JP6682331B2 - インクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方式において、樹脂粒子を含んだ液体組成物を記録媒体に付与し、記録媒体を定着手段で定着することにより、記録媒体上の液体組成物に含まれる樹脂微粒子を造膜させて記録画像を作製する方式が提案されている。この方式を用いると、記録画像を皮膜化することにより、記録画像の擦過性を向上させることが可能になるとともに、光沢の高い記録画像を得ることができる。
特許文献1には、複数の定着手段を選択することにより、所望の光沢を付与する表面性状選択手段を含むことを特徴とする画像記録装置が提案されている。
特開2005−178291号公報
特許文献1のように、所望の光沢を付与するために、複数の定着手段を選択する手法では、加熱加圧により記録画像の擦過性を向上させることは可能である。しかし、記録画像の光沢性は、全面高光沢、全面低光沢、もしくは、紙搬送方向に2分割された高光沢と低光沢の画像パターンしか作製できず、記録画像内に高光沢と低光沢の多様な画像パターンを作製することが困難であるという課題がある。
本発明の目的は、記録画像内に高光沢と低光沢の多様な画像パターンを作製することが可能なインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明者は、先述した背景技術を深く鑑み、鋭意検討の結果、以下に示す構成がインクジェット記録方法として課題に対し優れた性能を有することを見出し、本発明を成すに至った。
本発明の一態様によれば、インクジェット方式の記録ヘッドを用いて、記録媒体に対して、樹脂を含有する第1の液体組成物を付与することで第1の液体組成物凝集層を形成する工程と、
インクジェット方式の記録ヘッドを用いて、前記記録媒体に対して、樹脂を含有する第2の液体組成物を付与することで第2の液体組成物凝集層を形成する工程と、
前記第1の液体組成物凝集層及び前記第2の液体組成物凝集層が形成された記録媒体を第1の定着手段を用いて加熱及び加圧する第1の定着工程と、
第2の定着工程と、
を有するインクジェット記録方法であって、
前記第2の定着工程は、前記第1の定着工程を経た記録媒体を、
第2の定着手段を用いて加熱及び加圧し、
加熱及び加圧した後に、冷却し、
冷却した後に、前記第2の定着手段から剥離する工程を含み、
前記第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度MFT、前記第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度MFT、前記第1の定着工程における加熱及び加圧時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度T、前記第2の定着工程における加熱及び加圧時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度T、並びに、前記第2の定着工程における剥離時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度Tが、
(1−1)MFT>MFT、及び、
(1−2)T>MFT≧T>MFT≧T
を満足することを特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、インクジェット方式の記録ヘッドを用いて、中間転写体に対して、樹脂を含有する第1の液体組成物を付与することで第1の液体組成物凝集層を形成する工程と、
インクジェット方式の記録ヘッドを用いて、前記中間転写体に対して、樹脂を含有する第2の液体組成物を付与することで第2の液体組成物凝集層を形成する工程と、
前記中間転写体上の第1の液体組成物凝集層及び第2の液体組成物凝集層を記録媒体上に転写する転写工程と、
第1の液体組成物凝集層及び第2の液体組成物凝集層が形成された記録媒体を第1の定着手段を用いて加熱及び加圧する第1の定着工程と、
第2の定着工程と、
を有するインクジェット記録方法であって、
前記第2の定着工程は、前記第1の定着工程を経た記録媒体を、
第2の定着手段を用いて加熱及び加圧し、
加熱及び加圧した後に、冷却し、
冷却した後に、前記第2の定着手段から剥離する工程を含み、
前記第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度MFT、前記第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度MFT、前記第1の定着工程における加熱及び加圧時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度T、前記第2の定着工程における加熱及び加圧時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度T、並びに、前記第2の定着工程における剥離時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度Tが、
(2−1)MFT>MFT、及び、
(2−2)T>MFT≧T>MFT≧T
を満足することを特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
本発明によれば、記録画像内に高光沢と低光沢の多様な画像パターンを作製することが可能なインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明の一実施形態における直接描画型インクジェット記録装置の模式図である。 本発明の一実施形態における液体組成物凝集層の表面部分の拡大断面模式図である。 本発明の一実施形態におけるロールニップ方式による加圧加熱手段の模式図である。 本発明の一実施形態におけるエンドレスプレス方式による加圧加熱手段の模式図である。 実施例1−1の液体組成物凝集層の層構成の模式図である。 実施例1−2の液体組成物凝集層の層構成の模式図である。 本発明の一実施形態における転写型インクジェット記録装置の模式図である。 実施例2−1の液体組成物凝集層の層構成の模式図である。 実施例2−2の液体組成物凝集層の層構成の模式図である。 本発明の一実施形態における転写型インクジェット記録装置の模式図である。 本発明の一実施形態における転写型インクジェット記録装置の模式図である。 実施例2−4の液体組成物凝集層の層構成の模式図である。
以下に、本発明の実施形態に係る印刷方法の概略を説明する。なお、本明細書において「記録媒体」とは、一般的な印刷で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック、フィルムその他の印刷媒体、記録メディアも含めて言う。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法としては、記録媒体に、直接、液体組成物を付与し、画像を記録する「直接描画型インクジェット記録方法」と、第1の記録媒体としての中間転写体に液体組成物を付与して中間画像を形成した後、紙などの第2の記録媒体に中間画像を転写することで画像を記録する「転写型インクジェット記録方法」とが挙げられる。以下、それぞれのインクジェット記録方法に関し、説明を行う。
[1]直接描画型インクジェット記録方法
本発明の一形態は、記録媒体上に第1の液体組成物凝集層を形成する工程と、第2の液体組成物凝集層を形成する工程とを有する。また、これら液体組成物凝集層の形成工程に続いて、これら液体組成物凝集層を加熱及び加圧することにより、記録媒体上に定着する第1の定着工程と第2の定着工程とを有する。
第1の液体組成物凝集層を形成する工程は、樹脂を含有する第1の液体組成物をインクジェット方式の記録ヘッドを用いて、記録媒体に対して付与することで、第1の液体組成物凝集層を形成するものである。第1の液体組成物凝集層を形成する工程には、第1の液体組成物中の色材等の成分を凝集させる反応液を記録媒体上に付与する工程と、第1の液体組成物を記録媒体上に付与する工程が含まれていてもよい。
第2の液体組成物凝集層を形成する工程は、樹脂を含有する第2の液体組成物を、インクジェット方式の記録ヘッドを用いて、記録媒体に対して付与することで、第2の液体組成物凝集層を形成するものである。この工程には、送風などによって水分を除去する工程を含めることもできる。第2の液体組成物は、前記第1の液体組成物凝集層が形成された領域と少なくとも一部が重複する領域に対して付与されることが好ましいが、全く重複領域を設けないこともできる。
第1の液体組成物凝集層を形成する工程と、第2の液体組成物凝集層を形成する工程の実施順序は特に限定されない。
第1の定着工程においては、記録媒体が第1の定着手段の位置に達すると、第1の定着手段によって、第1の液体組成物凝集層及び第2の液体組成物凝集層が加圧及び加熱される。このとき、上記式(1−2)に示すように、第1及び第2の液体組成物凝集層が、第1及び第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度より高い温度(T)に加熱されることによって記録媒体に定着され、耐擦過性を有する記録画像が形成される。
第1の定着工程を経た後、記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層は、第1の定着手段での加熱及び加圧から開放され、第2の定着工程における第2の定着手段へ送られる。この間、第1及び第2の液体組成物凝集層の温度は、MFT以下の温度まで冷却されることが好ましい。また、MFT以下の温度まで冷却されても良い。この冷却には、別途冷却のための手段を設けても良いが、第1の定着工程から第2の定着工程における第2の定着手段に接触するまでに自然冷却するように距離を設けることが簡便である。
第2の定着工程は、第1の定着工程に引き続き、第2の定着手段を用いて、前記第1の定着工程を経た記録媒体を再度加圧及び加熱する。前記第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)と、前記第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)は、上記式(1−1)に示すように、MFT>MFTという関係を有する。そして、この第2の定着工程では、上記式(1−2)に示すように、第1及び第2の液体組成物凝集層がMFT以下、かつMFTより高い温度(T)に加熱されることによって、記録媒体に定着されるため、第2の液体組成物凝集層が記録画像の表面に存在している部分の光沢性を高くすることができる。この後、第2の定着手段と記録媒体との接触状態を維持したまま、上記式(1−2)に示すように、第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)を、MFT以下の温度まで冷却する。その後に、記録媒体を第2の定着手段から剥離する(離脱させる)ことで、第2の定着工程によって得られた第2の液体組成物凝集層部分の高い光沢性を維持することができる。また、第1の液体組成物凝集層が記録画像の表面に存在している部分では低い光沢性が維持され、記録画像内に高光沢と低光沢の多様な画像パターンを作製することができる。
即ち、本発明のインクジェット記録方法では、前記第1及び第2の液体組成物凝集層は、以下の式(1−1)を満たし、且つ、前記第1及び第2の定着工程における第1及び第2の液体組成物凝集層の温度が、以下の式(1−2)を満足する。
MFT>MFT・・・(1−1)
>MFT≧T>MFT≧T・・・(1−2)
:第1の定着工程における加熱及び加圧時の記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度
:第2の定着工程における加熱及び加圧時の記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度
:第2の定着工程における剥離時の記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度
MFT:第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度
MFT:第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度
<発明の基本構成>
次に、本発明の直接描画型インクジェット記録方法の実施形態における基本構成について詳細に説明する。
<反応液>
本発明における反応液は、液体組成物の高粘度化成分を含有する。液体組成物の高粘度化とは、原則として、液体組成物を構成している組成物の一部である色材や樹脂等が、液体組成物の高粘度化成分と接触することによって化学的に反応し、あるいは物理的に吸着し、これによって液体組成物全体の粘度上昇が認められる場合をいう。しかし、この場合のみならず、色材など液体組成物の一部が凝集することにより、局所的に粘度上昇を生じる場合も含まれる。この成分は、記録媒体上での液体組成物及び/又は液体組成物の一部の流動性を低下せしめて、画像形成時のブリーディング、ビーディングを抑制する効果がある。本発明の態様においては、液体組成物の高粘度化成分として、多価の金属イオン、有機酸、カチオンポリマー、多孔質性微粒子など、旧来公知の物を特に制限無く用いることができる。中でも特に多価の金属イオン及び有機酸が好適である。また、複数の種類の液体組成物の高粘度化成分を含有させることも好適である。なお、反応液中の液体組成物の高粘度化成分の含有量は、反応液全質量に対して5質量%以上であることが好ましい。
具体的に液体組成物の高粘度化成分として使用できる金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+及びZn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+、Cr3+、Y3+及びAl3+等の三価の金属イオンが挙げられる。また、具体的に液体組成物の高粘度化成分として使用できる有機酸としては、例えば、シュウ酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、レブリン酸、コハク酸、グルタル酸、グルタミン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、オキシコハク酸、ジオキシコハク酸等が挙げられる。
本発明に係る反応液は、適量の水や有機溶剤を含有していてもよい。この場合に用いる水は、イオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。また、本発明に係る反応液に用いることのできる有機溶剤としては特に限定されず、公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。
また本発明に係る反応液には、各種樹脂を添加することもできる。適当な樹脂を添加しておくことで、最終画像の機械強度を高めたりすることが可能であり好適である。用いられる材料としては、液体組成物の高粘度化成分と共存できるものであれば特に制限は無い。また、反応液は、界面活性剤や粘度調整剤を加えてその表面張力や粘度を適宜調整して用いることができる。用いられる材料としては、液体組成物の高粘度化成分と共存できるものであれば特に制限は無い。具体的に用いられる界面活性剤としては、「アセチレノールE100」(商品名、川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。
<反応液付与>
記録媒体表面へ反応液を付与する方法は、従来知られている各種手法を適宜用いることができる。例としては、ダイコーティング、ブレードコーティング、グラビアローラーを用いる手法、オフセットローラーを用いる手法、スプレーコーティング等が挙げられる。また、インクジェット方式の記録ヘッドを用いて付与する方法も好適である。さらに、いくつかの方法を複数組み合わせることも極めて好適である。
<画像形成>
続いて、上記反応液が付与された記録媒体表面に、インクジェット方式の記録ヘッドを用いて第1及び第2の液体組成物を付与することによって画像が形成される。
本発明に適用されるインクジェット方式の記録ヘッドとしては、例えば、電気−熱変換体により液体組成物に膜沸騰を生じさせ気泡を形成することで液体組成物を吐出する形態、電気−機械変換体によって液体組成物を吐出する形態、静電気を利用して液体組成物を吐出する形態等がある。インクジェット液体吐出技術で提案される各種インクジェット記録ヘッドをいずれも用いることができる。中でも、特に高速で高密度の印刷の観点からは電気−熱変換体を利用したものが好適に用いられる。
また、インクジェット方式の記録ヘッド全体の形態としては特に制限はないが、以下の形態のインクジェット方式の記録ヘッドを用いることができる。記録媒体の進行方向と直角にヘッドを走査しながら記録を行ういわゆるシャトル形態、及び記録媒体の進行方向に対し略直角にインク吐出口をライン状に配列してなるいわゆるラインヘッド形態である。加えて、記録方式においても制限はなく、シャトル形態のインクジェット記録ヘッドの場合、同一の記録位置に対して複数回走査が行われることによって記録されるマルチパス記録方式であっても、同一の記録位置に対して一回のみ走査が行われることによって記録されるワンパス記録方式であっても良い。更には、画像を複数のマスクパターンに分割し、記録する方法を用いることもできる。
<液体組成物>
本発明で用いる液体組成物は、少なくとも樹脂を含む。本発明で述べる液体組成物中の樹脂固形分の最低造膜温度は、日本工業規格JIS K 6828−2により測定した値を使用している。色材の影響により、造膜状態が明瞭に観察できない場合は、液体組成物に含まれる材料の内、色材を純水に置換した処方で調合した液体組成物を用いて測定した値を使用しても良い。また、記録媒体上に形成されている液体組成物凝集層を加熱したときに、液体組成物凝集層が変形する温度を、最低造膜温度として近似的に求めることもできる。
液体組成物に含まれる材料の種類や組成が変わることで、液体組成物凝集層の光沢度は変化する。より具体的には、材料の屈折率や、液体組成物中の樹脂固形分の最低造膜温度が異なることによる定着時の変形具合の違いによって光沢度は変化するので、目的の光沢度に合わせて材料を選択することが好ましい。図2は、樹脂粒子31を含む液体組成物表面部分の拡大断面模式図である。図2中の円は樹脂粒子31を表している。図2(a)は、液体組成物付与後の表面部分の形状を表している。樹脂粒子31を含む液体組成物を用いた場合、液体組成物表面は樹脂粒子31が露出して凹凸形状となっている。図2(b)は、固形分の最低造膜温度が高い液体組成物を使用したときの、定着後の液体組成物表面の形状を示している。樹脂粒子31が変形し難く、凹凸形状が残っている。一方、図2(c)は、固形分の最低造膜温度が低い液体組成物を使用したときの、定着後の液体組成物表面の形状を示している。樹脂粒子31が変形しやすく、表面が平滑な部分が大きくなっている。このように、液体組成物中の固形分の最低造膜温度によって、定着後の液体組成物表面の平滑性が変化する。これにより、印刷物の光沢度を変化させることができる。
本発明では、第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)は、第1の定着手段における加熱加圧時の記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)より低く、且つ、第2の定着手段における加熱加圧時の記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)以上である。また、第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)は、温度(T)より低く、且つ、第2の定着手段からの記録媒体の剥離時の液体組成物凝集層の温度(T)以上である。
ここで、TはMFTより5℃以上高いことが好ましく、10℃以上高いことがより好ましい。また、TはMFTより5℃以上高いことが好ましく、10℃以上高いことがより好ましい。また、TはMFTより10℃以上低いことが好ましく、20℃以上低いことがより好ましい。さらに、TはMFTより10℃以上低いことが好ましく、20℃以上低いことがより好ましい。また、MFTは、画像に指等で触れても光沢度が変化しない程度の温度以上であることが望ましく、好ましくは50℃以上、より好ましくは70℃以上である。Tは、形成する画像に影響しない限りは特に制限はないが、加熱に係るエネルギー等が増加するため、通常は200℃以下であることが好ましく、後述する加熱ローラの温度が200℃以下であることがより好ましい。
<第1及び第2の液体組成物に含有される成分>
次に、本発明における第1及び第2の液体組成物に用いることのできる各成分について説明する。
[色材]
本発明における液体組成物には、公知の染料やカーボンブラック、有機顔料等を溶解及び/又は分散させた色材を用いることができる。中でも各種顔料は印刷物の耐久性や品位に特徴があり好適である。
[顔料]
本発明に用いることのできる顔料としては特に限定されず、公知の無機顔料・有機顔料を用いることができる。具体的には、C.I.(カラーインデックス)ナンバーで表される顔料を用いることができる。また、黒色顔料としては、カーボンブラックを用いることも好ましい。液体組成物中の顔料の含有量は、液体組成物全質量に対し15.0質量%以下であることが好ましく、10.0質量%以下であることがより好ましい。
[顔料分散剤]
顔料を分散させる分散剤としては、従来公知のインクジェットに用いられるものであればいずれも使用することができる。中でも本発明の態様においては、構造中に親水性部と疎水性部とを併せ持つ水溶性の分散剤を用いることが好ましい。特に、少なくとも親水性のモノマーと疎水性のモノマーとを含んで共重合させた樹脂からなる顔料分散剤が好ましく用いられる。ここで用いられる各モノマーについては特に制限はなく、旧来公知の物が好適に用いられる。具体的には、疎水性モノマーとしては、スチレン、スチレン誘導体、アルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また親水性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタクリレートを意味する(以下同様)。また、分散剤を用いず、顔料自体を表面改質して分散可能としたいわゆる自己分散性顔料を用いることも本発明において好適である。
[樹脂粒子]
本発明における液体組成物は、色材を有しない各種粒子を含有させて用いることができる。中でも樹脂粒子は、画像品位や定着性の向上に効果がある場合があり好適である。本発明に用いることのできる樹脂粒子の材質としては、特に限定されず、公知の樹脂を適宜用いることができる。具体的には、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリ尿素、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル、ポリジエン等の単独重合物もしくはこれらを複数組み合わせた共重合物が挙げられる。
さらに本発明の態様においては、前記樹脂粒子が液中に分散した樹脂粒子分散体として用いることが好ましい。分散の手法については特に限定はないが、解離性基を有するモノマーを単独重合もしくは複数種共重合させた樹脂を用いて分散させた、いわゆる自己分散型樹脂粒子分散体は好適である。ここで、解離性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられ、この解離性基を有するモノマーとしては、アクリル酸やメタクリル酸等が挙げられる。また、乳化剤により樹脂粒子を分散させた、いわゆる乳化分散型樹脂粒子分散体も、同様に本発明に好適に用いることができる。ここで言う乳化剤としては、低分子量、高分子量に関わらず公知の界面活性剤が好適に用いられる。該界面活性剤はノニオン性か、もしくは樹脂粒子と同じ電荷を持つ物が好適である。
樹脂粒子の体積平均粒子径は、好ましくは10〜1000nmであるが、得ようとする光沢に応じて変化させることもできる。
また本発明の態様に用いる樹脂粒子分散体を作製する際に、安定化のために各種添加剤を加えておくことも好ましい。該添加剤は例えば、n−ヘキサデカン、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、クロロベンゼン、ドデシルメルカプタン、メチルメタクリレート等が好適である。
なお、液体組成物に用いる樹脂は、水溶性の樹脂であってもよい。
[界面活性剤]
本発明に用いることのできる液体組成物は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、市販のものが好適に使用でき、具体的には、「アセチレノールEH」(商品名、川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。
[水及び水溶性有機溶剤]
本発明に用いる液体組成物は、溶剤として水及び/又は水溶性有機溶剤を含むことができる。水は、イオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。また、用いる水溶性有機溶剤の種類は特に限定されず、公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。具体的には、グリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、2−ピロリドン等が挙げられる。
[その他添加剤]
本発明に用いることのできる液体組成物は、上記成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂及びその中和剤、粘度調整剤など種々の添加剤を含有してもよい。
<水分除去>
本発明の態様においては、インクジェット方式の記録ヘッドにより形成された記録画像から液体分を減少させる工程を設けることも好ましい。該記録画像の液体分が過剰であると、記録媒体の繊維に沿ってインクが浸透して画像が乱れるフェザーリング等の画像劣化現象の原因となりうる。水分除去の手法としては、旧来用いられている各種手法がいずれも好適に用いられる。加熱による方法、低湿空気を送風する方法、減圧する方法、またこれらを組み合わせる手法がいずれも好適に用いられる。また、自然乾燥により行うことも可能である。
<定着>
画像が記録された記録媒体をローラで加熱加圧することにより、記録媒体と画像との定着性を高めることが可能である。加熱ローラを用いて行うとより好適である。加熱ローラを用いる代表的な定着方式には、ローラニップ方式、エンドレスプレス方式があり、いずれも好適に用いられる。以下、図3、図4を用いて各々の方式について詳細に説明する。
(ローラニップ方式)
ここでは、図3を用いて、加熱加圧定着方式のひとつであるローラニップ方式について説明する。ローラニップ方式は、図3に示すように、加熱ローラ41及び支持ローラ42が接触しており、これら2つのローラの間を記録媒体11の上に形成された液体組成物凝集層15が通過する方式である。加熱ローラ41で液体組成物凝集層15に熱が加えられることにより液体組成物凝集層15が軟化し、液体組成物凝集層15は加圧されることにより平滑になる。ここで、加熱ローラ41の表面は、記録画像で得たい所望の平滑性よりも、少なくとも平滑でなければならない。また、液体組成物凝集層15が加熱された状態で加熱ローラ41から剥離する(離脱する)ことから、加熱ローラ41と液体組成物凝集層15の剥離性が良好であるような加熱ローラ41の表面基材を選定することが好ましい。加熱ローラ41の表面基材としては、PTFE、PFAなどのフッ素樹脂などが好適である。
(エンドレスプレス方式)
続いて、図4を用いて、加熱加圧定着方式のひとつであるエンドレスプレス方式について説明する。加熱ローラ41に巻きつけられている定着ベルト51及び支持ローラ42が接触しており、これらの間を記録媒体11の上に形成された液体組成物凝集層15が通過する。定着ベルト51は、加熱ローラ41及び剥離ローラ52に巻きつけられており、剥離ローラ52の位置に達するまで、定着ベルト51と記録媒体11の上に形成された液体組成物凝集層15は接触したままとなっている。加熱ローラ41と剥離ローラ52の間には、冷却装置53が設置されており、記録媒体11が剥離ローラ52の位置に達した時には、液体組成物凝集層15は冷却されているため、定着ベルト51と液体組成物凝集層15を低温で剥離することが可能となっている。定着ベルト51の表面基材としては、ポリイミドなどが好適である。この定着方式は、第2の定着工程に用いるのが好適な方式である。
[2]転写型インクジェット記録方法
また、本発明の他の形態は、中間転写体に対して、第1の液体組成物凝集層を形成する工程と、第2の液体組成物凝集層を形成する工程とを含み、これらの工程を経ることによって、中間転写体上に中間画像を形成する。また、中間転写体上の第1の液体組成物凝集層及び第2の液体組成物凝集層を記録媒体上に転写する転写工程と、記録媒体上に形成された第1の液体組成物凝集層及び第2の液体組成物凝集層を加熱及び加圧することにより記録媒体上に定着する、第1の定着工程と第2の定着工程とを有する。ここで、転写工程と第1の定着工程とを一つの工程として同時に実施してもよい。
第1の液体組成物凝集層を形成する工程は、樹脂を含有する第1の液体組成物をインクジェット方式の記録ヘッドを用いて、中間転写体に対して付与することで、第1の液体組成物凝集層を形成するものである。第1の液体組成物凝集層を形成する工程には、第1の液体組成物中の色材等の成分を凝集させる反応液を中間転写体上に付与する工程と、第1の液体組成物を中間転写体上に付与する工程が含まれていてもよい。
第2の液体組成物凝集層を形成する工程は、樹脂を含有する第2の液体組成物を、インクジェット方式の記録ヘッドを用いて、中間転写体に対して付与することで、第2の液体組成物凝集層を形成するものである。この工程には、送風などによって水分を除去する工程を含めることもできる。第2の液体組成物は、前記第1の液体組成物凝集層が形成された領域と少なくとも一部が重複する領域に対して付与されることが好ましいが、全く重複領域を設けないこともできる。
第1の液体組成物凝集層を形成する工程と、第2の液体組成物凝集層を形成する工程の実施順序は特に限定されない。
転写工程は、第1及び第2の液体組成物凝集層からなる中間画像が形成された中間転写体に、記録媒体を圧着して、第1及び第2の液体組成物凝集層を記録媒体へ転写する工程である。
ここで、第1及び第2の液体組成物凝集層は、以下の式(2−1)を満足する。
MFT>MFT・・・(2−1)
MFT:第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度
MFT:第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度
転写工程において、転写前に中間転写体を加熱することで、中間転写体上の液体組成物凝集層を高温にしても良い。あるいは、中間転写体から、高温の別の中間転写体上に液体組成物凝集層を転写することで、中間転写体上の液体組成物凝集層を高温にする2段転写方式を採用しても良い。液体組成物凝集層を高温にして記録媒体に転写する場合には、上記式(2−2)に示すように、第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)及び第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)よりも高い温度(T)に加熱すると、転写工程と第1の定着工程とを一つの工程として同時に実施することができる。液体組成物凝集層が、MFT及びMFTより高い温度に加熱された状態で記録媒体に圧着部材により圧着されることで転写され、加圧されることで耐擦過性を有する記録画像が形成される。また、転写工程と第1の定着工程とを別時に行っても良い。その場合、転写工程における加熱加圧手段とは別に、記録媒体を加熱及び加圧する手段(第1の定着手段)により、液体組成物凝集層を上記のように高温にすることで定着しても良い。
第1の定着手段を用いる第1の定着工程では、上記式(2−2)に示すように、第1及び第2の液体組成物凝集層が、第1の定着手段によりMFT及びMFTよりも高い温度(T)に加熱されることによって、記録媒体に定着される。転写工程と第1の定着工程が同時に行われる場合には、第1の定着手段による加熱及び加圧は省かれる。
第1の定着工程を経た後、記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層は、中間転写体又は第1の定着手段での加熱及び加圧から開放され、第2の定着工程における第2の定着手段へ送られる。この間、第1及び第2の液体組成物凝集層の温度は、MFT以下の温度まで冷却されることが好ましい。第1及び第2の液体組成物凝集層は、MFT以下の温度まで冷却されても良い。この冷却には、別途冷却のための手段を設けても良いが、第1の定着工程から第2の定着工程における第2の定着手段に接触するまでに自然冷却するように距離を設けることが簡便である。
そして、第2の定着工程において、第1の定着工程に引き続き、第2の定着手段を用いて、前記第1の定着工程を経た記録媒体を再度加熱及び加圧する。前記第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)と、前記第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)は、上記式(2−1)に示すように、MFT>MFTという関係を有する。そして、この第2の定着工程では、上記式(2−2)に示すように、第1及び第2の液体組成物凝集層が、MFT以下、かつMFTより高い温度(T)に加熱されることによって記録媒体に定着されるため、第2の液体組成物凝集層が記録画像の表面に存在している部分の光沢性を高くすることができる。この後、記録媒体と第2の定着手段との接触状態を維持したまま、上記式(2−2)に示すように、第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)を、MFT以下の温度まで冷却する。その後に、記録媒体を第2の定着手段から剥離する(離脱させる)ことで、第2の定着工程によって得られた第2の液体組成物凝集層が存在している部分の高い光沢性を維持することができる。また、第1の液体組成物凝集層が記録画像の表面に存在している部分では低い光沢性が維持され、記録画像内に高光沢と低光沢の多様な画像パターンを作製することができる。
即ち、本発明のインクジェット記録方法では、前記第1及び第2の液体組成物凝集層は、以下の式(2−1)を満たし、且つ、前記第1及び第2の定着工程における第1及び第2の液体組成物凝集層の温度が、以下の式(2−2)を満足する。
MFT>MFT・・・(2−1)
>MFT≧T>MFT≧T・・・(2−2)
:第1の定着工程における加熱及び加圧時の記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度
:第2の定着工程における加熱及び加圧時の記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度
:第2の定着工程における剥離時の記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度
MFT:第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度
MFT:第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度
<発明の基本構成>
次に、本発明の転写型インクジェット記録方法の実施形態における基本構成について詳細に説明する。
<中間転写体>
本発明における中間転写体は、反応液及び液体組成物を保持し、中間画像を形成する基材となる。中間転写体は、中間転写体をハンドリングし必要な力を伝達するための支持部材と、画像を形成する表層部材とからなる。これらは均一の部材からなっていても良いし、各々独立した複数の部材からなっていてもよい。中間転写体の形状としては、シート形状、ローラ形状、ドラム形状、ベルト形状、無端ウエブ形状等が挙げられる。なお、ドラム状の支持部材やベルト状の無端ウエブ構成の支持部材を用いると、同一の中間転写体を連続して繰り返し使用することが可能となり、生産性の面から極めて好適な構成となる。また、中間転写体のサイズは、目的の印刷画像サイズに合わせて自由に選択することができる。
中間転写体の支持部材には、その搬送精度や耐久性の観点から、ある程度の構造強度が求められる。材質としては金属、セラミック、樹脂などが好適である。中でも特に、転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度のほか、動作時のイナーシャを軽減して制御の応答性を向上するために要求される特性から、アルミニウム、鉄、ステンレス、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタン、シリカセラミクス、アルミナセラミクス等が用いられる。また、これらを組み合わせて用いることもできる。
中間転写体の表層部材は、紙などの記録媒体に画像を圧着させて画像を転写させるため、ある程度の弾性を有していることが望ましい。記録媒体として紙を用いる場合には、中間転写体の表層部材の硬度は、デュロメータ・タイプA(JIS K 6253準拠)硬度10〜100°の範囲のものが好ましく、特に20〜60°の範囲のものがより好適である。該表層部材の材質としては、ポリマー、セラミック、金属などの各種材料を適宜用いることができるが、前記特性及び加工特性より各種ゴム材料、及びエラストマー材料が好ましく用いられる。例えばポリブタジエン系ゴム、ニトリル系ゴム、クロロプレン系ゴム、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴム、ウレタン系ゴム、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマー等が好適である。また、ポリエーテル、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、シロキサン化合物、パーフルオロカーボン化合物等も好適に用いることができる。特に、ニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムは寸法安定性、耐久性、耐熱性等の面から、極めて好適に用いることができる。
また表層部材としては、複数の材料を積層して形成された物も好適である。例えば、無端ベルト状のウレタンゴムにシリコーンゴムを被膜させた物、PETフィルム上にシリコーンゴムを積層したシート、ウレタンゴムシート上にポリシロキサン化合物を成膜させた積層材料等が好適に用いられる。また、綿布やポリエステル、レーヨン等の織布を基布とし、そこにニトリルブタジエンゴム、ウレタンゴム等のゴム材料を含浸させたシートも好適に用いることができる。
また、前記表層部材は、適当な表面処理を施して用いることができる。例として、フレーム処理、コロナ処理、プラズマ処理、研磨処理、粗化処理、活性エネルギー線(UV・IR・RFなど)照射処理、オゾン処理、界面活性剤処理、シランカップリング処理が挙げられる。またこれらを複数組み合わせて施すことも好適である。また、表層部材と支持部材の間に、これらを固定・保持するための各種接着材や両面テープ等が存在していても良い。
<反応液及び反応液付与>
本発明の転写型インクジェット記録方法における反応液としては、前述の直接描画型インクジェット記録方法に用いられる反応液と同じものを用いることができる。また、反応液の付与方法としては、記録媒体の代わりに中間転写体上に反応液を付与すること以外、前述の直接描画型インクジェット記録方法と同様の反応液付与方法を用いることができる。
<画像形成>
続いて、上記反応液が付与された中間転写体表面に、インクジェット方式の記録ヘッドを用いて第1及び第2の液体組成物を付与することによって画像が形成される。第1及び第2の液体組成物を付与する順序は特に制限されないが、記録媒体に転写される記録画像において、色材を含まない液体組成物凝集層が上になるように転写画像が形成されることが好ましい。本工程においては、反応液を付与した中間転写体上に、画像データ生成工程において生成される画像信号に応じて、インクジェットデバイスにより液体組成物を付与し、中間画像を形成する。
本発明に適用されるインクジェット方式の記録ヘッドとしては、例えば、電気−熱変換体により液体組成物に膜沸騰を生じさせ気泡を形成することで液体組成物を吐出する形態、電気−機械変換体によって液体組成物を吐出する形態、静電気を利用して液体組成物を吐出する形態等がある。インクジェット液体吐出技術で提案される各種インクジェット記録ヘッドをいずれも用いることができる。中でも特に高速で高密度の印刷の観点からは、電気−熱変換体を利用したものが好適に用いられる。
また、インクジェット方式の記録ヘッド全体の形態としては特に制限はないが、以下の形態のインクジェット記録ヘッドを用いることができる。中間転写体の進行方向と直角にヘッドを走査しながら記録を行ういわゆるシャトル形態、及び中間転写体の進行方向に対し略直角にインク吐出口をライン状に配列してなるいわゆるラインヘッド形態である。加えて、記録方式においても制限はなく、シャトル形態のインクジェット方式の記録ヘッドの場合、同一の記録位置に対して複数回走査が行われることによって記録されるマルチパス記録方式であっても、同一の記録位置に対して一回のみ走査が行われることによって記録されるワンパス記録方式であっても良い。更には、画像を複数のマスクパターンに分割し、記録する方法を用いることもできる。
<液体組成物>
本発明の転写型インクジェット記録方法で用いる液体組成物は、少なくとも樹脂を含む。本発明で述べる液体組成物中の樹脂固形分の最低造膜温度は、日本工業規格JIS K 6828−2により、測定した値を使用している。色材の影響により、造膜状態が明瞭に観察できない場合は、液体組成物に含まれる材料の内、色材を純水に置換した処方で調合した液体組成物を用いて測定した値を使用しても良い。また、記録媒体上に形成されている液体組成物凝集層を加熱したときに、液体組成物凝集層が変形する温度を、最低造膜温度として近似的に求めることもできる。
液体組成物に含まれる材料の種類や組成が変わることで光沢度は変化する。光沢度が変化する原理は、前述の図2を用いて説明したとおりである。
本発明では、第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)は、第1の定着工程における加熱加圧時の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)より低く、且つ、第2の定着工程における加熱加圧時の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)以上の温度である。また、第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)は、第2の定着工程における加熱加圧時の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)より低く、且つ、第2の定着工程において第2の定着手段から記録媒体を剥離する時の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)以上の温度である。即ち、下記式(2−2)の関係を満足するものである。
>MFT≧T>MFT≧T・・・(2−2)
:第1の定着工程における加熱加圧時の記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度
:第2の定着工程における加熱加圧時の記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度
:第2の定着手段からの剥離時の記録媒体上の第1及び第2の液体組成物凝集層温度
ここで、TはMFTより5℃以上高いことが好ましく、10℃以上高いことがより好ましい。また、TはMFTより5℃以上高いことが好ましく、10℃以上高いことがより好ましい。また、TはMFTより10℃以上低いことが好ましく、20℃以上低いことがより好ましい。さらに、TはMFTより10℃以上低いことが好ましく、20℃以上低いことがより好ましい。また、MFTは、画像に指等で触れても光沢度が変化しない程度の温度以上であることが望ましく、好ましくは50℃以上、より好ましくは70℃以上である。Tは、形成する画像に影響しない限りは特に制限はないが、加熱に係るエネルギー等が増加するため、通常は200℃以下であることが好ましく、後述する加熱ローラの温度が200℃以下であることがより好ましい。
<第1及び第2の液体組成物に含有される成分>
本発明の転写型インクジェット記録方法における第1及び第2液体組成物に用いることのできる各成分(色材、顔料、顔料分散剤、樹脂粒子、界面活性剤、水、水溶性有機溶剤、その他添加剤等)は、前述した直接描画型インクジェット記録方法で用いられる第1及び第2液体組成物に用いることのできる各成分と同じである。
<液体分除去>
本発明の態様においては、該インクジェット方式の記録ヘッドにより形成された中間画像から液体分を減少させる工程を設けることも好ましい。該中間画像の液体分が過剰であると、中間転写体の回転時に中間画像が乱れたり、転写時に記録媒体の繊維に沿ってインクが浸透して画像が乱れたりするフェザーリング等の画像劣化現象の原因となりうる。液体分除去の手法としては、旧来用いられている各種手法がいずれも好適に用いられる。加熱による方法、低湿空気を送風する方法、減圧する方法、またこれらを組み合わせる手法がいずれも好適に用いられる。また、自然乾燥により行うことも可能である。
<転写>
中間転写体から記録媒体に液体組成物凝集層を転写する際における、中間転写体と記録媒体の圧着の手法については特に制限はないが、圧着部材として加熱ローラを用いて中間転写体と記録媒体の両側から加圧すると、効率良く液体組成物凝集層が転写されるため好適である。また、多段階に加圧することも、転写不良の軽減に効果が有る場合があり好適である。加熱ローラには、転写時の温度制御のため、ローラ内側に加熱ヒータが配置されていることが好ましい。加熱ヒータは、ローラの一部に配置されていてもよいが、ローラ全体に配置されていることがより好ましい。使用する液体組成物の種類によって任意の温度で転写を行うため、加熱ヒータは、加熱ローラ表面を25℃から200℃まで可変であることが好ましい。
2段転写方式を採用する場合は、中間画像が形成された第1の中間転写体を、加熱ローラを用いて第1の中間転写体と第2の中間転写体の両側から加圧することで、液体組成物凝集層を第2の中間転写体上に転写できる。液体組成物凝集層との付着力の大きさや転写体温度が第1の中間転写体よりも第2の中間転写体の方が高く、表面硬度が第1の中間転写体よりも第2の中間転写体の方が小さいと、効率良く液体組成物凝集層が転写されるため好適である。また、第2の中間転写体から記録媒体に液体組成物凝集層を転写する手法は、上述した中間転写体から記録媒体への転写の手法と同様である。
<定着>
画像が記録された記録媒体をローラで加熱加圧することにより、記録媒体と画像との定着性を高めることが可能である。加熱ローラを用いて行うとより好適である。加熱ローラを用いる代表的な定着方式は、前述した直接描画型インクジェット記録方法における定着方式と同じものを用いることができる。
次に、本発明に係るインクジェット記録方法の実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって限定されるものではない。尚、文中「部」、及び「%」とあるものは、特に断りのない限り質量基準である。また、本発明の実施例においては、記録媒体としてミラーコート紙(坪量127.9g/m)を用いた。ミラーコート紙のようなキャストコート紙は、グロスコート紙よりも紙白の平滑性が高く、光沢性も高くなる。また、本構成では、電気熱変換素子を用いてオンデマンド方式にてインク吐出を行うタイプのデバイスを、記録媒体の搬送方向に対して略平行となるライン状に配列してなるラインヘッド形態(吐出量:3pl)のインクジェット記録ヘッドを使用し、60℃の記録媒体上に、反応液塗布量を1g/m、記録ドット解像度を1200dpiとして画像を形成した。このときの液体組成物の総付与量は、20g/cmである。
[実施例1−1]
まず、本発明に係る直接描画型インクジェット記録方法の実施例について説明する。
(反応液の調製)
本発明に用いられる反応液は、下記の組成の成分を混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過することにより調製した。
・グリセリン 20.0%
・塩化カルシウム・4水和物 16.0%
・界面活性剤1(商品名:アセチレノールEH、川研ファインケミカル製) 1.0%
・純水 63.0%
また、本例における液体組成物は、以下の各手順により作製し用いた。
(ブラック顔料分散液の調製)
カーボンブラック(商品名:モナク1100、キャボット社製)10%、顔料分散剤水溶液(スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体<酸価150、重量平均分子量8,000>;固形分20%;水酸化カリウムにて中和済み)15%、純水75%を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを200%充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去し、顔料濃度が約10%のブラック顔料分散液を得た。
(シアン顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントブルー15:3、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、シアン顔料分散液を調製した。
(マゼンタ顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントレッド122、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、マゼンタ顔料分散液を調製した。
(イエロー顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントイエロー74、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、イエロー顔料分散液を調製した。
(樹脂粒子分散体1の調製)
ブチルメタクリレート18%、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)2%、n−ヘキサデカン2%を混合し、0.5時間攪拌した。この混合物を、乳化剤である「NIKKOL BC15」(商品名、日光ケミカルズ製)の6%水溶液78%に滴下して、0.5時間攪拌した。次に、超音波照射機で超音波を3時間照射した。続いて、窒素雰囲気下で80℃、4時間重合反応を行い、室温冷却後にろ過して、濃度約20%の樹脂粒子分散体1を得た。該樹脂粒子の質量平均分子量は約200,000、分散粒径は約100nm〜500nmであった。
(樹脂粒子分散体2の調製)
樹脂粒子分散体1の調製の際に使用したブチルメタクリレート18%を、エチルメタクリレート18%に代えたこと以外は、樹脂粒子分散体1の調製の場合と同様の方法で、樹脂粒子分散体2を調製した。
(液体組成物の調製)
下記の処方の組成からなる第1の液体組成物を、上記ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色顔料分散液について調製した。また、第2の液体組成物として、色材を含まない液体組成物を、下記処方に基づき調製した。具体的には、下記の処方の成分を各々混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過することにより調製した。
(第1の液体組成物処方)
・上述の各色顔料分散液(濃度約10%) 20%
・上述の樹脂粒子分散体1(濃度約20%) 50%
・グリセリン 5%
・ジエチレングリコール 7%
・界面活性剤1 0.5%
・純水 17.5%
(第2の液体組成物処方)
・上述の樹脂粒子分散体2(濃度約20%) 50%
・グリセリン 5%
・ジエチレングリコール 7%
・界面活性剤1 0.5%
・純水 37.5%
続いて、本実施例の要部について、図を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態における直接描画型インクジェット記録方法を説明するための直接描画型インクジェット記録装置の模式図を示している。図1において、まず、記録媒体11に、ローラ式塗布装置12を利用して反応液13を塗布する。続いて、記録媒体11がインクジェット記録ヘッド14の位置に到達すると、インクジェット記録ヘッド14から、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各々の第1の液体組成物が吐出され、続いて、第2の液体組成物が吐出される。これら各々が、記録媒体11上に予め塗布してあった反応液13と反応し、図5に示すように、記録媒体11上に、第1の液体組成物63から成る第1の液体組成物凝集層61が形成され、また、第2の液体組成物64から成る第2の液体組成物凝集層62が形成される。本実施例では、高い最低造膜温度を有する第1の液体組成物で構成される液体組成物凝集層を第1の液体凝集物層とし、低い最低造膜温度を有する第2の液体組成物で構成される液体組成物凝集層を第2の液体凝集物層としている。更に、記録媒体11が送風装置17に到達すると、第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62の中に含まれる水分が送風により除去される。
続いて、記録媒体11が第1の定着手段18の位置に達すると、第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62が加圧加熱により定着される。本実施例においては、第1の定着手段18として、図3に示すローラニップ方式を採用した。加熱ローラ41の表面基材としてシリコーンゴムを採用した。定着時の第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62の温度(T)が、第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62中に含有される液体組成物の最低造膜温度(MFT、MFT)よりも十分高温となるように、加熱ローラ41の温度を180℃に、加圧する圧力は98N/cm(10kgf/cm)とした。また、加熱ローラ41と支持ローラ42にニップされる時間は900msecとした。
このときの第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62の温度(T)と、第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62の最低造膜温度と、を表1に示す。定着時の液体組成物凝集層の温度は、定着ニップ直後の記録媒体11上の液体組成物凝集層の温度を、非接触温度計(アズワン社製、IT−314)で測定することで求めた。
表1に示すように、第1及び第2の液体組成物凝集層61、62の定着時の凝集層温度(T)は、各々の最低造膜温度よりも高いため、第1及び第2の液体組成物凝集層は造膜され、定着されている。また、加熱ローラ41通過後の記録媒体11上の第1及び第2の液体組成物凝集層は、低光沢になっている。これは、各々の最低造膜温度よりも高い温度で加熱ローラ41から剥離されているため、剥離時の加熱ローラ41とのタック力などによって、凝集層の表面形状が凸凹になっているからだと考えられる。
Figure 0006682331
次に、記録媒体11が第2の定着手段19の位置に達すると、第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62が加圧加熱される。本実施例においては、第2の定着手段19として、図4に示すエンドレスプレス方式を採用した。定着ベルト51の表面基材として平滑なポリイミドフィルム(「カプトン」(登録商標)、東レ・デュポン社製)を採用した。定着時の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)が、第1の液体組成物凝集層61の最低造膜温度(MFT)よりも十分低温であり、且つ、第2の液体組成物凝集層62の最低造膜温度(MFT)よりも十分高温となるように、加熱ローラ41の温度を140℃に、加圧する圧力は98N/cm(10kgf/cm)とした。また、定着ベルト51と支持ローラ42にニップされる時間は900msecとした。
第2の定着手段における加熱加圧時(定着時)の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)は、第1の液体組成物凝集層61の最低造膜温度(MFT)よりも十分低温である。これにより、第1の液体組成物凝集層61の表面は、定着ベルト51により変形を受けないため、従前の表面の凹凸形状を残している。また、Tが、第2の液体組成物凝集層62の最低造膜温度(MFT)よりも十分高温であるため、第2の液体組成物凝集層62の表面は変形し、平滑な定着ベルト51表面に沿った、平滑な表面形状になっていると考えられる。
定着ニップ後、定着ベルト51と液体組成物凝集層との接触状態を維持したまま、冷却し、その後、低温で接触を停止(剥離)する。剥離時の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)が、第2の液体組成物の最低造膜温度(MFT)よりも低い場合、第2の液体組成物凝集層62が十分に硬いため、平滑なカプトンの表面形状を維持したまま剥離されることで、高光沢にすることができる。
第2の定着手段における第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62の定着時の温度(T)及び剥離時の温度(T)と、第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62の最低造膜温度と、第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62の20°光沢値を表2に示す。なお、定着ニップ時の液体組成物凝集層の温度は、温度表示ラベル(ミクロン社製、CR−D)を記録媒体上に設置した状態で定着することで求めた。定着剥離時の液体組成物凝集層の温度は、非接触温度計(アズワン社製、IT−314)で測定することで求めた。また、20°光沢値は、日本工業規格JIS Z 8741により測定した値を示している。
Figure 0006682331
表2で示されているように、第1の液体組成物凝集層61が記録媒体表面に存在している部分は、低光沢になっており、第2の液体組成物凝集層62が記録媒体表面に存在している部分は、高光沢になっている。このように、第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62が、第1の定着手段18により、各々の最低造膜温度以上に加熱された状態で定着され、耐擦過性を有する記録画像が形成される。次に、第2の定着手段19を用いて、記録媒体11を再度加圧加熱し、第1の液体組成物凝集層61の最低造膜温度より低く、かつ第2の液体組成物凝集層62の最低造膜温度より高い温度に加熱された状態で定着する。その後、定着ベルト51と記録媒体11と接触状態を維持したまま、第2の液体組成物の最低造膜温度以下の剥離温度に冷却した後に、剥離することで、第2の液体組成物凝集層62が表面に存在している部分の光沢を高光沢にすることができる。
本実施例の方法を用いると、最終的に得られる画像の光沢値を、低光沢と高光沢の多様なパターンに制御することが可能なインクジェット記録方法を提供することができる。ここでは、液体組成物凝集層の最低造膜温度が異なる2種の液体組成物を使用した例を説明したが、最低造膜温度が異なる3種以上の液体組成物を使用することも可能である。
[実施例1−2]
次に、本発明に係る直接描画型インクジェット記録方法の第2の実施例について詳細に説明する。まず初めに、本実施例で使用する液体組成物について説明する。
(液体組成物の調製)
下記の処方の組成からなる液体組成物71、72及び73を調製した。具体的には、下記処方の成分を各々混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過することにより調製した。なお、下記液体組成物の樹脂固形分の最低造膜温度は、第1の液体組成物凝集層を構成する液体組成物71及び液体組成物72は160℃、第2の液体組成物凝集層を構成する液体組成物73は120℃である。
(液体組成物71処方)
・上述の各色顔料分散液(濃度約10%) 20%
・上述の樹脂粒子分散体1(濃度約20%) 50%
・グリセリン 5%
・ジエチレングリコール 7%
・界面活性剤1 0.5%
・純水 17.5%
(液体組成物72処方)
・上述の樹脂粒子分散体1(濃度約20%) 50%
・グリセリン 5%
・ジエチレングリコール 7%
・界面活性剤1 0.5%
・純水 37.5%
(液体組成物73処方)
・上述の樹脂粒子分散体2(濃度約20%) 50%
・グリセリン 5%
・ジエチレングリコール 7%
・界面活性剤1 0.5%
・純水 37.5%
なお、本実施例で用いる液体組成物に含まれる樹脂は、樹脂粒子分散体であるが、水溶性の樹脂を用いてもよい。
本実施例においては、まず、実施例1−1と同じ手順で、反応液13を記録媒体11上に塗布する。続いて、記録媒体11がインクジェット記録ヘッド14の位置に到達すると、インクジェット記録ヘッド14から、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各々の液体組成物71が吐出される。これらが、記録媒体11上に予め塗布してあった反応液13と反応し、記録媒体11上に、画像が形成される。次に、液体組成物72が吐出され、続いて、液体組成物73が吐出され、記録媒体11上に予め塗布してあった反応液13と各々が反応し、記録媒体11上に液体組成物凝集層が形成される。
本実施例における液体組成物の凝集層の構成を図6に示す。本実施例では、同じ最低造膜温度である液体組成物71及び液体組成物72で構成される液体組成物凝集層を第1の液体凝集物層61とし、最低造膜温度の低い液体組成物73で構成される液体組成物凝集層62を第2の液体凝集物層として、述べる。
次に、記録媒体11が送風装置17に到達すると、第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62の中に含まれる水分が送風により除去される。次に、第2の定着手段からの剥離時の温度(T)を変更した以外は、実施例1−1と同じ手順で、第1の定着手段18及び第2の定着手段19により、定着工程を実施する。
第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62の、第2の定着手段からの剥離時の温度(T)と、第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62の最低造膜温度と、第1の液体組成物凝集層61及び第2の液体組成物凝集層62の20°光沢値を表3に示す。これらの値は、実施例1−1の場合と同様にして求めた。
Figure 0006682331
表3で示されているように、第1の液体組成物凝集層61が記録媒体表面に存在している部分は、低光沢になっており、第2の液体組成物凝集層62が記録媒体表面に存在している部分は、高光沢になっている。液体組成物72及び液体組成物73は、色材を含まない透明な液体組成物であるため、本実施例の方法を用いると、色画像が存在していない記録媒体部分の光沢も高光沢及び低光沢のパターンを形成することが可能なインクジェット記録方法を提供することができる。
[実施例2−1]
次に、本発明に係る転写型インクジェット記録方法の実施例について説明する。本実施例においては、中間転写体の表層部材として、0.5mmの透明PETフィルム表面に、ゴム硬度40°、厚さ0.1mmのシリコーンゴムKE12(信越化学製)を、両面粘着テープを介して積層させた物を用いた。この表面に、平行平板型常圧プラズマ処理装置APT−203(積水化学製)を用いて、下記条件にて親水化処理を行った。
(表面親水化条件)
使用ガス及び流量;air:1000cc/min
:6000cc/min
入力電圧:230V
処理速度:20sec/cm
(反応液の調製)
本発明に用いられる反応液は、下記の組成の成分を混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過することにより調製した。
・レブリン酸 40部
・グリセリン 5部
・界面活性剤1(商品名:アセチレノールE100、川研ファインケミカル製) 1部
・樹脂粒子:ポリアクリル酸 3部
・イオン交換水 51部
また、本例における液体組成物は、以下の各手順により作製し用いた。
(ブラック顔料分散液の調製)
カーボンブラック(製品名:モナク1100、キャボット社製)10%、顔料分散剤水溶液(スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体<酸価150、重量平均分子量8,000>;固形分20%;水酸化カリウムにて中和済み)15%、純水75%を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを200%充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去し、顔料濃度が約10%のブラック顔料分散液を得た。
(シアン顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントブルー15:3、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、シアン顔料分散液を調製した。
(マゼンタ顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントレッド122、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、マゼンタ顔料分散液を調製した。
(イエロー顔料分散液の調製)
ブラック顔料分散液の調製の際に使用したカーボンブラック10%を、C.I.ピグメントイエロー74、10%に代えたこと以外は、ブラック顔料分散液の調製の場合と同様の方法で、イエロー顔料分散液を調製した。
(樹脂粒子分散体1の調製)
ブチルメタクリレート18%、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)2%、n−ヘキサデカン2%を混合し、0.5時間攪拌した。この混合物を、乳化剤である「NIKKOL BC15」(商品名、日光ケミカルズ製)の6%水溶液78%に滴下して、0.5時間攪拌した。次に、超音波照射機で超音波を3時間照射した。続いて、窒素雰囲気下で80℃、4時間重合反応を行い、室温冷却後にろ過して、濃度約20%の樹脂粒子分散体1を得た。該樹脂粒子の質量平均分子量は約200,000、分散粒径は約100nm〜500nmであった。
(樹脂粒子分散体2の調製)
樹脂粒子分散体1の調製の際に使用したブチルメタクリレート18%を、ポリエチルメタクリレート18%に代えたこと以外は、樹脂粒子分散体1の調製の場合と同様の方法で、樹脂粒子分散体2を調製した。
(液体組成物の調製)
下記の処方の組成からなる液体組成物63’を、上記ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色顔料分散液について調製した。また、液体組成物64’として、色材を含まない液体組成物を、下記処方に基づき調製した。具体的には、下記の処方の成分を各々混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過することにより調製した。
(液体組成物63’処方)
・上述の各色顔料分散液(濃度約10%) 20%
・上述の樹脂粒子分散体1(濃度約20%) 50%
・グリセリン 5%
・ジエチレングリコール 7%
・界面活性剤1 0.5%
・純水 17.5%
(液体組成物64’処方)
・上述の樹脂粒子分散体2(濃度約20%) 50%
・グリセリン 5%
・ジエチレングリコール 7%
・界面活性剤1 0.5%
・純水 37.5%
続いて、本実施例の要部について、図を用いて詳細に説明する。
図7は、本発明の一実施形態における転写型インクジェット記録方法を説明するための転写型インクジェット記録装置の模式図を示している。図7において、中間転写体16’は、回転可能な円筒状の支持部材上に保持されている。そして、該支持部材は、軸を中心として矢印方向に回転駆動し、その回転と同期して、周辺に配置された各デバイスが作動するようになっている。まず、中間転写体16’に、ローラ式塗布装置12’を利用して反応液13’を塗布する。続いて、中間転写体16’がインクジェット記録ヘッド14’の位置に到達すると、インクジェット記録ヘッド14’から液体組成物64’が吐出され、これら各々が中間転写体16’上に予め塗布してあった反応液13’と反応し、中間転写体16’上に第2の液体組成物凝集層62’が形成される。続いて、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各々の液体組成物63’が吐出され、第1の液体組成物凝集層61’が形成され、図8(a)に示すような層構成となる。本実施例では、高い最低造膜温度を有する、液体組成物63’で構成される液体凝集物層を第1の液体組成物凝集層とし、低い最低造膜温度を有する、液体組成物64’で構成される液体凝集物層を第2の液体組成物凝集層として、述べる。更に、中間転写体16’が送風装置17’に到達すると、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の中に含まれる水分が送風により除去される。
次に、中間転写体16’は、液体組成物凝集層が指定した温度になるよう、加熱装置19’により加温された後に、圧力が98N/cm(10kgf/cm)、転写温度が60℃、転写時間が100msとなるように記録媒体11’に対して、転写を行う。転写工程後の液体組成物凝集層の構成を図8(b)に示す。図8に示すように、中間転写体16’上では、液体組成物凝集層内の底部に形成されていた第2の液体組成物凝集層62’が、転写工程後の記録媒体11’上では、液体組成物凝集層内の表面に形成されている。
続いて、記録媒体11’が第1の定着手段18’の位置に達すると、第1の液体組成物凝集層61’及び第2’の液体組成物凝集層62’が加圧加熱により定着される。本実施例においては、第1の定着手段18’として図3に示すローラニップ方式を採用した。なお、以下の図3に係る説明において、図3中の符号「11」、「15」、「41」及び「42」は、それぞれ、「11’」、「15’」、「41’」及び「42’」と読み替えるものとする。
加熱ローラ41’の表面基材としてシリコーンゴムを採用し、定着時の第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の温度が、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’中に含有される液体組成物の最低造膜温度よりも十分高温となるように、加熱ローラ41’の温度を180℃に、加圧する圧力は98N/cmとした。また、加熱ローラ41’と支持ローラ42’にニップされる時間は900msecとした。
このときの第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の温度(T)と、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の最低造膜温度と、を表4に示す。定着時の液体組成物凝集層の温度は、定着ニップ直後の記録媒体11’上の液体組成物凝集層の温度を、非接触温度計(アズワン社製、IT−314)で測定することにより求めた。
表4に示すように、第1及び第2の液体組成物凝集層61’、62’の定着時の温度(T)は、各々の最低造膜温度よりも高いため、第1及び第2の液体組成物凝集層61’、62’は造膜され、定着されている。また、剥離後の第1及び第2の液体組成物凝集層61’、62’は、低光沢になっている。これは、各々の最低造膜温度よりも高い温度で加熱ローラ41’から剥離されているため、剥離時の加熱ローラ41’とのタック力などによって、凝集層の表面形状が凸凹になっているからだと考えられる。
Figure 0006682331
次に、記録媒体11’が第2の定着手段20’の位置に達すると、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’が加熱加圧される。本実施例においては、第2の定着手段20’として、図4に示すエンドレスプレス方式を採用した。なお、以下の図4に係る説明において、図4中の符号「11」、「15」、「41」、「42」、「51」、「52」及び「53」は、それぞれ、「11’」、「15’」、「41’」、「42’」、「51’」、「52’」及び「53’」と読み替えるものとする。
定着ベルト51’の表面基材として平滑なポリイミドフィルム(「カプトン」(登録商標)、東レ・デュポン社製)を採用した。定着時の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)が、第1の液体組成物凝集層61’に含有される液体組成物の最低造膜温度よりも十分低温であり、且つ、第2の液体組成物凝集層62’中に含有される液体組成物の最低造膜温度よりも十分高温となるように、加熱ローラ41’の温度を140℃に、加圧する圧力は98N/cmとした。また、定着ベルト51’と支持ローラ42’にニップされる時間は900msecとした。
第2の定着手段における加熱加圧時(定着ニップ時)の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)が、第1の液体組成物凝集層61’の最低造膜温度(MFT)よりも十分低温であるため、第1の液体組成物凝集層61’の表面は、定着ベルト51’により変形を受けないため、従前の表面の凹凸形状を残している。また、Tが、第2の液体組成物凝集層62’の最低造膜温度(MFT)よりも十分高温であるため、第2の液体組成物凝集層62’の表面は変形し、平滑な定着ベルト51’表面に沿った、平滑な表面形状になっていると考えられる。
定着ニップ後、定着ベルト51’と液体組成物凝集層との接触状態を維持したまま、冷却し、低温で剥離する。剥離時の第1及び第2の液体組成物凝集層の温度(T)が、第2の液体組成物の最低造膜温度(MFT)よりも低い場合、第2の液体組成物凝集層62’が十分に硬いため、平滑な定着ベルトの表面形状を維持したまま剥離されることで、高光沢にすることができる。
第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の定着ニップ時の温度(T)及び剥離時の温度(T)と、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の最低造膜温度と、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の20°光沢値を表5に示す。定着ニップ時の液体組成物凝集層の温度は、温度表示ラベル(ミクロン社製、CR−D)を記録媒体上に設置した状態で定着することで求めた。定着剥離時の液体組成物凝集層の温度は、非接触温度計(アズワン社製、IT−314)で測定することで求めた。また、20°光沢値は、日本工業規格JIS Z 8741により、測定した値を示している。
Figure 0006682331
表5で示されているように、第1の液体組成物凝集層61’が記録媒体表面に存在している部分は、低光沢になっており、第2の液体組成物凝集層62’が記録媒体表面に存在している部分は、高光沢になっている。本実施例の方法を用いると、画像形成手段が転写方式であっても、高光沢及び低光沢の多様なパターンを形成することが可能なインクジェット記録方法を提供することができる。
[実施例2−2]
次に、本発明に係る転写型インクジェット記録方法の第2の実施例について詳細に説明する。
(液体組成物の調製)
下記の処方の組成からなる液体組成物71’、72’及び73’を調製した。具体的には、下記の処方の成分を各々混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過することにより調製した。なお、下記の液体組成物の樹脂固形分の最低造膜温度は、第1の液体組成物凝集層を構成する液体組成物71’及び液体組成物72’は160℃、第2の液体組成物凝集層を構成する液体組成物73’は120℃である。
(液体組成物71’処方)
・上述の各色顔料分散液(濃度約10%) 20%
・上述の樹脂粒子分散体1(濃度約20%) 50%
・グリセリン 5%
・ジエチレングリコール 7%
・界面活性剤1 0.5%
・純水 17.5%
(液体組成物72’処方)
・上述の樹脂粒子分散体1(濃度約20%) 50%
・グリセリン 5%
・ジエチレングリコール 7%
・界面活性剤1 0.5%
・純水 37.5%
(液体組成物73’処方)
・上述の樹脂粒子分散体2(濃度約20%) 50%
・グリセリン 5%
・ジエチレングリコール 7%
・界面活性剤1 0.5%
・純水 37.5%
本実施例においては、まず、実施例2−1と同じ手順で、反応液13’を中間転写体16’上に塗布する。続いて、中間転写体16’がインクジェット記録ヘッド14’の位置に到達すると、インクジェット記録ヘッド14’から液体組成物72’が、続いて液体組成物73’が吐出され、中間転写体16’上に予め塗布してあった反応液13’と各々が反応し、中間転写体16’上に、液体組成物凝集層が形成される。続いて、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各々の液体組成物71’が吐出され、中間転写体16’上に予め塗布してあった反応液13’と各々が反応し、中間転写体16’上に画像が形成される。
本実施例における液体組成物の凝集層の構成を図9(a)に示す。本実施例では、同じ最低造膜温度である液体組成物71’及び液体組成物72’で構成される液体組成物凝集層を第1の液体凝集物層とし、低い最低造膜温度である液体組成物73’で構成される液体組成物凝集層を第2の液体凝集物層として、述べる。
更に、中間転写体16’が送風装置17’に到達すると、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の中に含まれる水分が送風により除去される。次に、中間転写体16’は、液体組成物凝集層が指定した温度になるよう、加熱装置19’により加温された後に、圧力が98N/cm、転写温度が100℃、転写時間が100msとなるように記録媒体11’に対して、転写を行う。転写工程後の液体組成物凝集層の構成を図9(b)に示す。図9に示すように、中間転写体16’上では、液体組成物凝集層内の底部に形成されていた液体組成物72’の第1の液体組成物凝集層61’、及び液体組成物73’の第2の液体組成物凝集層62’のパターンが、転写工程後の記録媒体11’上では、液体組成物凝集層内の表面に形成されている。
次に、第2の定着手段からの剥離時の温度(T)を変更した以外は、実施例2−1と同じ手順で、第1の定着手段18’及び第2の定着手段20’により、定着工程を実施する。
第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の定着ニップ時の温度(T)及び剥離時(T)の温度と、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の最低造膜温度と、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の20°光沢値を表6に示す。
Figure 0006682331
表6で示されているように、第1の液体組成物凝集層61’が記録媒体表面に存在している部分は、低光沢になっており、第2の液体組成物凝集層62’が記録媒体表面に存在している部分は、高光沢になっている。液体組成物72’及び液体組成物73’は、色材を含まない透明な液体組成物であるため、本実施例の方法を用いると、画像が存在していない記録媒体部分の光沢を高光沢及び低光沢のパターンを形成することが可能な転写方式のインクジェット記録方法を提供することができる。
[実施例2−3]
次に、本発明に係る転写型インクジェット記録方法の第3の実施例について図10を用いて詳細に説明する。
(液体組成物の調製)
本実施例に用いられる液体組成物は、実施例2−1で使用した液体組成物63’及び液体組成物64’である。
図10は、本発明の一実施形態における転写型インクジェット記録方法を説明するための転写型インクジェット記録装置の模式図を示している。図10に示す転写型インクジェット記録装置では、転写工程と第1の定着工程とが同時に行われる。そのため、第1の定着手段18’を有さないこと以外は、図7に示す転写型インクジェット記録装置と同様の構成である。
本実施例においては、まず、実施例2−1と同じ手順で、反応液13’を中間転写体16’上に塗布する。続いて、中間転写体16’がインクジェット記録ヘッド14’の位置に到達すると、インクジェット記録ヘッド14’から液体組成物63’が、続いて液体組成物64’が吐出され、中間転写体16’上に予め塗布してあった反応液13’と各々が反応し、中間転写体16’上に、液体組成物凝集層が形成される。
続いて、中間転写体16’が送風装置17’に到達すると、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の中に含まれる水分が送風により除去される。次に、中間転写体16’は、液体組成物凝集層が指定した温度になるよう、加熱装置19’により加温された後に、圧力が98N/cm、転写温度が180℃、転写時間が900msとなるように記録媒体11’に対して、転写を行う。
転写工程における第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の温度と、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の最低造膜温度と、を表7に示す。転写ニップ直後の記録媒体11’上の液体組成物凝集層の温度は、非接触温度計で測定した。表7に示すように、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の転写ニップ時の温度は、各々の最低造膜温度よりも高いため、第1及び第2の液体組成物凝集層61’、62’は記録媒体11’に対して、定着できている。また、各々の最低造膜温度よりも高い温度で転写ローラから剥離されているため、剥離時の中間転写体とのタック力などによって、凝集層の表面形状が凸凹になっており、低光沢になっている。
Figure 0006682331
次に、第1の定着手段を経ることなく、直接、エンドレスプレス方式の第2の定着手段20’により、第2の定着工程を実施する。このときの第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の定着ニップ時の温度及び剥離時の温度と、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の最低造膜温度と、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の20°光沢値を表8に示す。
Figure 0006682331
表8で示されているように、第1の液体組成物凝集層61’が記録媒体11’表面に存在している部分は、低光沢になっており、第2の液体組成物凝集層62’が記録媒体11’表面に存在している部分は、高光沢になっている。本実施例の方法を用いると、転写工程と第一の定着工程を同時に実施した場合であっても、高光沢及び低光沢の多様なパターンを形成することが可能なインクジェット記録方法を提供することができる。
[実施例2−4]
次に、本発明に係る転写型インクジェット記録方法の第4の実施例について詳細に説明する。
(液体組成物の調製)
本実施例に用いられる液体組成物は、実施例2−1で使用した液体組成物63’及び液体組成物64’である。
図11は、液体組成物を用いて第1の中間転写体81’に中間画像を形成した後に、該中間画像を第1の中間転写体81’上から、これに当接しそれより高温の第2の中間転写体82’上へ転写し、続けて、高温の第2の中間転写体82’上から記録媒体11’へ転写することで画像印刷物を得る2段転写方式の転写型インクジェット記録方法の概略構成を示す模式図である。
本実施例においては、まず、実施例2−1と同じ手順で、反応液13’を第1の中間転写体81’上に塗布する。続いて、第1の中間転写体81’がインクジェット記録ヘッド14’の位置に到達すると、インクジェット記録ヘッド14’から、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各々の液体組成物63’が吐出され、第1の中間転写体81’上に予め塗布してあった反応液13’と各々が反応し、第1の中間転写体81’上に、第1の液体組成物凝集層が形成される。続いて、液体組成物64’が吐出され、第1の中間転写体81’上に予め塗布してあった反応液13’と各々が反応し、第1の中間転写体81’上に第2の液体組成物凝集層が形成され、第1及び第2の液体組成物凝集層からなる中間画像が形成される。
本実施例における第1の中間転写体81’上の液体組成物の凝集層の構成を、図12(a)に示す。本実施例では、高い最低造膜温度である液体組成物63’で構成される液体凝集物層を第1の液体組成物凝集層61’とし、低い最低造膜温度である液体組成物64’で構成される液体凝集物層を第2の液体組成物凝集層62’として、述べる。
更に、第1の中間転写体81’が送風装置17’に到達すると、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の中に含まれる水分が、送風により除去される。次に、第1の中間転写体81’は、加熱装置19’による加温により180℃に維持された第2の中間転写体82’に対して、圧力が98N/cm(10kgf/cm)、転写時間が100msとなるように、転写と同時に第1の定着工程を行う。
次に、実施例2−3と同じ手順で、第2の中間転写体82’から記録媒体11’への転写を実施する。転写工程後の液体組成物凝集層の構成を図12(c)に示す。図12(c)に示すように、第2の中間転写体82’上では、液体組成物凝集層内の底部に形成されていた第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’のパターンが、転写工程後の記録媒体11’上では、液体組成物凝集層の表面に形成されている。
次に、定着剥離時の温度を変更した以外は、実施例2−3と同じ手順で、第2の定着手段20’により、第2の定着工程を実施する。
第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の定着ニップ時の温度及び剥離時の温度と、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の最低造膜温度と、第1の液体組成物凝集層61’及び第2の液体組成物凝集層62’の20°光沢値を表9に示す。
Figure 0006682331
表9で示されているように、第1の液体組成物凝集層61’が記録媒体11’表面に存在している部分は、低光沢になっており、第2の液体組成物凝集層62’が記録媒体11’表面に存在している部分は、高光沢になっている。本実施例の方法を用いると、画像形成手段が2段転写方式であっても、高光沢及び低光沢の多様なパターンを形成することが可能なインクジェット記録方法を提供することができる。
11、11’・・・記録媒体
12、12’・・・ローラ式塗布装置
13、13’・・・反応液
14、14’・・・インクジェット記録ヘッド
15、15’・・・液体組成物凝集層
16’・・・中間転写体
17、17’・・・送風装置
18、18’・・・第1の定着手段
19、20’・・・第2の定着手段
31・・・樹脂粒子
41、41’・・・加熱ローラ
42、42’・・・支持ローラ
51、51’・・・定着ベルト
52、52’・・・剥離ローラ
53、53’・・・冷却装置
61、61’・・・第1の液体組成物凝集層
62、62’・・・第2の液体組成物凝集層
63、63’・・・第1の液体組成物
64、64’・・・第2の液体組成物
71、71’・・・液体組成物71、71’
72、72’・・・液体組成物72、72’
73、73’・・・液体組成物73、73’
19’・・・加熱装置
81’・・・第1の中間転写体
82’・・・第2の中間転写体

Claims (14)

  1. インクジェット方式の記録ヘッドを用いて、記録媒体に対して、樹脂を含有する第1の液体組成物を付与することで第1の液体組成物凝集層を形成する工程と、
    インクジェット方式の記録ヘッドを用いて、前記記録媒体に対して、樹脂を含有する第2の液体組成物を付与することで第2の液体組成物凝集層を形成する工程と、
    前記第1の液体組成物凝集層及び前記第2の液体組成物凝集層が形成された記録媒体を第1の定着手段を用いて加熱及び加圧する第1の定着工程と、
    第2の定着工程と、
    を有するインクジェット記録方法であって、
    前記第2の定着工程は、前記第1の定着工程を経た記録媒体を、
    第2の定着手段を用いて加熱及び加圧し、
    加熱及び加圧した後に、冷却し、
    冷却した後に、前記第2の定着手段から剥離する工程を含み、
    前記第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度 MFT、前記第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度 MFT、前記第1の定着工程における加熱及び加圧時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度T、前記第2の定着工程における加熱及び加圧時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度T、並びに、前記第2の定着工程における剥離時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度Tが、
    (1−1)MFT>MFT、及び、
    (1−2)T>MFT≧T>MFT≧T
    を満足することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記第2の定着工程が、第2の定着手段を用いて加熱及び加圧した後、第2の定着手段と記録媒体との接触状態を維持したまま第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)以下の温度まで冷却し、その後に、第2の定着手段から記録媒体を剥離する工程を含む請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記第1の液体組成物及び第2の液体組成物の少なくとも一方が色材を含有する請求項1または2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記第1の液体組成物が色材を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記第2の液体組成物が色材を含有しない請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  6. インクジェット方式の記録ヘッドを用いて、中間転写体に対して、樹脂を含有する第1の液体組成物を付与することで第1の液体組成物凝集層を形成する工程と、
    インクジェット方式の記録ヘッドを用いて、前記中間転写体に対して、樹脂を含有する第2の液体組成物を付与することで第2の液体組成物凝集層を形成する工程と、
    前記中間転写体上の第1の液体組成物凝集層及び第2の液体組成物凝集層を記録媒体上に転写する転写工程と、
    第1の液体組成物凝集層及び第2の液体組成物凝集層が形成された記録媒体を第1の定着手段を用いて加熱及び加圧する第1の定着工程と、
    第2の定着工程と、
    を有するインクジェット記録方法であって、
    前記第2の定着工程は、前記第1の定着工程を経た記録媒体を、
    第2の定着手段を用いて加熱及び加圧し、
    加熱及び加圧した後に、冷却し、
    冷却した後に、前記第2の定着手段から剥離する工程を含み、
    前記第1の液体組成物凝集層の最低造膜温度MFT、前記第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度MFT、前記第1の定着工程における加熱及び加圧時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度T、前記第2の定着工程における加熱及び加圧時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度T、並びに、前記第2の定着工程における剥離時の前記第1及び第2の液体組成物凝集層の温度Tが、
    (2−1)MFT>MFT、及び、
    (2−2)T>MFT≧T>MFT≧T
    を満足することを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. 前記第1の定着工程は、前記転写工程と同時に行われる請求項6に記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記第1の定着工程は、前記転写工程の後に行われる請求項6に記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記第2の定着工程が、第2の定着手段を用いて加熱及び加圧した後、第2の定着手段と記録媒体との接触状態を維持したまま第2の液体組成物凝集層の最低造膜温度(MFT)以下の温度まで冷却し、その後に、第2の定着手段から記録媒体を剥離する工程を含む請求項6〜8のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  10. 前記中間転写体が第1の中間転写体とこれと当接する第2の中間転写体とからなり、前記転写工程が、前記第1の中間転写体上の第1の液体組成物凝集層及び第2の液体組成物凝集層を、前記第2の中間転写体に転写し、該第2の中間転写体上に転写された第1の液体組成物凝集層及び第2の液体組成物凝集層を、前記記録媒体上に転写する工程であって、前記第1の中間転写体の温度よりも前記第2の中間転写体の温度が高い請求項6〜9のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  11. 前記第1及び第2の液体組成物凝集層の少なくとも一方は色材を含まない液体組成物を用いて形成されており、該色材を含まない液体組成物凝集層が前記記録媒体上に転写された後の画像において表面になるように、前記第1及び第2の液体組成物凝集層を前記中間転写体上に付与する請求項6〜10のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  12. 前記第1の液体組成物凝集層に色材が含まれる請求項11に記載のインクジェット記録方法。
  13. 前記第1の液体組成物凝集層は、色材含む液体組成物と色材を含まない液体組成物を用いて形成される請求項11又は12に記載のインクジェット記録方法。
  14. 前記第1の液体組成物凝集層を形成する工程の前に、前記第1の液体組成物または前記第2の液体組成物中の成分を凝集させることが可能な反応液を前記中間転写体に付与する工程を有する請求項6〜13のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
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