JP2014035537A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主走査方向における複数の支持部位で、光学素子と保持部材との間における副走査方向の距離を変えて位置決め、固定することができ、成形条件の変化や走査方式の違いに拘らず、所望の姿勢で光学素子を位置決めできる光走査装置を提供する。
【解決手段】光学素子としての長尺レンズ51の上面には、調節ネジ44と、第2の押圧部材としての上面押圧バネ49が設けられ、下面側には第1の押圧部材としての下面押圧バネ45が設けられている。レンズ中央部を規制部47に固定する前に、下面押圧バネ45が外され、固定前位置調整部材100が装着されて長尺レンズ51とホルダ本体43間の副走査方向の距離が調整手段105a、106aにより調整される。調整後に固定がなされ、下面押圧バネ45が取り付けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、像担持体上に静電潜像を形成する光走査装置、該光走査装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
光走査装置の光学系は複数の光学素子によって構成され、これらの光学素子すべてを誤差なく製造し、光走査装置の筺体に誤差なく組み付けて、製造誤差なく光走査装置を製造することは困難である。
光学素子の製造誤差や組み付け誤差の積み重ねにより、レーザー光が感光体の表面上を走査する走査線が直線状ではなく曲線状になる走査線曲がりが発生することがある。
いわゆるタンデム型の画像形成装置では、転写紙上に順次重ね転写して多色画像を形成するようになっていることから、各色に対応する走査光学系にそれぞれ誤差があって走査線の湾曲が異なる場合には4色間で色ズレが生じる。
この問題を解消すべく、光学素子を枠形状の保持部材内で支持し、保持部材に設けられたネジ等の調整手段で光学素子を押圧して光学素子の湾曲状態を変化させ、走査線曲がりを補正することが従来より行われている。
特許文献1には、光学素子としての長尺レンズの長手方向(主走査方向)の下面中央部を保持部材の凸部で支持し、両端部の上面に調節ネジを配置した構成が開示されている。
調節ネジを回転操作することにより、長尺レンズの短手方向(副走査方向)における長尺レンズに対する押圧力を調整するようになっている。
また、中央部における長尺レンズの上面は押圧バネで下方に押圧されており、各調節ネジに対応する両端部の下面も押圧バネで上方に押圧されている。
これにより、レンズ上下の圧バランスが保たれるようになっている。
しかしながら、部品のばらつきや組み付け方など、あるいは各部材間の表面粗さの違いによる摩擦力のばらつきにより、レンズ上下の圧バランスが崩れ、長尺レンズのレンズ中央部と上記保持部材の凸部(規制部)の上面とが当接しない場合がある。
この場合そこに微小な隙間ができるため、走査線曲がりを調節するために調節ネジの押圧量を可変すると、その応力により微少にレンズ位置がずれて湾曲状態が衝撃でずれたり、調整中に大きくずれたりする場合がある。
数十マイクロメートルの精度で調節しているため、このずれを無くすことが重要である。
また、上面側の押圧バネはレンズの上面より押圧しているため、大きな圧力をかけるとレンズがその荷重点で歪んでしまい、レーザビームの位置変動や特性を劣化させてしまう。
そのため加えられる圧力は限りがあり、前述のように長尺レンズのレンズ中央部と規制部の上面とが当接しない状態が発生してしまう。
この問題を解消すべく、特許文献1では、光学素子の略中央部分において、光学素子と保持部材とを断面U字状の部材で挟み付けて固定し、光学素子の中央部と上記保持部材の規制部との間の隙間を無くすようにしている。
また、特許文献1の図14には、長尺レンズの両端部の下面を押圧する下面押圧バネを保持部材に対して着脱自在とし、主走査方向における長尺レンズの下面位置を一定にして仮止めした状態で固定する構成が開示されている。
各下面押圧バネを外した状態で、下面押圧バネの代わりに固定位置調整部材を取り付け、凸部で支持される中央部と、下面押圧バネで支持される両端部の3箇所の支持位置で、長尺レンズの下面と保持部材との副走査方向の距離が主走査方向において同じになるようにしている。
この仮止め状態で、中央部の固定を行い、その後、固定位置調整部材を外して下面押圧バネを装着するものである。
しかしながら、長尺レンズは一般的には熱可塑性樹脂で成型されるが、成型条件の変化、あるいは成形型の違い等により、レンズの形状に偏りが生じやすい。
偏りが生じると、上記のような主走査方向に3箇所の支持構成において、副走査方向に同一の姿勢(距離)で長尺レンズを位置決めすると、却ってレンズ光軸がずれてしまうことがある。
また、レンズ成形の際に、配向特性等の変化により、レンズ光軸の位置が必ずしも外形寸法の誤差によらずばらつく場合がある。この場合にも副走査方向に同一の姿勢で長尺レンズを位置決めしても光軸ずれは修正できない。
また、対向走査型の光走査装置においては、レンズの取り付け方向により、主走査方向における中央部を対称基準としてずらしたい側を変えたいという要望があるが、上記従来技術ではこれに応えることは困難であった。
本発明は、このような現状に鑑みて創案されたもので、主走査方向における複数の支持部位で、光学素子と保持部材との間における副走査方向の距離を変えて位置決め、固定することができ、成形条件の変化や走査方式の違いに拘らず、所望の姿勢で光学素子を位置決めできる光走査装置の提供を、その主な目的する。
上記目的を達成するために、本発明は、光源と、該光源からの照射光を偏向走査する光偏向手段と、該光偏向手段からの照射光を被走査面上に結像させる光学素子と、該光学素子を保持する保持部材とを備え、前記被走査面上の副走査方向に対応する方向について前記光学素子の湾曲状態を調節するための湾曲調節手段を前記保持部材が有してなる光走査装置であって、前記湾曲調節手段は、前記光学素子に対する前記保持部材の支持部側から圧力をかける第1押圧部材と、該支持部側に対向する側から圧力をかける第2押圧部材と、を有し、前記光学素子に入射する照射光の走査方向についての該光学素子の略中央部分において、前記光学素子を前記支持部側に固定する固定部材を有する光走査装置において、第1押圧部材が前記保持部材に対して着脱可能であり、第1押圧部材を外した状態で該第1押圧部材に代えて前記保持部材に装着され、前記固定部材による固定前に前記光学素子の前記副走査方向に対応する方向の位置を調整可能な固定前位置調整部材を有していることを特徴とする。
本発明によれば、成形条件の変化等による光学素子の光軸位置のずれを任意に打ち消して固定することができるので、走査精度ひいては画質向上に寄与できる。
走査方式の違いによる調整位置の変化にも容易に対応できる。
本発明の一実施形態における光学素子の位置決め構成を示す光軸方向から見た概要断面図で、(a)は固定前位置調整部材による仮止め状態を示す図、(b)は固定後の状態を示す図である。 固定前位置調整部材のみを示す側面図である。 画像形成装置の概要構成図である。 画像形成装置における各作像ステーションの概要構成図である。 光走査装置の要部斜視図である。 レンズユニットの光軸方向斜め上から見た斜視図である。 レンズユニットの光軸方向斜め上から見た分解斜視図である。 レンズユニットの光軸方向から見た概要断面図である。 回転軸支持バネを取り付けたレンズユニットの光軸方向斜め上から見た斜視図である。 光軸方向から見たレンズユニットの回転調整構成を示す図で、(a)はレンズユニット全体の概要断面図、(b)はユニット回転軸近傍の概要拡大図である。 固定部材の斜視図である。 固定部材の装着方向を示す斜視図である。 固定部材を装着した状態の走査方向中央部の断面図である。 固定部材の変形例を示す図で、(a)は固定部材である接着剤を入れるための窪み部を示す図、(b)は接着剤を入れた状態を示す図である。 固定部材の他の変形例を示す要部断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図5を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る画像形成装置としてのフルカラー対応のプリンタの構成の概要及び動作を説明する。
ここではプリンタとして、いわゆる中間転写方式のタンデム型画像形成装置を例に挙げて説明するが、これに限られるものではない。
図2に示すように、プリンタ100は、装置本体1と、装置本体1から引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。装置本体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色のトナー像(可視像)を形成するための作像ステーション3Y、3C、3M、3Kを備えている。
以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、黒用の部材であることを示す。
図3は、作像ステーション3Y、3C、3M、3Kの一つの構成を示す概略図である。
各作像ステーション3Y、3C、3M、3Kは、使用するトナーの色が異なり基本的な構成は共通するので、図3では色を示す添え字Y、C、M、Kを省略して説明する。
図3及び図4に示すように、作像ステーション3は、図中矢印S方向に回転する潜像担持体としてのドラム状の感光体10を備えている。
感光体10はアルミニウム製の円筒状基体と、円筒状基体の表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。
作像ステーション3は、感光体10の周囲に感光体10の表面を帯電させる帯電装置11、感光体10に形成された潜像を現像する現像手段としての現像装置12を備えている。
さらに、一次転写後の感光体10上の残留した残留トナーをクリーニングするクリーニング装置13も備えている。
図3に示すように作像ステーション3Y、3C、3M、3Kの下方には、感光体10Y、10C、10M、10Kに書込光Lを照射可能な光走査装置4を備えている。
作像ステーション3Y、3C、3M、3Kの上方には、各感光体10Y、10C、10M、10K上に形成されたトナー画像が転写される中間転写ベルト20を備えた中間転写ユニット5を備えている。
また、中間転写ベルト20に転写されたトナー画像を記録材である転写紙Pに定着する定着ユニット6を備えている。
装置本体1の上部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色のトナーを収容するトナーボトル7Y、7C、7M、7Kが配置されている。
トナーボトル7Y、7C、7M、7Kは、装置本体1の上部に形成される排紙トレイ8を開くことにより、装置本体1から脱着可能に構成されている。
光走査装置4は、光源であるレーザダイオードから発射させる書込光(レーザー光)Lをポリゴンミラー等によって偏向し、感光体10Y、10C、10M、10Kの表面上に走査しながら照射する。
光走査装置4の詳しい説明は後述する。
中間転写ユニット5の中間転写ベルト20は、駆動ローラ21、テンションローラ22及び従動ローラ23に掛け回され、所定タイミングで図中反時計回り方向に回転駆動される。
中間転写ユニット5は、各感光体10に形成されたトナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写ローラ24を備えている。
中間転写ユニット5は、中間転写ベルト20上に転写されたトナー像を転写紙Pに転写する二次転写ローラ25、転写紙P上に転写されなかった中間転写ベルト20上の転写残トナーをクリーニングするベルトクリーニング装置26を備えている。
次に、プリンタ100において、カラー画像を得る工程について説明する。
まず、各色の作像ステーション3において、感光体10が帯電装置11によって一様に帯電される。その後、光走査装置4により、画像情報に基づきレーザー光Lが走査露光されて各感光体10の表面に潜像が形成される。
感光体10上の潜像は、現像装置12の図中矢印T方向(図4参照)に回転する現像ローラ15上に担持された各色のトナーによって現像されてトナー像として可視像化される。
感光体10上のトナー像は、各一次転写ローラ24の作用によって反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト20上に順次重ねて転写される。
このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
一次転写終了後の感光体10は、クリーニング装置13のクリーニングブレード13aによってその表面がクリーニングされ、次の画像形成に備えられる。
トナーボトル7Y、7C、7M、7Kに充填されているトナーは、必要性に応じて図示しない搬送経路によって各作像ステーション3Y、3C、3M、3Kの現像装置12Y、12C、12M、12Kに所定量補給される。
給紙カセット2内の転写紙Pは、給紙カセット2の近傍に配設された給紙ローラ27によって、装置本体1内に搬送され、レジストローラ対28に到る。
レジストローラ対28によって所定のタイミングで二次転写ローラ25が中間転写ベルト20を挟んでテンションローラ22と対向する二次転写部に搬送される。二次転写部において、中間転写ベルト20上に形成されたトナー画像が転写紙Pに転写される。
トナー画像が転写された転写紙Pは、定着ユニット6を通過することで画像定着が行われ、排出ローラ対29によって排紙トレイ8に排出される。
感光体10と同様に中間転写ベルト20上に残った転写残のトナーは中間転写ベルト20に接触するベルトクリーニング装置26によってクリーニングされる。
次に、光走査装置4の構成について説明する。
図5は、本実施形態に係る光走査装置4を説明するための斜視図である。
図5では、マゼンタのトナー像を形成する感光体10M上に光源としてのLDユニット70Mからのレーザー光を結像させる光学素子群90Mと、シアンのトナー像を形成する感光体10C上に光源としてのLDユニット70Cからのレーザー光を結像させる光学素子群90Cとを示す。
マゼンタのLDユニット70Mから感光体10Mに到るまでの光路と、シアンのLDユニット70Cから感光体10Cに到るまでの光路とで、光偏向手段であるポリゴンミラー75を共用している。
図5では、図示を省略しているイエロー及びブラックの光路については、光変更手段としてポリゴンミラー75を共用しても良いし、別に設けたポリゴンミラーによって光源からのレーザー光を偏向走査しても良い。
図5において、LDユニット70Mから感光体10Mまで到るマゼンタのトナー像を形成するためのレーザー光の光路と、LDユニット70Cから感光体10Cまで到るシアンのトナー像を形成するためのレーザー光の光路は構成が共通するため、ここでは対応する色を示すM及びCは省略して説明する。
光走査装置4では、第一光源71と第二光源72とを備えるLDユニット70が発したレーザー光は、像担持体である感光体10の表面に結像される。
LDユニット70から感光体10までの光路上には、光偏向手段であるポリゴンミラー75と、第一走査レンズ91、第二走査レンズ92、第三走査レンズである長尺レンズ51、第一折り返しミラー93、第二折り返しミラー94等から成る光学素子群90が設けられている。
LDユニット70が備える第一光源71及び第二光源72には、単一ビームを発する半導体レーザー素子、あるいは複数ビームを発する半導体レーザアレイ素子を用いることができる。
なお、第一走査レンズ91、第二走査レンズ92、及び第三走査レンズである長尺レンズ51は、ポリゴンミラー75によって走査されて入射するレーザー光Lの走査方向が長手方向となる長尺レンズである。
図5に示すように、光走査装置4の光学系は複数の光学素子によって構成され、これらの光学素子すべてを誤差なく製造し、光走査装置4の筺体に誤差なく組み付けて、製造誤差なく光走査装置4を製造することは困難である。
そして、光学素子の製造誤差や組み付け誤差の積み重ねにより、レーザー光Lが感光体10の表面上を走査する走査線が直線状ではなく曲線状になる走査線曲がりが発生することがある。
また、誤差の積み重ねでは、感光体10表面上の走査線が感光体10の回転軸と平行ではなく傾いた状態になる、走査線傾きが発生することがある。
光走査装置4では、第三走査レンズである長尺レンズ51において各種調節を行うことにより走査線曲がりと走査線傾きとを補正する。
これを特許文献1の図を用いて参考図として説明する。
図6は、光学素子としての長尺レンズ51と、長尺レンズ51を保持する保持部材としてのレンズホルダ40とを有する光学素子ユニットとしてのレンズユニット200の斜視説明図である。図7は、図6で示したレンズユニット200の斜視分解説明図である。
図6中の矢印A方向は、長尺レンズ51に入射するレーザー光Lがポリゴンミラー75によって走査される方向であり、本実施形態では「走査方向」と定義する。
また、長尺レンズ51を透過するレーザー光Lの光軸と略平行な方向を、本実施形態では「光軸方向」と定義する。
図6中の矢印B方向は、光軸方向における一方向であり、本実施形態では後述する固定部材80の「装着方向」と定義する。
図6中の矢印C方向は、走査方向及び光軸方向に直交する方向で、且つ、感光体10上の副走査方向に対応する方向であり、本実施形態では「副走査方向」と定義する。
図5に示すように、マゼンタの長尺レンズ51Mとシアンの長尺レンズ51Cとは実装の向きは互いに反対になるが、構成自体は同じであるため、長尺レンズ51についての説明についても対応する色を示すM及びCを省略して説明する。
図6及び図7に示すように、長尺レンズ51はレンズホルダ40に保持されている。
詳しくは、レンズホルダ40は長尺レンズ51が載せられて長尺レンズ51を下方から支持して、主走査方向が長手方向となるホルダ本体43と、ホルダ本体43に載せた長尺レンズ51を上方から挟み込む押圧部側としての天板42とからなる。
長尺レンズ51の走査方向(矢印A方向)の中央部であるレンズ中央部には、レンズホルダ40に対する走査方向の位置合わせに用いるための突起部46が設けられている。
長尺レンズ51の走査方向の端部であるレンズ端部の両方には、レンズホルダ40に対する光軸方向の位置合わせに用いるための突出片41が設けられている。
ホルダ本体43のC方向における下面43aは支持部側としてなり、その中央部には長尺レンズ51の突起部46に係り合う溝部47bを備えた規制部47が設けられている。
レンズホルダ40に対する長尺レンズ51の走査方向の位置は突起部46と規制部47の溝部47bとの係り合いによって規制されるため、両者の基準面は予め高い精度で加工されている。
このような構成によって、ホルダ本体中央部とレンズ中央部との走査方向の位置決めが行われており、長尺レンズ51の突起部46と規制部47の溝部47bとによって中央部位置決め手段を構成している。
長尺レンズ51のレンズ中央部は、規制部47の上面である突き当て部材としての規制部上面47aによって支持されている。
規制部上面47aは、長尺レンズ51の下面に当接してレンズホルダ40内における長尺レンズ51のC方向の位置基準を形成する基準面である。したがって、規制部上面47aの位置は、溝部47bの底面よりも若干高い位置に設定されている。
ホルダ本体43の規制部47の走査方向両側には、長尺レンズ51の下面から上方に弾性力を作用させる弾性部材で、押圧部側へ押圧する第1押圧部材としての板バネ状の下面押圧バネ45をそれぞれ固定している。
下面押圧バネ45は下面押圧部45aで長尺レンズ51の下面に接触し、長尺レンズ51を上方に押圧する。
天板42には、長尺レンズ51を介してホルダ本体43の規制部47と対向する位置に、長尺レンズ51の上面から下方に弾性力を作用させる中央部弾性部材で、支持部側へ押圧する第2押圧部材としての板バネ状の上面押圧バネ49を固定している。
上面押圧バネ49は上面押圧部49aで長尺レンズ51の上面に接触し、長尺レンズ51を下方に押圧する。
天板42の上面押圧バネ49の走査方向両側で、且つ、長尺レンズ51を挟んで2つの下面押圧バネ45の下面押圧部45aと対向する位置に、湾曲調節手段としての調節ネジ44がそれぞれ設けられている。調節ネジ44についての詳細は後述する。
なお、長尺レンズ51として樹脂製の部材を用いる場合に金属製の調節ネジ44で直接押圧すると、調節ネジ44の先端部が長尺レンズ51の上面に埋没してしまい、長尺レンズ51を傷つけるおそれがある。
これに対して、本実施形態で用いる長尺レンズ51は、樹脂製のレンズ本体51aよりも高硬度なガラス板51bを摺動部材としてレンズ本体51aの上面に設けて、調節ネジ44の先端部がガラス板51bの上面を押圧する構造としている。
これにより、調節ネジの先端部が長尺レンズ51に埋没することを防止することができる。
図8は、図6及び図7を用いて説明したレンズユニット200を図6中の矢印D方向から見た模式図である。
図8に示すように、長尺レンズ51は上面押圧バネ49、調節ネジ44、規制部上面47a及び下面押圧バネ45によってレンズホルダ40に保持されている。
レンズホルダ40では、規制部47は突き当て部材として副走査方向の一方である下方からその規制部上面47aがレンズ中央部に対して突き当たる。
一方、上面押圧バネ49が中央部弾性部材として、レンズ中央部の規制部上面47aと長尺レンズ51を挟んで対向する位置に対して、規制部上面47a側に向けて、すなわち、下方に向けて弾性力を作用させて、長尺レンズ51を押圧する。
上面押圧バネ49は天板42に固定されており、規制部47はホルダ本体43の一部であるので、上面押圧バネ49及び規制部47はレンズホルダ40に固定された構成である。
長尺レンズ51のレンズ中央部は、上面押圧バネ49によって下方に押圧されて規制部47の規制部上面47aに突き当たることにより、レンズホルダ40に対する副走査方向についての位置が固定される。
このようなレンズホルダ40では、上面押圧バネ49及び規制部上面47aによって光学素子中央部固定手段を構成する。
このように、上面押圧バネ49及び規制部上面47aによって、長尺レンズ51のレンズ中央部のレンズホルダ40に対する副走査方向の位置を固定することができる。
このため、長尺レンズ51の副走査方向の中心の位置に対してLDユニット70から照射されたレーザー光の通過する位置がずれることを抑制することができる。
長尺レンズ51のレンズ中央部に対して走査方向の両側には、調節ネジ44及び下面押圧バネ45によって副走査方向に力が加わる湾曲調節部がある。
すなわち、長尺レンズ51の調節ネジ44と下面押圧バネ45とで挟まれる箇所が湾曲調節部となる。
レンズホルダ40では、天板42に設けられた調節ネジ44が押圧部材として副走査方向の一方である上方からその先端部で長尺レンズ51の湾曲調節部に対して押圧する。
一方、下面押圧バネ45が弾性部材として、湾曲調節部の調節ネジ44と長尺レンズ51を挟んで対向する位置に対して、調節ネジ44側に向けて、すなわち、上方に向けて弾性力を作用させて、長尺レンズ51を押圧する。
2つの調節ネジ44は回転させることによりレンズホルダ40の天板42に対する先端部の副走査方向の位置を変位させることができる。
調節ネジ44を回転させて調節ネジ44の先端部が下方に向かうように調節すると、湾曲調節部が調節ネジ44によって下方に押し下げられて下面押圧バネ45が縮み(下面押圧部45aが下降し)、湾曲調節部が下方に変位する。
調節ネジ44を回転させて調節ネジ44の先端部が上方に向かうように調節すると、下面押圧バネ45が湾曲調節部を押し上げて下面押圧バネ45が伸び(下面押圧部45aが上昇し)、湾曲調節部が上方に変位する。
図8に示すように、長尺レンズ51の中央部は固定されており、長尺レンズ51の走査方向について2つの湾曲調節部よりも外側は自由端となっている。
このため、湾曲調整部がレンズ中央部よりも下方に位置すると長尺レンズ51の走査方向の端部である光学素子端部であるレンズ端部もレンズ中央部よりも下方に位置する状態となる。
同様に、湾曲調整部がレンズ中央部よりも上方に位置するとレンズ端部もレンズ中央部よりも上方に位置する状態となる。
すなわち、図8のように長尺レンズ51が直線状の状態から、2つの調節ネジ44の先端部が下方に変位するように調節し、湾曲調節部を下方に変位させることによってレンズ端部も下方に変位し、長尺レンズ51が上に凸の湾曲状態となる。
同様に、長尺レンズ51が直線状の状態から、2つの調節ネジ44の先端部が上方に変位するように調節し、湾曲調節部を上方に変位させることによってレンズ端部も上方に変位し、長尺レンズ51が下に凸の湾曲状態となる。
このようなレンズホルダ40では、固定手段である上面押圧バネ49及び規制部上面47aと、2組の変位量調節手段である調節ネジ44及び下面押圧バネ45とによって湾曲調節手段を構成する。
なお、調節ネジ44及び下面押圧バネ45の配置は、図8に示す配置よりもレンズ中央部側でも良いし、レンズ端部側でもよい。
このように、2組の調節ネジ44及び下面押圧バネ45によって、レンズ端部の位置をレンズ中央部の位置に対して副走査方向の両方向、すなわち上下方向ともに変位可能である。
このため、長尺レンズ51の湾曲状態をその上下どちらの方向にも凸とする調節を行うことができる。
図8を用いて説明したように、レンズユニット200では、長尺レンズ51の湾曲状態をその上下どちらの方向にも凸とする調節を行うことができ、且つ、長尺レンズ51の上下方向の中心の位置に対してLDユニット70から照射されたレーザー光の通過する位置がずれることを抑制することができる。
次に、レンズユニット200での走査線曲がりの補正について説明する。
ここで、マゼンタの画像に対応したレーザー光を透過させる長尺レンズ51Mについて、副走査方向において、感光体10Mの表面移動方向と長尺レンズ51Mの上方とが対応しているものとする。
長尺レンズ51Mが直線状の状態で、感光体10M上に走査された走査線が表面移動方向に凸となるような走査線曲がりが発生している場合、2つの調節ネジ44Mを緩めて、長尺レンズ51Mの形状が下に凸となるように調節する。
これにより、感光体10M上の走査線を直線に近づけることができ、調節ネジ44Mの調節具合によって走査線が直線状となるように調節して走査線曲がりを補正する。
このとき、シアンの画像に対応したレーザー光を透過させる長尺レンズ51Cは、副走査方向において、感光体10Cの表面移動方向と長尺レンズ51Cの下方とが対応する。
これはマゼンタの長尺レンズ51Mとシアンの長尺レンズ51Cとは実装の向きは互いに反対になるためである。
長尺レンズ51Cが直線状の状態で、感光体10C上に走査された走査線が表面移動方向に凸となるような走査線曲がりが発生している場合、2つの調節ネジ44Cを締めて、長尺レンズ51Mの形状が上に凸となるように調節する。
これにより、感光体10C上の走査線を直線に近づけることができ、調節ネジ44Cの調節具合によって走査線が直線状となるように調節して走査線曲がりを補正する。
レンズユニット200は、長尺レンズ51に対する2つの調節ネジ44の押圧量をそれぞれ調節可能である。すなわち、図8中の長尺レンズ51の右側の端部だけ、または、左側の端部だけを上下に変位させる調節も可能である。
感光体10上の走査線曲がりは感光体10の表面移動方向について凸または逆方向に凸という曲がりだけではなく、走査線方向の一端側が表面移動方向について下がった状態となる走査線曲がりも生じ得る。
このような走査線曲がりに対しては走査線が下がった状態になった端部に対応する側のみの長尺レンズ51のレンズ端部を上または下に変位させることで走査線曲がりを補正することができる。
図3に示すプリンタ100のように、4つの感光体10を転写紙Pの搬送方向に配列して、各感光体10に対応した複数の走査光学系で同時に露光して潜像をつくり、これらの潜像を各々異なる色の現像剤を使用する現像装置12で可視像化した後、これらの可視像を同一の転写紙Pに順次重ね合わせて転写し、カラー画像を得るレーザーレーザープリンタ等の画像形成装置では、従来は次のような問題があった。
すなわち、図3に示すような4ドラムタンデム方式では、転写紙P上に順次重ね転写して多色画像を形成するようになっていることから、各色に対応する走査光学系にそれぞれ誤差があって走査線の湾曲が異なる場合に4色間で色ズレが生じる。
一方、本実施形態のプリンタ100のレンズユニット200では、4ドラムタンデム方式で各色の走査線の湾曲が異なっていても、各色の走査線曲がりを調節することにより、湾曲状態の方向を揃えて4色間の色ズレを小さく抑えることが可能である。
次に、走査線の傾きの調節について説明する。
図9及び図10は、レンズユニット200を光走査装置4の筺体であるハウジング400に載置した状態を示す説明図である。図9ではハウジング400を省略している。
図10(a)は、ハウジング400に載置したレンズユニット200全体の説明図であり、図10(b)は、図10(a)のレンズユニットの回動中心軸であるユニット回転軸48近傍の拡大説明図である。
図10(a)に示すように、保持部材であるレンズホルダ40のホルダ本体43には、レンズホルダ40を回動させて光走査装置4の筺体であるハウジング400に対するレンズホルダ40の姿勢を調節するときの、回動中心となるユニット回転軸48が固定されている。
ハウジング400にはユニット回転軸48を支持する支持台66が一体的に形成され、ユニット回転軸48は支持台66に設けられたV字溝66aに嵌め込まれることによって走査方向の位置決めがなされる。
ユニット回転軸48をV字溝66aにはめ込んだ状態で、図10(b)で示すように、支持弾性部材である支持バネ35をハウジング400に支持バネ固定ネジ35aによって固定する。
これにより、支持バネ35がレンズホルダ40に固定されたユニット回転軸48を支持台66側に付勢する。
すなわち、支持バネ35はユニット回転軸48に対して下方に弾性力を作用させるものである。
これにより、ユニット回転軸48の下側はV字溝66aによって位置決めがなされ、ユニット回転軸48の上側は支持バネ35によって位置決めがなされることによってレンズホルダ40が支持台66に対して安定して支持される。
光走査装置4は、ハウジング400に対してユニット回転軸48を中心に回動させる駆動手段としての駆動モータ56を備えている。
駆動モータ56はステッピングモータである。レンズユニット200の走査方向の一端には駆動モータ56からの動力の伝達を受ける動力伝達片59を設けており、駆動モータ56からの動力が駆動ギヤ55を介して動力伝達片59に伝わる構成となっている。
駆動モータ56を駆動させることによって、ユニット回転軸48を回動中心としてレンズユニット200を回動させて光走査装置4に対するレンズユニット200の姿勢が変化する。
制御手段としての制御部300が駆動モータ56の駆動を制御することにより、感光体10上の走査線の傾きを調節することができ、走査線傾きの補正を行うことができる。
このように、本実施形態の光走査装置4は、走査線傾き補正手段として、支持台66、支持バネ35、制御部300を備える。
光走査装置4は、図10に示すように、支持バネ35がレンズホルダ40の回動中心となるユニット回転軸48に対して弾性力を作用させている。
このため、支持バネ35として弾性力の大きな物を使用しても弾性力によるユニット回転軸48周りのモーメントはあまり大きくならない。
よって、レンズホルダ40のハウジング400に対する姿勢を調節するときに、支持バネ35の影響を低減することができる。
このため、支持バネ35として弾性力の大きな弾性体を用いても、駆動モータ56によって姿勢の調節を行うときの駆動トルク負荷はほとんど増大せず、ハウジング400に対するレンズホルダ40の姿勢を精度良く調節することができる。
これにより、光走査装置4のハウジング400に対するレンズホルダ40の支持の安定性を高めることと走査線傾きの補正精度を高めることとを両立することができる。
次に、レンズユニット200における走査線傾きの補正について説明する。
光学系における長尺レンズ51の光軸方向に略平行な軸方向のユニット回転軸48を回動中心としてレンズユニット200を回動させて、ハウジング400に対する長尺レンズ51の姿勢を調節することにより、感光体10上の走査線の傾きを調節することができる。
レンズホルダ40のホルダ本体43に形成された規制部47には、レンズユニット200の回動動作の回動中心となるユニット回転軸48が設けられている。
長尺レンズ51に設けられた突出片41は、ハウジング400に固定された2つの位置決めピン50の間に押し込まれることで、長尺レンズ51の光走査装置4のハウジング400に対する光軸方向の位置決めがなされる(図6参照)。
V字溝66aとユニット回転軸48とによってハウジング400とレンズホルダ40との走査方向の位置決めがなされ、突起部46と溝部47bとによって長尺レンズ51とレンズホルダ40との走査方向の位置決めがなされるため、ハウジング400と長尺レンズ51との走査方向の位置決めがなされている。
これにより、レーザー光Lの光軸が長尺レンズ51の走査方向の中心を通過する構成を実現することができる。
なお、駆動モータ56の駆動は、感光体10上、または中間転写ベルト20上に形成されたトナーパッチから傾きを検出する不図示の傾き検知手段を設け、傾き検知手段が検出した走査線の位置ずれ量に対応する傾きに応じて駆動モータ56を駆動させ、これにより走査線の傾き補正が実行される。
次に、長尺レンズのレンズ中央部を保持部材に固定する構造について説明する。
部品のばらつきや組み付け方など、あるいは各部材間の表面粗さの違いによる摩擦力のばらつきにより、レンズ上下の圧バランスが崩れ、長尺レンズ51のレンズ中央部と規制部47の規制部上面47aとが当接しない場合がある。
この場合そこに微小な隙間ができるため、走査線曲がりを調節するために調節ネジ44の押圧量を可変すると、その応力により微少にレンズ位置がずれてしまう。
また、上面押圧バネ49はレンズ本体51aの上面より押圧しているため、大きな圧力をかけるとレンズ本体51aがその荷重点で歪んでしまい、レーザビームの位置変動や特性を劣化させてしまう。
そのため加えられる圧力は限りがあり、前述のように長尺レンズ51のレンズ中央部と規制部47の規制部上面47aとは当接しない状態が発生してしまう。
本実施形態に係る光走査装置4は、そのような隙間の発生を抑制する構成を有している。以下に具体的に説明する。
図11は、副走査方向での断面がU字形状をした固定部材80の斜視図である。固定部材80の材質は、ステンレス鋼板あるいはりん青銅板、ベリリウム銅板などのばね用金属である。
固定部材80は、屈曲平面からなる上押え部80aと、垂直部80bと、下押え部としての平面からなる支点部80cと、抜け止め手段としての引っ掛け部80dとからなり、上記バネ板で一体に形成されている。
上押え部80aは、垂直部80bの上端から下方に傾斜した状態に延びるベース片80a−1と、ベース片80a−1の先端から略水平に延びる押え片80a−2とから構成され、押え片80a−2の走査方向(A方向)の略中央部には、球面状の接触部を有する突起部80eがプレス加工によって形成されている。
支点部80cの装着方向の先端部は、走査方向における安定した支持状態(フィッティング)を得るために凹状にくり抜かれており、各先端部80c−1はレンズユニット200に対する装着がスムーズに行えるように、下方に屈曲されている。
引っ掛け部80dは切り込みを入れて折り曲げることによって一体に形成されている。
図12はホルダ本体43と、ホルダ本体43に載せた長尺レンズ51に対し、装着方向から固定部材80を装着しようとしている状態を示す斜視図であり、図13は長尺レンズ51の走査方向中央部の断面図を示している。
図13に示すように、長尺レンズ51のレンズ中央部は、規制部47の上面である突き当て部材としての規制部上面47aによって支持されている。
固定部材80は、ホルダ本体43に設けられた平面部47cと、長尺レンズ51の支持部側の上面51cとの間に、これらを挟み込むように挿入・装着される。
固定部材80の突起部80eと支点部80c間の寸法は、平面部47cと長尺レンズ51の支持部側の上面51cとの間の寸法よりも狭く設定されている
これにより、突起部80eは支持部側の上面51cに、支点部80cは平面部47cに、それぞれ接触して長尺レンズ51と規制部上面47aとは固定部材80の付勢力、すなわち弾性による復元力により確実に当接する。
長尺レンズ51の上面の押圧部側51dには、前述のガラス板51bが設けられており、上面押圧バネ49により下方に向けて長尺レンズ51を押圧する。
上面押圧バネ49は応力をもたらすバネであれば、圧縮コイルバネでも可能であるが、占有スペースや低コスト化などにより、実施例のような板ばね形状であることが望ましい。
突起部80eは、少なくとも先端部が球面形状をしているため、長尺レンズ51の支持部側の上面51cに対しては点接触となる。
そのため固定部材80により発生する応力が一点に集中するので、安定した圧力を長尺レンズ51にかけることができる。
本実施形態では一体として突起部80eを形成しているが、別体構成として例えば突起部は樹脂製としてもよい。
この場合突起部の材質あるいは表面処理等により押圧部分の摩擦係数を適宜に変化させることが可能となる。
突起部80aは、長尺レンズ51の光軸方向の略中央部に対応する部位に形成されている。
これにより、固定部材80により発生する応力のモーメントが長尺レンズ51に発生しにくい位置関係となるため、長尺レンズ51がモーメントにより変動する要因がなくなる。
次に固定部材80の抜け止め手段について説明する。
上記のように固定部材80は光軸方向に矢印の方向から挿入されるが、引っ掛け部80dは支点部80cから下方に0.8〜1.2mm程度突き出ている。
ユニット回転軸48には軸の直径より1mm程度小さい溝部48aが形成されており、固定部材80が挿入された時に引っ掛け部80dが溝部48a内に収まって固定される。
すると矢印とは逆方向には抜け止めとして作用するため、衝撃や振動等が加わっても、固定部材80がレンズホルダ40から外れることはなくなる。
固定部材80とレンズホルダ40との間で抜け止めとして作用すればよいので、レンズホルダ40が構成される箇所であれば、どの部分でも抜け止め手段を設けることができる。
抜け止め手段は本実施形態に限定するものではない。
本実施形態に係る固定部材は、U字状の構成であるので、ワンタッチ操作で装着することができるとともに光学素子の位置ずれを防止できる。
抜け止め手段を有する構成においては、衝撃力が加わっても確実に光学素子を保持部材に完全に密着でき、光学素子の位置ずれを防止できる。
図14に基づいて固定構造の他例を説明する。なお上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要が無い限り既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する(以下の他の実施形態において同じ)。
上記実施形態では弾性力で保持して固定する構成としたが、本実施形態では接着剤により密着固定することを特徴とする。
図14(a)に示すように、規制部上面47aには矩形の窪み部47dが形成されており、C方向の深さとしての窪み量αは0.1〜0.3mm程度としている。
この窪み部47dは、図14(b)に示すように、接着剤による固定部材としての接着層82を形成するものであるが、接着層82が厚くなると温湿度などの環境変動による接着層変位が生じるため、実験・経験より窪み量αは決められている。
本実施形態では、窪み部47dは1箇所のみであるが、接着強度確保のためや、接着層の変位分散のために窪み部を数箇所設けてもよい。
接着剤としては紫外線硬化性樹脂が望ましく、例えば商品としてはスリーボンド製のTB3031、住友3M製のUVZ108Cなどが挙げられる。
長尺レンズ51では材料が透明素材であるため、硬化のための紫外線照射が容易である。硬化の際は紫外線硬化性樹脂を規定量塗布後、規制部上面47aに長尺レンズ51の下面が当接するように、副走査方向に図示しない治具等を用いて加圧しながら紫外線照射を行い、樹脂を硬化させて固定を行う。
硬化後はその治具を外せば、長尺レンズ51とホルダ本体43とが接着剤で密着固定されたアッセンブリが完成する。
図15に固定構造のさらなる他例を示す。
本実施形態では、固定部材としてネジ部材を用いることを特徴としている。規制部上面47aには固定部材としてのネジ部材84が嵌るネジ穴47eが形成されており、長尺レンズ51の支持部側の上面51cには、ネジ挿通穴51eが形成されている。
長尺レンズ51をホルダ本体43に載せて位置決めした後、ネジ部材84を締め付けることにより、長尺レンズ51のレンズ中央部と規制部47の規制部上面47aとが密着固定される。
ネジ部材84は細目ネジ、例えばピッチ0.5mm以下のものを用い、締め付け時もトルク管理を行う方が密着度合いのばらつきも少なくなる。
図1に基づいて本発明の実施形態を説明する。参考図(図6〜図10)の構成とは、ホルダ本体43に対する第1押圧部材としての下面押圧バネ45の取付構成が異なっている。
本実施形態では、固定部材で固定する前の長尺レンズ51の位置を高精度に仮止めして固定後の位置精度を高めることを目的としている。
ホルダ本体43の下面43aには、下面押圧バネ45を、上面押圧バネ49と同様にホルダ本体43の外部から固定してその機能を発現させるための開口43cが形成されている。
上記参考図で説明した固定部材による固定が完了した後は、図1(b)に示すように、着脱可能な下面押圧バネ45が小ネジやブッシュ等の締結手段86にてホルダ本体43の下面43aより取り付けられる。
固定部材による固定をする前には、下面押圧バネ45が取り外されており、図1(a)に示すように、下面押圧バネ45の代わりに、固定前位置調整部材100が装着され。
固定前位置調整部材100は、固定部材による固定前に光学素子(長尺レンズ51)の副走査方向に対応する方向の位置を調整して仮止めするものである。
図2に示すように、固定前位置調整部材100には、主走査方向の中央に基準面101、左右に基準面102、103が形成されている。
すなわち、主走査方向において3箇所の基準面を有している。
基準面101は、ホルダ本体43に形成された基準面104に接し、基準面102と103は長尺レンズ本体51aの下面と接する。
基準面102と103はそれぞれ、基準面101に対して決められた寸法に調整できるようになっている。
基準面102、103はそれぞれ、副走査方向に可動な調整手段105、106に設けられている。
本実施形態では、調整手段105、106は、回転を直進移動に変化する機構を持ち、つまみ105a、106aを回転することにより、基準面102、103が副走査方向に直進移動して基準面101に対しての寸法を調整することができる。
これにより、レンズ中央部が密着される規制部上面47aに対して長尺レンズ51の下面とホルダ本体43の下面43aとの間の距離を主走査方向において任意に異ならせることができる。
すなわち、主走査方向に3箇所の支持構成で、副走査方向に違った姿勢で長尺レンズ51が位置決めされることになる。
この状態で前述した接着剤等の固定部材による密着固定がなされる。固定後、固定調整用支持部材100を取り外して下面押圧バネ45を取り付ける。
これにより、初期から長尺レンズ51がレンズ外形に合わせて理想状態に位置決めされる。
調整手段105、106は本実施形態に限らず、市販のマイクロメータヘッドなどを用いても良い。
調整駆動用にモータなどを用いれば、自動制御などで省力化を図ることもできる。またピエゾ素子などの圧電素子を用いてもよい。
調整手段による1つのレンズの副走査方向の基準面の移動の変化量は、最大でも0.5mmとしている。レンズ光軸のばらつき幅からみても0.5mmもあれば充分ばらつきを吸収できる。
それ以上の調整量は返ってレンズを歪ませてしまい、レンズ特性に影響が出てしまうからである。
本実施形態における仮止め後の固定方式としては、操作が簡単であることから接着剤による固定が望ましい。特に紫外線硬化性樹脂による接着剤にあっては、紫外線の照射にて短時間で密着固定できるとともに光学素子の位置ずれを防止できる。
40 保持部材としてのレンズホルダ
45 第1押圧部材としての下面押圧バネ
49 第2押圧部材としての上面押圧バネ
51 光学素子としての長尺レンズ
70 光源としてのLDユニット
80 光偏向手段としてのポリゴンミラー
80、82、84 固定部材
100 固定前位置調整部材
10 像担持体としての感光体
特開2012−133325号公報

Claims (4)

  1. 光源と、該光源からの照射光を偏向走査する光偏向手段と、該光偏向手段からの照射光を被走査面上に結像させる光学素子と、該光学素子を保持する保持部材とを備え、前記被走査面上の副走査方向に対応する方向について前記光学素子の湾曲状態を調節するための湾曲調節手段を前記保持部材が有してなる光走査装置であって、
    前記湾曲調節手段は、前記光学素子に対する前記保持部材の支持部側から圧力をかける第1押圧部材と、該支持部側に対向する側から圧力をかける第2押圧部材と、を有し、
    前記光学素子に入射する照射光の走査方向についての該光学素子の略中央部分において、前記光学素子を前記支持部側に固定する固定部材を有する光走査装置において、
    第1押圧部材が前記保持部材に対して着脱可能であり、第1押圧部材を外した状態で該第1押圧部材に代えて前記保持部材に装着され、前記固定部材による固定前に前記光学素子の前記副走査方向に対応する方向の位置を調整可能な固定前位置調整部材を有していることを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記副走査方向に対応する方向の位置の相違は、0mm〜0.5mmの範囲であることを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光走査装置において、
    前記光学素子は、前記走査方向が長手方向となる長尺レンズであることを特徴とする光走査装置。
  4. 像担持体の表面に光走査装置により走査光を照射して潜像を形成し、該潜像を現像することで得た画像を最終的に記録材上に転移させることで画像を形成する画像形成装置において、
    前記光走査装置として、請求項1〜3の何れか1つに記載の光走査装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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