JP5488960B2 - 湾曲補正機構、光走査装置、画像形成装置および光走査装置の製造方法 - Google Patents
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Description
図21は、反射鏡46と、湾曲補正機構とを示す拡大構成図である。反射鏡46は、図示しない書込用の光ビームを複数回に渡って折返し反射させることで最終的に図示しない感光体に導く複数の反射鏡の1つである。反射鏡46は、その裏面(非鏡面)側に配設された保持体たるホルダー52によって保持されている。
ホルダー52の長手方向の両端部には、それぞれ反射鏡46に向けて突出する支持突起52aが設けられており、支持突起52aが反射鏡46の裏面に当接している。ホルダー52の端部の支持突起52aよりも長手方向の中央側には、押圧部材たる板バネ部材54が取り付けられている。それぞれの板バネ部材54は、反射鏡46を鏡面側から裏面側に向けて押圧している。これにより、反射鏡46は、長手方向の中央部を鏡面側から裏面側に向けて撓ませるような形状で湾曲してホルダー52に保持される。ホルダー52の背面側には、ホルダー52を介して、反射鏡46の長手方向の中央部を反射鏡46の湾曲方向とは逆方向(図中矢印Bの方向)に押し込む強制湾曲手段たる押込装置64が配設されている。
また、請求項2の発明は、光ビーム発射手段と、該光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、該光ビームを反射させる反射鏡とを有し、該光ビームによって走査対象物を光走査する光走査装置に用いられ、前記反射鏡を湾曲可能に保持する保持体と、前記保持体に保持された反射鏡を鏡面と直交する方向に押し込んで強制湾曲させる強制湾曲手段とを具備し、前記強制湾曲手段による押込量の調整によって前記走査対象物表面上での主走査線の湾曲を補正する湾曲補正機構において、前記主走査線の湾曲補正された状態の反射鏡を該反射鏡よりも高剛性の前記保持体に固定する固定手段を設け、前記固定手段として遅効性両面テープを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の湾曲補正機構において、前記反射鏡の鏡面と直交する前記反射鏡の長手方向側面が、前記保持体に固定されることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、光ビーム発射手段と、前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、前記光ビームを反射させる反射鏡と、走査対象物の表面上における主走査線の湾曲を補正する湾曲補正手段とを備え、前記光ビームによって前記走査対象物を光走査する光走査装置において、前記湾曲補正手段として、請求項1乃至3いずれかの湾曲補正機構を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって該潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、該潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、前記光走査手段として、請求項4の光走査装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、光ビーム発射手段と、前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、前記光ビームを反射させる反射鏡と、前記反射鏡を鏡面と直交する方向に押し込んで強制湾曲させる強制湾曲手段を具備し、前記強制湾曲手段による押込量の調整によって前記走査対象物表面上での主走査線の湾曲を補正する湾曲補正手段とを備え、前記光ビームによって前記走査対象物を光走査する光走査装置の製造方法において、前記湾曲補正手段による主走査線の湾曲を補正した後、前記主走査線の湾曲補正後の反射鏡を、両面テープによって前記反射鏡を保持する保持体に固定する工程を有することを特徴とするものである。
また、主走査線の湾曲補正された状態の反射鏡を保持体に固定することによって、反射鏡の剛性を高めるので、反射鏡の剛性を高めるための部材を新たに設けるものに比べて、部品点数の増加を抑制し、装置のコストアップを抑制することができる。また、反射鏡の剛性を高めるための部材を反射鏡に固定するためのスペースを確保する必要もないので、装置の大型化、レイアウトの余裕度の低下を抑制することができる。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、筐体1と、この筐体1から引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。筐体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像(可視像)を形成するための作像ステーション3Y,3C,3M,3Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
図1及び図2に示すように、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、図中矢印A方向に回転する潜像担持体としてのドラム状の感光体10Y,10C,10M,10Kを備えている。感光体10Y,10C,10M,10Kは、直径40[mm]のアルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、それぞれ、感光体10Y,10C,10M,10Kの周囲に、感光体を帯電する帯電装置11Y,11C,11M,11Kを備えている。また、感光体に形成された潜像を現像する現像手段としての現像装置12Y,12C,12M,12K、感光体上の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置13Y,13C,13M,13Kも感光体の周囲に備えている。
まず、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにおいて、感光体10Y,10C,10M,10Kが帯電装置11Y,11C,11M,11Kによって一様に帯電される。その後、画像情報に基づいて生成された書込光Lによって走査露光されて、感光体10Y,10C,10M,10Kの表面に静電潜像が形成される。これらの静電潜像は、現像装置12Y,12C,12M,12Kの現像ローラ15Y,15C,15M,15K上に担持された各色のトナーによって現像されて、Y,C,M,Kトナー像となる。感光体10Y,10C,10M,10K上のY,C,M,Kトナー像は、各1次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kの作用によって反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト20上に順次重ねて1次転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
図3は、本実施形態に係るプリンタおける光書込ユニット4を、4つの感光体とともに示す概略構成図である。この光書込ユニット4は、正多角柱構造の形状からなる2つのポリゴンミラー41a,41bと、これらポリゴンミラー41a,41bを回転せしめる不図示のポリゴンモータとを有する走査手段たる不図示のポリゴンスキャナを備えている。これらポリゴンミラー41a,41bは、その6つの側面に反射鏡を有しており、互いに正多角柱の中心を重ねるようにして上下方向に接続されている。そして、図示しないポリゴンモータによって同一回転軸線上で高速回転する。これにより、その側面にレーザーダイオード(光ビーム発射手段)からの書込光(レーザー光)が入射すると、この書込光が偏向・走査される。なお、ポリゴンミラー41aは、それに対して互いに反対方向から進んでくるC,M用の書込光Lc,Lmを主走査方向に偏向せしめるものである。また、ポリゴンミラー41bは、それに対して互いに反対方向から進んでくるY,K用の書込光Ly,Lkを主走査方向に偏向せしめるものである。
本プリンタの光書込ユニット4は、Y,C,M,K用の反射光学系にそれぞれ、何れか1つの反射鏡の湾曲状態を調整することで主走査線の湾曲方向や湾曲量を補正する補正手段たる湾曲補正機構と、その反射鏡の傾きを調整して主走査線の傾きを補正する傾き補正機構とを設けている。以下、Y用の反射光学系を例にして、湾曲補正機構や傾き補正機構について説明する。
図7に示すように、ホルダー52の長手方向中央部には、第2反射鏡45Yの裏面に対して傾斜する面を有する調整ネジ取り付け面52fYが設けられている。この調整ネジ取り付け面52fYにはネジ穴(不図示)が設けられており、このネジ穴に調整部材たる調整ネジ165Yが螺合し、調整ネジ165Yの先端が第2反射鏡45Yの長手方向の中央部裏面に当接している。
この実施例1においては、図12、図13に示すように、ホルダー52Yの下面に長手方向にわたって固定手段たる両面テープ120Yが貼り付けられている。また、図11に示すように、ホルダー52Yの上面の長手方向中央部から長手方向へ所定距離離れた位置に切り欠き部52cYが形成されており、切欠き部52cYから反射鏡の上面が露出している。
実施例2の湾曲補正機構は、押付部材たるネジ121Yで第2反射鏡45Yをホルダー52Yの下面に押し付けて、反射鏡45Yをホルダー52Yの下面とネジ121Yとでホルダー52Yに挟持固定するものである。
図15に示すように、ホルダー上面の長手方向中央には、内周面にネジ溝が形成されたネジ穴が形成されており、このネジ穴にネジ121Yがネジ留めされている。
実施例3の湾曲補正機構は、接着剤130を用いて、第2反射鏡45Yをホルダー52Yの下面に固定するものである。
図19に示すように、ホルダー52Yの第2反射鏡45Yの裏面と対向する面の2箇所に接着剤130を塗布するための塗布穴52dYが形成されている。塗布穴52dYは、それぞれホルダー52Yの長手方向中央部と端部との間に形成されている。
10Y,10C,10M,10K:感光体
44:第1反射鏡
45:第2反射鏡
52:ホルダー
52a:爪(支持突起)
52b:板バネ
52c:切り欠き部
52d:塗布穴
52f:調整ネジ取り付け面
64:押込装置
120:両面テープ
121:ネジ
122:ゴムシート
130:接着剤
Claims (6)
- 光ビーム発射手段と、該光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、該光ビームを反射させる反射鏡とを有し、該光ビームによって走査対象物を光走査する光走査装置に用いられ、
前記反射鏡を湾曲可能に保持する保持体と、
前記保持体に保持された反射鏡を鏡面と直交する方向に押し込んで強制湾曲させる強制湾曲手段とを具備し、
前記強制湾曲手段による押込量の調整によって前記走査対象物表面上での主走査線の湾曲を補正する湾曲補正機構において、
前記主走査線の湾曲補正された状態の反射鏡を該反射鏡よりも高剛性の前記保持体に固定する両面テープを設け、
前記反射鏡が、両面テープにより保持体に固定される前の状態において、前記反射鏡は、前記反射鏡の両面テープが貼り付けられる面に対して直交する方向に移動可能に、前記保持体に保持されることを特徴とする湾曲補正機構。 - 光ビーム発射手段と、該光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、該光ビームを反射させる反射鏡とを有し、該光ビームによって走査対象物を光走査する光走査装置に用いられ、
前記反射鏡を湾曲可能に保持する保持体と、
前記保持体に保持された反射鏡を鏡面と直交する方向に押し込んで強制湾曲させる強制湾曲手段とを具備し、
前記強制湾曲手段による押込量の調整によって前記走査対象物表面上での主走査線の湾曲を補正する湾曲補正機構において、
前記主走査線の湾曲補正された状態の反射鏡を該反射鏡よりも高剛性の前記保持体に固定する固定手段を設け、
前記固定手段として遅効性両面テープを用いたことを特徴とする湾曲補正機構。 - 請求項1または2の湾曲補正機構において、
前記反射鏡の鏡面と直交する前記反射鏡の長手方向側面が、前記保持体に固定されることを特徴とする湾曲補正機構。 - 光ビーム発射手段と、前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、前記光ビームを反射させる反射鏡と、走査対象物の表面上における主走査線の湾曲を補正する湾曲補正手段とを備え、前記光ビームによって前記走査対象物を光走査する光走査装置において、
前記湾曲補正手段として、請求項1乃至3いずれかの湾曲補正機構を用いたことを特徴とする光走査装置。 - 潜像を担持する潜像担持体と、光走査によって該潜像担持体の表面に潜像を形成する光走査手段と、該潜像担持体に担持された潜像を現像する現像手段とを備える画像形成装置において、
前記光走査手段として、請求項4の光走査装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 光ビーム発射手段と、
前記光ビーム発射手段から発射された光ビームを主走査方向に偏向せしめる偏向手段と、
前記光ビームを反射させる反射鏡と、
前記反射鏡を鏡面と直交する方向に押し込んで強制湾曲させる強制湾曲手段を具備し、前記強制湾曲手段による押込量の調整によって前記走査対象物表面上での主走査線の湾曲を補正する湾曲補正手段とを備え、前記光ビームによって前記走査対象物を光走査する光走査装置の製造方法において、
前記湾曲補正手段による主走査線の湾曲を補正した後、前記主走査線の湾曲補正後の反射鏡を、両面テープによって前記反射鏡を保持する保持体に固定する工程を有することを特徴とする光走査装置の製造方法。
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