JP5152641B2 - 湾曲補正機構、光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
図20は、この開発中の光書込装置における反射鏡46と、その周囲構成とを示す拡大構成図である。反射鏡46は、図示しない書込用の光ビームを複数回に渡って折返し反射させることで最終的に図示しない感光体に導く複数の反射鏡の1つである。反射鏡46は、その裏面(非鏡面)側に配設されたホルダー52によって保持されている。
ホルダー52の長手方向の両端部には、それぞれ反射鏡46に向けて突出する支持突起52aが設けられており、支持突起52aが反射鏡46の裏面に当接している。ホルダー52の端部の支持突起52aよりも長手方向の中央側には、押圧部材たる板バネ部材54が取り付けられている。それぞれの板バネ部材54は、反射鏡46を鏡面側から裏面側に向けて押圧している。これにより、反射鏡46は、長手方向の中央部を鏡面側から裏面側に向けて撓ませるような形状で湾曲する。つまり、ホルダー52の支持突起と板バネ部材54は、反射鏡46を強制的に湾曲させる第1の強制湾曲手段として機能する。ホルダー52の背面側には、ホルダー52を介して、反射鏡46の長手方向の中央部をホルダー52の強制湾曲方向とは逆方向(図中矢印Bの方向)に押し込む第2の強制湾曲手段たる押込装置64が配設されている。
また、請求項2の発明は、請求項1の湾曲補正機構において、前記第3押圧部材は、反射鏡側に突出して、前記反射鏡に当接する円弧状の突部を有することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の湾曲補正機構において、前記第3押圧部材を前記反射鏡の鏡面と直交する方向から見たとき、前記弾性部材の端部が凹んだ凹部を有することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の湾曲補正機構において、前記突部の円弧の半径をR、前記凹部の円弧の半径をrとしたとき、r=(R/2)を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、光ビーム発射手段と、前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、前記光ビームを反射させる反射鏡と、走査対象物の表面上における主走査線の湾曲を補正する湾曲補正手段とを備え、前記光ビームによって前記走査対象物を光走査する光走査装置において、前記湾曲補正手段として、請求項1乃至4の何れかの湾曲補正機構を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって前記潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、前記潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、前記光走査手段として、請求項5の光走査装置を用いたことを特徴とするものである。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、筐体1と、この筐体1から引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。筐体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像(可視像)を形成するための作像ステーション3Y,3C,3M,3Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
図1及び図2に示すように、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、図中矢印A方向に回転する潜像担持体としてのドラム状の感光体10Y,10C,10M,10Kを備えている。感光体10Y,10C,10M,10Kは、直径40[mm]のアルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、それぞれ、感光体10Y,10C,10M,10Kの周囲に、感光体を帯電する帯電装置11Y,11C,11M,11Kを備えている。また、感光体に形成された潜像を現像する現像手段としての現像装置12Y,12C,12M,12K、感光体上の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置13Y,13C,13M,13Kも感光体の周囲に備えている。
まず、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにおいて、感光体10Y,10C,10M,10Kが帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様に帯電される。その後、画像情報に基づいて生成された書込光Lによって走査露光されて、感光体10Y,10C,10M,10Kの表面に静電潜像が形成される。これらの静電潜像は、現像装置12Y,12C,12M,12Kの現像ローラ15Y,15C,15M,15K上に担持された各色のトナーによって現像されて、Y,C,M,Kトナー像となる。感光体10Y,10C,10M,10K上のY,C,M,Kトナー像は、各1次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kの作用によって反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト20上に順次重ねて1次転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
図3は、本実施形態に係るプリンタおける光書込ユニット4を、4つの感光体とともに示す概略構成図である。この光書込ユニット4は、正多角柱構造の形状からなる2つのポリゴンミラー41a,41bを備えている。これらポリゴンミラー41a,41bは、その6つの側面に反射鏡を有しており、互いに正多角柱の中心を重ねるようにして上下方向に接続されている。そして、図示しないポリゴンモータによって同一回転軸線上で高速回転する。これにより、その側面にレーザーダイオード(光ビーム発射手段)からの書込光(光ビーム)が入射すると、この書込光が偏向・走査される。なお、ポリゴンミラー41aは、それに対して互いに反対方向から進んでくるC,M用の書込光Lc,Lmを主走査方向に偏向せしめるものである。また、ポリゴンミラー41bは、それに対して互いに反対方向から進んでくるY,K用の書込光Ly,Lkを主走査方向に偏向せしめるものである。
本プリンタの光書込ユニット4は、Y,C,M,K用の反射光学系にそれぞれ、何れか1つの反射鏡の湾曲状態を調整することで主走査線の湾曲方向や湾曲量を調整する湾曲補正機構と、その反射鏡の傾きを調整する傾き補正機構とを設けている。以下、Y用の反射光学系を例にして、湾曲補正機構や傾き補正機構について説明する。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図17は、変形例におけるY用の第3反射鏡46Yとその周囲構成とを、第3反射鏡46Yの裏面側(非鏡面側)から示す斜視図である。この変形例においては、曲がり調整パルスモータ65Y、モータホルダ67Y等からなる押込手段がホルダー裏面の長手方向中央部に固定されており、不図示の曲がり調整アジャスタ68Yの頂部を第3反射鏡46Yの長手方向の中央部裏面に当接させている。また、ホルダー52Yの長手方向の両端部に、それぞれ第3反射鏡46Yに向けて突出する弾性部材70Yが設けられている。
図18(a)に示すように、板バネ部材が第3反射鏡46Yを押圧する長手方向の位置を、弾性部材70Yが反射鏡を支持する支持位置よりも中央側にすることで、第3反射鏡46Yを長手方向の中央部をおもて面側から裏面側に向けて撓ませるような形状で湾曲させる。そして、図18(b)に示すように、押込手段で、反射鏡46Yの長手方向中央部を裏面から押し込んで、板バネ部材52Yによる湾曲方向と逆方向に湾曲させると、反射鏡46Yの両端部が弾性部材70Yを鏡面と直交する方向に押し込む。その結果、弾性部材70Yが、鏡面と直交する方向に圧縮変形して、反射鏡46Yの支持位置が鏡面と直交する方向に変化する。これにより、板バネ部材54Yと弾性部材による強制湾曲が弱まり、主走査線の形状が、M字状やW字状になるのが抑制され、W字状の形状における2つの谷の位置で形成されるドットと、M字状の形状における2つの山の位置に形成されるドットとの間での、重ね合わせずれを抑制することができる。
湾曲補正機構は、反射鏡に当接して前記鏡面と直交する方向に押圧する押圧部材たる板バネ部材と、板バネ部材による押圧位置とは異なる位置で反射鏡を支える支持部材とを有し、反射鏡を強制的に湾曲させる第1の強制湾曲手段を有している。また、第1の強制湾曲手段の湾曲方向とは逆方向に強制湾曲させるように反射鏡を鏡面と直交する方向に押し込む第2の強制湾曲手段たる押込手段を有している。このような構成の湾曲補正機構において、支持部材を弾性部材で構成している。押込手段で反射鏡を押し込んで、第1の強制湾曲手段の強制湾曲方向と逆方向に反射鏡を湾曲させると、反射鏡を支持している弾性部材が弾性変形する。その結果、反射鏡を支持する支持位置が、反射鏡の鏡面と直交する方向に移動し、支持位置が板バネ部材の板バネ部から遠ざかる。これにより、押込手段で、反射鏡を第1の強制湾曲手段の強制湾曲と逆方向に強制湾曲させたときにおける第1の強制湾曲手段の強制湾曲が弱まる。その結果、押込手段で、反射鏡を第1の強制湾曲手段の強制湾曲と逆方向に強制湾曲させたときに、第1の強制湾曲手段の強制湾曲の影響が抑えられ、図13BやCに示すように、主走査線の形状が、M字状やW字状になるのを良好に抑制することができる。その結果、W字状の形状における2つの谷の位置で形成されるドットと、M字状の形状における2つの山の位置に形成されるドットとの間での、重ね合わせずれを良好に抑制することができる。
5:中間転写ユニット
10Y,C,M,K:感光体
12Y,C,M,K:現像装置
20:中間転写ベルト
41a,b:ポリゴンミラー
44Y,C,M,K:第1反射鏡
45Y,C,M,K:第2反射鏡
46Y,C,M,K:第3反射鏡
52Y:ホルダー
54Y:板バネ部材
56Y:曲がり調整パルスモータ
57Y:モータホルダ
58Y:曲がり調整アジャスタ
65Y:付勢力調整パルスモータ
67Y:モータホルダ
68Y:付勢力調整アジャスタ
Claims (6)
- 光ビーム発射手段と、前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、前記光ビームを反射させる反射鏡とを有し、前記光ビームによって走査対象物を光走査する光走査装置に用いられ、
前記反射鏡を強制的に湾曲させる第1の強制湾曲手段と、
前記第1の強制湾曲手段の湾曲方向とは逆方向に強制湾曲させるように前記反射鏡を前記鏡面と直交する方向に押し込む第2の強制湾曲手段とを具備し、
前記第2の強制湾曲手段による押込量の調整によって前記走査対象物表面上での主走査線の湾曲を補正する湾曲補正機構において、
前記第1の強制湾曲手段は、前記反射鏡の長手方向一端付近に当接して前記反射鏡の鏡面を押圧する第1押圧部材と、前記反射鏡の鏡面の長手方向他端付近に当接して前記反射鏡の鏡面を押圧する第2の押圧部材と、前記反射鏡の裏面の前記反射鏡長手方向中央部に少なくとも当接し、前記反射鏡の裏面を押圧する第3の押圧部材とを備え、
前記第1押圧部材、前記第2押圧部材および前記第3押圧部材を、弾性部材で構成したことを特徴とする湾曲補正機構。 - 請求項1の湾曲補正機構において、
前記第3押圧部材は、反射鏡側に突出して、前記反射鏡に当接する円弧状の突部を有することを特徴とする湾曲補正機構。 - 請求項2の湾曲補正機構において、
前記第3押圧部材を前記反射鏡の鏡面と直交する方向から見たとき、前記弾性部材の端部が凹んだ凹部を有することを特徴とする湾曲補正機構。 - 請求項3の湾曲補正機構において、
前記突部の円弧の半径をR、前記凹部の円弧の半径をrとしたとき、r=(R/2)を満たすことを特徴とする湾曲補正機構。 - 光ビーム発射手段と、前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、前記光ビームを反射させる反射鏡と、走査対象物の表面上における主走査線の湾曲を補正する湾曲補正手段とを備え、前記光ビームによって前記走査対象物を光走査する光走査装置において、
前記湾曲補正手段として、請求項1乃至4の何れかの湾曲補正機構を用いたことを特徴とする光走査装置。 - 潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって前記潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、前記潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、
前記光走査手段として、請求項5の光走査装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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