JP6688660B2 - 斜面対策構造 - Google Patents

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Description

この発明は、斜面に対して施工する斜面対策構造に関する。
斜面安定化工法として、例えば特許文献1のように、法面に敷設した網目状の抗張力性被覆材が、法面に仕込んだアンカー頭部を反力点として法面に向い弾力により押圧し固定してある工法(法面保護装置)がある。
具体的には、図20、図21で特許文献2中の符号を用いて説明すると、合成繊維不織布からなるシート2を施工対象の法面1の全体に敷設し、その上に合成樹脂製の網目状をなす抗張力性の被覆材3を同じく施工対象の法面1の全体に敷設している。
前記シート2および被覆材3は、それらを貫通し法面に打込んだアンカー4の頭部において固定されている。すなわち、アンカー4の被覆材3上に突出した頭部に、座金5、圧縮コイルバネ6、座金5を順に挿通し、先端部に螺合したナット7を締付け、被覆材3およびその下層のシート2を法面に圧縮コイルバネ6による圧縮弾性力により押圧し固定している。そしてさらに、被覆材3の表面に客土8をなし植物9を植生して緑化を図っている。なお、図示例では、アンカー間に補強材10を配し被覆材3を補強している。
特許文献1の発明は、河川、ダム、道路、造成地等の法面を対象として、法面の表層緩み、凍土融解による崩落、あるいは、流水による洗掘等を防止でき、しかも施工能率のよい工法を得ようとするものであるが、特に、被覆材3は法面に弾力により押圧し固定してあるため、法面全体が常時、抗張力性の被覆材3により押し付けられ、法面の表層緩み、凍土融解による崩落の防止に有効であるというものである。
また、特許文献2のように、山、海岸、河川等の切土、盛土等における崩壊が予想されるような法面が崩壊するのを防ぐために、帯締めバンドを用いる崩壊防止構造がある。
この崩壊防止構造は、特許文献2中の符号を用いて説明すると、複数個、相互に間隔を置いて平行に配置された細バンド5と該細バンド間を屈曲性を有するように連結する紐体6とを有する帯締めバンド4であって、前記紐体6は複数本で紐群を形成し、該紐群が細バンドの長さ方向に沿って間隔を置いて配置されている帯締めバンドを用いる。
この帯締めバンド4は、細バンド5と該細バンド間が屈曲性を有する紐体6で連結されているので、帯締めバンド4自体が幅方向に屈曲性を有し、法面に凹凸があっても、帯締めバンド4がその凹凸に十分フィットして、帯締めバンド4の下方に空間が生じないというものである。
特開昭62−121234 特許第4681293号
ところで、表層又は深層崩壊が生じた斜面は、硬い地盤が露出しているので、植物が生育しがたく容易に植物が復元されない。植生が復元されない斜面は、風化・浸食されて二次崩壊の原因となる恐れがある。
したがって、崩壊が生じた斜面に対して緑化を含めた安定化対策を施すことが望まれる。しかし、その場合、その崩壊斜面に対して過剰でない適切な仕様の対策を施すことが、費用対効果の面で望まれる。また、崩壊斜面に限らず斜面の安定化対策として過剰でない適切な仕様の対策を施すこと望まれる。
特許文献1の斜面安定化工法は、合成樹脂製の抗張力性被覆材3を斜面全体に敷設するものなので、また合成樹脂製の抗張力性被覆材3は必ずしも安価ではないので、安価に施工でき、かつ斜面対策として有効な対策構造が望まれる。
特許文献2の工法で用いる帯締めバンド4は、間隔をあけて平行に配置された複数の細バンド5の各細バンド5間を多数の紐体6で連結するという複雑な構造であり高価であろうから、安価に施工でき、かつ斜面対策として有効な対策構造が望まれる。
本発明は上記背景のもとになされたもので、極力安価にかつ効果的に斜面安定化対策を施すことができ、また、植生促進や浸食防止の効果を得ることも可能な斜面対策構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明の斜面対策構造は、
斜面に間隔をあけてアンカー材が設置される斜面対策構造であって、
前記斜面に設置された前記アンカー材と、その斜面の表層を被覆するシートと、前記シートの上から敷設される帯状法面材とを備え、
前記帯状法面材は、斜面上下方向に延びる複数の縦の帯状法面材と前記縦の帯状法面材と交差する方向に延びる複数の横の帯状法面材が敷設され、前記縦及び横の帯状法面材の交差箇所に、前記アンカー材の地上に露出した頭部が貫通しており、
前記両帯状法面材を貫通しているアンカー材の頭部には、前記シートの上側で両帯状法面材の交差箇所の重なり面を上下から挟むように配置される上部固定板と下部固定板とを有し、前記アンカー材の頭部に取り付けられた締付け部材と前記アンカー材の前記下部固定板より下側に取り付けられた締付け部材とにより、前記上部固定板と下部固定板とが、前記両帯状法面材を一体に挟持固定した状態で斜面に押し付けられていることを特徴とする斜面対策構造。
請求項は、請求項1の斜面対策構造において、前記上部固定板と前記下部固定板の周辺部の複数個所がボルト締結されて、前記上部固定板と前記下部固定板とで前記帯状法面材が挟持固定されていることを特徴とする。
請求項は、請求項1又は2の斜面対策構造において、前記上部固定板の下面及び前記下部固定板の上面には、いずれか一方の帯状法面材の幅方向をなして互いに略平行な1対の棒材が、平面視で前記下面側の棒材と前記上面側の棒材とで互いに重ならない態様で近接して固定され、前記上下の固定板が互いに締め付けられた際に、前記近接した1対の棒材で挟まれた帯状法面材が段差状になって挟持固定されていることを特徴とする。
前記上部固定板の下面及び下部固定板の上面にそれぞれ設ける前記互いに平行な1対の棒材が、棒材長手方向と直交する方向に間隔をあけた2か所に設けられていることを特徴とする。
請求項は、請求項3の斜面対策構造において、前記上部固定板の下面及び下部固定板の上面にそれぞれ設ける前記互いに平行な1対の棒材が、棒材長手方向と直交する方向に間隔をあけた2か所に設けられていることを特徴とする。
本発明の斜面対策構造を施工した斜面は、対象斜面全体がシートで覆われるので、そしてシートとして表層の植生を促す機能を備えたシートを用いると、やがて植物が茂って斜面が緑化され、斜面の安定化に大きく寄与する。
シートの上から縦横の帯状法面材が敷設されるとともに、両者の交差箇所が固定板によって斜面を押圧する態様でアンカー材に固定されるので、縦横の配置の帯状法面材によって斜面の安定化が図られる。
なお、帯状法面材が縦横に配置されるから、その格子内部分は斜面を直接には押さえていないが、土塊移動の際に帯状法面材に張力が作用した際、帯状法面材のアンカー材付近もしくはアンカー材間の部分に作用する張力が全体の張力の殆どを負担すると考えられるので、特許文献1のような斜面全体を覆う法面材(被覆材)でなくても、縦横に配置される帯状法面材であれば、土塊移動の抑制効果は得られる。なお、実際に施工する際には地盤状況を調査し斜面の安定計算等をして確認する。
また、特許文献1のように対象斜面の全体に法面材を敷設するものと異なり、帯状法面材を縦横に配置するものであるから、使用材料のコストは顕著に安く済む。
また、特許文献2のように、平行配置の複数の細バンド間を多数の紐体で連結するという複雑な構造の帯締めバンドと異なり、樹脂一体成形された帯状の面材であるから安価であり、施工コストが安く済む。
また、対象斜面の全体に敷設される前記シートは、縦横の配置の帯状法面材で押さえられているので、シートとして一定の丈夫さを備えた素材を用いることで、表層の浸食を防止する機能を有効に果たすことができる。また、縦横の配置の帯状法面材で押さえられたシートは、流入した土砂を保持する作用も果たすので、植物が生育し易い地盤となり、緑化が促進される。
また、本発明では、アンカー材の頭部に取り付けた締付け部材と、アンカー材の下部固定板より下側に取り付けられた締付け部材とにより、上下の固定板で両帯状法面材を一体に挟持固定した状態で上下の固定板を斜面に押し付けるので、両固定板による縦横の帯状法面材の交差箇所の固定が堅固に行われる。
仮に、下部固定板がなく単に上部固定板を押圧して両帯状法面材を斜面に押し付けた場合、特に地表面に凹凸がある場合や地表部が締まっていない地盤である場合には、固定板と帯状法面材とが必ずしも一体とならずに、帯状法面材に引張荷重が作用した時に上部固定板と帯状法面材との間にすべりが生じる恐れがあり、その場合には、帯状法面材のアンカー材との接触部分に集中荷重が作用して帯状法面材が局所破壊してしまう恐れがある。しかし、上記の通り、上下の固定板で両帯状法面材を一体に挟持固定するので、固定板と帯状法面材との間にすべりが生じる怖れはなく、したがって、帯状法面材全体で引張荷重を負担し、より大きな引張荷重に耐えることが可能となる。
請求項2によれば、重ね合わされた上下の固定板の周辺部をボルト、ナットで締め付けて、上下の固定板で挟んだ両帯状法面材を直接的に挟持固定するので、両帯状法面材は堅固に固定される。
請求項4によれば、上部固定板と下部固定板とによる両帯状法面材の挟持固定が、上部固定板の下面の棒材と下部固定板の上面の棒材とで両帯状法面材が段差状にされた状態で行われるので、両帯状法面材に作用する引張荷重に対して上下の固定板と両帯状法面材とが互いに滑ることなく一体化して作用し、両帯状法面材に対する挟持固定が増強され、両帯状法面材はさらに堅固に固定される。
請求項5によれば、前記互いに平行な1対の棒材が間隔をあけた2か所に設けたので、両帯状法面材に対する挟持固定がさらに増強される。
本発明の第1実施例の斜面対策構造を施工した斜面の一部分を示す平面図である。 図1のA−A拡大断面図である。 図2の一方のアンカー材近傍の拡大図であり、実施例の斜面対策構造における上下固定板による帯状法面材挟持構造を示す図である。 図1における一つアンカー材の部分の拡大図である。 図4における上下の固定板を示すもので、(イ)は上部固定板を下面側から見た平面図とその右から見た図及び正面から見た図、(ロ)は下部固定板を上面側から見た平面図とその右から見た図及び正面から見た図である。 図1における縦の帯状法面材の要部拡大図である。 上下固定板による帯状法面材挟持構造についての第2実施例を示すもので、(イ)は帯状法面材挟持構造の断面図、(ロ)は要部の平面図である。 上下固定板による帯状法面材挟持構造についての第3実施例で使用する固定板を示すもので、(イ)は上部固定板を下面から見た平面図とその右から見た図及び正面から見た図、(ロ)は下部固定板を上面から見た平面図とその右から見た図及び正面から見た図である。 図8の上下の固定板を用いた帯状法面材挟持構造を説明する断面図であり、(イ)は帯状法面材を挟持固定する前の状態、(ロ)は挟持固定した状態を示す。 上下固定板による帯状法面材挟持構造についての第4実施例で使用する固定板を示すもので、(イ)は上部固定板を下面側から見た平面図とその右から見た図及び正面から見た図、(ロ)は下部固定板を上面側から見た平面図とその右から見た図及び正面から見た図である。 図10の上下固定板の変形例を示すもので、(イ)は上部固定板を下面側から見た平面図とその右から見た図及び正面から見た図、(ロ)は下部固定板を上面側から見た平面図とその右から見た図及び正面から見た図である。 図10の上下の固定板を用いた帯状法面材挟持構造を説明する断面図であり、(イ)は帯状法面材を挟持固定する前の状態、(ロ)は挟持固定した状態を示す。 上下固定板による帯状法面材挟持構造についての第5実施例を示すもので、(イ)は帯状法面材挟持構造の断面図、(ロ)は要部の平面図及びその上部固定板を右から見た図及び正面から見た図である。 上下固定板による帯状法面材挟持構造についての第6実施例を示すもので、(イ)は帯状法面材挟持構造の断面図、(ロ)は要部の平面図及びその上部固定板を右から見た図及び正面から見た図である。 上下固定板による帯状法面材挟持構造についての第7実施例で使用する固定板を示すもので、(イ)は上部固定板の平面図と断面図、(ロ)は下部固定板の平面図と断面図である。 図14の上下の固定板を用いた帯状法面材挟持構造を説明する断面図であり、(イ)は帯状法面材を挟持固定する前の状態、(ロ)は挟持固定した状態を示す。 第7実施例を施工する要領を説明する図であり、(イ)、(ロ)、(ハ)の順に施工する。 帯状法面材を固定板に対して滑らないように上下の固定板で挟持固定した場合と、帯状法面材を固定しないで帯状法面材が固定板に対して滑る場合とについて、帯状法面材への力の作用の仕方の違いを説明する図である。 本発明の他の実施例の斜面対策構造を施工した斜面の一部分を示す平面図である。 (イ)は実施例の対策構造を施工した斜面の模式的な断面図、(ロ)は同模式的な平面図である。 従来工法(特許文献1の法面保護装置)を示すもので、施工した斜面の断面図である。 図20の施工斜面にさらに補強材を施工した場合の実施例の要部の平面図である。
以下、本発明の斜面対策構造を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施例の斜面対策構造を施工した斜面の一部分を示す平面図、図2は図1のA−A拡大断面図、図3は図2の一方のアンカー材近傍の拡大図、図4は図3の平面図である。
この実施例では、例えば図19(イ)、(ロ)に模式的に示したような表層崩壊の生じた斜面を想定している。破線で示した部分が表層崩壊(崩落)が生じた部分である。符号30は表層崩壊斜面(崩壊発生部斜面)でありかつ斜面対策構造を施工した斜面、31が崩落土砂を示す。符号1は斜面対策構造における後述するアンカー材を示す。図19(ロ)において斜線ハッチング部分が表層崩壊発生部である。後述する縦横の帯状法面材を符号3で模式的に示す。
図では斜面中腹で表層崩壊が生じた場合としているが、法肩近傍で生じる場合、あるいは法尻側で生じる場合、あるいは斜面全体で生じる場合がある。
この実施例の斜面対策構造を施工する対策工法は、図1〜図4、図19に示すように、表層崩壊斜面(表層崩壊発生部斜面)30に複数のアンカー材1を間隔をあけて設置し、その斜面を表層の植生を促す機能と表層の浸食防止機能を果たすシート2で被覆する。実施例ではこの段階で各アンカー材1に後述する下側のナット(締付け部材)10を、その上面が概ね地表面の高さ位置より僅かに下となるように螺合させ、その上から下部固定板4Bをアンカー材1に通して下側ナット10に載せておく。
次いで、前記シート2及び下部固定板4Bの上から、いずれも網目状の空隙を有するように樹脂一体成形された帯状の面材である、斜面上下方向に延びる複数の縦の帯状法面材3(3A)と前記縦の帯状法面材3Aと交差する方向に延びる複数の横の帯状法面材3(3B)とを格子状に敷設し、その敷設に際して両帯状法面材3A、3Bの交差箇所における後述するそれぞれの空隙部(網目の空隙部)を前記アンカー材1の地上に露出した頭部が貫通する態様で両帯状法面材3A、3Bを敷設する。
次いで、前記両帯状法面材3A、3Bを貫通したアンカー材1の頭部に、両帯状法面材3A、3Bの交差箇所の重なり面を覆う上部固定板4Aを被せる。
次いで、アンカー材1の頭部に取り付けた上側のナット(締付け部材)6で締め付けて前記上部固定板4を押し下げ、この上部固定板4Aと先にアンカー材1に通していた前記下部固定板4Bとで前記両帯状法面材3A、3Bを挟持固定する。これにより、縦横の帯状法面材3A、3Bの交差箇所は上部固定板4Aと下部固定板4Bとで挟持固定されるとともに斜面に押し付けられた状態でアンカー材1に固定される。
さらに具体的に説明すると、この実施例では表層崩壊の生じた部分の整形を行った後に、アンカー材1を設置する。アンカー材1として、いわゆるロックボルト、異形棒鋼等を用いることができる。実施例のアンカー材1は、φ19mmのネジ節の異形棒鋼を用いている。
アンカー材1の設置間隔Mは縦横とも例えば2m(メートル)間隔で設置する。
実施例ではアンカー材1の定着長L(地盤内に挿入される深さ)を約1.0mとしているが、本発明の斜面対策構造が対象とする斜面の特性を考慮すると、定着長Lは0.5〜1.5mの範囲が好適である。
アンカー材1は、斜面を穿孔してその穿孔孔に挿入し、セメントミルク等のグラウト材を注入して、アンカー材と孔壁との結合力を確保する。
実施例では、アンカー材1が孔の中心に位置して孔壁との隙間間隔を確保できるように、アンカーの先端部と地表近傍の位置にスペーサ7を取り付けている。
次いで、施工対象とする斜面全体にシート2を敷設する。このシート2は、表層の植生を促す目的、及び表層の浸食防止を図る目的で敷設する。植生の種子を備えたいわゆる市販の植生シートないしマットと呼ばれているものを用いることができる。
この段階で前述したように各アンカー1に下側のナット(締付け部材)10を、その上面が概ね地表面の高さ位置より僅かに下となるように螺合させ、その上から下部固定板4’をアンカー材1に被せておく。
次いで、前記シート2の上から、斜面上下方向に延びる複数の縦の帯状法面材3Aと前記縦の帯状法面材と交差する方向に延びる複数の横の帯状法面材3Bとを格子状に敷設する。この帯状法面材3(3A、3B)は、その要部を示した図6のように、いずれも網目状の空隙を有するように樹脂一体成形された帯状の面材であり、表層すべりによる荷重に対して引張張力で抵抗し、表層すべりを抑制する目的で敷設する。
実施例の帯状法面材3は、高い引張張力を備えたアラミド繊維入りポリエチレンネットであり、網目寸法が縦50mm・横28mmで、幅Wが260mmである。帯状法面材3の素材としては高い引張張力を有する種々の合成樹脂製の帯状の面材を使用できる。
この帯状法面材3を敷設する際、両帯状法面材3A、3Bの交差箇所におけるそれぞれの空隙部を、既に設置した前記アンカー材1の地上に露出した頭部が貫通する態様で両帯状法面材3A、3Bを敷設する。
次いで、前記両帯状法面材3A、3Bを貫通したアンカー材1の頭部に、両帯状法面材3A、3Bの交差箇所の重なり面を覆う上部固定板4Aを被せ、座金5を置き、ネジ節の異形棒鋼であるアンカー材1の頭部に螺合させた前記上側のナット(締付け部材)6を締め付け前記上部固定板4Aを押し下げて、この上部固定板4Aと前記下部固定板4Bとで前記前記両帯状法面材3A、3Bを挟持固定すると、縦横の帯状法面材3A、3Bの交差箇所は上部固定板4Aと下部固定板4Bとで挟持固定され、かつ斜面に押し付けられた状態でアンカー材1に固定される。
縦横の帯状法面材の重なり部を挟持固定する上下の固定板4A、4Bについて図5を参照して説明すると、上部固定板4Bは、中心にアンカー材挿通孔4aを有する板厚t=6mmの四角形で、縦横寸法A×Bが350mm×350mmであり、四隅にコーナー部を地面側に折り曲げた爪部4cを形成している。
下部固定板4Bは、同じくアンカー材挿通孔4aを有し、板厚t=6mm、縦横寸法A×Bが350mm×350mm四角形であるが、上部固定板4Aの爪部4cが当たらないように四隅を面取りした形状である。
また、上下の固定板4A、4Bの上下左右の縁部近傍に、長孔4bを設けており、指を入れて端部を掴むことで運搬を容易にすることができる。
表層崩壊が生じた表層崩壊斜面に対して上記の対策工が施工された斜面は、対象斜面全体がシート2で覆われるので、そしてそのシート2は表層の植生を促す機能を備えるので、やがて植物が茂って斜面が緑化され、斜面の安定化に大きく寄与する。
また、シート2の上から縦横の帯状法面材3が敷設されるとともに、両者の交差箇所が上下の固定板4A、4Bによって挟持固定され、かつ斜面を押圧する態様でアンカー材1に固定されるので、縦横配置の帯状法面材3によって斜面安定化が図られる。
なお、帯状法面材が縦横に配置されるから、その格子内部分は斜面を直接には押さえていないが、土塊移動の際に帯状法面材3に張力が作用した際、帯状法面材3のアンカー材付近もしくはアンカー材間の部分に作用する張力が全体の張力の殆どを負担すると考えられるので、特許文献1のような斜面全体を覆う法面材(被覆材)でなくても、縦横に配置される帯状法面材であれば、土塊移動の抑制効果は得られる。なお、実際に施工する際には地盤状況を調査し斜面の安定計算等をして確認する。
上述した実施例は図19のような表層崩壊斜面を想定した実施例として説明しているが、前記の通り、本発明は上下の固定板で縦横の帯状法面材の重なり部を堅固に挟持できるものであるから、そのような効果は斜面安定化を図る斜面対策一般に適用できるものである。
また、特許文献1のように対象斜面の全体に法面材を敷設するものと異なり、帯状法面材3を縦横に配置するものであるから、使用材料のコストは顕著に安く済む。
また、特許文献2のように、平行配置の複数の細バンド間を多数の紐体で連結するという複雑な構造の帯締めバンドと異なり、樹脂一体成形された帯状の面材であるから安価であり、施工コストが安く済む。
また、対象斜面の全体に敷設される前記シート2は、縦横の配置の帯状法面材3で押さえられているので、シートとして一定の丈夫さを備えた素材を用いることで、斜面の浸食を防止する作用を有効に果たす。また、縦横の配置の帯状法面材3で押さえられたシート2は、流入した土砂を保持する作用も果たすので、植物が生育し易い地盤となり、緑化が促進される。
また、縦横の帯状法面材3の四角形をなす重なり部より広い四角形をなし、かつ四隅に爪部4cを有する上部固定板4Aは、前記帯状法面材3の重なり部の四隅外側において爪部4cがシート2を突抜けるようにして地面に食い込むので、帯状法面材3の重なり部をアンカー材1にしっかり固定することができるとともに、帯状法面材3の位置出し及びねじれ抑制効果が図られ、かつ、シート2を斜面にしっかり固定することができる。
また、爪部4c、4c間に帯状法面材3が配置されるので、爪部4cで帯状法面材3を傷つけることがない。したがって、対象斜面の全体に敷設され、斜面の広い部分の土塊の動きを受け止めるシート2を縦横に配置される帯状法面材3で押さえ込んだ際に、土塊の大きな力が発生しても、帯状法面材3は破損することなく効果的に土塊の移動を抑制することができる。
本発明では、単に上部固定板で帯状法面材を斜面に押し付けるだけでなく、上下の固定板4A、4Bで両帯状法面材を一体に挟持固定した状態で上下の固定板4A、4Bを斜面に押し付けるので、上下の固定板4A、4Bによる縦横の帯状法面材3A、3Bの交差箇所の固定が堅固に行われる。なお、以下では、縦横の帯状法面材3A、3B、あるいは両帯状法面材3A、3Bという場合に、単に両帯状法面材3又は帯状法面材3という場合がある。
仮に、下部固定板がなく単に上部固定板4を押圧して帯状法面材3を斜面に押し付けた場合、特に地表面に凹凸がある場合や地表部が締まっていない地盤である等の場合には、上部固定板4と帯状法面材3とが必ずしも一体とならずに、帯状法面材3に引張荷重が作用した時に上部固定板4と帯状法面材3との間にすべりが生じる恐れがあり、その場合には、図17(イ)に示すように、帯状法面材3のアンカー材1との接触部分に局所的に集中荷重(大きな白抜き矢印で示す)が作用して帯状法面材3が局所破壊してしまう恐れがある。しかし、上記の通り、上下の固定板4A、4Bで帯状法面材3を一体に挟持固定するので、上下の固定板4A、4Bと帯状法面材3との間にすべりが生じる怖れはなく、したがって、図17(ロ)に示すように、分散した引張荷重(小さな白抜き矢印で示す)を帯状法面材全体で負担し、より大きな引張荷重に耐えることが可能となる。
実施例では縦横の帯状法面材の幅を同じ幅にしているが、縦の帯状法面材の幅Wに対して、横の帯状法面材の幅をW×(0.7〜0.9)m程度と狭くすることができる。
土塊移動の際に土塊移動を押さえる縦横の帯状法面材に生じる張力は、縦の帯状法面材の方が大きく横の帯状法面材は小さいので、横の帯状法面材の幅を狭くすることで、過剰でない適切な仕様の斜面対策構造が得られ、施工費を低減することができる。
図7に第2実施例を示す。この実施例では、上部固定板と下部固定板とで両帯状法面材を一体に挟持固定する挟持固定手段として、下部固定板14Bの周辺部の複数個所にボルト15を垂直に固定(例えば、下面から差し込んだボルト15の頭を下部固定板14Bに溶接固定)し、上部固定板14Aの前記各ボルト15に対応してあけたボルト挿通孔に前記ボルト15を挿通させ、そのボルト15に螺合させたナット16を捻じ込んで上部固定板14Aと下部固定板14Bで両帯状法面材3を挟持固定している。実施例の上部固定板14Aは四隅に爪を設けていない。
図7では、実施例1における下側ナット10も併用しているが、下側ナット10は省略できる。
図8、図9に第3実施例を示す。実施例1(図3)及び実施例2(図7(イ))では、帯状法面材3を上下の固定板のそれぞれフラットな面で挟持固定したが、この実施例では、上下の固定板による帯状法面材の挟持固定をさらに堅固なものとする挟持固定増強手段として、上部固定板24Aの下面及び下部固定板24Bの上面に、それぞれ互いに重ならない態様で近接しかつ縦又は横のいずれか一方の帯状法面材3の幅方向をなして互いに平行な1対の棒材25A、25Bを、棒材長手方向と直交する方向に間隔をあけた2か所に固定している。
実施例では、両棒材25A、25Bを、下部固定板24B側の棒材25Bが内側(固定板中心側)、上部固定板24A側の棒材25Aが外側(固定板外縁側)となる対称的な配置で固定している。実施例の棒材は丸鋼であり、固定板に溶接固定している。この実施例の上部固定板14は四隅に爪を設けていない。
図9(イ)は上側ナット6を締め付ける前の状態であり、この上側ナット6を締め付けると、図9(ロ)のように両帯状法面材3が上下の固定板24A、24Bで挟持固定される。この場合、アンカー材1を挟む両側において、それぞれ近接した1対の棒材25A、25Bで挟まれた両帯状法面材3が段差状になるので、両帯状法面材3に作用する引張荷重に対して上下の固定板24A、24Bと両帯状法面材3とが互いに滑ることなく完全に一体化して作用し、両帯状法面材3に対する挟持固定が増強され、両帯状法面材3はさらに堅固に固定される。
また、2か所の互いに平行な1対の棒材25A、25Bは、一方が外縁側、他方が中心側とされた対称的な配置なので、帯状法面材3に対して無理のない挟持固定が行われる。
なお、この実施例では、上下の固定板24A、24Bに、近接し互いに平行な1対の棒材25A、25Bを2か所に設けたが、1か所に設ける場合でも、両帯状法面材3に作用する引張荷重に対してすべりを防止する効果は得られる。
図10、図11に第4実施例を示す。実施例3(図8、図9)では、上下の固定板にそれぞれ、いずれか一方の帯状法面材3の幅方向をなす互いに平行な1対の棒材25A、25Bを間隔をあけた2か所に設けたが、この実施例では、図10に示すように、上部固定板34Aの下面側に一方の帯状法面材の幅方向(図10で上下方向)をなす2本の棒材35A、及び他方の帯状法面材の幅方向(図10で左右方向)をなす2本の棒材36Aの4本の棒材35A、36Aをそれらが四角形配置となるように設け、下部固定板34Bの上面側に一方の帯状法面材の幅方向(図10で上下方向)をなす短い2本の棒材35B、及び他方の帯状法面材の幅方向(図10で左右方向)をなす短い2本の棒材36Bの4本の棒材35B、36Bを、それらが前記上部固定板34A側の四角形より小さな四角形の配置となるように設けている。
図11(イ)は上側ナット6を締め付ける前の状態であり、この上側ナット6を締め付けると、図11(ロ)のように両帯状法面材3が上下の固定板34A、34Bで挟持固定される。この場合、アンカー材1を囲む四方において、それぞれ近接した1対の棒材35A,35B、及び36A、36Bで挟まれた両帯状法面材3が段差状になるので、縦横のいずれの方向の帯状法面材に対しても、帯状法面材3に作用する引張荷重に対して上下の固定板34A、34Bと両帯状法面材3とが互いに滑ることなく完全に一体化して作用し、両帯状法面材3に対する挟持固定が増強され、両帯状法面材3はさらに堅固に固定される。
図10Aは実施例4(図10、図11)において、その実施例で用いた上部固定板34A及び下部固定板34Bに代えて使用される上部固定板34A’、及び下部固定板 34B’である。
上部固定板34Aは、図5(イ)の上部固定板4の下面に、図10(イ)の上部固定板34Aにおける棒材35A、36Aと同じサイズの棒材35A、36Aを設けたものに相当する。その他は図5(イ)のものと同じであり、四隅に爪部4cを持つ。
下部固定板34B’は、爪部がなく上部固定板34A’の縦横寸法A、B(A=B)より小さな縦横寸法A’、B’(A’=B’)を持つ輪郭の四角形であるが、図10(ロ)の下部固定板34Bにおける棒材35B、36Bと同じサイズの棒材 35B、36Bを設けたものである。
図12に第5実施例を示す。この実施例では、上部固定板44Aの断面形状を、斜面縦方向及び横方向のいずれの帯状法面材の幅方向から見てもハット形断面をなす窪み44A’とし、下部固定板44Bの断面形状を、いずれの帯状法面材の幅方向から見ても前記上部固定板44Aのハット形断面より小さなハット形断面をなす窪み 44B’として、上部固定板44Aの窪み部44A’が下部固定板44Bの窪み部 44B’に被さる態様にて、両帯状法面材3を挟み込むようにしている。
この実施例では、帯状法面材3が上下の固定板44A、44Bの窪み44A’、44B’で挟持されているので、斜面縦方向及び横方向のいずれの帯状法面材に作用する引張荷重に対しても、上下の固定板44A、44Bと帯状法面材3との間にすべりが生じるおそれはなく、帯状法面材全体で引張荷重を負担することができる。
図12では、実施例1における下側ナット10も併用しているが、下側ナット10は省略できる。
図13に第6実施例を示す。この実施例では、上部固定板54Aの断面形状を、斜面縦方向又は横方向のいずれか一方の帯状法面材の幅方向から見てハット形断面の凹溝54A’とし、下部固定板54Bの断面形状を前記と同方向から見て前記上部固定板54Aのハット形断面より小さなハット形断面の凹溝54B’として、上部固定板54Aの凹溝部54A’が下部固定板54Bの凹溝部54B’に被さる態様にて、帯状法面材3を挟み込むようにしている。
この実施例のように、上下の固定板54A、54Bの断面形状が、一方の帯状法面材の幅方向から見て大小嵌り合うハット形断面の凹溝 54A’、54B’をなす構成は、その一方の帯状法面材に作用する引張荷重に対して固定板とのすべりを有効に防止し、帯状法面材全体で引張荷重を負担することができる。
図13では、実施例1における下側ナット10も併用しているが、下側ナット10は省略できる。
図14〜図16に第7実施例を示す。この実施例では、図14(イ)に示す上部固定板55Aと、図14(ロ)に示す下部固定板55Bとを用いる。
上部固定板55Aは単に中心にアンカー材挿通孔を有するのみであるが、下部固定板55Bは、左右の辺に沿ってそれぞれ例えば横の帯状法面材3Bを通す細長い帯状法面材挿入孔55Ba、55Baをあけ、上下の辺に沿ってそれぞれ例えば縦の帯状法面材3Aを通す細長い帯状法面材挿入孔55Bb、55Bbをあけている。
図15は、前記上下の固定板55A、55Bを用いた帯状法面材挟持構造を説明する断面図であり、(イ)は両帯状法面材3A、3Bを挟持固定する前の状態、(ロ)は両帯状法面材3A、3Bを挟持固定した状態を示す。
その際の作業は、図16(イ)に示すように、例えば、横方向の帯状法面材3Bを、下部固定板55Bの左右2つの帯状法面材挿入孔55Ba、55Baを下から上に及び上から下に挿通させる形で、帯状法面材3Bが2つの帯状法面材挿入孔55Ba、55Ba間で下部固定板55Bの上面に載るようにする。
次いで、図16(ロ)に示すように、縦の帯状法面材3Aを、同様な作業により、上下2つの帯状法面材挿入孔55Bb、55Bb間で、下部固定板55Bの上面に前記横の帯状法面材3Bの上から載るようにする。
次いで、図16(ハ)のように上部固定板55Aを被せる。この段階が図15(イ)の状態である。
次いで、アンカー材1の頭部に螺合している上側のナット6を締め付けると、図15(ロ)のように、両帯状法面材3A、3Bは上下の固定板55A、55Bの上下左右の帯状法面材挿入孔55Ba、55Bbの内側の範囲で上下の固定板55A、55Bで挟持固定される。
この実施例の帯状法面材挟持構造によれば、両帯状法面材3A、3Bは両固定板55A、55Bに対して滑ることなく極めて堅固に挟持固定され、アンカー材1に堅固に結合される。
図18は本発明のさらに他の実施例の斜面対策構造を施工した斜面の一部分を示す平面図である。図示の通り、アンカー材1が千鳥状に配置され、1本の縦の帯状法面材3Aと右斜め傾斜及び左斜め傾斜の2本の横の帯状法面材3B’とが前記アンカー材1において交差する態様で配置され、したがって、帯状法面材3が三角形を形成するように配置されている。なお、図示例では中間の縦の帯状法面材3Aが1列であるが、施工する斜面の応じて複数列となる。
固定板の形状は特に限定されないが、図示例では縦の帯状法面材の幅に合わせた横長長方形の固定板4、サイズの大きな縦長長方形の固定板4、サイズの大きな六角形の固定板4を示している。サイズの大きな縦長長方形の固定板4や六角形の固定板4のように帯状法面材の交差部の輪郭に対応させた形状にすると、長方形の四隅あるいは六角形の六隅に設けた爪部(4c)によって、帯状法面材の位置出し及びねじれ抑制効果を有効に発揮させることができる。なお、前記固定板4、4、4として示した部分は、上部固定板と下部固定板の両方を含めている。
この傾斜した横の帯状法面材3B’は、土塊移動時に帯状法面材に張力が作用した際に、縦の帯状法面材3Aに対して直交する前記横の帯状法面材3Bの場合と比較してより大きな張力を負担することができる。
また、1箇所のアンカー材1において右斜め傾斜と左斜め傾斜の2本で負担するので、土塊移動の抑制効果は高くなる。また、隣接する3つのアンカー材1間に渡された帯状法面材3が囲む内側面積(三角形の面積)は、前述の格子状配置の場合の格子内部分の面積(四角形の面積)より狭くなり、この点でも土塊移動の抑制効果は高くなる。しかし、使用する資材の量(必要な帯状法面材の長さ)は多くなるので、施工対象の斜面の情況や、必要とする土塊移動抑制効果や、アンカー材間隔その他の要素を考慮して、この斜め配置の態様とするか前記格子状配置の態様とするかを選択するとよい。但し、斜め配置の態様の場合は格子状配置の態様と比べて、必要な帯状法面材の長さと帯状法面材が囲む内側面積との関係では、帯状法面材が囲む内側面積を効率的に狭くすることができ、効率的に土塊移動の抑制効果を高くできると言える。
1 アンカー材
2 シート
3 帯状法面材
3A 縦の帯状法面材
3B 横の帯状法面材
3B’ 斜め傾斜の横の帯状法面材
4A、14A、24A、34A、44A、54A、55A 上部固定板
4B、14B、24B、34B、44B、54B、55B 下部固定板
、4、4 固定板(上下の固定板を示す)
4a アンカー材挿通孔
4b 長孔
4c 爪部
5 座金
6 上側のナット(締付け部材)
7 スペーサ
10 下側のナット(締付け部材)
15 ボルト
16 ナット
25A、35A、36A (上部固定板側の)棒材
25B、35B、36B (下部固定板側の)棒材
44A’ (上部固定板44Aの)窪み
44B’ (下部固定板44Bの)窪み
54A’ (上部固定板54Aの)凹溝
54B’ (下部固定板54Bの)凹溝
55Ba、55Bb 帯状法面材挿入孔

Claims (4)

  1. 斜面に間隔をあけてアンカー材が設置される斜面対策構造であって、
    前記斜面に設置された前記アンカー材と、その斜面の表層を被覆するシートと、前記シートの上から敷設される帯状法面材とを備え、
    前記帯状法面材は、斜面上下方向に延びる複数の縦の帯状法面材と前記縦の帯状法面材と交差する方向に延びる複数の横の帯状法面材が敷設され、前記縦及び横の帯状法面材の交差箇所に、前記アンカー材の地上に露出した頭部が貫通しており、
    前記両帯状法面材を貫通しているアンカー材の頭部には、前記シートの上側で両帯状法面材の交差箇所の重なり面を上下から挟むように配置される上部固定板と下部固定板とを有し、前記アンカー材の頭部に取り付けられた締付け部材と前記アンカー材の前記下部固定板より下側に取り付けられた締付け部材とにより、前記上部固定板と下部固定板とが、前記両帯状法面材を一体に挟持固定した状態で斜面に押し付けられていることを特徴とする斜面対策構造。
  2. 前記上部固定板と前記下部固定板の周辺部の複数個所がボルト締結されて、前記上部固定板と前記下部固定板とで前記帯状法面材が挟持固定されていることを特徴とする請求項1記載の斜面対策構造。
  3. 前記上部固定板の下面及び前記下部固定板の上面には、いずれか一方の帯状法面材の幅方向をなして互いに略平行な1対の棒材が、平面視で前記下面側の棒材と前記上面側の棒材とで互いに重ならない態様で近接して固定され、前記上下の固定板が互いに締め付けられた際に、前記近接した1対の棒材で挟まれた帯状法面材が段差状になって挟持固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の斜面対策構造。
  4. 前記上部固定板の下面及び下部固定板の上面にそれぞれ設ける前記互いに平行な1対の棒材が、棒材長手方向と直交する方向に間隔をあけた2か所に設けられていること
    を特徴とする請求項記載の斜面対策構造。
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