JP2024036136A - インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写式のインクジェット記録方法において、繰り返し転写によって圧接されながら印字シーケンスに供された場合においても、転写時の接触圧力低下を抑制することでき、転写不良による画像劣化の発生を防止する。【解決手段】転写胴に取り付けられた転写体上にインクを付与して中間画像を形成する中間画像形成工程と、前記中間画像を記録媒体に圧接させて転写する転写工程と、を有する印字シーケンスを含むインクジェット記録方法であって、前記転写体は印字シーケンスにおいて繰り返し圧力を印加することで、塑性変形する量が減少していく圧縮特性を有しており、前記印字シーケンスにおける最大圧力以上の圧力にて、前記中間画像の形成されていない前記転写体を圧接する転写体圧接シーケンスを有することを特徴とするインクジェット記録方法。【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方式では、色材を含む液体組成物(インク)を紙等の記録媒体上に直接又は間接的に付与することにより画像を形成する。このとき、記録媒体がインク中の液体成分を過剰に吸収することによってカールやコックリングが生じることがある。そこで、インク中の液体成分を速やかに除去するため、インクが付与された記録媒体を温風や赤外線等の手段を用いて乾燥する方法が知られている。また、特許文献1では転写体上でインク像を形成した後、転写体上のインク像に含まれる液体成分を熱エネルギー等により乾燥して中間画像を形成し、記録媒体にこの中間画像を転写する方法が開示されている。
このような転写体には、表面層に樹脂やゴム材料が使用されることが多いが、表面層の面内に厚さのばらつきや転写体ごとの厚さのばらつきがある。厚さばらつきが大きくなると、接触圧力が不均一となり、印刷パターンの乱れを生じる原因となる。
特許文献2では基材層上に印刷層を設けた積層構成の印刷用ブランケットにおいて、積層構成を形成した後に基材層の裏面を研磨することでブランケット面内の厚さばらつきを小さくする方法が開示されている。
一方、特許文献3には紙の厚みが違うことによって転写状態が異なるため、紙の厚さや剛性に対して、加圧機構の位置を移動させる機構を持つ方法が示されている開示されている。
特開2009-045851号公報 特開2005-125666号公報 特開平11-167291号公報
上記の転写体や印刷用ブランケット(併せて転写体という)の表面に形成された画像を記録媒体に転写する際の圧力は、特許文献3のように転写体の支持部材と、転写体と対向する押圧部材との距離を変えることで制御できる。すなわち、転写体の表面層(印刷用ブランケットの印刷層)の潰し量を変えることで制御することができる。しかしながら、塑性変形し難い転写胴に転写体を取り付けた後の印字工程においては、転写体は繰り返し圧接されながら印字-転写を含む印字シーケンスが繰り返されることになる。転写体の表面の樹脂やゴム材料がこのように繰り返し圧接されると、転写体の厚みが減少し、転写圧力が不均一となることがある。これにより、転写不良が生じ、画像形成が悪化する場合があった。
本発明の目的は、転写胴に取り付けられた転写体において、繰り返し圧接されながら印字シーケンスに供された場合においても、転写時の接触圧力の低下が抑制でき、転写不良による画像劣化の発生を防止できるインクジェット記録方法を提供することである。また、本発明の目的は、この記録方法の適用に適したインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明の一態様に係るインクジェット記録方法は、
転写胴に取り付けられた転写体上にインクを付与して中間画像を形成する中間画像形成工程と、
前記中間画像を記録媒体に圧接させて転写する転写工程と、
を有する印字シーケンスを含むインクジェット記録方法であって、
前記転写体は前記印字シーケンスにおいて繰り返し圧力を印加することで、塑性変形する量が減少していく圧縮特性を有しており、
前記印字シーケンスにおける最大圧力以上の圧力にて、前記中間画像の形成されていない前記転写体を圧接する転写体圧接シーケンスを有することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るインクジェット記録装置は、
転写胴に取り付けられた転写体と、
該転写体上にインクを付与して中間画像を形成するインク付与装置と、
前記中間画像を記録媒体に転写する転写装置と、
前記転写体に対向し、前記転写体を前記中間画像の形成されていない状態で押圧する押圧部材と、
を有し、前記インク付与装置における中間画像の形成と、前記転写装置による記録媒体への転写とを含む印字シーケンスが実施されるインクジェット記録装置であって、
前記転写体は繰り返し圧力を印加することで、塑性変形する量が減少していく圧縮特性を有し、
前記押圧部材を、前記印字シーケンスにおける前記転写体への最大圧力以上の圧力で圧接するように制御する転写体圧接シーケンス制御部を有することを特徴とする。
本発明によれば、転写胴に取り付けられた転写体において、繰り返し圧接されながら印字シーケンスに供された場合においても、転写時の接触圧力の低下が抑制でき、転写不良による画像劣化の発生を防止できるインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置を提供することができる。
本発明の一実施形態における転写型インクジェット記録装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態における転写型インクジェット記録装置の構成の一例を示す模式図である。 図1に示す転写型インクジェット記録装置における装置全体の制御システムを示すブロック図である。 図1に示す転写型インクジェット記録装置におけるプリンタ制御部のブロック図である。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置について説明する。
(インクジェット記録方法)
本発明のインクジェット記録方法は、転写胴に取り付けられた転写体上にインクを付与して中間画像を形成する中間画像形成工程と、前記中間画像を記録媒体に圧接させて転写する転写工程とを有する印字シーケンスを含む。転写体は印字シーケンスにおいて繰り返し圧力を印加することで、塑性変形する量が減少していく圧縮特性を有するものである。そして、該記録方法は、前記印字シーケンスにおける最大圧力以上の圧力にて、前記中間画像の形成されていない前記転写体を圧接する転写体圧接シーケンスを有する。該記録方法は、中間画像形成工程の前にインクと反応する反応液を付与する反応液付与工程を設けることができる。さらに、中間画像形成工程の後に、転写体上の中間画像から液体成分を除去する液除去工程と、中間画像を加熱する加熱工程とを設けてもよい。加えて、必要に応じて、転写した後の転写体の表面をクリーニングするクリーニング工程を設けてもよい。
本明細書では、転写体上に形成される画像を「中間画像」という。
次に、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。
(インクジェット記録装置)
本実施形態に係るインクジェット記録装置は、転写胴に取り付けられた転写体と、該転写体上にインクを付与して中間画像を形成するインク付与装置とを有する。さらに、前記中間画像を記録媒体に転写する転写装置と、前記転写体に対向し、前記転写体を前記中間画像の形成されていない状態で押圧する押圧部材とを有する。さらに、インク付与後の中間画像から液体成分を除去する液除去装置、インク付与前又はインク付与後にインクと反応する反応液を付与する反応液付与装置、転写後の転写体表面を清浄化するクリーニング装置を有していてもよい。なお、本発明において、インクジェット記録装置を、便宜的に「転写型インクジェット記録装置」と称する。
図1は、本実施形態の転写型インクジェット記録装置100の概略構成の一例を示す模式図である。この記録装置は、転写体101を介して中間画像を記録媒体108に転写することで記録物を製造する、枚葉式の転写型インクジェット記録装置である。
本実施形態では、X方向、Y方向及びZ方向が、それぞれ、転写型インクジェット記録装置100の幅方向(全長方向)、奥行き方向及び高さ方向を示している。記録媒体108は、X方向に搬送される。
本実施形態の転写型インクジェット記録装置100は、図1に示すように、転写胴に取り付けられた(支持部材102によって支持された)転写体101を有する。また、転写体101上に有色のインクを付与して中間画像を形成するインクジェットヘッドを備えたインク付与装置104を有する。そして、転写体上の中間画像を記録媒体に転写する押圧部材106を含む転写装置を含む。また該装置は、インク付与に先駆けて転写体101上にカラーインクと反応する反応液を付与する反応液付与装置103を有する。インク付与装置104には、補助液を付与するインクジェットヘッドを有していてもよい。本実施形態では、転写体上の中間画像から液体成分を除去する液除去装置105と、中間画像を加熱する加熱装置110とを有する。また、転写型インクジェット記録装置100は、必要に応じて、転写した後の転写体101の表面をクリーニングするクリーニング部材109を有していてもよい。転写体、反応液付与装置、インク付与装置のインクジェットヘッド、液除去装置、押圧部材、加熱装置及びクリーニング部材は、それぞれ、Y方向において用いられる記録媒体に対応するだけの長さを有している。
転写体101は、支持部材102の回転軸102aを中心として図1の矢印Aの方向に回転する。この支持部材102の回転により、転写体101が移動する。移動する転写体101上に、反応液付与装置103によって反応液が、インク付与装置104によってインク及び必要に応じて補助液が、順次付与され、転写体101上に中間画像が形成される。転写体101上に形成された中間画像は、転写体101の移動により、液除去装置105が有する液吸収部材105aと接触する位置まで移動される。
液除去装置105の液吸収部材105aは、転写体101の回転に同期して移動する。転写体101上に形成された中間画像は、この移動する液吸収部材105aと接触した状態を経る。この間に液吸収部材105aは、転写体上の中間画像から液体成分を除去する。この接触した状態において、液吸収部材105aは、所定の押圧力にて転写体101に押圧されることが、液吸収部材105aを効果的に機能させる点で特に好ましい。
液体成分の除去を異なる視点で説明すれば、転写体上に形成された画像を構成するインクを濃縮するとも表現することができる。インクを濃縮するとは、インクに含まれる液体成分が減少することによって、インクに含まれる色材や樹脂といった固形分の液体成分に対する含有割合が増加することを意味する。
そして、液体成分が除去された液除去後の中間画像は、液除去前の中間画像と比べてインク及び補助液が濃縮された状態となり、その後に加熱装置110により所定の温度まで加熱される。
加熱装置110は、加熱による蒸発で液体を除去することもできるので、図2に示すように、図1の液除去装置105を設けずに、加熱装置110が液除去装置を兼ねていてもよい。
その後、転写体101により、記録媒体搬送装置107によって搬送される記録媒体108と接触する転写部へ移動される。液除去後の中間画像が記録媒体108と接触している間に、押圧部材106が転写体101を押圧することによって、記録媒体108上に中間画像が転写される。記録媒体108上に転写された転写後の画像は、液除去前の中間画像及び液除去後の中間画像の反転画像である。
なお、本実施形態では転写体上には反応液が付与されてからインク及び補助液が付与されて画像が形成されるため、インク及び補助液による画像が形成されない非画像領域には反応液がインクと反応することなく残っている。本装置では、液吸収部材105aは画像からのみならず、未反応の反応液とも接触し、反応液の液体成分も併せて除去している。
上記では、画像から液体成分を除去すると表現し説明しているが、画像のみから液体成分を除去するという限定的な意味合いではなく、少なくとも転写体上の画像から液体成分を除去していればよいという意味合いで用いている。
なお、液体成分は、一定の形を持たず、流動性を有し、ほぼ一定の体積を有するものであれば、特に限定されるものではない。
例えば、インク、補助液及び反応液等に含まれる水や有機溶媒等が液体成分として挙げられる。
本実施形態の転写型インクジェット記録装置の各構成について以下に説明する。
<転写体>
転写体は、単層構成であっても、複数の層からなる複数層構成であってもよい。単層構成としては、表面層と基層が兼用されている構成を挙げることができる。複数層構成としては、表面層とは別に基層を有し、基層が1層あるいは2層以上の複数層からなっている構成を挙げることができる。
転写体は、紙等の記録媒体に中間画像を圧着させて中間画像を転写するため、適度な弾性を有していることが好ましい。このため、例えば記録媒体として普通紙を用いる場合、転写体は、その少なくとも一部が弾性材料から形成されていることが好ましい。この弾性材料からなる部分は、デュロメータ・タイプA硬度(JIS K6253準拠)で10度以上100度以下の硬度を有することが好ましく、30度以上70度以下であることがさらに好ましい。
さらに、転写体は、記録媒体へ圧着して転写する際の圧力を均一化させるために、加圧によって圧縮可能であり、かつ、圧力が解放された際に元の形状に復帰し得る弾性を有する圧縮可能な弾性層、すなわち圧縮層を有していてもよい。さらに、転写体は、弾性特性、強度、熱的特性等を持たせるために、樹脂層、基布層、金属層等を有していてもよい。
弾性層を形成するための材料としては、加工特性の点等から、各種ゴム材料又は各種エラストマー材料を用いることができ、連続層や多孔質層の形態として設けることができる。
エラストマー材料及びゴム材料としては、例えばシリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、スチレンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン/プロピレン/ブタジエンのコポリマー、ニトリルブタジエンゴム等が挙げられる。特に、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴムは、寸法安定性、耐久性、耐熱性等の点で好ましく用いられる。
転写体を構成する各層の間に、これらを固定・保持するために各種接着剤や両面テープを用いてもよい。また、装置に装着する際の横伸びの抑制やコシを保つために、圧縮弾性率が高い補強層を設けてもよい。また、織布を補強層としてもよい。転写体は、前記材質による各層を任意に組み合わせて作製することができる。
また、転写体の画像形成面はインク画像形成性と転写性が両立する適切な表面自由エネルギーを有している必要がある。そのため、転写体はこのような特性を有した材料で形成された表面層を有していてもよい。このような表面層を形成する材料としては、適切な表面自由エネルギーを有する有機ケイ素化合物を縮合して得られる縮合物が好ましい。さらに、カチオン重合やラジカル重合等による重合反応物であることが耐久性の面から好ましい。
本発明が適用される転写体は、上記のような弾性層を表面層として用いてもよいし、あるいは有機ケイ素化合物を縮合して得られる縮合物を表面層として用い、かつ、弾性層を基層として用いる構成であってもよい。
転写体の大きさは、目的の印刷画像サイズに合わせて自由に選択することができる。図1には、端部のあるシート形状の転写体101を転写胴である支持部材102に取り付けた例が示されているが、転写体の全体的な形状はこれに限定されず、無端ベルト状等が挙げられる。
また、転写体は繰り返して圧力を印加した際に、塑性変形する量が減少する圧縮特性を有する。「塑性変形する量が減少する」とは、所定の圧力を印加した際に、塑性変形できる量が徐々に減少し、具体的には転写体の厚みが減少することで変形マージンが少なくなることを意味する。上記特性を有するものとしては、各種ゴム材料又は各種エラストマー材料、織布等が挙げられる。
このような転写体の圧縮特性を有することで、繰り返し圧縮時に厚みが減少する転写体を転写胴に取り付けた場合においても、後述する転写体圧接シーケンスを行うことで、転写体の厚みばらつきを抑制することができると考える。
<転写体圧接シーケンス>
本発明では、通常の印字シーケンスとは異なる転写体圧接シーケンスを有することを特徴とする。
転写体圧接シーケンスは、通常の印字シーケンスにおける最大圧力以上の圧力を、中間画像の形成されていない状態で印加して転写体を圧接するシーケンスである。
通常の印字シーケンスの圧接によって変形する転写体を取り付けた場合においても、印字シーケンスの最大圧力以上の圧力で事前に圧接しておくことで、印字シーケンス時の転写体変形による圧力変動が減り、転写性の悪化を抑制することができる。転写体圧接シーケンスを行う時間は、転写体の形状や材質、印加する圧力に応じて所望の効果が得られる範囲で適宜設定すればよく、特に限定されない。例えば、0.01~2m/sという周速度で転写体を回転させる場合、転写体が1~7200回転する時間を選択することができる。特に、転写体が複数回転する時間、繰り返し転写体と対向する押圧部材とを当接させることが好ましい。
転写体と対向する押圧部材としては、印字シーケンスの各工程において、転写体と対向して押圧している部材であっても、印字シーケンスとは関わりの無い独立した部材であってもよい。装置の煩雑さやコスト面からは印字シーケンスの各工程において使用される押圧部材を使用することが好ましい。その場合、印字シーケンスにおける圧接力から、転写体圧接シーケンスにおける圧接力への変更が可能な機構を備えた押圧部材が使用される。なお、本実施形態において、印字シーケンスにおける最大圧力は、転写工程における圧接力として説明するが、他の工程における圧接力が最大となる場合であってもよい。転写体圧接シーケンスにおける押圧部材は、転写工程における押圧部材106を用いるものとして説明する。
転写体圧接シーケンスは、新たに転写体が交換された際に、実施されることが好ましい。その際、転写体が交換されたことを自動的に装置が認識して、転写体圧接シーケンスを実施する構成が好ましい。もしくは、自動ではなく転写体が交換された情報を別途入力する構成でもよい。
転写体圧接シーケンスは、転写体が取り付けられた後、印字シーケンスの開始前に行うことが好ましい。ただし、転写体を交換後に一旦印字シーケンスを実施してから転写体圧接シーケンスを実施してもよい。
転写体圧接シーケンスは、通常の印字シーケンスのように搬送した記録媒体に対して圧接してもよいが、中間画像を形成していない転写体に対して実施するため、押圧部材106に直接接触させて圧接することがより好ましい。転写体圧接シーケンスにて搬送した記録媒体を使用しないことによって、消耗部品を削減でき、また、中間画像を形成していない転写体への記録媒体の粗さによる厚みムラに起因する転写体ダメージを抑制できる。
転写体101を押圧部材106で圧接する場合は、記録媒体を搬送せずに転写体101を回転させ、記録媒体の厚み分以上に、押圧部材を転写体に近づけることで所定の圧力になるように制御する。上述した理由により、転写体圧接シーケンスでは、印字シーケンスに対して転写体と、押圧部材との距離を変更することが好ましい。印字シーケンスが繰り返されている間は、印字シーケンスにおける最大圧力で繰り返し押圧されるため、転写体の厚みが回復することはなく、その結果、安定して転写工程を実施でき、画像劣化を抑制することができる。
転写体圧接シーケンスにおいて転写体をより効率的に圧縮させるために、転写体を、加温しながら圧接することも好ましい。加温温度は、転写体の転写特性に影響しない範囲であれば特に限定されないが、30℃以上120℃以下であることが好ましい。加温は、加熱装置110を用いて、あるいは、転写体圧接シーケンスで使用する押圧部材を内部あるいは外部から加熱して実施することができる。
転写体圧接シーケンスにおいて、過度の加圧は転写体の耐久性を損なうことがあり、転写体の耐久性を大きく損なわない範囲で実施する。例えば、圧接圧力は196.1N/cm(20kgf/cm)以下であることが好ましく、176.5N/cm(18kgf/cm)以下であることがより好ましく、147.1N/cm(15kgf/cm)以下であることがさらに好ましい。一方、画像形成性の点では、転写体圧接シーケンスにおける圧接圧力は49.0N/cm(5kgf/cm)以上が好ましく、68.6N/cm(7kgf/cm)以上がより好ましい。前記圧力は面圧分布測定器(商品名:I-SCAN、新田社製)を用いて面圧測定を行い、加圧領域における加重を面積で割り、値を算出したものである。この圧力は、実測ではなく、事前に支持部材102と押圧部材106の隙間及び転写体101の厚みと圧縮特性の関係から推測することも可能である。
転写体圧接シーケンスにおいて転写体をより効率的に圧縮させるために、転写体を、印字シーケンスよりも高い圧力で圧接することも好ましい。具体的には、転写体を圧接する圧力が、印字シーケンスよりも1.4倍以上であることがより好ましい。
また、転写体圧接シーケンスでは、押圧部材106以外のユニットにおける耐久性の観点より、例えば反応液付与装置103や液除去装置105を転写体101に接触させないことが好ましい。
転写体圧接シーケンスは、所定時間圧接する時間のカウント、回転数のカウント、もしくは転写体厚みを測定することで完了したことを判断することが好ましい。
また、転写体圧接シーケンス後にテスト印字を行うことで、圧接シーケンスが適切に処理されたかを確認するシーケンスを持つことも好ましい。
転写体圧接シーケンス後にそのまま転写体101を停止せずに連続して印字シーケンスを行うことも好ましい。
<支持部材>
転写体101は、支持部材102上に支持されている。転写体の支持方法として、各種接着剤や両面テープを用いてもよい。あるいは、転写体に金属、セラミック、樹脂等を材質とした設置用部材を取り付けることで、設置用部材を用いて転写体101を支持部材102上に支持してもよい。
支持部材102は、その搬送精度や耐久性の観点からある程度の構造強度が求められる。支持部材の材質には金属、セラミック、樹脂等が好ましく用いられる。中でも特に、転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度のほか、動作時のイナーシャを軽減して制御の応答性を向上するために、アルミニウム、鉄、ステンレス、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタン、シリカセラミクス、アルミナセラミクスが好ましく用いられる。またこれらを組み合わせて用いることも好ましい。
図1では、円筒状の支持部材(転写胴)102の上に転写体101を固定した構成を示したが、ベルト状の転写体の場合は、支持部材102のローラを2つ以上用いてベルト状の転写体101を張架させた構成も好ましい。
<反応液付与装置>
本実施形態の転写型インクジェット記録装置100は、転写体101に反応液を付与する反応液付与装置103を有する。図1に示す反応液付与装置103は、反応液を収容する反応液収容部103aと、反応液収容部103a内の反応液を転写体101上に付与する反応液付与部材103b及び103cを有するグラビアオフセットローラの場合を示している。
反応液付与装置は、反応液を転写体上に付与できるいかなる装置であってもよく、従来から知られている各種装置を適宜用いることができる。具体的には、グラビアオフセットローラ、インクジェットヘッド、ダイコーティング装置(ダイコータ)、ブレードコーティング装置(ブレードコータ)などが挙げられる。反応液付与装置による反応液の付与は、被吐出媒体上でインクと混合(反応)することができれば、インクの付与前に行っても、インクの付与後に行ってもよい。好ましくは、インクの付与前に反応液を付与する。反応液をインクの付与前に付与することによって、インクジェット方式による画像記録時に、隣接して付与されたインク同士が混ざり合うブリーディングや、先に着弾したインクが後に着弾したインクに引き寄せられてしまうビーディングを抑制することができる。
<反応液>
反応液は、インクと接触することによりインク中のアニオン性基を有する成分(樹脂、自己分散顔料など)を凝集させるものであり、反応剤を含有する。反応剤としては、例えば、多価金属イオン、カチオン性樹脂などのカチオン性成分や、有機酸などを挙げることができる。
多価金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+及びZn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+、Cr3+、Y3+及びAl3+等の三価の金属イオンが挙げられる。反応液に多価金属イオンを含有させるためには、多価金属イオンとアニオンとが結合して構成される多価金属塩(水和物であってもよい)を用いることができる。アニオンとしては、例えば、Cl、Br、I、ClO、ClO 、ClO 、ClO 、NO 、NO 、SO 2-、CO 2-、HCO 、PO 3-、HPO 2-、及びHPO 等の無機アニオン;HCOO、(COO、COOH(COO)、CHCOO、C(COO、CCOO、C(COO及びCHSO 等の有機アニオンを挙げることができる。反応剤として多価金属イオンを用いる場合、反応液中の多価金属塩換算の含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、1.00質量%以上10.00質量%以下であることが好ましい。
有機酸を含有する反応液は、酸性領域(pH7.0未満、好ましくはpH2.0~5.0)に緩衝能を有することによって、インク中に存在する成分のアニオン性基を酸型にして凝集させるものである。有機酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピコリン酸、ニコチン酸、チオフェンカルボン酸、レブリン酸、クマリン酸などのモノカルボン酸及びその塩;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、セバシン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸などのジカルボン酸及びその塩や水素塩;クエン酸、トリメリット酸などのトリカルボン酸及びその塩や水素塩;ピロメリット酸などのテトラカルボン酸及びその塩や水素塩などを挙げることができる。
カチオン性樹脂としては、例えば、1~3級アミンの構造を有する樹脂、4級アンモニウム塩の構造を有する樹脂などを挙げることができる。具体的には、ビニルアミン、アリルアミン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチレンイミン、グアニジンなどの構造を有する樹脂などを挙げることができる。反応液における溶解性を高めるために、カチオン性樹脂と酸性化合物とを併用したり、カチオン性樹脂の4級化処理を施したりすることもできる。反応剤としてカチオン性樹脂を用いる場合、反応液中のカチオン性樹脂の含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、1.00質量%以上10.00質量%以下であることが好ましい。
反応液中の反応剤以外の成分としては、後述するインクに用いることができるものとして挙げた、水、水溶性有機溶剤、その他の添加剤などと同様のものを用いることができる。
<インク付与装置>
本実施形態の転写型インクジェット記録装置100は、転写体101にインク及び補助液を付与するインク付与装置104を有する。転写体101上では反応液とインク及び補助液とが混合され、反応液とインク及び補助液とによって中間画像が形成される。さらに、液除去装置105において、中間画像から液体成分が除去される。
本実施形態ではインクを付与するインク付与装置として、インクジェットヘッドを用いる。インクジェットヘッドとしては、例えば電気-熱変換体によりインクに膜沸騰を生じさせ気泡を形成することでインクを吐出する形態、電気-機械変換体によってインクを吐出する形態、静電気を利用してインクを吐出する形態等が挙げられる。本実施形態では、公知のインクジェットヘッドを用いることができる。中でも特に高速で高密度の印刷の観点からは電気-熱変換体を利用したものが好適に用いられる。描画は画像信号を受け、各位置に必要なインク量を付与することによって行われる。
本実施形態において、インクジェットヘッドはY方向(紙面奥行方向)に延設されたフルラインヘッドであり、使用可能な最大サイズの記録媒体の画像記録領域の幅分をカバーする範囲にノズルが配列されている。インクジェットヘッドはその下面(転写体側)にノズルが開口したインク吐出面を有しており、インク吐出面は微小な隙間(数ミリ程度)を空けて転写体の表面と対向している。
インク付与量は画像濃度(duty)やインク厚みで表現することができるが、本実施形態では各インクドットの質量に付与個数を掛け、印字面積で割った平均値をインク付与量(g/m)とする。なお、画像領域における最大インク付与量とは、インク中の液体成分を除去する観点から、被吐出媒体の情報として用いられる領域内において、少なくとも5mm以上の面積において付与されているインク付与量を示す。
インク付与装置104は、転写体上に各色のカラーインクを付与するために、インクジェットヘッドを複数有していてもよい。例えば、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクを用いてそれぞれの色画像を形成する場合、インク付与装置は上記4種類のインクを転写体上にそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッドを有する。これらインクジェットヘッドは、X方向に並ぶように配置される。
また、インク付与装置は、色材を含有しない、あるいは含有したとしてもその割合が非常に低く、実質的に透明なクリアインクを補助液として吐出するインクジェットヘッドを含んでいてもよい。そして、このクリアインクを、各機能をもった補助液として反応液及びカラーインクとともに中間画像を形成するために利用することができる。例えば、画像の光沢性を向上させるためにこのクリアインクを用いることができる。転写後の画像が光沢感を醸すように、配合する樹脂成分を適宜調整し、さらには、クリアインクの吐出位置を制御するとよい。このクリアインクは、最終記録物においては、カラーインクよりも表層側にある方が好ましい。そのため、転写体型の記録装置では、カラーインクよりも前に転写体上に付与するようにする。そのために、インク付与装置104と対面する転写体101の移動方向において、クリアインク用のインクジェットヘッドを、カラーインク用のインクジェットヘッドより上流側に配置することができる。
また、本発明では、光沢用とは別に、転写体から記録媒体への画像の転写性を向上させるためにクリアインクを利用することができる。例えば、カラーインクよりも粘着性を発現する成分を多く含ませ、これをカラーインクに付与することで、転写体上に付与する転写性向上液として、クリアインクを利用することができる。インク付与装置104と対面する転写体101の移動方向において、転写性向上用のクリアインクのためのインクジェットヘッドを、カラーインク用のインクジェットヘッドより下流側に配置しておく。そして、カラーインクを転写体101に付与した後、カラーインク付与後の転写体上にクリアインクを付与することで、中間画像の最表面にはクリアインクが存在することになる。転写部での記録媒体108への中間画像の転写において、中間画像の表面のクリアインクは、ある程度の粘着力で記録媒体108に粘着し、これによって、液除去後の中間画像が記録媒体108へ移動しやすくなる。
<インク>
本実施形態に適用されるインクが含有する各成分について説明する。
(色材)
本実施形態に適用されるインクに含有される色材として、顔料や染料を用いることができる。インク中の色材の含有量は、インク全質量を基準として、0.5質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがより好ましい。
色材として用いることができる顔料の種類は特に限定されない。顔料の具体例としては、カーボンブラック、酸化チタンなどの無機顔料;アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン、イソインドリノン系、イミダゾロン系、ジケトピロロピロール系、ジオキサジン系などの有機顔料を挙げることができる。これらの顔料は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。顔料の分散方式は特に限定されない。例えば、樹脂分散剤により分散させた樹脂分散顔料、顔料の粒子表面にアニオン性基などの親水性基を直接又は他の原子団を介して結合させた自己分散顔料などを用いることもできる。また、分散方式の異なる顔料を組み合わせて使用することも可能である。
顔料を分散させるための樹脂分散剤としては、インクジェット用の水性インクに用いられる公知の樹脂分散剤を使用することができる。中でも本実施形態の態様においては分子鎖中に親水性ユニットと疎水性ユニットとを併せ持つアクリル系の水溶性の樹脂分散剤を用いることが好ましい。樹脂の形態としては、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、及びこれらの組み合わせなどを挙げることができる。
インク中の樹脂分散剤は、液媒体に溶解した状態であってもよく、液媒体中に樹脂粒子として分散した状態であってもよい。本発明において樹脂が水溶性であることとは、その樹脂を酸価と当量のアルカリで中和した場合に、動的光散乱法により粒子径を測定しうる粒子を形成しないものであることとする。
親水性ユニット(アニオン性基などの親水性基を有するユニット)は、例えば、親水性基を有するモノマーを重合することで形成することができる。親水性基を有するモノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などのアニオン性基を有する酸性モノマー、これらの酸性モノマーの無水物や塩などのアニオン性モノマーなどを挙げることができる。酸性モノマーの塩を構成するカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、有機アンモニウムなどのイオンを挙げることができる。
疎水性ユニット(アニオン性基などの親水性を有しないユニット)は、例えば、疎水性基を有するモノマーを重合することで形成することができる。疎水性基を有するモノマーの具体例としては、スチレン、α-メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香環を有するモノマー;エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどの脂肪族基を有するモノマー(すなわち、(メタ)アクリルエステル系モノマー)などを挙げることができる。
樹脂分散剤の酸価は、50mgKOH/g以上550mgKOH/g以下であることが好ましく、100mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であることがより好ましい。また、樹脂分散剤の重量平均分子量は1,000以上50,000以下であることが好ましい。顔料の含有量(質量%)が、樹脂分散剤の含有量に対する質量比率で(顔料/樹脂分散剤)、0.3倍以上10.0倍以下であることが好ましい。
また、分散剤を用いずに、顔料自体を表面改質して分散可能としたいわゆる自己分散顔料を用いることも本実施形態において好適である。
自己分散顔料としては、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基などのアニオン性基が、直接又は他の原子団(-R-)を介して顔料の粒子表面に結合しているものを用いることができる。アニオン性基は、酸型及び塩型のいずれであってもよく、塩型である場合は、その一部が解離した状態及び全てが解離した状態のいずれであってもよい。アニオン性基が塩型である場合のカウンターイオンとなるカチオンとしては、アルカリ金属カチオン;アンモニウム;有機アンモニウム;などを挙げることができる。また、他の原子団(-R-)の具体例としては、炭素原子数1乃至12の直鎖又は分岐のアルキレン基、フェニレン基やナフチレン基などのアリーレン基、アミド基、スルホニル基、アミノ基、カルボニル基、エステル基、エーテル基などを挙げることができる。また、これらの基を組み合わせた基としてもよい。
色材として用いることができる染料の種類は特に限定されないが、アニオン性基を有する染料を用いることが好ましい。染料の具体例としては、アゾ系、トリフェニルメタン系、(アザ)フタロシアニン系、キサンテン系、アントラピリドン系などが挙げられる。これらの染料は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
(樹脂粒子)
本実施形態に適用されるインクは、樹脂粒子を含有していてもよい。樹脂粒子は色材を含むものである必要はない。樹脂粒子は、画像品位や定着性の向上に効果がある場合があり、配合することで好適となる場合がある。
本実施形態に用いることのできる樹脂粒子の材質としては、特に限定されず公知の樹脂を適宜用いることができる。具体的には、オレフィン系、ポリスチレン系、ウレタン系、アクリル系などの各種の材料で構成される樹脂粒子が挙げられる。樹脂粒子の重量平均分子量(Mw)は、1,000以上2,000,000以下の範囲が好適である。樹脂粒子の動的光散乱法により測定される体積平均粒子径は、10nm以上1,000nm以下であることが好ましく、100nm以上500nm以下であることがより好ましい。インク中の樹脂粒子の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、1.0質量%以上50.0質量%以下が好ましく、より好ましくは2.0質量%以上40.0質量%以下である。
(水性媒体)
本実施形態に用いることのできるインクには、水、あるいは、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させることができる。水としては、脱イオン水やイオン交換水を用いることが好ましい。水性インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。また、水性インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、アルコール類、(ポリ)アルキレングリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類、含硫黄化合物類などのインクジェット用のインクに使用可能なものをいずれも用いることができ、1種又は2種以上を含有させることができる。
(その他添加剤)
本実施形態に用いることのできるインクには、上記成分以外にも必要に応じて、消泡剤、界面活性剤、pH調整剤、粘度調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂など種々の添加剤を含有してもよい。
<補助液>
転写体上には、転写補助用の液体である、熱可塑性の樹脂粒子を含有する補助液を付与することが好ましい。これにより、記録媒体への定着性、転写性が向上する。補助液は水性、非水性のいずれでもよいが、水溶性の熱可塑性樹脂及びワックス粒子、ロジン系の樹脂粒子を含有することが好ましい。
また、乳化剤により樹脂粒子を分散させた、いわゆる乳化分散型樹脂粒子分散体も、本実施形態において好適に用いることができる。乳化剤としては、低分子量、高分子量に関わらず、公知の界面活性剤を好適に用いることができる。また、本実施形態に用いる樹脂粒子分散体を作製する際には、分散状態を安定化させるために、各種添加剤を加えることも好ましい。添加剤としては、例えば、n-ヘキサデカン、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、クロロベンゼン、ドデシルメルカプタン、オリーブ油、青色染料、ポリメチルメタクリレート等が好適である。
本実施例の形態において水溶性の熱可塑性樹脂とは、水中に溶解可能な樹脂のことである。補助液に用いる水溶性の熱可塑性樹脂は、目的とするバインダー機能を得ることができるものであれば、特に限定されない。補助液付与手段によって、水溶性の熱可塑性樹脂を変更することが好適である。例えば、補助液付与手段がインク付与装置の場合には、好ましくは重量平均分子量が2,000以上、20,000以下、より好ましくは重量平均分子量が5,000以上、10,000以下の水溶性の熱可塑性樹脂を用いることができる。また、補助液付与装置がローラ塗布装置である場合には、重量平均分子量がさらに大きな水溶性の熱可塑性樹脂も使用できる。
水溶性の熱可塑性樹脂のガラス転移温度(ガラス転移点:Tg)、ワックス粒子の融点(Tm)は、40℃以上150℃以下が好ましい。なお、軟化点又は融点により転写温度の設定を行う場合にも、軟化点又は融点が40℃以上150℃以下の範囲のある水溶性の熱可塑性樹脂が好ましい。
水溶性の熱可塑性樹脂としては、具体的には、例えば、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びその誘導体等から選ばれた少なくとも二つ以上の単量体(このうち少なくとも1つは親水性の重合性単量体)からなるブロック共重合体、あるいは、ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等を挙げることができる。また、ロジン、シェラック、デンプン等の天然樹脂も好ましく使用することができる。これらの水溶性樹脂は、塩基を溶解させた水溶液に可溶なアルカリ可溶型樹脂である。特に好ましくは、水溶性樹脂は疎水部を有する。疎水部としては、特に限定はされないが、スチレン基等の不飽和結合を有する官能基を有していることが好ましい。また、これらの水溶性樹脂の1種又は2種以上の組み合わせを補助液の成分として用いることができる。
補助液中における水溶性の熱可塑性樹脂の含有量は、補助液の全質量に対して0.1質量%以上20質量%以下の範囲が好ましい。水溶性の熱可塑性樹脂の含有量は、補助液の全質量に対して、0.1質量%以上10質量%以下の範囲がより好ましく、0.1質量%以上5質量%以下の範囲がさらに好ましい。水溶性の熱可塑性樹脂の含有量をこれらの範囲とすることによって、インク付与装置から補助液を吐出する場合における吐出安定性、吐出液滴の着弾位置精度等の特性の向上と、ローラ塗布の場合における塗布状態の均一性の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態ではロジン系の樹脂粒子を含むことも好ましい。ロジン系樹脂粒子を構成するロジン系樹脂としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等の原料ロジン、当該原料ロジンの不均化物、当該原料ロジンを水素添加処理した安定化ロジン、重合ロジン等のロジン類が挙げられる。さらに、当該ロジン類のエステル化物、当該ロジン類のフェノール変性物、不飽和酸変性ロジン類等、各種公知のものも挙げられる。当該ロジン類のエステル化物とは、前記ロジン類と多価アルコール類とのエステル化物をいう。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの2価アルコール;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの3価アルコール;ペンタエリトリトール、ジグリセリンなどの4価アルコール;ジペンタエリトリトールなどの6価アルコール等が挙げられる。これら多価アルコール類は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。当該ロジン類のフェノール変性物としては、前記ロジン類にフェノールやアルキルフェノールなどのフェノール類を付加させたものや、当該ロジン類のフェノール付加物と多価アルコール類とのエステル化物、前記ロジン類にレゾール型フェノール樹脂を反応させた、いわゆるロジン変性フェノール樹脂、及びそのエステル化物等が挙げられる。不飽和酸変性ロジン類としては、前記ロジン類をマレイン酸、フマル酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和酸で変性したものや、そのエステル化物などが挙げられる。また、不飽和酸変性ロジンのエステル化物とは、前記不飽和酸変性ロジンと前記多価アルコール類をエステル化反応させたものである。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、ロジン系樹脂粒子を構成するロジン系樹脂の重量平均分子量は、300以上5,000以下であることが好ましい。
ロジン系樹脂粒子は、ロジン系樹脂粒子が液中に分散したロジン系樹脂粒子分散体の形態で補助液の調製に用いることが好ましい。また、ロジン系樹脂粒子は、ロジン系樹脂粒子が乳化剤により分散されて形成されたものであることが好ましい。乳化剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、公知の乳化剤を用いることができる。乳化剤の種類は、補助液中におけるロジン系樹脂粒子の分散状態の安定性を考慮して選択することが好ましい。
乳化剤は、乳化能力を有していれば、低分子化合物及び高分子化合物のいずれでもよい。乳化剤の具体例としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩等のアニオン系乳化剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを有するノニオン系乳化剤を挙げることができる。また、前記インクに用いる顔料分散剤として例示したものを乳化剤として用いて、ロジン系樹脂粒子を分散させることも可能である。乳化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。ロジン系樹脂粒子における、ロジン系樹脂と乳化剤との質量比(ロジン樹脂の含有量:乳化剤の含有量)は、1:1~20:1の範囲内であることが好ましい。
また、室温での印字物同士の張り付きを防止する観点から、ロジン系樹脂粒子を構成するロジン系樹脂のガラス転移温度もしくは融点、又は、乳化剤のガラス転移温度もしくは融点の、いずれかもしくは両方が、30℃以上であることが好ましい。
また、ロジン系樹脂粒子を構成するロジン系樹脂の酸価は、記録媒体との疎水性相互作用を増加させる観点から、低いことが好ましい。具体的には、ロジン系樹脂の酸価は、50mgKOH/g以下が好ましく、25mgKOH/g以下がより好ましい。
ロジン系樹脂粒子の体積平均粒径(D50)は、10nm以上1,000nm以下が好ましく、50nm以上500nm以下がより好ましい。
ロジン系樹脂粒子の含有量は、補助液の全質量に対して0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。また、補助液に含有される熱可塑性樹脂粒子とロジン系樹脂粒子との質量比(熱可塑性樹脂粒子の含有量:ロジン系樹脂粒子の含有量)は、20:1~1:2の範囲内であることが好ましく、10:1~1:1の範囲内であることがより好ましい。熱可塑性樹脂粒子とロジン系樹脂粒子との質量比が上記範囲内であることで、熱可塑性樹脂粒子の添加によりもたらされた補助液層の強度を維持しつつ、良好な転写性を得ることができる。
また、補助液の表面張力は、インクの表面張力よりも低いことが好ましい。これにより、転写体上で補助液が広がって、インクとの接触性を向上させることができる。
また、樹脂粒子のガラス転移温度Tgは、30℃以上150℃以下が好ましい。
補助液は、上記の各成分に加えて、その他、インクに用いる界面活性剤、水溶性有機溶剤調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂及びその中和剤、粘度調整剤など種々の添加剤を含有してもよい。
補助液が非水性の場合に用いる液媒体としては既知の有機溶剤を使用すればよいが、メタノール、エタノール等のアルコール系の有機溶剤が好ましい。
<液除去装置>
本実施形態の液除去装置105は、液吸収部材105a及び液吸収部材105aを転写体101上の中間画像に押し当てる液吸収用の押圧部材105bを有する液体吸収装置である。なお、液吸収部材105a及び押圧部材105bの形状については特に制限がない。例えば、図1に示すように、押圧部材105bが円柱形状であり、液吸収部材105aがベルト形状であって、円柱形状の押圧部材105bでベルト形状の液吸収部材105aを転写体101に押し当てる構成であってもよい。また、押圧部材105bが円柱形状であり、液吸収部材105aが円柱形状の押圧部材105bの周面上に形成された円筒形状であって、円柱形状の押圧部材105bで円筒形状の液吸収部材105aを転写体に押し当てる構成であってもよい。
本実施形態において、インクジェット記録装置内でのスペース等を考慮すると、液吸収部材105aはベルト形状であることが好ましい。
また、このようなベルト形状の液吸収部材105aを有する液吸収装置105は、液吸収部材105aを張架する張架部材を有していてもよい。図1において、105cは張架部材としての張架ローラである。図1において、押圧部材105bも張架ローラと同様に回転するローラ部材としているが、これに限定されるものではない。
液吸収装置105では、多孔質体を有する液吸収部材105aを押圧部材105bによってインク像に押し当てて接触させることで、中間画像に含まれる液体成分を液吸収部材105aに吸収し、液体成分を減少させる。
中間画像中の液体成分を除去し、減少させる方法として、上述した液吸収部材を中間画像に接触させる本方式ではなく、その他に、例えば、加熱による方法、低湿空気を送風する方法、減圧する方法等を用いてもよい。また、上述した液吸収部材を中間画像に接触させる方式に加えて、液体成分を除去して減少させた液除去後の中間画像にこれらの方法を適用してさらに液体成分を減少させてもよい。
<液吸収部材>
本実施形態では、液除去前の中間画像から液体成分の少なくとも一部を、多孔質体を有する液吸収部材と接触させて吸収することで除去し、中間画像中の液体成分の含有量を減少させる。液吸収部材の中間画像との接触面を第一の面とし、第一の面に多孔質体が配置される。このような多孔質体を有する液吸収部材は、被吐出媒体の移動に連動して移動し、中間画像と接触した後、所定の周期で別の液除去前の中間画像に再接触する循環して液吸収が可能な形状を有するものが好ましい。例えば、無端ベルト状やドラム状などの形状が挙げられる。
(多孔質体)
本実施形態に係る液吸収部材の多孔質体は、第一の面側の平均孔径が、第一の面と対向する第ニの面側の平均孔径よりも小さい物を使用することが好ましい。インク中の色材が多孔質体へ付着することを抑制するため、孔径は小さいことが好ましく、少なくとも画像と接触する第一の面側の多孔質体の平均孔径は、10μm以下であることが好ましい。なお、本実施形態において平均孔径とは第一の面又は第二の面の表面での平均直径のことを示し、公知の手段、例えば水銀圧入法や、窒素吸着法、SEM画像観察等で測定可能である。
また、均一に高い通気性とするために多孔質体の厚みを薄くすることが好ましい。通気性はJIS P8117で規定されるガーレー値で示すことができ、ガーレー値は10秒以下であることが好ましい。
ただし、多孔質体を薄くすると、液体成分を吸収するために必要な容量を十分に確保できない場合があるため、多孔質体を多層構成とすることが可能である。また、液吸収部材は、中間画像と接触する層が多孔質体であればよく、中間画像と接触しない層は多孔質体でなくてもよい。
このようにして、転写体101上には、液体成分が除去され、液体成分の減少した中間画像が形成される。この液除去後の中間画像は次に転写部において記録媒体108上に転写される。転写時の装置構成及び条件について説明する。
<加熱装置>
加熱装置110で画像を加熱する方法は、従来から用いられている各種手法、例えば温風による方法、赤外線を用いた方法、輻射熱による方法等を用いることができる。
また、上述した液除去装置105で加熱している場合、その手法にて代用することもできる。
「転写温度」は、中間画像の転写時(中間画像が記録媒体に接触してから中間画像が中間転写体から剥離する前までの間)の、転写体101上の中間画像の温度を表す。
これら転写温度は、転写用の押圧部材106による加圧前後の中間転写体表面を赤外線放射温度計により測定することによって確認することができる。あるいは、図1の転写型インクジェット記録装置100における液除去手段105から転写用の押圧部材106での加圧までの搬送時間における中間転写体表面の温度変化を予め予測する。また、転写用の押圧部材106の転写体101表面への記録媒体108を介した圧接状態における、これらの表面の温度変化を予め測定する。これらの温度変化に基づく温度履歴が、目的とする温度を達成できるように、図1に示す装置の各構成及び操作条件を選択する。このことによって、目的とする転写温度の調整を行うことができる。
<押圧部材>
本実施形態では、記録媒体搬送装置107によって搬送される記録媒体108上に転写体101上の液除去後の中間画像を、転写用の押圧部材106により記録媒体108に接触させることで、中間画像を記録媒体108に転写する。転写体101上の中間画像に含まれる液体成分を除去した後に、記録媒体108へ転写することにより、カールや、コックリング等を抑制した記録画像を得ることが可能となる。
押圧部材106には記録媒体108の搬送精度や耐久性の観点からある程度の構造強度が求められる。押圧部材106の材質には金属、セラミック、樹脂等が好ましく用いられる。中でも、転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度のほか、動作時のイナーシャを軽減して制御の応答性を向上するために、アルミニウム、鉄、ステンレス、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタン、シリカセラミクス、アルミナセラミクスが好ましい。また、これらを組み合わせて用いてもよい。
転写体圧接シーケンスにおいて転写体の耐久性を損なわないようにするために、押圧部材の表面粗さは1μm以下が好ましく、0.5μm以下であることがより好ましい。
また、転写体圧接シーケンスにおいて転写体をより効率的に圧縮させるために、転写体と接触する部材は転写体よりも弾性率が高いことが好ましい。
転写体101上の液除去後の中間画像を記録媒体108に転写するために押圧部材106が転写体101を押圧する押圧時間については特に制限はない。ただし、転写が良好に行われ、かつ転写体の耐久性を損なわないようにする観点から、該押圧時間は、5ms以上100ms以下であることが好ましい。なお、本実施形態における押圧時間とは、記録媒体108と転写体101間が接触している時間を示しており、面圧分布測定器(商品名:I-SCAN、新田社製)を用いて面圧測定を行い、加圧領域の搬送方向長さを搬送速度で割り、値を算出したものである。
また、転写体101上の液除去後の中間画像を記録媒体108に転写するために押圧部材106が転写体101を押圧する圧力についても特に制限はない。ただし、転写が良好に行われ、かつ転写体の耐久性を損なわないようにする観点から、該圧力は9.8N/cm(1kgf/cm)以上147.1N/cm(15kgf/cm)以下であることが好ましい。なお、本実施形態における圧力とは、記録媒体108と転写体101間のニップ圧を示しており、面圧分布測定器(商品名:I-SCAN、新田社製)を用いて面圧測定を行い、加圧領域における加重を面積で割り、値を算出したものである。
転写体101上の液除去後の中間画像を記録媒体108に転写するために押圧部材106が転写体101を押圧しているときの温度についても特に制限はない。ただし、該温度は、インクに含まれる樹脂成分のガラス転移点以上又は軟化点以上であることが好ましい。また、加熱は、転写体101上の中間画像、転写体101及び記録媒体108を加熱する加熱手段を備える態様が好ましい。
転写手段106の形状については特に制限されないが、例えばローラ形状のものが挙げられる。
<記録媒体及び記録媒体搬送装置>
本実施形態において、記録媒体108は特に限定されず、公知の記録媒体をいずれも用いることができる。記録媒体としては、ロール状に巻回された長尺物、あるいは所定の寸法に裁断された枚葉のものが挙げられる。材質としては、紙、プラスチックフィルム、木板、段ボール、金属フィルムなどが挙げられる。
また、図1において、記録媒体108を搬送するための記録媒体搬送装置107は、繰り出しローラ107a及び巻き取りローラ107bによって構成されているが、記録媒体108を搬送できればよく、特にこの構成に限定されるものではない。
<制御システム>
本実施形態における転写型インクジェット記録装置100は、各装置を制御する制御システムを有する。図3は、図1に示す転写型インクジェット記録装置100における、装置全体の制御システムを示すブロック図である。図3において、301は外部プリントサーバー等の記録データ生成部、302は操作パネル等の操作制御部、303は記録プロセスを実施するためのプリンタ制御部、304は記録媒体を搬送するための記録媒体搬送制御部である。そして、305は印刷するためのインク付与装置である。
また、図4は図1の転写型インクジェット記録装置100におけるプリンタ制御部303のブロック図である。
401はプリンタ全体を制御するCPU、402はCPU401の制御プログラムを格納するためのROM、403はプログラムを実行するためのRAMである。404はネットワークコントローラ、シリアルIFコントローラ、ヘッドデータ生成用コントローラ、モーターコントローラ等を内蔵した特定用途向けの集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)である。405は液吸収部材搬送モータ406を駆動するための液吸収部材搬送制御部であり、ASIC404からシリアルIFを介して、コマンド制御される。407は転写体駆動モータ408を駆動するための転写体駆動制御部であり、同様にASIC404からシリアルIFを介してコマンド制御される。409はヘッド制御部であり、インク付与装置305の最終吐出データ生成、駆動電圧生成等を行う。
410は転写体と押圧部材106との距離を制御する押圧部材位置制御機構411駆動する転写体圧接シーケンス制御部であり、ASIC404からシリアルIFを介してコマンド制御される。転写体圧接シーケンス制御部410では、押圧部材106を、転写型インクジェット記録装置100における印字シーケンスにおける前記転写体への最大圧力以上の圧力で圧接するように、押圧部材位置制御機構411を制御する。その際、転写体駆動モータ408を駆動するための転写体駆動制御部407と連動して、転写体の回転を制御する。
以下、実施例及び比較例を用いて本実施形態をさらに詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
<反応液の調製>
下記の各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック社製)にて加圧ろ過を行い、反応液を調製した。
・レブリン酸 40.0部
・グリセリン 5.0部
・界面活性剤(商品名:メガファックF444、DIC社製) 1.0部
・イオン交換水 54.0部
<顔料分散体の調製>
カーボンブラック(商品名:モナク(登録商標)1100、キャボット社製)10部、樹脂水溶液(スチレン-アクリル酸エチル-アクリル酸共重合体、酸価150、重量平均分子量(Mw)8,000、樹脂の含有量が20.0質量%の水溶液を水酸化カリウム水溶液で中和したもの15部、及び純水75部を混合した。この混合物をバッチ式縦型サンドミル(アイメックス社製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを200部充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離して、粗大粒子を除去することで、顔料の含有量が10.0質量%の顔料分散体を得た。
<樹脂微粒子分散体の調製>
ブチルメタクリレート20部、2,2’-アゾビス-(2-メチルブチロニトリル)3部及びn-ヘキサデカン2部を混合し、0.5時間撹拌した。この混合物を、スチレン-アクリル酸ブチル-アクリル酸共重合体(酸価:130mgKOH/g、重量平均分子量(Mw):7,000)の8質量%水溶液75部に滴下して、0.5時間撹拌した。次に、超音波照射機で超音波を3時間照射した。続いて、窒素雰囲気下で80℃、4時間重合反応を行い、室温冷却後にろ過して、樹脂の含有量が25.0質量%である樹脂微粒子分散体を調製した。
<樹脂水溶液の調製>
酸価が132mgKOH/gで、重量平均分子量が7,700、ガラス転移温度が78℃のスチレン-アクリル酸ブチル-アクリル酸共重合体(樹脂1)を準備した。20.0部の樹脂1を、その酸価と等モルの水酸化カリウムで中和し、適量の純水を加え、樹脂(固形分)の含有量が20.0%である樹脂1の水溶液を調製した。
<インクの調製>
前記顔料分散体及び前記樹脂微粒子分散体を下記各成分と混合した。なお、イオン交換水の「残部」は、インクを構成する全成分の合計が100.0質量%となる量のことである。
・顔料分散体 40.0質量%
・樹脂微粒子分散体 25.0質量%
・グリセリン 7.0質量%
・ポリエチレングリコール(数平均分子量(Mn):1,000) 3.0質量%
・界面活性剤 0.5質量%
(商品名:アセチレノール(登録商標)E100、川研ファインケミカル社製)
・イオン交換水 残部
これを十分撹拌して分散した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム社製)にて加圧ろ過を行い、インクを調製した。
<補助液の調製>
下記の各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック社製)にて加圧ろ過を行い、補助液を調製した。
・樹脂微粒子分散体 30.0部
・樹脂1の水溶液 3.0部
・グリセリン 5.0部
・ジエチレングリコール 4.0部
・界面活性剤 1.0部
(商品名:アセチレノール(登録商標)E100、川研ファインケミカル社製)
・純水 57.0部
<インクジェット記録装置及び画像形成>
図1に示す転写型インクジェット記録装置100を使用して画像を記録した。
<転写体>
転写体は両面テープにより支持部材102の表面に固定した。
厚さ0.5mmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートに、シリコーンゴム(商品名:KE12、信越化学工業社製)を0.3mmの厚さでコーティングしたシートを転写体101の弾性層として用いた。さらに、グリシドキシプロピルトリエトキシシランとメチルトリエトキシシランとをモル比1:1で混合し、加熱還流することで得られる縮合物と、光カチオン重合開始剤(商品名:SP150、ADEKA社製)との混合物を調製した。前記弾性層表面の水の接触角が10度以下となるように大気圧プラズマ処理を行った。その後、前記混合物を前記弾性層上に付与し、UV照射(高圧水銀ランプ、積算露光量:5000mJ/cm)、熱硬化(150℃、2時間)により成膜し、前記弾性層上に厚さ0.5μmの表面層が形成された転写体表層材料を作製した。
この転写体表層材料に0.5mmのシリコーン発泡ゴムと1mmの織布層を重ね、転写体1を作製した。
反応液は反応液付与装置103により0.5g/m付与した。
反応液が形成された上に、インク付与装置104から、それぞれ上記で調製したインク及び補助液を付与して、記録デューティが200%(インク、補助液の各記録デューティが100%)の中間画像(5cm×5cmのベタ画像)を転写体101上に形成した。なお、本実施例で用いたインクジェット画像記録装置100では、解像度1,200dpi×1,200dpiで1/1,200インチ×1/1,200インチの単位領域に3.0n(ナノ)gのインク滴を1滴付与する条件を、記録デューティが100%であると定義される。
<多孔質体の作製>
液吸収部材105aは、平均孔径0.4μmのPTFEに不織布HOP(廣瀬製紙社製)を熱ラミネートで積層したものを用いた。吸収部材105aのガーレー値は5秒であった。ガーレー値とは、JIS P8117:2009で規定される多孔質体の通気性を示すものである。
液吸収部材105aは、使用前に、エタノール95部及び水5部からなる湿潤液に浸漬し、前記湿潤液を浸透させた後、前記湿潤液を水で置換した。押圧部材105bで圧力を印加することで、転写体101と液吸収部材105aとの間のニップ圧を、平均29.4N/cm(3kgf/cm)となるようにした。また、中間画像と接触することによって多孔質体が吸収した水性液体成分は再度中間画像に接触する前に、その吸収した水性液体成分の少なくとも一部を多孔質体から除去するようにした。
液吸収部材105aの搬送速度は、液吸収部材105aを張架しつつ搬送する張架ローラ105c、105d及び105eによって、転写体101の移動速度と同等の速度になるように調節した。また、転写体101の移動速度と同等の速度となるように、記録媒体108を記録媒体繰り出しローラ107a及び記録媒体巻き取りローラ107bによって搬送した。記録媒体108の搬送速度は、0.15m/sとした。印刷時の転写圧力(印字シーケンスの最大圧力)は、49.0N/cm(5kgf/cm)とし、転写前に中間画像が100℃となるよう温度を調整した。
転写体を交換する際の転写体圧接シーケンス時の条件について表1に従い、実際に印字処理を行って、以下の基準で評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。なお、転写体圧接シーケンスの転写体の搬送速度は、印字シーケンスと同じ0.15m/sとし、転写体への加温ありの場合の温度は100℃とした。転写体圧接シーケンスにおいては、記録媒体を搬送せず、押圧部材に直接接触させて圧接した。転写体圧接シーケンスにおける当接回数は3000回とした。
Figure 2024036136000002
<評価>
本発明においては、下記の各項目の評価基準で、「A」及び「B」を許容できるレベル、「C」を許容できないレベルとした。
<画像形成性>
転写体を交換後に、1枚目に印字した画像と、1万枚印字した後の画像の濃度差を評価した。記録媒体108はOKプリンス紙及びオーロラコート紙を用い、転写後の記録媒体を目視することにより評価した。
評価基準
A:OKプリンス紙、オーロラコート紙どちらに対しても画像の全てが十分な濃度であった。
B:OKプリンス紙においてのみ、一部の画像の濃度がわずかに低く見えたが問題ない程度であった。
C:OKプリンス紙、オーロラコート紙どちらにおいても水準の濃度に満たない画像が多く含まれていた。これは、転写が十分行われず、転写体上に画像が残ったことが原因と考えられる。
<転写体耐久性>
繰り返し印字をし続けた際に、画像濃度の低下が発生するまでの回数を評価した。画像濃度の低下は目視にて判断した。
評価基準
A:10万回使用しても画像濃度の低下が確認されなかった。
B:10万回使用した際にわずかに画像濃度の低下が確認された。
なお、画像形成性がC判定の場合、転写体耐久性の評価は実施しなかった。
実施例1では印字シーケンスの最大圧力と同等の圧力で転写体圧接シーケンスを実施しており、やや画像形成性が低くなった。一方、印字シーケンスの最大圧力よりも転写体圧接シーケンスの圧接圧力が高い実施例2~3、5~6では、いずれも優れた画像形成性が得られた。実施例4では実施例と同等の圧力で転写体圧接シーケンスを行う場合でも、加温しながら行うことで画像形成性が改善された。比較例1では圧接シーケンスを実施しておらず、比較例2では、印字シーケンスの最大圧力よりも低い圧力で転写体圧接シーケンスを実施した。いずれも画像形成性が劣る結果となった。転写体耐久性の点では、転写体圧接シーケンスでの圧接圧力の高い実施例6でやや低下したが、その他の実施例では転写体の耐久性に問題は無かった。
本発明には、以下の方法が含まれる。
[方法1]
転写胴に取り付けられた転写体上にインクを付与して中間画像を形成する中間画像形成工程と、
前記中間画像を記録媒体に圧接させて転写する転写工程と、
を有する印字シーケンスを含むインクジェット記録方法であって、
前記転写体は印字シーケンスにおいて繰り返し圧力を印加することで、塑性変形する量が減少していく圧縮特性を有しており、
前記印字シーケンスにおける最大圧力以上の圧力にて、前記中間画像の形成されていない前記転写体を圧接する転写体圧接シーケンスを有することを特徴とするインクジェット記録方法。
[方法2]
前記転写体圧接シーケンスは、前記転写体を、前記印字シーケンスを行う前に実施する、方法1に記載のインクジェット記録方法。
[方法3]
前記転写体圧接シーケンスは、前記転写体と対向する押圧部材に当接させて押圧する工程を含む、方法1又は2に記載のインクジェット記録方法。
[方法4]
前記印字シーケンスにおける最大圧力は、前記転写工程において前記転写体を前記記録媒体に圧接する際の圧力である、方法1~3のいずれ1項に記載のインクジェット記録方法。
[方法5]
前記転写体圧接シーケンスにおける圧力は、前記印字シーケンスにおける最大圧力より高い圧力である、方法1~4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
[方法6]
前記転写体圧接シーケンスにおいて、前記転写体を加温する工程を含む、方法1~5のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
[方法7]
前記転写体圧接シーケンスにおける圧力が196.1N/cm(20kgf/cm)以下である、方法1~6のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
[方法8]
前記転写体圧接シーケンスにおける前記転写体を圧接する押圧部材が、前記印字シーケンスにおける前記最大圧力を印加する押圧部材であって、該押圧部材と前記転写体との距離を変更して、前記転写体に印加する圧力を調整する、方法1~7のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
また、本発明には、以下の構成が含まれる。
[構成1]
転写胴に取り付けられた転写体と、
該転写体上にインクを付与して中間画像を形成するインク付与装置と、
前記中間画像を記録媒体に転写する転写装置と、
前記転写体に対向し、前記転写体を前記中間画像の形成されていない状態で押圧する押圧部材と、
を有し、前記インク付与装置における中間画像の形成と、前記転写装置による記録媒体への転写とを含む印字シーケンスが実施されるインクジェット記録装置であって、
前記転写体は繰り返し圧力を印加することで、塑性変形する量が減少していく圧縮特性を有し、
前記押圧部材を、前記印字シーケンスにおける前記転写体への最大圧力以上の圧力で圧接するように制御する転写体圧接シーケンス制御部を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
[構成2]
前記転写体圧接シーケンスにおける前記転写体を圧接する押圧部材が、前記印字シーケンスにおける前記最大圧力を印加する押圧部材であって、前記転写体圧接シーケンス制御部は該押圧部材と前記転写体との距離を変更する押圧部材位置制御機構を制御して、前記転写体に印加する圧力を調整する、構成1に記載のインクジェット記録装置。
[構成3]
転写体圧接シーケンスにおける前記押圧部材は、前記転写装置において前記記録媒体を介して前記転写体を押圧する押圧部材である、構成2に記載のインクジェット記録装置。
100 転写型インクジェット記録装置
101 転写体
102 支持部材(転写胴)
103 反応液付与装置
104 インク付与装置
105 液除去装置
106 押圧部材
107 記録媒体搬送装置
108 記録媒体
109 クリーニング部材
110 加熱装置
410 転写体圧接シーケンス制御部
411 押圧部材位置制御機構

Claims (11)

  1. 転写胴に取り付けられた転写体上にインクを付与して中間画像を形成する中間画像形成工程と、
    前記中間画像を記録媒体に圧接させて転写する転写工程と、
    を有する印字シーケンスを含むインクジェット記録方法であって、
    前記転写体は印字シーケンスにおいて繰り返し圧力を印加することで、塑性変形する量が減少していく圧縮特性を有しており、
    前記印字シーケンスにおける最大圧力以上の圧力にて、前記中間画像の形成されていない前記転写体を圧接する転写体圧接シーケンスを有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記転写体圧接シーケンスは、前記転写体を、前記印字シーケンスを行う前に実施する、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記転写体圧接シーケンスは、前記転写体と対向する押圧部材に当接させて押圧する工程を含む、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記印字シーケンスにおける最大圧力は、前記転写工程において前記転写体を前記記録媒体に圧接する際の圧力である、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記転写体圧接シーケンスにおける圧力は、前記印字シーケンスにおける最大圧力より高い圧力である、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記転写体圧接シーケンスにおいて、前記転写体を加温する工程を含む、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  7. 前記転写体圧接シーケンスにおける圧力が196.1N/cm(20kgf/cm)以下である、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記転写体圧接シーケンスにおける前記転写体を圧接する押圧部材が、前記印字シーケンスにおける前記最大圧力を印加する押圧部材であって、該押圧部材と前記転写体との距離を変更して、前記転写体に印加する圧力を調整する、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  9. 転写胴に取り付けられた転写体と、
    該転写体上にインクを付与して中間画像を形成するインク付与装置と、
    前記中間画像を記録媒体に転写する転写装置と、
    前記転写体に対向し、前記転写体を前記中間画像の形成されていない状態で押圧する押圧部材と、
    を有し、前記インク付与装置における中間画像の形成と、前記転写装置による記録媒体への転写とを含む印字シーケンスが実施されるインクジェット記録装置であって、
    前記転写体は繰り返し圧力を印加することで、塑性変形する量が減少していく圧縮特性を有し、
    前記押圧部材を、前記印字シーケンスにおける前記転写体への最大圧力以上の圧力で圧接するように制御する転写体圧接シーケンス制御部を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 前記転写体圧接シーケンスにおける前記転写体を圧接する押圧部材が、前記印字シーケンスにおける前記最大圧力を印加する押圧部材であって、前記転写体圧接シーケンス制御部は該押圧部材と前記転写体との距離を変更する押圧部材位置制御機構を制御して、前記転写体に印加する圧力を調整する、請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 転写体圧接シーケンスにおける前記押圧部材は、前記転写装置において前記記録媒体を介して前記転写体を押圧する押圧部材である、請求項10に記載のインクジェット記録装置。
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