JP6674214B2 - 非ゼラチン由来粘弾組成物及びその製造方法 - Google Patents

非ゼラチン由来粘弾組成物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、非ゼラチン由来粘弾組成物及びその製造方法に関し、特にゼラチン等の動物性原料に依存することなく、植物性原料のみにより、好適な粘弾性を有する組成物の製造方法及び当該製造方法により製造した非ゼラチン由来粘弾組成物を提供する。
ゼリー菓子の一種に、「グミ」または「グミキャンディ」等と称される粘弾性に富む菓子が存在する。このグミ等の菓子は、通常のゼリーよりもゼラチンの配合量を多くして弾力、歯ごたえを強くしており、特有の食感を味わうことができる。特に、顎や歯の発達、咀嚼力の強化等の健康目的においても活用の幅が広がりつつある。
グミ(グミキャンディ)においては、通常、砂糖や水あめ等の糖類を煮詰めた溶液にゼラチン溶液を添加し、ここに必要に応じて香料、果汁等が適宜配合される。そして、デンプンや樹脂で成形した型内に注入され所定の成形物に形成加工される。従って、粘りを出すためのゲル化剤として、ゼラチンが用いられる。そのゼラチン量の加減により所望の堅さ、すなわち弾力の強さが調整される。それゆえ、用途・目的、購入対象等により作りわけが簡単である。しかもゼラチンは安全性も高く安価である。このことから、広く受け入られやすい食品である。
しかしながら、従来のグミ(グミキャンディ)に使用されるゼラチンは、食肉等の動物組織由来のコラーゲンを原料とする。それゆえ、グミ(グミキャンディ)は、コラーゲン特有の色調、食感を含んでいる。さらに、コラーゲン臭と称される特有の獣臭も問題視されている。これらのコラーゲンに特有の臭気や色調により、グミ(グミキャンディ)を喫食した際の嗜好性は大きく左右される。
ここで、コラーゲンに特有の臭気や色調を意識して、不快さを感じさせない程度までゼラチンの配合量を減らした場合、ゼラチン量の減少に呼応してグミ(グミキャンディ)に求められる特有の弾力ある食感も減殺されてしまう。つまり、グミではなくなりゼリー菓子となってしまう。また、ゼラチンの構成成分であるコラーゲンはタンパク質であることからアレルギー原因物質(アレルゲン)となり得る。そのため、コラーゲンアレルギーを呈する者は喫食することはできない。加えて、宗教上や信仰上の理由等から特定の種類の畜肉の喫食が禁忌される。この場合も動物由来のゼラチンでは喫食が制限される。
このような経緯から、ゼラチンの使用に依存しない粘性材料を使用したグミ(グミキャンディ)等の粘弾性ある食品が各種提案されている(特許文献1,2,及び3等参照)。特許文献1ではサイリウムシードガムが粘弾性成分であり、ここに糖類が添加される。引用文献2ではカラギーナンが粘弾性成分であり、ここに糖アルコール等の糖類が添加される。特許文献3ではアセチル化アジピン酸架橋タピオカデンプンが含有される。
これらの特徴は、増粘多糖類やデンプンの化工品に水分が加わった際に生じる粘性を利用したことにある。しかしながら、開示例の技術によると、需要者の要望に応じた粘度に仕上げることは容易ではなかった。特に、粘弾性を発揮する化工デンプンの場合、予め化学処理により調製されたデンプンを使用するほかなかった。
そこで、ゼラチンを使用することなく、粘弾性設計の自由度を高めて需要者の要望に幅広く対応可能な新たな粘弾組成物とその製造方法が求められている。
特開2001−178381号公報 特許第4459065号公報 特許第4523668号公報
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであって、グミ(グミキャンディ)の形成に際し、ゼラチンを使用しないことにより特有の臭気を押さえるとともにアレルゲンを含まず、さらには信仰上の禁忌にも配慮し、粘弾性設計の自由度の高い新たな非ゼラチン由来粘弾組成物及びその製造方法を提供する。
すなわち、請求項1の発明は、単糖、二糖、オリゴ糖、デキストリン、または糖アルコールの少なくともいずれか一種以上の糖類を水に溶解して得られた糖液に、デンプンの糊化物に超音波を照射し低粘度化して得た物理加工デンプンである水溶化デンプンを添加し、前記物理加工デンプンと前記糖類との配合比を15:85〜64:36として、前記糖液の加温なしに前記糖液と前記物理加工デンプンを混練し、JIS K 6503(2001)に準拠して測定したゼリー強度が0.1〜25N/cm 2 デンプン粘弾物を得ることを特徴とする非ゼラチン由来粘弾組成物の製造方法に係る。
請求項の発明は、前記物理加工デンプンがワキシーコーンスターチから加工される請求項に記載の非ゼラチン由来粘弾組成物の製造方法に係る。
請求項の発明は、前記デンプン粘弾物に、着色料、香料、酸味料、甘味料または果汁の少なくともいずれか一種以上が添加される請求項1または2に記載の非ゼラチン由来粘弾組成物の製造方法に係る。
請求項の発明は、単糖、二糖、オリゴ糖、デキストリン、または糖アルコールの少なくともいずれか一種以上の糖類と、デンプンの糊化物に超音波を照射し低粘度化して得た物理加工デンプンである水溶化デンプンと水分とを含有してなり、前記物理加工デンプンと前記糖類との配合比が15:85〜64:36であるとともに、JIS K 6503(2001)に準拠して測定したゼリー強度が0.1〜25N/cm 2 であることを特徴とする非ゼラチン由来粘弾組成物に係る。
請求項1の発明に係る非ゼラチン由来粘弾組成物の製造方法によると、単糖、二糖、オリゴ糖、デキストリン、または糖アルコールの少なくともいずれか一種以上の糖類を水に溶解して得られた糖液に、デンプンの糊化物に超音波を照射し低粘度化して得た物理加工デンプンである水溶化デンプンを添加し、前記物理加工デンプンと前記糖類との配合比を15:85〜64:36として、前記糖液の加温なしに前記糖液と前記物理加工デンプンを混練し、JIS K 6503(2001)に準拠して測定したゼリー強度が0.1〜25N/cm 2 デンプン粘弾物を得るため、ゼラチンを使用しないことにより特有の臭気を押さえるとともにアレルゲンを含まず、さらには信仰上の禁忌にも配慮し、一般に食品として流通している糖類がそのまま使用できて、糖液を加温、維持する設備負担が軽減される。また、ゼリー強度が市場に流通するグミ(グミキャンディ)等を包含し得るとともに、さらに広げた粘弾性の範囲も網羅可能であり、物理加工デンプン以外の水溶化デンプンを使用した場合と比較して同量の配合でゼリー強度を高くすることができる等、粘弾性設計の自由度の高い新たな非ゼラチン由来粘弾組成物を簡単に製造することができる。
請求項の発明に係る非ゼラチン由来粘弾組成物の製造方法によると、請求項の発明において、前記物理加工デンプンがワキシーコーンスターチから加工されるため、ワキシーコーンスターチは低廉であり比較的粘性を帯び易い。
請求項の発明に係る非ゼラチン由来粘弾組成物の製造方法によると、請求項1または2の発明において、前記デンプン粘弾物に、着色料、香料、酸味料、甘味料または果汁の少なくともいずれか一種以上が添加されるため、一般的な製菓食品と同様の呈味が可能である。
請求項の発明に係る非ゼラチン由来粘弾組成物によると、単糖、二糖、オリゴ糖、デキストリン、または糖アルコールの少なくともいずれか一種以上の糖類と、デンプンの糊化物に超音波を照射し低粘度化して得た物理加工デンプンである水溶化デンプンと水分とを含有してなり、前記物理加工デンプンと前記糖類との配合比が15:85〜64:36であるとともに、JIS K 6503(2001)に準拠して測定したゼリー強度が0.1〜25N/cm 2 であるため、ゼラチンを使用しないことにより特有の臭気を押さえるとともにアレルゲンを含まず、さらには信仰上の禁忌にも配慮し、一般に食品として流通している糖類がそのまま使用でき、ゼリー強度が市場に流通するグミ(グミキャンディ)等を包含し得るとともに、さらに広げた粘弾性の範囲も網羅可能であり、物理加工デンプン以外の水溶化デンプンを使用した場合と比較して同量の配合でゼリー強度を高くすることができる等、粘弾性設計の自由度の高い新たな粘弾物となる。
非ゼラチン由来粘弾組成物の製造方法を示す概略工程図である。 水溶化デンプンの調製方法を示す概略工程図である。
非ゼラチン由来粘弾組成物の実質的本体部分はデンプン粘弾物である。このデンプン粘弾物に、後述する着色料や香料等が適量添加される。そこで、デンプン粘弾物を得る過程について図1の概略工程図を用いながら、配合材料等とともに説明する。
デンプン粘弾物は、糖類、水溶化デンプン、及び水分の混合により形成される。すなわち、デンプン由来原料が主成分であり一切ゼラチンは配合されずに粘弾性が呈される。
デンプン粘弾物の調製に際し、まず糖類が水に溶解され糖液が得られる(「糖液調製工程」)。混合される糖類は、一般に食品として流通している材料がそのまま使用できる。具体的に、糖類は、エリトロース、キシロース、アラビノース、グルコース、ガラクトース、プシコース、フルクトース等の単糖、スクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース等の二糖、加えて、フラクトオリゴ糖やガラクトオリゴ糖等のオリゴ糖、エリトリトール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール等の糖アルコールである。さらに、水あめ、蜂蜜、異性化糖等を加えることができる。
列記の糖類の溶解度、後出のデンプン混合の便宜を踏まえ、混合時の水の温度は、常温に留まらず、温水ないし熱水の温度域まで含む。このとき、出来上がるデンプン粘弾物が呈する甘さの強さ、甘さの質(味)を考慮して混合する糖類の量及び種類が選択される。
自明ながら一般にデンプンは常温の水には溶解せず、60℃以上の温水ないし熱水のみに溶解して糊化する。これに対し、粘弾性を発揮する主成分である水溶化デンプンは、通常のデンプンよりも高い水溶性を備える。ここに規定する水溶化デンプンは常温の水に溶解する処理の施されたデンプンである。なお、本明細書において、「常温」とは、日本薬局方にて規定されている15ないし25℃の温度域をいう。
このような水溶化デンプンには、塩酸等の酸処理を経た化工デンプンに加え、図2の工程図を経て調製される物理加工デンプンが使用される。物理加工デンプンの特徴は、デンプンと水以外に一切他の添加物は含まれず、酵素やその他の化学反応に一切依存せずに製造できる。単に超音波の物理的エネルギーのみにより微分散化され、当初のデンプンよりも粘度が低下することによりデンプン自体の溶解性が向上したと考えられる。
図2の工程図に示すように、はじめに水にデンプンが添加され、加温を通じて均一に攪拌されて溶解される。こうしてデンプンの糊化物が得られる(「糊化工程」)。続いてこの糊化物に超音波が照射され、デンプンの微分散化が促進する(「超音波照射工程」)。その後、必要により公知の乾燥方法により乾燥され粉末状に加工される(「乾燥工程」)。
発明者らの試行によると、糯(もち)デンプンを原料として超音波照射を経て得た物理加工デンプンから形成したデンプン粘弾物は、粳(うるち)デンプンを原料として超音波照射を経て得た物理加工デンプンから形成したデンプン粘弾物よりも粘弾性が強く仕上がった。それゆえ、水溶化デンプン(物理加工デンプン)の原料には糯(もち)デンプンがより好適である。
物理加工デンプンの原料となるデンプンは、もち小麦、もち粟、もち稗等のもち種のデンプンや、ワキシーコーンスターチ、もち米デンプン等である。これらのデンプンにおいて、ワキシーコーンスターチは好例である。ワキシーコーンスターチは低廉であり比較的粘性を帯び易いためである。おそらく、糯(もち)デンプンは分岐構造のアミロペクチンを多く含有することから複雑な絡み合いが生じ易く、結果として粘弾性の向上に寄与していると考える。
物理加工デンプンの代表的な調製に際し、前出の公知のデンプンは、水に分散後、加熱などにより適度にデンプン結晶中に水分子の入り込んだ状態となる。すなわちデンプンは糊化によりゲル化され、まずデンプンの糊化物が得られる。次にデンプンの糊化物に対して超音波が照射される。照射された超音波の振動の物理的なエネルギーが加わることにより、複数のデンプン分子の糖鎖同士の絡み合いが適度に解消されて、微分散化が促進すると考えられている。
デンプンに対する超音波照射によって適度に微分散化されることにより、デンプン結晶中の糖鎖同士の塊が小さくなることが予想される。超音波照射に伴う物理的なエネルギーが加わることによって、加工前のデンプンと比較して低粘度化が進む。低粘度化の進行については、後記実施例が参照される。
超音波照射は物理的な衝撃をデンプンの糖鎖に加えるのみである。つまり、照射の開始と停止の切り替えは機器の通電操作により行われるため、処理の継続と打ち切りは一般に用いられる酵素分解よりも簡単である。そのため、適時試料を採取しながら所望の時点で処理を止めることができる。デンプン糊化液の粘度は、デンプンの種類、設備面等により好適に勘案される。たいてい、デンプンは0.2〜40Pa・sの粘度範囲内に調製される。
工程間の流動性等が考慮されるため、デンプンは前記の粘度範囲内に調製されることが好ましい。照射する超音波は、20kHz〜1MHzの一般的な周波数であり、超音波発振器の出力も100〜2000Wの適宜である。周波数や出力は照射対象となるデンプンの種類、濃度、糊化の性状、並びに所望する最終的な粘度等により総合的に規定される。超音波の照射方法は適宜であり、例えば、公知の超音波振動子、超音波発振器等が用いられる。超音波照射に用いる処理槽、超音波振動子、超音波発振器等は、生産規模や処理能力等を勘案して適切に選択される。デンプン糊化物に対する超音波照射は、逐次回分式あるいは連続式のいずれであってもよい。
なお、デンプンの物理加工方法としては、前述の超音波照射の他にもボールミル等を用いた磨砕、電子線、エックス線等の放射線、紫外線、赤外線、高周波、磁力線等の照射、凍結や高圧処理といった方法が挙げられる。
超音波照射を通じて低粘度化した物理加工デンプン(微分散デンプンまたは低粘度化デンプンとも称される。)は、水と混合された状態である。そこで、乾燥されて乾燥粉末とされる。乾燥に際しては、凍結乾燥、真空ドラムドライヤによる乾燥、噴霧乾燥(スプレードライヤ)等が用いられる。乾燥することにより、防腐や保存、取り扱いやすさ等の利便性が向上する。特に、水溶化デンプン(物理加工デンプン)は水分中に溶解されることから、乾燥物であれば計量が容易である。
再び図1のデンプン粘弾物の工程図に戻る。糖液調製工程により得られた糖液中に所定量の水溶化デンプン(特には物理加工デンプン)が添加される(「添加工程」)。水溶化デンプン(物理加工デンプン)のみを添加する場合には、糖液は常温でも加温でも良い。予め溶解度の高い糖類を先に溶かして糖液とし、ここに水溶化デンプンを加えて、溶解の不均一さを生じなくしている。水溶化デンプンを使用しているため、糖液を加温、維持する設備負担が軽減される。
添加工程に続いて、糖液と水溶化デンプン(物理加工デンプン)は混練される(「混練工程」)。この混練を通じてデンプンに粘性が生じる。この段階においてデンプン粘弾物は完成する。後記の実施例から明らかなように、弾性(軟らかさ)の調整は容易である。グミ(グミキャンディ)を想定した場合、水溶化デンプン(物理加工デンプン)の相対重量を増やすことにより高弾性に仕上げることができる。
さらに、水溶化デンプン(物理加工デンプン)に加えて、水溶化デンプン(物理加工デンプン)以外の他の何らの処理の施されていない状態のデンプンも加えられる。このデンプンの役割は、粘弾性(軟らかさ)の調整である。水溶化デンプン以外のデンプンの配合量が増加すると、最終的に出来上がるデンプン粘弾物の弾性は低下する。従って、需要者側に応じた粘度設計に対応可能である。水溶化デンプン以外のデンプンの配合に際し、糖液は60℃以上に加温される。自明ながら水溶化デンプン以外の未処理のデンプンは常温の水には溶解しないためである。
水溶化デンプン以外の選択的に配合されるデンプンの種類は特段限定されない。具体的には、トウモロコシ(コーンスターチ)、小麦、大麦、ライ麦、米、サツマイモ(甘糖)、ジャガイモ(馬鈴薯)、エンドウ、枝豆、タピオカ等のデンプンの他、もち小麦、もち粟、もち稗等のもち種のデンプンや、ワキシーコーンスターチ、もち米デンプン等のいずれも利用可能である。
これまでの工程を経て調製されたデンプン粘弾物は、単に糖類に起因する甘味のみである。そこで、別途所望の色、香り、味付け等を加えることができる。そこで、例えば、ベニバナ、クチナシ等の着色料、バニラ、バラ、果物等の香料、クエン酸、リンゴ酸等の酸味料、アスパルテーム、羅漢果等の甘味料、これらに加えて、果物の果汁が少なくともいずれか一種以上添加される。さらには、ココア、チョコレート、洋酒、抹茶、各種香辛料等を別途添加しても良い。これらは、図1中の「添加成分」に相当する。このように、既存のガムやグミキャンディ等の製菓食品と同様の呈味が可能である。主原料である水溶化デンプン(物理加工デンプン)自体は無味無臭である。このため、列記の呈味目的の添加物により、簡単に目的の味を形成することができる。加えて、ゼラチンを全く使用していないことから、コラーゲン臭は存在しない。それゆえ、コラーゲン臭をマスキングするための香料や味付けの必要もなく、味の調和形成は容易である。
混練直後のデンプン粘弾物は流動性を有しておりゾル状である。そこで、デンプン粘弾物は所定形状の型内に注入され、この段階で成型される。型形状は脱型可能である限り、比較的自由である。なお、脱型を容易とするため、必要によりデンプン粉や食用油等が型面に塗布される。脱型後の水分蒸発も伴い、デンプン粘弾物の粘弾性は高まり、ゲル状となる。こうして、非ゼラチン由来粘弾組成物は完成する。
出来上がるデンプン粘弾物の粘弾性の評価に際し、JIS K 6503(2001)に準拠して測定したゼリー強度が適用される。規定のカップ内にデンプン粘弾物が注入されて冷却された後、その上面部に対し円筒体形状のプローブ(プランジャー)が押下される。このプローブがデンプン粘弾物を押圧する際に受ける抵抗がゼリー強度となる。このように、比較的簡便に粘弾性の評価が可能となる。同規格におけるゼリー強度の単位は「g」である。そこで、プランジャーの底面積(接触部位の面積)により換算して「単位:N/cm2」とした。一連の作製によるデンプン粘弾物についての好ましいゼリー強度は、0.1〜25N/cm2である。
当該ゼリー強度が0.1N/cm2を下回ってしまうと、ほとんど粘弾性が発揮されない。ゼリー強度が25N/cm2を上回る場合、極端に粘弾性が高く噛み切り難くなる。おおよそ、前記のゼリー強度の範囲は市場に流通するグミ(グミキャンディ)等を包含し得る。そして、さらに広げた範囲を網羅されている。
一連の製造方法により作成されたデンプン粘弾物は、糖類、水溶化デンプン、水分を含有してなる。そして、後記の実施例からも明らかであるように、好ましい水溶化デンプンはデンプンの糊化物に超音波を照射して低粘度化したデンプンである。なお、前述のとおり、他の種類のデンプン、香料、酸味料等も必要に応じて配合される。このようにして出来上がる非ゼラチン由来粘弾組成物は、グミ(グミキャンディ)等の製菓食品を包含する粘弾性を備え、かつ、ゼラチンを使用しないことにより、ほぼ完全に植物性原料のみとすることができ特有の臭気が抑制される。さらに、アレルゲンを含まず、信仰上の禁忌の配慮も容易であり、粘弾性設計の自由度もきわめて高い。
発明者らは、非ゼラチン由来粘弾組成物(デンプン粘弾物)の作製に際し、次の原料を使用し、実施例1ないし15、比較例1ないし3を作製した。併せて、各実施例及び比較例について、後記するゼリー強度を測定した。
[水溶化デンプン]
〔物理加工デンプン〕
物理加工デンプンの作成に際し、ワキシーコーンスターチ(日本食品化工株式会社製)に適量の水を加え、ミニクッカー(株式会社ノリタケカンパニーリミテド製)により10%濃度の糊化物とした。次に、超音波分散機GSD1200CVP(旧株式会社ギンセン/現株式会社ソニックテクノロジー製)を用い、周波数20kHz、出力1200Wの条件の下、約50℃の液温を維持しながらデンプン糊化物に超音波照射し、粘度が約0.3Pa・sになるまで微分散化した。得られた液状物を乾燥機内に入れて100℃の熱風に晒して乾燥し物理加工デンプンの粉末状物を得た。
粘度の測定は、日本薬局方の一般試験法における粘度測定法に準拠し、粘度分析装置(東機産業株式会社製:TVB−10M)を用い、50℃における粘度(Pa・s)として測定した。なお、上記の粘度の選択に際し、出願人が以前に出願した超音波照射により微分散化したデンプンの乳化安定剤(特許第5033553号)等の知見を参考とした。
〔その他の水溶化デンプン〕
可溶性デンプン(B&D社製,商品名「Difco Soluble Starch」)を使用した。
[他の原料]
馬鈴薯デンプン(株式会社扇カネ安食品本舗製)
ワキシーコーンスターチ(日本食品化工株式会社製)
タピオカデンプン(株式会社ギャバン製)
ゼラチン(ゼライス株式会社製,商品名「ゼライス」)
ショ糖/スクロース(伊藤忠製糖株式会社製,上白糖)
ブドウ糖/グルコース(キシダ化学株式会社製,特級グルコース)
ソルビトール(キシダ化学株式会社製,特級D−グルコシトール)
〔デキストリンの調製〕
タピオカデンプンに適量の水を加え、α−アミラーゼ(天野エンザイム株式会社製,クライスターゼL−1)を添加し、ミニクッカー(前記同様)を使用して酵素処理した。この際、デキストロース当量(DE)を15とするまで酵素反応した。酵素処理後、デンプンの液化物をスプレードライヤにより噴霧乾燥し、デンプン部分分解物を得た。このデンプン部分分解物はデキストリンに相当すると考える。そこで、当該処理により得たデンプン部分分解物を「デキストリンDE15」とした。
さらに別のデンプン部分分解物として、馬鈴薯デンプン(前記同様)にデンプンの種類を変更し、その他を前記と同様にしてデンプン部分分解物を得た。当該処理により得たデンプン部分分解物を「デキストリンDE4」とした。
デキストロース当量(DE)の測定は、還元糖の定量法として一般的なベルトラン法に準拠した。各デンプン部分分解物のデキストロース当量の相違は酵素処理時間の制御とした。
[ゼリー強度の測定]
実施例及び比較例の粘弾物の測定に際し、食品等の粘弾性測定に多用されているゼリー強度を採用した。そこで、JIS K 6503(2001)に準拠して「ゼリー強度」を測定した。測定に際し、株式会社サン科学製,レオメーター:「COMPAC−100II」、及びプランジャー:直径12.7mmを使用した。
[非ゼラチン由来粘弾組成物(デンプン粘弾物)の作製]
〔実施例1〕
ショ糖85重量部に水分を添加、混合して、糖液とした。ここに、水溶化デンプンとして前述の調製による物理加工デンプン15重量部を添加し、全体が均一になるまで混練しデンプン粘弾物を得た。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。成形のため、樹脂製カップ(2オンスサイズ,アートナップ株式会社製)にデンプン粘弾物を30mL注入した。この状態のまま、10℃以下、24時間静置し、その後のゼリー強度の測定に供した。
〔実施例2〕
実施例2のデンプン粘弾物の調製に際し、ショ糖を72重量部、物理加工デンプンを28重量部とした。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その他の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例3〕
実施例3のデンプン粘弾物の調製に際し、ショ糖を65重量部、物理加工デンプンを35重量部とした。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その他の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例4〕
実施例4のデンプン粘弾物の調製に際し、ショ糖を36重量部、物理加工デンプンを64重量部とした。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その他の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例5〕
実施例5では、ショ糖72重量部に水分を添加、混合して、糖液とした。ここに、水溶化デンプンとして可溶性デンプンを28重量部添加し、全体が均一になるまで混練しデンプン粘弾物を得た。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その後の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例6〕
実施例6では、ソルビトール72重量部に水分を添加、混合して、糖液とした。ここに、水溶化デンプンとして可溶性デンプンを28重量部添加し、全体が均一になるまで混練しデンプン粘弾物を得た。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その後の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例7〕
実施例7では、ショ糖72重量部に水分を添加、混合して糖液とし、これを80℃に加温した。ここに、水溶化デンプンとして物理加工デンプン21重量部とワキシーコーンスターチ7重量部を添加し、全体が均一になるまで混練し2種類のデンプン使用のデンプン粘弾物を得た。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その後の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例8〕
実施例8では、2種類のデンプン使用のデンプン粘弾物とし、物理加工デンプン14重量部とワキシーコーンスターチ14重量部とした。その他糖類の量、混練等の条件は実施例7と同様とした。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その後の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例9〕
実施例9では、2種類のデンプン使用のデンプン粘弾物とし、物理加工デンプン21重量部と馬鈴薯デンプン7重量部とした。その他糖類の量、混練等の条件は実施例7と同様とした。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その後の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例10〕
実施例10では、2種類のデンプン使用のデンプン粘弾物とし、物理加工デンプン14重量部と馬鈴薯デンプン14重量部とした。その他糖類の量、混練等の条件は実施例7と同様とした。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その後の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例11〕
グルコース72重量部に水分を添加、混合して、糖液とした。ここに、物理加工デンプン28重量部を添加し、全体が均一になるまで混練しデンプン粘弾物を得た。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その他の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例12〕
ソルビトール72重量部に水分を添加、混合して、糖液とした。ここに、物理加工デンプン28重量部を添加し、全体が均一になるまで混練しデンプン粘弾物を得た。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その他の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例13〕
デキストリンDE15の72重量部に水分を添加、混合して、糖液とした。ここに、物理加工デンプン28重量部を添加し、全体が均一になるまで混練しデンプン粘弾物を得た。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その他の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例14〕
ショ糖72重量部とデキストリンDE4の2重量部に水分を添加、混合して、糖液とした。ここに、水溶化デンプンとして物理加工デンプン26重量部を添加し、全体が均一になるまで混練し2種類の糖類使用のデンプン粘弾物を得た。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その後の調製は実施例1と同様とした。
〔実施例15〕
ショ糖72重量部とデキストリンDE4の4重量部に水分を添加、混合して、糖液とした。ここに、水溶化デンプンとして物理加工デンプン24重量部を添加し、全体が均一になるまで混練し2種類の糖類使用のデンプン粘弾物を得た。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その後の調製は実施例1と同様とした。
〔比較例1〕
比較例1のデンプン粘弾物の調製に際し、ショ糖を93重量部、物理加工デンプンを7重量部とした。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その他の調製は実施例1と同様とした。
〔比較例2〕
比較例2のデンプン粘弾物の調製に際し、ショ糖を無配合とし、物理加工デンプンのみとした。当該調製段階においてデンプン粘弾物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。ただし、溶解不良につき、以降の処理を打ち切った。
〔比較例3〕
比較例3では、ショ糖72重量部に水分を添加、混合して糖液とし、これを80℃に加温した。ここに、ゼラチン28重量部添加し、全体が均一になるまで混練した。当該調製段階において混練物中の水分含量は30%(固形分量70%)とした。その後の調製は実施例1と同様とした。
[結果と評価事項]
各実施例及び比較例の結果は表1ないし5のとおりである。表ごとに上から順に水溶化デンプンの種類とその配合量(重量部)、表3及び5についてはさらに他のデンプン種とその配合量、糖類種の種類とその配合量(重量部)、表4についてはさらに他の糖類種の種類とその配合量、固形分量(%)、性状、及びゼリー強度(N/cm2)を示す。
また、表5については、これらに加えて、臭気、色調、風味、ぱさつき、及び歯切れの5項目の官能も評価した。なお、評価は次のとおりとした。
『臭気』の評価に際し、粘弾物を鼻で嗅ぎそこからゼラチン臭(獣臭)やその他特有の臭気を感じなかった例を「A」の評価とし、僅かながら感じた例を「B」、強く感じた例を「F」と評価した。
『色調』の評価に際し、粘弾物を目視し色合いが白色で一切変色が生じなかった例を「A」の評価とし、僅かながら黄色を呈した例を「B」、褐色となった例を「F」と評価した。
『風味』の評価に際し、粘弾物を口に含んだときに糖以外の味を感じなかった例を「A」の評価とし、糖以外の味を僅かながら感じた例を「B」、糖の味に加えて他の異味を感じた例を「F」と評価した。
『ぱさつき』の評価に際し、粘弾物を口に含み咀嚼したときに一切粉のぱさつき気味の感触を感じなかった例を「A」の評価とし、僅かながらぱさつき気味の感触を感じた例を「B」、強くぱさつき気味の感触を感じた例を「F」と評価した。
『歯切れ』の評価に際し、粘弾物を口に含み歯で噛んだときに心地よく破断できた例を「A」の評価とし、ごく普通に破断できた例を「B」、心地よく破談できなかった例を「F」と評価した。
Figure 0006674214
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[結果・考察]
〔表1について〕
表1は固形分量(水分量)を一定(以降の表の各例も同様)にしながら、水溶化デンプンと糖類の量を加減した。実施例1ないし4のとおり、水溶化デンプン(物理加工デンプンを使用)の配合量が変化してもデンプン粘弾物を作成することができた。また、物理加工デンプン量の配合量の増加に伴いゼリー強度(粘弾性)も上昇した。比較例1は物理加工デンプンの配合量が少なすぎであったためゾル状となった。これは粘弾性不足である。比較例2は逆に固形分の全量を物理加工デンプンとした。しかし溶解不良のため、粘弾物を得ることができなかった。このことから、目的に応じてある程度の幅広い粘弾性設計は可能であることが判明した。
〔表2について〕
表2の実施例5,6は水溶化デンプンに物理加工デンプン以外のデンプンを使用した結果である。また、糖類の変更も試みた。この結果から、物理加工デンプン以外の水溶化デンプンであっても粘弾物に仕上げることができた。なお、前出の実施例2との比較から、同量の配合ではゼリー強度は少なくなる傾向も明らかとなった。
〔表3について〕
表3は水溶化デンプン(物理加工デンプン)に加えてさらに他の種類のデンプンを配合した結果である。実施例7ないし10を通じて、水溶化デンプン(物理加工デンプン)以外の他のデンプンを配合しても適度なゼリー強度を有する粘弾物を作製することができた。また、他の種類のデンプンについては糯種、粳種のいずれも配合可能であることがわかった。なお、糯種のアミロペクチン量の多いデンプン使用ほどゼリー強度は大きくなる傾向であった。
〔表4について〕
表4はさらに糖類の種類を拡張した実施例である。ショ糖以外の糖類の配合、または複数種類の配合によっても、ゼリー強度を得ることを確認できた。なお、糖類の種類によりゼリー強度にばらつきも生じた。このため、今後は適時水溶化デンプン(物理加工デンプン)の量と糖類の種類及び量の検討も必要と勘案する。
〔表5について〕
表5は、実施例2,8,10と既存のグミキャンディを模した比較例3についての官能の評価である。水溶化デンプンに物理加工デンプンのみを使用した実施例2はいずれの項目においても良好であった。実施例8と10は水溶化デンプン以外のデンプンを含有することから、他のデンプンの影響によりやや風味やぱさつきに差異が生じた。比較例3のゼリー強度は非常に高いものの歯切れは低評価であり、何よりもゼラチン臭による影響が大きかった。
この結果から、非ゼラチン由来粘弾組成物(デンプン粘弾物)は糖類の味覚以外ほとんど無味無臭であり、単に粘弾性を呈するのみである。その外観はデンプン由来の純白色である。そこで、この粘弾物にさらに他の成分を添加することにより自在にかつ多様な風味や食感に加工できる。そのため、非ゼラチン由来粘弾組成物は各種粘弾性食品の基礎材料としてなり得る。
本発明の非ゼラチン由来粘弾組成物の製造方法及びその結果得ることができる非ゼラチン由来粘弾組成物は、ゼラチンを使用することなく水溶化デンプンにより幅広い粘弾性の設計が可能である。そのため、既存のグミ(グミキャンディ)に必須であったゼラチンに由来する問題点を解消することができる。加えて、デンプンが原料であることから、その他の添加成分により風味や食感の設計の自由度も高く、各種粘弾性食品の基礎材料としても有望である。

Claims (4)

  1. 単糖、二糖、オリゴ糖、デキストリン、または糖アルコールの少なくともいずれか一種以上の糖類を水に溶解して得られた糖液に、
    デンプンの糊化物に超音波を照射し低粘度化して得た物理加工デンプンである水溶化デンプンを添加し、
    前記物理加工デンプンと前記糖類との配合比を15:85〜64:36として、
    前記糖液の加温なしに前記糖液と前記物理加工デンプンを混練し、
    JIS K 6503(2001)に準拠して測定したゼリー強度が0.1〜25N/cm 2 デンプン粘弾物を得る
    ことを特徴とする非ゼラチン由来粘弾組成物の製造方法。
  2. 前記物理加工デンプンがワキシーコーンスターチから加工される請求項に記載の非ゼラチン由来粘弾組成物の製造方法。
  3. 前記デンプン粘弾物に、着色料、香料、酸味料、甘味料または果汁の少なくともいずれか一種以上が添加される請求項1または2に記載の非ゼラチン由来粘弾組成物の製造方法。
  4. 単糖、二糖、オリゴ糖、デキストリン、または糖アルコールの少なくともいずれか一種以上の糖類と
    デンプンの糊化物に超音波を照射し低粘度化して得た物理加工デンプンである水溶化デンプンと
    水分とを含有してなり、
    前記物理加工デンプンと前記糖類との配合比が15:85〜64:36であるとともに、
    JIS K 6503(2001)に準拠して測定したゼリー強度が0.1〜25N/cm 2 である
    ことを特徴とする非ゼラチン由来粘弾組成物。
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