JP5343137B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像を定着するための定着部と、負荷を含む画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置(例えば、複合機、プリンター、複写機、ファクシミリ装置等の)には、トナー像を加熱するためヒーターを含む定着部が設けられる。ヒーターは用紙と接して定着を行う定着部材(例えば、ローラーやベルト)を温める。定着部材を温める時間が短いほど、主電源投入時や省電力モードからの復帰時などでの印刷開始までの使用者の待ち時間を減らすことができる。そこで、ヒーターへの投入電力を確保するために、商用電源に加え、蓄電する部分から電力を供給できるようにした画像形成装置が特許文献1記載に記載されている。
具体的に、特許文献1には、商用電源から供給される電力を利用して発熱する発熱体を内包しトナー画像を転写材に定着させる定着手段を備え、発熱体以外の負荷に電力を供給可能な蓄電手段と、定着手段の温度を検出する温度検出手段と、温度検出結果に応じて商用電源から定着手段への供給電力を制御する制御手段とを有する画像形成装置が記載されている。この構成により、商用電源の上限電流(電力)を有効活用し、温度の立ち上がりの早いオンデマンド定着を実現しようとする(特許文献1:段落0023、0024等参照)。
特開2005−221674号公報
まず、商用電源を用いる上で、最大電流値には制限がある(制限値、上限値)。従って、画像形成装置を用いるとき、画像形成装置に流れる電流(負荷に流す電流や定着部に流す電流の合計=総電流)は制限値を越えないようにすることが必要である。尚、制限値は国ごとに異なるが、日本では、AC100Vのとき、15A(1500ワット)までであることが多い。このように、画像形成装置の総電流をある限度としての目標値(例えば、制限値)で留めておきたい場合がある。
一方、定着部のヒーター以外に、制御用のCPUや、データ記憶用のメモリーや、用紙搬送用などの各種回転体を回転させるモーター等の電気的な負荷(以下、単に「負荷」と称する。)が設けられる。例えば、これらの負荷は直流で駆動し、駆動電圧の大きさが予め定められているものが多い。そこで、それぞれの負荷に適格な電圧で電力を供給するため、画像形成装置には、通常、整流や電圧の昇降圧等を行って必要な電圧を生成する1又は複数の電源回路部(例えば、コンバーター)が設けられる。
そして、画像形成装置の動作に不都合を生じさせずに定着部材を迅速に温めるには、CPU等への負荷に対し十分に電力供給を行いつつ、画像形成装置の総電流が目標値や制限値となるようにヒーターに電力を投入すること(電流を流すこと)が望ましい。言い換えると、画像形成装置の総電流の目標値からCPU等への負荷への電流を引いた電流をヒーターに流せば、ヒーターの出力を許容される範囲で最高の出力とすることができる。
そして、画像形成装置では、位相制御を行いつつヒーターに商用電源に基づく交流電力を供給することがある。例えば、商用電源の交流電圧(正弦波)の1周期の間のうち、ヒーターへの通電をONする位相を変化させて定着部のヒーターに流す電流(投入電力)を制御することがある。このような位相制御では、電流を増やすとき、位相差を小さくする(ゼロクロスから早いタイミングでヒーターへの通電をONする)。一方、電流を減らすとき、位相差を大きくする(ゼロクロスからヒーターへの通電をONするタイミングを遅らせる)。又、一般に、定着部での力率は位相差が小さいほど大きくなる(例えば、位相差がゼロであれば力率1)。一方、定着部での力率は位相差が大きいほど悪くなる。
又、画像形成装置の総電流は、電源回路部(例えば、力率0.6程度)の力率と定着部の力率の合成した結果に影響を受ける。そして、例えば、画像形成装置の定着部に搭載されるヒーターの消費電力は、1000ワット以上であり、通常、負荷の消費電力よりも大きい。そのため、画像形成装置の総電流は、定着部の力率の変化を大きく受ける。尚、電源回路部の力率も、出力状態(出力の大きさ)によって変化することもある。
そのため、定着部のヒーターの通電での位相を同じ大きさだけ変化させたときの総電流の変化量は、変化前の定着部などの状態(変化前の定着部の力率の大きさや電源回路部の力率の大きさ等)により異なる。言い換えると、画像形成装置の状態により、位相の変化量に対する画像形成装置の総電流の変化量の比は一定ではない。
ここで、従来から、画像形成装置の総電流を規制値(目標値)に抑える等の観点から、位相を変化させた後、画像形成装置に流れる総電流を計測し、位相を補正する制御(フィードバック制御)が行われている。しかし、従来、位相の変化に伴う定着部の力率の変化を考慮せずにフィードバック制御を行っていた。そのため、定着部の力率によっては位相を変化させても、総電流の変化量がねらい通りとならない場合がある。そのため、画像形成装置の総電流が目標値に合うまでに、位相を変化させる(位相補正)処理が何度も繰り返され、総電流を目標値に合わせるまで時間を要する場合があるという問題がある。又、規制値を越えないようにマージンを持たせるため、目標値は規制値よりもかなり小さい値とすることもある。
尚、特許文献1記載の発明をみると、蓄電手段を用いてヒーターに投入する電力を確保しようとする。しかし、特許文献1記載の画像形成装置では、定着部の力率の変化を考慮した記載はなく、画像形成装置の総電流を目標値に合わせるまで時間を要するという問題を解決できない。更に、特許文献1記載の発明では、蓄電器455に電気二重層コンデンサを用いている(特許文献1:段落[0054]等参照)。この電気二重層コンデンサは負荷を安定させつつ長期間にわたり電力を供給するには不向きである。そのため、ある程度の充電量を確保すれば、蓄電器や画像形成装置が大型化、高コスト化するというデメリットもある。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、定着部の力率を考慮しつつヒーターの通電での位相制御の補正を行い、フィードバック制御により画像形成装置の総電流を目標値に迅速に合わせつつ、ヒーターの出力を許容される範囲で最高の出力とすることを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る画像形成装置は、画像形成装置に供給される電力を受けて発熱する発熱体により用紙にトナー像を定着させる定着部と、前記発熱体への通電と遮断を行う駆動回路を制御して、前記発熱体に印加する電圧の周期での通電をONする位相を変化させる位相制御を行う定着制御部と、ジョブを実行するうえで用いられる負荷と、画像形成装置に供給される電力に基づき前記負荷用の電圧を生成し前記負荷に電力を供給する電源回路部と、前記定着部に流れる電流である定着電流の大きさを検知するための定着電流検知体と、前記定着部に流れる電流と前記負荷を流れる電流を合計した画像形成装置の総電流の大きさを検知するための総電流検知体と、画像形成装置の動作状態に応じ、前記定着部の力率の値ごとに、前記発熱体への通電を開始する位相の変化量に対する前記総電流の大きさの変化量を定めた電流変化量データを記憶する記憶部と、を含み、前記定着制御部は前記定着電流検知体の出力に基づき前記定着電流の大きさを認識して前記定着部の力率を示す値を求め、前記総電流検知体の出力に基づき前記総電流の大きさを認識し、求めた力率を示す値と画像形成装置の動作状態に応じて前記総電流が目標値に近づくように前記電流変化量データに基づき、前記駆動回路を制御して前記発熱体への通電を開始する位相を変化させることとした。
この構成によれば、定着制御部は定着電流検知体の出力に基づき定着電流の大きさを認識して定着部の力率を示す値を求め、総電流検知体の出力に基づき総電流の大きさを認識し、求めた力率を示す値と画像形成装置の動作状態に応じて総電流が目標値に近づくように電流変化量データに基づき、駆動回路を制御して発熱体への通電を開始する位相を変化させる。これにより、位相制御での通電をONする位相の変化に伴う定着部の力率の変化を考慮しつつ、画像形成装置の総電流が目標値となるように、迅速なフィードバック制御を行うことができる。従って、電流のコントロールをリアルタイムに行うことができる。
しかも、画像形成装置の動作状態に応じて負荷に流れる電流の大きさが異なるところ、総電流が目標値に近づくように定着部の電流の大きさを画像形成装置の動作状態に応じて補正することができる。従って、画像形成装置の動作状態を問わず、ヒーターの出力を許容される範囲で最高の出力に迅速にあわせることもでき、状況に応じて定着部の昇温速度の最速化を図ることができる。更に、記憶部は、定着部の力率の値ごとに発熱体への通電をONする位相の変化量に対する総電流の大きさの変化量を定めた電流変化量データを記憶するので、モーターや制御基板で消費される電流の大きさの画像形成装置ごとの個体差に対応しつつ、ヒーターの出力を許容される範囲で最高の出力に迅速にあわせることができる。
又、請求項2に係る発明は請求項1の発明において、前記定着制御部は前記目標値と現在の前記総電流の差分だけ前記総電流が増減するように、前記定着部の現在の力率に応じて前記駆動回路を制御して前記発熱体への通電を開始する位相を変化させることとした。
この構成によれば、定着制御部は目標値と現在の総電流の差分だけ総電流が増減するように、定着部の現在の力率に応じて駆動回路を制御して発熱体への通電を開始する位相を変化させる。これにより、フィードバック制御を行うと画像形成装置の総電流が目標値とほぼ同じとなり、消費が許容される範囲で電力を使い切り、迅速に定着部を温めることができる。
又、請求項3に係る発明は、請求項1又は2の発明において、前記定着制御部は、前記定着部の力率を示す値を求め、求めた力率の状態で前記発熱体への通電を開始する位相を変化させるごとに前記総電流の変化量を認識し、前記記憶部は認識された前記総電流の変化量に基づき前記電流変化量データを更新することとした。
この構成によれば、定着制御部は、定着部の力率を示す値を求め、求めた力率の状態で発熱体への通電を開始する位相を変化させるごとに、総電流の変化量を認識し、記憶部は認識された総電流の変化量に基づき電流変化量データを更新する。これにより、経年による画像形成装置の特性の変化があっても、電流変化量データを特性の変化後の状態に適応したデータとすることができる。従って、画像形成装置の総電流が目標値となるように位相制御の補正を行うフィードバック制御での誤差が無い状態を保つことができる。
又、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の発明において、前記負荷に流れる負荷電流の大きさを検知するための負荷電流検知体を含み、前記記憶部は、画像形成装置の状態として前記負荷電流の大きさに応じ、前記定着部の力率の値ごとに前記発熱体への通電を開始する位相の変化量に対する前記総電流の大きさの変化量を定めた電流変化量データを記憶することとした。
この構成によれば、記憶部は、画像形成装置の状態として負荷電流の大きさに応じ、定着部の力率の値ごとに発熱体への通電を開始する位相の変化量に対する総電流の大きさの変化量を定めた電流変化量データを記憶する。これにより、負荷電流の大きさに応じて、発熱体への通電を開始する位相の変化量に対する総電流の大きさの変化量を細かく定めた電流変化量データが生成される。従って、フィードバック制御で精度良く迅速に画像形成装置の総電流を目標値に合わせ込むことができる。
又、請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の発明において、前記目標値は、前記商用電源を用いる上で規格上電流の上限としての制限値であることとした。
この構成によれば、目標値は、商用電源を用いる上で規格上電流の上限としての制限値である。これにより、目標値にマージンを持たせることなく、負荷に供給すべき電力(負荷に流す電流)を確保しつつ、許容される範囲で最大電流をヒーターに投入することができる。また、商用電源を用いるうえ電流の大きさが制限値を越えないので、きまりを遵守しつつ安全に画像形成装置を用いることができる。
上述したように、定着部の力率を考慮しつつ、ヒーターの通電での位相制御の補正を行うことができる。そして、フィードバック制御により画像形成装置の総電流を目標値に迅速に合わせ込むことができる。更に、ヒーターの出力を許容される範囲で最高の出力とすることができ、定着部を迅速に温めることができる。
複合機の概略構造を示す模型的正面断面図である。 複合機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る複合機での電力供給系統の一例を示す説明図である。 定着制御部による位相制御を説明するための説明図である。 複合機内の負荷の一例を示すブロック図である。 定着電流の変化に対し、従来の画像形成装置の総電流の推移の一例を示すグラフである。 第1の実施形態に係る電流変化量データの一例を示す説明図である。 第1の実施形態に係る複合機での電流変化量データを用いた電流制御の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る複合機での電力供給系統の一例を示す説明図である。 第2の実施形態に係る電流変化量データの一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図1〜図10を用いて説明する。以下では、画像形成装置として複合機100を例に挙げて説明する。又、まず、図1〜図8を用いて第1の実施形態を説明し、図9、図10を用いて第2の実施形態を説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
(複合機100の概要)
まず、図1に基づき、第1の実施形態に係る複合機100を説明する。図1は複合機100の概略構造を示す模型的正面断面図である。
図1に示すように、複合機100は上部に画像読取部2aとその上方に原稿搬送部2bを有する。又、破線で示すように、複合機100の正面上部に操作パネル2cが設けられる。更に、複合機100は機体内に給紙部3a、搬送部3b、画像形成部4、定着部5を含む。
まず、原稿搬送部2bには、使用者が複写を行おうとする各種、各サイズの原稿が載置される。そして、操作パネル2cに複写設定や画像データの送信設定等が入力され、コピーやスキャンのジョブが開始されると、原稿搬送部2bは画像読取部2aに設けられる送り読取用コンタクトガラス21(読取位置)に向けて原稿を1枚ずつ搬送する。
画像読取部2aは内部に、露光ランプ、反射板、ミラー、レンズ、イメージセンサ(不図示)等を含む。画像読取部2aは送り読取用コンタクトガラス21を通過する原稿や載置読取用コンタクトガラス22に載置された原稿(例えば、書籍)を光学的に読み取り、原稿の画像データを生成する。尚、原稿搬送部2bは図1の紙面奥側に支点を有し、開閉可能である。
給紙部3aは印刷に用いる用紙を供給する。給紙部3aは各サイズの用紙等の用紙が収納されるカセット31(図1で上方のものに31a、下方のものに31bの符号を付す)を含む。又、給紙部3aは用紙を1枚ずつ搬送部3bに送り出す給紙ローラー32(図1で上方のものに32a、下方のものに32bの符号を付す)を含む。
例えば、使用者が操作パネル2cで使用する用紙(用紙)のサイズを選択し、スタートキーが押されると、給紙ローラー32が回転駆動し、用紙が搬送部3bに供給される。搬送部3bは用紙を画像形成部4、定着部5を経て排出トレイ33まで搬送する。搬送部3bには、ガイド(不図示)や用紙搬送を行う複数の搬送ローラー対34〜37等が設けられる。
画像形成部4はトナー像を形成し、搬送部3bにより搬送される用紙にトナー像を転写する。具体的に、画像形成部4は図1中に示す矢印方向に回転可能に支持された感光体ドラム41、感光体ドラム41の周囲に配設された帯電装置42、現像装置43、露光装置44、転写ローラー45、クリーニング装置46を備える。
感光体ドラム41は画像形成部4の略中心に設けられ、所定方向に回転駆動される。帯電装置42は感光体ドラム41の表面を所定電位に均一に帯電させる。露光装置44は画像読取部2aで読み取られた画像データ等に基づきレーザ光を出力し、感光体ドラム41を走査露光する。その結果、静電潜像が感光体ドラム41表面に形成される。現像装置43は静電潜像に向けトナーを供給する。その結果、静電潜像はトナー像として現像される。感光体ドラム41の左下方に設けられる転写ローラー45と感光体ドラム41との間ではニップが形成され、このニップを用紙が通過するとき、感光体ドラム41上のトナー像が用紙に転写される。クリーニング装置46は転写後の感光体ドラム41の表面を清掃する。
定着部5は用紙に転写されたトナー像を定着させる。定着部5は主として、ヒーター51(発熱体に相当)を内蔵する加熱ローラー52と、加熱ローラー52に圧接してニップを形成する加圧ローラー53とで構成される。そして、トナー像の転写された用紙がこのニップを通過することで、トナーが溶融・加熱され、トナー像が用紙に定着する。
(複合機100のハードウェア構成)
次に、図2に基づき、第1の実施形態に係る複合機100のハードウェア構成の一例を説明する。図2は複合機100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係る複合機100は主制御部6を有する。主制御部6は装置全体の動作を統括し、複合機100の各部の制御を司る。例えば、主制御部6は中央演算処理装置としてメインCPU61などを含む(図4参照)。又、例えば、主制御部6はROMやRAM等のメモリー62や画像処理部63などの素子、回路を実装する(詳細は後述)。
又、主制御部6は原稿の読取に関し、原稿を搬送する原稿搬送部2bや、原稿を読み取る画像読取部2aと通信可能に接続される。主制御部6は原稿搬送部2bや画像読取部2aに指示を与える。この指示を受け、原稿搬送部2bは原稿の搬送を行い、画像読取部2aは、原稿読取を実際に行う。
又、主制御部6は操作パネル2cとも通信可能に接続される。例えば、操作パネル2cには、表示制御部23が設けられる。表示制御部23は設定用のキー等を表示する液晶表示部24の表示を制御したり、タッチパネル部25の出力電圧に基づき液晶表示部24で押された位置(座標)を検知したり、各種ハードキー(スタートキー等)の押下を認識する。そして、操作パネル2cになされた設定の内容を示すデータは主制御部6に送られる。主制御部6は使用者の設定どおりに動作するように、複合機100を制御する。
又、主制御部6は用紙搬送やトナー像形成や定着等、印刷を行うエンジン部7(給紙部3a、搬送部3b、画像形成部4、定着部5等)を実際に制御するエンジン制御部70と通信可能に接続される。主制御部6は印刷や給紙の指示をエンジン制御部70に与える。この指示を受け、エンジン制御部70は給紙部3a、搬送部3b、画像形成部4、定着部5等を制御し各種回転体(搬送ローラー対34〜37や感光体ドラム41等)を回転させ、用紙搬送や画像形成に関しての制御を行う。
又、複合機100は外部との通信インターフェイスとしての通信部64を含む。例えば、通信部64は外部のコンピューター200(例えば、パーソナルコンピューター)と、ネットワークやケーブルにより通信可能に接続される。そのため、例えば、通信部64はコネクタ、通信制御用のCPUやチップを含む。そして、複合機100はコンピューター200等から画像データ等を含む印刷用データを受け印刷を行うことができる(プリンター機能)。又、画像読取部2aでの読み取りで得られた画像データ等を複合機100からコンピューター200に送信できる(スキャナ機能)又、通信部64にモデムや、画像データのファクシミリに対応した形式への変換や受信データの伸張のための回路、チップ等を含ませ、FAX装置300と通信を行えるようにすることができる(FAX機能)。
(電力供給系統)
次に、図3、図4を用いて、第1の実施形態に係る複合機100での電力供給系統の一例を説明する。図3は第1の実施形態に係る複合機100での電力供給系統の一例を示す説明図である。図4は定着制御部50による位相制御を説明するための説明図である。
まず、複合機100には、商用電源からの複合機100への電力の供給(ON)と遮断(OFF)を行うためのメインスイッチ101が設けられる。例えば、メインスイッチ101は複合機100の側面等に設けられる。このように、使用者の操作により、機械的に商用電源への接続、遮断を切り替えることができる。
そして、複合機100には、複合機100内に設けられる定着関係(ヒーター51)以外の電気的な負荷9に電力を供給する電源回路部8が設けられる。又、定着部5での加熱に関し、定着制御部50、ヒーター51、駆動回路54、トライアック54T等が設けられる。定着制御部50は、定着部5に流れる電流の量などの制御を行う部分である。尚、定着制御部50、駆動回路54、温度センサー55等は負荷9の一種と捉えることができる。例えば、定着制御部50は、制御を行うCPU501や、制御に関するデータやプログラムを記憶するメモリー502(記憶部に相当)を含む。又、電流の大きさ(実効値)を計測するためのセンサーとして、総電流センサーS1(総電流検知体に相当)と定着電流センサーS2(定着電流検知体に相当)が設けられる。
尚、本実施形態では、定着部5に設けられた定着制御部50がヒーター51に投入する電力(ヒーター51に流れる電流)を制御する例を説明するが、定着制御部50の代わりにエンジン制御部70など、他の制御部(制御基板)がヒーター51に流れる電流の制御を行うようにしてもよい。
まず、電源回路部8は商用電源を整流して負荷9の駆動に必要な直流電圧を生成する。例えば、電源回路部8はDCモーター駆動用の電圧を生成する(例えば、DC24V)。尚、図3に示す電源回路部8の出力電圧は1種類であるが、更にDCDCコンバーターやレギュレータを設ける等により、電源回路部8は複数種の電圧を生成、出力するようにしてもよい。
具体的に、電源回路部8はトランス81を含む。そして、整流を行うためのダイオードブリッジ82やコンデンサ83やFET84がトランス81の1次側に設けられる。又、電源回路部8のトランス81の2次側には、電流の向きを一定にするためのダイオード85や、平滑用のコンデンサ86や、電源回路部8の出力電圧を検知するための抵抗87、抵抗88が設けられる。
そして、FET84のスイッチングのデューティ比や周波数を制御し、電源回路部8の出力電圧を予め定められた値で一定で保つ出力制御部80が設けられる。出力制御部80は、例えば、マイコンである。そして、抵抗87と抵抗88の間の電圧が出力制御部80に入力される。
出力制御部80は抵抗87と抵抗88の間の電圧をA/D変換し、電圧値を認識する。出力制御部80は、認識した電源回路部8の出力電圧が予め定められた値のときの抵抗87と抵抗88の間の電圧値とを比較する。そして、出力制御部80は、現在の電源回路部8の出力電圧値が予め定められた値を上回っているか下回っているかを認識し、FET84のON/OFFでのデューティ比等を調整して、負荷9に流れる電流の大小によらず電源回路部8の出力電圧を予め定められた値で一定で保つ(フィードバック制御)。これにより、負荷9に含まれる各回路、素子等に、常時、適切な電圧を印加することができる。
次に、定着部5での加熱に関し、ヒーター51に対する電力供給を説明する。図3に示すヒーター51は定着部5の加熱ローラー52に内蔵されるヒーター51である。ヒーター51は加熱ローラー52を温め、その結果、加圧ローラー53にも熱が伝搬し、定着部5が温められる。具体的に、複合機100ではヒーター51には、ハロゲンランプが設けられる。尚、ハロゲンランプではなく、他種の通電発熱体を用いても良い。
ヒーター51には、商用電源から供給される電力が投入される。そして、ヒーター51に投入される電力(定着部5に流れる電流)を制御するために駆動回路54とトライアック54Tが設けられる。トライアック54Tは、商用電源からヒーター51への電力投入と遮断を行うスイッチである。
そして、駆動回路54は、定着制御部50から指示されたヒーター51への通電を開始する位相でトライアック54Tのスイッチングを行う。言い換えると、定着制御部50はヒーター51への交流入力電圧に対し、ヒーター51への通電を開始すべき位相にあわせ、トライアック54TをONする位相を駆動回路54に変えさせる(位相制御)。
ここで、図4を用いて位相制御の概要を説明する。まず、図4での最上段のグラフは、定着部5のヒーター51に流れる電流の一例を示すグラフである。尚、図4の各グラフの横軸は時間を示し、縦軸は電流の振幅(大きさ)を示す。
そして、図4での最上段のグラフは動作デューティ50%となるようにヒーター51への通電を開始するタイミング(位相)としたときにヒーター51に流れる電流波形の一例を示す。この場合、定着制御部50は駆動回路54に、1周期中、位相が90度と270度の時点でトライアック54TをONさせる。定着制御部50に商用電源の電圧が入力されており、定着制御部50は商用電源の電圧波形をモニターしている。そして、定着制御部50は、ゼロクロスから半周期のうち50%経過した時点でトライアック54TをONする。尚、ヒーター51には商用電源からの電力が投入されるので、ヒーター51への印加電圧とトライアック54TをONする位相差が0のとき、ヒーター51には正弦波の入力電圧に応じて正弦波の電流が流れる。
又、図4での中段のグラフは、負荷9に所定の電流が流れた際に整流を行うためのダイオードブリッジ82の交流側に流れる電流を示したものである。例えば、図4の中段のグラフに示すように、電源回路部8の構成によりチョークインプット的な電流が流れる。そのため、本実施形態では、例えば、複合機100の総電流(総電流センサーS1を通る電流)の波形は図4の最下段に示すグラフのようになる。
総電流センサーS1は負荷9で消費する電流に応じて流れる交流側の電流と定着部5を流れる電流の合計の大きさ(実効値)を計測するためのセンサーである。言い換えると、総電流センサーS1は画像形成装置の総電流の大きさを計測するためのセンサーである。そして、総電流センサーS1は画像形成装置の総電流の実効値を計測するためのものである。総電流センサーS1の出力は定着制御部50に入力される。そして、定着制御部50は総電流センサーS1の出力に基づき画像形成装置の総電流(負荷9に流れる電流と定着部5に流れる電流の和)の大きさを認識する。
又、定着電流センサーS2は、定着部5(ヒーター51)を流れる電流の大きさ(実効値)を計測するためのセンサーである。定着電流センサーS2の出力も定着制御部50に入力される。そして、定着制御部50は、定着電流センサーS2の出力に基づき定着部5(ヒーター51)に流れる電流の大きさ(実効値)を認識する。
尚、図1、図3に示すように、定着部5には温度センサー55が設けられる。温度センサー55は加熱ローラー52の温度を検知するためのセンサーである。例えば、温度センサー55はサーミスターを含み、加熱ローラー52に接触する(非接触でもよい)。温度センサー55は温度により出力電圧値が変化する。温度センサー55の出力は定着制御部50に入力される。そして、定着制御部50は温度センサー55の出力に基づき加熱ローラー52(定着部5)の温度を認識し、加熱ローラー52がトナーの加熱、溶融を行ううえで適切な温度(定着制御温度)に到達したか否かを認識する。
(複合機100内の負荷9)
次に、図5を用いて、第1の実施形態に係る複合機100内の負荷9の一例を説明する。図5は、複合機100内の負荷9の一例を示すブロック図である。
画像形成装置では、総消費電力中、定着部5のヒーター51の消費電力が占める割合は大きい。例えば、複合機100の総消費電力が1500ワットであれば、最大出力が1000〜1200ワット程度のヒーター51が複合機100に搭載される。
そして、複合機100には定着関係以外にも電気的な負荷9が搭載される。例えば、負荷9としては、図5に示すように、主制御部6や、印刷を行うエンジン部7や、画像読取部2aや、原稿搬送部2bや、通信部64など、様々な部分がある。尚、図5に図示するだけではなく他の負荷9も含まれ得るものであり、例えば、図5では図示してはいないが操作パネル2cも負荷9に含まれる。
図5に示すように、主制御部6には、例えば、メインCPU61やメモリー62や画像処理部63(例えば、ASIC)といった回路が設けられる。又、電源回路部8から主制御部6に供給された電圧から、メインCPU61やメモリー62や画像処理部63といった回路の駆動電圧を生成する変換回路65(例えば、DCDCコンバーターやレギュレータ。以下の変換回路も同様。)を設けることもある。尚、変換回路65を設けず、電源回路部8で主制御部6の駆動に必要な電圧の全てを生成し、主制御部6に供給するようにしてもよい。そして、これらメインCPU61やメモリー62や画像処理部63や変換回路65等が負荷9となる。
又、図5に示すように、印刷を行うエンジン部7には、エンジン制御部70が設けられる。例えば、エンジン制御部70はエンジンCPUやメモリーやASICといった回路を含む。又、画像形成部4でのトナー像の現像やトナー像の用紙への転写のため昇圧を行って、現像や転写用の電圧を生成する高圧基板71が設けられる。又、電源回路部8から主制御部6に供給された電圧から、エンジン制御部70内の回路や高圧基板71用の駆動電圧を生成する変換回路72を設けることもある。尚、電源回路部8でエンジン部7の駆動に必要な電圧を生成し、エンジン部7に供給するようにしてもよい。更に、エンジン部7には、給紙や用紙搬送やトナー像形成のため回転体を回転させるモーター73が複数設けられる(図5では、便宜上モーター73を1つのみ図示)。これらエンジン制御部70や高圧基板71や変換回路72やモーター73等が負荷9となる。
又、図5に示すように、画像読取部2aには、原稿の読み取りを制御する読取制御部20aが設けられる。例えば、読取制御部20aはCPUやメモリーや画像処理用のASICといった回路を含む。又、イメージセンサーなどの回路も画像読取部2aに含まれる。又、電源回路部8から画像読取部2aに供給された電圧から、読取制御部20a内の回路やイメージセンサー用の駆動電圧を生成する変換回路26を設けることもある。尚、電源回路部8で画像読取部2aの駆動に必要な電圧を生成し、画像読取部2aに供給するようにしてもよい。更に、画像読取部2aには、ランプやミラー等を移動させるモーター27が設けられる。これら読取制御部20aやモーター27等も負荷9となる。
又、図5に示すように、原稿搬送部2bには、原稿搬送を制御する原稿搬送制御部20bが設けられる。例えば、原稿搬送制御部20bは、CPUやメモリー等の回路を含む。又、電源回路部8から原稿搬送部2bに供給された電圧から原稿搬送制御部20b内の回路の駆動電圧を生成する変換回路28を設けることもある。尚、電源回路部8で原稿搬送部2bの駆動に必要な電圧を生成し原稿搬送部2bに供給するようにしてもよい。更に、原稿搬送部2bには、原稿を搬送するローラーを回転させるモーター29が設けられる。これら原稿搬送制御部20bやモーター29等も負荷9となる。
更に、図5に示すように、通信部64には、通信を制御する通信制御部65が設けられる。例えば、通信制御部65は、CPUやメモリーやドライバIC等の回路を含む。又、電源回路部8から通信部64に供給された電圧から通信部64の回路の駆動電圧を生成する変換回路66を設けることもある。尚、電源回路部8で通信部64の駆動に必要な電圧を生成し、通信部64に供給するようにしてもよい。
(位相制御での位相変化による定着部5の力率の変化)
次に、図6を用いて、第1の実施形態に係る複合機100での位相制御での位相変化による定着部5への影響を説明する。図6は、定着電流の変化に対し、従来の画像形成装置の総電流の推移の一例を示すグラフである。
定着部5をできるだけ早く温め、使用者の待ち時間を減らすには、ヒーター51に投入する電力を増やせばよい。しかし、ヒーター51に無制限に電力を投入できるわけではない。例えば、商用電源では、流せる電流(実効値)の大きさには制限がある。国や規格によって異なるが、例えば日本では、AC100Vの場合、流せる電流は15Aまでとされることが多い。
そのため、複合機100の総電流を最大でも目標値(例えば、15A)に収める必要がある。そして、各種制御部の動作や処理を不安定にしたり、モーターの回転制御に不都合を生じさせたりせずに済むように、本実施形態の複合機100では、負荷9ではなく定着部5(ヒーター51)への電流を増減させ、複合機100の総電流を目標値に収める。尚、以下の本実施形態の説明では、商用電源を用いる上での制限値(規制値、上限値)を考慮して、目標値は15A(実効値)として説明するが、目標値は15Aと限られず、15A以下でもよい。
そして、上述のように、ヒーター51に印加される電圧の波形(正弦波)に対して、定着部5のヒーター51への通電を開始する位相を遅らせるほど(デューティを減らすほど)、定着部5に流れる電流の大きさ(実効値)を小さくすることができる。しかし、定着部5のヒーター51への通電を開始する位相を遅らせるほど、定着部5には電圧よりも遅れた位相で電流が流れ始める。従って、定着部5のヒーター51への通電を開始する位相を遅らせるほど、定着部5の力率は悪くなる。
又、定着部5のヒーター51への通電を開始する位相の変化量に対する複合機100の総電流の変化量(定着電流の変化量)の比は、定着部5の力率(位相変化前の定着部5の状態)や定着部5と電源回路部8の力率の合成値により変化する。これらの理由から、定着部5のヒーター51への通電を開始する位相の変化量が同じでも、定着部5の力率が異なると、複合機100の総電流の変化量(定着電流の変化量)は同じとならない。
画像形成装置の総電流が上限を越え続けることは好ましくないので、従来、電流センサー等により画像形成装置の総電流の大きさ(例えば、実効値)の計測する場合がある。そして、計測された総電流に基づき、画像形成装置の総電流が目標値に収まるようにヒーター(定着部)に流れる電流を調整する制御(フィードバック制御)を行うことはある。しかし、従来の画像形成装置では、現状の定着部の力率を問わず、総電流を増減させようとする量に対して、ヒーターへの通電を開始する位相の変化量が固定的に定められている。そのため、フィードバック制御では、少ない定着電流の調整回数で、画像形成装置の総電流を迅速に目標値に合わせることができない(難しい)。10回以上、ヒーターへの通電を開始する位相を変化させなければ、総電流と目標値の差をほとんど無くせないものもある。
更に、負荷電流は、画像形成装置の動作状態により変化する。例えば、受信した画像データに基づきプリンターとして印刷を実行するとき、画像読取部2aや原稿搬送部2bを用いないので、コピージョブを実行する時に比べ負荷電流は少なくてすむ。又、スキャン機能利用時やFAX送信等の画像データ送信時には、印刷を行う部分は用いないですむ。
そのため、画像形成装置の総電流を目標値に抑えつつ、許容される定着電流の最大値は画像形成装置の動作状態により変化する。例えば、負荷電流の大きさから考えると、コピージョブ実行時と待機時では、待機時の方が、許容される定着電流の最大値は大きくなる。
そこで、従来の画像形成装置での総電流の変化に対する定着電流の変化の一例を図6に示す。図6のグラフでは総電流の目標値を15Aと設定した例を示している。
上述のように、総電流は、電源回路部(例えば、力率0.6程度)の力率と定着部の力率の合成結果に影響を受け、定着電流の変化に対して総電流が同じだけ変化するとは限らない。そのため、従来のフィードバック制御では、少ない定着電流の調整回数で、画像形成装置の総電流を迅速に目標値に合わせることが難しい。更に、画像形成装置の状態により負荷に流れる電流は変化し、許容される定着電流の最大値は動作状態により変化する。そのため、図6のグラフに示すように、総電流は絶えず目標値を上回ったり下回ったりしやすくなる。又、図6のグラフに示すように、定着電流は、9.5Aから徐々に8Aあたりまで小さくしたからといって、総電流は同じだけ小さくならない。
そこで、本実施形態では、画像形成装置の動作状態に応じ、定着部5の力率の値ごとに定着部5(ヒーター51)への通電を開始する位相の変化量に対する総電流の大きさの変化量を定めた電流変化量データをメモリー502に記憶させる(メモリー62やエンジン制御部70のメモリーなど他の記憶装置に記憶させてもよい)。そして、負荷9に流れる複合機100の総電流が迅速に目標値となるように、電流変化量データを用いて、現在の定着部5の力率に応じて、ヒーター51への通電を開始する位相を変化させる。これにより、複合機100の総電流を目標値に抑えつつ、できるだけ大きい定着電流を流せるようにすることができ、定着部5のウォームアップに要する時間を短くできる。
(電流変化量データ)
次に、図7を用いて、第1の実施形態に係る電流変化量データの一例を説明する。図7は第1の実施形態に係る電流変化量データの一例を示す説明図である。
複合機100の動作状態に応じ、負荷9に流れる電流や負荷部分の力率が変化する。定着部5(ヒーター51)への通電を開始する位相を変化させたとき、複合機100の総電流の変化量は定着部5の力率の変化の影響だけではなく、負荷9の力率にも影響を受ける。言い換えると、定着部5(ヒーター51)への通電を開始する位相を変化させたとき、複合機100の総電流の変化量は定着部5と負荷9の力率を合成した値に影響を受ける。そこで、本実施形態では、複合機100の状態に応じて、定着部5の力率の値ごとに定着部5(ヒーター51)への通電を開始する位相の変化量に対する総電流の大きさの変化量を定めたデータをメモリー502等に記憶させる。
複合機100の状態としては、様々な状態が考えられる。そして、複合機100の総電流が制限(目標値)を超えないように考慮すべきときは、定着部5のヒーター51に電力を供給するときである。言い換えると、定着部5を温める必要がない場合や、定着部5を用いないジョブなど、ヒーター51に電力を供給しないとき、目標値に対する複合機100の総電流には余裕がある。
そこで、例えば、図7に示すように、メインスイッチ101の投入により複合機100を利用できる状態にするため、冷えた定着部5を定着制御温度まで温めるウォームアップ実行状態、印刷のために定着部を温めるコピージョブ実行状態やプリンタージョブ実行状態などを電流変化量データに定義する状態の一種とすることができる。尚、複合機100の動作状態によって負荷9のうち用いられる部分は決まっているので、複合機100の動作状態ごとに負荷9に流れる電流は、ある程度の範囲に収まる。
そして、電流変化量データでは、複合機100の各動作状態での力率に応じ、ヒーター51への通電を開始する位相の変化量に対する総電流の変化量が定められる。図7では、力率はXの変数で示し、総電流の変化量はYの変数で示している。又、定着部5の力率は、例えば、0.01や0.05刻みで定めることができる。
又、位相の変化量はラジアン等の角度を用いて示すこともできるが、図7では、位相の変化量を1周期あたりでヒーター51に通電を行う割合(%、ONデューティ)の変化量として示している。又、例えば、位相の変化量は、1%刻みや5%刻みで電流変化量データを定めることができる。
定着制御部50は、この電流変化量データを参照することにより、現在の定着部5の状態(力率)に基づき、定着部5(ヒーター51)への通電を開始する位相をどれだけ変化させれば、定着制御部50は複合機100の総電流がどれだけ変化するかを前もって知ることができる。
電流変化量データは、定着制御部50が総電流センサーS1の出力に基づき、実際に位相を変化させたときの総電流の大きさ(実効値)の変化量の計測をした結果を用いる。そして、例えば、製造、出荷時に計測を行い、電流変化量データを予め定めたられたデータとしてメモリー502等に記憶させてもよい。
あるいは、定着制御部50は、各動作状態での定着部5の力率に応じ、実際に位相を変化させたときの総電流の変化量の計測結果を順次メモリー502に蓄積してゆき、複合機100を使用することにより定着制御部50やメモリー502が順次電流変化量データを生成、更新して行くようにしてもよい。
あるいは、計測のため、複合機100に電流変化量データを作成するモードを持たせてもよい。この場合、操作パネル2cで電流変化量データ作成モードが選択されると、定着制御部50が、実際に位相を変化させたときの総電流の大きさ(実効値)の変化量を計測した結果に基づき電流変化量データを生成し、メモリー502に記憶させる。尚、複合機100では、各動作状態により、全負荷9のうち用いられる負荷9は決まっている。そこで、動作状態ごとに予め負荷9に流れる電流の大きさの目安を定めておく。そして、電流変化量データ作成モードでは、定着制御部50は、複合機100の動作状態ごとに、負荷9(電源回路部8)に流れる電流を目安として予め定められた大きさとしたうえで計測を行うようにしてもよい。これにより、実際にジョブを実行しなくても精度の高い電流変化量データを得ることができる。
(電流変化量データを用いた電流制御)
次に、図8を用いて、第1の実施形態に係る複合機100での電流変化量データを用いた電流制御の流れの一例を説明する。図8は第1の実施形態に係る複合機100での電流変化量データを用いた電流制御の一例を示すフローチャートである。
例えば、図8のスタートは電流変化量データを用いて、定着部5のヒーター51にできるだけ多くの電流を流して加熱ローラー52を急速に温める制御を行う時点である。例えば、主電源投入にともなうウォームアップ実行時や、印刷ジョブの実行指示があったときに定着部5が冷えているときや、複数ページにわたり連続して印刷を行ったために定着部5の温度が下がってしまったときなどである。尚、加熱ローラー52(定着部5)がトナーの加熱、溶融を行ううえで適切な定着制御温度に到達すると、定着制御温度で維持すべき間(例えば、印刷中や待機時)、例えば、定着制御部50は位相制御を行って加熱ローラー52の温度を定着制御温度で保つ。
そして、定着制御部50は定着電流センサーS2の出力に基づき定着部5に流れる電流の実効値を認識し、定着部5の現在の力率を示す値を求める(ステップ♯1)。例えば、定着制御部50は以下の計算式を用いて定着部5の現在の力率を示す値を求める。
(計算式)
力率=定着電流÷{現在の位相(デューティ)×ヒーター定格電力(定格出力)÷入力電圧}
但し、定着電流、入力電圧は実効値である。例えば、定着電流10A、デューティ100%、ヒーター定格電力1000W、入力AC100Vであれば、力率は1となる。尚、電流変化量データの力率も上記の計算式により求められた値と対応している。
定着制御部50は、定着電流を定着電流センサーS2に基づき認識できる。又、定着制御部50は駆動回路54を制御するため、現在の位相角(1周期の間、ヒーター51をONする割合)を認識している。又、定着制御部50には商用電源の入力電圧が入力され、CPU等により入力電圧を認識している。又、ヒーター51定格電力は予め定まっている。尚、複合機100は輸出、海外生産等により、世界中されるため、仕向け地ごとに予め決まっているAC電圧(商用電源の入力電圧)を用いてもよい(例えば、日本はAC100V、アメリカはAC120V、欧州はAC220、230、240V等)。
そして、定着制御部50は総電流センサーS1の出力に基づき複合機100の総電流の実効値を認識する(ステップ♯2)。又、定着制御部50は、複合機100の総電流の目標値(実効値。例えば、15A)から現在の総電流を減じて差を求める(ステップ♯3)。
更に、定着制御部50は電流変化量データを参照し、現在の定着部5の力率に応じて、求めた差をゼロとできるように総電流を変化させるうえで、必要な定着部5での位相の変化量を定める(ステップ♯4)。言い換えると、定着制御部50は現在の力率において、総電流が目標値となるように定着電流を増減できる位相の変化量を定める(ステップ♯4)。例えば、現在の総電流が目標値を上回っているとき、定着制御部50は差だけ定着電流を減らせる位相の変化量を定める。又、現在の総電流が目標値を下回っているとき、定着制御部50は差だけ定着電流が増える位相の変化量を定める。具体的には、現在の総電流が目標値よりも1A多いとき、定着制御部50は電流変化量データを参照して現在の力率において定着電流が1A減る位相の変化量を定める。又、定着制御部50は定着電流を増減させた際の力率を考慮して総電流が目標値となるよう定着の制御デューティをコントロールする。
そして、定着制御部50は求めた位相の変化量に応じ、駆動回路54を制御してヒーター51への通電を開始する位相を変化させる(ステップ♯5)。続いて、定着制御部50は温度センサー55の出力に基づき現在の加熱ローラー52(定着部5)の温度を認識する(ステップ♯6)。そして、定着制御部50は、加熱ローラー52(定着部5)の温度がトナーの溶融、定着に適切な定着制御温度に到達したか否かを確認する(ステップ♯7)。
もし、定着制御温度に到達していれば(ステップ♯7のYes)、定着部5を十分に温めることができたので本制御を終了すればよい(エンド)。一方、定着制御温度に達していなければ(ステップ♯7のNo)、まだ定着部5を温める必要があるので、フローはステップ♯1に戻る。尚、フローがステップ♯1に戻ったとき、定着制御部50は総電流センサーS1の出力に基づき、位相の変化前と変化後の総電流の大きさをそれぞれ認識し、総電流の変化量を求め、電流変化量データのうち該当する部分を求めた総電流の変化量に更新させてメモリー502の電流変化量データを更新させてもよい。
このようにして、本実施形態に係る画像形成装置(複合機100)は、画像形成装置に供給される電力を受けて発熱する発熱体(ヒーター51)により用紙にトナー像を定着させる定着部5と、発熱体への通電と遮断を行う駆動回路54を制御して、発熱体に印加する電圧の周期での通電をONする位相を変化させる位相制御を行う定着制御部50と、ジョブを実行するうえで用いられる負荷9と、画像形成装置に供給される電力に基づき負荷9用の電圧を生成し負荷9に電力を供給する電源回路部8と、定着部5に流れる電流である定着電流の大きさを検知するための定着電流検知体(定着電流センサーS2)と、定着部5に流れる電流と負荷9を流れる電流を合計した画像形成装置(複合機100)の総電流の大きさを検知するための総電流検知体(総電流センサーS1)と、画像形成装置の動作状態に応じ、定着部5の力率の値ごとに、発熱体への通電を開始する位相の変化量に対する総電流の大きさの変化量を定めた電流変化量データを記憶する記憶部と、を含み、定着制御部50は定着電流検知体の出力に基づき定着電流の大きさを認識して定着部5の力率を示す値を求め、総電流検知体の出力に基づき総電流の大きさを認識し、求めた力率を示す値と画像形成装置の動作状態に応じて総電流が目標値に近づくように電流変化量データに基づき、駆動回路54を制御して発熱体への通電を開始する位相を変化させる。
これにより、位相制御での通電をONする位相の変化に伴う定着部5の力率の変化を考慮しつつ、画像形成装置(複合機100)の総電流が目標値となるように、迅速なフィードバック制御を行うことができる。従って、電流のコントロールをリアルタイムに行うことができる。
しかも、画像形成装置(複合機100)の動作状態に応じて負荷9に流れる電流の大きさが異なるところ、総電流が目標値に近づくように定着部5の電流の大きさを画像形成装置の動作状態に応じて補正することができる。従って、画像形成装置の動作状態を問わず、ヒーター51の出力を許容される範囲で最高の出力に迅速にあわせることもでき、状況に応じて定着部5の昇温速度の最速化を図ることができる。更に、記憶部は、定着部5の力率の値ごとに発熱体(ヒーター51)への通電をONする位相の変化量に対する総電流の大きさの変化量を定めた電流変化量データを記憶するので、モーターや制御基板で消費される電流の大きさの画像形成装置ごとの個体差に対応しつつ、ヒーター51の出力を許容される範囲で最高の出力に迅速にあわせることができる。
又、定着制御部50は目標値と現在の総電流の差分だけ総電流が増減するように、定着部5の現在の力率に応じて駆動回路54を制御して発熱体(ヒーター51)への通電を開始する位相を変化させる。これにより、フィードバック制御を行うと画像形成装置(複合機100)の総電流が目標値とほぼ同じとなり、消費が許容される範囲で電力を使い切り、迅速に定着部5を温めることができる。
又、定着制御部50は、定着部5の力率を示す値を求め、求めた力率の状態で発熱体(ヒーター51)への通電を開始する位相を変化させるごとに総電流の変化量を認識し、記憶部は認識された総電流の変化量に基づき電流変化量データを更新する。これにより、経年による画像形成装置(複合機100)の特性の変化があっても、電流変化量データを特性の変化後の状態に適応したデータとすることができる。従って、画像形成装置の総電流が目標値となるように位相制御の補正を行うフィードバック制御での誤差が無い状態を保つことができる。
又、目標値は、商用電源を用いる上で規格上電流の上限としての制限値である。これにより、目標値にマージンを持たせることなく、負荷9に供給すべき電力(負荷9に流す電流)を確保しつつ、許容される範囲で最大電流をヒーター51に投入することができる。また、商用電源を用いるうえ電流の大きさが制限値を越えないので、きまりを遵守しつつ安全に画像形成装置(複合機100)を用いることができる。
(第2の実施形態)
次に、図9、図10を用いて第2の実施形態に係る複合機100を説明する。図9は第2の実施形態に係る複合機100での電力供給系統の一例を示す説明図である。図10は第2の実施形態に係る電流変化量データの一例を示す説明図である。
まず、第2の実施形態は、第1の実施形態の画像形成装置(複合機100)に、負荷9に流れる電流(負荷電流)の大きさを検知するための負荷電流検知体を設ける。そして、画像形成装置の動作状態ではなく、負荷電流の大きさに応じて電流変化量データを定める点で異なる。その他の点については第1の実施形態と同様でよく、特に説明する場合を除き、第1の実施形態と共通する部分は説明、図示を省略する。
図9に示すように、電源回路部8に対して負荷電流センサーS3(負荷電流検知体に相当)が設けられる。負荷電流センサーS3は電源回路部8を介して負荷9に流れる電流の大きさを計測するためのセンサーである。そして、負荷電流センサーS3は負荷9に流れる電流の実効値を計測するためのものである。負荷電流センサーS3の出力は定着制御部50に入力される。そして、定着制御部50は、負荷電流センサーS3の出力に基づき画像形成装置の負荷9に流れる電流の大きさ(実効値)を認識する。
そして、複合機100の動作状態に応じて、負荷9に流れる電流や負荷部分の力率が変化する。定着部5(ヒーター51)への通電を開始する位相を変化させたとき、複合機100の総電流の変化量は、定着部5の力率の変化の影響だけではなく、負荷9の力率にも影響を受ける。言い換えると、定着部5(ヒーター51)への通電を開始する位相を変化させたとき、複合機100の総電流の変化量は定着部5と負荷9の力率を合成した値に影響を受ける。そこで、本実施形態では、複合機100の状態として、負荷9に流れる電流に応じて、定着部5の力率の値ごとに定着部5(ヒーター51)への通電を開始する位相の変化量に対する総電流の大きさの変化量を定めたデータをメモリー502等に記憶させる。
複合機100の動作状態に応じて負荷電流の大きさは変わる。そして、本実施形態の電流変化量データでは、負荷電流の大きさに対して定着部5の力率に応じ、ヒーター51への通電を開始する位相の変化量に対する総電流の変化量が定められる。図9では、力率はXの変数で示し、総電流の変化量はYの変数で示している。又、負荷電流の大きさはZの変数で示している。
例えば、負荷電流の0.1Aや0.5Aごとに、力率に応じて位相の変化量に対する総電流の変化量を定めたデータを電流変化量データとして定める。又、定着部5の力率の定め方や位相の変化量の定め方は第1の実施形態と同様でよい。
電流変化量データには、定着制御部50が総電流センサーS1の出力に基づき、実際に位相を変化させたときの総電流の大きさ(実効値)の変化量の計測をした結果を用いる。そのため、定着制御部50は負荷電流の大きさに対し、定着部5の力率に応じ実際に位相を変化させたときの総電流の変化量の計測結果を順次メモリー502に蓄積してゆくようにしてもよい。このように、複合機100を使用することにより順次電流変化量データを生成、更新して行くようにしてもよい。
あるいは、計測のため、複合機100に電流変化量データを作成するモードを持たせてもよい。この場合、操作パネル2cで電流変化量データ作成モードが選択されると、定着制御部50が、実際に位相を変化させたときの総電流の大きさ(実効値)の変化量を計測した結果に基づき電流変化量データを生成し、メモリー502に記憶させる。例えば、定着制御部50は、電源回路部8と負荷9に流れる電流を一定の大きさを負荷電流の大きさの区分ごとに切り替え、その都度、定着部5の力率に応じ実際に位相を変化させたときの総電流の変化量を計測する。そして、その計測結果に基づき電流変化量データを生成するようにしてもよい。
電流変化量データを用いた電流制御の流れは、第1の実施形態と同様でよい(図8参照)。そのため、第1の実施形態での説明を援用できる。
このようにして、本実施形態に係る画像形成装置(複合機100)は、負荷9に流れる負荷電流の大きさを検知するための負荷電流検知体(負荷電流センサーS3)を含み、記憶部は、画像形成装置の状態として負荷電流の大きさに応じ、定着部5の力率の値ごとに発熱体(ヒーター51)への通電を開始する位相の変化量に対する総電流の大きさの変化量を定めた電流変化量データを記憶する。これにより、負荷電流の大きさに応じて、発熱体への通電を開始する位相の変化量に対する総電流の大きさの変化量を細かく定めた電流変化量データが生成される。従って、フィードバック制御で精度良く迅速に画像形成装置の総電流を目標値に合わせ込むことができる。又、第1の実施形態と同様の効果を得られる。
又、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は位相制御で通電が制御される定着部を含む画像形成装置に利用可能である。
100 複合機(画像形成装置) 5 定着部
51 ヒーター(発熱体) 50 定着制御部
502 メモリー(記憶部) 54 駆動回路
8 電源回路部 9 負荷
S1 総電流センサー(総電流検知体)
S2 定着電流センサー(定着電流検知体)
S3 負荷電流センサー(負荷電流検知体)

Claims (5)

  1. 画像形成装置に供給される電力を受けて発熱する発熱体により用紙にトナー像を定着させる定着部と、
    前記発熱体への通電と遮断を行う駆動回路を制御して、前記発熱体に印加する電圧の周期での通電をONする位相を変化させる位相制御を行う定着制御部と、
    ジョブを実行するうえで用いられる負荷と、
    画像形成装置に供給される電力に基づき前記負荷用の電圧を生成し前記負荷に電力を供給する電源回路部と、
    前記定着部に流れる電流である定着電流の大きさを検知するための定着電流検知体と、
    前記定着部に流れる電流と前記負荷を流れる電流を合計した画像形成装置の総電流の大きさを検知するための総電流検知体と、
    画像形成装置の動作状態に応じ、前記定着部の力率の値ごとに、前記発熱体への通電を開始する位相の変化量に対する前記総電流の大きさの変化量を定めた電流変化量データを記憶する記憶部と、を含み、
    前記定着制御部は前記定着電流検知体の出力に基づき前記定着電流の大きさを認識して前記定着部の力率を示す値を求め、前記総電流検知体の出力に基づき前記総電流の大きさを認識し、求めた力率を示す値と画像形成装置の動作状態に応じて前記総電流が目標値に近づくように前記電流変化量データに基づき、前記駆動回路を制御して前記発熱体への通電を開始する位相を変化させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記定着制御部は前記目標値と現在の前記総電流の差分だけ前記総電流が増減するように、前記定着部の現在の力率に応じて前記駆動回路を制御して前記発熱体への通電を開始する位相を変化させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記定着制御部は、前記定着部の力率を示す値を求め、求めた力率の状態で前記発熱体への通電を開始する位相を変化させるごとに前記総電流の変化量を認識し、
    前記記憶部は認識された前記総電流の変化量に基づき前記電流変化量データを更新することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記負荷に流れる負荷電流の大きさを検知するための負荷電流検知体を含み、
    前記記憶部は、画像形成装置の状態として前記負荷電流の大きさに応じ、前記定着部の力率の値ごとに前記発熱体への通電を開始する位相の変化量に対する前記総電流の大きさの変化量を定めた電流変化量データを記憶することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記目標値は、前記商用電源を用いる上で規格上電流の上限としての制限値であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
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