JPH01146020A - 盛土による基礎構築体とその築造方法 - Google Patents

盛土による基礎構築体とその築造方法

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JPH01146020A
JPH01146020A JP30541887A JP30541887A JPH01146020A JP H01146020 A JPH01146020 A JP H01146020A JP 30541887 A JP30541887 A JP 30541887A JP 30541887 A JP30541887 A JP 30541887A JP H01146020 A JPH01146020 A JP H01146020A
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稲葉 雄次郎
Yasuyuki Kitano
北野 靖行
Koichi Karimata
狩俣 恒一
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、盛土を利用した橋台や擁壁などの、上部構
造物を支持するための基礎構築体とその築造方法に関す
るものである。
(従来の技術) 一般的にこの種の基礎構築体は、上部構造物等からの荷
重を安全かつ確実に基礎地盤に伝え1、 かつ上部構造
物を含めた構築体全体として十分な安全性を有しなけれ
ばならない。
ところで、曲記基礎構築体を、傾斜地或は盛土などに築
造する際、斜面安定性或は盛土自体の沈下性、支持力の
機構及び挙動などについて不解明な点が多く、また、施
工中のすべり破壊、施工後の降雨、地震などによる法面
崩壊及び沈下などの種々の問題があることから、従来は
、一般的に次のいずれかの方法によって、基礎構築体を
築造している。
(1)直接基礎(ヘタ基礎) 第8図(a)〜(d)に示すように、(a)基礎構築体
(橋台の躯体部)Aoを立設しようとする原地盤Bにお
いて、 (b)岩盤などの支持層B°が現れるまで掘り下げ、(
c)その支持層B′上に橋台の鉄筋コンクリート基礎部
21を形設すると共に、鉄筋コンクリート基礎部21上
に鉄筋コンクリート製の溝築体A゛を立設して、その構
築体A′上に橋座部6を設置し、(d)橋座部6に橋桁
7を架設すると共に、構築体A゛の橋桁7反対側の原地
盤B上には、橋桁7と同じ高さになるまで盛土22を造
成している。
(2)杭基礎 第9図(a)〜(d)に示すよう゛に、(a)基礎構築
体を立設しようとする原地盤Bにおいて、(b)盛土2
2造成終了後、 (c)盛土22上部から原地盤B下の安定した岩盤など
の支持層B°に達する長さの杭23を複数本打設し、 (d)6抗23の上端に跨って鉄筋コンクリート床版部
24を形設し、この鉄筋コンクリート床版部24上に橋
座部6を設置し、橋座部6に橋桁7を架設する。
(発明が解決しようとする問題点) 上記した従来の方法によると、前者は、構築体の高さに
比例してその自重が大きくなり、上部構造物からの負荷
重以外に構築体上方部分(橋座および橋体の一部)の自
重及びそれにかかる土庄や水圧などを、その構築体の下
方部分が支持することになる。後者ら、前者と同様に、
上部構造物からの負荷重以外に構築体上方部分(橋座お
よび橋体の一部)の自重及び土圧や水圧などを抗が支持
することになる。
したがって、前者および後者ともに、構築体或は床版お
よび杭が巨大なものとなり、その大きさは、盛土の高さ
に比例し、高くなればなる程−層巨大になる。そして、
巨大化すればする程、築造作業時の危険性も増大するこ
とになる。
また、近年の道路建設工事は、山岳地帯の部分が非常に
多くを占めてきている。また、山岳地帯の道路では、ト
ンネルや橋梁などの箇所が多く、それらを建設する際の
土工型は切土が主流となるため、多重の捨土が発生する
。一方、山出地の土捨場は多額の付帯工法が必要になる
ので、盛土の可能な箇所内はできるだけ盛土構造とする
ことが望まれる。しかも、この盛土に接続して橋梁が建
設される場合は、その盛土の上端まで橋台を立設する必
要があり、巨大な橋台となって建設費が膨大になる。ま
た、そのような橋台の建設に伴って擁壁等の土留構造物
を築造する機会が増えるが、この場合にも橋台と同様の
問題が生ずることになる。さらに、上記した種々の問題
点は山岳道路のみならず、一般の宅地造成でも、最近は
山岳部の傾斜地などを利用して開発が行われる傾向にあ
るため、基礎構築体を築造する機会が一層増大しつつあ
る。
この発明は上述の点に鑑みなされたもので、各盛土層間
に補強材を敷設し、盛土層全体に圧力をかけることによ
って盛土層を補強材とともに一体化させ、一種の疑似躯
体(ケーソン構造体)を構築し、上部構造物からの荷重
および土圧、水圧、地震力等の外力をその疑似躯体を通
して下方の基礎支持体へ伝達可能な、築造が容易で、コ
ンクリートや鉄筋の使用量が少なく、安価にかつ安全に
施工することができる、基礎構築体とその築造方法を提
案しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 上記した目的を達成するための、この発明の基礎構築体
の要旨とするところは、高剛性の基礎又は岩盤などの基
礎支持体と、その基礎支持体上に積み重ねられた一定厚
さからなる多重の盛土層と、各盛土層間に介装され、摩
擦係数及び引張強度が大きいフラット若しくは略フラッ
トな補強材と、最上又は上方の盛土層上に形設された高
剛性の床版と、この高剛性の床版を貫通して前記基礎支
持体を接続する複数本のアンカーとを具備し、それらの
アンカーを介して盛土層全体に圧縮力を作用させ、前記
高剛性の床版より基礎支持体に至る各盛土層及び補強材
を一体化したことである。また、この発明の築造方法の
要旨とするところは、高剛性の基礎又は岩盤などの基礎
支持体上に、一定厚みの盛土層を造成して締め固め、そ
の盛土層上に摩擦係数及び引張強度が大きくフラット若
しくは略フラットな補強材を敷設し、その補強材上に一
定厚さの盛土層を造成して締め固めるという一連の作業
を、複数回繰り返し、最上÷←→→の盛土層上に高剛性
の床版を形設し、その高剛性の床版を貫通して前記基礎
支持体に複数本のアンカーの下端部をそれぞれ固着し、
それらのアンカーを前記高剛性の床版を介して締め付け
ることによって、前記盛土層全体に圧縮力を作用させ、
前記高剛性の床版より基礎支持体に至る各盛土層及び補
強材を一体化したことである。
(実施例) 以下、この発明の基礎構築体の実施例を図面に基づいて
説明する。
第1図は橋梁を支持するための基礎構築体Aを示す。図
において、lは基礎支持体としての鉄筋コンクリートや
鋼製などからなる高剛性の基礎(以下、コンクリート基
礎という)で、このコンクリート基礎l上に一定厚さ(
通常、30〜50cm程度)からなる盛土層2が複数層
積み重ねられ、各盛土層2間には、摩擦係数及び引張強
度が大きいフラット若しくは略フラットな補強材3が介
装されている。補強材3としては、耐候性に優れたポリ
マーグリッドネットや金属製ネットの他に、第2図に示
すような、間隔を設けて配置した係合片3bを有する鋼
棒3aを格子状に組み付けて連結した構造のもの、亜鉛
メツキした帯状鋼材、不織布などが使用される。
4は最上の盛土層2上に形設された鉄筋コンクリートや
鋼製などからなる高剛性の床版(以下、コンクリート床
版という)で、このコンクリート床版4を貫通させた複
数本のアンカー5を、その下方の盛土層2および補強材
3を貫通して最下端のコンクリート基礎lまで挿入し、
各アンカー5の下端部をコンクリート基礎!に固着して
いる。そして、それらのアンカー5を介してコンクリー
ト床版4をその下方に押圧し、コンクリート基礎1とコ
ンクリート床版4に挟まれた盛土層2に圧縮力を作用さ
せ、前記コンクリート床版4よりコンクリート基礎lに
至る各盛土層2及び補強材3を一体化させて、一種の疑
似躯体に形成したものである。
ところで、前記補強材3の上下方向の間隔、いいかえれ
ば前記各盛土層2の厚さは、盛土が砂や礫の場合で前記
補強材3の最小幅の273もしくはそれ以下に設定し、
盛土が粘土を含んだ砂質の場合は1/2もしくはそれ以
下に設定する。
このように各盛土層2の厚さを、補強材3の幅の273
以下に設定したのは、それ以上大きくすると、アンカー
5を介して盛土層2に圧縮力を作用させた際、盛土層2
内の盛土が横方向に滑りを生じて、拡散する恐れがある
からである。
また、前記アンカー5により盛土層2に作用させる圧縮
力は、前記コンクリート床版4上に設けられる上部構造
物の重量や各種外力の最大値及び安全率を考慮の上、決
定するが、前記盛土層2の降伏点を超えない範囲に留め
る。
6は橋台の橋座部で、この上部構造物としての橋座部6
は、前記コンクリート床版4上に鉄筋コンクリートなど
から一体に形設される。
次に、上記実施例の基礎構築体の築造方法を図面に基づ
いて説明する。
第3図(a)〜(d)はこの発明の築造過程を示す。
図において、基礎構築体Aを築造しようとする位置の原
地盤Bを掘り下げて、コンクリート基礎lを形設し、一
定厚みの盛土層2を造成して転圧機などで充分に締め固
め、その盛土層2上にフラットな前記補強材3を敷設し
、その補強材3上に一定厚みの盛土層2を造成して締め
固めるという一連の作業を、複数回繰り返していく(同
図(a))。それから、最上の盛土層2上にコンクリー
ト床版4を形設する(同図(b))。
次に、コンクリート床版4を貫通させた複数本のアンカ
ー5を、その下方の盛土層2および補強材3を貫通して
最下端のコンクリート基礎lまで挿入し、各アンカー5
の下端部をコンクリート基礎lに固着する。なお、アン
カー5を挿入する際、アンカー5の挿入孔を予め穿設し
ておいてもよい。そして、それらのアンカー5を締め付
けてコンクリート床版4をその下方に押圧し、コンクリ
ート基礎lとコンクリート床版4に挟まれた盛土層2に
圧縮力を作用させ、前記コンクリート床版4よりコンク
リート基礎支持体Iに至る各盛土層2及び補強材3を一
体化して、一種の疑似躯体を形成する(同図(C))。
なお、前記盛土層2に対する圧縮力のかけ方は、前記ア
ンカー5に対し載荷、除荷を繰り返しながら、小さな荷
重(緊張力)から次第に大きい荷重(緊張力)を加えて
いくようにするのが望ましい。
最後に、コンクリート床版4上に、橋台の橋座部6を鉄
筋コンクリートにより一体に形設する(同図(d))。
第4図(a)〜(e)は、他の築造方法による築造過程
を示す。この方法は比較的小規模の場合に好適な方法で
、前記築造方法との相違は、原地盤Bに形設したコンク
リート基礎lに、短尺のアンカー5の下端部を固着して
立設しく同図(a))、そのコンクリート基礎i上に、
アンカー5の高さよりやや低い高さまで、盛土層2を造
成して小型転圧機などで充分に締め固め、補強材3を敷
設してその補強材3の上に盛土層2を造成して締め固め
(同図(b))、そして、前記アンカー5の上端に別の
アンカー5の下端を連、 結して、前記工程と同様に盛
土層2を造成して締め固め、補強材3を敷設してその補
強材3の上に盛土層2を造成して締め固めるという一連
の作業を繰り返し、必要な高さの盛土層2を形成し、最
上の盛土層2にコンクリート床版4を形設した(同図(
C))ことである。
なお、第4図(d)は前記第3図の(C)に、また、第
4図(e)は第3図の(d)に共通する。
次に、第5図は基礎構築体の他の実施例を示す。図にお
いて、基礎構築体Aは下方に岩盤11層を6つ傾斜地C
に築造されている。本実施例の場合は、前記第1図の実
施例におけるコンクリート基礎1の代わりに、岩盤11
を利用している。
したがって、最上の盛土層2上に形設したコンクリート
床版4を貫通するアンカー5の下端部は、傾斜地C下方
の岩盤11に固着しているが、垂直方向のアンカー5の
他に、岩盤11に略直交する傾斜方向のアンカー5°を
設けて盛土層2全体を岩盤ll側へ付勢している。また
、各盛土層2に介装される補強材3は、前記実施例より
広い幅のものを用いて、各盛土層2の水平方向への滑り
(広がり)防止を強化している。その他の構成について
は、前記実施例と全く共通している。
また、第6図は盛土高さが非常に高くなる場合や盛土の
土質が悪い場合に適用される基礎構築体の実施例を示す
もので、本実施例では、最上位のコンクリート床版4と
最下位のコンクリート基礎lとの間の盛土層2中に、複
数のコンクリート中間版41及び4.を設けて補強して
いる。そして、コンクリート基礎1と下位のコンクリー
ト中間版4.との間、下位のコンクリート中間版41と
上位のコンクリート中間版4.との間、並びに上位のコ
ンクリート中間版42と最上位のコンクリート床版4と
の間は、それぞれ複数本のアンカー5によって結合して
緊張力を作用させ、それらの間の盛土層2を補強材3と
共に一体化させている。いいかえれば、本実施例の場合
、複数の基礎構築体Aを積み重ねて一体に連結した構造
からなっているといえる。
ところで、各コンクリート中間版4..4.の幅Bl、
B2は、図中の盛土高さHl、Hlの30〜70%(通
常は50〜60%程度)に設定するが、これに伴って、
補強材3の幅もコンクリート中間版41.4.の幅B5
、B、と略同−幅に設定している。図中、6は橋座部、
7は橋桁である。 なお、説明を省略したが、盛土層2
内の適所には、排水管を埋設したりあるいはフィルター
層などを設けて、基礎構築体Aやこれに隣接する盛土内
に貯留した降雨時の雨水や地下水などを外部へ排水する
ようにする。更に、上記各実施例では、橋台としての基
礎構築体を例示して説明したが、擁壁についても同様に
実施できる。
(作用) 次に、上記したこの発明の基礎構築体について、基礎構
築体全体の作用および補強材に基づく作用を説明する。
(a)基礎構築体全体の作用について:基礎構築体Aは
、上部構造物6やその他の外力を下方の良好な基礎地盤
Bに伝達させ、支持するという作用が主たる働きである
本発明の基礎構築体Aの場合、盛土層2の造成・転圧終
了後に、高剛性の床版4から下方の基礎地盤Bまでの間
の盛土層2に各種外力の最大値及び安全率をみこんだ圧
縮力を、アンカー5の緊張によって予め与えているので
、基礎構築体Aの築造後に、前記の各種外力が盛土層2
中に作用しても、各盛土層2は一体化された挙動を示す
ことになる。いいかえれば、一種の疑似躯体が形成され
たことになる。また、最大外力に相当する力をアンカー
5を通じて予め疑似躯体(盛土層2)に与えているので
、その躯体による沈下は、アンカー5に緊張力を与えた
段階でほぼ終了していることになる。
ここで、造成・転圧終了後の盛土層2内の力の関係につ
いて詳しく説明する。
第7図(a)および(b)において、盛土層2の内部力
をPs、アンカー5の緊張力をPc1垂直外力をPw、
基礎構築体Aの自重をllo、基礎地盤の反力をQとす
ると、 ■外力Pwを加えずにアンカー5に緊張力Pcを作用さ
せると、盛土層2の内部力Psがアンカー5の緊張力P
cに比例して増大する。また、基礎地盤の反力Qは、基
礎構築体Aの自重Woである。
■次に外力Pwを加えると、盛土層2の内部力Psは一
定で変化せず、アンカー5の緊張力Pcが比例して降下
する。また、基礎地盤の反力QはW。
+Pwとなる。
■前記外力Pwが予め設定されたアンカー5の緊張力P
cを超えると、盛土層2の内部力Psは外力Pwに等し
くなる。また、この場合、基礎地盤の反力QはTo+P
wとなる。
そして、更に外力Pwが増大すると、基礎構築体Aもし
くは基礎地盤が崩壊することになる。
これらの現象から、各盛土層2は一体化され、一種の疑
似躯体が形成されたことが確認される。
(b)補強材の作用について: 外部(上部)荷重によって、その荷重下の盛土層2が圧
縮と同時に横方向へ拡がろうとした時に、盛土層2内部
にはせん断力が発生する。その拡がりを抑止するのが補
強材3の役目である。
いいかえれば、盛土層2中に生じたせん断力を補強材3
の引張力で負担することになる。多重の盛土層2間に配
した補強材3は土の拡がろうとする現象を抑止すること
になり、コンクリート床版4とコンクリート基礎lとの
間の盛土層2は補強材3によって拘束され、剛性を持ち
、一体化した土塊としての挙動を示すことになる。
また、補強材3とその上下の盛土とは、連続しており分
断されていないので、盛土の強度を損なうことなく補強
が可能であり、また、盛土の透水性、通気性を損なうこ
ともない。
(c)補強材と盛土との一体化: 盛土層2中に埋め込まれた補強材3は、その網目などを
通じて補強材3の上下の土が一体化しているため、盛土
層2中の補強材3の引抜き試験を行うと粘着力の無い砂
や礫の場合でも、砂や礫の内部摩擦角によるせん断抵抗
以外の粘着効果が観察される。この粘着効果は、盛土中
に埋め込まれた補強材3を引き抜く時、補強材3の上下
両サイドにすべり面が形成されるが、そのためには上層
の土粒子を上へ移動させて土粒子と補強材3とのかみ合
いをはずす必要があり、したがって、粘着力の無い砂や
礫でも粘着効果があられれることになる。
しかしながら、上下からの垂直力が小さく、水平引き抜
き力が大きくなる場合には、盛土層2間で滑りが生じる
ことになるので、土塊は一体的な挙動を示さなくなる。
本発明において、アンカー5により予め土に圧縮力を与
えるのは、上記のような滑りが発生するのを防ぎ土塊を
一体的に挙動させるためである。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明の基礎構築体およびその
築造方法は、上記した構成からなるから、下記の効果を
奏する。
(1)この発明の基礎構築体は、主材料として盛土自身
を用いるので、上記した従来の構築体に比べてコンクリ
ート、鉄筋等の人工資材を大巾に削減でき、材料費、工
費共に安価にできる。
(2)この発明の築造方法は、足場や大型機械が不要で
、作業高さが盛土高さと同じで作業を安全に遂行できる
とともに、アンカー工法を含め総て通常の一般技術とみ
なせる工法となっており、特殊技術を必要とせず゛、作
業が容易で熟練を要しない。
(3)盛土層造成中に疑似躯体を仕上げることになり、
また、高剛性の床版やその上に形設される上部構造物な
どの鉄筋コンクリート構造物の規模も小さくて済むので
、従来の工法に比べて短期間に施工できる。更に、盛土
層の造成は通常の薄層多電工法であり、敷設する補強材
は層厚管理材として用いることができるので、盛土層全
体の施工管理(締固め等)が確実に行い得て、良好な基
礎構築体を形成できる。
(4)盛土層の安定上一番大きな問題は盛土内の排水処
理であるが、盛土層の造成時に、同時に排水設備を施工
できる。また、従来の鉄筋コンクリート製構築体では、
その構築体自身が止水することになるので、排水良好な
裏込め材及び水抜き孔を設けて内部貯留水位の上昇を防
いでいるにも拘わらず、日時の経過と共に排水機能の低
下があるが、この発明の基礎構築体では、排水設備の施
工が容易で、しかも、排水機能の低下も少ない。
(5)従来の鉄筋コンクリート製構築体の場合には、隣
接して設けられる盛土部分との一体性を欠くが、この発
明の基礎構築体の大部分は盛土からなるので、隣接盛土
部分と一体化して相互の補強効果が高い。また、将来ア
ンカーの腐食などによって盛土層に対する緊張力が低下
しても、盛土層全体が既に開型性化しているので、疑似
躯体として一体的に挙動する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の基礎構築体の実施例を示す断面図、
第2図は補強材の一例を示す斜視図、第3図(a)〜(
d)はこの発明の築造過程を示す断面図、第4図(a)
〜(e)は他の築造過程を示す断面図、第5図は基礎構
築体の第2実施例を示す断面図、第6図は基礎横築体の
第3実施例を示す断面図、第7図(a)および(b)は
盛土層内における力の関係を示す説明図、第8図(a)
〜(d)は従来の直接基礎築造過程を示す断面図、第9
図(a)〜(d)は従来の杭基礎築造過程を示す断面図
である。 A・・・基礎構築体、■・・・コンクリート基礎、2・
・・盛土層、3・・・補強材、4・・・コンクリート床
版、5・・・アンカー、11・・・岩盤。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)高剛性の基礎又は岩盤などの基礎支持体と、その
    基礎支持体上に積み重ねられた一定厚さからなる多重の
    盛土層と、各盛土層間に介装され、摩擦係数及び引張強
    度が大きいフラット若しくは略フラットな補強材と、最
    上又は上方の盛土層上に形設された高剛性の床版と、こ
    の高剛性の床版を貫通して前記基礎支持体を接続する複
    数本のアンカーとを具備し、それらのアンカーを介して
    盛土層全体に圧縮力を作用させ、前記高剛性の床板より
    基礎支持体に至る各盛土層及び補強材を一体化したこと
    を特徴とする盛土による基礎構築体。
  2. (2)前記各盛土層の厚さを、前記補強材幅の2/3以
    下に設定した特許請求の範囲第1項に記載の基礎構築体
  3. (3)高剛性の基礎又は岩盤などの基礎支持体上に、一
    定厚みの盛土層を造成して締め固め、その盛土層上に摩
    擦係数及び引張強度が大きくフラット若しくは略フラッ
    トな補強材を敷設し、その補強材上に一定厚さの盛土層
    を造成して締め固めるという一連の作業を、複数回繰り
    返し、最上の盛土層上に高剛性の床版を形設し、 その高剛性の床版を貫通して前記基礎支持体に複数本の
    アンカーの下端部をそれぞれ固着し、それらのアンカー
    を前記高剛性の床版を介して締め付けることによって、
    前記盛土層全体に圧縮力を作用させ、前記高剛性の床板
    より基礎支持体に至る各盛土層及び補強材を一体化した
    ことを特徴とする盛土による基礎構築体の築造方法。
  4. (4)前記各盛土層の厚さを、前記補強材幅の2/3以
    下に設定した特許請求の範囲第3項に記載の基礎構築体
    の築造方法。
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