長尺レンズユニット50の姿勢が変化すると、長尺レンズ51の入射面に対してレーザ光Lが入射する位置が変わる。本実施形態における長尺レンズ51は、長尺レンズ51の入射面に対するレーザ光Lの入射位置が長尺レンズ51の長手方向と光路の方向とに直交する方向(鉛直方向)に変化すると、長尺レンズ51の出射面から出射されるレーザ光の鉛直方向に対する角度(出射角)が変化するという特性を有している。この特性により、上記アジャスタ58により長尺レンズユニット50の姿勢が変化すると、これに応じて長尺レンズ51の出射面から出射するレーザ光の出射角が変わり、その結果、このレーザ光による感光体上の走査線の傾きが変わる。
ここで、一般に、アジャスタ58の変位により長尺レンズユニット50の姿勢を変化させることができる姿勢変化範囲は、長尺レンズユニット50の調整有効範囲になるべく一致させることが望ましい。なぜなら、姿勢変化範囲が調整有効範囲を越えると、入射する光が長尺レンズユニット50の光学特性を保証し得る領域(有効領域)から外れて走査線の傾きを適正に調整できなくなるし、姿勢変化範囲が調整有効範囲よりも狭いと、その狭い分だけ走査線の傾き調整範囲が狭まってしまうからである。
ところが、駆動モータ56やアジャスタ58等の構成を姿勢変化範囲が調整有効範囲と一致するように設計したとしても、製造誤差や組付誤差等によって姿勢変化範囲が調整有効範囲から外れてしまう場合がある。この場合、長尺レンズユニット50が調整有効範囲外に姿勢変化した状態で使用されるおそれがあり、適正な走査線の傾き調整ができなくなる。
そこで、本実施形態においては、長尺レンズユニット50が調整有効範囲外に姿勢変化するのを規制する規制部材としての規制部61bを備えている。この規制部61bは、第1ユニット支持部材61に設けられている。この第1ユニット支持部材61は、長尺レンズユニット50が板バネ40の付勢力に対して抗する向き(図11中上向き)へ調整有効範囲まで姿勢変化したときに、その規制部61bが長尺レンズユニット50と接触する位置に固定されている。これにより、長尺レンズユニット50がアジャスタ58の上昇により調整有効範囲を越えて姿勢変化しようとしても、規制部61bにより規制されて調整有効範囲外へ姿勢変化することができなくなる。その結果、調整有効範囲を越えて長尺レンズユニット50の姿勢が変化して適正な走査線の傾き調整ができなくなる事態を防止できる。
また、本プリンタの運搬時あるいは光書込ユニット4の運搬時等において衝撃が加わると、長尺レンズユニット50のモータ側端部が板バネ部40の付勢力に抗して強制的に大きく変位してしまうことがある。これにより、駆動モータ56のアジャスタ58の頂部と長尺レンズユニット50のモータ側端部とが瞬間的に離間し、その後、板バネ部40の付勢力により再びアジャスタ58の頂部と長尺レンズユニット50のモータ側端部とが互いに当接した状態になる。このとき、離間前と同じ当接状態に戻ればよいが、例えばアジャスタ58の頂部が長尺レンズユニット50のモータ側端部のネジ受け部の挿入孔から外れたり、板バネ部61aが塑性変形してしまって当接圧が変化したりして、離間前とは同じ当接状態に戻らない場合がある。その結果、当初の当接状態であれば適正な傾き調整が可能であったにもかかわらず、衝撃が加わって長尺レンズユニット50のモータ側端部が板バネ部40の付勢力に抗して大きく変位した後にその当接状態が変化して、適正な傾き調整ができなくなる場合があるという問題が発生する。
本実施形態によれば、衝撃が加わった場合でも、駆動モータ56のアジャスタ58の頂部がネジ受け部の挿入孔から外れたり板バネ部61aが塑性変形してしまったりするほど長尺レンズユニット50のモータ側端部が変位する前に、長尺レンズユニット50が規制部61bに接触する。よって、アジャスタ58と長尺レンズユニット50との当接状態を衝撃前後で同じに維持することができる。したがって、衝撃が加わって走査線の傾き調整を適正に行うことができなくなる事態を防止することもできる。
しかも、本実施形態では、長尺レンズユニット50がアジャスタ58の下降により調整有効範囲を越えて姿勢変化することも規制すべく、第2ユニット支持部材62にも別の規制部62bを設けている。これにより、長尺レンズユニット50がアジャスタ58の下降により調整有効範囲を越えて姿勢変化しようとしても、規制部62bにより規制されて調整有効範囲外へ姿勢変化することができなくなる。その結果、アジャスタ58の下降方向における調整有効範囲を越えて長尺レンズユニット50の姿勢が変化して適正な走査線の傾き調整ができなくなる事態をも防止できる。
また、本実施形態の傾き調整機構によれば、図13に示す上記特許文献1に記載の装置のように、ブラケットの天面の長手方向両端に板バネ261、262設けたものに比べて、次の利点がある。すなわち、上記特許文献1に記載の傾き調整では、自由端部側に設けられた第2の板バネ262の付勢力は、アジャスタ58を下降させて、モータ側端部に設けられた第1の板バネ261の付勢力で長尺レンズユニット50のモータ側端部を下降させるときの妨げとなる。このため、第1の板バネ261は、第2の板バネの付勢力に抗って長尺レンズユニット50のモータ側端部を下降させる必要があるため、第1の板バネ261の付勢力を大きくする必要があった。その結果、第1の板バネ261と長尺レンズユニットとの当接圧が高くなり、当接部分の静止摩擦力が大きくなってしまう。当接部分の静止摩擦力が大きくなると、長尺レンズユニット250を回動させる際に、第1板バネ261と長尺レンズユニット250との当接部分が摺動しない場合が生じ、良好な傾き調整を行うことができない場合が生じる。これに対し、本実施形態においては、ブラケット52の天面の自由端部側を押圧する板バネを設けないので、長尺レンズユニット50のモータ側端部を下降させるときに、妨げとなる付勢力が働かない。よって、支持台66を挟んでモータ側に設けられた板バネ40の付勢力(押圧力)が弱くても、長尺レンズユニットを下降させることができる。その結果、板バネ40と長尺レンズユニット50との当接圧を小さくすることができ、当接部分の静止摩擦力を弱くすることができる。これにより、長尺レンズ50を安定的に昇降させることができ、良好な傾き調整を行うことができる。また、本実施形態においては、第2の板バネを設けないので、特許文献1の記載の装置に比べて、部品点数を削減することができ、装置のコストダウンを図ることができる。
また、本プリンタの画像形成動作時に生じる振動が長尺レンズユニット50に伝わって、長尺レンズユニット50の自由端部側が鉛直方向に振動することがある。特許文献1に記載の装置は、この振動を抑制するために、第2板バネを設けていた。よって、第2板バネを無くすと、長尺レンズユニット50長尺レンズユニット50の自由端部側が鉛直方向に振動するおそれがある。そこで、本実施形態では、板バネ40を、長尺レンズユニット長手方向における姿勢調整手段と支持台との間に設けて、長尺レンズユニットを支持台66、姿勢調整手段のアジャスタ58、板バネ40の3点で保持する。これにより、長尺レンズユニットを鉛直方向に安定的に保持でき、長尺レンズユニット50の自由端部側における鉛直方向の振動を抑制することができる。特に、板バネ40をアジャスタ58と支持台66との中間点に設けることで、長尺レンズユニットを支持台66、アジャスタ58、板バネ40の3点で安定的に保持することができる。
また、本実施形態においては、ユニット支持用板バネ59、60によって長尺レンズ50の両端の突起部51a、51bをハウジングの固定部67に押しつけることで、長尺レンズユニット50の光路Lの方向への移動を規制している。これらユニット支持用板バネ59、60は、光書込ユニットの運搬時などの衝撃で、長尺レンズユニット50が、光路Lの方向への移動した場合、付勢力によって、長尺レンズユニット50を元の姿勢に戻す機能を有している。ユニット支持用板バネ59、60の付勢力を強くすれば、光書込ユニットの運搬時などの衝撃で、長尺レンズユニット50が、光路Lの方向への移動しても、長尺レンズ50の両端の突起51a,51bをハウジングの固定部67に押しつけて長尺レンズユニット50を確実に元の姿勢に戻すことができる。しかし、ユニット支持用板バネ59、60の付勢力を強くすると、突起部51a、51bと、ユニット支持用板バネ59、60との当接圧が高くなり、当接部分の静止摩擦係数が高くなってしまう。その結果、傾き調整時に、長尺レンズユニット50が回動しなくなる場合が生じ、安定的な傾き調整をできなくなるおそれがある。このため、ユニット支持用板バネ59、60の付勢力をなるべく抑えて、安定的な傾き調整を行えるようにするのが好ましい。
本実施形態においては、長尺レンズユニット50の自由端部側は、第2板バネがない。よって、光書込ユニットの運搬時などの衝撃で、長尺レンズユニット50が、光路Lの方向への移動しても弱い付勢力で、第2ユニット支持用板バネ60の付勢力で長尺レンズ50をハウジングの固定部67側へ移動させることができ、長尺レンズユニット50を元の姿勢に戻すことが可能である。
一方、長尺レンズユニット50のモータ側端部をハウジングの固定部67側へ移動するとき、板バネ40とブラケット52との当接部分で摺動抵抗が生じる。そのため、長尺レンズユニット50のモータ側端部と当接する第1ユニット支持用板バネ59の付勢力を、第2ユニット支持用板バネ60と同等に弱めると、第1ユニット支持用板バネ59の付勢力が、板バネ40とブラケットと52の当接部分の摺動抵抗に打ち勝つことができず、長尺レンズユニット50をハウジングの固定部67側へ移動することができない場合が生じる。
よって、本実施形態においては、第1ユニット支持用板バネ59の付勢力を、第2ユニット支持用板バネ60の付勢力よりも大きくしている。第1ユニット支持用板バネ59の付勢力を、第2ユニット支持用板バネ60の付勢力よりも大きくすることで、光書込ユニットの運搬時などの衝撃で、長尺レンズユニットのモータ側端部が、光路Lの方向への移動した場合でも、第1ユニット支持用板バネ59の付勢力が、板バネ40とブラケットと52の当接部分の摺動抵抗に打ち勝って、長尺レンズユニット50をハウジングの固定部67側へ移動させることができ、長尺レンズユニットを元の姿勢に戻すことができる。一方、第2ユニット支持用板バネ60の付勢力を、第1ユニット支持用板バネ59の付勢力よりも弱いので、突起部51aと、第2ユニット支持用板バネ60との当接部分の静止摩擦係数を低く抑えることができる。その結果、傾き調整時に、長尺レンズユニット50が回動しなくなるのを抑制することができ、安定的な傾き調整を行うことができる。
以上、上記実施形態の走査線調整装置は、付勢手段である板バネ40による傾き変動部材である長尺レンズユニット50の回動を阻止する方向に向かう付勢力が働かない構成であるので、板バネ40の付勢力が、板バネ40による傾き変動部材の回動を阻止する方向に向かう付勢力よりも大きくなるように、部品管理や板バネ40の取り付けを精度よく行う必要がなくなり、製造コストを低減することができる。
また、長尺レンズユニット50の回動の支点と、当接部材たるアジャスタ58の当接位置との間に、板バネ40の付勢箇所を設ける。これにより、板バネ40と支持台66とアジャスタ58の3点で長尺レンズユニット50を保持することができる。よって、安定的に長尺レンズユニット50保持することができ、運搬時や画像形成動作時の振動などで、長尺レンズユニット50の自由端部側が振動するのを抑制することができる。
特に、板バネ40の長尺レンズユニット50に対する付勢箇所を、長尺レンズユニット50の支点と、アジャスタ58の当接位置との中間点に配置することで、より長尺レンズユニット50を鉛直方向に安定的に保持することができるとともに、低い付勢力で長尺レンズユニット50を下降させることができる。
また、上記実施形態においては、長尺レンズユニット50の光路L方向と直交する面の、支点を境にして前記板バネ40の付勢箇所がある側の端部であるモータ側端部を押圧して、長尺レンズユニット50のモータ側端部の光路Lの方向の移動を規制する第1移動規制部材たる第1ユニット支持用板バネ59の付勢力(押圧力)を、端部長尺レンズユニット50の光路L方向と直交する面のモータ側端部と反対側の端部(自由端部)付近を押圧して、長尺レンズユニットの自由端部の光路Lの方向の移動を規制する第2移動規制部材たる第2ユニット支持用板バネ60の付勢力(押圧力)よりも大きくしている。第1ユニット支持用板バネ59の付勢力を、第2ユニット支持用板バネ60の付勢力よりも大きくすることで、走査線調整装置の運搬時などの衝撃で、長尺レンズユニット50のモータ側端部が、光路Lの方向へ移動した場合でも、第1ユニット支持用板バネ59の付勢力が、板バネ40とブラケットと52の当接部分の摺動抵抗に打ち勝って、長尺レンズユニット50をハウジングの固定部67側へ移動させることができ、長尺レンズユニットを元の姿勢に戻すことができる。一方、第2ユニット支持用板バネ60の付勢力を、第1ユニット支持用板バネ59の付勢力よりも弱くするので、突起部51aと、第2ユニット支持用板バネ60との当接部分の静止摩擦係数を低く抑えることができる。その結果、傾き調整時に、長尺レンズユニット50が回動しなくなるのを抑制することができ、安定的な傾き調整を行うことができる。
また、上記実施形態においては、上述した構成を有する走査線調整装置を、光源であるレーザダイオードと、このレーザダイオードから照射されたレーザ光を光照射対象である感光体10Y,10C,10M上走査しながら照射する光走査手段としてのポリゴンミラー41a,41bと、ポリゴンミラー41a,41bから出射した光の走査線の傾きを調整する走査線調整手段とを備えた光走査装置である光書込ユニット4の走査線調整手段に適用している。このような光書込ユニット4においては、長尺レンズユニット50の姿勢を高精度に調整する必要があるので、本発明の効果を有効活用することができる。
また、上記実施形態においては、この光書込ユニット4を、画像形成装置であるプリンタに搭載された、画像情報に応じた書込光であるレーザ光を感光体表面に走査しながら照射することにより感光体表面に潜像を書き込む光書込手段として用いている。具体的には、潜像担持体としての感光体10Y,10C,10M,10Kを複数備え、各感光体表面に形成されたトナー像を互いに重なり合うように中間転写体としての中間転写ベルト20上に一旦転移させて、その中間転写ベルト上の画像を記録材である転写紙P上に転移させることにより、最終的に転写紙P上に画像を形成する。このようなプリンタはいわゆる中間転写方式のタンデム型画像形成装置と呼ばれるもので、光書込手段による各感光体の走査線間の相対的な僅かな傾きが色ズレとなって異常画像としてユーザーに認識されやすい。したがって、各感光体の走査線間の相対的な傾きを高精度で調整する必要がある。よって、このようなプリンタにおける光書込手段として上述した光書込ユニット4を用いることで、本発明の効果を有効活用することができる。
なお、各感光体表面に形成されたトナー像を、互いに重なり合うように直接転写紙P上に転移させることにより転写紙P上に画像を形成する、いわゆる直接転写方式のタンデム型画像形成装置においても、同様に、本発明の効果を有効活用することができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタの作像ステーションの概略構成を示す構成図。 同光書込ユニットの構成を示す説明図。 同光書込ユニットに搭載された長尺レンズユニットの斜視図。 同長尺レンズユニットの他の方向からの斜視図。 同長尺レンズユニットのさらに他の方向からの斜視図。 (a)は、同長尺レンズユニットを構成する姿勢調整手段の斜視図。(b)は、姿勢調整手段の断面図。 同長尺レンズユニットの自由端部側付近の拡大構成図。 同長尺レンズユニットの曲がり調整機構を示す構成図。 同光書込ユニットにおける走査線の曲がり調整の手法の説明図。 同長尺レンズユニットの端部側の支持機構を示す構成図。 同光書込ユニットによる走査線の傾き調整の手法の説明図。 従来の光走査装置の具体的構成を示す説明図。
符号の説明
3Y,3C,3M,3K 作像ステーション
4 光書込ユニット
10Y,10C,10M,10K 感光体
11Y,11C,11M,11K 帯電装置
12Y,12C,12M,12K 現像装置
20 中間転写ベルト
40 板バネ
41a,41b ポリゴンミラー
50a,50b,50c,50d 長尺レンズユニット
51 長尺レンズ
52 ブラケット
56 駆動モータ
58 アジャスタ
61,62 ユニット支持部材
61b,62b 規制部
65 曲がり調整用ネジ
66 支持台

Claims (5)

  1. 長手方向と短手方向とを有する光の入射面における光の入射位置が、該入射面における少なくとも短手方向に変化するような回動によって、走査された光に対する姿勢が変わることで該光が照射される光照射対象上の走査線の傾きが変化する傾き変動部材と
    記傾き変動部材が回動するときの支点となる支点部を有し、前記傾き変動部材を支持する支持部材と、
    前記支点を中心にして前記傾き変動部材を回動させるように、前記傾き変動部材における前記支点部に支持される被支持面とは反対側の面を付勢する付勢手段と、
    前記傾き変動部材の前記被支持面であって前記付勢手段による傾き変動部材の回動を阻止する箇所に当接する当接部材と、
    前記当接部材を前記被支持面に対して直交する方向に変位させる変位手段とを有し、
    前記変位手段による当接部材の変位量を調整することで、前記傾き変動部材の姿勢を調整する走査線調整装置において、
    前記付勢手段の付勢箇所を前記当接部材の当接位置と前記支点との間に配置し、
    前記支点部は、前記傾き変動部材の前記被支持面の中央部と当接するものであって、
    前記支持部材は、傾き変動部材の一端部と他端部付近にそれぞれ傾き変動部材の光入射面または出射面と対向する対向部を備え、
    前記支点部を境にして前記付勢手段の付勢箇所が配置されている付勢手段側における前記傾き変動部材の端部付近を前記支持部材の対向部側へ押圧して、前記支持部材の対向部に押し付けることで、前記傾き変動部材の前記付勢手段側端部の光路方向の移動を規制する第1規制部材と
    記付勢手段側と反対側の端部付近を前記支持部材の対向部側へ押圧して、前記支持部材の対向部に押し付けることで、前記付勢手段側と反対側の端部の光路方向の移動を規制する第2規制部材と、を備え
    記第1移動規制部材の押圧力が、前記第2移動規制部材の押圧力よりも大きくなるよう前記第1移動規制部材を構成したことを特徴とする走査線調整装置。
  2. 請求項1の走査線調整装置において、
    前記付勢手段の付勢箇所を前記当接部材の当接位置と前記支点との間の中央の位置に配置したことを特徴とする走査線調整装置。
  3. 光源と、
    前記光源から照射された光を光照射対象に照射してこれを走査する走査手段と、
    前記光源から該光照射対象までの光路上に設けられるレンズと、
    前記傾き変動部材である前記レンズの姿勢を調整する調整装置とを備えた光走査装置において、
    前記調整装置として、請求項1または2の走査線調整装置を用いたことを特徴とする光走査装置。
  4. 潜像担持体と、
    画像情報に応じた書込光を該潜像担持体表面に照射して走査することにより該潜像担持体表面に潜像を書き込む光書込手段と、
    前記光書込手段により前記潜像担持体表面上に形成された潜像を現像して可視像化する現像手段とを備え、
    前記潜像担持体表面上の可視像を最終的に記録材上に転移させて前記記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    前記光書込手段として、請求項3の光走査装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    前記潜像担持体を複数備え、
    各潜像担持体表面に形成された可視像を、互いに重なり合うように直接記録材上に転移させるか、互いに重なり合うように中間転写体上に一旦転移させて該中間転写体上の画像を記録材上に転移させることにより、最終的に記録材上に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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