JP6678432B2 - 果実酒及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、果実酒及びその製造方法に関する。
近年における消費者の健康志向に応えるため、改良されたワインが提案されている。例えば、特許文献1には、アントシアニンを高濃度に含み、エキス分が2.8%又は5.5%である赤ワインが記載されている。また、特許文献2には、その果汁100mL当たりの酒石酸含有量0.78〜0.93g、リンゴ酸含有量0.98〜1.41g、果糖含有量0.09〜0.21g、ブドウ糖含有量0.21〜0.41g、ショ糖含有量0.0〜0.1gである巨峰ベビーと、糖分とを使用して製造された、抗酸化作用による健康増進機能を備えたワインが記載されている。
特開平11−346753号公報 特開2009−213464号公報
しかしながら、低糖質のワイン、すなわち低エキス分のワインについては、十分な検討がなされていない。この点、本願発明の発明者が独自に鋭意検討を行ったところ、ワインのエキス分を低減しようとすると、味が水っぽくなり、ワインらしい香味が損なわれるという問題が見出された。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、低エキス分であってもワインらしい香味を効果的に維持できる果実酒及びその製造方法を提供することをその目的の一つとする。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る果実酒は、高甘味度甘味料と、酸味料とを含む果実酒であって、前記高甘味度甘味料の含有量が0.0010w/v%以上、0.0130w/v%以下であり、酸度が酒石酸換算で0.05w/v%以上、0.40w/v%以下であることを特徴とする。本発明によれば、低エキス分であってもワインらしい香味を効果的に維持できる果実酒を提供することができる。
また、前記果実酒において、前記高甘味度甘味料の含有量が0.0025w/v%以上、0.0090w/v%以下であることとしてもよい。また、前記果実酒において、前記酸度が酒石酸換算で0.08w/v%以上、0.28w/v%以下であることとしてもよい。また、前記果実酒において、エキス分が1.0w/v%未満であることとしてもよい。また、前記果実酒において、pHが2.70以上、4.00以下であることとしてもよい。また、前記果実酒において、前記酸味料が、酒石酸、リンゴ酸及びクエン酸からなる群より選択される1以上を含むこととしてもよい。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る果実酒の製造方法は、原料果実酒と、蒸留酒と、高甘味度甘味料と、酸味料とを含む原料を混合して、前記いずれかの果実酒を製造することを特徴とする。本発明によれば、低エキス分であってもワインらしい香味を効果的に維持できる果実酒の製造方法を提供することができる。
本発明によれば、低エキス分であってもワインらしい香味を効果的に維持できる果実酒及びその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る実施例1で製造された果実酒の評価結果の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例2で製造された果実酒の評価結果の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例3で製造された果実酒の評価結果の一例を示す説明図である。
以下に、本発明の一実施形態について説明する。なお、本発明は本実施形態に限られるものではない。
本実施形態に係る果実酒(以下、「製品果実酒」という。)は、高甘味度甘味料と、酸味料とを含む果実酒であって、当該高甘味度甘味料の含有量が0.0010w/v%以上、0.0130w/v%以下であり、酸度が酒石酸換算で0.05w/v%以上、0.40w/v%以下である。
高甘味度甘味料は、飲料又は食品に添加するために高甘味度甘味料として使用されている甘味料であれば特に限られない。高甘味度甘味料は、例えば、ショ糖の甘味度を1.0とした場合において、その甘味度が100以上(例えば、100以上、3000以下)の甘味料であってもよく、その甘味度が200以上(例えば、200以上、700以下)の甘味料であることが特に好ましい。
高甘味度甘味料は、例えば、合成甘味料及び/又は高甘味度天然甘味料であることとしてもよい。合成甘味料は、例えば、スクラロース、サッカリン、アスパルテーム及びアセスルファムカリウムからなる群より選択される1以上であることが好ましい。高甘味度天然甘味料は、例えば、ステビア、グリチルリチン及びソーマチンからなる群より選択される1以上であることとしてもよく、ステビア及びグリチルリチンからなる群より選択される1以上であることが好ましい。
すなわち、高甘味度甘味料は、例えば、スクラロース、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ステビア、グリチルリチン及びソーマチンからなる群より選択される1以上であることとしてもよく、スクラロース、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ステビア及びグリチルリチンからなる群より選択される1以上であることが好ましい。
なお、甘味度は、甘さの指標であり、上述のとおり、ショ糖の甘さを基準として決定される。例えば、甘味度が100である甘味料は、ショ糖の甘さの100倍の甘さを示す甘味料である。甘味料の甘味度は、例えば、所定濃度のショ糖の溶液と、様々な濃度の当該甘味料の溶液とを比較して、当該ショ糖の溶液と同等の甘さを示す当該甘味料の溶液の濃度に基づき決定される。また、甘味料の甘味度は、例えば、ショ糖の溶液が甘さを示す閾値と、当該甘味料の溶液が甘さを示す閾値との比較に基づき決定される。
製品果実酒における高感度甘味料の含有量は、0.0010w/v%以上、0.0130w/v%以下の範囲内であれば特に限られないが、例えば、0.0025w/v%以上、0.0090w/v%以下であることが好ましい。この場合、ワインらしい香味を含む、特に優れた香味を有する製品果実酒を実現することができる。
製品果実酒に含まれる酸味料は、飲料又は食品に添加するために酸味料として使用されているものであれば特に限られないが、例えば、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸及び乳酸からなる群より選択される1以上を含むこととしてもよく、酒石酸、リンゴ酸及びクエン酸からなる群より選択される1以上を含むことが好ましい。
製品果実酒の酒石酸換算の酸度は、次のようにして決定される。すなわち、まず製品果実酒の検体10mLに水を加えて100mLの検体溶液を調製する。次いで、pH計を備えた自動滴定装置を用いて、N/10水酸化ナトリウム溶液でpHが8.2になるまで検体溶液を滴定する。そして、次の式により、酒石酸換算の酸度を算出する:酸度=a×F×0.075。ここで、「a」は、滴定値(mL)であり、「F」は、N/10水酸化ナトリウム溶液の力価である。なお、クエン酸換算の酸度は、同様にして、次の式により算出される:酸度=a×F×0.064。
製品果実酒の酸度は、酒石酸換算で0.05w/v%以上、0.40w/v%以下の範囲であれば特に限られないが、例えば、酒石酸換算で0.08w/v%以上、0.28w/v%以下であることが好ましい。この場合、ワインらしい香味を含む、特に優れた香味を有する製品果実酒を実現することができる。
そして、高甘味度甘味料の含有量が0.0025w/v%以上、0.0090w/v%以下であり、且つ酸度が酒石酸換算で0.08w/v%以上、0.28w/v%以下である場合には、ワインらしい香味を含む、極めて優れた香味を有する製品果実酒を実現することができるため、特に好ましい。
本実施形態では、製品果実酒が上述のような特定範囲の高甘味度甘味料含有量と、特定範囲の酸度とを有することにより、低エキス分の製品果実酒についても、ワインらしい香味を効果的に実現することができる。
すなわち、製品果実酒は、そのエキス分が3.0w/v%未満であることが好ましく、1.0w/v%未満であることがより好ましい。この場合、エキス分を特定の低い範囲に抑えながら、ワインらしさを含む優れた香味を有する製品果実酒を実現することができる。
さらに、製品果実酒のエキス分は、例えば、0.80w/v%未満であることが好ましく、0.60w/v%未満であることがより好ましく、0.50w/v未満であることが特に好ましい。製品果実酒のエキス分の下限値は、特に限られないが、当該エキス分は、例えば、0.20w/v%以上であることとしてもよい。
なお、本実施形態において、製品果実酒のエキス分は、次の式により決定される:エキス分(w/v%)=(S−A)×260+0.21。ここで、「S」は製品果実酒の比重(15/4℃)であり、「A」は製品果実酒のアルコール分(度)を比重(15/15℃)に換算して算出される値である。なお、アルコール分(度)の比重(15/15℃)への換算は、日本国の国税庁所定分析法(訓令)の第2表「アルコール分と密度(15℃)及び比重(15/15℃)換算表」に基づき行う。また、この式による計算の途中においては小数点以下5けた目を四捨五入し、最終的に得られるエキス分の値については小数点以下2けた目を切り捨てる。
製品果実酒の比重(15/4℃)は、振動式密度計を用いて15℃における当該製品果実酒の密度を測定し、得られた密度の値を0.99997で除することにより算出される。
製品果実酒のアルコール分は、次のようにして決定される。すなわち、まずメスフラスコを用いて、製品果実酒の検体100〜150mLを15℃において正確に採取し、当該検体を500mL容積の二連フラスコに移す。また、検体の採取に使用したメスフラスコを15mLの水で洗浄し、洗浄後の水を二連フラスコに加える操作を2回行う。次いで、洗浄後のメスフラスコを受器として用い、二連フラスコ内の溶液を蒸留する。二連フラスコ内の溶液の当初量(蒸留開始時の量)の87%以上が留出した後、得られた留液に水を加えて、その体積が当該当初量である15℃の留液を調製する。そして、振動式密度計を用いて、上記当初量の留液の15℃における密度を測定し、アルコール分に換算する。なお、密度のアルコール分への換算は、日本国の国税庁所定分析法(訓令)の第2表「アルコール分と密度(15℃)及び比重(15/15℃)換算表」に基づき行う。
本実施形態において、製品果実酒のpHは特に限られないが、例えば、2.70以上、4.00以下であることが好ましい。
本実施形態に係る製品果実酒の製造方法(以下、「本方法」という。)は、原料果実酒と、蒸留酒と、高甘味度甘味料と、酸味料とを含む原料を混合して、上述した製品果実酒を製造する方法である。すなわち、本方法は、例えば、上述した製品果実酒の製造方法であって、少なくとも原料果実酒と、蒸留酒と、高甘味度甘味料と、酸味料とを混合することを含む。
原料果実酒は、製品果実酒の製造において原料の一部として使用される、果汁の発酵酒である。すなわち、原料果実酒は、(i)果汁のアルコール発酵、又は果汁と糖類との混合物のアルコール発酵により得られる果実酒;、及び/又は(ii)当該果実酒と、糖類又は蒸留酒とを混合して得られる甘味果実酒である。
具体的に、原料果実酒は、例えば、ブドウ果汁の発酵酒(例えば、ワイン)及び/又はリンゴ果汁の発酵酒(例えば、シードル)であることが好ましく、ブドウ果汁の発酵酒であることが特に好ましい。原料果実酒のアルコール分は、例えば、20度未満(例えば、10度以上、20度未満)であることとしてもよい。
本方法における原料果実酒の使用量は特に限られないが、例えば、最終的に製造される果実酒100体積部に対して、5体積部以上、50体積部以下であることとしてもよく、8体積部以上、15体積部以下であることが好ましい。
蒸留酒は、アルコール含有物の蒸留物である。すなわち、蒸留酒は、アルコール含有物の蒸留により得られる。具体的に、蒸留酒は、例えば、原料用アルコール、焼酎、ブランデー及びスピリッツからなる群より選択される1以上である。蒸留酒のアルコール分は、45度超であることとしてもよい。
本方法における蒸留酒の使用量は特に限られないが、例えば、製品果実酒(本方法において最終的に製造される果実酒)100体積部に対して、5体積部以上、20体積部以下であることとしてもよく、10体積部以上、15体積部以下であることが好ましい。
すなわち、本方法においては、製品果実酒100体積部に対して、5体積部以上、50体積部以下の原料果実酒と、5体積部以上、20体積部以下の蒸留酒とを使用することとしてもよく、8体積部以上、15体積部以下の原料果実酒と、10体積部以上、15体積部以下の蒸留酒とを使用することが好ましい。
本方法においては、原料の一部として、さらに水を使用してもよい。すなわち、本方法は、原料果実酒と、蒸留酒と、水と、高甘味度甘味料と、酸味料とを含む原料を混合して、製品果実酒を製造する方法であることとしてもよい。
この場合、本方法における水の使用量は特に限られないが、例えば、製品果実酒100体積部に対して、25体積部以上、90体積部以下であることとしてもよく、65体積部以上、85体積部以下であることが好ましい。
すなわち、本方法においては、製品果実酒100体積部に対して、5体積部以上、50体積部以下の原料果実酒と、5体積部以上、20体積部以下の蒸留酒と、25体積部以上、90体積部以下の水とを使用することとしてもよく、8体積部以上、15体積部以下の原料果実酒と、10体積部以上、15体積部以下の蒸留酒と、65体積部以上、85体積部以下の水とを使用することが好ましい。
本方法における高甘味度甘味料の使用量は、製品果実酒における、その含有量が、上述した範囲内となれば特に限られない。本方法における酸味料の使用量は、製品果実酒の酸度が、酒石酸換算で上述した範囲内となれば特に限られない。また、本方法において、原料果実酒と、蒸留酒と、高甘味度甘味料と、酸味料とを混合する方法は特に限られない。
また、本方法においては、アルコール発酵を行うことなく製品果実酒を製造する。すなわち、本方法においては、上述のとおり、予め製造された原料果実酒を使用し、当該原料果実酒を、少なくとも蒸留酒、高甘味度甘味料及び酸味料と混合することにより、製品果実酒を製造する。
製品果実酒は、上述のとおり、原料果実酒と、蒸留酒と、高甘味度甘味料と、酸味料とを含む原料の混合物である。すなわち、製品果実酒は、例えば、原料果実酒としてのブドウ果汁の発酵酒と、蒸留酒と、高甘味度甘味料と、酸味料とを含む原料の混合物である、ブドウの果実酒であることとしてもよい。
製品果実酒のアルコール分は特に限られないが、例えば、3度以上、20度以下であることとしてもよく、8度以上、12度以下であることとしてもよい。製品果実酒は、非発泡性の果実酒であることとしてもよい。非発泡性の果実酒は、例えば、ビールが有するような、グラス等の容器に注いだ際に液面上部に泡の層が形成されて、その形成された泡が一定時間以上保たれる泡持ち特性を有しない果実酒である。
製品果実酒は、例えば、日本国の酒税法で規定される甘味果実酒であることとしてもよい。この場合、製品果実酒の製造に使用される原料果実酒は、日本国の酒税法で規定される果実酒又は甘味果実酒であることとしてもよい。また、製品果実酒の製造に使用される蒸留酒は、日本国の酒税法で規定される蒸留酒であることとしてもよい。
次に、本実施形態に係る具体的な実施例について説明する。
原料果実酒と、蒸留酒と、水と、高甘味度甘味料と、酸味料とを含む原料を混合することにより、原料の配合が異なる7種類の製品果実酒を製造した。原料果実酒としては、製品果実酒100体積部に対して、9.5体積部のワイン(アルコール分12.2度)を使用した。蒸留酒として、製品果実酒100体積部に対して、12.4体積部の原料用アルコール(アルコール分65.5度)を使用した。高甘味度甘味料として、製品果実酒に対して0.0000w/v%〜0.0150w/v%のスクラロースを使用した。酸味料として、製品果実酒に対して0.077w/v%のリンゴ酸を使用した。また、製品果実酒100体積部に対して、78体積部の水を使用した。
そして、得られた7種類の製品飲料の各々について、酒石酸換算の酸度(w/v%)、エキス分(w/v%)及びpHを測定するとともに、9人の熟練したパネラーによる官能検査を行った。官能検査においては、ワインらしさ、飲みやすさ、キレ及び酸味という項目について、各パネラーが1点、2点、3点、4点又は5点の点数を付与した。
図1には、例1−1から例1−7として、7種類の製品果実酒の評価結果を示す。なお、図1において、官能検査結果については、パネラーにより付与された点数の合計をパネラーの人数で除することにより算出された平均点数と、当該平均点数に応じて付与された分類評価とを示している。分類評価としては、平均点数が2.0以下の場合には「バツ印」、平均点数が2.1以上、3.1以下の場合には「一重丸印」、平均点数が3.2以上の場合には「二重丸印」を付与した。
図1に示すように、高甘味度甘味料の含有量が0.0020w/v%以上、0.0100w/v%以下であった例1−2〜例1−6の製品果実酒については、他の例の製品果実酒に比べて、優れた官能検査結果が得られた。
また、特に、高甘味度甘味料の含有量が0.0030w/v%以上、0.0080w/v%以下であった例1−3、例1−4及び例1−5の製品果実酒については、極めて優れた官能検査結果が得られた。
なお、図1に示すように、全ての例において、製品果実酒の酸度は酒石酸換算で0.15w/v%であり、エキス分は0.37w/v%又は0.38w/v%であり、pHは3.10であった。
原料果実酒と、蒸留酒と、水と、高甘味度甘味料と、酸味料とを含む原料を混合することにより、原料の配合が異なる6種類の製品果実酒を製造した。原料果実酒としては、製品果実酒100体積部に対して、9.5体積部のワイン(アルコール分12.2度)を使用した。蒸留酒として、製品果実酒100体積部に対して、12.4体積部の原料用アルコール(アルコール分65.5度)を使用した。高甘味度甘味料として、製品果実酒に対して0.0050w/v%のスクラロースを使用した。酸味料として、製品果実酒に対して0.0000w/v%〜0.3900w/v%のリンゴ酸を使用した。また、製品果実酒100体積部に対して、78体積部の水を使用した。
そして、得られた6種類の製品飲料の各々について、上述の実施例1と同様、酒石酸換算の酸度(w/v%)、エキス分(w/v%)及びpHを測定するとともに、9人の熟練したパネラーによる官能検査を行った。
図2には、例2−1から例2−6として、6種類の製品果実酒の評価結果を示す。なお、図2において、例2−3の製品果実酒は、上述した実施例1における例1−4と同一の製品果実酒であった。
図2に示すように、酒石酸換算の酸度が0.06w/v%以上、0.30w/v%以下であった例2−1〜例2−5の製品果実酒については、他の例の製品果実酒に比べて、優れた官能検査結果が得られた。
また、特に、酒石酸換算の酸度が0.10w/v%以上、0.25w/v%以下であった例2−2、例2−3及び例2−4の製品果実酒については、極めて優れた官能検査結果が得られた。
なお、図2に示すように、例2−1〜例2−5において、製品果実酒の高甘味度甘味料含有量は0.0050w/v%であり、エキス分は0.29w/v%以上、0.50w/v%以下(例2−2〜例2−4においては、0.33w/v%以上、0.46w/v%以下)であり、pHは2.84以上、3.49以下(例2−2〜例2−4においては、2.91以上、3.27以下)であった。
原料果実酒と、蒸留酒と、水と、高甘味度甘味料と、酸味料とを含む原料を混合することにより、使用された酸味料の種類が異なる3種類の製品果実酒を製造した。原料果実酒としては、製品果実酒100体積部に対して、9.5体積部のワイン(アルコール分12.2度)を使用した。蒸留酒として、製品果実酒100体積部に対して、12.4体積部の原料用アルコール(アルコール分65.5度)を使用した。高甘味度甘味料として、製品果実酒に対して0.0050w/v%のスクラロースを使用した。酸味料として、製品果実酒に対して0.090w/v%の酒石酸、0.077w/v%のリンゴ酸、又は0.040w/v%の酒石酸と0.040w/v%のリンゴ酸との組み合わせを使用した。また、製品果実酒100体積部に対して、78体積部の水を使用した。
そして、得られた3種類の製品飲料の各々について、上述の実施例1と同様、酒石酸換算の酸度(w/v%)、エキス分(w/v%)及びpHを測定するとともに、9人の熟練したパネラーによる官能検査を行った。
図3には、例3−1から例3−3として、6種類の製品果実酒の評価結果を示す。なお、図3において、例3−2の製品果実酒は、上述した実施例1における例1−4と同一の製品果実酒であった。
図3に示すように、例3−1から例3−3のいずれの製品果実酒についても、極めて優れた官能検査結果が得られた。なお、図3に示すように、全ての例において、製品果実酒の高甘味度甘味料含有量は0.0050w/v%であり、酸度は0.15w/v%であり、エキス分は0.37w/v%であり、pHは2.93以上、3.10以下であった。

Claims (7)

  1. 原料果実酒としてのブドウ果汁の発酵酒と、蒸留酒と、水と、ショ糖の甘味度を1.0とした場合における甘味度が100以上である高甘味度甘味料と、酸味料とを含む原料の混合物であるブドウの果実酒であって、
    前記蒸留酒は、前記果実酒100体積部に対して、5体積部以上、20体積部以下であり、
    前記水は、前記果実酒100体積部に対して、25体積部以上、90体積部以下であり、
    前記高甘味度甘味料の含有量が0.0010w/v%以上、0.0130w/v%以下であり、
    酸度が酒石酸換算で0.05w/v%以上、0.40w/v%以下である
    ことを特徴とする果実酒。
  2. 前記高甘味度甘味料の含有量が0.0025w/v%以上、0.0090w/v%以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の果実酒。
  3. 前記酸度が酒石酸換算で0.08w/v%以上、0.28w/v%以下である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の果実酒。
  4. 下記の式により決定されるエキス分
    エキス分(w/v%)=(S−A)×260+0.21
    (上記の式において、「S」は前記果実酒の比重(15/4℃)であり、「A」は前記果実酒のアルコール分(度)を比重(15/15℃)に換算して算出される値である。)
    が1.0w/v%未満である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の果実酒。
  5. pHが2.70以上、4.00以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の果実酒。
  6. 前記酸味料が、酒石酸、リンゴ酸及びクエン酸からなる群より選択される1以上を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の果実酒。
  7. 原料果実酒としてのブドウ果汁の発酵酒と、蒸留酒と、水と、ショ糖の甘味度を1.0とした場合における甘味度が100以上である高甘味度甘味料と、酸味料とを含む原料を混合して、請求項1乃至6のいずれかに記載の果実酒を製造する
    ことを特徴とする果実酒の製造方法。
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