JP6673651B2 - プラズマリアクタ用電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマリアクタに印加される電圧を発生するプラズマリアクタ用電源装置に関する。
エンジン、とくにディーゼルエンジンから排出される排ガスには、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、NOx(窒素酸化物)およびPM(Particulate Matter:粒子状物質)などが含まれる。
排ガスに含まれるPMを除去する手法として、プラズマリアクタを用いて、排ガスに含まれるPMを除去する手法が提案されている。プラズマリアクタは、複数の電極パネルを備えている。電極パネルは、たとえば、誘電体に電極を内蔵した構成であり、複数の電極パネルは、排ガスの流れ方向と直交する方向に間隔を空けて対向配置される。プラズマリアクタ用電源装置から電極間にパルス電圧が印加されると、誘電体バリア放電が生じて、電極パネル間に低温プラズマ(非平衡プラズマ)が発生し、電極パネル間を流れる排ガス中のPMが酸化により除去される。
プラズマリアクタ用電源装置は、図4に示されるように、フライバック型コンバータの構成を有しており、DC電源91、昇圧トランス92およびMOSFET93を備えている。昇圧トランス92の一次コイル94にMOSFET93が接続されており、このMOSFET93と一次コイル94との直列回路がDC電源91に接続されている。昇圧トランス92の二次コイル95は、プラズマリアクタの電極96に接続されている。
MOSFET93がオンされると、昇圧トランス92の一次コイル94に電流が流れ、一次コイル94にエネルギが蓄積される。その後、MOSFET93がオフされると、一次コイル94に蓄積されたエネルギが開放されて、一次コイル94に起電力が生じ、昇圧トランス92の二次コイル95に巻数比に応じた二次電圧が発生する。MOSFET93のオン/オフが一定の周期で繰り返されることにより、二次電圧がパルス的に発生し、パルス波状に変化する二次電圧がプラズマリアクタの電極96間に印加される。
MOSFET93には、スナバコンデンサ97が並列に接続されている。そのため、MOSFET93のオフ時には、一次コイル94から開放されるエネルギの一部により、スナバコンデンサ97が充電される。スナバコンデンサ97の充電により、MOSFET93のオフ時に生じる過渡的な高電圧(サージ電圧)がMOSFET93に印加されることを抑制でき、MOSFET93がその高電圧により破壊されることを抑制できる。
実用新案登録第2596142号公報
一次コイル94に蓄積されていたエネルギがすべて放出されて、スナバコンデンサ97の充電が停止すると、スナバコンデンサ97が放電し始める。スナバコンデンサ97の放電により、一次コイル94には、MOSFET93のオン時とは逆方向の電流が流れ、その電流によるエネルギがDC電源91などに戻る。スナバコンデンサ97の放電が進み、スナバコンデンサ97の端子間電圧が0まで低下すると、一次コイル94に電流を流し続けようとする起電力が生じる。この起電力により、MOSFET93の寄生ダイオード98に電流が流れ、その電流によるエネルギがDC電源91などに戻る。
ところが、寄生ダイオード98の導通時、寄生ダイオード98のフォワード降下(約1.7V)による損失が発生する。この損失を低減することができれば、プラズマリアクタ用電源装置の回路効率(変換効率)を向上させることができる。
本発明の目的は、スイッチング素子の寄生ダイオードを電流が流れることによる損失を低減できる、プラズマリアクタ用電源装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係るプラズマリアクタ用電源装置は、プラズマリアクタに印加される電圧を発生するプラズマリアクタ用電源装置であって、直流電源と、フライバック型昇圧トランスと、フライバック型昇圧トランスの一次コイル側への通電を許容する寄生ダイオードを有し、直流電源から一次コイルへの通電/遮断を切り替えるためにオン/オフされるスイッチング素子と、スイッチング素子と並列に接続されたスナバコンデンサと、スイッチング素子をオフからオンを経てオフさせた後、スナバコンデンサの電圧が一次コイルから開放されるエネルギによるスナバコンデンサの充電時と正負が逆の電圧であって、その絶対値が所定値以上である期間、スイッチング素子をオンさせるスイッチング手段とを含む。
この構成によれば、スイッチング素子がオンされると、フライバック型昇圧トランスの一次コイルに電流が流れ、一次コイルにエネルギが蓄積される。その後、スイッチング素子がオフされると、一次コイルに蓄積されたエネルギが開放されて、一次コイルに起電力が生じ、フライバック型昇圧トランスの二次コイルに巻数比に応じた二次電圧が発生する。また、一次コイルに蓄積されたエネルギが開放されると、そのエネルギの一部により、スナバコンデンサが充電される。
一次コイルに蓄積されていたエネルギがすべて放出されて、スナバコンデンサの充電が停止すると、スナバコンデンサが放電し始める。スナバコンデンサの放電により、一次コイルには、スイッチング素子のオン時とは逆方向の電流が流れる。スナバコンデンサの放電が進み、スナバコンデンサの端子間電圧が0まで低下すると、一次コイルに電流を流し続けようとする起電力が生じる。この起電力により、スイッチング素子の寄生ダイオードに電流が流れ、その電流によるエネルギが直流電源などに戻る。
スイッチング素子の寄生ダイオードに電流が流れると、スイッチング素子の端子間(たとえば、MOSFETの場合、ドレイン−ソース間)にスイッチング素子のオン時と逆符号(正負が逆)の電圧が発生し、スイッチング素子と並列のスナバコンデンサにスイッチング素子の端子間と同符号の電圧が現れる。この電圧は、一次コイルから開放されるエネルギによるスナバコンデンサの充電時と正負が逆の電圧である。
したがって、スナバコンデンサの電圧が一次コイルから開放されるエネルギによるスナバコンデンサの充電時と正負が逆の電圧であるときには、スイッチング素子の寄生ダイオードに電流が流れていることになる。そこで、当該電圧の絶対値が所定値以上であるときには、スイッチング素子がオンにされる。これにより、寄生ダイオードよりも電圧降下の小さいスイッチング素子に電流が流れるので、寄生ダイオードを電流が流れることによる損失を低減でき、直流電源に戻されるエネルギを増大させることができる。その結果、プラズマリアクタ用電源装置の回路効率(変換効率)を向上させることができる。
本発明によれば、スナバコンデンサの電圧が一次コイルから開放されるエネルギによるスナバコンデンサの充電時と正負が逆の電圧であるときに、スイッチング素子の寄生ダイオードを電流が流れることによる損失(寄生ダイオードのフォワード降下による損失)を低減でき、直流電源に戻されるエネルギを増大させることができる。その結果、プラズマリアクタ用電源装置の回路効率(変換効率)を向上させることができる。
PM除去装置の構成を図解的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るプラズマリアクタ用電源装置の概略構成を示す回路図である。 フライバック型昇圧トランスの一次コイルに流れる電流、スイッチング素子に流れる電流、スナバ回路に流れる電流およびスナバ回路(コンデンサ)のスナバ電圧の時間変化を示すグラフである。 従来のプラズマリアクタ用電源装置の概略構成を示す回路図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<PM除去装置>
図1は、PM除去装置1の構成を図解的に示す断面図である。
PM除去装置1は、たとえば、自動車のエンジン(図示せず)から排出される排ガスに含まれるPMを除去するための装置であり、エキゾーストパイプなどの排気管2の途中部に介装される。PM除去装置1は、流通管3、プラズマリアクタ4およびプラズマリアクタ用電源装置5を備えている。
流通管3は、一端部および他端部にそれぞれ排ガス流入口11および排ガス流出口12を有する管状(筒状)をなしている。排ガス流入口11は、排気管2におけるエンジン側の部分2Aに接続され、排ガス流出口12は、排気管2におけるエンジン側と反対側の部分2Bに接続されている。エンジンから排出される排ガスは、排気管2におけるエンジン側の部分2Aを流れ、排ガス流入口11から流通管3に流入して、流通管3を流通し、排ガス流出口12から排気管2におけるエンジン側と反対側の部分2Bに流出する。
プラズマリアクタ4は、流通管3内に配置されている。プラズマリアクタ4は、複数の電極パネル21を備えている。
電極パネル21は、四角板状をなし、誘電体22に電極23を内蔵した構成、言い換えれば、電極23をその両面から誘電体22で挟み込んだ構成を有している。誘電体22の材料としては、Al(アルミナ)を例示することができる。電極23の材料としては、タングステンを例示することができる。電極パネル21は、流通管3における排ガスの流通方向(排ガス流入口11から排ガス流出口12に向かう方向)に延び、排ガスの流通方向と直交する方向に等間隔を空けて並列に配置されている。
電極23には、誘電体22の積層方向の一端側から順に、プラス配線24およびマイナス配線25が交互に接続されている。プラス配線24およびマイナス配線25は、それぞれプラズマリアクタ用電源装置5のプラス端子およびマイナス端子と電気的に接続されている。
<プラズマリアクタ用電源装置>
図2は、本発明の一実施形態に係るプラズマリアクタ用電源装置5の概略構成を示す回路図である。
プラズマリアクタ用電源装置5は、DC電源31、昇圧回路32、入力フィルタ回路33、スナバ回路34、電圧検出回路35、コンパレータ36、制御回路37およびゲートドライブ回路38を備えている。
DC電源31は、たとえば、12Vの直流電圧を出力する車載バッテリである。
昇圧回路32は、フライバック型昇圧トランス41およびスイッチング素子42を含む。フライバック型昇圧トランス41の一次コイル43にスイッチング素子42が接続されており、このスイッチング素子42と一次コイル43との直列回路が入力フィルタ回路33を介してDC電源31に接続されている。具体的には、スイッチング素子42は、たとえば、MOSFETであり、そのドレインがフライバック型昇圧トランス41の一次コイル43の一端に接続され、ソースが接地されている。一次コイル43の他端は、入力フィルタ回路33を介して、DC電源31のプラス端子に接続されている。
フライバック型昇圧トランス41の二次コイル44の一端および他端は、それぞれプラズマリアクタ用電源装置5のプラス端子およびマイナス端子と電気的に接続されている。これにより、二次コイル44の一端は、プラス端子およびプラス配線24を介してプラズマリアクタ4の電極23に接続され、二次コイル44の他端は、マイナス端子およびマイナス配線25を介して電極23に接続されている。
入力フィルタ回路33は、DC電源31の出力電圧を安定させるためのコンデンサなどを含む。
スナバ回路34は、コンデンサ51により構成され、スイッチング素子42と並列に設けられている。すなわち、コンデンサ51は、一端がスイッチング素子42のドレインと電気的に接続され、他端がスイッチング素子42のソースと電気的に接続、つまり接地されている。
電圧検出回路35は、ツェナーダイオード61のカソードに抵抗62の一端を接続した直列回路により構成される。ツェナーダイオード61のアノードは、スイッチング素子42のソースと電気的に接続、つまり接地されている。抵抗62の他端は、スイッチング素子42のドレインと電気的に接続されている。これにより、電圧検出回路35は、スイッチング素子42と並列に接続され、また、スナバ回路34と並列に接続されている。
電圧検出回路35のツェナーダイオード61と抵抗62との接続点63は、抵抗71を介して、コンパレータ36のプラス入力端子と接続されている。コンパレータ36のマイナス入力端子には、所定電圧を2個の抵抗72,73の直列回路からなる抵抗分圧回路で分圧した負電圧(0から抵抗72での電圧降下分を差し引いた電圧)が入力されている。プラス入力端子に入力される電圧がマイナス入力端子に入力される負電圧(所定値)以下であるとき、コンパレータ36の出力端子に電流が流れる。一方、プラス入力端子に入力される電圧がマイナス入力端子に入力される負電圧よりも大きいときには、コンパレータ36の出力端子に電流が流れない。
制御回路37とゲートドライブ回路38との間には、ダイオード81のカソードに抵抗82の一端を接続した直列回路が設けられている。ダイオード81のアノードは、接地されている。抵抗82の他端には、正電圧が印加されている。コンパレータ36の出力端子および制御回路37の出力端子は、それぞれ抵抗83,84を介して、ダイオード81と抵抗82との接続点85に接続されている。
また、接続点85には、ゲートドライブ回路38の入力端子が電気的に接続されている。ゲートドライブ回路38の出力端子は、スイッチング素子42のゲートに接続されている。コンパレータ36の出力端子に電流が流れると、ゲートドライブ回路38の入力端子にローレベル信号が入力される。また、制御回路37の出力端子に電流が流れると、ゲートドライブ回路38の入力端子にローレベル信号が入力される。ゲートドライブ回路38の入力端子にローレベル信号が入力されると、ゲートドライブ回路38の出力端子からゲート信号が出力される。スイッチング素子42のゲートにゲート信号が入力されると、スイッチング素子42がオンになる。
<作用効果>
図3は、フライバック型昇圧トランス41の一次コイル43に流れる電流I、スイッチング素子42に流れる電流IMOS、スナバ回路34に流れる電流Iおよびスナバ回路34(コンデンサ51)のスナバ電圧Vの時間変化を示すグラフである。
なお、電流I、電流IMOSおよび電流Iは、図2における矢印の方向に流れるときに正の値をとるものとする。また、スナバ電圧Vは、図2における矢印の方向の下流側の電圧が上流側の電圧よりも高いときに正の値をとるものとする。
制御回路37に含まれるトランジスタがオンにされて、制御回路37の出力端子に電流が流れると、ゲートドライブ回路38の入力端子にローレベル信号が入力され、ゲートドライブ回路38の出力端子からスイッチング素子42のゲートにゲート信号が入力される。ゲート信号の入力により、スイッチング素子42がオンになると、フライバック型昇圧トランス41の一次コイル43に正の電流Iが流れ(時刻T1)、一次コイル43にエネルギが蓄積される。その後、制御回路37の出力端子の通電が遮断されて、ゲートドライブ回路38からスイッチング素子42へのゲート信号の入力が停止されると、スイッチング素子42がオフになる(時刻T2)。スイッチング素子42がオフになると、一次コイル43に蓄積されたエネルギが開放されて、フライバック型昇圧トランス41の二次コイル44に巻数比に応じた二次電圧が発生する。
スイッチング素子42のオン/オフが一定の周期で繰り返されることにより、二次電圧がパルス的に発生し、パルス波状に変化する二次電圧(プラズマリアクタ用電源装置5の出力電圧)がプラズマリアクタ4の電極23間に印加される。プラズマリアクタ用電源装置5の出力電圧が電極23間に印加されることにより、電極パネル21(図1参照)間に誘電体バリア放電が生じ、その誘電体バリア放電によるプラズマが発生する。プラズマの発生により、電極パネル21間を流通する排ガスに含まれるPMが酸化(燃焼)されて除去される。
また、一次コイル43に蓄積されたエネルギが開放されると、そのエネルギの一部により、スナバ回路34のコンデンサ51(以下、「スナバコンデンサ51」という。)が充電される。
一次コイル43に蓄積されていたエネルギがすべて放出されて、スナバコンデンサ51の充電が停止すると(時刻T3)、スナバコンデンサ51が放電し始める。スナバコンデンサ51の放電により、一次コイル43には、スイッチング素子42のオン時とは逆方向の負の電流Iが流れる。スナバコンデンサ51の放電が進み、スナバコンデンサ51の端子間電圧が0まで低下すると(時刻T4)、一次コイル43に電流を流し続けようとする起電力が生じる。この起電力により、スイッチング素子42の寄生ダイオードDに負の電流IMOSが流れ、その電流IMOSによるエネルギがDC電源31および入力フィルタ回路33に含まれるコンデンサなどに戻る。
スイッチング素子42の寄生ダイオードDに負の電流IMOSが流れると、スイッチング素子42の端子間(たとえば、MOSFETの場合、ドレイン−ソース間)に負の電圧が発生し、スイッチング素子42と並列のスナバコンデンサ51に負のスナバ電圧Vが現れる。たとえば、負のスナバ電圧Vが−0.7[V]よりも低下すると、電圧検出回路35のツェナーダイオード61がフォワード方向に導通し、ツェナーダイオード61と抵抗62との接続点63が0からツェナーダイオード61のフォワード降下分だけ低下した負の電位となる。
接続点63の電位がコンパレータ36のマイナス入力端子に入力される負電圧以下に低下すると、コンパレータ36の出力端子に電流が流れる。コンパレータ36の出力端子に電流が流れると、ゲートドライブ回路38の入力端子にローレベル信号が入力され、ゲートドライブ回路38の出力端子からスイッチング素子42のゲートにゲート信号が入力されて、スイッチング素子42がオンになる。これにより、スイッチング素子42に負の電流IMOSが流れ、スナバ電圧Vの波形の一部の拡大図に示されるように、スナバ電圧V(=スイッチング素子42のドレイン−ソース間の電圧)が寄生ダイオードDの通電によるダイオード降下電圧からスイッチング素子42の通電によるバイパス電圧に変化する。その結果、寄生ダイオードDを電流が流れることによる損失を低減でき、DC電源31などに戻されるエネルギを増大させることができる。その結果、プラズマリアクタ用電源装置5の回路効率(変換効率)を向上させることができる。
また、ツェナーダイオード61および抵抗62で構成される電圧検出回路35とコンパレータ36とによる比較的安価な構成により、スナバ電圧Vが負の状態を検出することができる。
さらには、スナバ電圧Vにはノイズが乗りにくいので、スナバ電圧Vの負の状態に基づいてスイッチング素子42がオンされることにより、スイッチング素子42がオンされるタイミング(期間)の信頼性が高いという利点もある。さらに、一次コイル43に蓄積されていたエネルギが放出されると、スナバ電圧Vの波高値は数百V(約200〜400V)になるが、ツェナーダイオード61を使用することにより、コンパレータ36の+端子に入力可能な電圧レベルまで効果的に低減させることができる。一方で、スナバ電圧Vが負の状態を検出する場合にも、ツェナーダイオード61が導通した場合にはそのフォワード降下分、ツェナーダイオード61が非導通の場合にはスイッチング素子42の負のドレイン電圧が接続点63に生じる。ツェナーダイオード61および抵抗62で構成される電圧検出回路35によれば、スナバ電圧Vを例えば抵抗で分圧した場合に比べて、感度良く負のスナバ電圧Vを検出できる。
なお、スイッチング素子42に負の電流IMOSが流れることによる電圧降下により、バイパス電圧は負の電圧となる。
コンパレータ36のマイナス入力端子に入力される負電圧は、プラス入力端子に入力される接続点63の電位のノイズによる変動を考慮した値に設定されるとよい。さらに、コンパレータ36にヒステリシス特性を付与することにより、ノイズへの耐性を高めることが可能である。接続点63の電位が例えば−0.5Vを下回ると、コンパレータ36の出力端子に電流が流れて、ゲートドライブ回路38にローレベル信号が入力され、スイッチング素子42がオンになり、接続点63の電位が例えば−0.2Vを上回ると、コンパレータ36の出力端子の電流が流れず、ゲートドライブ回路38にハイレベル信号が入力されて、スイッチング素子42がオフになるようにする。このようなヒステリシス特性により、閾値近傍でのノイズによるチャタリングを防止でき、作動の信頼性を高めることも可能である。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、スナバ回路34は、コンデンサ51により構成されるとしたが、複数のコンデンサの直列回路により構成されていてもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
4 プラズマリアクタ
5 プラズマリアクタ用電源装置
31 DC電源(直流電源)
34 スナバ回路(スナバコンデンサ)
36 コンパレータ(スイッチング手段)
37 制御回路(スイッチング手段)
38 ゲートドライブ回路(スイッチング手段)
41 フライバック型昇圧トランス
42 スイッチング素子
43 一次コイル
44 二次コイル
51 コンデンサ(スナバコンデンサ)

Claims (1)

  1. プラズマリアクタに印加される電圧を発生するプラズマリアクタ用電源装置であって、
    直流電源と、
    フライバック型昇圧トランスと、
    前記フライバック型昇圧トランスの一次コイル側への通電を許容する寄生ダイオードを有し、前記直流電源から前記一次コイルへの通電/遮断を切り替えるためにオン/オフされるスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子と並列に接続されたスナバコンデンサと、
    ツェナーダイオードのカソードに第1の抵抗の一端を接続した直列回路により構成され、前記スイッチング素子および前記スナバコンデンサと並列に接続された電圧検出回路と、
    前記スイッチング素子をオフからオンを経てオフさせた後、前記スナバコンデンサの電圧が前記一次コイルから開放されるエネルギによる前記スナバコンデンサの充電時と正負が逆の電圧であって、その絶対値が所定値以上である期間、前記スイッチング素子をオンさせるスイッチング手段とを含み、
    前記スイッチング手段は、前記電圧検出回路の前記ツェナーダイオードと前記第1の抵抗との接続点が第2の抵抗を介してプラス入力端子と接続され、前記所定値の負電圧がマイナス入力端子に入力され、前記プラス入力端子に入力される電圧が前記マイナス入力端子に入力される負電圧以下であるとき、出力端子に電流が流れるコンパレータを備え、
    前記コンパレータの前記出力端子に電流が流れるとき、前記スイッチング素子がオンになる、プラズマリアクタ用電源装置。
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