JP5152641B2 - 湾曲補正機構、光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

湾曲補正機構、光走査装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、走査対象物を光走査する光走査装置の主走査線の湾曲を補正する湾曲補正機構、並びにこれを用いる光走査装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1に記載の画像形成装置のように、いわゆるタンデム方式によって多色画像を形成するものが知られている。タンデム方式の画像形成装置は、感光体等の潜像担持体を複数有しており、それぞれの走査対象物たる潜像担持体に対して光走査による潜像を形成する。そして、それら潜像を互いに異なる色のトナーで現像するなどして、それぞれの潜像担持体上で互いに異なる色の可視像を得る。次いで、それぞれの潜像担持体上の可視像を転写体に重ね合わせて転写することで、単色の可視像の重ね合わせによる多色画像を得る。
かかる構成では、複数の潜像担持体上で可視像がそれぞれ互いに相対的に位置ずれして形成されると、それらが位置ずれした状態で転写体に転写されることで多色画像に色ずれを引き起こす。この色ずれの原因の1つとして、潜像担持体の表面上における主走査方向の走査線(以下、主走査線という)の湾曲が挙げられる。具体的には、潜像担持体を光走査する光走査装置では、それを構成する光学系部品や支持体等に、製造時の加工誤差などによる微妙な歪みがどうしても発生する。また、モータの発熱を伴う光走査動作中には、光学系部品や支持体の微妙な熱変形が生ずる。更には、光学系部品や支持体には組付誤差が少なからず発生する。これら歪み、熱変形、組付誤差などにより、潜像担持体の表面上の主走査線が湾曲してしまうのである。
図19は、潜像担持体たるドラム状の感光体10と、その表面上における主走査線とを示す斜視図である。同図において、Laという符号が付された点線は、理想的な状態の主走査線を示しており、これは主走査方向(感光体軸線方向)に沿って一直線状に延在している。これに対し、Lbという符号が付された実線や、Lcという符号が付された一点鎖線は、それぞれ図示のように湾曲している状態の主走査線を示している。これら2つの主走査線のうち、一方の主走査線Lbは、主走査方向の中央部を両端部よりも副走査方向(感光体表面移動方向)の下流側に突出させる方向に湾曲している。また、他方の主走査線Lcは、主走査方向の中央部を両端部よりも副走査方向の上流側に突出させる方向に湾曲している。何れの方向に湾曲するのかは、個々の製品によって異なってくる。その湾曲は、様々な部品の歪み、熱変形、組付誤差などの交差が積み重なったものだからである。また、タンデム方式では、上述のように複数の感光体を用いるが、それぞれの感光体上における主走査線の湾曲方向も、製品毎に異なってくる。
複数の感光体の間で、主走査線の湾曲方向が異なると、可視像の相対的な位置ズレ量が大きくなるため、画像を乱すほどの色ずれとなって現れてしまう。このため、多色画像の色ずれを軽減するためには、複数の感光体に対する主走査線がそれぞれどちらの方向に湾曲していても、その湾曲を補正できるようにする必要がある。
特開2003−182146号公報
そこで、本発明者は、走査光学系の反射鏡を湾曲させながらその湾曲量を調整することで、感光体上における主走査線の湾曲を補正する湾曲補正機構を設けた光書込装置を開発中である。
図20は、この開発中の光書込装置における反射鏡46と、その周囲構成とを示す拡大構成図である。反射鏡46は、図示しない書込用の光ビームを複数回に渡って折返し反射させることで最終的に図示しない感光体に導く複数の反射鏡の1つである。反射鏡46は、その裏面(非鏡面)側に配設されたホルダー52によって保持されている。
ホルダー52の長手方向の両端部には、それぞれ反射鏡46に向けて突出する支持突起52aが設けられており、支持突起52aが反射鏡46の裏面に当接している。ホルダー52の端部の支持突起52aよりも長手方向の中央側には、押圧部材たる板バネ部材54が取り付けられている。それぞれの板バネ部材54は、反射鏡46を鏡面側から裏面側に向けて押圧している。これにより、反射鏡46は、長手方向の中央部を鏡面側から裏面側に向けて撓ませるような形状で湾曲する。つまり、ホルダー52の支持突起と板バネ部材54は、反射鏡46を強制的に湾曲させる第1の強制湾曲手段として機能する。ホルダー52の背面側には、ホルダー52を介して、反射鏡46の長手方向の中央部をホルダー52の強制湾曲方向とは逆方向(図中矢印Bの方向)に押し込む第2の強制湾曲手段たる押込装置64が配設されている。
図21は、ホルダー52によって強制的に湾曲せしめられている状態の反射鏡46を示す模式図である。図示しない押込装置(図20の64)が反射鏡46を押し込んでいない状態では、反射鏡46が図中矢印Rで示すように、鏡面側から裏面側に向けて強制的に湾曲せしめられている。この状態から、反射鏡46を押込装置64によって図中矢印B方向に僅かに押し込むと、図22に示すように反射鏡46の湾曲量が減少する。反射鏡46を押込装置64によって更に押し込むと、図23に示すように反射鏡46が初期の状態とは逆方向に湾曲する。このように、反射鏡46を裏面側、鏡面側の何れの方向にも湾曲できるようにすることで、図19で実線で示した主走査線Lb、1点鎖線で示した主走査線Lcの何れの湾曲も補正することができる。
本発明者は、このような曲がり調整手段を設けた光書込装置を試作してプリンタに搭載したところ、従来の光書込装置よりも多色画像の色ずれを抑えることができた。しかしながら、実験により、開発中の光書込装置には、まだ改良の余地があることがわかってきた。ごく僅ではあるものの、色ずれが残ってしまったのである。
この僅かな色ずれは、補正後の主走査線の形状の違いに起因するものであった。図24は、複数の感光体のうち、何れか1つの表面上における湾曲補正後の主走査線を示す模式図である。また、図25は、他の感光体の表面上における湾曲補正後の主走査線を示す模式図である。これらの図において、点線は、主走査方向に一直線状に延びる理想的な主走査線を示している。また、実線は、湾曲補正後の実際の主走査線を示している。それぞれの図に示すように、湾曲補正後の実際の主走査線は△tという波高で僅かに波打ちしたような形状になっている。これは、初期状態において湾曲した状態の反射鏡の長手方向中央部が押込装置64によって押し込まれることで、鏡面の中央部が湾曲方向と逆方向に僅かに突出するため、走査線が波打ちしたような形状になってしまうのである。
図24、図25の比較から解るように、2つの感光体間では、湾曲補正後の主走査線の形状が互いに異なっている。具体的には、図24に示した湾曲補正後の主走査線は、主走査方向の中央部を図中矢印C方向(感光体表面移動方向)の下流側に向けて突出させつつ、両端部をそれぞれ矢印C方向の上流側に向けて突出させるようなW字状の形状になっている。これに対し、図25に示した補正後の主走査線Ldは、その中央部を矢印C方向の上流側に向けて突出させつつ、両端部をそれぞれ矢印C方向の下流側に向けて突出させるM字状の形状になっている。このように、2つの感光体の表面上において、湾曲補正後の主走査線の形状が互いに異なると、W字状の形状における2つの谷の位置で形成されるドットと、M字状の形状における2つの山の位置に形成されるドットとの間で、重ね合わせずれが僅かに残ってしまうのである。
本発明者は、主走査線の形状がW字状やM字状になる理由について、鋭意研究した結果、次のことがわかった。すなわち、押込装置によって反射鏡を強制湾曲させたときに、板バネ部材と支持突起とによる強制湾曲の影響によって、反射鏡の一部が、押込装置の押込方向に強制湾曲せずに、板バネ部材の押圧力の方向に強制湾曲して、主走査線の形状がW字状やM字状になることがわかったのである。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、主走査線がM字状やW字状になるのを抑制することができる湾曲補正機構、光走査装置及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、光ビーム発射手段と、前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、前記光ビームを反射させる反射鏡とを有し、前記光ビームによって走査対象物を光走査する光走査装置に用いられ、記反射鏡を強制的に湾曲させる第1の強制湾曲手段と、前記第1の強制湾曲手段の湾曲方向とは逆方向に強制湾曲させるように前記反射鏡を前記鏡面と直交する方向に押し込む第2の強制湾曲手段とを具備し、前記第2の強制湾曲手段による押込量の調整によって前記走査対象物表面上での主走査線の湾曲を補正する湾曲補正機構において、前記第1の強制湾曲手段を、前記反射鏡の長手方向一端付近に当接して前記反射鏡の鏡面を押圧する第1押圧部材と、前記反射鏡の鏡面の長手方向他端付近に当接して前記反射鏡の鏡面を押圧する第2押圧部材と、前記反射鏡の裏面の前記反射鏡長手方向中央部に少なくとも当接し、前記反射鏡の裏面を押圧する第3押圧部材とを備え、前記第1押圧部材、前記第2押圧部材および前記第3押圧部材を、弾性部材で構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項の湾曲補正機構において、前記第3押圧部材は、反射鏡側に突出して、前記反射鏡に当接する円弧状の突部を有することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の湾曲補正機構において、前記第3押圧部材を前記反射鏡の鏡面と直交する方向から見たとき、前記弾性部材の端部が凹んだ凹部を有することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の湾曲補正機構において、前記突部の円弧の半径をR、前記凹部の円弧の半径をrとしたとき、r=(R/2)を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、光ビーム発射手段と、前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、前記光ビームを反射させる反射鏡と、走査対象物の表面上における主走査線の湾曲を補正する湾曲補正手段とを備え、前記光ビームによって前記走査対象物を光走査する光走査装置において、前記湾曲補正手段として、請求項1乃至の何れかの湾曲補正機構を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって前記潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、前記潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、前記光走査手段として、請求項の光走査装置を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、第1強制湾曲手段の3つの押圧部材を弾性部材で構成することで、第2の強制湾曲手段で反射鏡を押し込んだときに各押圧部材が、反射鏡の復元力などによって弾性変形する。これにより、第2の強制湾曲手段で反射鏡を押し込んで反射鏡を湾曲させたときに、第1の強制湾曲手段による湾曲の影響が低減され、主走査線の形状がW字状やM字状になるのを抑制することができる。
以下、本発明を、電子写真方式のカラーレーザープリンタ(以下、単にプリンタという)に適用した実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、筐体1と、この筐体1から引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。筐体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像(可視像)を形成するための作像ステーション3Y,3C,3M,3Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
図2は、イエロー(Y)用の作像ステーションを示す概略構成図である。なお、他の作像ステーションも同様の構成である。
図1及び図2に示すように、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、図中矢印A方向に回転する潜像担持体としてのドラム状の感光体10Y,10C,10M,10Kを備えている。感光体10Y,10C,10M,10Kは、直径40[mm]のアルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、それぞれ、感光体10Y,10C,10M,10Kの周囲に、感光体を帯電する帯電装置11Y,11C,11M,11Kを備えている。また、感光体に形成された潜像を現像する現像手段としての現像装置12Y,12C,12M,12K、感光体上の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置13Y,13C,13M,13Kも感光体の周囲に備えている。
各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの下方には、感光体10Y,10C,10M,10Kに対し、書込光Lによる光走査を行う光走査装置としての光書込ユニット4を備えている。また、各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの上方には、各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kによって形成されたトナー像が転写される中間転写ベルト20を具備する中間転写ユニット5を備えている。また、中間転写ベルト20に転写されたトナー像を転写体としての記録紙Pに定着せしめる定着ユニット6を備えている。また、筐体1の上部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色のトナーを収容するトナーボトル7Y,7C,7M,7Kが装填されている。このトナーボトル7Y,7C,7M,7Kは、筐体1の上部に形成される排紙トレイ8を開くことにより、筐体1から脱着可能になっている。
光走査装置としての光書込ユニット4は、光ビーム発射手段であるレーザーダイオードを有しており、このレーザーダイオードから、回転駆動される正多角柱構造のポリゴンミラーに向けて光ビームとしての書込光Lを発射する。発射された書込光Lは、回転するポリゴンミラーの鏡面によって主走査方向に偏向せしめられながら反射する。そして、複数の反射鏡によって折り返された後、帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様帯電せしめられた感光体10Y,10C,10M,10Kの周面を走査する。これにより、潜像担持体としての感光体10Y,10C,10M,10Kの周面に、それぞれY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット4の詳しい説明は後述する。
転写手段たる中間転写ユニット5の中間転写ベルト20は、駆動ローラ21、テンションローラ22及び従動ローラ23に掛け回されながら、所定タイミングで図中反時計回り方向に回転駆動される。また、中間転写ユニット5は、感光体10Y,10C,10M,10Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト20に1次転写する1次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kを備えている。また、中間転写ベルト20上に1次転写されたトナー像を記録紙Pに転写する2次転写ローラ25、記録紙P上に転写されなかった中間転写ベルト20上の転写残トナーをクリーニングするベルトクリーニング装置26も備えている。
次に、本プリンタにおいて、カラー画像を得る工程について説明する。
まず、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにおいて、感光体10Y,10C,10M,10Kが帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様に帯電される。その後、画像情報に基づいて生成された書込光Lによって走査露光されて、感光体10Y,10C,10M,10Kの表面に静電潜像が形成される。これらの静電潜像は、現像装置12Y,12C,12M,12Kの現像ローラ15Y,15C,15M,15K上に担持された各色のトナーによって現像されて、Y,C,M,Kトナー像となる。感光体10Y,10C,10M,10K上のY,C,M,Kトナー像は、各1次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kの作用によって反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト20上に順次重ねて1次転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
1次転写終了後の感光体10Y,10C,10M,10Kは、クリーニング装置13Y,13C,13M,13Kのクリーニングブレード13aによってその表面がクリーニングされて、次の画像形成に備えられる。
トナーボトル7Y,7C,7M,7Kに充填されているトナーは、必要性に応じて図示しない搬送経路によって各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの現像装置12Y,12C,12M,12Kに所定量補給される。
一方、上記給紙カセット2内の記録紙Pは、給紙カセット2の近傍に配設された給紙ローラ27によって、筐体1内に搬送され、レジストローラ対28によって所定のタイミングで2次転写部に搬送される。そして、2次転写部において、中間転写ベルト20上に形成されたトナー像が記録紙Pに転写される。トナー像が転写された記録紙Pは、定着ユニット6を通過することでトナー像が定着せしめられた後、排出ローラ29によって排紙トレイ8に排出される。感光体10と同様に、中間転写ベルト20上に残った転写残のトナーは、中間転写ベルト20に接触するベルトクリーニング装置26によってクリーニングされる。
次に、光書込ユニット4の構成について説明する。
図3は、本実施形態に係るプリンタおける光書込ユニット4を、4つの感光体とともに示す概略構成図である。この光書込ユニット4は、正多角柱構造の形状からなる2つのポリゴンミラー41a,41bを備えている。これらポリゴンミラー41a,41bは、その6つの側面に反射鏡を有しており、互いに正多角柱の中心を重ねるようにして上下方向に接続されている。そして、図示しないポリゴンモータによって同一回転軸線上で高速回転する。これにより、その側面にレーザーダイオード(光ビーム発射手段)からの書込光(光ビーム)が入射すると、この書込光が偏向・走査される。なお、ポリゴンミラー41aは、それに対して互いに反対方向から進んでくるC,M用の書込光Lc,Lmを主走査方向に偏向せしめるものである。また、ポリゴンミラー41bは、それに対して互いに反対方向から進んでくるY,K用の書込光Ly,Lkを主走査方向に偏向せしめるものである。
図示の光書込ユニット4においては、ポリゴンミラー41a,41bや図示しないポリゴンモータ等により、光ビームとしての書込光Lを偏向せしめる偏向手段が構成されている。光書込ユニット4は、かかる偏向手段の他、4つの反射光学系、防音ガラス42a,42b、走査レンズ43a,43b、防塵ガラス48a,48b,48c,48dなども有している。
ポリゴンモータやポリゴンミラー41a,41bは、防音のためにポリゴンカバー部材によって覆われている。このポリゴンカバー部材の内外で書込光を通過させる目的から、ポリゴンカバーには、防音ガラス42a,42bが設けられている。光ビームとしての書込光は、この防音ガラス42a,42bを透過することで、ポリゴンカバーの内外を行き来することが可能になっている。なお、防音ガラス42aは、Y,C用の書込光Ly,Lcを透過させるためのものである。また、防音ガラス42bは、M,K用の書込光Lm,Lkを透過させるためのものである。
ポリゴンミラーによって主走査方向に偏向せしめられながら、防音ガラス42aを透過したY,C用の書込光Ly,Lcは、それぞれ上下方向に並んだ状態で走査レンズ43aを透過する。この走査レンズ43aは、書込光Ly,Lcを主走査線方向および副走査線方向に集光することでポリゴンミラーによる主走査方向の等角度運動を等速直線運動へと変えるとともに、ポリゴンミラーの面倒れ補正を行う役割を担っている。防音ガラス42bを透過したM,K用の書込光Lm,Lkは、ポリゴンカバーを介して前述の走査レンズ43aとは反対側に位置している走査レンズ43bを透過する。
光書込ユニット4における4つの反射光学系は、それぞれ、上述したレーザーダイオード、反射鏡等から構成されている。具体的には、Y,C,M,Kの各色のうち、Y用の反射光学系を例にすると、これは、図示しないY用のレーザーダイオード、第1反射鏡44Y、第2反射鏡45Y、第3反射鏡46Y等を有している。これら反射鏡は、何れもレンズ機能を有さないミラーである。C,M,K用の反射光学系も、同様にして、レーザーダイオード、第1反射鏡(44C〜K)、第2反射鏡(45C〜K)、第3反射鏡46(C〜K)を有している。
走査レンズ43a,43bを透過したY,C,M,K用の書込光Ly,Lc,Lm,Lkは、Y,C,M,K用の反射光学系の各反射鏡に向かう。例えば、走査レンズ43aを透過したY用の書込光Lyは、第1反射鏡44Y、第2反射鏡45Y、第3反射鏡46Yの鏡面を順次反射することで3回折り返されることで、Y用の感光体10Yの表面に導かれていく。C,M,K用のレーザー光Lc,Lm,Lkも同様にしてそれぞれ専用の3つの反射鏡で折り返されることで、C,M,K用の感光体10C,M,Kの表面に導かれていく。なお、第3反射鏡46Y,C,M,Kの鏡面で反射したY,C,M,K用の書込光Ly,Lc,Lm,Lkは、光書込ユニット4の上面に設けられた防塵ガラス48Y,48C,48M,48Kを透過した後、感光体10Y,M,C,Kの表面に到達する。
次に、本プリンタの特徴的な構成について説明する。
本プリンタの光書込ユニット4は、Y,C,M,K用の反射光学系にそれぞれ、何れか1つの反射鏡の湾曲状態を調整することで主走査線の湾曲方向や湾曲量を調整する湾曲補正機構と、その反射鏡の傾きを調整する傾き補正機構とを設けている。以下、Y用の反射光学系を例にして、湾曲補正機構や傾き補正機構について説明する。
図4は、Y用の第3反射鏡46Yとその周囲構成とを、第3反射鏡46Yの裏面側(非鏡面側)から示す斜視図である。同図において、第3反射鏡46Yは、その裏面側に存在するコの字状の断面形状を有するホルダー52Yによって保持されている。そして、長手方向の両端部をそれぞれホルダー52Yの長手方向両端から突出させている。
第3反射鏡46Yの長手方向の一端部鏡面には、傾き補正機構が当接している。そして、この傾き補正機構は、図5に示すように、傾き調整パルスモータ56Y、モータホルダ57Y、傾き調整アジャスタ58Y等を有している。
図6は、傾き補正機構の傾き調整パルスモータ56Y及び傾き調整アジャスタ58Yを側面側から示す側面図である。また、図7は、傾き補正機構のモータホルダ57Y及び傾き調整アジャスタ58Yを示す平面図である。図6に示すように、傾き調整パルスモータ56Yの回転軸56aYには、雄ネジ部56bYが設けられている。傾き調整アジャスタ58は自らに設けられた雌ネジ部が前述の雄ネジ部56bYに螺号せしめられることで、回転軸56aYに固定される。傾き調整アジャスタ58Yは、図7に示すように、断面D形状をしており、モータホルダ57に設けられたD形状のアジャスタ挿入口57aYに挿入されている。傾き調整アジャスタ58Yは、傾き調整パルスモータ56Yの回転軸56aYが回転してもアジャスタ挿入口57aYに係止されるので回転することがない。そして、回転軸56aYの回転に伴うネジ送りによって図6の矢印D方向に昇降する。なお、上述した押込手段も、傾き補正機構と同様の構成になっている。
先に示した図4において、傾き調整パルスモータ56Yを保持しているモータホルダ57Yは、図示しない光書込ユニットのハウジングに固定されている。この傾き調整パルスモータ56Yの回転軸のネジ部に螺号せしめられた傾き調整アジャスタ58Yの頂部は、第3反射鏡46Yの端部の鏡面に当接している。
一方、第3反射鏡46Yにおける傾き調整パルスモータ56Yとは反対側の端部(以下、「支点側端部」という。)は、図示しないプリンタ本体のハウジングに形成された支持部66の上に載せられている。この状態で、図示しないハウジングに固定された板バネ69が裏面に押し当てられることで、支持部と板バネ69との間に挟み込まれている。
傾き調整パルスモータ56Yの回転軸に螺号せしめられた傾き調整アジャスタ(図6の58Y)が回転軸の回動に伴って昇降すると、第3反射鏡46Yの一端部に対する傾き調整アジャスタの押込量が変化する。これにより、第3反射鏡46Yのモータ側端部が、支持部66と板バネとの間に挟み込まれている支点側端部を支点にして、図8に示すようにアジャスタ昇降方向に揺動する。そして、この揺動によって第3反射鏡46Yの傾きが変化する。つまり、図示の第3反射鏡46Yは、傾き調整パルスモータ56Yの回動量の調整によって傾きが調整される。
また、先の図4に示すように、第3反射鏡46Yの長手方向の両端部裏面には、それぞれ、湾曲調整機構の第2の強制湾曲手段である押込手段が当接している。これら押込手段は、曲がり調整パルスモータ65Y、モータホルダ67Y、曲がり調整アジャスタ68Y等を有している。
第3反射鏡46Yは、裏面側に存在するホルダー52Yとともに、長手方向の両端部がC型鋼状の板バネ部材54Yによって結束されることで、ホルダー52Yに保持されている。ホルダー52Y及び第3反射鏡46Yを長手方向の両端部でそれぞれ結束している2つの板バネ部材54Yは、何れもホルダー52Y端部に固定されている押込手段よりも長手方向の中央側に係止されている。
図9(a)は、ホルダー52Yを反射鏡46Yの鏡面に対して直交する方向に切った断面図であり、(b)は、ホルダー52Yの正面図である。図に示すように、ホルダー52Yの反射鏡46Yの裏面と対向する対向面には、支持部材たる弾性部材70Yが接着などによって固定されている。弾性部材70Yは、反射鏡46Yの長手方向に延びており、その中央部が端部よりも反射鏡側に突出するような半径Rの円弧状の突部71Yを有している。また、図9(b)に示すように、弾性部材70Yを反射鏡46Yの鏡面と直交する方向から見たとき、その中央部が、両端よりも凹んだ半径rの円弧状の凹部72Yを有している。弾性部材としては、ゴム、スポンジなどの部材や、例えば、シリコンジェルなど液体を封入したバック、バネなどを用いることができる。
図10は、ホルダー52Y及び第3反射鏡46Yを長手方向の一端側から示す側面図である。図示のように、ホルダー52Y及び第3反射鏡46Yを結束している板バネ部材54Yは、開口側の先端に設けられた2つの板バネ部を第3反射鏡46Yの高さ方向の両端部にそれぞれ引っ掛けており、それぞれの板バネ部が第3反射鏡46Yを鏡面側から裏面側に向けて押圧している。板バネ部材54Yによって押圧される第3反射鏡46Yは、図11に示すように、中央部が弾性部材70Yの突部71Yによって支持され、弾性部材70Yの突部の形状に沿うようにして湾曲する。つまり、第3反射鏡46Yは、板バネ部材54Yと弾性部材とによって強制的に湾曲された状態でホルダー52Yに保持される。
また、図10に示したように、ホルダー52Yの長手方向両端部裏面に固定されている第2の湾曲手段たる押込手段は、曲がり調整パルスモータ65Yの回転軸に螺号せしめられた曲がり調整アジャスタ68Yを有しており、これの頂部を第3反射鏡46Yの長手方向の端部裏面にそれぞれ当接させている。そして、先に図6に示した傾き調整手段の傾き調整アジャスタ58と同様の原理によって昇降するのに伴って、第3反射鏡46Yの長手方向両端部に対する押込量を変化させる。
図12の(a)は、押込手段が第3反射鏡46Yを押し込んでいない初期状態のときにおける反射鏡46Yの湾曲を示す模式図であり、(b)は、押込手段で反射鏡46Yを押し込んだときにおける反射鏡46Yの湾曲を示す模式図である。図12(a)に示すように、初期状態のときは、第3反射鏡46Yは弾性部材70Yや板バネ部材54Yによって長手方向の両端部が曲がり調整パルスモータ65Y等からなる押込手段に向けて湾曲している。このとき、主走査線は、図13に示すAのような形状をしている。そして、押込手段の曲がり調整アジャスタ68Yは、第3反射鏡46Yの両端部を弾性部材や板バネ部材54Yによる強制的な湾曲の方向とは逆方向に押し込むと、第3反射鏡46Yの中央部が、弾性部材70Yの長手方向中央部を押込手段の押込方向と逆方向に押し込む。その結果、弾性部材70Yの長手方向中央部が反射鏡46Yにより反射鏡46Yの鏡面と直交する方向に圧縮され、第3反射鏡46Yの弾性部材と板バネ部材54Yとによる強制的な湾曲が戻される。このときの主走査線は、図13に示すBのように、ほぼ直線状の形状になった。さらに、曲がり調整アジャスタ68Yが、第3反射鏡46Yの両端部を押し込むと、弾性部材70Yの長手方向中央部が反射鏡46Yによりさらに圧縮され、図12(b)に示すように、弾性部材と板バネ部材52Yとによる強制湾曲方向と逆方向、すなわち、反射鏡46Yの長手方向の中央部をおもて面側から裏面側に向けて撓ませるような形状で湾曲する。このときの主走査線は、図13に示すCのような湾曲形状となった。このように、第3反射鏡46Yを裏面側、鏡面側の何れの方向にも湾曲できるようにすることで、図示しない感光体の表面上の主走査線における副走査方向の上流側、下流側に向けての湾曲を何れも補正することができる。
本実施形態においては、板バネ部材52Yによって押圧された反射鏡46Yの中央部を支えて反射鏡46Yを強制湾曲させるための支持部材を、弾性部材とすることで、押込手段で反射鏡46Yを押し込んで、強制湾曲方向と逆方向に反射鏡46Yを湾曲させると、反射鏡46Yを支持する支持位置が、板バネ部材52Yの押圧方向に移動する。これにより、板バネ部材と弾性部材とによる強制湾曲が弱められる。その結果、押込手段で反射鏡46Yを押し込んだときに、板バネ部材と弾性部材とによる強制湾曲の影響が出ずに図13BやCに示すように、主走査線の形状が、M字状やW字状にならないのである。よって、W字状の形状における2つの谷の位置で形成されるドットと、M字状の形状における2つの山の位置に形成されるドットとの間での、重ね合わせずれを抑制することができる。
また、弾性部材70Yを長手方向に延在させることで、反射鏡46Yの裏面と弾性部材70Yとの接触面積を増やすことができ、反射鏡を一点で支持するものよりも、弾性部材70Yが圧縮されたときの反発力が反射鏡46Yの一点に集中しなくなり、M字状やW字状になるのをより抑制することができる。
また、弾性部材の反射鏡と対向する面を円弧状の突部としているので、弾性部材が反射鏡によって圧縮変形せしめられたとき、反射鏡と対向する面を平面状にしたものに比べて、弾性部材をスムーズに圧縮変形させることができる。また、弾性部材70Yを長手方向に延在させて、弾性部材の反射鏡と対向する面を板バネ部材による強制湾曲に沿うような円弧状の突部としているので、図14に示すように、押込手段で反射鏡46Yを湾曲させたときの主走査線の形状を図中点線の理想円弧に近づけることができる。
また、先の図9(b)に示すように、弾性部材70Yを反射鏡46Yの鏡面と直交する方向から見たとき、端部が、円弧状の突部に対応するように凹んだ凹部72Yを有している。このような凹部72Yとすることで、反射鏡によって弾性部材70Yの長手方向中央部を押し込んだときに、弾性部材70Yの端部が直線状のものよりも、スムーズに圧縮変形する。これにより、図14に示すように、押込手段で反射鏡46Yを湾曲させたときの主走査線の形状を図中点線の理想円弧に近づけることができる。
特に、凹部72Yの半径rを、突部71Yの半径Rの(1/2)とすることで、押込手段で反射鏡46Yを湾曲させたときに反射鏡46Yにかかる弾性部材70Yの反発力を長手方向均一にすることができ、反射鏡46Yの鏡面に微小なうねりが生じるの抑制することができ、主走査線の形状を、より理想円弧に近づけることができる。
Y用の反射光学系における傾き調整手段や曲がり調整手段(ホルダー、弾性部材、板バネ部材及び押込手段)について説明したが、C,M,K用の反射光学系も同様の構成になっている。
感光体上での主走査線の傾き調整は、本プリンタの出荷時に行われるとともに、本プリンタの稼働時において例えばプリント枚数が所定枚数に達したタイミングやユーザー指示を受けたタイミング等の所定のタイミングでも行われる。傾き調整では、まず、図1に示した各色の感光体10Y,10C,10M,10K上に通常の画像形成動作時と同じ動作で、予め決められた位置ずれ検知用の静電潜像が形成される。そして、通常の画像形成動作時と同じ動作で、各色の位置ずれ検知用の静電潜像が現像されて、各色の位置ずれ検知用のトナー像となる。これらトナー像が中間転写ベルトの互いにずれた位置に1次転写されると、各色のトナー像が所定パターンで並ぶ位置ずれ検知用パターン像となる。その後、中間転写ベルトの無端移動に伴って、ベルト上の位置ずれ検知用パターン像の各トナー像が図示しない光学センサによって検知される。本プリンタの図示しない制御部は、この光学センサによる各トナー像の検知タイミングに基づいて、各トナー像の相対的位置ずれを把握する。そして、把握結果に基づいて、各トナー像の位置ズレ量を最小にし得る黒(K)用の主走査線に対する他色(Y、C、M)用の主走査線の傾き量をそれぞれ算出する。次に、算出結果に基づいて、傾き調整パルスモータ(例えば56Y)を所定の回転角度だけ正回転又は逆回転させる。これによって反射鏡の傾きが変化すると、鏡面に対する書込光Lの入射位置が変わるため、感光体上での主走査線の傾きが変化する。この結果、図15の点線で示すように、調整前に生じた走査線の傾きを、実線で示すように補正することができる。
感光体上での主走査線の湾曲調整は、傾き調整と同様のタイミングで行われる。装置組立直後の初期状態では、反射鏡が先に示した図11のように湾曲している。このような初期状態においては、図16の点線に示すように主走査線も湾曲した形状になる。この初期状態から、曲がり調整手段の曲がり調整パルスモータ(例えば65Y)を回転させて、曲がり調整アジャスタ(例えば68Y)を反射鏡(例えば46Y)の長手方向の中央部裏面に当接させ、その後のアジャスタの上昇量を調整することで、図16に示すように、初期状態で生じていた主走査線の湾曲を補正することができる。
このような湾曲調整は、傾き調整と並行して行われる。具体的には、制御部は、上述した位置ずれ検知用パターン像の検知結果に基づいて、各色(K、Y、C、M)の主走査線の湾曲量を把握する。そして、把握した各湾曲量を最小にする各色(K、Y、C、M)用の鏡曲湾曲量を算出した後、算出結果に基づいて、曲がり調整パルスモータ(例えば65Y)を所定の回転角度だけ正回転又は逆回転させる。これによって反射鏡の湾曲方向や湾曲量が変化することで、図16の点線で示されるように、調整前に生じていた主走査線の湾曲が補正される。
[変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図17は、変形例におけるY用の第3反射鏡46Yとその周囲構成とを、第3反射鏡46Yの裏面側(非鏡面側)から示す斜視図である。この変形例においては、曲がり調整パルスモータ65Y、モータホルダ67Y等からなる押込手段がホルダー裏面の長手方向中央部に固定されており、不図示の曲がり調整アジャスタ68Yの頂部を第3反射鏡46Yの長手方向の中央部裏面に当接させている。また、ホルダー52Yの長手方向の両端部に、それぞれ第3反射鏡46Yに向けて突出する弾性部材70Yが設けられている。
図18(a)は、変形例における第3反射鏡46Yの初期状態を示す図であり、図18(b)は、変形例における押込手段で反射鏡を湾曲させた状態を示す図である。
図18(a)に示すように、板バネ部材が第3反射鏡46Yを押圧する長手方向の位置を、弾性部材70Yが反射鏡を支持する支持位置よりも中央側にすることで、第3反射鏡46Yを長手方向の中央部をおもて面側から裏面側に向けて撓ませるような形状で湾曲させる。そして、図18(b)に示すように、押込手段で、反射鏡46Yの長手方向中央部を裏面から押し込んで、板バネ部材52Yによる湾曲方向と逆方向に湾曲させると、反射鏡46Yの両端部が弾性部材70Yを鏡面と直交する方向に押し込む。その結果、弾性部材70Yが、鏡面と直交する方向に圧縮変形して、反射鏡46Yの支持位置が鏡面と直交する方向に変化する。これにより、板バネ部材54Yと弾性部材による強制湾曲が弱まり、主走査線の形状が、M字状やW字状になるのが抑制され、W字状の形状における2つの谷の位置で形成されるドットと、M字状の形状における2つの山の位置に形成されるドットとの間での、重ね合わせずれを抑制することができる。
以上、本実施形態の湾曲補正手段たる湾曲補正機構は、光ビーム発射手段たるレーザーダイオードと、レーザーダイオードから発射された光ビームたる書込光を主走査方向に偏向せしめるポリゴンモータやポリゴンミラー41a,41bなどからなる偏向手段と、書込光を反射させる反射鏡とを有し、書込光によって走査対象物たる感光体を光走査する光走査装置たる光書込ユニット4に用いられる。
湾曲補正機構は、反射鏡に当接して前記鏡面と直交する方向に押圧する押圧部材たる板バネ部材と、板バネ部材による押圧位置とは異なる位置で反射鏡を支える支持部材とを有し、反射鏡を強制的に湾曲させる第1の強制湾曲手段を有している。また、第1の強制湾曲手段の湾曲方向とは逆方向に強制湾曲させるように反射鏡を鏡面と直交する方向に押し込む第2の強制湾曲手段たる押込手段を有している。このような構成の湾曲補正機構において、支持部材を弾性部材で構成している。押込手段で反射鏡を押し込んで、第1の強制湾曲手段の強制湾曲方向と逆方向に反射鏡を湾曲させると、反射鏡を支持している弾性部材が弾性変形する。その結果、反射鏡を支持する支持位置が、反射鏡の鏡面と直交する方向に移動し、支持位置が板バネ部材の板バネ部から遠ざかる。これにより、押込手段で、反射鏡を第1の強制湾曲手段の強制湾曲と逆方向に強制湾曲させたときにおける第1の強制湾曲手段の強制湾曲が弱まる。その結果、押込手段で、反射鏡を第1の強制湾曲手段の強制湾曲と逆方向に強制湾曲させたときに、第1の強制湾曲手段の強制湾曲の影響が抑えられ、図13BやCに示すように、主走査線の形状が、M字状やW字状になるのを良好に抑制することができる。その結果、W字状の形状における2つの谷の位置で形成されるドットと、M字状の形状における2つの山の位置に形成されるドットとの間での、重ね合わせずれを良好に抑制することができる。
また、弾性部材を、反射鏡の板バネ部材が当接する面と反対側の面に当接させることで、押込手段で反射鏡を押し込んだとき、弾性部材が圧縮変形して、第1の強制湾曲手段の強制湾曲を弱めることができる。
また、弾性部材は、反射鏡の方向に突出する円弧状の突部を有することで、反射鏡を板バネ部材により強制湾曲させたときに、弾性部材が反射鏡によって圧縮変形せしめられたとき、反射鏡と対向する面を平面状にしたものに比べて、弾性部材をスムーズに圧縮変形させることができる。また、図11に示すように、弾性部材を、反射鏡の長手方向両端に設けられた板バネ部材間に延在させるようにしたものにおいては、反射鏡の方向に突出する円弧状の突部とすることで、初期状態の反射鏡の湾曲に弾性部材の反射鏡と対向する面を反射鏡に沿わせることができ、初期時における主走査線を理想の湾曲形状に近づけることができる。
また、弾性部材を反射鏡の鏡面と直交する方向から見たとき、端部を凹ませた凹部を形成することで、弾性部材が圧縮変形しやすくなり、押込手段によって反射鏡が第1の強制湾曲手段の湾曲方向と逆方向に湾曲して反射鏡が、弾性部材を押し込んだときに、弾性部材の端部が直線状のものよりも、スムーズに圧縮変形する。これにより、押込手段で反射鏡を湾曲させたときの主走査線の形状を図中点線の理想円弧に近づけることができる。特に、凹部を、円弧状の突部に対応させるように形成することで、弾性部材をよりスムーズに圧縮変形させることができる。
また、突部の円弧の半径をR、前記凹部の円弧の半径をrとしたとき、r=(R/2)を満たすことで、押込手段で反射鏡46Yを湾曲させたときに反射鏡にかかる弾性部材の反発力を長手方向均一にすることができ、反射鏡46Yの鏡面に微小なうねりが生じるの抑制することができ、主走査線の形状を、より理想円弧に近づけることができる。
また、光走査装置たる光書込ユニットとして、上述の湾曲補正機構を用いることで、走査線の副走査方向の湾曲を良好に補正することができる。
また、画像形成装置として、上述の光書込ユニットを用いることで、色ずれのない良好な画像を得ることができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタにおけるY用の作像ステーションを示す概略構成図。 同プリンタおける光書込ユニットを、4つの感光体とともに示す概略構成図。 同光書込ユニットのY用の反射光学系における第3反射鏡とその周囲構成とを、第3反射鏡の裏面側(非鏡面側)から示す斜視図。 同光書込ユニットのY用の傾き調整機構を示す拡大斜視図。 同傾き補正機構の傾き調整パルスモータ及び傾き調整アジャスタを側面側から示す側面図。 同傾き補正機構のモータホルダ及び傾き調整アジャスタを示す平面図。 同傾き補正機構によって傾きが補正される同第3反射鏡を示す平面図。 (a)は、ホルダーを反射鏡の鏡面に対して直交する方向に切った断面図。(b)は、ホルダーの正面図。 ホルダー及び第3反射鏡を長手方向の一端側から示す側面図。 同第3反射鏡の強制的な撓みを説明する模式図。 (a)は、押込手段が第3反射鏡を押し込んでいない初期状態のときにおける反射鏡の湾曲を示す模式図。(b)は、押込手段で反射鏡を押し込んだときにおける反射鏡の湾曲を示す模式図。 同第3反射鏡のそれぞれの湾曲状態のときの主走査線の形状について説明する図。 主走査線の理想的な湾曲形状と、押込手段で第3反射鏡を湾曲させたときの主走査線の形状とを示す図。 傾きが補正された主走査線を示す模式図。 湾曲が補正された主走査線を示す模式図。 変形例におけるY用の第3反射鏡とその周囲構成とを、第3反射鏡の裏面側から示す斜視図。 (a)は、変形例における第3反射鏡の初期状態を示す図。(b)は、変形例における押込手段で反射鏡を湾曲させた状態を示す図。 感光体と、その表面上における主走査線とを示す斜視図。 開発中の光書込装置における反射鏡とその周囲構成とを示す拡大構成図。 強制的に湾曲せしめられている状態の同反射鏡を示す模式図。 図17の反射鏡を押込装置によって強制的な湾曲方向とは逆方向に僅かに押し込んだときの主走査線を示す模式図。 図18の反射鏡を押込装置によって更に押し込んだときの主走査線を示す模式図。 複数の感光体のうち、何れか1つの表面上における補正後の主走査線を示す模式図。 他の感光体の表面上における補正後の主走査線を示す模式図。
符号の説明
4:光書込ユニット
5:中間転写ユニット
10Y,C,M,K:感光体
12Y,C,M,K:現像装置
20:中間転写ベルト
41a,b:ポリゴンミラー
44Y,C,M,K:第1反射鏡
45Y,C,M,K:第2反射鏡
46Y,C,M,K:第3反射鏡
52Y:ホルダー
54Y:板バネ部材
56Y:曲がり調整パルスモータ
57Y:モータホルダ
58Y:曲がり調整アジャスタ
65Y:付勢力調整パルスモータ
67Y:モータホルダ
68Y:付勢力調整アジャスタ

Claims (6)

  1. 光ビーム発射手段と、前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、前記光ビームを反射させる反射鏡とを有し、前記光ビームによって走査対象物を光走査する光走査装置に用いられ、
    記反射鏡を強制的に湾曲させる第1の強制湾曲手段と、
    前記第1の強制湾曲手段の湾曲方向とは逆方向に強制湾曲させるように前記反射鏡を前記鏡面と直交する方向に押し込む第2の強制湾曲手段とを具備し、
    前記第2の強制湾曲手段による押込量の調整によって前記走査対象物表面上での主走査線の湾曲を補正する湾曲補正機構において、
    前記第1の強制湾曲手段は、前記反射鏡の長手方向一端付近に当接して前記反射鏡の鏡面を押圧する第1押圧部材と、前記反射鏡の鏡面の長手方向他端付近に当接して前記反射鏡の鏡面を押圧する第2の押圧部材と、前記反射鏡の裏面の前記反射鏡長手方向中央部に少なくとも当接し、前記反射鏡の裏面を押圧する第3の押圧部材とを備え、
    前記第1押圧部材、前記第2押圧部材および前記第3押圧部材を、弾性部材で構成したことを特徴とする湾曲補正機構。
  2. 請求項の湾曲補正機構において、
    前記第3押圧部材は、反射鏡側に突出して、前記反射鏡に当接する円弧状の突部を有することを特徴とする湾曲補正機構。
  3. 請求項の湾曲補正機構において、
    前記第3押圧部材を前記反射鏡の鏡面と直交する方向から見たとき、前記弾性部材の端部が凹んだ凹部を有することを特徴とする湾曲補正機構。
  4. 請求項の湾曲補正機構において、
    前記突部の円弧の半径をR、前記凹部の円弧の半径をrとしたとき、r=(R/2)を満たすことを特徴とする湾曲補正機構。
  5. 光ビーム発射手段と、前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、前記光ビームを反射させる反射鏡と、走査対象物の表面上における主走査線の湾曲を補正する湾曲補正手段とを備え、前記光ビームによって前記走査対象物を光走査する光走査装置において、
    前記湾曲補正手段として、請求項1乃至の何れかの湾曲補正機構を用いたことを特徴とする光走査装置。
  6. 潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって前記潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、前記潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、
    前記光走査手段として、請求項の光走査装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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