JP6669514B2 - レンズユニット - Google Patents

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Description

本発明はレンズユニットに関し、さらに詳しくは、レンズユニットの防水構造に関する。
下記特許文献1および2には、接着剤を用いてレンズホルダにレンズを固定するレンズユニットが開示されている。これらのレンズユニットには、接着面に圧縮されて流出した接着剤が、予め用意された収容空間に誘導される構造が備えられている。これにより、接着剤がレンズの有効径内や外周面に付着することが防止されるとのことである。
特開2002−303773号公報 特開2012−123103号公報
車外に設置される車載カメラなど、風雨や塵埃などに晒されるレンズユニットには、その機構内への異物の侵入を防止するシール手段が設けられている必要がある。このようなシール手段としては、一般にOリングが採用されている。
Oリングの環形状や断面形状は真円ではなく、楕円形状であったり、部分的にねじれていたりすることがある。これらの歪みを完全に除去することは不可能であり、それがレンズユニットの気密性能を低下させる要因となっている。例えば、レンズとレンズホルダの内外径でOリングを圧縮してシールする場合、円筒面にOリングが装着されたレンズをスライドさせながらレンズホルダに組み付ける方法が一般的であり、この方法による場合、Oリングのねじれや引っ掛かり、位置ずれ、挟み込みなどが生じやすいという問題がある。
一方、レンズとレンズホルダの上下平面でOリングを圧縮してシールする場合、レンズとレンズバレルとの間に常に反発力が作用しているため、レンズを押さえつけながら固定する必要があることから、レンズとレンズホルダには相応の強度が要求される。また、この方法による場合、現在主流の熱カシメによるレンズ固定方法では十分なカシメ強度が得られないことがある。
Oリングを用いずにレンズユニットをシールする手段としては、例えば接着剤が考えられる。特許文献1および2のレンズユニットでは、レンズホルダ内のレンズの載置面に、その載置面の面位置よりも高く接着剤を盛りつけ、平面からなるレンズの底面をその接着剤の隆起部分に押し当てることでこれらを接着している。この方法による場合、接着剤を精度よく盛りつけなければ容易に隙間が生じうる。そもそも、特許文献1および2で用いられている接着剤はレンズユニットのシールを目的としたものではなく、単にレンズとレンズホルダとを固定するためのものであることから、異物の侵入を防止するためには別途シール手段を設ける必要がある。
上記問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、シール部材としてOリングを用いることなく、高い機密性能とレンズの抜け強度を接着剤により付与したレンズユニットを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のレンズユニットは、複数のレンズと、前記複数のレンズを保持する筒状のレンズホルダと、を備えるレンズユニットであって、前記複数のレンズのうち最も物体側に配置されたレンズである第1レンズは、その有効径外の部分である被固定部の像側面から、該第1レンズの周方向に連続した環状の突出部が像側に延びており、前記レンズホルダの筒内には、前記突出部が差し込まれる環状の溝部が設けられており、前記溝部には接着剤が充填されており、前記接着剤には前記突出部の少なくとも先端部が没入し、前記突出部の内周面および外周面は、その基端から先端に向かって該突出部の厚みが漸次薄くなるように傾斜した傾斜面であり、前記溝部の内周面および外周面は、該溝部の開口から底面に向かって溝幅が漸次狭くなるように傾斜した傾斜面であり、前記先端部は前記溝部の内面には接触せず、前記先端部はその内周面、外周面、および底面の全体が前記接着剤の中に没していることを特徴とする。
第1レンズの環状の突出部を接着剤が充填された溝部に没入させる構成とすることにより、第1レンズの全周を隙間なくシールすることが可能となる。特許文献1および2の接着剤は、接着剤が隆起した状態を維持可能な高い粘度が必要であることから、接着剤を全周にわたって均等に塗布する作業には熟練が要求される。第1レンズの全周のうち塗布量が少ない部分が硬化後に隙間となった場合、レンズユニットの気密性能が損なわれる。本発明のレンズユニットは、溝部に接着剤を充填するという構成上、突出部の先端が十分に没入する量を充填しておくことにより、このような隙間の発生を防止することができる。特に、粘度の低い液状の接着剤を用いる場合には、溝部の全周において接着剤の液面のムラを除去することができ、より隙間の発生を抑えることができる。また、溝部に充填された接着剤が硬化することにより、第1レンズがレンズホルダに強固に結合される。これにより、Oリングの歪みによる機密性能の低下や、反発力による作業性の低下を避けつつ、高い機密性能とレンズの抜け強度を実現することができる。また、突出部の先端部を極力薄く形成することにより、溝部に充填された接着剤に突出部を没入させる際の気泡の発生を低減することができる。さらに、溝部の側面を溝部の内側に傾斜した傾斜面で構成することにより、接着剤を溝部に充填する際の気泡の発生を低減することができる。またこれに加え、第1レンズの突出部が十分に没入する深さの接着剤を溝部に充填するときに、必要な接着剤の量を減らすことができる。
また、前記レンズホルダの筒内における前記第1レンズの位置を決める第1レンズ保持部には、前記第1レンズの周縁を熱カシメにより固定する第1リブが設けられていることが好ましい。
接着剤による第1レンズとレンズホルダの結合に加えて、第1レンズを熱カシメすることにより、第1レンズの抜け強度をさらに高めることが可能となる。
この場合、前記突出部の内周面および外周面は、その基端から先端に向かって該突出部の厚みが漸次薄くなるように傾斜した傾斜面であり、前記突出部の内周面は、外周面よりも、前記被固定部の像側面に対する傾斜角度が小さいことが好ましい。
突出部の内周面が緩やかな傾斜面となっていることにより、被固定部の像側面にスピンコートで墨塗りを施す際に、内周面の基端部に塗料が滞留することを防止することができる。
また、前記溝部は、その開口から底面に向かって段状に溝幅が狭くなる構成としても良い。
溝部の溝幅を段状に狭くすることにより、第1レンズの突出部が十分に没入する深さの接着剤を溝部に充填するときに、必要な接着剤の量を減らすことができる。
また、前記レンズホルダの筒内における前記第1レンズの像側には、該第1レンズよりもレンズ径の小さい第2レンズが配置されており、前記レンズホルダの筒内における前記第2レンズの位置を決める第2レンズ保持部には、前記第2レンズの周縁を熱カシメにより固定する第2リブが設けられており、前記第2リブの基端部は、前記溝部の内周面を構成していることが好ましい。
複数のレンズを有するレンズユニットでは、一般的に第2レンズには熱カシメが施される。第2レンズの熱カシメのリブと溝部の内周面を共通化することにより、本発明のシール機構を実装しつつ、レンズユニットの構造の簡素化および小型化を両立することができる。
また、前記突出部の外周面は前記被固定部の外周面から連続した面とした構成としてもよい。
突出部の外周面の外側に被固定部の平面部分が連続していないことにより、本発明の突出部を実装しつつ、被固定部の像側面にスピンコートで墨塗りを施す際の工程数の増加を抑えることができる。
また、前記接着剤は、その硬化温度が60度以下であり、硬化収縮率が0.1%未満の弾性接着剤であることが好ましい。
例えば第1レンズに熱カシメを施す場合、接着剤の硬化温度が熱カシメの温度以上であるとカシメが緩むおそれがある。また、接着剤の硬化収縮率が高いと、硬化後に隙間が生じる可能性が高くなる。また、硬化後の接着剤が弾性を備えていることにより、さらなる隙間の低減および高い密封性能が期待される。
本発明にかかるレンズユニットによれば、シール部材としてOリングを用いることなく、高い機密性能とレンズの抜け強度を接着剤により実現することが可能となる。
レンズユニットの全体構成を示す側面視断面図である。 レンズユニットの突出部および溝部の他の実施形態を示す部分断面図である。
以下、本発明にかかるレンズユニットの実施形態について図面を用いて詳細に説明する。本実施形態におけるレンズユニット1は車載カメラに組み込まれるレンズアッシである。尚、本発明における「物体側L1」および「像側L2」とは、図1に示す光軸L方向における物体側および像側をいい、「軸方向」とは光軸Lに平行する方向、「径方向」とは光軸Lに直交する方向をいう。
(全体構成)
レンズユニット1は、図1に示されるように、光軸Lに沿って配置された第1レンズ100および第2レンズ200を含む複数枚のレンズと、これら複数枚のレンズを保持する筒状のレンズホルダ300により構成されている。
レンズホルダ300に保持された複数枚のレンズのうち最も物体側L1に配置されたレンズである第1レンズ100は、物体側L1に凸状の凸曲面100aが、像側L2に凹状の凹曲面100bが形成された負のパワーをもつレンズである。第2レンズ200は、第1レンズ100の像側L2に配置されたレンズであり、第1レンズ100よりもレンズ径が小さく、負のパワーをもつレンズである。第2レンズ200の像側L2には、順に、正のパワーをもつ第3レンズ930、正のパワーをもつ接合レンズ940が配置されている。接合レンズ940は、負のパワーをもつ第4レンズ941と、正のパワーをもつ第5レンズ942とが接合されている。第2レンズ200と第3レンズ930との間には遮光シート961が配置されており、第3レンズ930と第4レンズ941との間には絞り962が配置されている。また、第4レンズ940の像側L2には赤外線フィルタ970が配置されている。これら複数枚のレンズは、4群5枚のレンズからなる逆望遠型(いわゆるレトロフォーカス型)の単焦点広角レンズを構成している。尚、これら各レンズには、レンズの加工性および経済性に優れるという点からプラスチックレンズが採用されている。
レンズホルダ300は鏡筒を構成する樹脂製の玉枠である。レンズホルダ300は外筒301および内筒302からなる二重筒の構造を有している。これら外筒301および内筒302は、内筒302の物体側L1の開口近傍に設けられた連結部303により連結されている。
レンズホルダ300の外筒301には第1レンズ100が保持されており、レンズホルダ300の内筒302には、第2レンズ200、遮光シート961、第3レンズ930、絞り962、第4レンズ941、および第5レンズ942が保持されている。
第1レンズ100は、外筒301の物体側L1の開口近傍部である第1レンズ保持部310により、レンズホルダ300内におけるその径方向および軸方向の位置が決められている。第1レンズ保持部310は、第1リブ311と、第1リブ311の基端から外筒301の径方向内側に延びる平面部である第1受け部312とにより構成されている。第1レンズ100は、第1リブ311に嵌合されることでその径方向の位置が決められており、また、第1レンズ100の周縁(後述する像側面外側部110a2)が第1受け部312に載置され、第1リブ311が熱カシメされることによりその軸方向の位置が決められている。
第2レンズ200は、内筒302の物体側L1の開口近傍部である第2レンズ保持部320によりレンズホルダ300内におけるその径方向および軸方向(物体側L1方向)の位置が決められている。第2レンズ保持部320は第2リブ321により構成されている。第2レンズ200は、第2リブ321に嵌合されることでその径方向の位置が決められており、第2リブ321が熱カシメされ、第2レンズ200の像側L2に配置された第3レンズ903(および遮光シート961)に載置されることで、その軸方向の位置が決められている。
レンズホルダ300の内筒302には、接合レンズ940(第4レンズ941,第5レンズ942)が物体側L1から軽圧入されている。第4レンズ941のレンズ径は、第5レンズ942のレンズ径よりも大きく、第4レンズ941は、その周縁の像側面941aが、内筒302の内径が段状に小さくされた部分である第2受け部341に載置されることで内筒302に支持されている。
第4レンズ941の物体側面941bには、絞り962が重ねられており、その上(物体側L1)には第3レンズ930が軽圧入されている。つまり、第3レンズ930は、絞り962を介して第4レンズ941の物体側面941bに支持されている。
第3レンズ930の物体側面930bには遮光シート961が重ねられており、その上(物体側L1)には第2レンズ200が軽圧入されている。このようにして、第2レンズ200は、遮光シート961を介して第3レンズ930の物体側面930bに支持されている。
上で述べたように、第1レンズ100および第2レンズ200は、その位置決め、およびレンズホルダ300からの抜け止めとして、各周縁が熱カシメにより固定されている。より具体的には、第1レンズ100は、第1レンズ保持部311が有する第1リブ311によりその周縁が熱カシメされており、第2レンズ200は、第2レンズ保持部320が有する第2リブ321によりその周縁が熱カシメされている。
尚、本発明のレンズユニットのレンズ配列や用途、レンズホルダの構造、レンズのパワー、レンズ面の形状などは本実施形態の態様には限定されず、また、これらに用いられる材料やその性質も問わない。少なくとも2枚のレンズと、これらを保持するレンズホルダとを備えており、後述のシール構造が設けられたレンズユニットであれば、他の構成については適宜変更可能である。例えば、本実施形態の第1レンズ100には熱カシメが施されているが、これに代えて第1レンズ100の外周面とレンズホルダ300の内周面に雄ねじと雌ねじを設け、これらを螺合させることで第1レンズ100の抜け強度を担保する構成などが考えられる。
(シール構造)
第1レンズ100の有効径外の部分である被固定部110の像側面110aからは、第1レンズ100の周方向に連続した環状の突出部111が像側L2に向かって延びている。被固定部110の像側面110aは、突出部111よりも第1レンズ100の径方向における中心側に像側面内側部110a1、および、突出部111よりも第1レンズ100の径方向における外側に像側面外側部110a2が形成されている。突出部111の両側面のうち、第1レンズ100の径方向における中心側の側面である内周面111a、および、同径方向における外側の側面である外周面111b(以下、「突出部側面111a,111b」ともいう。)は、その基端から先端に向かって突出部111の厚みが漸次薄くなるように傾斜した傾斜面により構成されている。
レンズホルダ300の外筒301と内筒302との間には、突出部111が差し込まれる環状の溝部331が設けられている。溝部331の両側面のうち、レンズホルダ300の径方向における中心側の側面である内周面331a、および、同径方向における外側の側面である外周面331b(以下、「溝部側面331a,331b」ともいう。)は、溝部331の開口から底面331cに向かって溝幅が漸次薄くなるように傾斜した傾斜面により構成されている。
溝部331の外周面331bは、レンズホルダ300の外筒301の内周面により構成されている。また、溝部331の内周面331aは、第2リブ321の基端部により構成されている。さらに、溝部331の底面331cは、レンズホルダ300の外筒301と内筒302を連結する連結部303により構成されている。つまり、本実施形態における溝部331は、別途溝部331専用の構造を設けることなく、他用途の構成を組み合わせて流用することで実現されている。これによりレンズユニット1の構造の簡素化および小型化が図られている。
溝部331には接着剤400が充填されており、接着剤400は、突出部111の底面111cを含む先端部が没入した状態で硬化している。
ここで、溝部331に接着剤400を充填する際に気泡が発生し、接着剤400の硬化後に、その気泡が、突出部111を迂回してレンズユニット1の外部と内部とを連通する空路となった場合、レンズユニット1の密封性能が損なわれるおそれがある。このような気泡は、特に、溝部331の溝部側面331a,331bと底面331cとの角部に生じやすい。本実施形態の溝部側面331a,331bは、その側面が傾斜面により構成され、これら溝部側面331a,331bと底面331cとの角部が鈍角となっていることにより、接着剤400充填時の気泡の発生が抑えられている。
また、第1レンズ100の突出部111と接着剤400とを隙間なく結合するためには、溝部331に、突出部111の先端部が十分に没入する量の接着剤400を充填する必要がある。本実施形態の溝部331は、その溝部側面331a,331bが、その開口から底面331cに向かって溝幅が狭くなる傾斜面により構成されていることから、接着剤400の充填時における気泡の発生を抑えるという効果に加えて、十分な深さの接着剤400を充填するときに、必要な接着剤400の量を減らすことができるという効果も奏している。
接着剤400の気泡は、溝部331への接着剤400の充填時だけでなく、突出部111を接着剤400に没入させるときにも発生しうる。このような気泡は、特に、突出部111の底面111cに生じやすい。本実施形態の突出部111は、突出部側面111a,111bが傾斜面により構成され、その先端部が極力薄くなるように(つまり底面111cの幅が狭くなるように)形成されていることから、接着剤400に突出部111を没入させる際の気泡の発生が抑えられている。
接着剤400は、その硬化温度が60度以下であり、硬化収縮率が0.1%未満の弾性接着剤である。本実施形態におけるレンズユニット1は、第1レンズ100に熱カシメを施すことから、接着剤400の硬化温度が熱カシメの温度以上であるとカシメが緩むおそれがある。また、接着剤400の硬化収縮率が高いと、硬化後に突出部111との間に隙間が生じる可能性が高くなる。本実施形態の接着剤400は上記特性を備えていることによりこのような不具合が抑えられている。また、硬化後の接着剤400が弾性を備えていることにより、より高いシール性能を発揮することが期待される。
本実施形態のレンズユニット1は、第1レンズ100の環状の突出部111を、同じく環状に形成された溝部331の中に充填された接着剤400に没入させる構成であることから、接着剤400が硬化することで突出部111および接着剤400を境界としてレンズユニット1の外部側と内部側とが遮断される。特に、溝部331の中には、第1レンズ100の突出部111の先端部が十分に没入する量の接着剤400が充填されていることから、第1レンズ100はその全周にわたって隙間なくシールされている。これにより、シール手段としてOリングを用いた場合の、Oリングの歪みによる機密性能の低下や、反発力による作業性の低下を避けつつ、高い気密性能が実現されている。
また、突出部111が没入された接着剤400が硬化することにより、第1レンズ100はレンズホルダ300に結合される。さらに本実施形態の第1レンズ100は第1リブ311により熱カシメされていることから、接着剤400による結合とあいまって第1レンズ100の高い抜け強度が実現されている。
(シール構造の他の実施形態)
以下に、本発明にかかるレンズユニットの他の実施形態(以下、「第1実施形態」という。)について説明する。図2は、本発明の突出部と溝部の他の形態を示す部分断面図である。以下の説明では、第1実施形態と同様または同一の構成については、第1実施形態と同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図2(a)のレンズユニットは、第1レンズ100の有効径外の部分である被固定部110の像側面110aから、第1レンズ100の周方向に連続した環状の突出部112が像側L2に向かって延びている。突出部112の両側面のうち、第1レンズ100の径方向における中心側の側面である内周面112a、および、同径方向における外側の側面である外周面112bは、その基端から先端に向かって突出部112の厚みが漸次薄くなるように傾斜した傾斜面により構成されている。
さらに、突出部112の内周面112aは、外周面112bよりも、被固定部110の像側面110aに対する傾斜角度が小さくなるように形成されている。突出部112の内周面112aが緩やかな傾斜面となっていることにより、例えば被固定部110の像側面110aにスピンコートで墨塗りを施す際に、内周面112aの基端部に塗料が滞留することを抑えられる。図2(a)のレンズユニットは、その突出部112の形状が異なる点を除いては、第1実施形態のレンズユニット1の構成と同様である。
図2(b)のレンズユニットは、レンズホルダ300の外筒301と内筒302との間に、突出部111が差し込まれる環状の溝部332が設けられている。溝部332の両側面のうち、レンズホルダ300の径方向における中心側の側面である内周面332a、および、同径方向における外側の側面である外周面332bは、溝部332の開口から底面331cに向かって溝幅が漸次薄くなるように傾斜した傾斜面により構成されている。
第1実施形態の溝部330と同様に、溝部332の外周面332bは、レンズホルダ300の外筒301の内周面により構成されている。また、溝部332の内周面332aは、第2リブ321の基端部により構成されている。さらに、溝部332の底面332cは、レンズホルダ300の外筒301と内筒302を連結する連結部303により構成されている。溝部332には接着剤400が充填されており、接着剤400は、突出部111の底面111cを含む先端部が没入した状態で硬化している。
さらに、溝部332は、その開口から底面332cに向かって溝幅が段状に狭くなる構成とされている。溝部332の溝幅が段状に狭くされていることにより、より少ない量の接着剤400でも、第1レンズ100の突出部111が十分に没入する深さまで接着剤400を充填することが可能とされている。図2(b)のレンズユニットは、その溝部332の形状が異なる点を除いては、第1実施形態のレンズユニット1の構成と同様である。
図2(c)のレンズユニットの第1レンズ100は、外筒304の物体側L1開口部近傍の内周面によりレンズホルダ300内におけるその径方向の位置が決められており、外筒304および内筒302を連結する連結部305に設けられた第1レンズ支持部312上に載置されることにより、レンズホルダ300内におけるその軸方向の位置が決められている。
第1レンズ100の有効径外の部分である被固定部110の像側面110aからは、第1レンズ100の周方向に連続した環状の突出部113が像側L2に向かって延びている。突出部113の両側面のうち、第1レンズ100の径方向における中心側の側面である内周面113aは、その基端から先端に向かって突出部113の厚みが漸次薄くなるように傾斜した傾斜面により構成されている。突出部113の両側面のうち、第1レンズ100の径方向における外側の側面である外周面113aは、被固定部110の外周面110bから連続した面とされている。
レンズホルダ300の外筒301には、突出部113が差し込まれる環状の溝部333が設けられている。溝部333の両側面のうち、レンズホルダ300の径方向における中心側の側面である内周面333aは、溝部332の開口から底面331cに向かって溝幅が漸次薄くなるように傾斜した傾斜面により構成されている。
溝部333の外周面333bおよび底面332cは、レンズホルダ300の外筒304の内周面により構成されている。また、溝部332の内周面333aは、連結部305に設けられた第1レンズ支持部312の基端部により構成されている。
図2(c)のレンズユニットは、突出部113の外周面113bの外側に被固定部110の平面部分が連続していないことにより、被固定部110の像側面にスピンコートで墨塗りを施す際の工程数の増加を抑えられている。図2(c)のレンズユニットは、これら突出部113、溝部333、外筒304の物体側L1開口部近傍、および連結部305の形状が異なる点を除いては、第1実施形態のレンズユニット1の構成と同様である。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 レンズユニット
100 第1レンズ
110 被固定部
110a 像側面
110b 外周面
111,112,113 突出部
111a,112a,113a 内周面
111b,112b,113b 外周面
111c,112b,113b 底面
200 第2レンズ
300 レンズホルダ
301,304 外筒
302 内筒
310 第1レンズ保持部
311 第1リブ
320 第2レンズ保持部
321 第2リブ
321a 基端部
331,332,333 溝部
331a,332a,333a 内周面
331b,332b,333b 外周面
331c,332c,333c 底面
400 弾性接着剤(接着剤)

Claims (7)

  1. 複数のレンズと、
    前記複数のレンズを保持する筒状のレンズホルダと、を備えるレンズユニットであって、
    前記複数のレンズのうち最も物体側に配置されたレンズである第1レンズは、その有効径外の部分である被固定部の像側面から、該第1レンズの周方向に連続した環状の突出部が像側に延びており、
    前記レンズホルダの筒内には、前記突出部が差し込まれる環状の溝部が設けられており、
    前記溝部には接着剤が充填されており、
    前記接着剤には前記突出部の少なくとも先端部が没入し
    前記突出部の内周面および外周面は、その基端から先端に向かって該突出部の厚みが漸次薄くなるように傾斜した傾斜面であり、
    前記溝部の内周面および外周面は、該溝部の開口から底面に向かって溝幅が漸次狭くなるように傾斜した傾斜面であり、
    前記先端部は前記溝部の内面には接触せず、前記先端部はその内周面、外周面、および底面の全体が前記接着剤の中に没していることを特徴とするレンズユニット。
  2. 前記レンズホルダの筒内における前記第1レンズの位置を決める第1レンズ保持部には、前記第1レンズの周縁を熱カシメにより固定する第1リブが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
  3. 前記突出部の内周面は、外周面よりも、前記被固定部の像側面に対する傾斜角度が小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレンズユニット。
  4. 前記溝部は、その開口から底面に向かって段状に溝幅が狭くなっていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のレンズユニット。
  5. 前記レンズホルダの筒内における前記第1レンズの像側には、該第1レンズよりもレンズ径の小さい第2レンズが配置されており、
    前記レンズホルダの筒内における前記第2レンズの位置を決める第2レンズ保持部には、前記第2レンズの周縁を熱カシメにより固定する第2リブが設けられており、
    前記第2リブの基端部は、前記溝部の内周面を構成していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のレンズユニット。
  6. 前記突出部の外周面は前記被固定部の外周面から連続した面であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のレンズユニット。
  7. 前記接着剤は、その硬化温度が60度以下であり、硬化収縮率が0.1%未満の弾性接着剤であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のレンズユニット。
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