JP6192763B1 - ジオグリッド・ハニカム擁壁 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、ハニカム擁壁とその背面に敷設されるジオグリッドとの連結に特殊な専用部材を用いずにかつ十分な強度が維持されるハニカム擁壁とジオグリッドの連結方法及びその擁壁を提供することである。【解決手段】ジオグリッドが擁壁部背面地山側に固定箇所を有し、当該擁壁部背面地山側からハニカム構造体層の下を通り、当該ハニカム構造体層の法面側側面の単層または複数層を覆い、当該ハニカム構造体層の上部を経て、擁壁部背面地山側に至り、当該擁壁部背面地山側に固定箇所を有する、状態で位置することを特徴とするジオグリッド・ハニカム擁壁。【選択図】図6

Description

本発明は、複数の長片状の樹脂又は繊維シートからなるストリップ材を幅方向に並設し互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状立体補強材に関し、特に当該ハニカム状立体補強材を展帳して充填材を充填してなるハニカム構造体を積層して構築するハニカム擁壁とジオグリッドとを組み合わせたジオグリッド・ハニカム擁壁に関する。
従来、複数の長片状の樹脂又は繊維シートからなるストリップ材を幅方向に並設し互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状立体補強材は知られており、このハニカム状立体補強材は土砂・砕石等を充填して(以下、ハニカム状立体補強材に土砂・砕石等を充填した構造体を「ハニカム構造体」と記す)地盤の補強材、道路の路盤材、歩道の基礎材、架設道路、擁壁の資材に利用されてきた。
また、ハニカム構造体を一定の高さまで複数層に積層し擁壁として使用した構造体(以下、「ハニカム擁壁」と記す)もよく知られている(特許文献1、非特許文献1の119ページ)。下層のハニカム構造体層に対して、その上に載せるハニカム構造体層を下層よりも地山側に後退させることにより、階段状にハニカム構造体層を形成して階段状のステップを有する法面を作ることができる。その際、後退幅を調節することにより、構築する法面の勾配を調整することができる。
さらに、ハニカム擁壁と地山との結合関係を強化してハニカム擁壁の安定化を強化する方策として、ハニカム擁壁とジオグリッドを併用する方式も検討されてきた。非特許文献2の119ページ「図−4.9ジオシンセティックを用いる方法(o)」では、ハニカム擁壁を構成するハニカム構造体層間にジオグリッドを挟み込んで連結し、当該ジオグリッドを地山に食い込ませることによるアンカー効果及び背面土圧の一部を当該ジオグリッドが分担することによる土圧軽減効果でハニカム擁壁を安定させる方式が開示されている。
ハニカム擁壁とジオグリッドを併用する方式について、同様の方法が特許文献2においても記載されている。特許文献2において、
「壁面材を積層させて擁壁を形成し、該擁壁により土壁を補強する補強土壁工法であって、前記壁面材は、複数の略帯状をなす帯部材が所定間隔毎に接合されて形成され、該帯部材同士の非接合部位が互いに離間されることで土砂を拘束する土砂拘束部を形成できるジオセルで構成され、積層される該ジオセルの間に、略格子状をなすシート部材で形成されたジオグリッドの前部側を挟み込むとともに、該ジオグリッドの後部側を盛土内に埋設して前記擁壁を形成することを特徴としている」
と記載されているが、非特許文献2の方法と実質的には同じである。
特許文献3においては、ハニカム擁壁とジオグリッドを強固に結合させるための特別な連結杭が必要であった。
実用新案第2582267号公報 特開2012−167508号公報 特開2015−21286号公報 「基礎工 1996年12月号」 総合土木研究所刊 119ページ 地盤工学会編 「補強土入門」社団法人地盤工学会 1999年
非特許文献2及び特許文献2のハニカム構造体(ジオセル)とジオグリッドよりなる擁壁(以下、「ジオグリッド・ハニカム擁壁」と記す)は、ハニカム擁壁を構成する各ハニカム構造体層間に背面に敷設するジオグリッドの前部側(壁面部側)を挟み込むだけで構成されており、ハニカム構造体とジオグリッドとの間の一体性が充分ではない。すなわち、ハニカム擁壁と背面のジオグリッドとはジオグリッドの上に載置されるハニカム構造体層の自重とハニカム構造体の充填材からなる摩擦力に依存しており、ハニカム構造体とジオグリッドの連結は充分ではない。またハニカム擁壁の壁面方向に過剰な力が掛かった場合、背面のジオグリッドが抜けてしまう恐れがあった。特許文献3の方法では、ハニカム構造体とジオグリッドとの連結部に特殊で強固な連結部材を使わなければならず、施工面コスト面からも課題であった。
本発明の目的は、ハニカム擁壁とその背面に敷設されるジオグリッドとの連結に特殊な専用部材を用いずにかつ十分な強度が維持されるハニカム擁壁とジオグリッドの連結方法及びその擁壁を提供することである。
本発明者は、ジオグリッド・ハニカム擁壁の背面部地山側に敷設されるジオグリッドが法面部を構成するハニカム構造体を巻き込むように設置することで、ジオグリッドとハニカム構造体が強固に連結されることを見いだした。
請求項1記載の発明は、
板状または網状の高分子材料からなるストリップ材をはちの巣構造にしたハニカム状立体補強材に充填材を充填したハニカム構造体を略水平に複数層積層され法面部のハニカム構造体端部が段々畑のように水平面と垂直面が交互に現れるステップ構造となるステップ状ハニカム構造体層が擁壁部を構成し、当該ステップ状ハニカム構造体層の地山側に略水平にジオグリッドが配されるジオグリッド・ハニカム擁壁であって、
当該ジオグリッドがステップ状ハニカム構造体層の背面地山側に固定箇所を有し、当該ステップ状ハニカム構造体層の背面地山側から複数層積層されたステップ状ハニカム構造体層の下を通り、当該ステップ状ハニカム構造体層の法面側側面を覆い、当該ステップ状ハニカム構造体層の上部を経て、ステップ状ハニカム構造体層の背面地山側に至り、当該ステップ状ハニカム構造体層の背面地山側に固定箇所を有する状態で位置
前記法面部側側面を覆うジオグリッドが当該ジオグリッド・ハニカム擁壁を構成するステップ状ハニカム構造体層の各段の上端部を橋渡しするように位置し、
当該法面側側面を覆うジオグリッド部分がジオグリッド・ハニカム擁壁の法面の最も外側を構成することを特徴とするジオグリッド・ハニカム擁壁(だだし、階段状ハニカム構造体層の最も外側の法面部にコンクリートを打設するものを除く)である。
請求項2記載の発明は、
ジオグリッドが、
擁壁部を構成するステップ状ハニカム構造体層の背面地山側Xにあるジオグリッド(盛土補強部)と、
当該ジオグリッド(盛土補強部)から連続し擁壁部を構成するステップ状ハニカム構造体層の下にあるジオグリッド(ハニカム構造体下)と、
当該ジオグリッド(ハニカム構造体下)から連続し擁壁部法面を構成するステップ状ハニカム構造体層の側面部分を覆うようにあるジオグリッド(ハニカム擁壁法面部)と、
当該ジオグリッド(ハニカム擁壁法面部)から連続し擁壁部を構成するステップ状ハニカム構造体層の上にあるジオグリッド(ハニカム構造体上)と、
当該ジオグリッド(ハニカム構造体上)から連続し擁壁部を構成するステップ状ハニカム構造体層の背面地山側Xにあるジオグリッド(アンカー部)と、
から構成される一体のジオグリッドであることを特徴とする請求項1記載のジオグリッド・ハニカム擁壁である。
本発明は、積層されたハニカム構造体とハニカム構造体層の背面部より設置されるジオグリッドからなるジオグリッド・ハニカム擁壁であり、法面部を形成するために積層されたハニカム構造体をジオグリッドで抱き込むように巻き込んだ構成をしたジオグリッド・ハニカム擁壁であることを発明の要旨としている。
本発明のように法面部を形成するために積層されたハニカム構造体をジオグリッドで抱き込むように巻き込んだ構成をしたジオグリッド・ハニカム擁壁の構成であれば、ジオグリッド・ハニカム擁壁の最大の弱点であるジオグリッドとハニカム構造体の接続という難点を克服することができる。
請求項3記載の発明は、
前記ジオグリッドが熱可塑性樹脂シートに水抜き用の孔を有する構造であって、当該孔の間隔が縦グリッド材の間隔よりも横グリッド材の間隔が広い縦長の長方形の孔を有するジオグリッドであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のジオグリッド・ハニカム擁壁である。
本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁を構成するジオグリッドは、孔を有する熱可塑性樹脂製であるため、屈曲性がよく法面に追従しやすく、またハニカム擁壁のステップ部分に容易に水を通す。
請求項4記載の発明は、
前記ジオグリッドの固定箇所にアンカーピンを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のハニカム擁壁である。
請求項5記載の発明は、
前記ジオグリッドが、ポリオレフィン樹脂製のジオグリッドであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のジオグリッド・ハニカム擁壁である。
請求項6記載の発明は、
板状または網状の高分子材料からなるストリップ材をはちの巣構造にしたハニカム状立体補強材に充填材を充填したハニカム構造体を略水平に複数層積層され法面部のハニカム構造体端部が段々畑のように水平面と垂直面が交互に現れるステップ構造となるステップ状ハニカム構造体層が擁壁部を構成し、当該ステップ状ハニカム構造体層の地山側に略水平にジオグリッドが配されるジオグリッド・ハニカム擁壁の構築方法であって、
予め整地された設置面にジオグリッドを敷設する工程と、
地山側に当該ジオグリッドの一端部をアンカーピンで固定する工程と、
当該ジオグリッド上のステップ状ハニカム構造体層の法尻となる箇所にハニカム状立体補強材を展張しながら載置する工程と、
当該ハニカム状立体補強材のセルに充填材を充填してハニカム構造体を構築する工程と、
当該ハニカム構造体の地山側の部分に当該ハニカム構造体の天頂のレベルと同じレベルまで盛土材を撒き出してハニカム構造体と同じレベルの段を構築する工程と、
当該ハニカム構造体の上に必要な層数分のハニカム構造体をステップ状に設置してステップ状ハニカム構造体層を設置する工程と、
ステップ状ハニカム構造体層の最下層より飛び出したジオグリッドを屈曲させ、法面部を上部方向に這わせ、ステップ状ハニカム構造体層の上端部でさらに地山側の方向に屈曲させる工程と、
当該ジオグリッドをステップ状ハニカム構造体層天頂部に這わせた後、当該ステップ状ハニカム構造体層の地山側で当該ジオグリッド他端部をアンカーピンで固定する工程、
からなる一連の工程を1ユニットとする工程を含み、
前記法面部側側面を覆うジオグリッドが当該ジオグリッド・ハニカム擁壁を構成するステップ状ハニカム構造体層の各段の上端部を橋渡しするように位置し、
当該法面側側面を覆うジオグリッド部分がジオグリッド・ハニカム擁壁の法面の最も外側を構成する、
ジオグリッド・ハニカム擁壁の構築方法(だだし、ステップ状ハニカム構造体層の最も外側の法面部にコンクリートを打設するものを除く)である。
請求項7記載の発明は、
請求項6記載の1ユニットの工程を複数回繰り返してジオグリッド・ハニカム擁壁を構築するジオグリッド・ハニカム擁壁の構築方法である。
本発明により、法面部のハニカム構造体層と背面部のジオグリッドとの一体性があり、背面からの土圧に強いジオグリッド・ハニカム擁壁を提供することができる。
ハニカム状立体補強材の展張前の斜視図である。 ハニカム状立体補強材を展張した際の斜視図である。 従来型のハニカム擁壁の斜視図である。 従来型のハニカム擁壁の断面図である。 本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁の斜視図である。 本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁の断面図である。 本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁の部分断面図である。 本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁の構築の際のジオグリッド敷設時の断面図である。 本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁の構築の際のジオグリッド巻き込み時の断面図である。 本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁の構築の際の1ユニット目設置後に2ユニット目を設置する際の断面図である。 本発明に用いるジオグリッドの斜視図である。 本発明に用いるアンカーピンの正面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、本実施形態は、本発明を実施するための一形態に過ぎず、本発明は本実施形態によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更実施の形態が可能である。
〔実施形態〕
本発明は、積層されたハニカム構造体とハニカム構造体層の背面部より設置されるジオグリッドからなるジオグリッド・ハニカム擁壁であり、法面部を形成するために積層されたハニカム構造体をジオグリッドで抱き込むように巻き込んだ構成をしたジオグリッド・ハニカム擁壁であることを発明の要旨としているが、このような事例はこれまで知られていない。
すなわち本発明は、
板状または網状の高分子材料からなるストリップ材をはちの巣構造にしたハニカム状立体補強材に充填材を充填したハニカム構造体を略水平に複数層積層され法面部のハニカム構造体端部が段々畑のように水平面と垂直面が交互に現れるステップ構造となるステップ状ハニカム構造体層が擁壁部を構成し、当該ステップ状ハニカム構造体層の地山側に略水平にジオグリッドが配されるジオグリッド・ハニカム擁壁であって、
当該ジオグリッドがステップ状ハニカム構造体層の背面地山側に固定箇所を有し、当該ステップ状ハニカム構造体層の背面地山側から複数層積層されたステップ状ハニカム構造体層の下を通り、当該ステップ状ハニカム構造体層の法面側側面を覆い、当該ステップ状ハニカム構造体層の上部を経て、ステップ状ハニカム構造体層の背面地山側に至り、当該ステップ状ハニカム構造体層の背面地山側に固定箇所を有する状態で位置し、
前記法面部側側面を覆うジオグリッドが当該ジオグリッド・ハニカム擁壁を構成するステップ状ハニカム構造体層の各段の上端部を橋渡しするように位置し、
当該法面側側面を覆うジオグリッド部分がジオグリッド・ハニカム擁壁の法面の最も外側を構成することを特徴とするジオグリッド・ハニカム擁壁(だだし、階段状ハニカム構造体層の最も外側の法面部にコンクリートを打設するものを除く)である。
本願発明に使用するハニカム状立体補強材及びハニカム構造体を説明する。
図1は、本願発明に使用するハニカム状立体補強材(3セル)の展張前の斜視図である。本実施形態では3セルのハニカム状立体補強材を例示したが、ハニカム状立体補強材のセル数は3セルに限らず何セルあってもよい。以下、当該ハニカム状立体補強材から作成されるハニカム構造体やハニカム擁壁についても同様である。ハニカム状立体補強材1は、複数の長片状の樹脂又は繊維シートからなるストリップ材2を幅方向に並設し互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に一定間隔の結合部位4にて結合したものである。このハニカム状立体補強材1は展張方向aに展張してハニカム状のセル構造を形成する。ハニカム状立体補強材に利用される素材は樹脂が好ましく、樹脂の中でも高密度ポリエチレンが好適である。
ストリップ材2にはセル内に溜まる水を排出するために孔3を設ける場合がある。孔の大きさや形状はどのようなものでもよい。孔の数は多い方が良いが、多すぎるとストリップ材の強度が低下するため、ストリップ材の面積の40%を越えない程度の数がよい。また孔の配置は直列でも千鳥配置でもよい。ただし、法面部を構成する一番外側のストリップ材は孔を設けない方が見た目がよい。図3は一番外側のストリップ材に孔を設けない例を示している。
図2は、図1で示したハニカム状立体補強材(3セル)を展張した際の斜視図である。ハニカム状立体補強材1を展張すると、ハニカム状のセル5が形成される。一般的なハニカム状立体補強材1の使用方法としては、ハニカム状立体補強材セル5内にセルの高さまで充填材を充填して締め固めを行うことにより、剛性のあるハニカム構造体6を形成させる。
展帳したハニカム状立体補強材のセル5に充填する充填材としては、砂、土砂、砕石などどのような土質材料のものでも使用できる。また充填材には、コンクリート、モルタルのような固化するものも利用可能である。
次に従来型のハニカム擁壁について説明する。
図3は、ハニカム構造体6を積層して構築した従来型のハニカム擁壁(3セル)の斜視図である。当該ハニカム構造体を略水平に積み重ねて施工することにより、ハニカム擁壁を形成することができる。ハニカム構造体6の積み重ねの際に、ステップを設けなければ直壁のハニカム擁壁が構築できる。また、ハニカム構造体6を積み重ねるたびに各層ごとに地山側に後退させると、勾配を有する法面を形成することができる。当該法面の勾配はハニカム構造体6の後退幅に応じて、様々な法面勾配を形成することができる。
図4には図3で示した従来型のハニカム擁壁の断面図を図示した。図4の従来型のハニカム擁壁の断面は、図3で示したz平面で切り取られた断面であり、その断面を視線方向bから見たものである。またこの視線方向bにおけるz平面は、図1及び図2とも共通する。なお、z平面で切り取られた断面で地山側をX、法面側をYと示した。
図3及び図4のようなハニカム構造体のみからなるハニカム擁壁は、あまり高い擁壁高の擁壁を構築することができないが、ハニカム構造体の背面地山側にジオグリッドを設置した場合には背面のジオグリッドがハニカム擁壁設置部分よりも地山側から起こる擁壁の円弧滑り崩壊を抑制するためにより高いハニカム擁壁を構築することが可能で、この擁壁をジオグリッド・ハニカム擁壁と称す。
ジオグリッド・ハニカム擁壁を構築する上での問題点は、ハニカム擁壁部と地山側のジオグリッド部を如何に連結させるかであり、特許文献3ではハニカム擁壁部とジオグリッド部とを専用杭部材で連結していた。本発明ではこの専用杭部材での連結が不要である。
次に本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁について説明する。
図5は、本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁(3セル)の斜視図である。図6には図5で示した本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁(3セル)の断面図である。図7は、図6の断面のうち一番下の部分を拡大した断面図である。
図6の本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁の断面は、図5で示したz平面で切り取られた断面であり、その断面を視線方向bから見たものである。またこの視線方向bにおけるz平面は、図1、図2及び図7〜10とも共通する。なお、z平面で切り取られた断面で地山側をX、法面側をYと示した。
本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁は、図6に示すようにハニカム擁壁部のハニカム構造体6を巻き込むようにジオグリッド7が設置される構造をなす。すなわち、特許文献2及び特許文献3に示される従来のジオグリッド・ハニカム擁壁はハニカム擁壁部の地山側でジオグリッドと連結されていた。しかし本発明では、ジオグリッド7は地山側Xからハニカム擁壁部のハニカム構造体6の下を通り、ハニカム擁壁の法面側Yの表面に一旦出て、ハニカム擁壁の法面部の上をジオグリッド7が覆い被さるように敷設し、当該ジオグリッド7が単層から複数層のハニカム構造体6の法面部を巻き込んだ後に、巻き込まれたハニカム構造体の一番上を通り、当該ジオグリッド7はハニカム構造体6の地山側Xまで延設して、アンカーピン8などで固定されている。
詳しくは図7のように、本発明で用いられるジオグリッドは、
擁壁部を構成するハニカム構造体層の背面の地山側Xに配置される「ジオグリッド(盛土補強部)」7aと、
「ジオグリッド(盛土補強部)」7aから連続し、擁壁部を構成するハニカム構造体層の下に配置される「ジオグリッド(ハニカム構造体下)」7bと、
「ジオグリッド(ハニカム構造体下)」7bから連続し、ジオグリッド・ハニカム擁壁の法面部となるハニカム構造体層側面部分を覆うように配置される「ジオグリッド(ハニカム擁壁法面部)」7cと、
「ジオグリッド(ハニカム擁壁法面部)」7cから連続し、擁壁部を構成するハニカム構造体層の上に配置される「ジオグリッド(ハニカム構造体上)」7dと、
「ジオグリッド(ハニカム構造体上)」7dから連続し、擁壁部を構成するハニカム構造体層の背面の地山側Xに配置される「ジオグリッド(アンカー部)」7eと、
から構成される。
この一連の連続構造でハニカム構造体層を巻き込むジオグリッド構造の1ユニット分を構成する。
「ジオグリッド(盛土補強部)」7a〜「ジオグリッド(ハニカム構造体下)」7b〜「ジオグリッド(ハニカム擁壁法面部)」7c〜「ジオグリッド(ハニカム構造体上)」7d〜「ジオグリッド(アンカー部)」7eの各部分は連続しており、1枚の長いジオグリッド7で構成されている。一方で、当該ジオグリッド7の長さが充分足りない場合はジオグリッド同士を接続する接続材などを用いて、1枚のジオグリッドと同等の機能を有する構造にして用いてもよい。
1枚のジオグリッドは、「ジオグリッド(盛土補強部)」7a部分の地山側Xでアンカーピン8などの固定手段で盛土もしくは地山に固定され、ハニカム構造体の載置される箇所まで達し、そこから「ジオグリッド(ハニカム構造体下)」7bとなりハニカム構造体の法面側Yの端部にて法面の外側(法面側Y)に出て、そこから法面勾配に沿った角度に折り返して「ジオグリッド(ハニカム擁壁法面部)」7cを構成し、単層または複数層のハニカム構造体層分を上がったところで地山側Xの方向へ再度折り返して「ジオグリッド(ハニカム構造体上)」7dを構成し、ハニカム構造体部分の地山側Xの端部から当該ジオグリッドに巻き込まれたハニカム構造体の上端よりも少し高さレベルを下げたレベルに敷設されてアンカーピン8などの固定手段で盛土に固定される「ジオグリッド(アンカー部)」7eで終点となる。
「ジオグリッド(盛土補強部)」7a部分は、当該ジオグリッド・ハニカム擁壁全体の構造を維持する補強土壁の構成要素で、「ジオグリッド(盛土補強部)」7a部分の長さは補強土壁工法の構造計算で導き出された擁壁構造の安定性を担保できるような敷設長分を確保できるように敷設する。
「ジオグリッド(アンカー部)」7e部分は、当該ジオグリッド・ハニカム擁壁のハニカム構造体部分が地山側Xからの背面土圧によって動くことを押さえるためのアンカー材としての役目を果たしており、概ね「ジオグリッド(ハニカム構造体上)」7dのハニカム構造体の地山側端部より1.5m程度が好適である。「ジオグリッド(アンカー部)」7e部分は「ジオグリッド(ハニカム構造体上)」7dのレベルよりも若干低いレベルに設置すると好適で有り、好ましくは「ジオグリッド(ハニカム構造体上)」7dのレベルより5cm〜10cm程度低くしたほうがよい。これは、「ジオグリッド(アンカー部)」7eの敷設レベルを「ジオグリッド(ハニカム構造体上)」7dの敷設レベルと同じにしてしまうと、当該ハニカム構造体層を巻き込むジオグリッド構造のユニットのすぐ上に配置される次の段のユニットの「ジオグリッド(盛土補強部)」7a及び「ジオグリッド(ハニカム構造体下)」7bと重なり合ってしまい、ジオグリッド同士の重なりが滑り面となり、ジオグリッド・ハニカム擁壁が安定しない恐れがあるためである。下部ユニット上部のジオグリッドと上部ユニット下部のジオグリッドの間に盛土材を介することで、十分な摩擦力を確保し、ジオグリッド・ハニカム擁壁を安定化に寄与することができる。
また本発明のように、ジオグリッド・ハニカム擁壁の法面部にジオグリッドが覆い被さるように配されると、冬季に積雪した法面上の雪が春先に融雪する際に積雪が法面をうまく滑り降り法面部を構成するハニカム状立体補強材のめくれが発生しないなど副次的な長所がある。
すなわち図3及び図4のように、従来型のハニカム擁壁の法面部はハニカム構造体6の端部が段々畑のように水平面と垂直面が交互に現れるステップ構造である。降雪の多い地方ではこの法面部に積雪しそれが根雪となり、春先の融雪の際にその積雪が一気に崩落する。積雪が崩落する際にステップの端部が崩落時の力で押し出され、ストリップ材端部のめくれや破損が発生する。ハニカム擁壁法面部のストリップ材端部の破損はハニカム構造体に充填された充填材のこぼれを引き起こし、法面部を壊してしまうという問題があるが、本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁ではそのリスクが回避される。
すなわち本発明は、ジオグリッド・ハニカム擁壁を構成するハニカム構造体の各段の上端部を橋渡しするようにジオグリッドをかぶせて施工されているため雪解けの際にストリップ材めくれが発生しない法面になる。
図5や図6に示すように階段状に積層されたハニカム構造体6と法面を這わせるジオグリッド7の間には空間ができる。この空間にはハニカム構造体6の法面部ステップ部分に植物が生えるための好適な空間となる。また、この空間に植生土のうをおいて緑化することも可能である。
次に本発明に使用するジオグリッドについて説明する。
図11は、本願発明に使用するジオグリッドの斜視図である。図11にはジオグリッドの一例として三井化学産資株式会社より販売されている商品名テンサー(登録商標)を示した。
本発明に使用するジオグリッドは、熱可塑性樹脂シートに水抜き用の孔を有するもので、土木分野で広く利用されている。とりわけ本発明に利用可能なジオグリッドとしては、熱可塑性樹脂製、とりわけ耐水性、耐薬品性に優れたポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂製であって、高強度の1軸又は2軸に延伸された網状物を使用するのが好ましい。またさらなる強度、耐水性、耐久性などを考慮すると、カーボンブラックなどの充填剤を配合したものが望ましい。その網目については、1軸延伸品である図11に示すような細長の網目や2軸延伸物である短辺と長辺が近似した形状の方形網目など種々の網目形状のものが使用できる。網目大きさも任意であるが、とくに好適なポリエチレン製1軸延伸物について述べると、目合い寸法が横15〜30mm、縦80〜250mm程度のものを使用するのが好ましい。
このようなポリオレフィン樹脂製ジオグリッドとして、三井化学産資株式会社より販売されている商品名テンサー(登録商標)、前田工繊株式会社より販売されている商品名アデム(登録商標)、を例示することができるが、あらゆる会社のジオグリッドが本発明には利用可能である。
本発明に利用可能なジオグリッドとしては、図11に示したように網目を構成する孔が長方形であるものが好ましく、とりわけ縦グリッド材7xの間隔よりも横グリッド材7yの間隔が広い縦長の長方形形状が望ましい。また横グリッド材7yの断面形状が扁平であればあるほどよい。
本発明でジオグリッドは地山側Xに固定されるが、ジオグリッドのどのような固定方法でもよいが、図6〜図7に示すようにアンカーピン8などの杭を用いることもできる。アンカーピン8は図12に示すような長さ20cm程度で頭部に鍵などの突起を有するものが好適である。
図12は、本願発明のジオグリッドの固定に使用可能なアンカーピンの正面図である。本発明の使用に好適なアンカーピンは、ピンの下端は鋭角で尖った釘先部8cを有し、頭頂部8aは軸部8bより幅広のフック構造をしている。釘先部8cは地盤を牙孔して地盤に食い込めるほどの強度を有し、頭頂部8aはジオグリッドを引き留められるほどの幅広フックになっているとよい。
次に本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁の施工手順の一例について図8〜図10を用いて説明する。図8〜図10の断面図は図6の断面及び視線方向bにおけるz平面と共通するものである。なお、z平面で切り取られた断面で地山側をX、法面側をYと示した。
図8はジオグリッド・ハニカム擁壁の設置面に一層目のハニカム構造体6を設置する際の断面図である。予め整地されたジオグリッド・ハニカム擁壁の設置面にハニカム状立体補強材を設置する前にジオグリッド7を敷設する。このジオグリッド7は、補強土壁工法の構造計算で導き出された敷設長分の長さを確保できる程度に地山側Xにアンカーピン8などの固定手段で固定する。敷設されたジオグリッド上のジオグリッド・ハニカム擁壁の法尻となる箇所にハニカム状立体補強材1を展張しながら載置する。
次にジオグリッド7の上に展張しながら載置したハニカム状立体補強材1のセルに充填材を充填してハニカム構造体6を構築する。また、ハニカム構造体の地山側Xの部分にもハニカム構造体の天頂のレベルと同じレベルまで盛土材を撒き出してハニカム構造体と同じレベルの段を構築する。この際、必要に応じて転圧作業を行う。
ジオグリッド7に巻き込むハニカム構造体を複数層設置するのであれば、当該ハニカム構造体6の上に必要な層数分を設置する。施工手順は前述と同様であり、すでに設置されたハニカム構造体6の上にハニカム状立体補強材1を展張しながら載置して、セルに充填材を充填する。また、ハニカム構造体の地山側Xの部分にもハニカム構造体の天頂のレベルと同じレベルまで盛土材を撒き出してハニカム構造体と同じレベルの段を構築する。この際、必要に応じて転圧作業を行う。
図9はハニカム構造体層を3層積層後にジオグリッドを巻き込んだ際の断面図である。当該実施形態ではハニカム構造体層を巻き込むジオグリッド構造1ユニットのハニカム構造体層の層数が3層である例を示している。ハニカム構造体を3層積層後に当該ユニットのハニカム構造体層の最下層より飛び出したジオグリッドを屈曲させ、法面部を上部方向に這わせ、3層目の上端部でさらに地山側Xの方向に屈曲させる。当該ジオグリッドはハニカム構造体天頂部を這わせた後、最上部のハニカム構造体の地山側Xの端部からハニカム構造体天頂部のレベルよりも若干低いレベルに敷設し、アンカー部を形成する。アンカー部の端部にてジオグリッド7はアンカーピン8などの固定手段を用いて固定される。アンカー部の上はハニカム構造体の天頂部のレベルまで盛土材を撒いて、水平の版を形成する。このようにハニカム構造体層を巻き込むジオグリッド構造1ユニット分を構築する。
図10はハニカム構造体層を巻き込むジオグリッド構造1ユニット分構築後に次のユニットを作成する際の断面図である。ハニカム構造体層を巻き込むジオグリッド構造1ユニット分構築された水平な版に当該ユニットの上に設置されるユニットを施工する。まず次層ユニットの底部を構成するジオグリッド7の「ジオグリッド(盛土補強部)」7a〜「ジオグリッド(ハニカム構造体下)」7bの部分を、すでに構築された既設ユニットの天版に敷設する。敷設の方法は前記で一つ目のユニットを形成した時と同様で、すなわち、既設の1ユニット目の天版の水平な版上に次のユニットのハニカム状立体補強材を設置する前にジオグリッド7を敷設する。このジオグリッド7は、1ユニット目と同様、補強土壁工法の構造計算で導き出された敷設長分の長さを確保できる程度に地山側Xにアンカーピン8などの固定手段で固定する。敷設されたジオグリッド上の2ユニット目のハニカム構造体層の法尻に当たる箇所にハニカム状立体補強材1を展張しながら載置する。
次にジオグリッド7の上に展張しながら載置した2ユニット目最下段のハニカム状立体補強材1のセルに充填材を充填してハニカム構造体6を構築する。また、ハニカム構造体の地山側Xの部分にもハニカム構造体の上のレベルと同じレベルまで盛土材を撒き出してハニカム構造体と同じレベルの段を構築する。以下、1ユニット目のハニカム構造体層を巻き込むジオグリッド構造と同様の手順を経て2ユニット目のハニカム構造体層を巻き込むジオグリッド構造を構築する。
3ユニット目以降も前記記載と同様の方法でハニカム構造体層を巻き込むジオグリッド構造を構築していき、ジオグリッド・ハニカム擁壁の予定壁高まで当該作業を繰り返して、本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁を完成させる。
本発明のジオグリッド・ハニカム擁壁の背面部に敷設されるジオグリッドが法面部を構成するハニカム構造体を巻き込むように設置することで、ジオグリッドとハニカム構造体が強固に連結されて、ハニカム擁壁とその背面に敷設されるジオグリッドとの連結に特殊な専用部材を用いずにかつ十分な強度が維持されるジオグリッド・ハニカム擁壁を構築することができる。
1 ハニカム状立体補強材
2 ストリップ材
3 孔
4 結合部位
5 セル
6 ハニカム構造体
7 ジオグリッド
7a ジオグリッド(盛土補強部)
7b ジオグリッド(ハニカム構造体下)
7c ジオグリッド(ハニカム擁壁法面部)
7d ジオグリッド(ハニカム構造体上)
7e ジオグリッド(アンカー部)
7x 縦グリッド材
7y 横グリッド材
8 アンカーピン
8a 頭頂部
8b 軸部
8c 釘先部
a 展張方向
b 断面図の視線方向
c ハニカム状立体補強材の載置方向
X 地山側
Y 法面側
z 断面図断面

Claims (7)

  1. 板状または網状の高分子材料からなるストリップ材をはちの巣構造にしたハニカム状立体補強材に充填材を充填したハニカム構造体を略水平に複数層積層され法面部のハニカム構造体端部が段々畑のように水平面と垂直面が交互に現れるステップ構造となるステップ状ハニカム構造体層が擁壁部を構成し、当該ステップ状ハニカム構造体層の地山側に略水平にジオグリッドが配されるジオグリッド・ハニカム擁壁であって、
    当該ジオグリッドがステップ状ハニカム構造体層の背面地山側に固定箇所を有し、当該ステップ状ハニカム構造体層の背面地山側から複数層積層されたステップ状ハニカム構造体層の下を通り、当該ステップ状ハニカム構造体層の法面側側面を覆い、当該ステップ状ハニカム構造体層の上部を経て、ステップ状ハニカム構造体層の背面地山側に至り、当該ステップ状ハニカム構造体層の背面地山側に固定箇所を有する状態で位置
    前記法面部側側面を覆うジオグリッドが当該ジオグリッド・ハニカム擁壁を構成するステップ状ハニカム構造体層の各段の上端部を橋渡しするように位置し、
    当該法面側側面を覆うジオグリッド部分がジオグリッド・ハニカム擁壁の法面の最も外側を構成することを特徴とするジオグリッド・ハニカム擁壁(だだし、階段状ハニカム構造体層の最も外側の法面部にコンクリートを打設するものを除く)。
  2. ジオグリッドが、
    擁壁部を構成するステップ状ハニカム構造体層の背面地山側にあるジオグリッド(盛土補強部)と、
    当該ジオグリッド(盛土補強部)から連続し擁壁部を構成するステップ状ハニカム構造体層の下にあるジオグリッド(ハニカム構造体下)と、
    当該ジオグリッド(ハニカム構造体下)から連続し擁壁部法面を構成するステップ状ハニカム構造体層の側面部分を覆うようにあるジオグリッド(ハニカム擁壁法面部)と、
    当該ジオグリッド(ハニカム擁壁法面部)から連続し擁壁部を構成するステップ状ハニカム構造体層の上にあるジオグリッド(ハニカム構造体上)と、
    当該ジオグリッド(ハニカム構造体上)から連続し擁壁部を構成するステップ状ハニカム構造体層の背面地山側にあるジオグリッド(アンカー部)と、
    から構成される一体のジオグリッドであることを特徴とする請求項1記載のジオグリッド・ハニカム擁壁。
  3. 前記ジオグリッドが熱可塑性樹脂シートに水抜き用の孔を有する構造であって、当該孔の間隔が縦グリッド材の間隔よりも横グリッド材の間隔が広い縦長の長方形の孔を有するジオグリッドであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のジオグリッド・ハニカム擁壁。
  4. 前記ジオグリッドの固定箇所にアンカーピンを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のハニカム擁壁。
  5. 前記ジオグリッドが、ポリオレフィン樹脂製のジオグリッドであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のジオグリッド・ハニカム擁壁。
  6. 板状または網状の高分子材料からなるストリップ材をはちの巣構造にしたハニカム状立体補強材に充填材を充填したハニカム構造体を略水平に複数層積層され法面部のハニカム構造体端部が段々畑のように水平面と垂直面が交互に現れるステップ構造となるステップ状ハニカム構造体層が擁壁部を構成し、当該ステップ状ハニカム構造体層の地山側に略水平にジオグリッドが配されるジオグリッド・ハニカム擁壁の構築方法であって、
    予め整地された設置面にジオグリッドを敷設する工程と、
    地山側に当該ジオグリッドの一端部をアンカーピンで固定する工程と、
    当該ジオグリッド上のステップ状ハニカム構造体層の法尻となる箇所にハニカム状立体補強材を展張しながら載置する工程と、
    当該ハニカム状立体補強材のセルに充填材を充填してハニカム構造体を構築する工程と、
    当該ハニカム構造体の地山側の部分に当該ハニカム構造体の天頂のレベルと同じレベルまで盛土材を撒き出してハニカム構造体と同じレベルの段を構築する工程と、
    当該ハニカム構造体の上に必要な層数分のハニカム構造体をステップ状に設置してステップ状ハニカム構造体層を設置する工程と、
    ステップ状ハニカム構造体層の最下層より飛び出したジオグリッドを屈曲させ、法面部を上部方向に這わせ、ステップ状ハニカム構造体層の上端部でさらに地山側の方向に屈曲させる工程と、
    当該ジオグリッドをステップ状ハニカム構造体層天頂部に這わせた後、当該ステップ状ハニカム構造体層の地山側で当該ジオグリッド他端部をアンカーピンで固定する工程、
    からなる一連の工程を1ユニットとする工程を含み、
    前記法面部側側面を覆うジオグリッドが当該ジオグリッド・ハニカム擁壁を構成するステップ状ハニカム構造体層の各段の上端部を橋渡しするように位置し、
    当該法面側側面を覆うジオグリッド部分がジオグリッド・ハニカム擁壁の法面の最も外側を構成する、
    ジオグリッド・ハニカム擁壁の構築方法(だだし、ステップ状ハニカム構造体層の最も外側の法面部にコンクリートを打設するものを除く)
  7. 請求項6記載の1ユニットの工程を複数回繰り返してジオグリッド・ハニカム擁壁を構築するジオグリッド・ハニカム擁壁の構築方法。
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