JP2017032614A - 光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光走査装置の長尺レンズを、熱変形をかわすように保持しようとすると、振動に弱くなる。また、振動や衝撃に強くしようとすると、レンズの熱膨張をかわすことができず、レンズが湾曲し、サーマルシフトが大きくなってしまう。【解決手段】副走査方向に主たるパワーを持つ前記長尺レンズは、主走査方向の剛性が他の並進方向の剛性よりも弱く、かつ、副走査方向に平行な軸周りの剛性が、他の回転方向の剛性に対して弱く支持し、主走査方向に主たるパワーを持つ長尺レンズを、主走査方向の剛性が他の並進方向の剛性よりも弱く、かつ、光軸に平行な軸周りの剛性が、他の回転方向の剛性に対して弱く支持する。【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置に搭載される光走査装置の光学素子の保持方法に関する。
光源手段から光変調され出射した光束をポリゴンミラーで偏向反射させた後、被走査面上を走査する光走査装置は、電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタやデジタル複写機等の画像形成装置に関連して広く知られている。
こうした画像形成装置においてカラー画像を形成するには、例えば互いに異なる4基本色(例えばC,M,Y,K)の画像を順に単一の感光体上に重なり合うように形成することで実現できる。
このような画像形成装置は、複数の感光体を備え、複数本の光ビームによって各感光体を同時に走査露光して各感光体に互いに異なる基本色の画像を形成する。その後に各感光体から各基本色の画像を同一の転写体上に転写して重ね合わせ、これによってカラー画像を形成するようにしている。
このような画像形成方式の場合、各光走査装置の走査線の曲がり具合や傾きが異なると、形成されたカラー画像には色重ねズレが発生しカラー画像の画質を劣化させる。
光走査装置は光を走査するため、走査方向に長い長尺レンズが用いられる。長尺レンズを保持するために、従来は特許文献1に示すように、板バネで保持台に長尺レンズを押し付けるということが行われていた。
長尺レンズを板バネで保持する場合、輸送時の衝撃で長尺レンズがずれることを防ぐためにある程度押し付け力を大きくする必要があった。そのため、長尺レンズが保持台に比較的剛に拘束されてしまう。保持台は金属性であり、長尺レンズが樹脂の場合、長尺レンズの線膨張係数のほうがかなり大きいので、温度上昇とともに長尺レンズの伸び量が大きくなり、レンズ長手方向の膨張が拘束される。その結果温度上昇とともにレンズは湾曲する。
このようにして、印刷開始とともに温度が上昇し、結像光学系の光学特性の変化が大きくなり、結果として、4色間での色ずれが大きくなる。
そこで、長尺レンズの伸びをかわせるように保持台にV溝を設け、V溝にボールをはめ込み、ボール上に長尺レンズを載せて、上から板ばねで抑えるという方法が特許文献2で提案されている。
特開2005―78725号公報 特開平11−326801号公報
上記のようにV溝+ボールという構成は、V溝に平行な長尺レンズの移動可能方向に対する長尺レンズの支持剛性が下がるため、レンズ長手方向の振動に弱くなるという課題がある。
また、長尺レンズから突き出た突起を保持側の溝にはめて、溝上を滑らせて変形をかわすという構成も書かれている。しかし、摩擦力で長尺レンズを保持しているため、衝撃に強くしようとすると、バネでの押しつけ力を強くする必要があるため、振動特性は維持できるが、熱膨張による変形を十分にかわすことができなくなる。
本発明に係る光走査装置は、
光ビームを回転駆動したポリゴンミラーによって偏向する偏向機と、偏向された光ビームを像担持体上に等速で照射するための長尺レンズを備える光走査装置において、
副走査方向に主たるパワーを持つ前記長尺レンズを、主走査方向の剛性が他の並進方向の剛性よりも弱く、かつ、副走査方向に平行な軸周りの剛性が、他の回転方向の剛性に対して弱く支持する前記レンズ保持機構、もしくは、
主走査方向に主たるパワーを持つ長尺レンズを、主走査方向の剛性が他の並進方向の剛性よりも弱く、かつ、光軸に平行な軸周りの剛性が、他の回転方向の剛性に対して弱く支持する前記レンズ保持機構のいずれかを有することを特徴とする。
本発明に係る光走査装置によれば、振動特性がひどくなることを抑制しつつも、温度上昇による長尺レンズ変形の影響を抑制することができる。
本発明に関わる画像形成装置の概略図 本発明に関わる光走査装置の概略図 第一の実施例に関わる光学素子保持方法に関する説明図 第二の実施例に関わる光学素子保持方法に関する説明図 第二の実施例に関わる光学素子保持方法に関する説明図 第三の実施例に関わる光学素子保持方法に関する説明図 第四の実施例に関わる光学素子保持方法に関する説明図 本発明を光走査装置に適用した場合の効果に関するグラフ
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて詳しく説明する。
本発明の実施形態に係る第一の光走査装置を説明する。
電子写真プロセスを用いた画像形成装置は、光、磁気、電荷などを利用して潜像を形成して顕像化し、それを記録シートに可視画像を転写する。図1に、カラー画像形成装置を示す。
作像部枠体100内に像形成部である光走査装置(2a〜2d)、像担持体である感光体ドラム(1a〜1d)を備えた構造が示されている。感光体ドラム(1a〜1d)に近接するように現像部(3a〜3d)、が配置されている。感光体ドラム(1a〜1d)の下方には中間転写ベルト6が複数のローラ間に捲回して張架され、駆動源モータ8がローラ7を回転することにより、中間転写ベルト6を回転させる。
カラー画像は以下のように形成される。まず、第1の画像形成部である光走査装置2aにおいて、電子写真手段によって感光体ドラム1a上に原稿画像のイエロー(Y)成分色の潜像を形成後、現像部3aでY色トナーを有する現像剤によって潜像を可視画像化する。一次転写部4aでは、可視画像化されたY色トナー像を中間転写ベルト6上に転写する。Y色トナー像が中間転写ベルト6に転写されている間、同様に、感光体ドラム1b上にマゼンタ(M)成分色の潜像が形成され、続いて現像部3bでM色トナーによるマゼンタトナー像が得られる。そして、先の第1画像形成ステーションPaでY色トナー像の転写が終了した中間転写ベルト6が一次転写部4bに移動してきた段階で、Y色トナー像が転写された中間転写ベルト6上の所定の位置にM色トナー像が転写される。
以下、シアン(C)色、ブラック(Bk)色についても同様な手順で画像形成が行われる。中間転写ベルト6上に4色のトナー像の重ね合わせが終了すると、中間転写ベルト6はさらに移動して二次転写部9,11に達し、送られてきた記録材であるシート上にトナー像を一括転写する。以上のような画像形成手段により形成されたトナー画像が一括転写されたシートは搬送機構20に送り込まれる。
搬送機構20に送り込まれたシートは、多数の貫通した吸引孔を有する搬送ベルト上に載せられ、吸引ファンで吸引してベルト上にシートを吸着保持させた状態にして、作像部枠体100に隣接して配置された定着部枠体200に搬送される。
定着部枠体200に搬送されたシートは定着部13に送り込まれ、定着部13では定着ローラ対と内部ヒータによって加圧・加熱され、トナー像をシート上に定着する。かかる定着処理後は装置本体外に排出される。
光走査装置2の温度が変化することにより、筐体の熱変形、光学素子の熱変形が発生し、感光体ドラム1に潜像を書き込むためのレーザの照射位置が変動する。
図2に、光走査装置2の概略構成図を示す。
光走査装置2は不図示の光源から射出されるレーザ光は、偏向器35のポリゴンミラー34で走査され、長尺レンズ40、50、60を通り、感光体ドラム1上に走査し、原稿画像の潜像を書き込む。
長尺レンズ40は球面レンズであり、長尺レンズ50はシリンドリカルレンズであり、一定速度で回転しているポリゴンミラー34で走査されたレーザ光を等速度で感光ドラム上に照射するための光学系である。長尺レンズ40は主走査方向、副走査方向両方にパワーを持っており、長尺レンズ50は主走査方向に主たるパワーを持っている。
長尺レンズ60はトーリックレンズであり、副走査方向に主たるパワーを持っている。
また、長尺レンズ60は組み立て時に光学調整可能なように、調整機構を有している。
図3は本実施形態を適用した光走査装置であり、図3(a)、図3(b)は一定速度で回転駆動しているポリゴンミラー34で走査されたレーザ光37を等速度で感光ドラム上に照射するための長尺レンズ群に本発明を適用した図である。
長尺レンズ50はレンズ保持機構511で筐体31上に保持されている。レンズ保持機構511は、保持部51、弾性ヒンジ52、59、回転部54、押しつけ部材53からなる。
長尺レンズ50の保持部51は、筐体31をコの字に切り出した形状をしており、保持部51のレンズ中央側が筐体31と連結されている。保持部51と筐体31の連結部には上下からスリットが入れられており、弾性ヒンジ52、59が構成されている。弾性ヒンジ52、59部では光軸方向の軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対し弱くなっており、光軸方向の軸回りに変形しやすくなっている。
図3のからわかるように、保持部51は筐体31を、筐体31の側面と平行に切り出している。また、スリット52、59も筐体31の側面と平行に切れ込みを入れているので、鋳物または樹脂成型で筐体31と一体で加工することができ、コストアップがほとんどない。
長尺レンズ50は保持部51上に載せられ、押しつけ部材53が長尺レンズ50を保持部51に押しつけて保持部51に固定される。
長尺レンズ50の保持方法に関して、図3(a)の黒矢印で示した光軸方向から見た長尺レンズ50および、レンズ保持機構511の断面の模式図を図3(c)で示し、熱膨張した場合の長尺レンズとレンズ支持構成の変形の様子を説明する。
長尺レンズ50はレンズ中心が主走査方向に移動しないように、レンズ中心にくぼみがあり、筐体31の突起57にはめ合わされている。
長尺レンズ50が樹脂性の場合、長尺レンズ50の線膨脹係数は60ppm程度、筐体がアルミ合金の場合20ppm程度である。そのため、光走査装置の温度が上昇すると、長尺レンズ50の伸びが筐体の伸びよりも大きくなるため、バイメタルの効果で長尺レンズ50が湾曲する。
筐体31が樹脂性であっても、剛性を上げるためにガラス繊維を配合した樹脂を使用することが多く、その場合、線膨脹係数は50ppm程度、もしくはそれ以下となる。そのため、レンズよりも線膨脹係数が小さくなり、バイメタルの効果でレンズが湾曲する。
長尺レンズ50の伸びをかわすために、保持機構511は弾性ヒンジ52、59が構成されている。弾性ヒンジ52、59は光軸方向の軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対して弱くなっており、光軸方向の軸回りに変形しやすい。
長尺レンズ50が伸びると保持部51も同じ方向に引っ張られる。2つの弾性ヒンジ52、59は光軸方向の軸回りに変形しやすくなっているため、2つの弾性ヒンジ52、59に挟まれた回転部分54が回転し、保持部51が主走査方向に延びることができる。つまり、2つの弾性ヒンジ52、59が光軸方向の軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対して弱くなっていることで、保持機構511の主走査方向の剛性を他の並進方向の剛性に対して弱くすることができ、長尺レンズ50の伸びをかわすことができる。
レンズ中央側の弾性ヒンジ52と外側の弾性ヒンジ59が主走査方向に一直線に並んでいると、回転部分54が回転できない。そのため、2つの弾性ヒンジをレンズ長手方向(主走査方向)と弾性ヒンジの回転軸(光軸方向)に対して直交する方向に異なる位置に配置して、回転部分54を回転しやすくしている。
また、弾性ヒンジ52、59はレンズ保持部51に近い側の弾性ヒンジ59の方が薄くなるようにスリットが入っている。レンズ保持部51に近い側の弾性ヒンジ59の剛性を他の遠い側の弾性ヒンジ52に比べて弱くすることでレンズ保持部51が長尺レンズ50の姿勢に倣いやすくなり、長尺レンズ50へ与える曲げ力が小さくなり、長尺レンズ50の湾曲を小さくすることができる。
本実施例では、2つの弾性ヒンジで説明しているか、3つ以上の弾性ヒンジを用いても、弾性ヒンジが副走査方向の異なる位置に配置されていれば、それぞれの弾性ヒンジが変形をかわすことができ効果がある。
一方、外部からの振動の影響によりレンズが振動しないように、弾性ヒンジ52、59はある程度の剛性を持つ必要がある。そのため、弾性ヒンジ52、59は変形をかわせることができるわけではなく、一定の力が生じ、多少レンズの湾曲を生じる。この時、レンズ湾曲の向きを照射位置ずれへの影響が小さくなる向きとすることが望ましい。
長尺レンズ50はシリンドリカルレンズであり、主走査方向、光軸方向へのレンズ位置変動は感光ドラム上での副走査方向照射位置ずれに対する影響が大きいが、副走査方向へのレンズ位置変動は感光ドラム上での副走査照射位置ずれに対する影響は小さい。弾性ヒンジ52、59は光軸方向の軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対して弱く、長尺レンズ50が膨張した場合、保持剛性の弱い光軸方向の軸周りに曲げが生じる。長尺レンズ50に対する曲げ力は保持にかかる力の反力であるため、光軸方向の軸周りの力を受ける。その結果、図3(c)の点線で示すように、長尺レンズ50は副走査方向に凸になるような変形とすることができ、主走査方向、光軸方向へのレンズ位置変動をほぼなくすことができ、感光ドラム上での副走査照射位置ずれへの影響がほぼなくなる。
図3(a)の長尺レンズ40は球面レンズである。球面レンズは、副走査方向のレンズ位置変動、光軸方向のレンズ位置変動とも、感光ドラム上での副走査照射位置ずれにはほぼ同じ効き方をする。しかし、感光ドラム上での主走査照射位置ずれに関しては副走査方向のレンズ位置変動は、光軸方向のレンズ位置変動に対して10倍以上鈍感である。
長尺レンズ40は長尺レンズ50と同様に、レンズ保持機構411で筐体31上に保持されている。レンズ保持機構411は、保持部41、弾性ヒンジ42、49、回転部44、押しつけ部材43からなる。レンズ保持部41と筐体31を弾性ヒンジ42、49で連結し、弾性ヒンジ42、49が光軸方向の軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対して弱くなるように副走査方向にスリットを入れる。そうすることで、レンズ保持機構411は主走査方向の剛性が他の並進方向の保持剛性に対して弱く、また、光軸に平行な軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対して弱くすることができる。その結果、長尺レンズ40を副走査方向に凸になるような変形とすることができ、感光ドラム上での主走査照射位置ずれに対して鈍感な変形とすることができる。
本実施例では、主走査方向に主たるパワーを持つレンズとして、シリンドリカルレンズを挙げているが、光軸方向のレンズ位置変動の照射位置ずれに対する敏感度が、副走査方向のレンズ位置変動の敏感度よりも大きいレンズに対しても効果がある。
本発明に関わる第二の実施例を図4を用いて説明する。
図4(a)は回転するポリゴンミラー34で走査され、等速度で感光体ドラム上に照射するようにされたレーザ光を、感光ドラム上に書き込む際に発生するディストーションを補正するためのレンズに本発明を適用した図である。
長尺レンズ60はトーリックレンズであり、副走査方向に主たるパワーを持っている。
長尺レンズ60は筐体31上に配置された支持板65上に設置されている。支持板65は長尺レンズ50と同じく主走査方向が長くなっている。組み立て時に光学調整可能なように、支持板65には穴66が空いており、穴66に軸68が挿入され、軸68は筐体31に止められる。支持板65は軸68を中心に回転させて姿勢を調整して固定される。
レンズ保持機構611は、保持部61、弾性ヒンジ62、69、回転部64、押しつけ部材63からなる。長尺レンズ60の保持部61と支持板65は弾性ヒンジ62、69を介して連結されている。弾性ヒンジ62、69部では副走査方向の軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対して弱くなっており、副走査方向の軸回りに変形しやすくなっている。
長尺レンズ60は保持部61上に載せられ、押しつけ部材63が長尺レンズ60を保持部61に押しつけて保持部61に固定される。
長尺レンズ60の保持方法に関して、図4(a)の黒矢印で示した副走査方向から見た長尺レンズ60および、レンズ保持機構611の断面の模式図を図4(c)で示し、熱膨張した場合のレンズとレンズ支持構成の変形の様子を説明する。
長尺レンズ60はレンズ中心が主走査方向に移動しないように、レンズ中心にくぼみがあり、支持板側の突起67にはめ合わされている。
長尺レンズ60が樹脂性の場合、長尺レンズ60の線膨脹係数は60ppm程度、支持板65がアルミ合金の場合20ppm程度である。そのため、光走査装置の温度が上昇すると、長尺レンズ60の伸びが支持板65の伸びよりも大きくなるため、バイメタルの効果で長尺レンズ60が湾曲してしまう。
支持板65が樹脂性であっても、剛性を上げるためにガラス繊維を配合した樹脂を使用することが多く、そのため、線膨脹係数は50ppm程度、もしくはそれ以下となるため、レンズよりも線膨脹係数が小さくなり、バイメタルの効果により長尺レンズ60が湾曲する。
長尺レンズ60の伸びをかわすために、弾性ヒンジ62、69が構成されている。支持板65と保持部61の間を連結している弾性ヒンジ62、69は副走査方向の軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対して弱くなっており、副走査方向の軸回りに変形しやすい。長尺レンズ60が伸びると保持部61も同じ方向に引っ張られる。保持部61と支持板65との間の2つの弾性ヒンジが副走査方向の軸周りに変形しやすくなっているため、2つの弾性ヒンジ62、69に挟まれた回転部分64が回転し、保持部61が主走査方向に延びることができる。つまり、2つの弾性ヒンジ62、69が副走査方向の軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対して弱くなっていることで、保持機構611の主走査方向の剛性を他の並進方向の剛性に対して弱くすることができ、長尺レンズ60の伸びをかわすことができる。
レンズ中央側の弾性ヒンジ62と外側の弾性ヒンジ69が主走査方向に一直線に並んでいると、回転部分64が回転できない。そのため、長尺レンズ60の伸びをかわすことができないので、弾性ヒンジはレンズ長手方向(主走査方向)と弾性ヒンジの回転軸(副走査方向)に対して、直交する方向(光軸方向)に異なる位置に配置する必要がある。
また、弾性ヒンジ62、69はレンズ保持部61に近い側の弾性ヒンジ69の方が薄くなるようにスリットが入っている。レンズ保持部61に近い側の弾性ヒンジ69の剛性が弱いことで、レンズ保持部61が長尺レンズ60の姿勢に倣いやすくなり、長尺レンズ60へ与える曲げ力が小さくなり、長尺レンズ60の湾曲を小さくすることができる。
本実施例では、2つの弾性ヒンジで説明しているか、3つ以上の弾性ヒンジを用いても、弾性ヒンジが副走査方向にずれて配置されていれば、それぞれの弾性ヒンジが変形をかわすことができ効果がある。
一方、外部からの振動の影響によりレンズが振動しないように、弾性ヒンジ62はある程度の剛性を持つ必要がある。そのため、弾性ヒンジ62は変形をかわせることができるわけではなく、一定の力が生じ、多少のレンズの湾曲を生じる。この時、レンズ湾曲の向きを照射位置ずれへの影響が小さくなる向きとする必要がある。
長尺レンズ60はトーリックレンズであり、副走査方向へのレンズ位置変動は感光ドラム上での副走査照射位置ずれに対する影響が非常に大きいが、光軸方向へのレンズ位置変動は感光ドラム上での副走査照射位置ずれに対する影響は小さい。
弾性ヒンジ62、69は副走査方向の軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対して弱く、長尺レンズ60が膨張した場合、保持剛性の弱い副走査方向の軸周りに曲げが生じる。長尺レンズ60に対する曲げ力は保持にかかる力の反力であるため、副走査方向の軸周りの力を受ける。その結果、図4(c)の点線で示すように、長尺レンズ60は光軸方向に凸になるような変形とすることができ、副走査方向へのレンズ位置変動をほぼなくすことができ、照射位置ずれへの影響もほぼなくなる。
第2の実施例では、光学調整が可能になるように長尺レンズ60は支持板65を介して筐体31に連結されている。調整機構が必要ない場合は、支持版65を用いずに、直接筐体31に長尺レンズ60を保持する。その場合の構成に関して図5に示す。
長尺レンズ60の保持部62は、筐体31をコの字に切り出した形状をしており、保持部61のレンズ中央側が筐体31と連結されている。連結部には光軸方向の両側からスリットが入れられており、弾性ヒンジ62、69を形成している。
図5からわかるように、保持部61は筐体31を、筐体31の側面と平行に切り出している。また、スリット62、69も筐体31の側面と平行に切れ込みを入れているので、鋳物または樹脂成型で筐体31と一体で加工することができるので、コストアップがほとんどない。
本実施例では、副走査方向に主たるパワーを持つレンズとして、トーリックレンズを挙げているが、副走査方向のレンズ位置変動の照射位置ずれに対する敏感度が、光軸方向のレンズ位置変動の敏感度よりも大きいレンズに対しても効果がある。
第3の実施例は、主走査方向に主たるパワーを持つシリンドリカルレンズの保持方法を実施例1で記載したような弾性ヒンジの代わりに板バネ500を用いたものである。第3の実施例に関する模式図を図6に示す。
レンズ保持機構511は、板バネ500とレンズキャップ501からなる。長尺レンズ50の伸びをかわすために、板バネ500が入っている。長尺レンズ50の両端にはキャップ501が取り付けられている。キャップ501と筐体31は板バネ500で連結されている。
板バネ500により、主走査方向の剛性を他の並進方向の剛性より弱くすることができ、長尺レンズ50の伸びをかわすことができる。
一方、外部からの振動の影響によりレンズが振動しないように、板バネ500はある程度の剛性を持つ必要がある。そのため、板バネ500は変形をかわせることができるわけではなく、一定の力が生じ、多少のレンズの湾曲を生じる。この時、レンズ湾曲の向きを照射位置ずれへの影響が小さくなる向きとする必要がある。
板バネ500のキャップ側取り付け部と筐体31側の取り付け部は副走査方向に並んでおり、板バネ500の面の法線は主走査方向を向いている。また、板バネ500は光軸方向の幅xが、レンズキャップと筐体31の間隔yよりも大きくなっている。板ばね500は光軸方向の軸周りの剛性を他の回転方向の剛性に対して弱くすることができる。
板バネ500は光軸方向の軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対して弱いので、板バネ500は光軸方向の軸周りに曲がろうとする。長尺レンズ50に対する曲げ力は板バネ500にかかる力の反力であるため光軸方向の軸周りの力を受ける。その結果、図6(a)の点線で示すように、レンズは副走査方向に凸になるような変形とすることができ、主走査方向、光軸方向へのレンズ位置変動をほぼなくすことができ、感光ドラム上での副走査照射位置ずれへの影響もほぼなくなる。
本実施例では、主走査方向に主たるパワーを持つレンズとして、シリンドリカルレンズを挙げているが、光軸方向のレンズ位置変動の照射位置ずれに対する敏感度が、副走査方向のレンズ位置変動の敏感度よりも大きいレンズに対しても効果がある。
第4の実施例は、副走査方向に主たるパワーを持つトーリックレンズの保持方法を実施例2で記載したような弾性ヒンジの代わりに板バネ600を用いたものである。第4の実施例に関する模式図を図7に示す。
レンズ保持機構611は、板バネ600とレンズキャップ601からなる。長尺レンズ60の伸びをかわすために、板バネ600が入っている。長尺レンズ60の両端にはキャップ601が取り付けられている。支持板65には板バネ支持部材602があり、キャップ601と板バネ支持部材602は板バネ600で連結されている。板バネ600により、主走査方向の剛性を他の並進方向の剛性よりも弱くすることができ、長尺レンズ60の伸びをかわすことができる。
一方、外部からの振動の影響によりレンズが振動しないように、板バネ600はある程度の剛性を持つ必要がある。そのため、板バネ600は変形をかわせることができるわけではなく、一定の力が生じ、多少のレンズの湾曲を生じる。この時、レンズ湾曲の向きを照射位置ずれへの影響が小さくなる向きにする必要がある。
板バネ600のキャップ側取り付け部と板バネ支持部材602側取り付け部は光軸方向に並んでおり、板バネ600の面の法線は主走査方向を向いている。また、板バネ600は副走査方向の幅xが、レンズキャップ601と板バネ支持部材602の間隔yよりも大きくなっている。板ばね600は副走査方向の軸周りの剛性を他の回転方向の剛性よりも弱くすることができる。
板バネ600は副走査方向の軸周りの剛性が他の回転方向の剛性に対して弱いので、板バネ600は副走査方向の軸周りに曲がろうとする。長尺レンズ60に対する曲げ力は板バネ600にかかる力の反力であるため副走査方向の軸周りの力を受ける。その結果、図7(a)の点線で示すように、レンズは光軸方向に凸になるような変形とすることができ、主走査方向、副走査方向へのレンズ位置変動をほぼなくすことができ、感光ドラム上での副走査照射位置ずれへの影響もほぼなくなる。
トーリックレンズに板バネ600を適用したときの照射位置ずれの効果を図8に示す。従来のものはレンズを筐体に押しつけて剛に拘束しており、熱膨張によりレンズが湾曲しているものである。本発明では板バネを介してレンズを保持し、熱変形をかわしている。一方で、振動に対しての剛性を保つように、板バネの剛性をある程度強くして、外乱によりレンズが振動しないようにしている。
本実施例のレンズ保持方法では、外乱によりレンズが振動しないようにしても、従来のように筐体に拘束した保持方法に比べて、副走査照射位置ずれ量が1/10程度となっていることが分かる。弾性ヒンジでレンズを支持する構成も同様の効果がある。
1 感光体ドラム、2 光走査装置、3 現像部、4 1次転写部、
6 中間転写ベルト、7 ローラ、8 駆動源モータ、9 2次転写部、
11 2次転写部、13 定着部、20 搬送機構、100 作像部枠体、
200 定着部枠体、31 筐体、34 ポリゴンミラー、35 偏向機、
37 レーザ光、38 窓、39 ミラー、40 長尺レンズ、41 保持部、
42,49 弾性ヒンジ、43 押しつけ部材、50 長尺レンズ、51 保持部、
52,59 弾性ヒンジ、53 押しつけ部材、54 回転部分、57 突起、
60 長尺レンズ、61 保持部、62,69 弾性ヒンジ、63 押しつけ部材、
64 回転部分、65 支持板、66 穴、67 突起、67 軸、
411 レンズ保持機構、500 板バネ、501 キャップ、507 突起、
511 レンズ保持機構、600 板バネ、601 キャップ、
602 板バネ支持部材、607 突起、611 レンズ保持機構

Claims (5)

  1. 光ビームを回転駆動したポリゴンミラーによって偏向する偏向機と、偏向された光ビームを感光体ドラム上に等速で照射するための長尺レンズを備える光走査装置において、
    副走査方向に主たるパワーを持つ前記長尺レンズを、主走査方向の剛性が他の並進方向の剛性よりも弱く、かつ、副走査方向に平行な軸周りの剛性が、他の回転方向の剛性に対して弱く支持する前記レンズ保持機構、もしくは、
    主走査方向に主たるパワーを持つ長尺レンズを、主走査方向の剛性が他の並進方向の剛性よりも弱く、かつ、光軸に平行な軸周りの剛性が、他の回転方向の剛性に対して弱く支持する前記レンズ保持機構のいずれかを有することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記レンズ保持機構は、2つ以上の弾性ヒンジで構成され、そのうちの少なくとも2つの弾性ヒンジは、主走査方向と、弾性ヒンジの剛性が最も弱い回転方向の軸と直交する方向で、異なる位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記レンズ保持機構は、2つの以上の弾性ヒンジで構成され、前記長尺レンズとの接触部に最も近い側の弾性ヒンジにおける最も弱い回転方向の剛性が、他の弾性ヒンジにおける最も弱い回転方向の剛性よりも弱いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
  4. 前記レンズ保持機構は板バネで構成されることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  5. 前記光走査装置は、前記偏向器と前記長尺レンズを支持する筐体を有し、前記レンズ保持機構は筐体の一部に切り込みを入れることで形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の光走査装置。
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