JP2016136881A - ボディ感を有し、甘味と酸味が調和した低アルコール飲料 - Google Patents

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Kaori Chagi
香保里 茶木
莉央子 松田
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莉央子 松田
真理 日下部
Mari Kusakabe
真理 日下部
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Abstract

【課題】アルコールによる厚みが付与され、かつ、甘味と酸味のバランスが調和した、低アルコール飲料の提供。【解決手段】 少なくとも甘味付与物質と酸味付与物質を含有するアルコール濃度0.5v/v%以上3.0v/v%未満の低アルコール飲料であって、飲料中の甘味付与物質による甘味をショ糖濃度で換算した、飲料の甘味のショ糖換算濃度Cs(w/v%)と、飲料中の酸味付与物質による酸濃度をクエン酸濃度で換算した、飲料のクエン酸換算酸度A(w/v%)とが、(A)5.8≦Csおよび(B)20.0≦Cs/A≦75.0を満たすことを特徴とする、低アルコール飲料。【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも甘味付与物質と酸味付与物質を含有するアルコール濃度0.5v/v%以上3.0v/v%未満の低アルコール飲料に関する。
近年、若年層のビール離れの傾向や健康志向の観点などから、低アルコール飲料が好まれる傾向がみられ、その市場は拡大を続けている。非アルコール飲料での厚みの付与には甘味や酸味、果汁、その他の食品素材などが従来から用いられてきた。一方、低アルコール飲料ではアルコール自身に厚み(甘味や苦味)があるため、従来の非アルコール飲料と比較して糖類や果汁含量が少ない場合でも厚みのある香味が実現できていた。
しかしながらアルコール度数が3.0未満の極端にアルコール度数が低いアルコール飲料は従来のアルコール度数3.0〜5.0のアルコール飲料(例えば、チューハイやカクテル)と比較するとアルコールによる厚みの付与が困難であることから厚みのない香味となりやすかった。
特許文献1には果実ワインを含有することを特徴とするアルコール濃度が0.1〜12v/v%のアルコール飲料が開示されている。この文献では果実の風味をそのままにキレを出すことが開示されているが、アルコールによるボディ感の付与と、甘味と酸味の調和の効果はもちろん、それを発揮させるための手段は開示されていない。また、特許文献2にはグルコン酸および酒石酸を含むアルコール度数が0〜5%のワイン風味飲料が開示されている。しかし、アルコールによるボディ感の付与と、甘味と酸味の調和の効果はもちろん、それを発揮させるための手段は開示されていない。
特開2005−204585号公報 特開2013−255490号公報
本発明はアルコールによる厚み(ボディ感)が付与され、かつ、甘味と酸味のバランスが調和した低アルコール飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、アルコール度数が3.0未満のアルコール飲料でよりおいしいアルコール飲料を探究する過程で、甘味と酸味の調和が不可欠であり、アルコールによる厚みを付与することに加えて、甘味や酸味のバランスをとることが嗜好性の高い低アルコール飲料を製造するために重要であることを見出した。本発明者らはまた、低アルコール飲料において、アルコール濃度と、甘味度と、酸味度を所定の範囲に規定することでアルコールによる厚み(ボディ感)が付与されるとともに、甘味と酸味が調和され、高い嗜好性を有する飲料となることを見出した。本発明はこれらの知見に基づくものである。
本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)少なくとも甘味付与物質と酸味付与物質とを含有するアルコール濃度0.5v/v%以上3.0v/v%未満の低アルコール飲料であって、
飲料中の甘味付与物質による甘味をショ糖濃度で換算した、飲料の甘味のショ糖換算濃度Cs(w/v%)と、飲料中の酸味付与物質による酸濃度をクエン酸濃度で換算した、飲料のクエン酸換算酸度A(w/v%)とが、下記関係式(A)および(B):
(A)5.8≦Cs
(B)20.0≦Cs/A≦75.0
を満たすことを特徴とする、低アルコール飲料。
(2)飲料のクエン酸換算酸度Aが0.08〜0.50w/v%である、上記(1)に記載の低アルコール飲料。
(3)甘味付与物質の一部または全部が高甘味度甘味料である、上記(1)または(2)に記載の低アルコール飲料。
(4)高甘味度甘味料がアセスルファムK、スクラロース、アスパルテーム、レバウディオサイドAおよびステビオサイドからなる群から選択される1種または2種以上である、上記(3)に記載の低アルコール飲料。
(5)酸味付与物質がクエン酸、リンゴ酸、酒石酸および乳酸からなる群から選択される1種または2種以上である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の低アルコール飲料。
(6)甘味付与物質の一部として糖質をさらに含んでなる、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の低アルコール飲料。
(7)糖質がショ糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、乳糖およびオリゴ糖からなる群から選択される1種または2種以上である、上記(6)に記載の低アルコール飲料。
(8)非発酵アルコール飲料である、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の低アルコール飲料。
(9)飲料のpHが4.5未満である、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の低アルコール飲料。
(10)容器詰め炭酸アルコール飲料である、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の低アルコール飲料。
(11)ボディ感を有し、かつ、甘味と酸味が調和したアルコール飲料である、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の低アルコール飲料。
本発明によれば、低アルコール濃度にも関わらず、アルコールによる厚み(ボディ感)が付与され、かつ、甘味と酸味のバランスが調和した、低アルコール飲料が提供される。
発明の具体的説明
本発明において「低アルコール飲料」とは、アルコールを含有する飲料を意味し、そのアルコール濃度は0.5v/v%以上3.0v/v%未満であり、好ましくは0.8v/v%以上2.0v/v%未満であり、より好ましくは1.0v/v%以上1.8v/v%未満である。本発明のアルコール飲料に用いることができるアルコール原料は、特に限定されず、例えば、醸造アルコール、焼酎、スピリッツ類(ウォッカ、ジン、ラム等)、リキュール類、ウイスキー、ブランデー、清酒、果実酒、甘味果実酒、ビール、発泡酒等であることができる。これらは1種で用いても2種以上を組み合わせて用いても良い。
本発明のアルコール飲料としては、ボディ感を有し、かつ、甘味と酸味が調和したアルコール飲料である限り特に限定されるものではないが、例示をすると、炭酸を含有するチューハイやカクテル類、ビールテイストのリキュール類、炭酸ガス含有の甘味果実酒など他、酒税法にて甘味料や酸味料の含有が許される炭酸ガス含有アルコール飲料が挙げられる。
本発明は発酵工程を経ることなく、低アルコール濃度であってもアルコールによる厚み(ボディ感)を付与することができる点で有利である。従って、本発明のアルコール飲料は好ましくは非発酵アルコール飲料として提供することができる。ここで、非発酵アルコール飲料には、ビールや発泡酒などの発酵麦芽飲料、原料として麦芽を使用せず発酵させたビールテイスト発酵飲料(例えば、酒税法上、「その他の醸造酒(発泡性)(1)」に分類される醸造系新ジャンル飲料)、原料として麦芽を使用するビールや発泡酒にアルコールを添加してなる飲料(例えば、酒税法上、「リキュール(発泡性)(1)」に分類されるリキュール系新ジャンル飲料)は含まれない。
本発明ではまた、麦や麦芽を使用せず、低アルコール濃度であってもアルコールによる厚み(ボディ感)を付与することができる。従って、本発明のアルコール飲料は好ましくは原料に麦や麦芽(但し、ビールフレーバー、穀物由来のアルコール原料、糖質などは除く)を使用しないアルコール飲料として提供することができる。
本発明の低アルコール飲料は少なくとも甘味付与物質と酸味付与物質を含有するものである。
ここで、「甘味付与物質」とは、食品衛生法上の甘味料に加えて、食品に甘味を付与する糖質も含む意味で用いられ、甘味料としては高甘味度甘味料が挙げられる。高甘味度甘味料としては、アセスルファムK、スクラロース、アスパルテーム、レバウディオサイドA、ステビオサイド、ネオテーム、ソーマチンおよびグリチルリチンが挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。また、糖質としては、ショ糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、乳糖およびオリゴ糖などの糖類が挙げられ、これらの1種または2種以上の糖類を使用することができる。
高甘味度甘味料は人が慣れ親しんだショ糖様の甘味とは異なり、特徴的な甘味をもっており、アセスルファムKなどは味に苦味があるため、単独の使用ではアルコールの苦さと相まって、アルコール感の増強になりかねない場合がある。アセスルファムKは、糖類よりも甘味の立ち上がりが速いことが知られている一方、スクラロース、アスパルテーム、ネオテーム、ソーマチン、グリチルリチン、レバウディオサイドA、およびステビオサイドなどは、糖類よりも甘味の立ち上がりが遅いことが知られている。後者を単独で使用すると、その味の後引きが、アルコールが持つ味の余韻、後引きと混同され、アルコール感が続いていると誤って感じられるおそれがある。このため、高甘味度甘味料は、複数種を組み合わせて使用するのが好ましい。
また、「酸味付与物質」とは、食品衛生法上の酸味料に加えて、食品に酸味を付与もしくは増強する効果のある一部の調味料を含む意味で用いられる。このような酸味料および調味料は、例えば、財団法人日本食品化学研究振興財団のwebページ(httm://www.ffcr.or.jp/)にて食品添加物のリスト(例えば使用基準リスト)の記載を参考にして適宜選択することができる。具体例を挙げると、酸味付与物質としては、クエン酸、リンゴ酸、リン酸、乳酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、グルコン酸、フィチン酸、フマル酸、またはこれらのナトリウム塩、カリウム塩もしくはカルシウム塩から選択できる。
本発明のアルコール飲料は、飲料中の甘味付与物質による甘味をショ糖濃度で換算した、飲料の甘味のショ糖換算濃度Cs(w/v%)と、飲料中の酸味付与物質による酸濃度をクエン酸濃度で換算した、飲料のクエン酸換算酸度A(w/v%)とが、前記関係式(A)および(B)を満たすように調整されてなるものである。
関係式(A)および(B)は好ましくはそれぞれ以下の通りである。
(A’)6.1≦Cs
(B’)30≦Cs/A≦65
ここで、飲料の甘味のショ糖換算濃度Csは、飲料中の甘味付与物質による甘味をショ糖濃度で換算した値であり、本発明では、ショ糖換算濃度Csは下記式で示される。
ショ糖換算濃度Cs(w/v%)=甘味付与物質のショ糖に対する甘味度S×甘味付与物質の濃度C(w/v%)
また、2種類以上の甘味付与物質を使用する場合の飲料中の甘味のショ糖換算濃度Csは下記式で示される。

ショ糖換算濃度Cs(w/v%)= Σ(Si×Ci)(w/v%)
i=1
[ここで、甘味度Sは、濃度1w/v%を、ショ糖濃度1w/v%と同じ甘味になる甘味付与物質の濃度で除した値である。また、nは使用する甘味付与物質の種類数を表す]
ショ糖を甘味度1とした場合の各種糖質および高甘味度甘味料の換算甘味度は以下の通りである。

糖質および甘味料 ショ糖換算甘味度
ショ糖(1w/v%) 1
果糖 1.3
ブドウ糖 0.8
アセスルファムK 230
スクラロース 680
アスパルテーム 160
レバウディオサイドA 135
ステビオサイド 180
ソーマチン 3000
ネオテーム 10000
グリチルリチン 250
また、飲料のクエン酸換算酸度A(w/v%)とは、飲料中の酸味付与物質による酸濃度をクエン酸濃度で換算した値であり、実際に水酸化ナトリウムを用いて滴定試験を行うこと(pH8.1まで滴定を行うこと)によって算出できる。また、使用する酸味付与物質の濃度と、その濃度における酸量を滴定等を行って実測した酸度との間で相関関係を予め求めておき、この相関関係を用いて、飲料中の酸味付与物質の濃度から、飲料のクエン酸換算酸度Aを求めることもできる。なお、酸味付与物質には有機酸、無機酸およびそれらの塩が包含されるため、酸味付与物質による酸濃度とは、有機酸濃度、無機酸濃度またはそれらの組合せの濃度を意味し得る。
相関関係を用いて算出する場合、飲料のクエン酸換算酸度Aは下記式により酸味度の濃度より求めることできる:
クエン酸換算酸度A(w/v%)=0.7×酸味付与物質の使用量(w/v%)。
本発明の飲料は、前記関係式(A)および(B)を満たすとともに、ボディ感を有し、かつ、甘味と酸味が調和したアルコール飲料である限り、クエン酸換算酸度Aの数値範囲に制限はないが、クエン酸換算酸度Aを例示すれば、0.08〜0.50w/v%の範囲である。また、Csの上限値は37.5w/v%とすることができる。また、本発明の飲料は、前記関係式(A’)および(B’)を満たすとともに、ボディ感を有し、かつ、甘味と酸味が調和したアルコール飲料である限り、クエン酸換算酸度Aの数値範囲に制限はないが、クエン酸換算酸度Aを例示すれば、0.1〜0.50w/v%の範囲である。また、Csの上限値は32.5w/v%とすることができる。
本発明のアルコール飲料の好ましい態様によれば、甘味付与物質の全部または一部としてアセスルファムKおよびスクラロースの組み合わせからなる高甘味度甘味料を含有し、かつ、クエン酸、リンゴ酸および酒石酸の組み合わせからなる酸味付与物質を含有するアルコール飲料が提供される。
本発明の低アルコール飲料は、炭酸ガスを含むものである。ここで、飲料における炭酸ガス圧は約20℃において測定される炭酸ガス圧をいう。本発明のアルコール飲料の炭酸ガス圧は0.1〜0.3MPaとすることができ、好ましくは0.15〜0.3MPaである。炭酸ガス圧は、例えば、国税庁所定の分析法(国税庁所定分析法(訓令))に基づく、ビールのガス圧分析法によって測定できる(例えば、国税庁webページ: http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/sonota/070622/01.htm を参照)。また、市販の機械式炭酸ガス圧測定器を用いて測定することもできる。例えば、ガスボリューム測定装置(GVA-500、京都電子工業株式会社製)を用いてもよい。
本発明におけるアルコール飲料は、そのpHを4.5未満の範囲とすることができ、好ましくはpH4.0未満の範囲、より好ましくはpH2.3〜4.0の範囲、特に好ましくはpH3.0〜4.0である。本発明においては、pHは酸味付与物質の使用量により調節することができる。すなわち、使用する酸味付与物質の種類や、使用量により調節することができる。また本発明のアルコール飲料に、果実やその由来成分、果汁などを使用する場合には、それらも利用してpHを調整することができる。なお飲料のpHは市販のpHメーター(例えば、東亜電波工業株式会社製pHメーター)を使用して測定することができる。
本発明のアルコール飲料は、必要に応じて、果汁類をさらに含むことができる。このような果汁類としては、果実、果汁、野菜片、野菜汁、ハーブエキスなどが挙げられ、これらは、ストレート果汁、濃縮果汁、透明果汁、ピューレ、果肉等の形態で適宜飲料に配合することができる。
本発明のアルコール飲料には、慣用の添加剤成分、例えば、香料、緩衝剤、着色剤、安定剤、乳化剤、分散剤、懸濁化剤、防腐剤等を適宜選択して使用することができる。
本発明のアルコール飲料は、通常のアルコール飲料の製造手法に従って製造することができる。通常のアルコール飲料の製造方法の具体例としては、下記の通りである。すなわち、まず、タンク中において、アルコールを含有した水溶液に高甘味度甘味料と必要に応じて糖質を加え甘みを調整し、次いで酸味付与物質を加え、酸味を調整し、さらに必要に応じて香味の調整に香料を加える。次いで、香味を整えた水溶液に炭酸ガスを加えて、炭酸ガス含有アルコール飲料を製造することができる。製造した炭酸ガス含有アルコール飲料はペットボトルや缶などに充填されて容器詰めにされてもよい。但し、これは一例であって、原材料を加える順序や原材料の組み合わせは上記に限定されるものではない。
以下の例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
例1:
アルコール濃度(v/v%)と、甘味付与物質である果糖ブドウ糖液糖のショ糖換算濃度(Cs:w/v%)とがそれぞれ異なる合計16種の低アルコール飲料を調製し、そのボディ感について官能評価を行った。
官能評価サンプルは、クエン酸と果糖ブドウ糖液糖の濃度がCs/A=35の関係を満たし、かつ、甘味のショ糖換算濃度Cs(w/v%)が表1に記載の濃度となるようにクエン酸と果糖ブドウ糖液糖を水に添加し、また、アルコールを表1に記載の濃度なるように添加し、得られた水溶液に炭酸ガス0.16MPa(20℃)を付加することにより作製した。
上記のようにして作製した低アルコール飲料について評価に熟練した4名のパネルにより官能評価を実施し、ボディ感を評価した。官能評価は、「ボディ感なし」を1点とし、「ボディ感あり」を5点とする五段階評価で実施した。ボディ感の評価では3以上の評点に有意性があると判断した。結果は表1に記載される通りであった。
Figure 2016136881
官能評価の結果、アルコール濃度が1.0v/v%以上の場合にはCs≧5.8のときにボディ感が感じられることが明らかとなった。また、アルコール濃度が0.5v/v%と非常に低い場合でもCs≧6.1のときにボディ感が感じられることが明らかとなった。
例2:
アルコール濃度(v/v%)と、クエン酸換算酸度(A:w/v%)に対する糖および甘味料のショ糖換算濃度(Cs:w/v%)とがそれぞれ異なる合計10種の低アルコール飲料を調製し、その甘味と酸味の調和について官能評価を行った。
官能評価サンプルは、糖類(果糖ブドウ糖液糖)と甘味料(アセスルファムK)とをCs=8.6となるように水に添加して水溶液を調製し、調製した水溶液にさらに、クエン酸を表2に記載の比(Cs/A)となるように水に添加して水溶液を調製し、さらに、アルコールを表2に記載の濃度なるようにそれぞれ加え、得られた水溶液に炭酸ガス0.16MPa(20℃)を付加することにより作製した。
上記のようにして作製した低アルコール飲料について評価に熟練した4名のパネルにより官能評価を実施し、甘味と酸味の調和について評価した。官能評価は、甘味と酸味の調和の観点から嗜好性が低い場合を1点とし、甘味と酸味の調和の観点から嗜好性が高い場合を5点とする五段階評価で実施した。甘味と酸味の調和については4以上の評点に有意性があると判断した。結果は表2に記載される通りであった。
Figure 2016136881
官能評価の結果、アルコール濃度が1.0〜3.0v/v%の場合には、5.8≦Csであり、かつ、20.0≦Cs/A≦75.0のときに甘味と酸味の調和が図られることが明らかとなった。


Claims (11)

  1. 少なくとも甘味付与物質と酸味付与物質とを含有するアルコール濃度0.5v/v%以上3.0v/v%未満の低アルコール飲料であって、
    飲料中の甘味付与物質による甘味をショ糖濃度で換算した、飲料の甘味のショ糖換算濃度Cs(w/v%)と、飲料中の酸味付与物質による酸濃度をクエン酸濃度で換算した、飲料のクエン酸換算酸度A(w/v%)とが、下記関係式(A)および(B):
    (A)5.8≦Cs
    (B)20.0≦Cs/A≦75.0
    を満たすことを特徴とする、低アルコール飲料。
  2. 飲料のクエン酸換算酸度Aが0.08〜0.50w/v%である、請求項1に記載の低アルコール飲料。
  3. 甘味付与物質の一部または全部が高甘味度甘味料である、請求項1または2に記載の低アルコール飲料。
  4. 高甘味度甘味料がアセスルファムK、スクラロース、アスパルテーム、レバウディオサイドAおよびステビオサイドからなる群から選択される1種または2種以上である、請求項3に記載の低アルコール飲料。
  5. 酸味付与物質がクエン酸、リンゴ酸、酒石酸および乳酸からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の低アルコール飲料。
  6. 甘味付与物質の一部として糖質をさらに含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の低アルコール飲料。
  7. 糖質がショ糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、乳糖およびオリゴ糖からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項6に記載の低アルコール飲料。
  8. 非発酵アルコール飲料である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の低アルコール飲料。
  9. 飲料のpHが4.5未満である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の低アルコール飲料。
  10. 容器詰め炭酸アルコール飲料である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の低アルコール飲料。
  11. ボディ感を有し、かつ、甘味と酸味が調和したアルコール飲料である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の低アルコール飲料。


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