JP6670655B2 - 封緘容器 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、容器の角部に折り曲げ貼着されるタックラベルにおいて、内側面域が容器表面に接着しない非接着面域であり、内側面域を除く周囲面域が容器に対する貼着代となる接着面域であると共に、内側面域には、2本の切り込み線が、互いに向い合って略縦方向に形成され、周囲面域には、ラベルの左右の端縁から内側面域に向う切り込み線が内側面域の左右両側に形成されている封緘用タックラベルが開示されている。かかる封緘用タックラベルが貼付された容器を押圧し、容器からラベルを浮かせて引き剥がそうとすると、切り込み線にてラベルが切り裂かれ、或いは、指先でラベルの縁を捲ると、切り込み線にてラベルが切り裂かれ、元の状態に戻せない。
この吊下げラベルは、吊下げ部にて包装用箱を吊り下げ陳列でき、また、封止部にて包装用箱を封緘できる。しかしながら、この吊下げラベルにあっても、上記と同様に、開封時には、封止部の縁を指先で捲らなければならず、簡単に開封できるものではない。
なお、特許文献2の吊下げラベルは、吊下げ部が包装用箱の上面部に対して直交状に起立するように貼り付けられるが、吊下げ部が上面部に対して直交状に起立していると、包装用箱を梱包箱に梱包などする際に起立状態を維持させるためにスペースを要する。また、その包装用箱の上面部に他の物品などを重ね置きして保管・運搬した際に、吊下げ部が無秩序に押し潰され、他の物品を取り除いた後には、吊下げ部が元のように起立しないおそれがある。
本発明の第2の目的は、他の物品などを上面部に重ね置きした後、その物品を取り除いても、摘み片が元のように立ち上がり易い封緘容器を提供することである。
本発明の好ましい封緘容器は、前記蓋部材の縁部に、外側弧状面が形成され、前記摘み片の基端部が前記外側弧状面に対応するように、前記封緘ラベルが貼り付けられている。
さらに、本発明の封緘容器は、上面部に重ね置きした他の物品などを除いた後に、摘み片が元のように立ち上がり易いので、開封容易性を保持できる。
本明細書において、「横方向」は、封緘ラベル(又は封緘ラベルを構成する基材)の面内における1つの方向であり、「縦方向」は、封緘ラベルの面内において前記横方向と直交する方向である。
また、「上」は、容器を水平面に安定的に自立させた状態を基準にして、水平面から離れる側を指し、「下」は、同状態を基準にして、水平面に近づく側を指す。さらに、「平面視」は、容器の場合には、容器の上面部に対して鉛直方向に見ることをいい、封緘ラベルの場合には、封緘ラベルの表面に対して鉛直方向に見ることをいう。
また、断面図におけるラベルなどの厚みは、実際のものとは異なっていることに留意されたい。
図1乃至図3において、本発明の封緘容器10は、容器本体21と蓋部材22とを有する容器2と、前記容器2を封緘する封緘ラベル1と、を有する。
容器本体21は、上方開口型の周壁211を有し、蓋部材22は、前記容器本体21に取り付けられ且つ容器本体21の開口部を塞ぐ上面部221を有する。封緘ラベル1は、前記容器本体21と蓋部材22に跨がった状態で貼り付けられている。封緘ラベル1は、その面内に摘み片3を有し、その摘み片3の少なくとも先端部31が、前記封緘ラベル1の表面から離れて突出されている。
以下、封緘ラベル1と容器2について先ず説明した後、封緘容器10について具体的に説明する。
図4乃至図6に於いて、封緘ラベル1は、基材4と、基材4の面内に形成された切込み線5と、を有し、好ましくは、前記基材4の面内には、さらに、第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62が形成されている。
前記基材4は、例えば、平面視略長方形状に形成されている。もっとも、基材4の平面視形状は、これに限定されず、それぞれ独立して、例えば、平面視略正方形状、略円形状、略楕円形状、略三角形状、略六角形状などの略多角形状などに形成されていてもよい。本明細書において形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。前記平面視略長方形状、略正方形状、略三角形状及び略多角形状の「略」は、例えば、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺が若干湾曲している形状などが含まれる。また、前記平面視略円形状及び略楕円形状の「略」は、例えば、周の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、周の一部が若干直線又は斜線とされた形状などが含まれる。
合成樹脂製シートなどの材質は特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィン、ポリエチレンを含む共重合ポリマーなどのポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系、ポリアミド系、ポリスチレン系などが挙げられる。特に、摘み片が立ち上がるのに適した剛性及び復元性を有することから、合成樹脂製シートの材質としてポリエチレンテレフタレートを含むことが好ましい。基材4は、透明なシート材或いは不透明なシート材のいずれを用いてもよい。
また、基材4の厚みは、特に限定されないが、30〜150μm程度が好ましい。
引き裂き方向性を有する基材4としては、例えば、1軸延伸又は2軸延伸された合成樹脂製シート又はこれを含む積層シートなどが挙げられる。
なお、後述するように、封緘ラベル1は、その縦方向において容器2の蓋部材22と容器本体21に跨がるようにして貼付されるので、封緘ラベル1の縦方向は、蓋部材22と容器本体21の封緘に寄与する方向と言える。一方、封緘ラベル1の横方向は、前記縦方向と直交する方向であり、縦方向による封緘を解除する方向と言える。
少なくとも横方向に引き裂き方向性を有する基材4を用いることにより、摘み片3を引き出した際に、封緘ラベル1が横方向に切れていき易くなる。
また、基材4として反り癖を有するシート材を用いてもよい。かかるシート材を用いることにより、封緘ラベル1を開封した際に封緘ラベル1が浮き上がった状態となり、その外観変化から不正開封の有無を容易に発見できるようになる。このような基材4としては、例えば、乾燥や硬化反応などによる体積変化を生じるインキ塗膜が印刷法などで設けられたシート材、或いは、熱膨張率又は吸湿による体積変化率などの異なる異種材質のフィルム同士を積層接着した積層シートが挙げられる。
前記粘着剤としては、感圧粘着剤、感熱粘着剤などが挙げられ、好ましくは、感圧粘着剤が用いられる。粘着剤層71の厚みは、特に限定されず、例えば、10μm〜50μmであり、好ましくは15μm〜30μmである。
好ましくは、接着部7は、基材4の裏面のうち第1領域41及び第2領域42の裏面にそれぞれ設けられ、基材4の中間領域43の裏面には、接着部が設けられていない。前記中間領域43の裏面は、容器2に対して非接着となる。なお、前記非接着は、付着していない又は付着していても極めて小さな剥離力で剥がれる程度であることを意味し、例えば、下記の接着強度が0.5N/25mm以下、好ましくは接着強度0.3N/25mm以下で付着していることをいう。
前記接着強度は、JIS Z 0237の180度剥離に準じた方法で測定された値をいう。具体的には、前記接着強度は、測定対象の接着部が設けられた基材(又は接着部が設けられていない非接着とされている基材)を100mm×25mmに切り出し、それを容器2の表面の平坦部に貼り付け、温度23±2℃、湿度50±5%RH、300mm/分の速度で180度剥離したときの最大強度をいう。
図示例では、接着部7は、第1領域41及び第2領域42の裏面にベタ状に設けられている。
接着部7が設けられる第1領域41及び第2領域42の大きさは、特に限定されないが、余りに小さいと容器2に対する接着面積が小さくなるので、それぞれ独立して、縦方向の長さが5mm以上で且つ横方向の長さが10mm以上であることが好ましい。第1領域41及び第2領域42は、容器2に対する接着の観点では何ら支障がないが、余りに大き過ぎても、材料コストが上がるので、例えば、縦方向の長さが30mm以下で且つ横方向の長さが50mm以下である。
基材4の裏面全体に接着部7を設ける場合には、基材4の裏面全体に亘って粘着剤を塗布する。
一方、第1領域41及び第2領域42に接着部7を設ける場合には、例えば、図6に示すように、基材4の裏面全体に粘着剤層71を設け、第1領域41及び第2領域42となる範囲を除いて隠蔽剤を塗布して隠蔽層72を積層することにより(以下、この方法を間接形成法という)、第1領域41及び第2領域42の裏面のみに粘着剤層71を露出させることができる。隠蔽剤としては、紫外線硬化型インキ、シリコーンなどの剥離剤を含む塗工液などが挙げられる。隠蔽層72の厚みは、特に限定されず、例えば、1μm〜10μmである。間接形成法は、粘着剤として感圧粘着剤を用いる場合に特に有効な方法である。
感圧粘着剤を用いて所望の領域に接着部7を簡易に形成できることから、間接形成法が好ましい。
なお、他の断面図においては、層構成の描写が複雑になることから、接着部7を直接形成法で形成した場合で表している。
詳しくは、切込み線5は、両端部51,52と、その両端部51,52の間で連続的に繋がった切り部53と、を有し、切り部53は、平面視非直線状に形成されている。好ましくは、切込み線5は、両端部51,52と、その両端部51,52の間であって縦方向に膨らむ凸頂部533を有する切り部53と、を有する。より好ましくは、切込み線5は、第2領域42側に配置された両端部51,52と、その両端部51,52の間であって第1領域41側に膨らむ凸頂部533を有する平面視山型状の切り部53と、を有する。
具体的には、切込み線5の両端部51,52は、横方向に所望間隔を開けて配置されている。図示例では、両端部51,52を結んだ仮想線が横方向に平行となるように切込み線5の両端部51,52が配置されているが、前記仮想線が横方向に対して傾斜するように、両端部51,52が配置されていてもよい(図示せず)。以下、横方向において向かい合った2つの側について、その一方側を「左側」といい、反対側を「右側」という。
切込み線5の切り部53は、凸頂部533と、凸頂部533から左側の端部51まで延びる左側切り部531と、凸頂部533から右側の端部52まで延びる右側切り部532と、からなる。左側切り部531及び右側切り部532は、それぞれ独立して、平面視直線状に形成されていてもよく、平面視非直線状に形成されていてもよい。前記左側切り部531などの平面視非直線状としては、弧状、屈曲状などが挙げられる。なお、図示例では、左側切り部531及び右側切り部532は、緩やかな平面視弧状に形成されている。
切込み線5で区画された摘み片3の先端部31は、切込み線5の凸頂部533の内側領域であり、摘み片3の基端部32は、切込み線5の両端部51,52の間の領域である。
第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62は、いずれも、切込み線5の端部51,52から第2領域42側へと延ばされている。第1及び第2切取り補助線61,62は、それぞれ独立して、平面視直線状に形成されていてもよく、平面視非直線状に形成されていてもよい。前記第1切取り補助線61などの平面視非直線状としては、弧状、屈曲状などが挙げられる。なお、図示例では、第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62は、緩やかな平面視弧状に形成されている。
前記ミシン目線は、ミシン針の縫い目跡の如く、基材4の厚み方向に貫通する貫通孔(円形状の貫通孔または線状の貫通孔)が断続的に刻設された線である。前記ハーフカット線は、(基材4を貫通せず)基材4の厚み方向に略V字状に切り込んだ刻み部が連続する線である。好ましくは、第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62としては、図示のように、ミシン目線が用いられる。
前記ミシン目線の貫通孔の長さ(貫通孔が円形状の場合には直径)は、特に限定されないが、例えば、0.3mm〜2.5mm程度に形成され、且つ、その非貫通部の長さが、例えば、0.3mm〜2.5mm程度に形成される。
上記封緘ラベル1を容器2に貼り付けることにより、本発明の封緘容器10が構成される。
図1乃至図3において、容器2は、上方開口型の周壁211を有する容器本体21と、容器本体21に取り付けられ且つ容器本体21の開口部を塞ぐ上面部221を有する蓋部材22と、を有する。
周壁211の外面は、上方から下方に向かって次第に縮径しており、従って、周壁211は、逆錐台筒状に形成されている。もっとも、周壁211は、上下方向において周長が変わらない直胴筒状でもよく、或いは、上方に向かって次第に縮径した錐台筒状などであってもよい。また、図示例では、周壁211は、平面視略円形状に形成されているが、これに限定されず、平面視略楕円形状、平面視略矩形状などの略多角形状などであってもよい。
フランジ部213は、周壁211の外面よりも外側に延出されている。
図示例では、蓋部材22は、周壁211と同様に、平面視略円形状に形成されているが、これに限定されず、平面視略楕円形状、平面視略矩形状などの略多角形状などであってもよい。
詳しくは、図2に示すように、延出部229の上面(蓋部材22の縁部)には、半円弧面25a(断面視略半円弧状)が形成されている。かかる半円弧面25aは、頂部253aを挟んで外側弧状面251aと内側弧状面252a(内側において断面視略弧状に形成された部分)とからなる。外側弧状面251a及び内側弧状面252aは、いずれも、断面視において、頂部253aに向かうに従って次第に傾斜角が緩やかになっている(次第に水平に近づく)。
前記延出部229は、係止部223の上方全体(上面部221の縁部全体)に亘って設けられている。従って、蓋部材22の上面部221の縁部全体には、外側弧状面251aを含む半円弧面25aが延在している。
容器2内に収納される収納物は、特に限定されず、調味料などの食品、飲料、化粧品、医薬品、清掃用品、サニタリー品、おもちゃ、機械部品などが挙げられる。
詳しくは、摘み片3の基端部32が上面部221の外側弧状面251aに対応するように位置合わせして、封緘ラベル1が容器本体21の周壁211と蓋部材22の上面部221の平坦面に跨がって貼り付けられている。そして、封緘ラベル1の第1領域41の裏面が、接着部7を介して上面部221に貼り付けられ、第2領域42が、接着部7を介して周壁211に貼り付けられている。封緘ラベル1の中間領域43は、容器2に対して非接着であり、延出部229(上面部221の縁部)において折り曲げられている。図2に示すように、中間領域43のうち第1領域41に隣接する中間領域上部及び第2領域42に隣接する中間領域下部は、それぞれ上面部221及び周壁211から離れて浮き上がっており、中間領域43の残部は、延出部229を含む係止部223に非接着な状態で密着している。
前記摘み片3の傾斜角である鋭角は、特に限定されないが、例えば、蓋部材22の上面部221に対して0度を超え90度未満であり、好ましくは15度〜75度である。
特に、左側切り部531及び右側切り部532の横方向間隔が凸頂部533から端部51,52に向かうに従って大きくなるように切込み線5が形成されていることにより、摘み片3を引き出した際に、切込み線5の左側の端部51及び右側の端部52から基材4の左側縁4a及び右側縁4bへとそれぞれ切れていきやすくなる。さらに、横方向に引き裂き方向性を有する基材4を用いた場合には、前記基材4の左側縁4a及び右側縁4bへの切れが促進される。また、基材4の面内に、第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62が形成されている場合には、摘み片3を引き出した際に、切込み線5の左側の端部51及び右側の端部52から第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62に略沿って基材4が切れていきやすくなる。
なお、中間領域43の全体が容器2に対して非接着であるので、中間領域43のうち第2領域42側に位置する下方部(中間領域43のうち、摘み片3の基端部32を基準にして第2領域42側の部分)に引き剥がし負荷が加わらず、摘み片3を利用して中間領域43を横方向において容易に切断できる。
このように、本発明の封緘容器10は、封緘ラベル1を容易に開封できる。
この点、本発明の封緘容器10においては、摘み片3が上面部221に対して鋭角に立ち上げられているので、図9に示すように、物品9に押された摘み片3は、封緘ラベル1の面内に戻るようになり、無秩序に押し潰されることがない。このため、物品9を除去した後には、基材4の復元性により、摘み片3の少なくとも先端部31が、元のように突出し、図1及び図2に示すように、蓋部材22の上面部221に対して鋭角に立ち上がり易くなる。
上記第1実施形態では、摘み片3の先端部31が上面部221に対して鋭角に傾斜して立ち上げられている場合を例示したが、摘み片3の少なくとも先端部31が上面部221に対して平行となって立ち上げられていてもよい。
図10及び図11は、第2実施形態の封緘容器10を示す。
第2実施形態の蓋部材22は、第1実施形態と同様に、容器本体21(周壁211)の上面開口部を塞ぐ上面部221と、周壁211のフランジ部213に係止される係止部223と、を有する。
なお、図示例の容器2は、前記突出面26aの外側に連続して外側弧状面251aが形成されている。
容器本体21のフランジ部213は、前記蓋部材22の係止部223が嵌合する形状に形成されている。
このような容器2の形成材料は、特に限定されないが、通常、樹脂シート成形品や樹脂射出成形品から形成される。
なお、図10及び図11では、平面視略矩形状の容器本体21及び蓋部材22を例示しているが、このような形状に限定されるわけではない。
封緘ラベル1の中間領域43は、延出部229において折り曲げられている。摘み片3の基端部32が上面部221と平行な突出面26aに位置し且つ延出部229が上面部221よりも上方に延出されているので、摘み片3の少なくとも先端部31は、封緘ラベル1の表面(つまり、基材4の表面)から離れて突出され且つ蓋部材22の上面部221と平行となって立ち上げられている。
かかる封緘容器10も、摘み片3の少なくとも先端部31が封緘ラベル1の表面から離れて突出されているので、上記第1実施形態と同様に、摘み片3を簡単に摘むことができ、摘み片3を利用して封緘ラベル1を2つに分断して簡単に開封できる。
また、この封緘容器10の上に他の物品などを重ね置きしても、摘み片3が無秩序に押し潰されることがなく、立ち上がり易い。
また、図11では、延出部229の突出面26aが上面部221と平行な平坦面に形成されている容器2を図示したが、例えば、延出部229の突出面26aが上面部221に対して鋭角に傾斜した平坦面に形成されている容器2を用いた場合には(図示せず)、摘み片3の少なくとも先端部31が上面部221に対して鋭角に傾斜して立ち上げられた封緘容器10となる。この傾斜した平坦面は、第1実施形態及び第1実施形態以外の実施形態で図示した外側弧状面に代えて、その面が断面視傾斜直線状(傾斜した平坦面)とされているものである。
上記第1及び第2実施形態では、蓋部材22が容器本体21に嵌着される容器2を例示したが、蓋部材22の容器本体21に対する取り付け構造は、嵌着に限られず、例えば、図12に示すように、ネジ作用で容器本体21に取り付けられる蓋部材22であってもよい。また、上記第1及び第2実施形態では、フランジ部213を有する容器本体21を例示したが、例えば、図12及び図13に示すようにフランジ部を有さない容器本体21でもよい。この場合、蓋部材22の係止部223の外面と容器本体21の周壁211の外面が、図示のように面一であってもよく、或いは、係止部223と周壁211の間に段差が生じるように係止部223が周壁211よりも径大又は径小に形成されていてもよい。なお、図12は、摘み片3の少なくとも先端部31が、蓋部材22の上面部221に対して鋭角となって立ち上げられた封緘容器10を示し、図13は、摘み片3の少なくとも先端部31が、封緘ラベル1から離れて蓋部材22の上面部221に平行となって立ち上げられた封緘容器10を示している。なお、図13では、平坦な突出面26aの外側は、(弧状面を有さず)直角状に形成されている。
第4実施形態は、封緘ラベル1の様々な態様を列記する。
上記第1乃至第3実施形態では、第1領域41及び第2領域42に接着部7が設けられ且つ中間領域43が非接着とされているが、中間領域43の一部分にも接着部7が設けられていてもよい。
図16は、中間領域43のうち第1領域41に隣接する中間領域上部の裏面に、接着部7が設けられている封緘ラベル1を示す。中間領域上部の接着部7は、切込み線5の凸頂部533の外側近傍にまで設けられている。なお、図示例では、中間領域下部の裏面にも、接着部7が設けられている。
図18は、基材4の裏面のうち、切込み線5並びに第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62で区画された領域を除く裏面に、接着部7が設けられている封緘ラベル1を示す。この場合、接着部7は、切込み線5並びに第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62の外側においてそれぞれ隣接している。
なお、図19に示すように、接着部7が切込み線5並びに第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62で区画された領域にまで延在されている封緘ラベル1は、その領域にて容器2に接着する場合があり、その領域が容器2に接着すると、摘み片3にて開封する際に生じる切断が、第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62から逸れる蓋然性が高くなる。かかる観点から、切込み線5並びに第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62で区画された領域に接着部7を設ける場合には、当該領域の接着部7の接着力を弱接着とすることにより、摘み片3の不用意な剥がれを防止しつつ、開封時に封緘ラベル7が横方向において2つに分断され易くなる。或いは、図5、図16、図17及び図18に示すように、切込み線5並びに第1切取り補助線61及び第2切取り補助線62で区画された領域を除いて、接着部7を設けることにより、開封時に封緘ラベル7が横方向において2つに分断され易くなる。
なお、前記弱接着の接着強度としては、例えば、0.7N/25mm〜4N/25mm以上であり、好ましくは、1N/25mm〜3N/25mmである。この接着強度は、上記と同様にJIS Z 0237の180度剥離に準じた方法で測定された値をいう。
例えば、図20に示すように、第1領域41及び/又は第2領域42の面内に、平面視略×状の切り目81を形成してもよい。なお、切り目81の形状は、これに限られず、例えば、略V字状、略U字状などの様々な形状に変更できる。かかる切り目81を形成することにより、例えば、第1領域41又は第2領域42の縁から封緘ラベル1を引き剥がしたときに、切り目81にて封緘ラベル1が無秩序に分断され、封緘ラベル1を元のように容器2に貼り付けることができない。かかる切り目81を形成することにより、不正開封の有無を容易に発見できる。
なお、図20では、切込み線5の凸頂部533として、点状の凸頂部533を例示している。
例えば、図21及び図22に示すように、中間領域43の面内に、切込み線5の両端部51,52に連設された第2切込み線82が形成されていてもよい。この第2切込み線82は、切込み線5の両端部51,52から第1領域41側に膨らんだ平面視非直線状である。かかる第2切込み線82と切込み線5とで囲繞された部分は除去され、除去後には、中間領域43の面内に孔部83が生じている。このような両端部51,52において繋がった第2切込み線82と切込み線5は、全体的に見ると、中間領域43の面内に前記孔部を穿設したとも言える。
また、上記各実施形態では、容器の蓋部材が係止部にて容器本体に着脱可能に取り付けられる構造のものを例示したが、これに限定されず、例えば、蓋部材が容器本体に熱シールや接着剤などを用いて接着されている容器などに封緘ラベルを貼り付けてもよい(図示せず)。このような容器としては、例えば、即席麺が入れられた容器などが挙げられる。
なお、上記様々な実施形態から選ばれる2以上の構成を適宜組み合わせてもよく、或いは、上記様々な実施形態から選ばれる1つ又は2つ以上の構成を、それ以外の実施形態に置換してもよい。
2 容器
21 容器本体
211 容器本体の周壁
22 蓋部材
221 蓋部材の上面部
251a 外側弧状面
26a 突出面
3 摘み片
31 摘み片の先端部
32 摘み片の基端部
4 基材
5 切込み線
61,62 第1及び第2切取り補助線
10 封緘容器
Claims (5)
- 上方開口型の周壁を有する容器本体と、前記容器本体に取り付けられ且つ容器本体の開口部を塞ぐ上面部を有する蓋部材と、前記容器本体と蓋部材に跨がった状態で貼り付けられた封緘ラベルと、を有し、
前記封緘ラベルが、前記蓋部材の上面部に接着された第1領域と、前記容器本体の周壁に接着された第2領域と、前記第1領域と第2領域の間のラベル両側縁を含む領域であってその領域全体が前記容器に非接着とされた中間領域と、を有し、
前記中間領域の面内に、前記第2領域側に両端部を有し且つ前記第1領域側に膨らんだ凸頂部を有する平面視非直線状の切込み線が形成され、
前記切込み線で区画された部分が摘み片とされ、
前記摘み片の少なくとも先端部が、前記封緘ラベルの表面から離れて突出されている、封緘容器。 - 前記摘み片の少なくとも先端部が、前記蓋部材の上面部に対して鋭角又は平行となって立ち上げられている、請求項1に記載の封緘容器。
- 前記蓋部材の縁部に、外側弧状面が形成され、
前記摘み片の基端部が前記外側弧状面に対応するように、前記封緘ラベルが貼り付けられている、請求項1または2に記載の封緘容器。 - 上方開口型の周壁を有する容器本体と、前記容器本体に取り付けられ且つ容器本体の開口部を塞ぐ上面部を有する蓋部材と、前記容器本体と蓋部材に跨がった状態で貼り付けられた封緘ラベルと、を有し、
前記蓋部材の縁部に、上方に延出され且つ平坦な突出面を有する延出部が形成され、
前記封緘ラベルの面内に、両端部を有し且つその両端部から一方側に膨らんだ部分を有する非直線状の切込み線が形成され、
前記切込み線で区画された部分が摘み片とされ、
前記摘み片の基端部が、前記延出部の平坦な突出面に対応するように、前記封緘ラベルが貼り付けられていると共に、前記摘み片の少なくとも先端部が、前記封緘ラベルの表面から離れて突出されている、封緘容器。 - 前記摘み片の少なくとも先端部が、前記蓋部材の上面部に対して鋭角又は平行となって立ち上げられている、請求項4に記載の封緘容器。
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